JP2016138638A - 真空断熱材用積層体及びそれを用いた真空断熱材 - Google Patents

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Abstract

【課題】
繰り返しの折り曲げ後の水蒸気バリア性や、高湿度環境下での酸素バリア性に優れた真空断熱材用積層体を提供することを課題としている。
【解決手段】
減圧下で断熱心材を封止して真空断熱材を形成するための真空断熱材用積層体10であって、プラスチック基材1の一方の面に蒸着層2、保護層3が順次形成されたバリアフィルム4に、接着剤5、アルミ蒸着フィルム6、接着剤5、塩化ビニリデンフィルム7、熱融着層8が順次積層され、前記蒸着層2が金属、無機酸化物のうち一つ以上から選ばれた材料から形成され、前記保護層3が水溶性高分子と、アルコキシシラン化合物、その加水分解物、塩化錫のいずれかを含む水溶液またはアルコール混合水溶液から形成されたことを特徴とする真空断熱材用積層体10である。
【選択図】図1

Description

本発明は、減圧下で断熱心材を封止するために用いられる真空断熱材用積層体及びそれによって成形される真空断熱材に関するものである。
冷蔵庫や低温コンテナあるいは住居の外壁材などには、従来から種々の断熱材が用いられており、特に近年では、断熱性能の優れた断熱材として、発泡ウレタンやグラスウールなどの無機繊維シートや、多孔質シリカなどの断熱芯材を外装材で包み、真空封止した構成の真空断熱材が使用されている。
この外装材としては、内部を長期間真空状態に保持するために、外部からの水蒸気やガスの侵入を防ぐ、優れたバリア性が要求される。この構成としては、主に樹脂基材、バリア層、シーラント層を順次積層してなる積層体が一般的に用いられている。
例えば、ポリ塩化ビニリデンを主成分とする層と、ポリビニルアルコールなどの樹脂とグラファイトなどの無機層状化合物とからなるガスバリア性樹脂組成物層とをそれぞれ少なくとも1層有する積層体で、コア材含有中空部を真空排気してなる真空断熱材が開示されている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載の積層体はガスバリア性に優れた樹脂で構成されているため、そのままの状態で真空排気を保持することはできるが、繰り返しの折り曲げ後の水蒸気バリア性や、高湿度環境下での酸素バリア性が劣るという問題がある。
特開平11−270780号公報
本発明は上記の事情を鑑みてなされたもので、繰り返しの折り曲げ後の水蒸気バリア性や、高湿度環境下での酸素バリア性に優れた真空断熱材用積層体を提供することを課題としている。
本発明の請求項1に係る発明は、減圧下で断熱心材を封止して真空断熱材を形成するための真空断熱材用積層体であって、
プラスチック基材の一方の面に蒸着層、保護層が順次形成されたバリアフィルムに、接着剤、アルミ蒸着フィルム、接着剤、塩化ビニリデンフィルム、接着層、熱融着層が順次積層され、
前記蒸着層が金属、無機酸化物のうち一つ以上から選ばれた材料から形成され、
前記保護層が水溶性高分子と、アルコキシシラン化合物、その加水分解物、塩化錫のいずれかを含む水溶液またはアルコール混合水溶液から形成されたことを特徴とする真空断熱材用積層体である。
本発明の請求項2に係る発明は、前記熱融着層が直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の真空断熱材用積層体である。
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の真空断熱材用積層体を用いて、減圧下で断熱心材を封止してなることを特徴とする真空断熱材である。
本発明の請求項1に係る発明によれば、プラスチック基材の一方の面に蒸着層、保護層が順次形成されたバリアフィルムに、接着剤、アルミ蒸着フィルム、接着剤、塩化ビニリデンフィルム、接着層、熱融着層が順次積層され積層体であり、前記蒸着層が金属、無機酸化物のうち一つ以上から選ばれた材料から形成されることで高いガスバリア性が得られる。
また、前記蒸着層の上に水溶性高分子と、アルコキシシラン化合物、その加水分解物、塩化錫のいずれかを含む水溶液またはアルコール混合水溶液から形成された保護層が積層されたことで、屈曲性(繰り返しの折り曲げ特性)に弱い蒸着層を補強することができる。
またさらに、保護層の上に接着剤、アルミ蒸着フィルム、接着剤、塩化ビニリデンフィルム、熱融着層が順次積層されることで、高湿度環境下でのガスバリア性の低下を抑制することができる。
請求項2に係る発明によばれ、前記熱融着層が直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなること、引裂き、引張り、突き刺し強度や耐ピンホール性に優れ、少なくともヒートシール部に起因するガスバリア性の低下を抑制することができる。また、これらの機械的強度の強さから薄肉化が可能となりコスト低減の効果も期待できる。
請求項3に係る発明によれば、請求項1または2に記載の真空断熱材用積層体を用いて、減圧下で断熱心材を封止することで、従来問題となっていた繰り返しの折り曲げ後の水蒸気バリアの低下と、高湿環境保存下での酸素ガスバリア性の低下が抑制できる真空断熱材を提供することができる。
本発明の真空断熱材用積層体の一実施形態を示す断面概略図である。 本発明の真空断熱材用積層体を用いた真空断熱材の一実施形態を示す断面概略図である。
以下、本発明を図に基づき具体的に説明する。
図1に示すように、本発明の真空断熱材用積層体10は、プラスチック基材1の一方の面に蒸着層2、保護層3が順次形成されたバリアフィルム4に、接着剤5、アルミ蒸着フィルム6、接着剤5、塩化ビニリデンフィルム7、接着層5、熱融着層8が順次積層されてなることを特徴とする。
また、図2は図1に示す本発明の真空断熱材用積層体10を用いて、その内部に断熱芯材30を減圧封止して形成した真空断熱材20の断面を示している。具体的には真空断熱材用積層体10の熱融着層8(シーラント)面を内側にしてヒートシールにより包装体を形成し、その中に断熱芯材30を入れた後に減圧封止(脱気しながらヒートシールして封止)して真空断熱材20を成形する。
本発明に係るプラスチック基材1としては、耐薬品性、機械的強度(外部からの磨耗、突き刺し強度)、耐候性、などに対して耐性があれば用いることができ、特に制限されな
い。例えば、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、延伸ナイロンフィルムなどが用いられる。厚みに特に制限はないが、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであれば6μm〜30μm程度、延伸ポリプロピレンフィルムであれば20μm〜40μm程度、延伸ナイロンフィルムであれば10μm〜30μm程度が適当である。
蒸着層2は、真空断熱材用積層体10のバリア性を担う中心の層の一つであって、金属としては、例えばSi、Al、Zn、Sn、Fe、Mnなどを用いることができる。またこれらの酸化物を用いることができる。これらは単体で用いてもよく、また混合して用いてもよい。
これらの金属または無機酸化物を用いて蒸着層2を形成する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法などの物理気相成長(PVD)法、プラズマ気相成長法などの化学気相成長(CVD)法などの公知の方法を用いることができる。
保護層3は水溶性高分子と、アルコキシシラン化合物、その加水分解物、塩化錫のいずれかを含む水溶液またはアルコール混合水溶液から形成され、下地層である蒸着層2を保護するためのものである。すなわち、金属または無機酸化物からなる蒸着層2はピンホール、クラック、粒界などの欠陥が生じる可能性があり、それによりガスバリア性が劣化する恐れがあり、保護層3は蒸着層2のこれらの欠陥を補うためのものである。従って、蒸着層2に親和性のある水溶液またはアルコール混合水溶液であることが必要である。
具体的には、蒸着層2を形成する金属または無機酸化物に対して親和性の高い水溶性高分子を主剤とし、金属または無機酸化物と反応する活性助剤としてアルコキシラン化合物、その加水分解物、塩化錫のいずれかを含む水溶液またはアルコール混合水溶液から形成される。
このような水溶性組成物を蒸着層2に塗布し、乾燥することで、金属または無機酸化物との界面に介在して密着力を向上させたり、あるいは蒸着層2のピンホール、クラック、粒界などの欠陥を充填、補強することで緻密な構造を形成することができ、その結果、ガスバリア性の劣化を抑制することができる。
保護層3を形成する主剤としての水溶性高分子には、例えばデンプン、ゼラチンなどの天然系高分子や、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体からなる半合成系高分子や、ポリアクリル酸系ポリマー、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドなどの合成系水溶性高分子を用いることができる。
また、活性助剤としてのアルコキシシラン化合物は、例えば一般式:X−Si−(OR)で表わすことができる(Xは水素、アルコキシ基、アルキル基、ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基のいずれか、Rはアルキル基を示す)。なお、Xがビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基のいずれかであれば所謂シランカップリング剤として作用し、有機物との結合が可能となり保護層3の上層となる接着層5との密着をより向上させることができる。アルコキシシラン化合物としては特に限定するものではないが、テトラエトキシシランが好ましい。
接着層5は、バリアフィルム4とアルミ蒸着フィルム6との積層、アルミ蒸着フィルム6と塩化ビニリデンフィルム7との積層、及び塩化ビニリデンフィルムと熱融着層との積層に不可欠であり、ウレタン樹脂系接着剤が好ましく用いられる。特にウレタン樹脂系2液硬化型接着剤が好ましく、ウェブ状の材料を連続して積層する方法としてはドライラミネート法が好ましい。
アルミ蒸着フィルム6はガスバリア性、特に水蒸気バリア性を高めるためのものであり、耐薬品性、機械的強度(外部からの磨耗、突き刺し強度)、耐候性、などに対して耐性があるフィルム基材の一方の面にアルミニウムを蒸着することで得られる。なお、前記フィルム基材としては特に制限されないが、例えば、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、延伸ナイロンフィルムなどが用いられる。
また、塩化ビニリデンフィルム7もガスバリア性を付与する材料として用いる。一般的にガスバリア性に優れた材料としてEVOH(エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物)やPVA(ポリビニルアルコール)フィルムが知られているが、いずれも酸素ガスバリア性に優れているが、水蒸気バリアが劣る。本発明の積層体では、高湿度環境下でのシワや反りの発生を抑制することも目的の一つであり、EVOHやPVAより水蒸気バリアに優れた塩化ビニリデンが好ましい。
熱融着層8はいわゆるシーラントとして機能し、真空断熱材20の最内層に位置し、熱溶着により、充填した断熱芯材を密封するものである。主に熱可塑性樹脂が用いられ、特にポリオレフィン系樹脂が好ましく用いられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、エチレン−α−オレフィン共重合体樹脂などのエチレン系樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、ポリプロピレン−α−オレフィン共重合体などのプロピレン系樹脂などの選択が可能である。
中でも直鎖状低密度ポリエチレン樹脂は、引裂き、引張り、突き刺し強度や耐ピンホール性に優れ、少なくともヒートシール部に起因するガスバリア性の低下を抑制することができることからより好ましい。また、これらの機械的強度の強さから薄肉化が可能となりコスト低減の効果も期待できる。
次に、本発明の真空断熱材用積層体10を用いて、その内部に断熱芯材30を減圧下で封止して形成した真空断熱材20について説明する。
真空断熱材20の具体的な作製方法としては、先ず真空断熱材用積層体10を用いて包装体を形成する。
包装体の形成方法としては、所定のサイズに断裁した2枚の真空断熱材用積層体10を用いて熱融着層8(シーラント)面を対向させ、断熱芯材30を挿入する開口部以外は周囲をヒートシールにより融着させることで得られる。
また例えば別の方法として、所定のサイズに断裁した1枚の真空断熱材用積層体10を用いて、その熱融着層8(シーラント)面を内側にして対向させ、その後上記と同様にして包装体を得ることもできる。
次に、前記包装体の開口部から断熱芯材30を挿入した後、減圧(脱気)しながら開口部をヒートシールして封止することで真空断熱材20を作製することができる。
断熱芯材30は、真空断熱材20を作製する工程において、脱気により真空断熱材用積層体10で押されても、つぶれずに内部に減圧された空間を残せるものであれば特に限定されるものではない。
例えば、グラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、炭化珪素繊維などの無機繊維を裁断してなる嵩密度の小さい針状短繊維粉末や、シリカやパーライト等の粉末を一定の形状に成形した成形体、ケイ酸カルシウム成形体の無機成形体、あるいは、発泡ポリウレタン、発泡ポリスチレンなどの連続気泡の合成樹脂発泡体、等が使用される。
中でも空隙率の高い多孔性のシリカゲル微粒子が好ましく、特に空隙率が70%以上、粒子径が50μm以下のものが好ましい。空隙率が70%以下では、真空下で断熱性を付与するのが困難になる。
これらシリカゲル微粒子を10〜50%含有したセルロース繊維とバインダー樹脂を、抄紙の原理で膜厚が0.05〜2mmのシート状にすることで、加工性に優れた断熱芯材が得られる。シリカゲル微粒子の含有量が10%以下では、断熱性が著しく低下し、また、50%以上では芯材としての加工性が著しく低下するため好ましくない。
上記で説明したように、本発明の真空断熱材用積層体10は、プラスチック基材1の一方の面に蒸着層2、保護層3が順次形成されたバリアフィルム4に、アルミ蒸着フィルム及び塩化ビニリデンフィルム7が順次積層されてなるため、ガスバリア性、特に水蒸気バリアに優れ、高湿度環境下に長時間保管された後でも湿潤によるシワや反りの発生が抑制でき、断熱芯材を充填するための包装体を容易に加工することができる。また、前記保護層3により蒸着層2の密着強度がなどが補強され、繰り返し折り曲げに対する耐性が向上し信頼性の高い真空断熱材を提供することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
<実施例1>
(真空断熱材用積層体の作製)
12μm膜厚の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)をプラスチック基材として、その一方の面に、電子線加熱方式による真空蒸着装置を用いて、金属アルミニウムを蒸発させながら酸素ガスを導入して、膜厚15nmの酸化アルミニウム薄膜の蒸着層を形成した。
次に、上記で得られた蒸着層の上に、下記組成の水溶液をグラビアコート法により塗布、乾燥して厚さ0.5μmの保護層を形成し、バリアフィルムを作製した。なお、下記組成の(A液)/(B液)との混合比(重量%)は60/40とした。
<保護層形成用の水溶液>
(A液):テトラエトキシシラン10.4gに塩酸(0.1N)89.6gを加え、30分間攪拌して加水分解し、A液を調整した(固形分3重量%:SiO換算)。
(B液):ポリビニルアルコールの3重量%水溶液とイソプロピルアルコールとを90/10で配合して攪拌し、B液を調整した。
次に、上記で得られたバリアフィルムと、膜厚12μmのPETフィルムの一方の面にアルミニウムを蒸着したアルミ蒸着フィルムとを、ウレタン樹脂系2液硬化型接着剤からなる接着層を介して積層した。その後、前記PETフィルムの他方の面に、ウレタン樹脂系2液硬化型接着剤からなる接着層を介して、厚さ15μmのポリ塩化ビニリデンフィルムを積層し、さらに、同様の接着層を介して該ポリ塩化ビニリデンフィルムと厚さ40μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなる熱融着層とを積層して真空断熱材用積層体を作製した。
<比較例1>
アルミ蒸着フィルムの代わりに膜厚15μmのポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルムの代わりにアルミ蒸着EVOHフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして真空断熱材用積層体を作製した。
<比較例2>
ポリ塩化ビニリデンフィルムの代わりにPVAフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして真空断熱材用積層体を作製した。
<比較例3>
ポリ塩化ビニリデンフィルムの代わりにEVOHフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして真空断熱材用積層体を作製した。
<比較例4>
バリアフィルムの代わりにポリアミドフィルムを用い、ポリ塩化ビニリデンフィルムの代わりにアルミ蒸着EVOHフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして真空断熱材用積層体を作製した。
<評価及び方法>
実施例1及び比較例1〜4で得られた真空断熱材用積層体を用いて、下記のゲルボフレックス試験(耐屈曲性試験)前後の水蒸気透過度を測定した。結果を以下の表1に記す。
(ゲルボフレックス試験)
恒温槽付ゲルボフレックステスター(テスター産業社製)を用いて、以下の条件にて実施した。
・210×297mmの試験片を準備し、長辺(297mm)の両側に位置する短辺を互いに貼り合わせて円筒状の試験片を作成した。該試験片の一端を固定ヘッドと他端を駆動ヘッドに保持して、440度のひねりを加えながら、固定ヘッドと駆動ヘッドとの間隔を初期設定の7インチから3.5インチに狭め、更に、ひねりを加えたまま固定ヘッドと駆動ヘッドとの間隔を1インチ狭めた。
その後、固定ヘッドと駆動ヘッドとの間隔を3.5インチまで広げて、更に、ひねりを戻しながら固定ヘッドと駆動ヘッドとの間隔を7インチまで広げた。この一連の動作を1回の往復運動として、40回/分の速さで300回、25℃の温度条件下で行った。
(水蒸気透過度)
・モダンコントロール社製の水蒸気透過度計(MOCON PERMATRAN−W
3/31)を用いて、40℃−90%RH雰囲気下での水蒸気透過度(g/m・day)を測定した。
Figure 2016138638
<比較結果>
実施例1で得られた本発明の真空断熱材用積層体は、ゲルボフレックス試験前の水蒸気透過度が測定限界以下であり、ゲルボフレックス試験後の水蒸気透過度が0.19(g/m・day)と優れたバリア性を示した。一方、比較例1〜4で得られた比較例品の真空断熱材用積層体は、それぞれのゲルボフレックス試験後の水蒸気透過度が実施例1の数倍以上の値を示し、著しいバリア性の劣化が確認された。
1・・・プラスチック基材
2・・・蒸着層
3・・・保護層
4・・・バリアフィルム
5・・・接着層
6・・・アルミ蒸着フィルム
7・・・塩化ビニリデンフィルム
8・・・熱融着層
10・・真空断熱材用積層体
20・・真空断熱材
30・・断熱芯材

Claims (3)

  1. 減圧下で断熱芯材を封止して真空断熱材を形成するための真空断熱材用積層体であって、
    プラスチック基材の一方の面に蒸着層、保護層が順次形成されたバリアフィルムに、接着剤、アルミ蒸着フィルム、接着剤、塩化ビニリデンフィルム、接着層、熱融着層が順次積層され、
    前記蒸着層が金属、無機酸化物のうち一つ以上から選ばれた材料から形成され、
    前記保護層が水溶性高分子と、アルコキシシラン化合物、その加水分解物、塩化錫のいずれかを含む水溶液またはアルコール混合水溶液から形成されたことを特徴とする真空断熱材用積層体。
  2. 前記熱融着層が直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の真空断熱材用積層体。
  3. 請求項1または2に記載の真空断熱材用積層体を用いて、減圧下で断熱芯材を封止してなることを特徴とする真空断熱材。
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