JP7259627B2 - 乗物用のスピーカー構造 - Google Patents

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Description

本発明は、スピーカー本体及びスピーカーグリルを有するスピーカー装置と、乗員上半身を支持可能な乗物用シートの支持部とで構成され、スピーカー本体から発せられた音が支持部の着座側に伝達される乗物用のスピーカー構造に関する。
この種の乗物には、室内の快適性向上の観点等から、乗物用シートのほかに、スピーカー装置が設置されていることがある。例えば特許文献1に開示の座席では、乗員頭部を支持するヘッドレストが、骨格となる平板状のヘッドレストブラケットと、ヘッドレストブラケットを覆うパッドと、パッドの外側を覆う表皮と、スピーカーを有している。このスピーカーは、本発明のスピーカー装置に相当し、概ね立方体状のスピーカー本体と、このスピーカー本体を保護するスピーカーグリルとで構成されている。公知技術では、ヘッドレストブラケットの孔部にスピーカーが嵌挿され、さらにスピーカーの着座側を含む周囲がパッドと表皮で被覆されている。こうして公知技術では、ヘッドレストにスピーカーを内蔵することで、スピーカー本体から発せられる音を着座側の乗員頭部に向けて伝達することができる。なおパッドの着座側には複数の貫通孔が設けられているが、各貫通孔は微細であることから、スピーカー本体の大部分はパッドで覆われた状態となっている。
実公平06-26205号公報
ところで公知技術では、スピーカー(スピーカー装置)の周囲がパッドで覆われているため、パッドの着座側に微細な貫通孔を複数設けても、スピーカー本体の性能を十分に引き出せないおそれがあった。すなわちパッドは、乗員頭部を弾性的に支持するために発泡樹脂等の素材で形成されるが、この種の素材は吸遮音材としても機能するため、スピーカー本体から発せられた音の音質や音圧の低下を招いてしまう。また乗員頭部を支持すべきパッドにスピーカー装置を内蔵する構成では、スピーカー装置による異物感の発生が懸念されるとともに、スピーカー本体の取外しに手間がかかることが予想される。例えば公知技術の構成では、スピーカー装置の取外し作業に先立って、パッドと表皮を取り外してヘッドレストブラケットを露出させ、その上でスピーカー本体とスピーカーグリルを取り外すこととなる。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、スピーカー装置を取外し性に配慮しつつ設置し、さらにスピーカー本体の音をシートバックの着座側に性能良く伝達することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の乗物用のスピーカー構造は、スピーカーグリル及びスピーカー本体を有するスピーカー装置と、乗員上半身を支持可能な乗物用シートの支持部とから構成されている。そして支持部が、シート外形をなして乗員を弾性的に支持可能なシートパッドを有し、スピーカー本体から発せられた音が、支持部の後側から前側の着座面に向けて伝達される。この種の構成では、スピーカー装置を取外し性に配慮しつつ設置し、さらにスピーカー本体の音を支持部の着座側に性能良く伝達できることが望ましい。
そこで本発明のスピーカー本体は、シートパッドの後方に設置されているとともに、スピーカーグリルは、シートパッドをその後面から着座側の前側に貫通する貫通部内に設置されてスピーカー本体に対面状に配置されている。そしてスピーカー本体から発せられた音が、スピーカーグリルを通して貫通部の後側から前側に伝達される構成とした。本発明では、スピーカー装置のスピーカー本体を、取外し性や着座性などを考慮して、シートパッドの後側に設置している。このためスピーカー本体は、シートパッドにて周囲が覆われている場合に比して取外し作業が容易な構成となり、さらにスピーカー本体が原因の異物感の発生を極力回避することも可能となる。また本発明では、スピーカー装置のスピーカーグリルを、シートパッドの貫通部に配設してスピーカー本体に対面状に配置している。こうすることでスピーカー本体の音を、シートパッドに極力邪魔されることなく、スピーカーグリルの設置された貫通部を通じて着座側に伝達することができ、スピーカー本体の性能をより適切に引き出すことが可能となる。
また第1発明の乗物用のスピーカー構造の支持部は、シートパッドを補強する補強部材と、補強部材に固定されたブラケットとを有し、スピーカーグリルは、貫通部内に設置された状態で、ブラケットに取付けられている。本発明では、スピーカーグリルを、補強部材のブラケットに取付けておくことで、貫通部の適所に安定的に設置することができる。
そして第1発明の乗物用のスピーカー構造のスピーカーグリルは、ブラケットに係合構造を介して取付けられているとともに、係合構造は、スピーカーグリルとブラケットのいずれか一方に設けた凸部が、一方と異なる他方に設けられた孔部に挿入係合されることで構成されている。本発明では、スピーカーグリルを、比較的シンプルな係合構造によって、ブラケットにより安定的に取付けておくことができる。
第2発明の乗物用のスピーカー構造は、第1発明の乗物用のスピーカー構造において、スピーカーグリルは、貫通部の着座側の開口よりも後側に配置されている。本発明では、スピーカーグリルが貫通部内の後側に配設されるため、このスピーカーグリルが原因となる異物感の発生をより確実に回避することができる。
第3発明の乗物用のスピーカー構造は、第1発明又は第2発明の乗物用のスピーカー構造において、スピーカー本体が設置された設置用部材と支持部とは着脱可能な状態で組付けられている。本発明では、設置用部材と支持部を組付けておくことで、スピーカーグリルとスピーカー本体の位置関係を適切に維持することができる。さらに支持部と設置用部材を着脱可能にしたことで、スピーカー装置の取外し作業が一層容易となっている。
発明の乗物用のスピーカー構造は、第発明~第3発明のいずれかの乗物用のスピーカー構造において、スピーカーグリルのシート幅方向における両端は、それぞれ対応するブラケットに取付けられている。本発明では、スピーカーグリルの両端をそれぞれ対応するブラケットに取付けておくことで、このスピーカーグリルを、貫通部の適所にバランス良く安定的に設置することができる。
発明の乗物用のスピーカー構造は、第発明~第発明のいずれかの乗物用のスピーカー構造において、支持部は、ブラケットを介して、スピーカー本体が設置された設置用部材に位置決めされて組付けられている。本発明では、ブラケットが、スピーカーグリルの取付けと、設置用部材と支持部の位置決めとに使用される(兼用される)ため、シート構成の簡略化に資する構成となる。
発明の乗物用のスピーカー構造は、第1発明~第発明のいずれかの乗物用のスピーカー構造において、スピーカーグリルの周縁は、貫通部の内壁をなすシートパッド部分に押し当てられている。本発明では、スピーカーグリルの周縁と貫通部の間に極力隙が生じないため、意図しない音漏れの発生を極力回避することが可能となり、スピーカー本体の性能を更に適切に引き出すことが可能となる。
発明の乗物用のスピーカー構造は、第1発明~第発明のいずれかの乗物用のスピーカー構造において、スピーカー本体が設置された設置用部材は、支持部の後側に位置する乗物ボディと、シートパッドの後面側に取付けられた部材とのいずれか一方である。本発明では、乗物の一部をなす乗物ボディ又は支持部の一部を設置用部材として用いているため、専用の設置用部材を別途乗物に設置する必要がなく、スピーカー構造の部品点数の削減に資する構成となる。
本発明に係る第1発明によれば、スピーカー装置を取外し性に配慮しつつ設置し、さらにスピーカー本体の音を支持部の着座側に性能良く伝達することができる。また第1発明によれば、スピーカー装置をより安定的に設置することができる。また第1発明によれば、比較的シンプルな構成によって、スピーカー装置をより安定的に設置することができる。また第2発明によれば、スピーカー装置による異物感の発生をより確実に阻止することができる。また第3発明によれば、スピーカー装置を取外し性に一層配慮して設置し、さらにスピーカー本体の性能をより適切に引き出すことができるまた第発明によれば、スピーカー装置を更に安定的に設置することができるまた第発明によれば、シート構成を簡略化しつつ、スピーカー装置を取外し性に配慮しつつより安定的に設置することができる。また第発明によれば、スピーカー本体の性能をさらに適切に引き出すことができる。そして第発明によれば、スピーカー装置を、部品点数の増加を要することなく設置しておくことができる。
乗物用シートと設置用部材を示す乗物室内の斜視図である。 スピーカー装置の正面図である。 スピーカー装置の分解斜視図である。 保持ブラケットの正面図である。 スピーカー本体と設置用部材の斜視図である。 スピーカー本体を設置した設置用部材の斜視図である。 シートバックとスピーカー装置の位置関係を示す分解斜視図である。 シートパッドの透視正面図である。 スピーカー装置を設置する際のシートバックの透視斜視図である。 貫通部を示すシートバックの拡大正面図である。 図11のXI-XI線断面図である。 図11のXII-XII線断面図である。 実施例2の乗物用シートと設置用部材を示す概略斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1~図13を参照して説明する。各図には、便宜上、乗物用シートとスピーカー装置と設置用部材の前後方向と左右方向と上下方向を示す矢線を適宜図示する。図1の乗物室内VRには、乗物用シート2と、この乗物用シート2の後方に位置する設置用部材8とが配設され、さらにスピーカー構造7が設けられている(各部材の詳細は後述)。ここで乗物用シート2は、シートクッション4とシートバック6とを有し、シートクッション4の後部に起立状態のシートバック6(詳細後述)の下部が連結されている。
[実施例1のスピーカー構造]
そして図1に示す乗物室内VRには、快適性向上等の観点からスピーカー構造7が設けられ、このスピーカー構造7は、後述するシートバック6とスピーカー装置SMで構成されている。ここでスピーカー装置SMは、図1~図3を参照して、後述するスピーカー本体2s及びスピーカーグリル20sを有し、スピーカー本体2sから発せられた音が、シートバック6の後側から着座側の前側に向けて伝達される。この種のスピーカー構造7では、メンテナンスや部品交換時などにスピーカー装置SMを取外すことが想定されるため、このスピーカー装置SMの取外し性を確保することが望ましいといえる。またシートバック6は、図7に示すように乗員を弾性的に支持するシートパッド6P(詳細後述)を有しているが、このような場合においても、スピーカー本体2sの性能を引き出しつつシートバック6の着座側に音を伝達できることが望ましい。そこで本実施例では、後述する構成によって、スピーカー装置SMを取外し性に配慮しつつ設置し、さらにスピーカー本体2sの音をシートバック6の着座側に性能良く伝達することとした。以下、各構成について詳述する。
[スピーカー装置のスピーカー本体]
図2及び図3に示すスピーカー本体2sは、スピーカーユニット3sと、スピーカーユニット3sを保持可能な保持ブラケット7sとを有し、図5及び図6に示すように後述の設置用部材8に設置される。このスピーカーユニット3sは、図3に示すように円筒状の部材であり、その前端面には、音を発する発信部4sが設けられている。またスピーカーユニット3sの外縁の右上と左下には、一対の板状の締結座5s,6sが径方向外側に張り出している。そして各締結座5s,6sには、前後方向を向いたボルト材BM1が挿設されており、各ボルト材BM1によって、スピーカーユニット3sが後述の保持ブラケット7sに締結されて保持される。
また図3及び図4に示す保持ブラケット7sは、正面視で概ね矩形の板状部材であり、その中央には、スピーカーユニット3sを嵌挿可能な嵌挿孔8sが設けられている。この保持ブラケット7sの周縁の右上と左下は、それぞれ外方に張り出しているとともに、ボルト材BM1を締結可能な一対の締結孔9s,10sが設けられている。また保持ブラケット7sの周縁の右側と左側には、左右対称となるように矩形の平板部分80s,81sが外方に張り出しているとともに、一対の位置決め孔11s,12sと、一対の固定孔15s,16sと、一対の係止爪17s,18sが設けられている。そして一対の位置決め孔11s(12s)は、外方に張り出す矩形の平板部分80s(81s)に設けられているとともに、軸状の位置決め軸13s(14s)が挿設されて前方に突出している。これら各位置決め軸13s,14sは、図9に示す後述のシートバック6の設置用部材8に対する位置決めに使用される。また図2~図5に示す一対の固定孔15s(16s)は、後述の設置用部材8への締結用の孔部であり、対応する平板部分80s(81s)の外縁側で下方に突出する部分に設けられている。そして一対の係止爪17s(18s)は、後述する設置用部材8に係止される板状部位である。これら各係止爪17s(18s)は、側面視において横L字状をなしており、対応する平板部分80s(81s)の上縁から後方に延長したのち下方に屈曲している。
[スピーカー装置のスピーカーグリル]
また図1~図3に示すスピーカーグリル20sは、適度な強度を備えた樹脂製の板状部材であり、後述のシートバック6の貫通部20内に設置することができる。このスピーカーグリル20sは、正面視において左右に長尺な矩形に形成されており、その上縁の左右端側は外方に向かうにつれて次第に下方に傾斜している。そしてスピーカーグリル20sの外形寸法は後述する貫通部20内に設置可能である限り特に限定しないが、本実施例では貫通部20の開口寸法よりも若干大きくなるように設定されている。またスピーカーグリル20sには、図2及び図3に示すように、音の通過を許容する複数の貫通孔Hが形成されており、本実施例では左端と右端を除く概ね全面に貫通孔Hが均一に形成されている(なお各図では、便宜上、一つの貫通孔にのみ符号を付している)。そしてスピーカーグリル20sの右端と左端には取付座21s,22sが左右対称に設けられている。各取付座21s,(22s)は、スピーカーグリル20sの右端(左端)から後方に突出する概ね柱状部位(外方が解放状)であり、これらの後面には係合クリップCLが挿設されて後方に突出している。そして各取付座21s,22sの係合クリップCLは、図9に示すようにスピーカーグリル20sを後述のシートバック6に取付けるために使用される。
[設置用部材]
図1及び図5に示す設置用部材8は、左右方向に長尺な立壁状の部位であり、乗物ボディの後部構造となるリアシェルフをなしている。なお図1等では、設置用部材8が露出した状態で図示されているが、実際の設置用部材8は、その前方に乗物用シート2及びその他の乗物用シート(図示省略)が設置され且つ上側に内装部材(図示省略)が設置されることで隠されている。この設置用部材8は、図5及び図6に示すように、組付部9aと、左右一対の設置部10,11を有している。ここで組付部9aは、後述するシートバック6を組付けるための部位であり、設置用部材8の右縁から前方に突出する板状部材で構成されている。この組付部9aの先端には、丸孔状又は長孔状の孔9Hが複数又は単数設けられており、シートバック6を組付けて固定するためのボルト材(図示省略)を挿設することができる。
また図5に示す左右一対の設置部10,11は、それぞれスピーカー本体2sを取付けるための部位であり、設置用部材8の前面の右側と左側に分かれて配置されている。これら各設置部10,11は、左右対称となっている以外は概ね同一の基本構成を有しているため、以下に、右側の設置部10を一例にその詳細を説明する。右側の設置部10は、概ね立方体状の中空部位であり、設置用部材8の前面の右上側に固定されて一体化されている。この右側の設置部10の上面には、スピーカー本体2sを係止するための上側設置孔10aが設けられ、さらに右側の設置部10の前面の下側には、スピーカー本体2sを締結するための前側設置孔10bが設けられている。なお左側の設置部11も、同様に設置用部材8の前面の左上側に固定されて一体化されているとともに、別の上側設置孔11aと、別の前側設置孔11bとが設けられている。
[設置用部材に対するスピーカー本体の取付け作業]
図3~図5を参照して、スピーカーユニット3sを、保持ブラケット7sの嵌挿孔8sに嵌挿し、さらに各締結座5s(6s)のボルト材BM1を、保持ブラケット7sの対応する締結孔9s(10s)に締結固定しておく。こうしてスピーカー本体2sを形成したのち、図5に示すように設置用部材8に設置する。このときスピーカー本体2sを設置用部材8にあてがいつつ、保持ブラケット7sの左右の係止爪17s(18s)を、対応する設置部10(11)の上側設置孔10a(11a)に上方から差し込んで位置決めしておく。そして図6に示すように、保持ブラケット7sの右側の固定孔15sと、右側の設置部10の前側設置孔10bとにボルト材BM2を挿通して締結する。また同様に保持ブラケット7sの左側の固定孔16sと、左側の設置部11の別の前側設置孔11bとにボルト材BM2を挿通して締結する。こうしてスピーカー本体2sは、その左右端側が各設置部10,11にバランス良く締結されて、設置用部材8に設置されることとなる。
[シートバック(支持部)]
図1及び図7に示すシートバック6は、正面視で概ね矩形の部材であって、適度な厚み寸法(前後の寸法)を有している。このシートバック6は、本発明の乗物用シートの支持部に相当し、乗員上半身(乗員背部や乗員頭部など)を支持することができる。すなわち図11及び図12を参照して、乗物用シート2に乗員100が着座した場合、シートバック6が背凭れとなり、さらにシートバック6の上部にて乗員頭部を支持することができる。そしてシートバック6は、図7に示すシートパッド6Pをシートカバー6Sで被覆することで形成され、さらにスピーカー構造7用の構成として、後述する貫通部20及びスピーカーグリル20sを有している。ここでシートカバー6Sは、シートの意正面を構成する面材であり、布帛(織物,編物,不織布)や皮革(天然皮革,合成皮革)で形成されている。このシートカバー6Sは、複数の表皮ピースを袋状に縫合することで形成されており、後述するシートパッド6Pの外面とともに貫通部20の内側を被覆している。
[シートパッド、貫通部]
また図7に示すシートパッド6Pは、シート外形をなす正面視で概ね矩形の部材である。このシートパッド6Pは、乗員を弾性的に支持可能な素材で形成されており、例えばポリウレタンフォーム(密度:10kg/m3~60kg/m3)などの発泡樹脂で形成することができる。このシートパッド6Pは適度な厚み(前後の寸法)を有しているとともに、上部側が概ね上に凸の湾曲形状をなして乗員頭部を支持することが可能となっている。そしてシートパッド6Pの上部には、シート幅方向の中央に貫通部20が形成されている。この貫通部20は、シートパッド6Pを厚み方向に貫通する貫通孔であって、図11及び図12に示すように、シートパッド6Pの着座側の前側開口21と、後面側の後側開口22とを有している。そして図7を参照して、各開口21,22は、後述するスピーカーグリル20sの外形に倣って正面視で左右に長尺な概ね矩形状をなしており、その上縁の左右端は、外方に向かうにつれて次第に下方に傾斜している。
[補強部材]
またシートパッド6Pは、図8に示す複数のワイヤ状の補強部材31~36が埋設されることで補強されており、各補強部材31~36は、剛性に優れる金属で形成されている(図8では、便宜上、特定の補強部材に特定の符号31~35を付し、その他の補強部材には共通の符号36を付す)。これら各補強部材31~36は、インサート成形などの手法で、シートパッド6Pの適宜の位置に埋設されて一体化されている。例えばシートパッド6Pの上部には、その右縁に沿うように右補強部材31が配設され、左縁に沿うように左補強部材32が配設され、上縁に沿うように上補強部材33が配設されている。また貫通部20の下方には、左右に延びる下補強部材34が配設され、さらに貫通部20を囲むように一繋ぎの中補強部材35が配設されている。なおシートパッド6Pの下部にも、複数の補強部材36が縦横に配設されて補強されている。
[ブラケット]
そして図8及び図9を参照して、特定の補強部材31~34には、左右一対のブラケット(右ブラケット41,左ブラケット42)が固定されている。これら右ブラケット41と左ブラケット42は、左右対称となっている以外は概ね同一の基本構成を有しているため、以下に、右ブラケット41を一例にその詳細を説明する。この右ブラケット41は、貫通部20の右側を上下に横断する矩形で金属製の板状部材であり、その上端と下端とが対応する補強部材31,33,34に固定されている。そして右ブラケット41の左右方向中央は後方に凹状とされており、この凹み部分41xには、設置用部材8用の位置決め孔部41aと、スピーカーグリル20s用の係合孔部41bとが設けられている。位置決め孔部41aは、右ブラケット41の上下方向中央に設けられて貫通部20内に配置された貫通孔であり、後述するように位置決め軸13sを挿通することができる。また係合孔部41bは、位置決め孔部41aの上方に設けられて貫通部20内に配置された貫通孔であり、後述するように係合クリップCLを挿入係合することができる。また左ブラケット42も、貫通部20の左側を上下に横断する矩形で金属製の板材であり、その上端と下端とが対応する補強部材32,33,34に固定されている。そして左ブラケット42にも、別の凹み部分42xに別の位置決め孔部42aと別の係合孔部42bが設けられている。そして本実施例では、右ブラケット41と左ブラケット42が、図12に示すようにシートパッド6P内において貫通部20の前側開口21よりも後側に配置されており、本実施例では後側開口22付近に配置されている。
[シートバックに対するスピーカーグリルの設置作業(係合構造)]
図9を参照して、スピーカーグリル20sを貫通部20内に前側から挿入しつつ、左右の各ブラケット41,42に取付けておく。このとき本実施例では、スピーカーグリル20sを、各係合クリップCLと各係合孔部41b,42bの係合(係合構造)によって、各ブラケット41,42に安定的に取付けておくことができる。この係合構造では、スピーカーグリル20sの各係合クリップCLが本発明の凸部に相当し、各ブラケット41,42の係合孔部41b,42bが本発明の孔部に相当する。そして図9を参照して、スピーカーグリル20sの設置に際しては、スピーカーグリル20sの右端側を右ブラケット41にあてがいつつ、右側の取付座21sに挿設された係合クリップCLを、右ブラケット41の係合孔部41bに前方から挿入して係合しておく。また同様にスピーカーグリル20sの左端側を左ブラケット42にあてがいつつ、左側の取付座22sに挿設された係合クリップCLを、左ブラケット42の別の係合孔部42bに前方から挿入して係合しておく。このように本実施例では、スピーカーグリル20sを、各係合クリップCLと各係合孔部41b,42bの係合(比較的シンプルな係合構造)によって、各ブラケット41,42に安定的に取付けておくことができる。
こうしてスピーカーグリル20sは、図9~図12を参照して、その左右端がバランス良く各ブラケット41,42に取付けられた状態で貫通部20内に設置される。このときスピーカーグリル20sは、後側開口22付近に配置されている各ブラケット41,42に取付けられることで、貫通部20の前側開口21よりも後方に配置された状態となる。このためシートパッド6Pの着座側には、図11に示すようにスピーカーグリル20sからの影響を極力受けることなく撓み変形可能な撓み変形領域A1が形成されることとなる。そしてスピーカーグリル20sの周縁は、対応するシートカバー部分を通じて、貫通部20の内壁をなすシートパッド部分(20x)に押し当てられ、これらの間に極力隙が生じない状態となっている。
ここで本実施例では、図9を参照して、各係合クリップCLと各係合孔部41b,42bの係合方向が、貫通部20に対するスピーカーグリル20sの挿入方向(設置時の方向)と一致している。このためスピーカーグリル20sを貫通部20に前方から後方に挿入する際に、各係合クリップCLと各係合孔部41b,42bを同方向から係合することができる。またスピーカーグリル20sは、貫通部20に対して前方に移動させることで取外すことができる。そして各係合クリップCLと各係合孔部41b,42bの係脱方向も、スピーカーグリル20sの取外し方向に一致している。このためスピーカーグリル20sを貫通部20に対して後方から前方に抜き外す(取り外す)際に、各係合クリップCLと各係合孔部41b,42bを同方向から係脱することができる。こうして本実施例では、各係合クリップCLと各係合孔部41b,42bの係合(係脱)方向を前後方向とすることで、スピーカーグリル20sの設置時と取外し時の双方の作業性の向上に資する構成となっている。
[シートバックと設置用部材の組付け作業]
図6及び図9を参照して、シートバック6を設置用部材8に着脱可能に組付けて、スピーカーグリル20sをスピーカー本体2sに対面状に配置しておく。そしてシートバック6の設置用部材8に対する組付けに際しては、図9に示すように、保持ブラケット7sの右端と左端から前方に突出する位置決め軸13s,(14s)をシートバック6の位置決めに利用する。すなわち各位置決め軸13s,(14s)を、対応するブラケット41(42)の位置決め孔部41a(42a)に挿通することにより、シートバック6を位置決めすることができる。こうして本実施例では、各ブラケット41,42が、スピーカーグリル20sの取付けと、シートバック6と設置用部材8の位置決めとに使用される(兼用される)ため、シート構成の簡略化に資する構成となる。
そしてシートバック6の右側を、図6に示す設置用部材8の組付部9aにボルト材(図示省略)を介して固定しておくことで、シートバック6を設置用部材8に安定的に組付けておくことができる。そして上述のように設置用部材8にシートバック6を組付けた状態では、図10~図12を参照して、貫通部20内のスピーカーグリル20sが、スピーカーユニット3sの発信部4sに対面配置されてこれを保護した状態となる。このスピーカーグリル20sとスピーカー本体2sの位置関係は、上述のようにシートバック6と設置用部材8を組付けておくことで適切に維持することができる。
また図10~図12に示すシートバック6は、スピーカー本体2sの取外し性を考慮して設置用部材8から取り外すことができる。このシートバック6の取外しの際には、これらを締結するボルト材(図示省略)を外したのち、シートバック6を前方に移動させていく。このシートバック6の前方移動にて、図9に示す位置決め軸13s,(14s)が対応する位置決め孔部41a(42a)から抜き取られることにより、設置用部材8からシートバック6を取外すことができる。そしてシートバック6を取外すことにより、設置用部材8が、図6に示すようにスピーカー本体2sとともに外部に露出することとなる。
[スピーカー構造の使用]
図1、図11及び図12に示す乗物用シート2に乗員100が着座した場合、乗員100の下半身をシートバックで支持しつつ、乗員100の上半身をシートバック6で支持する。すなわちシートバック6が乗員100の背凭れとなり、さらにシートバック6の上部にて乗員頭部を支持することができる。そしてスピーカー装置SMを作動させることで、設置用部材8側のスピーカー本体2sから発せられた音が、シートバック6の後側から着座側の前側に向けて伝達される。この種の構成では、スピーカー装置SMを取外し性に配慮して設置し、さらにスピーカー本体2sの性能を引き出しつつシートバック6の着座側に音を伝達できることが望ましい。例えばシートバック6は、乗員を弾性的に支持するシートパッド6Pを有しているが、このシートパッド6Pが原因となって、スピーカー本体2sの音の音質や音圧の低下を招くことは極力回避すべきである。
そこで本実施例のスピーカー本体2sは、図11及び図12に示すように、シートパッド6Pの後方に設置されている。またスピーカーグリル20sは、シートパッド6Pをその後面から前側に貫通する貫通部20内に設置されてスピーカー本体2sに対面状に配置されている。そしてスピーカー本体2sから発せられた音が、スピーカーグリル20sを通して貫通部20の後側から前側に伝達される構成としている(各図では、スピーカー本体から発せられる音の移動経路を白抜きの矢印で図示する)。
すなわち本実施例では、スピーカー装置SMを、スピーカー本体2sとスピーカーグリル20sに分割して、スピーカーグリル20sを貫通部20内に設置し、スピーカー本体2sをシートパッド6Pの後方に配置している。そしてスピーカー本体2sの音を、スピーカーグリル20sを通して貫通部20の後方から着座側に向けて伝達する構成としている。こうしてスピーカー本体2sの音を、貫通部20を利用してシートパッド6Pに極力邪魔されることなく着座側に伝達することにより、スピーカー本体2sの性能を引き出すことが可能な構成となる。また本実施例では、スピーカーグリル20sの周縁が貫通部20の内壁をなすシートパッド部分(20x)に押し当てられることで、これらの間に極力隙が生じない構成となっている。このためスピーカー本体2sから発せられた音は、スピーカーグリル20sを通じて着座側に伝達され(優れた指向性を確保して伝達され)、意図しない音漏れによる音質や音圧の低下を極力回避できる。
[シートバックの着座性]
またシートバック6では、図11及び図12に示す着座状態の乗員100に、スピーカー装置SMが原因となる異物感を生じさせないよう配慮すべきである。そこで本実施例では、スピーカー本体2sをシートパッド6Pの後方に配置し、さらにスピーカーグリル20sを、貫通部20内の前側開口21よりも後側に設置している。このためシートパッド6Pの着座側には、図11に示すように撓み変形領域A1が形成され、この撓み変形領域A1は、スピーカーグリル20sからの影響を極力受けることなく撓み変形可能である。そしてシートパッド6Pの撓み変形領域A1が、乗員頭部を弾性的に支持しつつ後方にスムーズに撓み変形することで、乗員100に対して異物感を生じさせるといった事態を極力回避することができる。このため本実施例の構成によれば、乗員100に対して、スピーカー装置SMが原因となる異物感の発生をより確実に回避することができ、シートの優れた着座性の確保に資する構成となっている。
[スピーカー装置の取外し性]
そして図1、図11及び図12に示すスピーカー構造7では、メンテナンスや部品交換時などにスピーカー装置SMを取外すことが想定される。このためこの種のスピーカー構造7では、スピーカー装置SMの取外しが容易であることが望ましく、とりわけスピーカー本体2sの取外し性を確保することが望まれる。そこで本実施例では、スピーカー本体2sを、取外し性を考慮して設置用部材8に設置して、シートパッド6Pの後方に配置している。このためスピーカー本体2sは、シートパッド6Pにて周囲が覆われている場合に比して取外し作業が容易な構成となっている。さらに本実施例では、図9を参照して、シートバック6及びスピーカーグリル20sを設置用部材8に着脱可能に組付けているため、スピーカー本体2sの取外し作業が一層容易となっている。すなわちシートバック6(スピーカーグリル20s)を設置用部材8から取外すことにより、図6に示すように設置用部材8に設置されたスピーカー本体2sを外部に露出させることができる。このように本実施例では、シートバック6を設置用部材8から取外すことで、シートバック6の分解を要することなくスピーカー本体2sを露出させることができ、スピーカー装置SMの取外し性の確保に資する構成となっている。
以上説明した通り本実施例では、スピーカー装置SMのスピーカー本体2sを、取外し性や着座性などを考慮して、シートパッド6Pの後側に設置している。このためスピーカー本体2sは、シートパッド6Pにて周囲が覆われている場合に比して取外し作業が容易な構成となり、さらにスピーカー本体2sが原因の異物感の発生を極力回避することも可能となる。また本実施例では、スピーカー装置SMのスピーカーグリル20sを、シートパッド6Pの貫通部20に配設してスピーカー本体2sに対面状に配置している。こうすることでスピーカー本体2sの音を、シートパッド6Pに極力邪魔されることなく、スピーカーグリル20sの設置された貫通部20を通じて着座側に伝達することができ、スピーカー本体2sの性能をより適切に引き出すことが可能となる。このため本実施例によれば、スピーカー装置SMを取外し性に配慮しつつ設置し、さらにスピーカー本体2sの音をシートバック6の着座側に性能良く伝達することができる。
また本実施例では、スピーカーグリル20sが貫通部20内の後側に配設されるため、このスピーカーグリル20sが原因となる異物感の発生をより確実に回避することができる。また本実施例では、シートバック6と設置用部材8を組付けておくことで、スピーカーグリル20sとスピーカー本体2sの位置関係を適切に維持することができる。さらにシートバック6と設置用部材8を着脱可能にしたことで、スピーカー装置SMの取外し作業が一層容易となっている。また本実施例では、スピーカーグリル20sを、補強部材31~34等の各ブラケット41,42に取付けておくことで、貫通部20の適所に安定的に設置することができる。また本実施例では、スピーカーグリル20sの両端をそれぞれ対応する各ブラケット41,42に取付けておくことで、このスピーカーグリル20sを、貫通部20の適所にバランス良く安定的に設置することができる。また本実施例では、スピーカーグリル20sを、比較的シンプルな係合構造(係合クリップCL,係合孔部41b,42b)によって、各ブラケット41,42により安定的に取付けておくことができる。また本実施例では、各ブラケット41,42が、スピーカーグリル20sの取付けと、シートバック6と設置用部材8の位置決めとに使用される(兼用される)ため、シート構成の簡略化に資する構成となる。また本実施例では、スピーカーグリル20sの周縁と貫通部20の間に極力隙が生じないため、意図しない音漏れの発生を極力回避することが可能となり、スピーカー本体2sの性能を更に適切に引き出すことが可能となる。そして本実施例では、乗物の一部をなす乗物ボディを設置用部材8として用いているため、専用の設置用部材8を別途乗物に設置する必要がなく、スピーカー構造7の部品点数の削減に資する構成となる。
[実施例2]
図13に示す実施例2の乗物用のスピーカー構造7Aでは、実施例1の乗物用のスピーカー構造とほぼ同一の基本構成を備える構成については、対応する符号を付す等して詳細な説明を省略する。実施例2のスピーカー構造7Aは、シートバック6Aとスピーカー装置SMで構成されているが、スピーカー本体2sが、シートバック6Aの一部をなす設置用部材8Aに設置されている点が実施例1と異なっている。ここで本実施例の乗物用シート2Aは、シートクッション4Aとシートバック6Aとを有し、これらの基本構成は実施例1の対応する部材と概ね同一である。また支持部としてのシートバック6Aでは、図示しない貫通部の形成されたシートパッド6Pが、図示しないシートフレームで支持されてシートカバー6Sにて被覆されている。さらにシートバック6Aには、バックボードとして機能する板状の設置用部材8Aが設けられており、この設置用部材8Aによってシートパッド6Pの後面が覆われている。
そしてスピーカー装置SMのスピーカー本体2sは、バックボードとしての設置用部材8Aに設置されて、シートパッド6Pの後方に配置されている。またスピーカーグリル20sは、実施例1と同様に、シートパッド6Pの図示しない貫通部内に設置されてスピーカー本体2sに対面状に配置されている。こうして本実施例では、シートバック6の一部を設置用部材8Aとして用いているため、専用の設置用部材を別途乗物に設置する必要がなく、スピーカー構造7Aの部品点数の削減に資する構成となる。そして本実施例の構成は、乗物用シート2Aのように後方に車両ボディが存在しない場合においても採用することが可能である。なお本実施例では、バックボードとしての設置用部材8Aを例示したが、この種の設置用部材として、シートパッドの後方に配置されるシェル状の骨格部材等を使用することが可能である。
本実施形態の乗物用のスピーカー構造7等は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。本実施形態では、スピーカー装置SMとして、スピーカーグリル20sとスピーカー本体2sの構成(形状,寸法,設置数,設置手法など)を例示したが、各部材の構成を限定する趣旨ではない。例えばスピーカーグリルの設置位置は、貫通部の適宜の位置に設定することが可能である。またスピーカーグリルは、ブラケットのほか、補強部材やシートフレームに取付けることができ、シートパッドの内壁に接着などの手法で取付けておくこともできる。またスピーカーグリルは、その周縁の適宜の位置に取付座を設けることができ、シート幅方向(左右方向)における端部のほか、上下方向における端部などの適宜の位置でブラケット等に取付けることが可能である。なおブラケットは、右ブラケットと左ブラケットを一体で有する形状としてもよい。また係合構造は、ブラケット側の凸部を、スピーカーグリルの孔部に挿入係合する構成とすることができ、凸部と孔部の係合方向も適宜変更可能である。なお凸部として、係合クリップのほか、スピーカーグリルやブラケットに一体的に凸設したクリップ状の部位を用いることもできる。なおスピーカーグリルと貫通部の内壁の間には若干の隙が設けられていてもよい。
また本実施形態では、シートバック6等(支持部)と設置用部材8等の構成を例示したが、これら各部材の構成を限定する趣旨ではない。例えば支持部としてのシートバックは、ヘッドレストとしての機能を兼ね備えたシートバックのほか、ヘッドレストを別体で有する構成とされていてもよく、シートクッションと一体となっていてもよい。また設置用部材として、車両ボディの各種構成や乗物用シートの各種構成を採用することが可能である。またシートバックと設置用部材は、着脱不能に組付けてもよく、組付けることなく単に隣接配置しておくことも可能である。
また本実施形態では、乗物用シート2の構成を例示したが、乗物用シートの構成を限定する趣旨ではない。例えば乗物用シートは、乗物室内の後部や前部など適宜の位置に設置することができ、シートパッドとシートカバーの構成も適宜変更可能である。そして本実施形態の構成は、車両や航空機や電車や船舶などの乗物用シート全般に適用できる。
VR 乗物室内
2 乗物用シート
4 シートクッション
6 シートバック(本発明の乗物用シートの支持部)
6S シートカバー
6P シートパッド
A1 撓み変形領域
7 スピーカー構造
SM スピーカー装置
2s スピーカー本体
3s スピーカーユニット
4s 発信部
5s,6s 締結座
7s 保持ブラケット
8s 嵌挿孔
9s,10s 締結孔
11s,12s 位置決め孔
13s,14s 位置決め軸
15s,16s 固定孔
17s,18s 係止爪
20s スピーカーグリル
21s,22s 取付座
H 貫通孔
CL 係合クリップ(本発明の凸部)
8 設置用部材
9a 組付部
9H (組付部の)孔
10,11 設置部
10a,11a 上側設置孔
10b,11b 前側設置孔
20 貫通部
21 前側開口
22 後側開口
31 右補強部材
32 左補強部材
33 上補強部材
34 下補強部材
35 中補強部材
36 その他の補強部材
41 右ブラケット(本発明のブラケット)
42 左ブラケット(本発明のブラケット)
41a,42a 位置決め孔部
41b,42b 係合孔部(本発明の孔部)
41x,42x 凹み部分
100 乗員
BM1,BM2 ボルト材
2A 実施例2の乗物用シート
4A 実施例2のシートクッション
6A 実施例2のシートバック
7A 実施例2のスピーカー構造
8A 実施例2の設置用部材

Claims (7)

  1. スピーカーグリル及びスピーカー本体を有するスピーカー装置と、乗員上半身を支持可能な乗物用シートの支持部とから構成され、
    前記支持部が、シート外形をなして乗員を弾性的に支持可能なシートパッドを有し、前記スピーカー本体から発せられた音が、前記支持部の後側から着座側の前側に向けて伝達される乗物用のスピーカー構造において、
    前記スピーカー本体は、前記シートパッドの後方に設置されているとともに、前記スピーカーグリルは、前記シートパッドをその後面から着座側に貫通する貫通部内に設置されて前記スピーカー本体に対面状に配置され、
    前記スピーカー本体から発せられた音が、前記スピーカーグリルを通して前記貫通部の後側から前側に伝達される構成とし、
    前記支持部は、前記シートパッドを補強する補強部材と、前記補強部材に固定されたブラケットとを有し、
    前記スピーカーグリルは、前記貫通部内に設置された状態で、前記ブラケットに取付けられており、
    前記スピーカーグリルは、前記ブラケットに係合構造を介して取付けられているとともに、前記係合構造は、前記スピーカーグリルと前記ブラケットのいずれか一方に設けた凸部が、前記一方と異なる他方に設けられた孔部に挿入係合されることで構成されている乗物用のスピーカー構造。
  2. 前記スピーカーグリルは、前記貫通部の着座側の開口よりも後側に配置されている請求項1に記載の乗物用のスピーカー構造。
  3. 前記スピーカー本体が設置された設置用部材と前記支持部とは着脱可能な状態で組付けられている請求項1又は2に記載の乗物用のスピーカー構造。
  4. 前記スピーカーグリルのシート幅方向における両端は、それぞれ対応するブラケットに取付けられている請求項1~3のいずれか一項に記載の乗物用のスピーカー構造。
  5. 前記支持部は、前記ブラケットを介して、前記スピーカー本体が設置された設置用部材に位置決めされて組付けられている請求項1~4のいずれか一項に記載の乗物用のスピーカー構造。
  6. 前記スピーカーグリルの周縁は、前記貫通部の内壁をなすシートパッド部分に押し当てられている請求項1~のいずれか一項に記載の乗物用のスピーカー構造。
  7. 前記スピーカー本体が設置された設置用部材は、前記支持部の後側に位置する乗物ボディと、前記シートパッドの後面側に取付けられた部材とのいずれか一方である請求項~6のいずれか一項に記載の乗物用のスピーカー構造。
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