JP7260259B2 - 発酵ビールテイスト飲料、発酵ビールテイスト飲料の製造方法、及び、発酵ビールテイスト飲料の香味向上方法 - Google Patents
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そして、特許文献1には、この方法によれば、水溶性食物繊維を豊富に含み、且つ、嗜好性の高い発酵飲料、特にビールテイスト発酵飲料を提供することができると記載されている。
そして、本発明者らは、発酵ビールテイスト飲料に含まれる特定のミネラル成分の含有量を調製することによって、当該飲料に特有の雑味を低減できるとともに、後味のスッキリさを増強できることがわかった。言い換えると、従来のような醸造用水を用いて製造した発酵ビールテイスト飲料には、低減可能な雑味が存在しているとともに、後味のスッキリさについても増強可能な余地があることがわかった。
また、発酵ビールテイスト飲料に対して味のボリューム(飲んだ際に感じるトップのボリューム)を望む消費者が多いため、本発明者らは、味のボリュームを大きく低減させることなく維持することも香味の設計上、重要であると考えた。
(1)カルシウムの含有量が15mg/L以下であり、カルシウムの含有量をXmg/Lとし、総ポリフェノールの含有量をYmg/Lとした場合、X/Yが0.10~0.14である発酵ビールテイスト飲料。
(2)発酵ビールテイスト飲料の製造方法であって、仕込み工程と、発酵工程と、を含み、前記仕込み工程において、仕込み水として脱イオン処理水を用い、前記発酵ビールテイスト飲料のカルシウムの含有量をXmg/Lとし、総ポリフェノールの含有量をYmg/Lとした場合、X/Yを0.10~0.14とする発酵ビールテイスト飲料の製造方法。
(3)発酵ビールテイスト飲料の味のボリュームを維持しつつ雑味を低減し後味のスッキリさを増強する香味向上方法であって、仕込み水として脱イオン処理水を用いて仕込みを行った後に発酵を行い、前記発酵ビールテイスト飲料のカルシウムの含有量をXmg/Lとし、総ポリフェノールの含有量をYmg/Lとした場合、X/Yを0.10~0.14とする発酵ビールテイスト飲料の香味向上方法。
本発明に係る発酵ビールテイスト飲料の製造方法によると、味のボリュームが維持されつつ、雑味が低減しているとともに後味のスッキリさが増強している発酵ビールテイスト飲料を製造することができる。
本発明に係る発酵ビールテイスト飲料の香味向上方法によると、発酵ビールテイスト飲料の味のボリュームを維持しつつ、雑味を低減し、後味のスッキリさを増強することができる。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料は、カルシウムの含有量が所定値以下である飲料である。
ここで、発酵ビールテイスト飲料とは、ビール様(風)飲料とも呼ばれ、ビールのような味わいを奏する、つまり、ビールを飲用したような感覚を飲用者に与える飲料であり、発酵工程を経て製造される飲料である。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料は、カルシウムの含有量が所定値以下である。
ここで、「カルシウム」とは、ミネラル成分の1種であり、本発明者らは、多くのミネラル成分の中から、発酵ビールテイスト飲料の香味に大きな影響を及ぼす成分として特定した。
発酵ビールテイスト飲料中のカルシウムの含有量を所定値以下とすることによって、味のボリューム(飲んだ際に感じるトップのボリューム)を維持しながらも、雑味を低減し、後味のスッキリさを増強することができる。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料のカルシウムの含有量の下限値は、特に限定されず、0mg/Lでも本発明の効果を奏することができると考えるが、例えば、1mg/L以上、5mg/L以上、8mg/L以上であればよい。
なお、後記の実施例に示す結果のとおり、仕込み水として一般的な醸造用水(カルシウムの含有量が意図的に低減されていない水)を使用した場合、発酵ビールテイスト飲料のカルシウムの含有量は、通常25mg/L以上となってしまう。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料は、ポリフェノールを含有してもよい。
ここで、「ポリフェノール」とは、芳香族炭化水素の2個以上の水素がヒドロキシル基で置換された化合物をいう。ポリフェノールとしては、例えば、フラボノール、イソフラボン、タンニン、カテキン、ケルセチン、アントシアニンなどが挙げられる。
そして、総ポリフェノールの含有量とは、発酵ビールテイスト飲料に含まれるこれらのポリフェノールの総量をいう。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料の総ポリフェノールの含有量の上限値は、特に限定されないものの、例えば、200mg/L以下、150mg/L以下、140mg/L以下であればよい。
総ポリフェノールの含有量に対するカルシウムの含有量は、本発明の効果をより確実なものとする観点から、所定の範囲内となるのが好ましい。
詳細には、発酵ビールテイスト飲料のカルシウムの含有量をXmg/Lとし、総ポリフェノールの含有量をYmg/Lとした場合、X/Yは、0.05以上が好ましく、0.08以上、0.10以上、0.11以上がより好ましい。X/Yが所定値以上であることによって、発酵ビールテイスト飲料の硫化物臭を低減しつつ、本発明の効果(味のボリュームを維持し、雑味を低減、後味のスッキリさを増強)の発揮をより確実なものとすることができる。
また、X/Yは、0.17以下が好ましく、0.15以下、0.14以下、0.13以下がより好ましい。X/Yが所定値以下であることによって、発酵ビールテイスト飲料の硫化物臭を低減しつつ、本発明の効果の発揮をさらに確実なものとすることができる。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料の麦芽比率は、所定範囲内となっているのが好ましい。
ここで、「麦芽比率」とは、詳細には、発酵ビールテイスト飲料の製造に用いられる原料のうち水及びホップ以外のものの全重量に占める麦芽の重量の比率である。なお、麦芽とは、麦を発芽させ焙燥した後に根を除いたものである。また、麦とは、大麦、小麦、ライ麦、燕麦等であるが、大麦が好ましい。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料の麦芽比率の上限は特に限定されず、後記の実施例の結果のとおり、100%でも本発明の効果を発揮することができる。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料の原料には、前記した麦芽以外に副原料として麦や糖類を含んでいてもよい。ただし、発酵ビールテイスト飲料のカルシウムの含有量が所定値以上とならないように副原料を選択する必要があり、カルシウムを含有する麦よりも糖類を用いるのが好ましい。
なお、本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料において、原料中における麦の含有比率は特に限定されないものの、麦の含有比率を多くした場合、カルシウムの含有量が多くなることが想定されるため、10%(重量%)以下、5%以下、3%以下、0%が好ましい。
なお、本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料において、原料中における糖類の含有比率は特に限定されないものの、例えば、1%(重量%)以上、10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上であり、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、20%以下、10%以下であればよい。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料のアルコール度数は、特に限定されないものの、例えば、1v/v%以上、2v/v%以上、3v/v%以上、5v/v%以上であってもよく、10v/v%以下、9v/v%以下、8v/v%以下、7v/v%以下であってもよい。
なお、本明細書においてアルコールとは、特に明記しない限り、エタノールのことをいう。そして、発酵ビールテイスト飲料のアルコール度数は、例えば、国税庁所定分析法(訓令)3清酒3-4アルコール分(振動式密度計法)に基づいて測定することができる。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料は、苦味価(Bitterness Unit:BU)が所定範囲であればよい。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料の苦味価は、特に限定されないものの、例えば、1以上、10以上、15以上、20以上であり、50以下、40以下、30以下、25以下である。
なお、発酵ビールテイスト飲料の苦味価は、例えば改訂BCOJビール分析法(公益財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会〔分析委員会〕編集、2013年増補改訂)の「8.15 苦味価」に記載されている方法によって測定することができる。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料は、発泡性であるのが好ましい。
そして、本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料の20℃におけるガス圧は、特に限定されないものの、例えば、2.0kg/cm2以上、2.2kg/cm2以上、2.3kg/cm2以上、2.4kg/cm2以上であり、5.0kg/cm2以下、4.0kg/cm2以下、3.0kg/cm2以下である。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料は、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、酸味料、塩類、食物繊維など(以下、適宜「添加剤」という)を添加することもできる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲンやデンプンなどを用いることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、ネオテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、チクロ、ズルチン、ステビア、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、アスパルテーム、アリテームなどを用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを用いることができる。酸味料としては、例えば、アジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL-酒石酸、L-酒石酸、DL-酒石酸ナトリウム、L-酒石酸ナトリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL-リンゴ酸、DL-リンゴ酸ナトリウム、リン酸などを用いることができる。塩類としては、例えば、食塩、酸性りん酸カリウム、酸性りん酸カルシウム、りん酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、メタ重亜硫酸カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウムなどを用いることができる。食物繊維としては、例えば、難消化性デキストリン、ペクチン、ポリデキストロース、グアーガム分解物などを用いることができる。
そして、前記した各原料は、一般に市販されているものを使用することができる。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料は、各種容器に入れて提供することができる。各種容器に発酵ビールテイスト飲料を詰めることにより、長期間の保管による品質の劣化を好適に防止することができる。
なお、容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器などを適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分および光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
次に、本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料の製造方法について説明する。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料の製造方法は、仕込み水として脱イオン処理水を用いる方法であり、詳細には、仕込み工程(発酵前工程)と、発酵工程と、発酵後工程と、を含む。
仕込み工程(発酵前工程)では、仕込み水に、前記した麦芽、必要に応じて、麦、糖類、酵素、各種添加剤を混合して原料を糖化し、糖化液を得る。そして、糖化液を適宜ろ過して得られた麦汁に、必要に応じて、ホップの添加、煮沸、冷却等を行って発酵前液を調製する。
仕込み工程で使用する仕込み水は、脱イオン処理水である。なお、脱イオン処理水とは、溶存するイオンを除去する処理が施された水であり、例えば、イオン交換樹脂等を用いて水中のイオンを水素イオン又は水素イオンに交換する処理が施された水である。そして、脱イオン処理水は、少なくともカルシウムイオンを除去する処理が施された水である。
なお、脱イオン処理水のカルシウムの含有量は、1mg/L以下が好ましく、0.5mg/L以下、0.3mg/L以下、0.1mg/L以下がより好ましい。脱イオン処理水のカルシウムの含有量の下限は特に限定されず0mg/Lでもよいが、例えば、0.01mg/L以上、0.03mg/L以上、0.05mg/L以上である。
発酵工程は、発酵前液に酵母を添加してアルコール発酵を行う工程である。本実施形態においては、例えば、予め温度が所定の範囲内(例えば、0~40℃の範囲)に調製された発酵前液に酵母を添加して発酵液を調製し、発酵を行う。
発酵後工程は、発酵後液に所定の処理を施して最終的に発酵ビールテイスト飲料を得る工程である。発酵後工程としては、例えば、発酵工程により得られた発酵後液のろ過(いわゆる一次ろ過)が挙げられる。この一次ろ過により、発酵後液から不溶性の固形分や酵母を除去することができる。また、発酵後工程においては、さらに発酵後液の精密ろ過(いわゆる二次ろ過)を行ってもよい。二次ろ過により、発酵後液から雑菌や、残存する酵母を除去することができる。なお、精密ろ過に代えて、発酵後液を加熱することにより殺菌することとしてもよい。発酵後工程における一次ろ過、二次ろ過、加熱は、発酵ビールテイスト飲料を製造する際に使用される一般的な設備で行うことができる。
なお、発酵後工程には、前記した容器に充填する工程も含まれる。
次に、本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料の香味向上方法を説明する。
本実施形態に係る発酵ビールテイスト飲料の香味向上方法は、味のボリュームを維持しつつ雑味を低減し後味のスッキリさを増強する香味向上方法であって、仕込み水として脱イオン処理水を用いて仕込みを行う方法である。
なお、各成分の含有量等については、前記した「発酵ビールテイスト飲料」において説明した値と同じである。
次に、本発明の要件を満たす実施例とそうでない比較例とを例示して、本発明について説明する。
麦芽比率が表の値となるように麦芽、糖類、並びに、仕込み水(醸造用水、又は、脱イオン処理水)を仕込槽に投入し、常法にしたがって糖化液を製造した。得られた糖化液を濾過して麦汁を得た。得られた麦汁にホップを添加して煮沸し、沈殿物を分離、除去した後、冷却した。得られた発酵前液(冷麦汁)にビール酵母を添加し、所定期間発酵させて発酵ビールテイスト飲料(サンプル)を得た。
各サンプルの製造条件は、麦芽比率と仕込み水の種類以外は略同じ条件であった。
前記の方法により製造した各サンプルについて、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、総ポリフェノールの含有量を以下の方法によって測定した。なお、仕込み水のカルシウムの含有量も同じ方法で測定した。
Mg、Caの含有量については、イオンクロマトグラフィー(Termo Fisher Scientific社製、Dionextm ICS-1100)を用いて測定を行った。一方、総ポリフェノールの含有量は、改訂BCOJビール分析法(公益財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会〔分析委員会〕編集2013年増補改訂)の8.19総ポリフェノールに記載されている方法で測定した。
前記の方法により製造した各サンプルについて、訓練された識別能力のあるパネル6名が下記評価基準に則って「雑味」、「トップのボリューム」、「後味のスッキリさ」、「硫化物臭」について、1~5点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
なお、全ての評価は、サンプルを飲んで評価した。また、全ての評価は、サンプル2-1(3点)を基準として評価した。
雑味の評価については、「雑味が非常に強い」場合を5点、「雑味が非常に弱い」場合を1点として5段階で評価した。そして、雑味の評価については、点数が低いほど、雑味が低減できており、好ましいと判断できる。
なお、「雑味」とは、詳細には、纏まりのある穀物様の香味を邪魔する渋味や収斂味である。
トップのボリューム(味のボリューム)の評価については、「トップのボリュームが非常に大きい」場合を5点、「トップのボリュームが非常に小さい」場合を1点として5段階で評価した。そして、トップのボリュームの評価については、同じ麦芽比率(麦芽使用比率)のサンプル同士を比較して、醸造用水を用いた場合よりも脱イオン処理水を用いた場合の方が0.1点以上低下していなければトップのボリュームが維持されており、好ましいと判断できる。
なお、「トップのボリューム」とは、詳細には、サンプルを飲んだ際に感じる味の厚みである。
後味のスッキリさの評価については、「後味が非常にスッキリしている」場合を5点、「後味が全くスッキリしていない」場合を1点として5段階で評価した。そして、後味のスッキリさの評価については、点数が高いほど、後味のスッキリさが増強できており、好ましいと判断できる。
硫化物臭の評価については、「硫化物臭が非常に強い」場合を5点、「硫化物臭が非常に弱い」場合を1点として5段階で評価した。そして、硫化物臭の評価については、点数が低いほど、硫化物臭が低減できており、好ましいと判断できる。
なお、「硫化物臭」とは、詳細には、硫黄を含む物質臭、例えば、野菜等を過度に加熱した際に発生するような臭気である。
なお、表1に示す各サンプルのBUは15~25であり、アルコール度数は5.5~7.0v/v%であった。
各サンプルについて、同じ麦芽比率(麦芽使用比率)のサンプル同士を比較すると明らかなように、醸造用水を用いた場合と脱イオン処理水を用いた場合とでは、トップのボリューム(味のボリューム)に大きな差は生じなかった。それどころか、一部のサンプルについては、脱イオン処理水を用いた場合の方が、トップのボリュームが上昇するという結果が得られた。よって、発酵ビールテイスト飲料のカルシウムの含有量が所定値以下であっても味のボリュームを維持できることが確認できた。
また、各サンプルについて、同じ麦芽比率(麦芽使用比率)のサンプル同士を比較すると明らかなように、醸造用水を用いた場合よりも脱イオン処理水を用いた場合の方が、雑味の点数が減少していた。よって、発酵ビールテイスト飲料のカルシウムの含有量を所定値以下とすることにより、雑味を低減できることが確認できた。
また、各サンプルについて、同じ麦芽比率(麦芽使用比率)のサンプル同士を比較すると明らかなように、醸造用水を用いた場合よりも脱イオン処理水を用いた場合の方が、後味のスッキリさの点数が上昇していた。よって、発酵ビールテイスト飲料のカルシウムの含有量を所定値以下とすることにより、後味のスッキリさを増強できることが確認できた。
Claims (3)
- カルシウムの含有量が15mg/L以下であり、
カルシウムの含有量をXmg/Lとし、総ポリフェノールの含有量をYmg/Lとした場合、X/Yが0.10~0.14である発酵ビールテイスト飲料。 - 発酵ビールテイスト飲料の製造方法であって、
仕込み工程と、発酵工程と、を含み、
前記仕込み工程において、仕込み水として脱イオン処理水を用い、
前記発酵ビールテイスト飲料のカルシウムの含有量をXmg/Lとし、総ポリフェノールの含有量をYmg/Lとした場合、X/Yを0.10~0.14とする発酵ビールテイスト飲料の製造方法。 - 発酵ビールテイスト飲料の味のボリュームを維持しつつ雑味を低減し後味のスッキリさを増強する香味向上方法であって、
仕込み水として脱イオン処理水を用いて仕込みを行った後に発酵を行い、
前記発酵ビールテイスト飲料のカルシウムの含有量をXmg/Lとし、総ポリフェノールの含有量をYmg/Lとした場合、X/Yを0.10~0.14とする発酵ビールテイスト飲料の香味向上方法。
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