JP7244385B2 - 軌道系交通システム - Google Patents

軌道系交通システム Download PDF

Info

Publication number
JP7244385B2
JP7244385B2 JP2019139642A JP2019139642A JP7244385B2 JP 7244385 B2 JP7244385 B2 JP 7244385B2 JP 2019139642 A JP2019139642 A JP 2019139642A JP 2019139642 A JP2019139642 A JP 2019139642A JP 7244385 B2 JP7244385 B2 JP 7244385B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
track
road
section
embankment
station
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019139642A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021020619A (ja
Inventor
正久 増川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Engineering Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Engineering Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Engineering Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Engineering Ltd
Priority to JP2019139642A priority Critical patent/JP7244385B2/ja
Publication of JP2021020619A publication Critical patent/JP2021020619A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7244385B2 publication Critical patent/JP7244385B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Platform Screen Doors And Railroad Systems (AREA)

Description

本開示は、軌道系交通システムに関する。
バスや鉄道以外の新たな交通手段として、ゴムタイヤを装着した走行輪によって軌道を走行する軌道系交通システムが知られている。この種の軌道系交通システムは、一般に、「新交通システム」と呼ばれている。
このような軌道系交通システムでは、既設の道路上の空間を有効に利用するために、車両が走行する軌道が高架橋上に配置された高架軌道として形成されている。例えば、特許文献1には、中央分離帯上に間隔を置いて配置された複数の支柱上に軌道が形成されている。軌道は、支柱上に固定された一対の主桁ビームと、一対の主桁ビームを繋ぐ複数の連結ビームとによって形成されている。また、このような高架軌道では、駅が高架駅として道路上に配置されている。
特開昭58-188748号公報
このような高架軌道は、複数の高架橋を設けたり、高架橋上に橋桁を設けたりする必要があり、建設費が高額になる虞がある。そのため、全線にわたって高架軌道とした場合には、敷設費用が増加してしまう。また、高架軌道とせずに、道路と同じ高さに軌道を設置した場合には、自動車や歩行者が軌道を横断するために、鉄道のように踏切を設置する必要がある。しかしながら、軌道系交通システムでは、車両(案内軌条式鉄道車両)を運行するために、車両をガイドするガイドレール(案内軌条)や車両に電力を供給する電車線(架線)が、軌道上を這うように低い高さで連続して延びている。そのため、踏切のように軌道を横切る構造は、ガイドレールや電車線と途切れさせることになってしまい、適用できず、立体交差化が必要となってしまう。その結果、敷設費用が増加してしまう。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、敷設費用を抑えることが可能な軌道系交通システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の軌道系交通システムは、車線を有する道路と、前記道路よりも高い位置に配置され、隣り合う前記道路の間に設けられた案内軌条式の軌道と、前記道路に対して前記軌道を支持する支持構造と、を備え、前記軌道は、駅を有する駅設置区間と、前記駅設置区間に接続された盛土区間と、を有し、前記支持構造は、前記駅設置区間で、前記道路の上方で前記軌道を支持する第一高架部と、前記盛土区間で、前記道路の上方の前記駅設置区間より低い位置で前記軌道を支持するとともに、前記軌道を交差するように内部を貫通する交通路が形成された盛土構造部と、を有する。
本開示の軌道系交通システムによれば、敷設費用を抑えることができる。
本開示の実施形態に係る軌道系交通システムを説明する斜視図である。 本開示の実施形態に係る軌道系交通システムにおける駅設置区間を説明する図1のII-II断面図である。 本開示の実施形態に係る軌道系交通システムにおける盛土区間を説明する図1のIII-III断面図である。 本開示の実施形態に係る軌道系交通システムにおける橋区間を説明する図1のIV-IV断面図である。
(軌道系交通システム)
以下、本開示に係る実施形態の軌道系交通システム1について図1から図4を参照して説明する。軌道系交通システム1は、自動車が通行する道路2上に予め敷設された軌道3上を案内軌条式の車両4を走行させるシステムである。図1に示すように、軌道系交通システム1は、道路2と、案内軌条式の軌道3と、道路2に対して軌道3を支持する支持構造5とを備えている。
(道路)
道路2は、歩行者や自動車が通行する地上の通路である。本実施形態では、道路2は、第一道路21と、第二道路22とを有している。第一道路21及び第二道路22は、複数の車線2aと、車線2aの両側に設けられた歩道23とを、ともに有している。第一道路21及び第二道路22は、互いに交差している。第一道路21と第二道路22との交差部分が交差点25となっている。本実施形態の第一道路21及び第二道路22は、自動車の通行する向きが互いに逆である上り道路26及び下り道路27を有している。本実施形態では、第一道路21及び第二道路22では、自動車が通行可能な車線2aは、上り道路26及び下り道路27がそれぞれ二線の計四線の車線2aとなっている。また、歩行者が通行可能な歩道23は、複数の車線2aを間に挟むように一組配置されている。第一道路21は、中央に後述する軌道3及び支持構造5が設けられていることで、第二道路22よりも全体としての幅が広く形成されている。
(軌道)
軌道3は、後述する案内軌条式の車両4が走行可能とされている。軌道3は、所定の路線に沿って延びている。軌道3は、第一道路21上に形成されている。具体的には、軌道3は、第一道路21に対して鉛直方向Dvに離れた位置で、第一道路21と平行に形成されている。軌道3は、鉛直方向Dvの上方から見た際に、複数(本実施形態では片側二線)の車線2aに挟まれた位置に配置されている。本実施形態では、軌道3は、鉛直方向Dvの上方から見た際に、上り道路26と下り道路27との間に配置されている。なお、軌道3は、二つの道路の間に配置されていればよく、上り道路26と下り道路27との間に配置されていることに限定されるものではない。つまり、軌道3は、同じ方向に向かって自動車が走行する二つの道路の間に配置されていてもよい。
なお、このような軌道3は、上り車線と下り車線とがそれぞれ三線ずつ形成された、既設の計六線の車線2aを有する道路2に対して、互いに対向する中央の二線の車線2aに対応する領域を改修することで形成されてもよい。つまり、このような場合には、六線の車線2aを有する一つの道路2を、二線の車線2aを有する上り道路26と下り道路27とし、上り道路26と下り道路27との間に軌道3が形成される。
図3に示すように、軌道3は、略水平に設けられた軌道路面31と、軌道路面31の両端から鉛直方向Dvの上側に向かって延びる側壁32と、を有している。軌道路面31と側壁32とは、例えばコンクリート等で一体に構築される。本実施形態では、逆方向へ進行する車両4が通行可能なように、一組の軌道3が軌道路面31を幅方向Dwに間隔を空けて形成するように一体に構成されている。
ここで、以下では、車両4が走行する方向を走行方向Dr、水平方向であって走行方向Drと直交する車両4の幅方向を単に幅方向Dw、走行方向Dr及び幅方向Dwと直交する方向を鉛直方向Dvと称する。
軌道路面31には、車両4が走行する走行面31aが形成されている。走行面31aは、後述する車両4の走行輪42に対応するよう幅方向Dwに離れて二カ所形成されている。走行面31aは、上面は全面にわたって平坦面をなして走行輪42が転動可能なように、軌道路面31から鉛直方向Dvの上側に突出して形成されている。なお、走行面31aは、幅方向Dwに離れて形成されることに限定されるものではない。走行面31aは、幅方向Dwに繋がって形成され、左右に渡って一体に形成されていてもよい。
本実施形態では、軌道3の一例として、側方案内軌条式の軌道を説明する。つまり、サイドガイド方式のガイドレール及び電車線の配置について説明する。なお、軌道3は、側方案内軌条式の軌道に限定されるものではなく、中央案内軌条式の軌道であってもよい。
側壁32には、車両4を案内するガイドレール32aと、車両4に電気を供給する電車線32bとが設けられている。
ガイドレール32aは、軌道3の総延長にわたって軌道3の両側の側壁32にそれぞれ設けられている。ガイドレール32aは、電車線32bとともに側壁32に対して固定されている。ガイドレール32aは、走行面31aから同一の高さで走行方向Drに延びている。
電車線32bは、ガイドレール32aと鉛直方向Dvに並んで、軌道3の総延長にわたって側壁32に設けられている。電車線32bは、ガイドレール32aと異なり、配置される位置によっていずれか一方の側壁32に設けられている。電車線32bは、碍子を介して側壁32に固定されている。電車線32bは、ガイドレール32aと同様に、走行面31aから同一の高さで走行方向Drに延びている。本実施形態では、電車線32bは、鉛直方向Dvに所定の間隔をあけて、二本配置されているが、左右に一本づつの場合や、電流の種類の違いで三本の場合もある。
(車両)
本実施形態の軌道3を走行する車両4は、図3に示すように、側方案内軌条式の新交通システムの車両4である。この車両4は、車体41と、走行輪42と、案内装置43と、集電装置44とを有している。車両4は、ガイドレール32aに沿って、走行面31a上を走行輪42を操舵させながら走行する。
案内装置43は、ガイドレール32aに沿って車両4を目的の走行方向Drに導く。案内装置43は、案内輪43aを有する。
案内輪43aは、車体41に対して、鉛直方向Dvに延びる回転軸回りに回転可能に支持されている。案内輪43aは、鉛直方向Dvの位置がガイドレール32aと略同一の高さとなるように配置されている。したがって、車両4が走行する際には、案内輪43aはガイドレール32aの左右どちらかに接触して回転しながら誘導される。
集電装置44は、電車線32bと接触することで、走行輪42を回転させる電動機(図示せず)に電力を供給している。
(軌道)
また、図1に示すように、本実施形態の軌道3は、駅設置区間3Aと、盛土区間3Bと、橋区間3Cと、傾斜区間3Dとを有している。駅設置区間3A、盛土区間3B、橋区間3C、及び傾斜区間3Dは、必要に応じて複数が混在している。本実施形態では、軌道3では、全ての駅設置区間3A、盛土区間3B、橋区間3C、及び傾斜区間3D(全区間)が、第一道路21よりも高い位置に配置されている。
図2に示すように、駅設置区間3Aは、駅35を有している。つまり、駅設置区間3Aでは、車両4を停止可能な設備が設けられている。
駅35は、第一道路21に対して、鉛直方向Dvの上方に離れて形成される高架駅である。したがって、本実施形態の駅35では、プラットフォームなどの駅設備が後述する第一高架部51上に存在している。本実施形態の駅35は、駅設備として、プラットフォーム36と、屋根37と、通路部38と、を有している。
プラットフォーム36は、軌道路面31から鉛直方向Dvの上方に離れた位置に配置されている。本実施形態の駅35では、一組の軌道路面31を幅方向Dwから挟み込むように、異なる方向に進行する車両4がそれぞれ停車する一組のプラットフォーム36が配置されている。つまり、一組のプラットフォーム36は、鉛直方向Dvから見た際に、軌道3に対して幅方向Dwの両側に隣接して配置されている。
屋根37は、プラットフォーム36の鉛直方向Dvの上方を覆っている。通路部38は、それぞれのプラットフォーム36と歩道23とを繋いている。通路部38は、歩行者が通行可能とされている。通路部38は、第一道路21の車線2aの上方を通って歩道23に繋がっている。具体的には、通路部38は、駅連絡部381と、階段382とを有している。駅連絡部381は、車線2aの上方であって、プラットフォーム36に対して幅方向Dwの外側でつながっている。階段382は、駅連絡部381と歩道23とを繋いでいる。
図1に示すように、盛土区間3Bは、駅設置区間3A及び橋区間3Cの少なくとも一方と傾斜区間3Dを介して間接的に接続されている。盛土区間3Bでは、車両4が停止可能な設備は設けられていない。
橋区間3Cは、駅設置区間3A及び盛土区間3Bの少なくとも一方と傾斜区間3Dを介して間接的に接続されている。橋区間3Cは、交差点25上に配置されている。橋区間3Cでは、車両4が停止可能な設備は設けられていない。
傾斜区間3Dは、第一道路21に対する走行面31aの傾斜角度が3.5%勾配以上となっている。したがって、傾斜区間3Dでは、走行面31aは傾斜している。
(支持構造)
図4に示すように、支持構造5は、走行方向Drに延びる第一道路21に対して、軌道3を支持している。支持構造5は、軌道3が全区間において、第一道路21よりも高い位置に配置されるように支持している。支持構造5は、軌道3が第一道路21に対して少なくとも2m以上高い位置に配置されることが好ましい。支持構造5は、第一高架部51と、第二高架部52と、盛土構造部53とを有している。
第一高架部51は、傾斜区間3Dの一部及び駅設置区間3Aで軌道3を支持している。第一高架部51は、駅設置区間3Aにおいて、第一道路21に対する走行面31aまでの高さ(鉛直方向Dvの距離)が、駅35を設置する際に法令で定められた建築限界を確保可能な高さで軌道3を支持している。具体的には、第一高架部51は、第一道路21に対する走行面31aまでの高さが7.9m以上となるように軌道3を支持している。これにより、第一高架部51は、軌道3及び駅35の下に空間を形成している。図1及び図2に示すように、第一高架部51は、複数の第一主脚部51aと、第一主桁部51bと、複数の第一副脚部51cと、複数の第一連結桁部51dとを有している。
第一主脚部51aは、走行方向Drに離れて複数配置されている。第一主脚部51aは、第一道路21から鉛直方向Dvに垂直に延びている。
第一主桁部51bは、走行方向Drに延びている。第一主桁部51bは、複数の第一主脚部51aの頂部を繋いでいる。第一主桁部51bは、第一主脚部51aと共に、軌道3を支持している。
第一副脚部51cは、幅方向Dwに離れて一対配置されている。第一副脚部51cは、歩道23から鉛直方向Dvに垂直に延びている。
第一連結桁部51dは、第一主脚部51aと第一副脚部51cとを繋いでいる。第一連結桁部51dは、下方を自動車が通行可能な高さだけ第一道路21から離れた位置で幅方向Dwに延びている。第一連結桁部51dは、第一副脚部51cと共に通路部38を支持している。
図1に示すように、盛土構造部53は、傾斜区間3Dの一部及び盛土区間3Bで軌道3を支持している。盛土構造部53は、第一道路21に対して、駅設置区間3Aよりも低い位置で軌道3を支持している。盛土構造部53は、支持している軌道3が全区間において、第一高架部51及び第二高架部52よりも低い位置かつ、第一道路21よりも高い位置に配置されるように軌道3を支持している。具体的には、盛土構造部53は、盛土区間3Bにおいて、第一道路21に対する走行面31aまでの高さが3.6m以上となるように軌道3を支持している。盛土構造部53には、歩行者(自転車を含む)が通行可能とされた空間として交通路P1が形成されている。一方、図3に示すように、盛土構造部53は、内部に自動車が通行可能な空間が形成されていない。また、本実施形態の盛土構造部53は、枠部53a部、充填材53bと、ボックスカルバート53c(図1参照)とを有している。
枠部53aは、盛土構造部53の外装を形成している。枠部53aは、例えば、コンクリート壁等で形成されている。充填材53bは、枠部53aによって画成された空間に充填されている。充填材53bとしては、例えば、砂や土、コンクリートやプラスチック等のブロック材が挙げられる。
ボックスカルバート53cは、矩形筒状の部材である。ボックスカルバート53cは、鉄筋コンクリートやプレキャスト製品などで構築されている。ボックスカルバート53cは、その内部の空間が、盛土構造部53の幅方向Dwの両側と連通させた状態で、盛土構造部53内に埋没されるように配置されている。ボックスカルバート53cは、軌道3を直交するように枠部53a及び充填材53bを貫通するように配置されている。ボックスカルバート53cの内部の空間は、軌道3を交差するように、盛土構造部53の内部を貫通して交通路P1を形成している。ボックスカルバート53cは、高さ2m以上の交通路P1を形成可能な大きさであることが好ましい。
図1に示すように、第二高架部52は、傾斜区間3Dの一部及び橋区間3Cで軌道3を支持している。第二高架部52は、橋区間3Cにおいて、交差点25(第一道路21及び第二道路22)を自動車が通行可能な高さで軌道3を支持している。具体的には。第二高架部52は、交差点25に対する走行面31aまでの高さが7.2m以上となるように軌道3を支持している。第二高架部52は、軌道3の下に空間を形成することで、自動車が通行可能な自動車交通路P2を形成している。図4に示すように、第二高架部52は、複数の第二主脚部52aと、第二主桁部52bとを有している。
第二主脚部52aは、走行方向Drに離れて複数配置されている。第二主脚部52aは、交差点25から延長方向に垂直に延びている。
第二主桁部52bは、走行方向Drに延びている。第二主桁部52bは、複数の第二主脚部52aの頂部を繋いでいる。第二主桁部52bは、第二主脚部52aと共に、軌道3を支持している。第二主桁部52b及び第二主脚部52aは、門のような形状をなすことで、自動車が通過可能な空間として自動車交通路P2を形成している。
(作用効果)
上記構成の軌道系交通システム1によれば、軌道3は、駅設置区間3Aでは第一高架部51によって支持され、盛土区間3Bでは盛土構造部53によって支持されている。そのため、駅35を高架駅として設置することができる。駅35は軌道3に比べて幅方向Dwに大きくする必要があるが、高架駅とされることで、第一道路21を塞ぐことなく駅35を設置できる。つまり、第一道路21の拡幅や変更を行う必要が無く、費用を抑えて駅35を設置できる。さらに、盛土区間3Bでは、高架に比べて費用の安価な盛土構造部53によって軌道3を支持することで、敷設費用を抑えることができる。また、盛土構造部53によって、第一道路21よりも高い位置で軌道3を支持して、軌道3の下に交通路P1を形成している。つまり、鉛直方向Dvの上方から見た際に軌道3を横断するように歩行者が通行可能な通路が軌道路面31の下に設けられている。電車線32bやガイドレール32aが敷設されている軌道3では、電車線32bやガイドレール32aを途中で途切れさせることができないために、軌道路面31を横断する踏切を設置することが難しい。また、軌道3の上方を跨ぐように歩道橋を設ける場合には、車線2aも跨ぐような大規模な歩道橋を設置する必要があり、設置費用やメンテナンス費用が増加してしまう。一方で、盛土構造部53の内部を貫通するように交通路P1を形成していることで、費用を抑えて軌道3を横断可能な通路を形成することができる。これらにより、軌道3全域の敷設費用を抑えることができる。その結果、発展途上国のように、既に第一道路21や第二道路22が敷設されている土地に対して新たに軌道3を敷設する場合に、低コストで軌道3を敷設することができる。
さらに、第一主脚部51aが走行方向Drに離れて複数配置され、駅35の第一主桁部51bの下に空間が形成されるので、駅設備関連の設置場所として有効利用できる。
また、橋区間3Cでは、軌道3は第二高架部52によって交差点25上で支持されている。そのため、鉛直方向Dvの上方から見た際に軌道3を横切るように、交差点25では、軌道3の下を通って自動車を走行させることができる。したがって、交差点25において、電車線32bやガイドレール32aが敷設されている軌道3に影響を与えることなく自動車を通行させることができる。
また、盛土構造部53では、枠部53a及び充填材53bによって、軌道3の下は埋められており、空間が形成されていない。しかしながら、ボックスカルバート53cを組み込むことで、交通路P1を容易に形成することができる。
また、駅設置区間3Aと盛土区間3Bとの高さの差が4.3m以内とされている。そのため、駅設置区間3Aと盛土区間3Bとの高低差が小さくなり、軌道3を走行する車両4の乗り心地が悪化してしまうことを抑えることができる。また、駅設置区間3Aと盛土区間3Bとの高低差が小さいことで、第一高架部51や盛土構造部53の設置費用を抑えることができる。
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、本実施形態では、交通路P1は、ボックスカルバートに形成されていたが、このような構造に限定されるものではない。交通路P1は、軌道路面31の下を通過可能なように、盛土構造部53を貫通して形成されていればよい。したがって、トンネルを形成するように盛土構造部53を貫通する孔を形成して交通路P1を設けてもよい。また、交通路P1は、複数形成されていてもよい。
また、傾斜区間3Dでは、軌道3は、第一高架部51のみや第二高架部52のみで支持されていてもよく、盛土構造部53のみで支持されていてもよい。
<付記>
本実施形態に記載の軌道系交通システム1は、例えば以下のように把握される。
(1)第一の態様の軌道系交通システム1は、複数の車線2aを有する道路2と、前記道路2よりも高い位置に配置され、隣り合う前記車線2aの間に設けられた案内軌条式の軌道3と、前記道路2に対して前記軌道3を支持する支持構造5と、を備え、前記軌道3は、駅35を有する駅設置区間3Aと、前記駅設置区間3Aに接続された盛土区間3Bと、を有し、前記支持構造5は、前記駅設置区間3Aで、前記道路2の上方で前記軌道3を支持する第一高架部51と、前記盛土区間3Bで、前記道路2の上方の前記駅設置区間3Aより低い位置で前記軌道3を支持するとともに、前記軌道3を交差するように内部を貫通する交通路P1が形成された盛土構造部53と、を有する。
これにより、駅35を高架駅として設置することができる。駅35は軌道3に比べて幅方向Dwに大きくする必要があるが、高架駅とされることで、道路2を塞ぐことなく駅35を設置できる。つまり、道路2の拡幅や変更を行う必要が無く、費用を抑えて駅35を設置できる。さらに、盛土区間3Bでは、高架に比べて費用の安価な盛土構造部53によって軌道3を支持することで、敷設費用を抑えることができる。また、盛土構造部53によって、道路2よりも高い位置で軌道3を支持して、軌道3の下に交通路P1を形成している。つまり、鉛直方向Dvの上方から見た際に軌道3を横断するように歩行者が通行可能な通路が軌道3の下に設けられている。電車線32bやガイドレール32aが敷設されている軌道3では、電車線32bやガイドレール32aを途中で途切れさせることができないために、軌道3を横断する踏切を設置することが難しい。また、軌道3の上方を跨ぐように歩道橋を設ける場合には、車線2aも跨ぐような大規模な歩道橋を設置する必要があり、設置費用やメンテナンス費用が増加してしまう。一方で、盛土構造部53の内部を貫通するように交通路P1を形成していることで、費用を抑えて軌道3を横断可能な通路を形成することができる。これらにより、軌道3全域の敷設費用を抑えることができる。
(2)第二の態様の軌道系交通システム1は、(1)の軌道系交通システム1であって、前記軌道3は、前記駅設置区間3A及び前記盛土区間3Bの少なくとも一方と接続された橋区間3Cをさらに有し、前記支持構造5は、前記橋区間3Cで、前記道路2の上方で前記軌道3を支持する第二高架部52をさらに有し、前記第二高架部52は、自動車が通行可能な自動車交通路P2を前記道路2と前記軌道3との間に形成していてもよい。
これにより、軌道3は第二高架部52によって交差点25上で支持されている。そのため、鉛直方向Dvの上方から見た際に軌道3を横切るように、交差点25では、軌道3の下を通って自動車を走行させることができる。したがって、交差点25において、電車線32bやガイドレール32aが敷設されている軌道3に影響を与えることなく自動車を通行させることができる。
(3)第三の態様の軌道系交通システム1は、(1)又は(2)の軌道系交通システム1であって、前記盛土構造部53は、前記交通路P1を内部に形成するボックスカルバートを有していてもよい。
ボックスカルバート53cを組み込むことで、交通路P1を容易に形成することができる。
(4)第四の態様の軌道系交通システム1は、(1)から(3)の何れか一つの軌道系交通システム1であって、前記駅設置区間3Aと前記盛土区間3Bとの前記道路2からの高さの差は、4.3m以内であってもよい。
これにより、駅設置区間3Aと盛土区間3Bとの高低差が小さくなり、軌道3を走行する車両4の乗り心地が悪化してしまうことを抑えることができる。また、駅設置区間3Aと盛土区間3Bとの高低差が小さいことで、第一高架部51や盛土構造部53の設置費用を抑えることができる。
1 軌道系交通システム
2 道路
21 第一道路
22 第二道路
2a 車線
23 歩道
25 交差点
3 軌道
31 軌道路面
31a 走行面
32 側壁
32a ガイドレール
32b 電車線
4 車両
41 車体
42 走行輪
43 案内装置
43a 案内輪
44 集電装置
3A 駅設置区間
35 駅
36 プラットフォーム
37 屋根
38 通路部
381 駅連絡部
382 階段
3B 盛土区間
3C 橋区間
3D 傾斜区間
Dr 走行方向
Dw 幅方向
Dv 鉛直方向
5 支持構造
51 第一高架部
51a 第一主脚部
51b 第一主桁部
51c 第一副脚部
51d 第一連結桁部
52 第二高架部
52a 第二主脚部
52b 第二主桁部
P2 自動車交通路
53 盛土構造部
P1 交通路
53a 枠部
53b 充填材
53c ボックスカルバート

Claims (4)

  1. 車線を有する道路と、
    前記道路よりも高い位置に配置され、隣り合う前記道路の間に設けられた案内軌条式の軌道と、
    前記道路に対して前記軌道を支持する支持構造と、
    を備え、
    前記軌道は、
    駅を有する駅設置区間と、
    前記駅設置区間に接続された盛土区間と、
    を有し、
    前記支持構造は、
    前記駅設置区間で、前記道路の上方で前記軌道を支持する第一高架部と、
    前記盛土区間で、前記道路の上方の前記駅設置区間より低い位置で前記軌道を支持するとともに、前記軌道を交差するように内部を貫通する交通路が形成された盛土構造部と、
    を有する軌道系交通システム。
  2. 前記軌道は、前記駅設置区間及び前記盛土区間の少なくとも一方と接続された橋区間をさらに有し、
    前記支持構造は、前記橋区間で、前記道路の上方で前記軌道を支持する第二高架部をさらに有し、
    前記第二高架部は、自動車が通行可能な自動車交通路を前記道路と前記軌道との間に形成している請求項1に記載の軌道系交通システム。
  3. 前記盛土構造部は、前記交通路を内部に形成するボックスカルバートを有している請求項1又は2に記載の軌道系交通システム。
  4. 前記駅設置区間と前記盛土区間との前記道路からの高さの差は、4.3m以内である請求項1から3の何れか一項に記載の軌道系交通システム。
JP2019139642A 2019-07-30 2019-07-30 軌道系交通システム Active JP7244385B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019139642A JP7244385B2 (ja) 2019-07-30 2019-07-30 軌道系交通システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019139642A JP7244385B2 (ja) 2019-07-30 2019-07-30 軌道系交通システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021020619A JP2021020619A (ja) 2021-02-18
JP7244385B2 true JP7244385B2 (ja) 2023-03-22

Family

ID=74574598

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019139642A Active JP7244385B2 (ja) 2019-07-30 2019-07-30 軌道系交通システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7244385B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20020162479A1 (en) 2001-04-17 2002-11-07 Daniel Dutoit Viaduct for a railway line or the like
JP2006089969A (ja) 2004-09-22 2006-04-06 Railway Technical Res Inst ビジネス地域の環境を保全する複合交通システム
JP2009184585A (ja) 2008-02-07 2009-08-20 Light Rail:Kk 総2階建て車両により列車当り床面積を倍増する鉄道交通システム
KR101543595B1 (ko) 2014-06-10 2015-08-11 한국철도기술연구원 선형구조물의 사공간을 활용한 소형 운송시스템

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58188748A (ja) * 1982-04-28 1983-11-04 富士重工業株式会社 都市交通システム
JPH074719U (ja) * 1993-06-24 1995-01-24 東日本旅客鉄道株式会社 立体型電車格納設備

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20020162479A1 (en) 2001-04-17 2002-11-07 Daniel Dutoit Viaduct for a railway line or the like
JP2006089969A (ja) 2004-09-22 2006-04-06 Railway Technical Res Inst ビジネス地域の環境を保全する複合交通システム
JP2009184585A (ja) 2008-02-07 2009-08-20 Light Rail:Kk 総2階建て車両により列車当り床面積を倍増する鉄道交通システム
KR101543595B1 (ko) 2014-06-10 2015-08-11 한국철도기술연구원 선형구조물의 사공간을 활용한 소형 운송시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021020619A (ja) 2021-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101231058B1 (ko) 하이브리드 교통 시스템용 궤도를 구비한 교량
US7788000B1 (en) Public highway system
JP4689575B2 (ja) 都心地域へ増強される交通システム
KR20100064404A (ko) 반(1/2) 입체 교차로를 이용한 논스톱(무정차 및 무 정지) 교통 시스템 및 이를 적용한 교통방법
US9096235B2 (en) Universal multimodal transportation system and associated infrastructure
US6539877B1 (en) Elevated transit vehicle
CN104711908A (zh) 一种城市空中跨马路宽体式公交车***
JP4795197B2 (ja) 都心地域の複合交通システム
CN103213583A (zh) 双层运行城市轨道交通***
JP3099086B2 (ja) 2層複線となるシールドトンネルの地下鉄道
US1981655A (en) Trackless transportation system
KR20110103791A (ko) 교차로 구조
JP7244385B2 (ja) 軌道系交通システム
CN105270119A (zh) 可路面及轨道两用行走式行车机构
CN112109736B (zh) 一种多式联运复合轨道运输***
KR101176054B1 (ko) 하이브리드 교통 시스템
KR20080112176A (ko) 도시철도나경전철의터널구조
CN202499138U (zh) 双层运行城市轨道交通***
CN108914759A (zh) 一种搭接天桥的有轨电车高架车站轨道梁结构
RU2695479C1 (ru) Транспортное средство
RU2145557C1 (ru) Монорельсовая транспортная система навесного типа
JP7299446B2 (ja) 軌道系交通システム及び軌道系交通システムの施工方法
CN102556184A (zh) 跨式客车
KR20080006066U (ko) 경전철 본선과 승강장의 구조
EP0700817B1 (en) System for the urban transportation of passengers

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20220519

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230309

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7244385

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350