JP7247235B2 - 真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き物品 - Google Patents

真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き物品 Download PDF

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Description

本開示は、真空断熱材を形成可能な真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き物品に関するものである。
近年、物品の省エネルギー化を目的として、真空断熱材が用いられている。真空断熱材は、外包材の袋体内に芯材が配置され、上記袋体内が大気圧よりも圧力が低い真空状態に保持されている部材であり、内部の熱対流が抑制されるため、良好な断熱性能を発揮することができる。なお、真空断熱材に用いられる上記外包材のことを、真空断熱材用外包材、または単に外包材と称して説明する。
真空断熱材用外包材は、真空断熱材内部の真空状態を長期間保持するために、酸素や水蒸気等のガスの透過を抑制するためのガスバリア性能、芯材を包む際に端部を接合して上記芯材を封止密閉するための熱溶着性等の物性が要求される。これらの物性を満たすため、真空断熱材用外包材は、一般に、部材としてガスバリアフィルムおよび熱溶着可能なフィルムを含む構成が採用されている。
一般的な真空断熱材外包材は、ガスバリアフィルムに金属箔や金属蒸着層を使用している。例えば、特許文献1にはアルミニウム箔を用いた外包材が記載されており、特許文献2にはポリビニルアルコール系重合体フィルムにアルミ蒸着層が形成された蒸着フィルムが外包材として開示されている。
特開2003-262296号公報 WO2013/125564号公報
近年、物流で使用される断熱箱等に使用するため、内容物の識別やトレーサビリティを目的として電波が透過可能な真空断熱材が求められている。しかしながら従来の真空断熱材に使用される外包材は、一般的に金属箔や金属蒸着層を含むため、電波を遮断してしまい、空間内外で無線通信を要する用途には不向きである問題があった。
本開示は、上記問題に鑑みてなされた発明であり、電波透過が可能であるとともに、良好な断熱性能を維持できる真空断熱材を製造可能な真空断熱材用外包材、およびそれを用いた真空断熱材ならびに真空断熱材付き物品を提供することを主目的とする。
本開示は、熱溶着可能なフィルムと、第1の無機層および第2の無機層を含む2以上の無機層とを有する真空断熱材用外包材であって、上記真空断熱材用外包材は、さらに、無機層状化合物及びバインダー樹脂を含む無機層状化合物層を含み、上記第1の無機層と、上記無機層状化合物層と、上記第2の無機層と、がこの順に配置され、金属層が配置されていない、真空断熱材用外包材を提供する。
また、本開示は、芯材と、上記芯材が封入された外包材とを有する真空断熱材であって、上記外包材が、上述した真空断熱用外包材である、真空断熱材を提供する。
また、本開示は、熱絶縁領域を有する物品および真空断熱材を備える真空断熱材付き物品であって、上記真空断熱材は、芯材と、上記芯材が封入された外包材とを有し、上記外包材が、上述した真空断熱用外包材である、真空断熱材付き物品を提供する。
本開示によれば、電波透過が可能であるとともに、良好な断熱性能を維持できる真空断熱材を製造可能な真空断熱材用外包材を提供することができる。
本開示の真空断熱材用外包材の一例を示す概略断面図である。 本開示の真空断熱材の一例を示す概略斜視図および断面図である。 本開示の真空断熱材用外包材の別の一例を示す概略断面図である。 本開示の真空断熱材用外包材の別の一例を示す概略断面図である。
本開示は、真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き物品を実施態様に含む。以下、本開示の実施態様を、図面等を参照しながら説明する。
但し、本開示は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の態様の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実施の態様に比べ、各部の幅、厚み、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。また、説明の便宜上、上方又は下方という語句を用いて説明する場合があるが、上下方向が逆転してもよい。
また、本明細書において、ある部材又はある領域等のある構成が、他の部材又は他の領域等の他の構成の「上に(又は下に)」あるとする場合、特段の限定がない限り、これは他の構成の直上(又は直下)にある場合のみでなく、他の構成の上方(又は下方)にある場合を含み、すなわち、他の構成の上方(又は下方)において間に別の構成要素が含まれている場合も含む。
本発明者らは、真空断熱材用外包材に電波透過性を持たせるため、ガスバリアフィルムに金属層を用いず、金属酸化物蒸着層を用いることを考えたが、金属酸化物蒸着層ではガスバリア性能が不十分であることを知見した。そこで、ガスバリア性能を向上させるために、積層する金属酸化物層の数を増やすことや、1層辺りの金属酸化物層を厚くすることを試みた。しかしながら、金属酸化物層の数を増やす場合は生産性が低く、また外装材としての可撓性が失われ、各種屈曲が加えられた場合にバリア破壊が生じやすい欠点があることが判った。また、1層あたりの金属酸化物層を厚くする場合は、そもそも厚膜化してもバリア膜の膜割れなどが発生するため、バリア性能向上は容易ではないことが判った。
また、ガスバリアフィルムのバリア破壊が生じた場合、真空断熱材用外包材の水蒸気バリア性能及び酸素バリア性能が低下するが、水蒸気バリア性能が低下し真空断熱材内部に流入する水蒸気量が増加する分には、真空断熱材に芯材と共に安価な乾燥剤を含ませる等の処置をするだけで、内部真空度上昇を抑制することができ、真空断熱材の断熱性能への影響を小さくすることができる。そのため、真空断熱材用外包材の性能としては、酸素バリア性能が低下する方が、水蒸気バリア性能が低下するよりも真空断熱材の断熱性能を維持するために問題となる。
そして、本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、真空断熱材用外包材に金属層を配置しない代わりに、無機層状化合物を含有する層を配置することで、酸素バリア性能を確保し、さらに無機層状化合物を含有する層を無機層で上下挟みこむことで酸素バリア性能の劣化を抑制可能であることを知見し、電波透過が可能であるとともに、良好な断熱性能を維持できる真空断熱材を製造可能な真空断熱材用外包材となることを見出した。
以下、本開示の真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き物品についてそれぞれ説明する。
A.真空断熱材用外包材
まず、本開示の真空断熱材用外包材について、詳細に説明する。
本開示の真空断熱材用外包材は、熱溶着可能なフィルムと、第1の無機層および第2の無機層を含む2以上の無機層とを有する真空断熱材用外包材であって、上記真空断熱材用外包材は、さらに、無機層状化合物及びバインダー樹脂を含む無機層状化合物層を含み、上記第1の無機層と、上記無機層状化合物層と、上記第2の無機層と、がこの順に配置され、金属層が配置されていないことを特徴とする。
図1は、本開示の真空断熱材用外包材の一例を示す概略断面図である。本開示の真空断熱材用外包材10は、上記真空断熱材用外包材10の一方の主面側に配置される熱溶着可能なフィルム1、および上記熱溶着可能なフィルム1側から、第1の無機層4、無機層状化合物及びバインダー樹脂を含む無機層状化合物層5、および第2の無機層4の順で配置された各層を含むことを特徴とする。
図1の例においては、真空断熱材用外包材10は、第1のガスバリアフィルム2a、第2のガスバリアフィルム2b、第3のガスバリアフィルム2cを有しており、各ガスバリアフィルムがそれぞれ無機層4を有する。この例では、第1のガスバリアフィルム2aに第1の無機層4が含まれ、第2のガスバリアフィルム2bに第2の無機層4が含まれている。また、無機層状化合物層5は第1のガスバリアフィルム2aに含まれている。具体的には、第1のガスバリアフィルム2aは、第1樹脂基材3と、第1樹脂基材3の一方の主面側に配置された無機層4(第1の無機層4)と、第1の無機層4の第1樹脂基材3とは反対側の主面に配置された、無機層状化合物層5とを有する。第2のガスバリアフィルム2bは、第2樹脂基材3および第2樹脂基材3の少なくとも一方の主面側に配置された無機層4(第2の無機層4)を有する。第1のガスバリアフィルムにおける無機層状化合物層5が、第1のガスバリアフィルム2aにおける第1の無機層4と、第2のガスバリアフィルム2bにおける第2の無機層4との間に配置されている。さらに、第2のガスバリアフィルム2bの第1のガスバリアフィルム2aとは反対側に、第3樹脂基材3及び第3の無機層4を有する第3のガスバリアフィルム2cが、第3の無機層4が第2のガスバリアフィルム2b側となるように配置されている。
本開示の真空断熱材用外包材は、金属層が配置されていないことを特徴とする。本開示において金属層とは、これを構成する金属原子同士が金属結合で結合しており、電波遮断性を有する金属の層である。上記金属層としては、例えばアルミニウム、ニッケル、ステンレス、鉄、銅、チタン等の金属箔、金属薄膜が挙げられる。
本開示の真空断熱材用外包材は、金属層が配置されていないため、電波が透過可能である。さらに、金属層の代わりに、無機層状化合物層を有することで、酸素バリア性を確保しつつ、無機層状化合物層の両面側にそれぞれ無機層を配置し、無機層で無機層状化合物層を挟むことにより、無機層状化合物層が持つ酸素バリア性能の劣化を抑制することができる。そのため、電波透過が可能であるとともに、良好な断熱性能を維持できる真空断熱材を製造可能な真空断熱材用外包材となる。
以下、本開示における真空断熱材用外包材の各構成について、詳細に説明する。
1.無機層
本開示の真空断熱材用外包材は第1の無機層および第2の無機層を含む2以上の無機層を有し、無機層状化合物層が上記第1の無機層および第2の無機層の間に配置されている構造を有することを特徴とする。無機層は、金属箔や金属薄膜等の金属層以外の層であり、無機化合物膜や、M-O-P結合(ここで、Mは金属原子を示し、Oは酸素原子を示し、Pはリン原子を示す。)を有する膜、ポリカルボン酸系重合体の多価金属塩を含む膜、金属元素と酸素元素と親水基含有樹脂とを含有する混合化合物膜、等が挙げられる。本開示においては、無機層は、無機化合物膜、中でも金属酸化物膜であることが好ましい。
無機化合物膜を構成する無機化合物としては、例えば、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、カリウム、スズ、ナトリウム、チタン、ホウ素、イットリウム、ジルコニウム、セリウム、亜鉛等の金属元素または非金属元素の酸化物、酸化窒化物、窒化物、酸化炭化物、酸化炭化窒化物等が挙げられる。具体的には、SiO等のケイ素酸化物、Al等のアルミニウム酸化物、マグネシウム酸化物、チタン酸化物、スズ酸化物、ケイ素亜鉛合金酸化物、インジウム合金酸化物、ケイ素窒化物、アルミニウム窒化物、チタン窒化物、酸化窒化ケイ素、酸化ケイ素亜鉛等を挙げることができる。特に、金属酸化物、中でも、アルミニウム酸化物(アルミナ)、ケイ素酸化物(シリカ)が好ましい。無機化合物は、単独で用いてもよいし、上述の材料を任意の割合で混合して用いてもよい。
無機化合物膜は、蒸着法により形成される蒸着膜であってもよく、コーティング等の塗布法により形成されるコート膜であってもよい。蒸着膜である場合、1回蒸着等により形成されていてもよく、複数回蒸着により形成されていてもよい。無機化合物膜は、塗布法、蒸着法、圧着法等の従来公知の方法を用いて成膜することができる。
中でも樹脂基材との密着性が高く、高ガスバリア性能を発揮することができる観点から蒸着膜であることが好ましい。1つのガスバリア膜は、1回蒸着により形成された単膜であってもよく、複数回蒸着により形成され積層構造を有していてもよい。
M-O-P結合(ここで、Mは金属原子を示し、Oは酸素原子を示し、Pはリン原子を示す。)を有する膜としては、例えば金属酸化物およびリン化合物の反応生成物を含む膜が挙げられる。
上記金属酸化物としては、原子価が2価以上の金属の酸化物を挙げることができ、具体的には、マグネシウム、カルシウム等の周期表第2族の金属;亜鉛等の周期表第12族の金属;アルミニウム等の周期表第13族の金属;ケイ素等の周期表第14族の金属;チタン、ジルコニウム等の遷移金属等の金属の酸化物を挙げることができる。中でも、酸化アルミニウム(アルミナ)が好ましい。
また、上記リン化合物としては、例えばリン酸、ポリリン酸、亜リン酸、ホスホン酸およびそれらの誘導体が挙げられる。中でもリン酸が好ましい。具体的な金属酸化物およびリン化合物の反応生成物については、例えば、特開2011-226644号公報に開示される反応生成物と同様とすることができる。
M-O-P結合の存在は、赤外線吸収スペクトル(測定波数域;800cm-1以上1400cm-1以下の範囲内)において、最大赤外線吸収ピークが1080cm-1以上1130cm-1以下の範囲内に出現することで確認することができる。赤外線吸収スペクトルの測定方法としては、特に限定されず、例えば、全反射測定法(ATR法)による測定方法、外包材のガスバリア膜からサンプルをかきとり、その赤外線吸収スペクトルをKBr法で測定する方法、採取したサンプルを顕微赤外分光法により測定方法等を用いることができる。
無機層の厚みは特に限定されないが、50nm以下であることが好ましい。無機層の厚みを上記値以下とすることで、可撓性を十分に保つことができ、バリア破壊が生じにくくなる。
本開示の真空断熱材用外包材に含まれる2以上の無機層の組成や厚みは、同一であっても良いし、異なっていてもよい。
2.無機層状化合物層
本開示における無機層状化合物層は、第1の無機層と第2の無機層との間に配置される層である。無機層状化合物層は、第1の無機層と第2の無機層との間に配置されていれば、その配置位置は特に限定されず、樹脂基材の一方の主面や、無機層の一方の主面に設けることができる。
無機層状化合物層は、無機層状化合物とバインダー樹脂とを少なくとも含む。このような無機層状化合物層は、蒸着薄膜等のように連続した膜により気体の透過を防ぐものとは異なり、層内に分散した無数の無機層状化合物が気体の進行を遮り迂回させること(迷路効果)で、透過に必要な経路を延長させ、バリア性能を発揮する。無機層状化合物層内で気体は主にバインダー樹脂中を進行するため、高いバリア性能を発揮するためにはバインダー樹脂自体のガスバリア性能が重要となるが、バインダー樹脂のガスバリア性能は水蒸気により低下する場合がある。
しかしながら、本開示においては無機層状化合物層が、第1の無機層と第2の無機層との間に位置する構造となり、外気から侵入する水蒸気や真空断熱材用外包材を構成する各層が内含する水分の影響を小さくすることができる。このため、特に、無機層状化合物層が第1の無機層と第2の無機層とに直接挟まれた構成では、例えば、樹脂基材が無機層状化合物層と直接接することがないため、樹脂基材に含まれる水蒸気による上記バインダー樹脂のガスバリア性能低下を抑制することができる。このような理由から、本開示においては、上記無機層状化合物層と、上記第1の無機層および上記第2の無機層との間には、接着層及びオーバーコート層以外の層(即ち、樹脂基材等)が配置されないことが好ましい。
(a)無機層状化合物
無機層状化合物とは、単位結晶層が互いに積み重なって層状構造を有している無機化合物をいう。つまり「層状化合物」とは、層状構造を有する化合物ないし物質をいう。また、「層状構造」とは、原子が共有結合等によって強く結合して密に配列した面が、ファン・デル・ワールス力等の弱い結合力によって平行に積み重なった構造をいう。
無機層状化合物としては、層状構造を有するものであればよく、例えば、グラファイト、リン酸塩系誘導体型化合物(リン酸ジルコニウム系化合物)、カルコゲン化物、粘土鉱物等が挙げられる。中でも粘土鉱物が好ましい。
粘土鉱物として具体的には、含水ケイ酸塩等のフィロケイ酸塩鉱物;ハロイサイト、カオリナイト、エンデライト、ディッカイト、ナクライトなどのカオリナイト族粘土鉱物;アンチゴライト、クリソタイルなどのアンチゴライト族粘土鉱物;モンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイトなどのスメクタイト族粘土鉱物;バーミキュライトなどのバーミキュライト族粘土鉱物;白雲母、金雲母等の雲母;マーガライト、テトラシリリックマイカ、テニオライト等の雲母又はマイカ族粘土鉱物;クッケアイト、スドーアイト、クリノクロア、シャモサイト、ニマイト等の緑泥石族の粘土鉱物、またはこれらの置換体や誘導体が挙げられる。これらの粘土鉱物は天然粘土鉱物であっても合成粘土鉱物であってもよく、2種以上が組み合わされて含まれていてもよい。
本開示においては、中でもフィロケイ酸塩鉱物、およびスメクタイト族粘土鉱物が好ましく、特に好ましくは、スメクタイト族粘土鉱物に含まれるモンモリロナイト、およびヘクトライトである。
無機層状化合物の粒子の平均粒径は、50nm以上5μm以下であることが好ましく、中でも100nm以上4μm以下であることが好ましく、特に500nm以上3μm以下であることが好ましい。
無機層状化合物の粒子の平均粒径を上記の範囲とすることで、無機層状化合物層の酸素バリア性能がより良好となるからである。無機層状化合物の粒子の粒径とは、温度25℃、水溶媒の条件で、超微粒子粒度分析計を用いて測定した動的光散乱法による光子相関法から求めた中心径(長径)とする。
無機層状化合物のアスペクト比は、50以上5000以下であることが好ましく、中でも200以上3000以下であることが好ましく、特に300以上2500以下であることが好ましい。
無機層状化合物のアスペクト比を上記の範囲とすることで、無機層状化合物層の酸素バリア性能がより良好となるからである。無機層状化合物のアスペクト比は、無機層状化合物の粒子の平均粒径に対する平均面間隔(平均単位厚み)の比であり、下記式(1)で算出される。
Z=L/a … (1)
(上記式(1)中、Zはアスペクト比であり、Lは無機層状化合物の平均粒径であり、aは無機層状化合物の平均面間隔(平均単位厚み)である。)
無機層状化合物の平均粒径Lは、上述した方法により求めた値とする。また、無機層状化合物の面間隔(単位厚み)aは、例えば、X線回折装置を用いた無機層状化合物の粉末X線回折測定により求められる値である。なお、無機層状化合物とバインダー樹脂とを含む組成物の粉末X線回折測定から、無機層状化合物の面間隔が広がっている部分があることを確認することができる。
(b)バインダー樹脂
バインダー樹脂としては、特に限定されないが、親水基を含有する親水性樹脂が好ましい。親水性樹脂は、酸素に対する高いバリア性を発揮するためである。具体的には、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアクリル酸またはその塩、ポリベンゼンスルホン酸またはその塩、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリグリセリン等が挙げられ、さらには、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アミロース、アミロペクチン、カードラン、ザンタン、キチン、セルロース、プルラン、キトサン等の多糖類を挙げることができる。本開示においては、中でもポリビニルアルコール、ポリアクリル酸が好ましい。
親水性樹脂は、一般的に、水蒸気によりガスバリア性能が低下しやすいが、本開示の真空断熱材用外包材は、層状化合物層が第1の無機層および第2の無機層で挟まれた構成となるため、上述した理由により上記親水性樹脂の劣化を抑制することが可能となり、無機層状化合物層の酸素に対するバリア性を高く維持することができる。
(c)その他
無機層状化合物層は、無機層状化合物の体積が多い程、酸素バリア性能が向上する。一方、バインダー樹脂の体積が多い程、耐屈曲性が向上する。よって、無機層状化合物とバインダー樹脂との体積比(無機層状化合物/樹脂)としては、5/95~90/10であることが好ましく、中でも5/95~50/50の範囲であることがより好ましい。無機層状化合物とバインダー樹脂との体積比を上記の範囲とすることで、酸素バリア性能および耐屈曲性に優れた無機層状化合物層とすることができるからである。
無機層状化合物層の厚みは、1μm以下であることが好ましく、中でも50nm以上500nm以下であることが好ましく、特に100nm以上300nm以下であることが好ましい。
無機層状化合物層の厚みを上記範囲とすることで、十分な酸素バリア性能を発揮することが可能となり、また、無機層状化合物層の硬度を比較的小さくすることができるため、真空断熱材用外包材が屈曲応力を受ける場合であっても、無機層状化合物層内における無機層状化合物の層状構造を維持することができるからである。
3.熱溶着可能なフィルム
本開示の真空断熱材用外包材は、一方の主面側に熱溶着可能な層が配置されている。 このような熱溶着可能なフィルムは、加熱により溶着可能なフィルムである。上記熱溶着可能なフィルムは、真空断熱材用外包材の厚み方向の一方の表面を担う部材であり、本開示の真空断熱材用外包材を用いて真空断熱材を作製する際に芯材と接し、また、芯材を封止する際に、対向する真空断熱材用外包材同士の端部を接合する部材である。
上記熱溶着可能なフィルムとしては、加熱によって溶融し、融着することが可能な樹脂フィルムを用いることができ、例えば、直鎖状短鎖分岐ポリエチレン(LLDPE)等のポリエチレン、未延伸ポリプロピレン(CPP)等のポリオレフィン系樹脂フィルム;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂フィルム;ポリ酢酸ビニル系樹脂フィルム;ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム;ポリ(メタ)アクリル系樹脂フィルム;ウレタン樹脂フィルム等が挙げられる。
上記熱溶着可能なフィルムには、アンチブロッキング剤、滑剤、難燃化剤、充填剤等の他の材料が含まれていてもよい。
上記熱溶着可能なフィルムの厚みは、真空断熱材用外包材同士を接合したときに所望の接着力を得ることが出来る厚みであればよく、例えば15μm以上100μm以下の範囲内、好ましくは、25μm以上90μm以下の範囲内、より好ましくは30μm以上80μm以下の範囲内とすることが出来る。
4.樹脂基材
本開示の真空断熱材用外包材においては、特に限定されるものではないが、上述した無機層や無機層状化合物層を、通常、樹脂基材の一方の主面に設けることができる。
このような樹脂基材としては、例えば、樹脂製のフィルム等が好適に用いられる。樹脂基材が樹脂製のフィルムである場合、上記樹脂製のフィルムは未延伸であってもよく、一軸または二軸延伸されたものであってもよい。上記樹脂基材は透明性を有していてもよく有さなくてもよい。
樹脂基材に用いられる樹脂は、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エチレン-ビニルエステル共重合体およびそのケン化物、各種のナイロン等のポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、アセタール樹脂、セルロース樹脂等の各種の樹脂を使用することができる。上記の樹脂の中でもPET、PBT、ナイロン等がより好適に用いられる。
上記樹脂基材には、種々のプラスチック配合剤や添加剤等が含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料、改質用樹脂等が挙げられる。
上記樹脂基材は、表面処理が施されていてもよい。無機層との密着性を向上させることができるからである。上記表面処理としては、例えば、特開2014-180837号公報に開示される酸化処理、凹凸化処理(粗面化処理)、易接着コート処理等を挙げることができる。
樹脂基材の厚みは、特に限定されないが、例えば6μm~200μmの範囲内、より好ましくは9μm~100μmである(本明細書において、A~Bの標記は、AおよびBを含む範囲を示すものである。)。また、樹脂基材は、単層であってもよく、複数の樹脂層が積層されて成る多層体であってもよい。上記多層体において各樹脂層は、異なる樹脂で構成されていてもよく、同一の樹脂で構成されていてもよい。
上述した樹脂基材は、上記無機層状化合物層と上記第1の無機層もしくは第2の無機層との間には、配置されていないことが好ましい。無機層と比較して相対的に水蒸気を含みやすい樹脂からなる樹脂基材を二つの無機層の間に配置しないことにより、無機層状化合物層への水蒸気の侵入を、より抑制することができるからである。
また、本開示の真空断熱材用外包材が樹脂基材を含む場合、熱溶着可能なフィルムと、樹脂基材と、第1の無機層と、無機層状化合物層と、第2の無機層と、がこの順に含まれるものであることが好ましい。
5.オーバーコート層
本開示の真空断熱材用外包材においては、無機層の一方の主面や、無機層状化合物層の一方の主面に、オーバーコート層を配置することができる。オーバーコート層を設けることで、真空断熱材用外包材にさらに優れたガスバリア性を付与することができる。
このようなオーバーコート層は、親水基含有樹脂を含むものである。上記親水基含有樹脂の有無は、例えば、赤外線吸収スペクトルなどにより判別することができる。また、上記オーバーコート層を構成する原子における、炭素原子に対する金属原子の比率(金属原子数/炭素原子数)は、0.1以上、2以下の範囲内であり、中でも0.5以上、1.9以下の範囲内、特には0.8以上、1.6以下の範囲内であることが好ましい。比率が上記範囲に満たないと、オーバーコート層の脆性が大きくなり、得られるオーバーコート層の耐水性および耐候性等が低下する場合がある。一方、比率が上記範囲を超えると、得られるオーバーコート層のガスバリア性が低下する場合がある。
上述したような比率を有するオーバーコート層は、例えば、オーバーコート層形成用組成物における親水基含有樹脂の含有量を、後述するアルコキシドの合計量100質量部に対して5質量部以上、500質量部以下の範囲内、中でも20質量部以上、200質量部以下の範囲内の配合割合とすることにより得ることができる。上記オーバーコート層形成用組成物の一例としては、A液(ポリビニルアルコール(PVA)、イソプロピルアルコールおよびイオン交換水からなる混合液)に、予め調製したB液(テトラエトキシシラン(TEOS)、イソプロピルアルコール、塩酸およびイオン交換水からなる加水分解液)を、TEOS100質量部に対してPVAが特定の割合となるように加えて撹拌し、ゾルゲル法により得られる、無色透明のオーバーコート層形成用組成物を挙げることができる。
上記オーバーコート層の膜厚は特に限定されないが、200nm以上であることが好ましい。上記値以上であれば、確実に真空断熱材用外包材のガスバリア性を向上させることができるためである。
なお、本開示においては、特に無機層状化合物層と上記第2の無機層との間には、オーバーコート層が配置されていてもよい。オーバーコート層を配置することにより、無機層に存在するピンホール等を埋めることができるため、より水蒸気の侵入を防止することが可能となるが、無機層状化合物層の熱溶着可能なフィルムとは反対側に配置された上記第2の無機層に対してオーバーコート層を配置することにより、水蒸気が侵入しやすい外部側からの水蒸気の透過を抑制することを可能とするからである。
6.接着層
本開示の真空断熱材用外包材は、各バリアフィルムもしくは熱溶着可能な層の間に接着層を有していてもよい。このような接着層の材料としては、従来公知の感圧性接着剤、熱可塑性接着剤、硬化性接着剤等を用いることができる。
上記接着層を構成する接着剤は、通常、主剤および硬化剤を含む2液硬化型の接着剤であるが、これに限定されない。例えば、主剤および主剤と混合しても反応しないように公知の方法でブロック化した潜在性硬化剤を混ぜ合せた1液硬化型接着剤や、硬化剤および混合しても反応しないように公知の方法でブロック化した潜在性主剤と硬化剤を混ぜ合わせた1液硬化型接着剤であってもよい。
上記接着層を構成する接着剤としては、具体的には、エポキシ系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、ポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、アミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル酸系接着剤、無機ゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケートや低融点ガラス等からなる無機系接着剤等を用いることができる。
特に、接着剤としては、ポリアクリル酸エステル系接着剤、およびポリウレタン系接着剤等が好ましく、特に上記接着剤が官能基としてイソシアネート基を有する化合物であることが好ましく、具体的には、ポリウレタン系接着剤であることが好ましい。
上記接着層を構成する接着剤は、硬化促進剤、触媒、酸化防止剤、安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤等の任意の材料を含有していてもよい。
接着層の厚さとしては、所望の接着力を示すことが可能な厚さであればよく、接着層の組成等に応じて適宜設定することができる。通常、乾燥状態で0.1g/m~10g/m程度となる厚さであることが好ましい。
接着層は、透明性を有していてもよく有さなくてもよいが、真空断熱材用外包材として透明性が必要とされる場合は、透明性を有するものであることが好ましい。
接着層は、上述した接着剤により形成されたシートやフィルムを用いてもよく、上述した接着剤を所望の溶媒に混ぜた塗布液を準備し、熱溶着可能なフィルムまたはガスバリアフィルムの一方の面に直接塗布し、乾燥および硬化させて形成してもよい。
なお、上述した接着層は上記無機層状化合物層と上記第1の無機層もしくは上記第2の無機層との間に配置されていてもよい。
7.好ましい形態
上述した2以上の無機層、無機層状化合物層は、本開示の真空断熱材用外包材を構成する、ガスバリア性能を有するフィルムである各ガスバリアフィルムに配置されたものとすることができる。この場合、2以上の無機層、および無機層状化合物層は、それぞれ別のガスバリアフィルムに存在していても良いが、1つのガスバリアフィルムに複数の層(例えば、第1の無機層及び無機層状化合物層)が存在していてもよい。
(第一実施形態)
上述した図1では、第1のガスバリアフィルム2aにおける無機層状化合物層5が、第1のガスバリアフィルム2aにおける第1の無機層4と、第2のガスバリアフィルム2bにおける第2の無機層4との間に配置されており、第1の無機層4、無機層状化合物層5、および第2の無機層4との順で真空断熱材用外包材10に含まれており、第2のガスバリアフィルム2bにおける第2の無機層4が、第1のガスバリアフィルム2aの無機層状化合物層5と対向するように配置されている。
このような第一実施形態には、具体的には以下の二つの態様が含まれる。
第1の態様としては、熱溶着可能なフィルムと、第1樹脂基材と、第1の無機層と、無機層状化合物層と、第2の無機層と、第2樹脂基材と、がこの順に配置された態様である。
第2の態様としては、上記第1の態様に加えて、上記第2樹脂基材の上記第2の無機層とは反対側の面に、第3の無機層および第3樹脂基材がこの順に配置された態様である。
以下、本形態の各構成について詳述する。
(1)第1のガスバリアフィルム
本形態における第1のガスバリアフィルムは、熱溶着可能なフィルムの一方の主面側に配置され、熱溶着可能なフィルムと第2のガスバリアフィルムとの間に配置されるものである。本形態において第1のガスバリアフィルムは、第1樹脂基材と、第1の無機層、無機層状化合物層とを少なくとも有し、無機層状化合物層が、第2のガスバリアフィルムの第2の無機層と対向するように配置される。通常は、第1のガスバリアフィルムと熱溶着可能なフィルムとの間には、他のガスバリアフィルムや保護フィルムは配置されていないことが好ましい。
第1樹脂基材は、通常、熱溶着可能なフィルムと対向するように配置される。第1樹脂基材は、後述する第1の無機層を支持可能なものであれば特に限定されるものではない。具体的には、「5.樹脂基材」で例示したものと同様のものが挙げられる。
上記第1の無機層、および無機層状化合物層は、それぞれ、「1.無機層」「2.無機層状化合物層」で例示したものと同様のものが挙げられる。
(2)第2のガスバリアフィルム
本形態における第2のガスバリアフィルムは、第1のガスバリアフィルムの熱溶着可能なフィルムとは反対の主表面側に配置され、第2樹脂基材と、第2の無機層とを有し、第2の無機層が、第1のガスバリアフィルムの無機層状化合物層と対向するように配置される。
第2樹脂基材としては、上述した「5.樹脂基材」で例示したものと同様のものが挙げられる。第2の無機層は「1.無機層」で例示したものと同様のものが挙げられる。
上記第2のガスバリアフィルムは、上記第2の無機層の上記第2樹脂基材とは反対側の主面にオーバーコート層を有するものであってもよい。本形態においては、第1のガスバリアフィルムにおける無機層状化合物層が、第2のガスバリアフィルムにおける第2の無機層と対向するように配置されるため、無機層状化合物層と第2の無機層とは、直接接触しているか、上述したオーバーコート層や接着層を介して配置される。オーバーコート層および接着層としては、上述した「5.オーバーコート層」および「6.接着層」で例示したものと同様のものが挙げられる。
また、熱溶着可能なフィルムと第1のガスバリアフィルムとの間、第1のガスバリアフィルムと第2のガスバリアフィルムとの間、第2のガスバリアフィルムと第3のガスバリアフィルムとの間等に上記接着層を位置することができる。
接着層としては、上述した「6.接着層」で例示したものと同様のものが挙げられる。
(3)他のガスバリアフィルム
本形態の真空断熱材用外包材は、第1のガスバリアフィルムと第2のガスバリアフィルムを少なくとも有するが、その他にも1層以上のガスバリアフィルムを有することが好ましい。中でも、本開示の真空断熱材用外包材は、ガスバリアフィルムが3層であることが好ましく、具体的には、図1に示すように、第1のガスバリアフィルム2aと第2のガスバリアフィルム2bとに加え、第3のガスバリアフィルム2cを有することが好ましい。このようにガスバリアフィルムが3層であることにより、ガスバリア性を向上させることができるためである。なお、上記ガスバリアフィルムは、4層以上設けられても良いが、層構造が増えると、生産性が低く、可撓性が低下する恐れがある。
第3のガスバリアフィルムとしては、金属層を含まない層であれば特に限定されず、典型的には、第3樹脂基材と、第3樹脂基材の一方の主面側に配置された第3無機層とを有する。第3樹脂基材、第3の無機層としては、上述した「5.樹脂基材」、「1.無機層」で例示したものと同様のものが挙げられる。
第3の無機層としては、中でも、アルミニウム酸化物(アルミナ)、ケイ素酸化物(シリカ)からなる無機化合物膜が好ましい。また、第3の無機層の厚みは特に限定されないが、50nm以下であることが好ましい。第3の無機層の厚みを上記値以下とすることで、可撓性を十分に保つことができ、バリア破壊が生じにくくなる。また、本開示の真空断熱材用外包材が有する第2のガスバリアフィルムと第3のガスバリアフィルムは、同じであってもよく、種類や層構成、材質等が異なってもよい。
第3のガスバリアフィルムにおける第3の無機層の位置は特に限定されないが、通常、第3無機層が第3樹脂基材よりも第2のガスバリアフィルム側となるように配置される。
(第二実施形態)
本開示においては、図3に例示するような第二実施形態の外包材も好ましい。第二実施形態の外包材は、図1に示す第一実施形態の外包材における、第2のガスバリアフィルム2bの樹脂基材3が、第1のガスバリアフィルム2aの無機層状化合物層5と対向するように配置されていること以外は、第一実施形態と同様である。即ち、本形態においては、第1のガスバリアフィルムにおける無機層状化合物層5と、第2のガスバリアフィルム2bにおける第2の無機層4との間に、少なくとも第2樹脂基材3を介しており、熱溶着可能なフィルム1側から、第1の無機層4、無機層状化合物層5、樹脂基材3、および第2の無機層4がこの順で真空断熱材用外包材10に含まれている。
このような第二実施形態には、具体的には以下の態様が含まれる。
すなわち、熱溶着可能なフィルムと、第1樹脂基材と、第1の無機層と、無機層状化合物層と、第2樹脂基材と、第2の無機層と、第3の無機層と、第3樹脂基材と、がこの順に配置された態様である。
本形態の第1のガスバリアフィルム、第2のガスバリアフィルムとしては、上記第一実施形態で例示した第1のガスバリアフィルム、第2のガスバリアフィルムと同様のものが挙げられる。
本形態の真空断熱材用外包材は、第1のガスバリアフィルムと第2のガスバリアフィルムを少なくとも有するが、その他にも1層以上のガスバリアフィルムを有することが好ましい。中でも、本形態の真空断熱材用外包材は、ガスバリアフィルムが3層であることが好ましく、具体的には、図3の例に示すように、第1のガスバリアフィルム2aと第2のガスバリアフィルム2bとに加え、第3のガスバリアフィルム2cを有することが好ましい。このようにガスバリアフィルムが3層であることにより、ガスバリア性を向上させることができるためである。なお、上記ガスバリアフィルムは、4層以上設けられても良いが、層構造が増えると、生産性が低く、可撓性が低下する恐れがある。本形態の他のガスバリアフィルムとしては、第一実施形態で例示した他のガスバリアフィルムと同様のものが挙げられる。
熱溶着可能なフィルムと第1のガスバリアフィルムとの間、第1のガスバリアフィルムと第2のガスバリアフィルムとの間、第2のガスバリアフィルムと第3のガスバリアフィルムとの間等に上記接着層を位置することができる。接着層としては、上述した「6.接着層」で例示したものと同様のものが挙げられる。
(第三実施形態)
本開示においては、図4に例示される第三実施形態の外包材も好ましい。本形態の真空断熱材用外包材10は、主面上に無機層4(第1の無機層)が設けられた熱溶着可能なフィルム1と、第1のガスバリアフィルム2aとを少なくとも含み、第1のガスバリアフィルム2aは、樹脂基材3と、無機層4(第2の無機層)、無機層状化合物層5とを少なくとも有し、無機層状化合物層5が、熱溶着可能なフィルム1上に設けられた第1の無機層4と対向するように配置されている。
このような第三実施形態には、具体的には以下の態様が含まれる。
すなわち、熱溶着可能なフィルムと、第1の無機層と、無機層状化合物層と、第2の無機層と、第2樹脂基材と、第3の無機層と、第3樹脂基材と、がこの順に配置された態様である。
本形態においては、第1のガスバリアフィルムにおける無機層状化合物層5が、熱溶着可能なフィルム1の一方の主面上に設けられた第1の無機層4と、第2の無機層4との間に配置されており、熱溶着可能なフィルム1側から、第1の無機層4、無機層状化合物層5、および第2の無機層4がこの順で真空断熱材用外包材10に含まれている。
本形態の第1のガスバリアフィルムとしては、第一実施形態における第1のガスバリアフィルムと同様のものが挙げられ、本形態においては、無機層状化合物層が、熱溶着可能なフィルムの一方の主面上に設けられた第1の無機層と対向するように配置されている。熱溶着可能なフィルムの一方の主面上に設けられる無機層としては、「1.無機層」で例示したものと同様のものが挙げられる。このような無機層が設けられた熱溶着可能なフィルムは、ガスバリアフィルムとしての機能も有し、外包材に使用されるバリアシーラントとして公知のものを使用することができる。具体的には無機蒸着層が設けられた未延伸ポリプロピレンフィルム等を用いることができる。
本形態の真空断熱材用外包材は、無機層(第1の無機層)が設けられた熱溶着可能なフィルムと、第1のガスバリアフィルムとを少なくとも有するが、その他にも1層以上のガスバリアフィルムを有することが好ましい。中でも、本形態の真空断熱材用外包材は、図4に示すように、第1のガスバリアフィルム2aに加え、第2のガスバリアフィルム2bを有することが好ましい。本形態の他のガスバリアフィルムの構成については、第一実施形態に記載した他のガスバリアフィルムと同様のものが挙げられる。
本形態においては、無機層が設けられた熱溶着可能なフィルムと第1のガスバリアフィルムとの間、第1のガスバリアフィルムと第2のガスバリアフィルムとの間との間等に上記接着層を位置することができる。接着層としては、上述した「6.接着層」で例示したものと同様のものが挙げられる。
8.特性
本開示の真空断熱材用外包材は、優れたガスバリア性能を有する。ガスバリア性能とは、酸素透過度で規定される酸素バリア性能、水蒸気透過度で規定される水蒸気バリア性能をいう。
特に、本開示の真空断熱材用外包材は、金属層が配置されていないにもかかわらず、酸素透過度を、例えば、0.1cc/(m・day・atm)以下、中でも0.05cc/(m・day・atm)以下とすることができる。
酸素透過度は、JIS K7126-2:2006(プラスチック-フィルム及びシート-ガス透過度試験方法-第2部:等圧法、付属書A:電解センサ法による酸素ガス透過度の試験方法)を参考に、酸素ガス透過度測定装置を用いて、温度23℃、湿度60%RHの条件で測定することができる。酸素ガス透過度測定装置としては、例えば、米国MOCON社製の「OXTRAN」を用いることができる。測定は、所望のサイズに切り取った外包材の、厚み方向に対向する2つの最外面を担う層のうち、一方の最外層である熱溶着可能なフィルムとは反対側の最外層の表面が酸素ガスに接するようにして上記装置内に装着し、透過面積約50cm(透過領域:直径8cmの円形)として、キャリアガスおよび試験ガスの状態を温度23℃、湿度60%RHの条件として測定を行う。上記測定の際、上記装置内にキャリアガスを流量10cc/分で60分以上供給してパージする。上記キャリアガスは5%程度水素を含む窒素ガスを用いることができる。パージ後、上記装置内に試験ガスを流し、流し始めてから平衡状態に達するまでの時間として12時間を確保した後に測定する。試験ガスは少なくとも99.5%の乾燥酸素を用いる。酸素透過度の測定は、1つの条件で少なくとも3つのサンプルについて行い、それらの測定値の平均をその条件での酸素透過度の値とする。
また、本開示の真空断熱材用外包材は、水蒸気透過度が、例えば、0.02g/(m・day)以下、中でも0.01g/(m・day)以下であることが好ましい。このような水蒸気透過度を有する外包材であれば、真空断熱材とした場合に、長期にわたり断熱性能を維持することができるからである。水蒸気透過度は、ISO 15106-5:2015(差圧法)に準拠して、温度40℃、相対湿度差90%RHの条件で測定した値とすることができる。
水蒸気透過度の測定は、以下の手順で行うことができる。まず、所望のサイズに切り取った外包材のサンプルを、厚み方向(積層方向)において対向する最表面のうち、一方の最表面層である熱溶着可能なフィルムと反対側に位置する最表面層が高湿度側(水蒸気供給側)となるようにして、上記装置の上室と下室との間に装着し、透過面積約50cm(透過領域:直径8cmの円形)として温度40℃、相対湿度差90%RHの条件で測定を行う。水蒸気透過度測定装置は、例えば、英国Technolox社製の「DELTAPERM」を用いることができる。
本開示における真空断熱材用外包材は、金属層が配置されていないものであるため、電波透過性を有する。ここで、電波透過性を有するとは、真空断熱材で覆われた区画内の機器が、外部との電波による接触が可能な程度の電波透過性を有すれば特に限定されるものではないが、例えば、300MHz~30GHzの範囲における電磁波シールド性が10dB以下であることが好ましい。電波透過性の測定方法としては、遠方界測定により測定することができる。具体的には、一方の電波暗室に送信アンテナ、他方の電波暗室に受信アンテナを配置し、これら二つを仕切る壁窓にシールド材を配置して評価することができる。
本開示の真空断熱材用外包材は、透明性を有していてもよく、有さなくてもよく、本開示の真空断熱材用外包材が用いられる真空断熱材の用途に応じて適宜設定することができる。上記真空断熱材用外包材の透明性については、厳密な透過率で規定されず、用途等に応じて適宜決定することができる。
本開示の真空断熱材用外包材が透明性を有する場合、上記真空断熱材用外包材を用いた真空断熱材は、その内部の視認が可能となる。このため、真空断熱材の内部に芯材と共に検知剤を入れることで、検知剤の変化から内部の真空状態を目視で確認することが可能となる。
本開示の真空断熱材用外包材の製造方法としては、例えば、予め製造した各フィルムを上述した接着層を介して貼り合せる方法が挙げられる。また、熱溶融させた各フィルムの原材料をTダイ等で順次押出しして積層することで、本開示の真空断熱材用外包材を製造してもよい。
本開示の真空断熱材用外包材は、真空断熱材に用いることができる。真空断熱材において、本開示の真空断熱材用外包材は、熱溶着可能なフィルムが芯材側となるようにして、芯材を介して対向して配置して用いることができる。
B.真空断熱材
本開示の真空断熱材は、芯材と、上記芯材を封入する外包材とを有する真空断熱材であって、上記外包材が上述した「A.真空断熱材用外包材」の項で説明したものであることを特徴とするものである。
図2(a)は本開示の真空断熱材の一例を示す概略斜視図、図2(b)は図2(a)のX-X断面図である。図2に例示する真空断熱材20は、芯材11と、芯材11を封入する外包材10とを有し、外包材10が、図1で説明した真空断熱材用外包材である。真空断熱材20は、2枚の外包材10が、それぞれの熱溶着可能なフィルムが向き合うように対向し、端部12が熱溶着により接合された袋体となっており、袋体の中に芯材11が封入され、袋体内部が減圧されている。
本開示によれば、芯材を封入する外包材が、上述した「A.真空断熱材用外包材」の項で説明した真空断熱材用外包材であることで、電波透過性を有し、良好な断熱性能を維持することができる真空断熱材となる。
以下、本開示の真空断熱材について、構成ごとに説明する。
1.外包材
本開示における外包材は、芯材を封入する部材であり、上述の「A.真空断熱材用外包材」の項で説明した真空断熱材用外包材と同じであるため、ここでの説明は省略する。
2.芯材
本開示における芯材は、外包材により封入される部材である。なお、封入されるとは、外包材を用いて形成された袋体の内部に密封されることをいうものである。
芯材は、熱伝導率が低いことが好ましい。また、芯材は、空隙率が50%以上、特に90%以上の多孔質材とすることができる。
芯材を構成する材料としては、粉体、発泡体、繊維体等を用いることができる。上記粉体は、無機系、有機系のいずれでもよく、例えば、乾式シリカ、湿式シリカ、凝集シリカ粉末、導電性粉体、炭酸カルシウム粉末、パーライト、クレー、タルク等を用いることができる。なかでも乾式シリカと導電性粉体との混合物は、真空断熱材の内圧上昇に伴う断熱性能の低下が小さいため、内圧上昇が生じる温度範囲で使用する際に有利である。さらに、上述の材料に酸化チタンや酸化アルミニウムやインジウムドープ酸化錫等の赤外線吸収率が小さい物質を輻射抑制材として添加すると、芯材の赤外線吸収率を小さくすることができる。
上記発泡体としては、ウレタンフォーム、スチレンフォーム、フェノールフォーム等を用いることができる。中でも連続気泡を形成する発泡体が好ましい。
上記繊維体は、無機繊維でもよく有機繊維でもよいが、断熱性能の観点から無機繊維を用いることが好ましい。このような無機繊維としては、グラスウールやグラスファイバー等のガラス繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、セラミック繊維、ロックウール等を挙げることができる。これらの無機繊維は、熱伝導率が低く、粉体よりも取り扱いが容易である点で好ましい。
芯材は、上述した材料を単独で使用してもよく、2種以上の材料を混合した複合材であってもよい。
3.その他
本開示の真空断熱材は、外包材の内部に芯材が封入され、上記内部が減圧されて真空状態となっている。真空断熱材内部の真空度は、例えば5Pa以下であることが好ましい。内部に残存する空気の対流による熱伝導を低くすることができ、優れた断熱性を発揮することが可能となるからである。
真空断熱材の熱伝導率は低い程好ましく、例えば熱伝導率(初期熱伝導率)が5mW/(mK)以下であることが好ましい。真空断熱材が熱を外部に伝導しにくくなり、高い断熱効果を奏することができるからである。中でも上記初期熱伝導率は、4mW/(mK)以下であることがより好ましい。熱伝導率は、JIS A1412-2:1999に準拠し、高温側30℃、低温側10℃、平均温度20℃の条件で測定した値とすることができる。
また、本開示の真空断熱材は、上述の外包材を用いたものであるため、断熱性能の劣化が抑制される。
さらに、真空断熱材を、内容物の識別やトレーサビリティが必要な物品、例えば物流におけるコンテナ等に用いる場合、真空断熱材は、電波透過性とともに、薄い板厚で収納スペースを圧迫せずに高い断熱性を発揮することが期待される。本開示の真空断熱材であれば、外包材のガスバリアフィルムが2層又は3層で、電波透過性と共に高い断熱性能を発揮できるため、真空断熱材を薄い板厚とすることができる。
本開示の真空断熱材の製造方法は、一般的な方法を用いることができる。例えば、上述した「A.真空断熱材用外包材」の項で説明した真空断熱材用外包材を2枚準備し、それぞれの熱溶着可能なフィルム同士を向き合わせて重ね、三辺の外縁を熱溶着し、一辺が開口する袋体を得る。この袋体に、開口から芯材を入れた後、上記開口から空気を吸引し、袋体の内部が減圧された状態で開口を封止することで、真空断熱材を得ることができる。
本開示の真空断熱材は、例えば、熱絶縁及び電波透過性を要する物品に用いることができる。上記物品については後述する。
C.真空断熱材付き物品
本開示の真空断熱材付き物品は、熱絶縁領域を有する物品および真空断熱材を備える真空断熱材付き物品であって、上記真空断熱材が、芯材と、芯材が封入された外包材とを有し、上記外包材が、上述の「A.真空断熱材用外包材」の項で説明した真空断熱材用外包材である。
本開示によれば、物品に用いられる真空断熱材が「A.真空断熱材用外包材」の項で説明した外包材により構成されているため、真空断熱材が、長期間、良好な断熱性能を発揮することができ、物品がこのような真空断熱材を備えることで、高温高湿環境となる物品や物品が用いられる対象物の省エネルギー化を達成することができる。また、真空断熱材が、電波が透過可能なものとなるため、物品の内容物の識別やトレーサビリティが可能となる。
本開示における真空断熱材、およびそれに用いられる外包材については、上述した「B.真空断熱材」および「A.真空断熱材用外包材」の項で詳細に説明したため、ここでの説明は省略する。
本開示における物品は、熱絶縁領域を有する。ここで上記熱絶縁領域とは、真空断熱材により熱絶縁された領域であり、例えば、保温や保冷された領域、熱源や冷却源を取り囲んでいる領域、熱源や冷却源から隔離されている領域である。これらの領域は、空間であっても物体であってもよい。また、上記物品は、電波透過性を要する物品であることが好ましい。
上記物品として、例えば、冷蔵庫、冷凍庫、保温器、保冷器等の電気機器、保温容器、保冷容器、輸送容器、コンテナ、貯蔵容器等の容器、車両、航空機、船舶等の乗り物、家屋、倉庫等の建築物、壁材、床材等の建築資材等が挙げられる。
本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示し、本開示をさらに詳細に説明する。
[材料]
実施例および比較例の真空断熱材用外包材を構成する部材及び接着剤を、以下および表1に示す。
(部材:ガスバリアフィルム)
・ガスバリアフィルムA:ナイロンフィルム(膜厚:15μm)の片面に酸化珪素膜を蒸着したフィルムの蒸着膜上に下記オーバーコート層Aを設けたフィルム(大日本印刷社製(商品名:IB-ON-UB))
・ガスバリアフィルムB:PETフィルム(膜厚:12μm)の片面に酸化珪素膜を蒸着したフィルムの蒸着膜上に下記オーバーコート層Aを設けたフィルム(大日本印刷社製(商品名:IB-PET-UB))
・ガスバリアフィルムC:PETフィルム(膜厚:12μm)の片面にアルミナ(膜厚
:20nm)を蒸着したフィルムの蒸着膜上にモンモリロナイト(クニミネ工業株式会社製:クニピアF)及びPVA(ポリビニルアルコール)(日本酢ビ・ポバール(株)製:JF-04、ケン化度98~99%、平均重合度400)を含む無機層状化合物層(膜厚:240nm)を設けたフィルム
(形成方法)
まず、PVA(ポリビニルアルコール)の顆粒(日本酢ビ・ポバール(株)製:JF-04、ケン化度98~99%、平均重合度400)をイオン交換水に溶解し、20質量%のポリビニルアルコール水溶液を得た。この水溶液にモンモリロナイト(クニミネ工業株式会社製:クニピアF)を固形質量中10質量%になるように添加し、攪拌して無機層状化合物含有コート溶液を調製した。
次に、上記無機層状化合物含有コート溶液を、上記アルミナ膜上にグラビアコート法によりコーティングし、次いで120℃、140℃および150℃で各20秒間加熱処理することにより、上記金属アルミニウム膜上に無機層状化合物膜を形成した。
・ガスバリアフィルムD:PETフィルム(膜厚:12μm)の片面にアルミナを蒸着したフィルムの蒸着膜上に下記オーバーコート層Aを設けたフィルム(大日本印刷社製(商品名:IB-PET-PXB))
・ガスバリアフィルムE:片面に透明ガスバリア膜を有するポリエチレンテレフタレートフィルム(株式会社クラレ製 クラリスタCF、厚み12μm)
・ガスバリアフィルムF:PETフィルム(膜厚:12μm)の片面にアルミナを蒸着したフィルムの蒸着膜上に下記オーバーコート層Aを設けたフィルム(大日本印刷社製(商品名:IB-PET-PIR2))
・ガスバリアフィルムG:ナイロンフィルム(ユニチカ社製、エンブレムONBC、膜厚25μm)
・ガスバリアフィルムH:金属アルミニウム(Al)膜が片面に蒸着されたエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルム(クラレ社製 VM-XL、厚み12μm)
・ガスバリアフィルムI:エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルム(クラレ社製 EF-F、厚み12μm)
・ガスバリアフィルムJ:PETフィルム(膜厚:12μm)の片面に金属アルミニウム膜を蒸着したフィルム(東レフィルム加工社製 VM-PET1519)
・ガスバリアフィルムK:PETフィルム(膜厚:12μm)の片面に酸化ケイ素膜を蒸着したフィルムの蒸着膜上に下記オーバーコート層Aを設けたフィルム
(オーバーコート層)
・オーバーコート層A
下記に示す組成に従い調製したA液(ポリビニルアルコール、イソプロピルアルコールおよび水からなる混合液)に、下記に示す組成に従い予め調製したB液(テトラエトキシシラン(TEOS)、イソプロピルアルコール、塩酸およびイオン交換水からなる加水分解液)を加えて撹拌し、ゾルゲル法により無色透明のオーバーコート層用組成物を得た。
被塗布対象であるガスバリア膜上に、上記オーバーコート層用組成物をグラビアコート法によりコーティングし、次いで、120℃、140℃および150℃で各20秒間加熱処理して、必要とされる厚みのオーバーコート層を形成し、55℃で1週間エージングして、珪素元素と酸素元素とポリビニルアルコール樹脂とを含有する混合化合物層であるオーバーコート層Aを得た。
<オーバーコート層用組成物の組成>
(A液)
・ポリビニルアルコール: 1.81質量%
・イソプロピルアルコール: 39.80質量%
・水: 2.09質量%
(B液)
・テトラエトキシシラン: 21.49質量%
・イソプロピルアルコール: 5.03質量%
・0.5N塩酸水溶液: 0.69質量%
・イオン交換水: 29.10質量%
(*A液とB液とを合わせて100質量%とした)
(部材:熱溶着可能なフィルム)
・熱溶着可能なフィルムA:直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(三井化学東セロ社製 商品名:TUX HC-E 、厚み50μm)
(接着剤)
・接着剤A:ポリエステルポリオールを主成分とする主剤(ロックペイント社製 製品名:RU-77T)、脂肪族系イソシアネートを含む硬化剤(ロックペイント社製 製品名:H-7)、および酢酸エチルの溶剤を、重量配合比で主剤:硬化剤:溶剤=10:1:14となるように混合した2液硬化型接着剤
Figure 0007247235000001
(真空断熱材用外包材の作製)
[実施例1]
1層目としてガスバリアフィルムA、2層目としてガスバリアフィルムB、3層目としてガスバリアフィルムC、4層目として熱溶着可能なフィルムAをこの順に有する外包材を得た。2層目のガスバリアフィルムBの蒸着膜(無機層)が、オーバーコート層を介して3層目のガスバリアフィルムCの無機層状化合物層と対向するように配置した。即ち、ガスバリアフィルムBの無機層、ガスバリアフィルムCの無機層状化合物層、ガスバリアフィルムCの無機層がこの順に配置された。1層目は蒸着膜が樹脂基材よりも熱溶着可能なフィルムA側となるように配置した。各層間は、接着剤Aを一方の部材の被着面に塗布量3g/mとなるように塗布して接着層を形成し、接着層上に他方の部材を配置して加圧して接着した。
[実施例2]
1層目としてガスバリアフィルムD、2層目としてガスバリアフィルムD、3層目としてガスバリアフィルムC、4層目として熱溶着可能なフィルムAをこの順に有する外包材を得た。2層目のガスバリアフィルムDの蒸着膜(無機層)が、オーバーコート層を介して3層目のガスバリアフィルムCの無機層状化合物層と対向するように配置した。即ち、ガスバリアフィルムDの無機層、ガスバリアフィルムCの無機層状化合物層、ガスバリアフィルムCの無機層がこの順に配置された。1層目は蒸着膜が樹脂基材よりも熱溶着可能なフィルムA側となるように配置した。各層間は、実施例1と同様に接着層で接着した。
[実施例3]
1層目としてガスバリアフィルムE、2層目としてガスバリアフィルムD、3層目としてガスバリアフィルムC、4層目として熱溶着可能なフィルムAをこの順に有する外包材を得た。2層目のガスバリアフィルムDの蒸着膜(無機層)が、オーバーコート層を介して3層目のガスバリアフィルムCの無機層状化合物層と対向するように配置した。即ち、ガスバリアフィルムDの無機層、ガスバリアフィルムCの無機層状化合物層、ガスバリアフィルムCの無機層がこの順に配置された。1層目はガスバリア膜が樹脂基材よりも熱溶着可能なフィルムA側となるように配置した。各層間は、実施例1と同様に接着層で接着した。
[実施例4]
1層目としてガスバリアフィルムF、2層目としてガスバリアフィルムD、3層目としてガスバリアフィルムC、4層目として熱溶着可能なフィルムAをこの順に有する外包材を得た。2層目のガスバリアフィルムDの蒸着膜(無機層)が、オーバーコート層を介して3層目のガスバリアフィルムCの無機層状化合物層と対向するように配置した。即ち、ガスバリアフィルムDの無機層、ガスバリアフィルムCの無機層状化合物層、ガスバリアフィルムCの無機層がこの順に配置された。1層目は蒸着膜が樹脂基材よりも熱溶着可能なフィルムA側となるように配置した。各層間は、実施例1と同様に接着層で接着した。
[比較例1]
1層目としてガスバリアフィルムA、2層目としてガスバリアフィルムD、3層目としてガスバリアフィルムH、4層目として熱溶着可能なフィルムAをこの順に有する外包材を得た。2層目のガスバリアフィルムDの蒸着膜(無機層)が、オーバーコート層を介して、3層目のガスバリアフィルムHの蒸着膜と対向するように配置され、1層目は蒸着膜が樹脂基材よりも熱溶着可能なフィルムA側となるように配置した。各層間は、実施例1と同様に接着層で接着した。
[比較例2]
1層目としてガスバリアフィルムA、2層目としてガスバリアフィルムB、3層目としてガスバリアフィルムI、4層目として熱溶着可能なフィルムAをこの順に有する外包材を得た。2層目のガスバリアフィルムBの蒸着膜(無機層)が、オーバーコート層を介して、3層目のガスバリアフィルムI側と対向するように配置され、1層目は蒸着膜が樹脂基材よりも熱溶着可能なフィルムA側となるように配置した。各層間は、実施例1と同様に接着層で接着した。
[比較例3]
1層目としてガスバリアフィルムG、2層目としてガスバリアフィルムB、3層目としてガスバリアフィルムK、4層目として熱溶着可能なフィルムAをこの順に有する外包材を得た。2層目のガスバリアフィルムBのオーバーコート層が、3層目のガスバリアフィルムKのオーバーコート層と対向するように配置した。各層間は、実施例1と同様に接着層で接着した。
[比較例4]
1層目としてガスバリアフィルムA、2層目としてガスバリアフィルムB、3層目としてガスバリアフィルムK、4層目として熱溶着可能なフィルムAをこの順に有する外包材を得た。2層目のガスバリアフィルムBのオーバーコート層が、3層目のガスバリアフィルムKのオーバーコート層と対向するように配置され、1層目は蒸着膜が樹脂基材よりも熱溶着可能なフィルムA側となるように配置した。各層間は、実施例1と同様に接着層で接着した。
[比較例5]
1層目としてガスバリアフィルムA、2層目としてガスバリアフィルムD、3層目としてガスバリアフィルムK、4層目として熱溶着可能なフィルムAをこの順に有する外包材を得た。2層目のガスバリアフィルムDのオーバーコート層が、3層目のガスバリアフィルムKのオーバーコート層と対向するように配置され、1層目は蒸着膜が樹脂基材よりも熱溶着可能なフィルムA側となるように配置した。各層間は、実施例1と同様に接着層で接着した。
[比較例6]
1層目としてガスバリアフィルムF、2層目としてガスバリアフィルムJ、3層目としてガスバリアフィルムH、4層目として熱溶着可能なフィルムAをこの順に有する外包材を得た。2層目のガスバリアフィルムJの蒸着膜が、3層目のガスバリアフィルムHの蒸着膜と対向するように配置され、1層目は蒸着膜が樹脂基材よりも熱溶着可能なフィルムA側となるように配置した。各層間は、実施例1と同様に接着層で接着した。
[比較例7]
1層目としてガスバリアフィルムD、2層目としてガスバリアフィルムD、3層目としてガスバリアフィルムD、4層目として熱溶着可能なフィルムAをこの順に有する外包材を得た。2層目のガスバリアフィルムDのオーバーコート層が、3層目のオーバーコート層と対向するように配置され、1層目は蒸着膜が樹脂基材よりも熱溶着可能なフィルムA側となるように配置した。各層間は、実施例1と同様に接着層で接着した。
(酸素透過度)
実施例1~4、比較例1~7で得た各外包材についてサンプルを取り出し、上記「A.真空断熱材用外包材 VI.特性」の項で説明した方法および条件により、温度23℃、湿度60%RHの条件での酸素透過度を測定した。結果を表2中の酸素透過度(フラット)に示す。
また、実施例1~4、比較例1~7で得た各外包材について、幅210mm×長さ297mm(A4サイズ)の長方形の試験片をそれぞれ採取した。ASTM F392に準拠して、各試験片に対してゲルボフレックステスター(テスター産業社製、機種名:BE1006)を用いて3回屈曲処理を行った。
3回屈曲処理後の各試験片について、上記「A.真空断熱材用外包材 VI.特性」の項で説明した方法および条件により、温度23℃、湿度60%RHの条件での酸素透過度(屈曲処理後の酸素透過度)を測定した。結果を表2中の酸素透過度(屈曲後)に示す。
(真空断熱材の作製)
実施例1~4、比較例1~7で得られた外包材(寸法:360mm×450mm)を2枚準備し、熱溶着可能なフィルム同士が向き合う様にして2枚重ねて、四辺形の三辺をヒートシールして一辺のみが開口した袋体を作成した。芯材として300mm×300mm×30mmのグラスウールを用い、乾燥処理を行った後、袋体に、芯材、および実施例1、比較例1~5の外包材を用いた場合は5gの乾燥剤(酸化カルシウム)を、実施例2~4、比較例6、7の外包材を用いた場合は10gの乾燥剤(酸化カルシウム)を収納して、袋体内部を排気した。その後、袋体の開口部分をヒートシールにより密封して真空断熱材を得た。到達圧力は0.05Paとした。
(真空断熱材の熱伝道率)
真空断熱材の熱伝導率は、上記「II.真空断熱材」の項で説明した方法および条件に従い測定した。測定は、初期のものと、100℃の状態で500時間の劣化試験後、70℃90%RHの状態で500時間の劣化試験後のものとを測定した。結果を表2、表3に示す。
Figure 0007247235000002
Figure 0007247235000003
表2、3に示されるように、本開示の真空断熱材用外包材を有する真空断熱材(実施例1~4)は、電波透過性を有するとともに、断熱性能を長期的に維持することが可能なものとなった。一方で、比較例1、6の外包材は金属層を有するために電波透過性がなく、比較例2~5、7の外包材は屈曲処理後においてガスバリア性に劣るものとなり、これを用いた真空断熱材は、良好な断熱性能を維持することができなかった。
1 … 熱溶着可能なフィルム
2 … ガスバリアフィルム
3 … 樹脂基材
4 … 無機層
5 … 無機層状化合物層
10 … 真空断熱材用外包材
11 … 芯材
20 …真空断熱材

Claims (10)

  1. 熱溶着可能なフィルムと、第1の無機層および第2の無機層を含む2以上の無機層とを有する真空断熱材用外包材であって、
    前記真空断熱材用外包材は、さらに、無機層状化合物及びバインダー樹脂を含む無機層状化合物層を含み、
    前記第1の無機層と、前記無機層状化合物層と、前記第2の無機層と、がこの順に配置され、
    前記バインダー樹脂が、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリアクリル酸またはその塩、ポリベンゼンスルホン酸またはその塩、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリグリセリン、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アミロース、アミロペクチン、カードラン、ザンタン、キチン、セルロース、プルラン、およびキトサンからなる群から選択される少なくとも一種類の樹脂であり、
    金属層が配置されていない、真空断熱材用外包材。
  2. 前記無機層状化合物層と、前記第1の無機層および前記第2の無機層との間には、樹脂基材が配置されていない、請求項1に記載の真空断熱材用外包材。
  3. 前記熱溶着可能なフィルムと、樹脂基材と、前記第1の無機層と、前記無機層状化合物層と、前記第2の無機層と、がこの順に配置された、請求項1に記載の真空断熱材用外包材。
  4. 前記熱溶着可能なフィルムと、第1樹脂基材と、前記第1の無機層と、前記無機層状化合物層と、前記第2の無機層と、第2樹脂基材と、がこの順に配置された、請求項1に記載の真空断熱材用外包材。
  5. 前記第2樹脂基材の前記第2の無機層とは反対側の面に、第3の無機層および第3樹脂基材がこの順に配置された請求項4に記載の真空断熱材用外包材。
  6. 前記熱溶着可能なフィルムと、第1樹脂基材と、前記第1の無機層と、前記無機層状化合物層と、第2樹脂基材と、前記第2の無機層と、第3の無機層と、第3樹脂基材と、がこの順に配置された、請求項1に記載の真空断熱材用外包材。
  7. 前記熱溶着可能なフィルムと、前記第1の無機層と、前記無機層状化合物層と、前記第2の無機層と、第2樹脂基材と、第3の無機層と、第3樹脂基材と、がこの順に配置された、請求項1に記載の真空断熱材用外包材。
  8. 芯材と、前記芯材が封入された外包材とを有する真空断熱材であって、
    前記外包材が、請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の真空断熱材用外包材である、真空断熱材。
  9. 熱絶縁領域を有する物品および真空断熱材を備える真空断熱材付き物品であって、
    前記真空断熱材は、芯材と、前記芯材が封入された外包材とを有し、
    前記外包材が、請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の真空断熱材用外包材である、真空断熱材付き物品。
  10. 前記真空断熱材付き物品が、電波透過性を有するものであることを特徴とする請求項9に記載の真空断熱材付き物品。
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