JP7260271B2 - 核剤、該核剤を含有する樹脂組成物、および該樹脂組成物を含有する成形体 - Google Patents

核剤、該核剤を含有する樹脂組成物、および該樹脂組成物を含有する成形体 Download PDF

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Description

本発明は核剤、該核剤を含有する樹脂組成物、および該樹脂組成物を含有する成形体に関する。
熱可塑性樹脂は、その加工性の良さから身の回りの様々な分野で利用されている。特にポリオレフィン系樹脂は、成形性、機械特性、電気特性等が優れており、フィルム成形、シート成形、ブロー成形、射出成形等の方法で様々な形状に成形され、幅広い用途に応用されている。
しかし、ポリオレフィン系樹脂は、一般的には優れた物性を有しているものの、結晶性、透明性、及び機械的特性に改善の余地があり、さらなる基礎物性の向上が期待されている。また、成形加工における生産性を高めるため、結晶化に要する時間の短縮化も要求されている。
したがって、これまでに特定の添加剤を使用した、ポリオレフィン系樹脂の透明性、機械的特性の改良方法、及び結晶化時間の短縮化が提案されている。
例えば、ポリオレフィン系樹脂の結晶性や結晶化速度を向上させる核剤として、リン酸エステル金属塩(特許文献1)、アミド化合物とその誘導体(特許文献1、2)、ジアセタール化合物とその誘導体(特許文献3)、重合ロジン類の金属塩(特許文献4)等が優れた効果を示すことが開示されている。
しかしながら、これらの効果は必ずしも満足できるというものではなく、結晶性、透明性、及び機械的特性等が改良されたポリオレフィン成形品を、高い生産性で製造可能な方法の開発が望まれている。
一方、ポリエステル系樹脂の一種であるポリ乳酸は、植物由来の原料から合成が可能であり、石油資源を使用しないカーボンニュートラルな素材である。持続可能な資源として循環型社会の構築に貢献し得るという観点で、近年注目されている。また、他の樹脂に比べて、生分解性が高く、環境負荷の小さい樹脂として、幅広い分野での普及が期待されている。
しかしながら、ポリ乳酸は、従来から多くの分野で利用されている結晶性熱可塑性樹脂と比較して、十分な基本物性を備えているものではなく、利用分野によっては熱的特性、機械的特性、光学的特性等の性能不足、原材料コストが高い等の問題が挙げられることがある。普及には解消しなければならない課題が山積されていると言える。
上記問題の一般的な解決方法として、ポリ乳酸を結晶化させる方法が挙げられる。しかし、ポリ乳酸の結晶化は長い時間を要するために生産性が低くなりコストアップとなることが知られている。
これらの問題点を改善するため、上記ポリオレフィン系樹脂と同様、これまでに特定の添加剤を使用することによる、ポリ乳酸の結晶化時間の短縮化方法や成形品の耐熱性、機械的特性、透明性の改良方法が提案されている。
例えば、ポリ乳酸の結晶化を促す核剤としては、アミド化合物とその誘導体(特許文献5、7、8、9)、ヒドラジド化合物(特許文献5)、アミノトリアジン化合物誘導体(特許文献9)、リン酸エステル金属塩や含水珪酸マグネシウム(タルク)(特許文献6)、微細化されたセルロース(特許文献10)等が優れた効果を示すことが開示されている。
しかしながら、上記ポリオレフィン系樹脂と同様、未だその効果は十分に満足できるものではなく、基本物性が改良されたポリ乳酸成形品を高い生産性で製造可能な方法の開発が要求されている。
特開2014-95045 WO2010/035912 特開2007/277440 特開2014-227546 特開2007-262319 特開2003-192884 特開2011-6654 特開2010-95667 WO2016/047602 特開2013-124301
そこで本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、結晶化時間を短縮化でき、結晶化度が向上可能な効果を有する核剤、該核剤を含有する樹脂組成物、および該樹脂組成物の成形体を提供することにある。
上記課題を解決するため、発明者らは鋭意検討した結果、熱可塑性樹脂であるポリプロピレンまたはポリ乳酸に対し、特定の化合物を添加することにより、ポリプロピレン樹脂またはポリ乳酸樹脂の結晶化を促進することが可能であること、および融解熱量が大きく、結晶化度が向上することを見出した。すなわち本発明は、以下の内容で構成されている。
1.下記一般式(1)で表される核剤。
Figure 0007260271000001
[式中、R、R、R、Rは、同一でも異なっていてもよく、
水素原子、ハロゲン原子、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数6~36の芳香族炭化水素基、
または置換基を有していてもよい炭素原子数2~30の複素環基を表し、
とR、RとRは、それぞれ互いに結合して環を形成していてもよい。
Xは酸素原子または硫黄原子を表す。]
2.前記一般式(1)で表される核剤であって、下記一般式(2)で表される核剤。
Figure 0007260271000002
[式中、Rは、
水素原子、ハロゲン原子、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
または置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基を表す。RとRは同一でも異なっていてもよい。
nは0~4の整数を表す。
Xは酸素原子または硫黄原子を表す。]
3.前記一般式(1)で表される核剤であって、下記一般式(3)で表される核剤。
Figure 0007260271000003
[式中、Rは、
水素原子、ハロゲン原子、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
または置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基を表す。RとRは同一でも異なっていてもよい。
Xは酸素原子または硫黄原子を表す。]
4.前記一般式(1)で表される核剤であって、下記一般式(4)で表される核剤。
Figure 0007260271000004
[式中、R、Rは、
水素原子、ハロゲン原子、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、または置換基を有していてもよい炭素原子数1~20のアシル基を表す。
、RおよびRは同一でも異なっていてもよく、RとRは、それぞれ互いに結合して環を形成していてもよい。
Xは酸素原子または硫黄原子を表す。]
5.前記一般式(2)において、RおよびRはハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状のアルコキシ基を表し、nが0または1の整数である核剤。
6.前記一般式(3)において、RおよびRはハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状のアルコキシ基である核剤。
7.前記一般式(4)において、Rはハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状のアルコキシ基を表し、RおよびRは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または置換基を有していてもよい炭素原子数1~20のアシル基である核剤。
8.前記記載の少なくとも1種の核剤0.01~2質量部と、熱可塑性樹脂100質量部とを含有する樹脂組成物。
9.前記熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂、またはポリエステル系樹脂である樹脂組成物。
10.前記熱可塑性樹脂がポリプロピレン樹脂、またはポリ乳酸樹脂である樹脂組成物。
11.前記記載の樹脂組成物を含有する樹脂成形体。
本発明の樹脂組成物は、上記特定の化合物を核剤として添加することで樹脂の結晶化が促進されたものとなり、それに伴った成形時間の短縮化により、従来の核剤を添加した樹脂組成物と比較して生産性が向上した樹脂組成物成形体を提供することができる。また、上記特定の化合物を核剤として添加することにより、従来の核剤を添加した樹脂組成物と比べて結晶化度が向上した樹脂組成物成形体を提供することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、本発明の核剤と熱可塑性樹脂としてポリプロピレン樹脂またはポリ乳酸樹脂とを含有する組成物である。本発明の核剤は、熱可塑性樹脂の結晶化を促進させるために用いられる。なお、本発明において、「核剤」とは一般式(1)で表される核剤をいい、「樹脂組成物」とは、一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種を含み、任意選択的に本発明に属さない他の核剤を含む組成物をいう。
本発明において、「核剤」は、「造核剤」、「結晶核剤」などと同じ意味で用いている。
以下に、前記一般式(1)で表される核剤について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明において、ハロゲン原子としては具体的に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などをあげることができる。
一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」としては具体的に、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、n-ヘキシル基、2-エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基などをあげることができる。
一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」としては具体的に、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基、イソオクチルオキシ基、などをあげることができる。
一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」としては具体的に、ビニル基、1-プロペニル基、アリル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、1-ペンテニル基、1-ヘキセニル基、イソプロペニル基、イソブテニル基、またはこれらのアルケニル基が複数結合した炭素原子数2~18の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基などをあげることができる。
一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36の芳香族炭化水素基」における「炭素原子数6~36の芳香族炭化水素基」としては具体的に、フェニル基、ビフェニル基、テルフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントラセニル基(アントリル基)、フェナントリル基、フルオレニル基、インデニル基、ピレニル基、ペリレニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基などをあげることができる。ここで、本発明において芳香族炭化水素基には、「縮合多環芳香族基」および「アリール基」が含まれるものとする。
一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数2~30の複素環基」における「炭素原子数2~30の複素環基」としては具体的に、ピリジル基、ピリミジリニル基、トリアジニル基、チエニル基、フリル基(フラニル基)、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、ナフチルジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、オキサゾリル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノキサリニル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチエニル基、カルボニリル基などをあげることができる。
一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36の芳香族炭化水素基」および「置換基を有していてもよい炭素原子数2~30の複素環基」における「置換基」としては具体的に、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;シアノ基;水酸基;ニトロ基;ニトロソ基;カルボキシル基;
メチルエステル基、エチルエステル基などのカルボン酸エステル基;
メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、n-ヘキシル基、2-エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基などの炭素原子数1~18の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基;
ビニル基、1-プロペニル基、アリル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、1-ペンテニル基、1-ヘキセニル基、イソプロペニル基、イソブテニル基など炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基;
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、t-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などの炭素原子数1~18の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基;
フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基などの炭素原子数6~30の芳香族炭化水素基;
ピリジル基、ピリミジリニル基、トリアジニル基、チエニル基、フリル基(フラニル基)、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、ナフチルジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、オキサゾリル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノキサリニル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチエニル基、カルボニリル基などの炭素原子数2~20の複素環基;
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、ジ-t-ブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基などの、炭素原子数1~18の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素原子数6~18の芳香族炭化水素基などから選択される置換基を有する炭素原子数0~18の一置換もしくは二置換アミノ基;
メチルチオ基、エタンチオ基、プロピルチオ基、ジ-t-ブチルチオ基、ヘキサ-5-エン-3-チオ基、フェニルチオ基、ビフェニルチオ基などの炭素原子数1~18のチオ基;などをあげることができる。これらの「置換基」は、1つのみ含まれてもよく、複数含まれてもよく、複数含まれる場合は互いに同一でも異なっていてもよい。また、これら「置換基」はさらに前記例示した置換基を有していてもよい。
一般式(1)において、Rは、ハロゲン原子もしくは置換基を有していてもよい炭素原子数1~6のアルキル基であることが好ましく、Rは、水素原子であることが好ましく、RとRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6~18の芳香族炭化水素基もしくは置換基を有していてもよい炭素原子数2~18の複素環基であることが好ましい。
一般式(1)において、RとR、RとRは上記に述べたとおりの置換基を表すが、単結合、硫黄原子を介した結合、もしくは窒素原子を介した結合によって互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1)は、具体的には前記一般式(2)、前記一般式(3)または前記一般式(4)で表されることが好ましい。
一般式(2)において、Rは、前記一般式(1)においてRで表されるものと同じものをあげることができる。
一般式(2)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」としては、前記一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」と同じものをあげることができる。
一般式(2)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」としては、前記一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」と同じものをあげることができる。
一般式(2)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」としては、前記一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」と同じものをあげることができる。
一般式(2)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」または「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「置換基」としては、前記一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36の芳香族炭化水素基」および「置換基を有していてもよい炭素原子数2~30の複素環基」における「置換基」と同じものをあげることができる。
一般式(2)において、nは0~4の整数であり、nが0または1であることが好ましい。
一般式(2)において、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状のアルキル基または置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状のアルコキシ基であることが好ましい。
一般式(3)において、Rは、前記一般式(1)において、Rで表されるものと同じものをあげることができる。
一般式(3)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」としては、前記一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」と同じものをあげることができる。
一般式(3)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」としては、前記一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」と同じものをあげることができる。
一般式(3)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」としては、前記一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」と同じものをあげることができる。
一般式(3)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」または「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「置換基」としては、前記一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36の芳香族炭化水素基」および「置換基を有していてもよい炭素原子数2~30の複素環基」における「置換基」と同じものをあげることができる。
一般式(3)において、RおよびRは、ハロゲン原子、もしくは置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であることが好ましい。
一般式(4)において、Rは、前記一般式(1)において、Rで表されるものと同じものをあげることができる。
一般式(4)において、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」としては、前記一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」と同じものをあげることができる。
一般式(4)において、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」としては、前記一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」と同じものをあげることができる。
一般式(4)において、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」としては、前記一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」と同じものをあげることができる。
一般式(4)において、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20のアシル基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアシル基」としては、ホルミル基、アセチル基、ポロピオニル基、アクリリル基、ベンゾイル基、アシルアミノ基などがあげられる。
一般式(3)において、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」または「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20のアシル基」における「置換基」としては、前記一般式(1)において、R、R、R、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36の芳香族炭化水素基」および「置換基を有していてもよい炭素原子数2~30の複素環基」における「置換基」と同じものをあげることができる。
一般式(4)において、RとRは上記に述べたとおりの置換基を表すが、単結合、硫黄原子を介した結合、もしくは窒素原子を介した結合によって互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(4)において、Rはハロゲン原子もしくは置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状のアルキル基が好ましく、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~10のアシル基であることが好ましい。
本発明において、一般式(1)で表される核剤は、存在し得るすべての異性体を包含するものとする。いずれの異性体も本発明における核剤として好適に使用することができる。また、これらの異性体から選ばれる2種以上の混合物であってもよい。
一般式(1)で表される本発明の核剤の化合物の具体例を以下の式に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、以下の例示化合物は、存在し得る異性体のうちの一例を示したものであり、その他すべての異性体を包含するものとする。さらに、それぞれ2種以上の異性体の混合物であってもよい。以下に示す例示化合物は、水素原子、炭素原子等、一部を省略して記載している。
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[熱可塑性樹脂]
熱可塑性樹脂は、加熱により樹脂の温度がガラス転移温度、または融点まで達すると軟化する樹脂である。本発明は樹脂組成物として、熱可塑性樹脂を用いることが好ましく、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などがあげられる。本発明に係る熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂であるポリプロピレンや、ポリエステル系樹脂であるポリ乳酸などが挙げられるがこれらに限定されない。また、2種類以上の樹脂を用いてもよい。
[ポリオレフィン系樹脂]
本発明に係るポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂およびポリブテン樹脂等があげられ、より具体的には、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、シクロオレフィンポリマー、エチレンコポリマー、プロピレンホモポリマー、プロピレンコポリマー、ブテンホモポリマー、ブテンコポリマー、メチルペンテンホモポリマー、メチルペンテンコポリマーなどがあげられる。
上記コポリマーはランダムコポリマーであってもよく、ブロックコポリマーであってもよい。これらの樹脂に立体規則性がある場合は、アイソタクチックでもシンジオタクチックであってもよい。このコポリマーの具体例としては、具体的には、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、ウンデセン、ドデセンなどのα-オレフィン、1,4-エンドメチレンシクロヘキセン等の(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニルなどがあげられる。中でも、アイソタクチックポリプロピレン樹脂が好ましい。
また、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物においては、上記ポリオレフィン系樹脂単独でも2種以上を混合してもよく、または本発明の効果を損なわない範囲で、ポリオレフィン系樹脂とポリオレフィン系樹脂以外の樹脂とを混合したポリマーアロイであってもよい。かかる樹脂としては、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン等が挙げられる。またガラス繊維で強化されたものであってもよい。
[ポリエステル系樹脂]
本発明に用いられるポリエステル系樹脂としては、例えばポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)(PHB)、ポリ((3-ヒドロキシブチレート)-co-(3-ヒドロキシバレレート))(PHBV)、ポリ((3-ヒドロキシブチレート)-co-(3-ヒドロキシヘキサノエート))(PHBH)、ポリ((3-ヒドロキシブチレート)-co-(4-ヒドロキシブチレート))(P3/4HB)等のポリヒドロキシアルカン酸(PHA)類;ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート/アジペート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンアジペート/テレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリブチレンサクシネート/アジペート、ポリブチレンサクシネート/カーボネート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のジオールとジカルボン酸との重縮合物;ポリカプロラクトンなどを挙げることができる。これらのポリエステル系樹脂は、1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。中でも、ポリ乳酸樹脂であることが好ましい。
[ポリ乳酸樹脂]
ポリ乳酸樹脂としては、乳酸のホモポリマーやコポリマー、またはこれら乳酸のホモポリマーやコポリマーを主体とし他の樹脂を混合したブレンドポリマーが挙げられる。混合する他の樹脂としては、ポリ乳酸以外の生分解性樹脂、汎用合成樹脂、汎用合成エンプラ等が挙げられる。ポリ乳酸樹脂がコポリマーの場合、配列様式はランダムコポリマー、交互コポリマー、ブロックコポリマー、グラフトコポリマーのいずれであってもよい。また、上記ポリ乳酸樹脂を熱、光、放射線等を利用して架橋剤で架橋させたものをポリ乳酸樹脂として使用してもよい。勿論、これらのポリ乳酸樹脂を2種類以上用いてもよい。そして、ポリ乳酸の分子量に特に限定はないが、例えば、数平均分子量は10,000~500,000程度である。また、ポリ乳酸樹脂の製造方法に特に限定はないが、例えば、ラクチドを開環重合させることや、乳酸のD体、L体、ラセミ体等を直接重縮合させることにより、製造することができる。
[樹脂組成物]
本発明の樹脂組成物において、上記一般式(1)で表される核剤は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、0.01~2.0質量部含有することが好ましく、また、0.05~1.0質量部含有することが好ましい。
また、本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、従来公知の可塑剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、着色剤、各種フィラー、帯電防止剤、離型剤、香料、滑剤、難燃剤、発泡剤、充填剤、抗菌剤、抗カビ剤、本発明の核剤以外の核剤等の各種添加剤を配合含有してもよい。
本発明の樹脂組成物において、上記熱可塑性樹脂に、本発明の核剤を含有する方法は、特に制限されるものではなく従来公知の方法によって行うことができる。
[樹脂成形体]
本発明の樹脂成形体は、上記本発明の樹脂組成物を用いて、慣用されている成形方法に従って成形することにより得られる。前記成形方法としては、本発明の効果を奏する限り、特に制約はなく、射出成形、押出成形、ブロー成形、圧空成形、回転成形、フィルム成形等の従来公知の成形方法のいずれも採用できる。成形物は、例えば、容器、フィルム等の包装材料、衣料、繊維材料、電気、電子製品等として使用することができる。本発明において、熱可塑性樹脂と本発明の核剤を加熱し、溶融混合し、冷却し、押出成形などの公知の方法で樹脂成形体が得られる。
[結晶化]
本発明の樹脂組成物および樹脂成形体は、下記の方法で結晶化することで高分子鎖が部分的に規則正しく配列し、耐熱性、機械的特性、および透明性等が優れたものとなる。示差走査熱量測定(DSC)において下記溶融結晶化、および冷結晶化の際に観測される発熱ピークのピークトップを溶融結晶化点(溶融結晶化温度T)、および冷結晶化点(冷結晶化温度T)とし評価している。以下、結晶化の時間を短くするための機構を説明する。
[溶融結晶化]
本発明の樹脂組成物および樹脂成形体は、加熱で溶融体とした後、融点以下への降温冷却により固化過程中に結晶化する。射出成形、押出成形等の成形方法で該樹脂成形体を得る場合が、溶融結晶化に該当する。従って、溶融結晶化の樹脂組成物および樹脂成形体は、核剤無添加の場合の溶融結晶化温度T(℃)に比べて高い方が、結晶化が早くなり好ましい。
[冷結晶化]
本発明の樹脂組成物および樹脂成形体は、溶融体を非晶質として固化後、ガラス転移点以上への昇温過程で結晶化する。真空成形、圧空成形等の成形方法で該樹脂成形体を得る場合が、冷結晶化に該当する。従って、冷結晶化の樹脂組成物および樹脂成形体は、核剤無添加の場合の溶融結晶化温度T(℃)に比べて低い方が、結晶化が早くなり好ましい。
[融解熱量]
本発明の樹脂組成物および樹脂成形体は、上記の方法での結晶化後に加熱し融点に達すると融解する。示差走査熱量測定において融解の際に観測される吸熱ピークの面積を融解熱量ΔH(J/g)とし評価している。
[結晶化度]
本発明の樹脂組成物および樹脂成形体の結晶化度は次式で表され、結晶化度は融解熱量ΔH(J/g)に比例するため、結晶化度は融解熱量ΔH(J/g)の大きさで評価している。樹脂組成物が高い結晶化度を示すには、ΔHが大きいことが好ましい。
結晶化度(%)=(融解熱量ΔH/完全結晶体融解熱量)×100
本発明の樹脂成形体は、核剤である上記の化合物を含有するため、樹脂の結晶化が無添加のものより早くなる。すなわち、溶融結晶化温度が高くなるため、例えば、樹脂を射出成形等の金型で成形する場合に金型の冷却温度を高くでき、短時間で樹脂の成形物を製造することが可能である。また、金型の冷却に要するエネルギーを低減できる。一方、冷結晶化温度が低くなるため、例えば、真空成形や圧空成形等で成形し結晶化させる場合に金型の加熱温度を低くでき、短時間で樹脂の成形物を製造することが可能である。また、金型の加熱に要するエネルギーを低減できる。さらに、本発明の核剤である上記の化合物を含有した樹脂成形体は、無添加のものよりも結晶化度が高いものが得られる。上記による樹脂成形体の短時間での結晶化および結晶化度が高くなることにより、機械的特性や耐熱性の向上が期待できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、合成実施例において化合物の同定は、H-NMR分析(日本電子株式会社製核磁気共鳴装置、JNM-ECA-600、JNM-ECZ400S/L1)により行った。
[合成実施例1]核剤(A-1)の合成
窒素置換した反応容器にイソシアン酸4-クロロフェニル9.21g、ジオキサン150mLを仕込み撹拌し、1,4-フェニレンジアミン3.37gをジオキサン100mLに溶解した溶液を、室温下において30分間かけて滴下した。滴下後、80℃で5時間30分撹拌を行った。反応終了後、反応液を室温まで放冷し、水200mL添加した溶液に濃塩酸1.0mLを水300mLで希釈した溶液を添加し、撹拌、濾過した。濾取した固形物をメタノール混合液(体積比:メタノール/水=1/1)で分散洗浄後、乾燥して微桃白色固体12.04g(収率96.6%)を得た。
得られた微桃白色固体のNMR分析を行い、以下の16個の水素のシグナルを検出し、下記式(A-1)で表される構造と同定した。
H-NMR(400MHz、DMSO-d):δ(ppm)=7.29-7.32(4H)、7.35(4H)、7.45-7.48(4H)、8.58(2H)、8.76(2H)。
Figure 0007260271000077
[合成実施例2]核剤(A-2)の合成
原料として、イソシアン酸3-クロロフェニルを用いたこと以外は合成実施例1と同様に合成し、目的の核剤を微桃白色固体として得た(11.84g、収率95.0%)。
得られた微桃白色固体のNMR分析を行い、以下の16個の水素のシグナルを検出し、下記式(A-2)で表される構造と同定した。
H-NMR(400MHz、DMSO-d):δ(ppm)=6.99-7.02(2H)、7.24-7.31(4H)、7.37(4H)、7.70-7.71(2H)、8.63(2H)、8.83(2H)。
Figure 0007260271000078
[合成実施例3]核剤(A-3)の合成
原料として、イソシアン酸2-クロロフェニルを用いたこと以外は合成実施例1と同様に合成し、目的の核剤を微桃白色固体として得た(11.76g、収率94.4%)。
得られた微桃白色固体のNMR分析を行い、以下の16個の水素のシグナルを検出し、下記式(A-3)で表される構造と同定した。
H-NMR(400MHz、DMSO-d):δ(ppm)=7.00-7.04(2H)、7.27-7.31(2H)、7.40(4H)、7.44-7.46(2H)、8.16-8.18(2H)、8.25(2H)、9.32(2H)。
Figure 0007260271000079
[合成実施例4]核剤(A-12)の合成
原料として、イソシアン酸4-クロロフェニルおよび1,3-フェニレンジアミンを用いたこと以外は合成実施例1と同様に合成し、目的の核剤を白色固体として得た(11.92g、収率95.7%)。
得られた白色固体のNMR分析を行い、以下の16個の水素のシグナルを検出し、下記式(A-12)で表される構造と同定した。
H-NMR(400MHz、DMSO-d):δ(ppm)=7.05-7.08(2H)、7.15-7.19(1H)、7.30-7.34(4H)、7.46-7.50(4H)、7.66-7.67(1H)、8.74(4H)。
Figure 0007260271000080
[合成実施例5]核剤(A-14)の合成
原料として、イソシアン酸2-クロロフェニルおよび1,3-フェニレンジアミンを用いたこと以外は合成実施例1と同様に合成し、目的の核剤を白色固体として得た(11.71g、収率94.0%)。
得られた白色固体のNMR分析を行い、以下の16個の水素のシグナルを検出し、下記式(A-14)で表される構造と同定した。
H-NMR(400MHz、DMSO-d):δ(ppm)=7.01-7.05(2H)、7.08-7.11(2H)、7.19-7.23(1H)、7.28-7.32(2H)、7.45-7.47(2H)、7.79(1H)、8.17-8.20(2H)、8.29(2H)、9.48(2H)。
Figure 0007260271000081
[合成実施例6]核剤(A-15)の合成
原料として、イソシアン酸4-メチルフェニル7.99g、および1,3-フェニレンジアミン3.37gを用いたこと以外は合成実施例1と同様に合成し、目的の核剤を白色固体として得た(11.23g、収率97.4%)。
得られた白色固体のNMR分析を行い、以下の22個の水素のシグナルを検出し、下記式(A-15)で表される構造と同定した。
H-NMR(400MHz、DMSO-d):δ(ppm)=2.24(6H)、7.03-7.09(6H)、7.13-7.17(1H)、7.31-7.34(4H)、7.64-7.65(1H)、8.48(2H)、8.63(2H)。
Figure 0007260271000082
[合成実施例7]核剤(A-21)の合成
原料として、m-キシリレンジイソシアナート9.41g、およびm-アニシジン13.0gを用いたこと以外は合成実施例1と同様に合成し、目的の核剤を白色固体として得た(20.62g、収率94.9%)。
得られた白色固体のNMR分析を行い、以下の26個の水素のシグナルを検出し、下記式(A-21)で表される構造と同定した。
H-NMR(600MHz、DMSO-d):δ(ppm)=3.69(6H)、4.28-4.29(4H)、6.47-6.61(4H)、6.86-6.88(2H)、7.09-7.31(8H)、8.57(2H)。
Figure 0007260271000083
[合成実施例8]核剤(A-26)の合成
窒素置換した反応容器に、イソシアン酸3-メチルフェニル10.6g、ジオキサン100mL仕込み撹拌し、ピペラジン3.62gのジオキサン溶液100mLを、室温下において30分間かけて滴下した。滴下後、60℃で2時間30分加熱撹拌を行った。反応終了後、反応液を室温まで放冷し、水で分散洗浄した後、乾燥して白色固体13.8g(収率98.0%)を得た。
得られた白色固体のNMR分析を行い、以下の24個の水素のシグナルを検出し、下記式(A-26)で表される構造と同定した。
H-NMR(600MHz、DMSO-d):δ(ppm)=2.30(6H)、3.53(8H)、6.81(2H)、7.15(2H)、7.33(4H)、8.30(2H)。
Figure 0007260271000084
[合成実施例9]核剤(A-29)の合成
原料として、イソシアン酸4-t-ブチルフェニルを用いたこと以外は合成実施例8と同様に合成し、目的の核剤を白色固体として得た(10.2g、収率93.2%)。
得られた白色固体のNMR分析を行い、以下の36個の水素のシグナルを検出し、下記式(A-29)で表される構造と同定した。
H-NMR(600MHz、DMSO-d):δ(ppm)=1.27(18H)、3.50(8H)、7.25(4H)、7.37(4H)、8.24(2H)。
Figure 0007260271000085
[合成実施例10]核剤(A-34)の合成
窒素気流下、室温にて、イソチオシアン酸3-クロロフェニル6.79gの1,4-ジオキサン100mL溶液に1,3-フェニレンジアミン2.16gの1,4-ジオキサン溶液50mLを10分間かけて滴下し、6時間30分還流温度にて撹拌した。室温まで冷却後、反応液を吸引濾過した。濾取した粗生成物を1,4-ジオキサンにて洗浄3回、水洗にて3回、メタノールにて洗浄3回行った。得られた結晶を減圧乾燥し、白色結晶を6.90g(収率77.1%)得た。
得られた白色固体のNMR分析を行い、以下の16個の水素のシグナルを検出し、下記式(A-34)で表される構造と同定した。
H-NMR(600MHz、DMSO-d):δ(ppm)=7.17(2H)、7.30-7.50(8H)、7.71(2H)、9.88(2H)、9.93(2H)。
Figure 0007260271000086
[合成実施例11]核剤(A-73)の合成
500mLコルベンに脱水1,4-ジオキサンを300mL入れ、2,4-ジアミノ-6-メチル-1,3,5-トリアジン8.68gを加えて撹拌した。3-クロロフェニルイソシアネート23.44gを加えて、還流下で7時間撹拌した。反応終了後、反応液を放冷し濾過した。濾物をナスフラスコに移し、ジオキサン150mLを加え、90℃にて30分間撹拌した。冷却後、メタノール150mLを加え、1時間撹拌した。濾取した濾物を60℃で終夜減圧乾燥することで、下記式(A-73)で表される白色固体の混合物(16.45g、収率55%)を得た。
得られた白色固体の不溶分を除いた成分のNMR分析を行い、以下の11個の水素のシグナルを検出し、前記式(A-44)で表される構造と同定した。NMR分析用溶媒(DMSO-d)中では多量の不溶分が見られたが、不溶分は前記式(A-44)のアミン部が3-クロロフェニルイソシアネートと反応した前記式(A-48)で表される構造を有する化合物であると推定される。
H-NMR(400MHz、DMSO-d):δ(ppm)=2.26(3H)、7.10-7.12(1H)、7.33-7.37(1H)、7.59-7.63(2H)、7.73(1H)、7.87-7.88(1H)、9.98(1H)、11.76(1H)。
Figure 0007260271000087
[実施例1]
ポリプロピレン(Sigma-Aldrich、Polypropylene、Isotactic、Average Mw~250,000、Average Mn~67,000)を100質量部と化合物(A-1)を1質量部となるようアルミ皿に量り取り、ホットプレートで240℃に加熱し、スパチュラで溶融混合後、放冷した。サンプル片を切り取り、示差走査熱量計(MAC Science製、DSC3100S)を用いて溶融結晶化温度T(℃)を評価し、その結果を表1に示した。また、融解熱量ΔH(J/g)の結果を表2に示した。測定は+10℃/minで20℃から200℃へ加熱後、-10℃/minで20℃まで冷却し、さらに+10℃/minで200℃へ加熱して行った。溶融結晶化点は冷却時に検出された結晶化による発熱ピークのピークトップ(溶融結晶化温度T)とした。融解熱量ΔH(J/g)は、2回目の加熱時に検出された融解による吸熱ピークの面積とした。
[実施例2~7]
核剤として、(A-1)の代わりにそれぞれ下に示す化合物(A-2)、(A-3)、(A-12)、(A-14)、(A-15)、(A-34)を用いたこと以外、実施例1と同様に溶融結晶化温度T(℃)を評価した結果を表1に示し、融解熱量ΔH(J/g)の結果を表2に示す。
[比較例1]
核剤を用いなかったこと以外、実施例1と同様に溶融結晶化温度T(℃)を評価した結果を表1に示し、融解熱量ΔH(J/g)の結果を表2に示す。
[比較例2]
核剤として、(A-1)の代わりに本発明に属さない以下の(B-1)に示す核剤を用いた以外は、実施例1と同様に溶融結晶化温度T(℃)を評価した結果を表1に示し、融解熱量ΔH(J/g)の結果を表2に示す。
Figure 0007260271000088
Figure 0007260271000089
Figure 0007260271000090
表1の結果より、本発明の核剤を添加したポリプロピレンは迅速に結晶化することが明らかとなった。また、表2の結果より、本発明の核剤を添加したポリプロピレンは比較例と比べて融解熱量ΔHが大きく、結晶化度が向上していることも確認した。
[実施例8]
ポリ乳酸(NatureWorks製、IngeoTMバイオポリマー 4032D)を100質量部と化合物(A-1)を1質量部となるようアルミ皿に量り取り、ホットプレートで240℃に加熱し、スパチュラで溶融混合後、放冷した。サンプル片を切り取り、示差走査熱量計(MAC Science製、DSC3100S)を用いて冷結晶化温度T(℃)を評価し、その結果を表3に示した。また、融解熱量ΔH(J/g)の結果を表4に示した。測定は+10℃/minで20℃から200℃へ加熱後、-10℃/minで20℃まで冷却し、さらに+10℃/minで200℃へ加熱して行った。冷結晶化点は2回目の加熱時に検出された結晶化による発熱ピークのピークトップ(冷結晶化温度T)とした。融解熱量ΔH(J/g)は、2回目の加熱時に検出された融解による吸熱ピークの面積とした。
[実施例9~14]
核剤として、(A-1)の代わりに化合物(A-2)、(A-21)、(A-26)、(A-29)、(A-34)および(A-73)を用いたこと以外、実施例8と同様に冷結晶化温度T(℃)を評価した結果を表3に示し、融解熱量ΔH(J/g)の結果を表4に示す。
[比較例3]
核剤を用いなかったこと以外、実施例8と同様に冷結晶化温度T(℃)を評価した結果を表3に示し、融解熱量ΔH(J/g)の結果を表4に示す。
[比較例4、5]
核剤として、(A-1)の代わりに本発明に属さない以下の(B-2)および(B-3)に示す核剤を用いた以外は、実施例1と同様に冷結晶化温度T(℃)を評価した結果を表3に示し、融解熱量ΔH(J/g)の結果を表4に示す。
Figure 0007260271000091
Figure 0007260271000092
Figure 0007260271000093
Figure 0007260271000094
表3の結果より、本発明の核剤を添加したポリ乳酸は迅速に結晶化することが明らかとなった。また、表4の結果より、本発明の核剤を添加したポリ乳酸は比較例と比べて融解熱量ΔHが大きく、結晶化度が向上していることも確認した。
本発明の核剤によれば、ポリプロピレン樹脂組成物、および該ポリプロピレン樹脂組成物の成形体、並びにポリ乳酸樹脂組成物、および該ポリ乳酸樹脂組成物の成形体の成形時間の短縮化が可能となり生産性が向上でき、結晶化度も向上させることができる。

Claims (9)

  1. 下記一般式(2)で表されるポリ乳酸樹脂用核剤。
    Figure 0007260271000095
    [式中、 およびは、
    水素原子、ハロゲン原子、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
    または置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基を表す。RとRは同一でも異なっていてもよい。
    nは0または1の整数を表す。
    Xは酸素原子または硫黄原子を表す。]
  2. 下記一般式(3)で表される核剤。
    Figure 0007260271000096
    [式中、 およびは、水素原子、ハロゲン原子、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
    または置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基を表す。RとRは同一でも異なっていてもよい。
    Xは酸素原子または硫黄原子を表す。]
  3. 下記一般式(4)で表されるポリ乳酸樹脂用核剤。
    Figure 0007260271000097
    [式中、 は、水素原子、ハロゲン原子、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
    または置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基を表し、
    、Rは、
    水素原子または置換基を有していてもよい炭素原子数1~20のアシル基を表す。
    およびRは同一でも異なっていてもよく、RとRは、それぞれ互いに結合して環を形成していてもよい。
    Xは酸素原子または硫黄原子を表す。]
  4. 前記一般式(2)において、RおよびRはハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状のアルコキシ基である請求項に記載のポリ乳酸樹脂用核剤。
  5. 前記一般式(3)において、RおよびRはハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~6の直鎖状のアルコキシ基である請求項に記載の核剤。
  6. 前記一般式(4)において、Rは、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい直鎖状もしくは分岐状の炭素原子数1~6のアルキル基、または置換基を有していてもよい直鎖状の炭素原子数1~6のアシル基である請求項に記載の核剤。
  7. 請求項1、請求項3、請求項4および請求項のいずれか一項に記載の少なくとも1種の核剤0.01~2質量部と、ポリ乳酸樹脂100質量部とを含有する樹脂組成物。
  8. 請求項2または請求項5に記載の少なくとも1種の核剤0.01~2質量部と、熱可塑性樹脂100質量部とを含有する樹脂組成物。
  9. 請求項7または請求項8に記載の樹脂組成物を含有する樹脂成形体。
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