JP7241996B1 - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

電力変換装置の例示であるインバータ(50)は、2つのスイッチング素子の組(1a,2a)、(3a,4a)、(5a,6a)を直列に電気的に接続して構成されるレグ(20a~20c)を内蔵するパワーモジュール(40)を備え、パワーモジュール(40)を動作させることで負荷装置(8)に負荷電力を供給する。インバータ(50)は、負荷装置(8)に対して負荷電力の供給が停止されている非駆動期間中、レグ(20a~20c)のうちの少なくとも1つのレグの温度が、負荷電力の供給を停止した直後のレグの温度と比べて一定値以上低下した場合に、少なくとも、温度が一定値以上低下したレグにおける上下アームのスイッチング素子を電気的に規定時間短絡させる動作を繰り返して行う短絡制御を実施する。

Description

本開示は、パワー半導体素子を内蔵する電力変換装置に関する。
電力変換装置の例には、インバータ、コンバータ、無停電電源装置(Uninterruptible Power Supply:UPS)などがある。この種の電力変換装置では、複数のパワー半導体素子が内蔵され、複数のパワー半導体素子を駆動回路がスイッチング制御することで電力変換が行われる。パワー半導体素子としては、一般的にIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOS-FET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)などが用いられる。
電力変換装置は、少なくとも2つのパワー半導体素子が直列に接続されて構成されるレグを少なくとも1つ有している。レグの数が複数である場合、複数のレグは、互いに並列に接続される。この接続形態は、「ブリッジ接続」と呼ばれる。
一般的に、電力変換装置に用いられるパワー半導体素子は、1つ以上が封止されてパッケージとして構成されることが多い。封止されたパッケージは、「パワーモジュール」と呼ばれている。パワー半導体素子をパッケージ化する理由は、パワー半導体素子同士又はパワー半導体素子とその他の電気部品との電気的接続を簡便化し、パワー半導体素子の放熱性を向上させるためである。パワーモジュールは、IGBT又はMOS-FETを構成するシリコンチップ、整流素子を構成するシリコンチップ、ワイヤボンディング用金属パッド、モジュール外部端子、シリコンチップ間を接続する金属ワイヤなどを備えて構成される。
電力変換装置では、パワーモジュールに内蔵されるパワー半導体素子がスイッチング動作することで電力変換が行われる。その際、パワー半導体素子は大きく発熱する。そのため、電力変換装置を断続的に運転する場合には、パワー半導体素子に急激な温度変化が生じる。
シリコンチップの線膨張係数と、金属ワイヤの線膨張係数とは異なる。このため、温度変化の度にシリコンチップと金属ワイヤとの間にせん断応力が発生し、ワイヤ剥離が起きることが知られている。ワイヤ剥離が進展すると、金属ワイヤによる電気的接続が断となり、パワーモジュールが動作不良となり、当該パワーモジュールを搭載した装置は故障に至る。温度変化の際に、シリコンチップと金属ワイヤとの間に発生するせん断応力に対する耐量は、一般的に「パワーサイクル耐量」と呼ばれている。
上記のように、パワーモジュールは有寿命部品であるため、従来から、パワーモジュールのパワーサイクル耐量に起因する寿命を予測することが行われていた。例えば、下記特許文献1には、金属ベースとパワーデバイスとの間の熱抵抗の上昇を検出し、当該熱抵抗の上昇の程度に基づいて、パワーモジュールの故障を事前に検出する手法が提案されている。また、特許文献1には、予測した寿命に基づいてパワーモジュールを交換するタイミングを決定することで、予測される故障時期に対して保つべきマージンよりもマージンを減らすことができ、交換等の保守サイクルを延ばすことができると記載されている。
特開2017-017822号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、交換等の保守サイクルにおけるマージンを減らすためにパワーモジュールの寿命を予測しているに過ぎず、パワーモジュールの寿命を直接的に延ばす技術ではない。また、特許文献1の技術には、シリコンチップと金属ワイヤとの間に発生するせん断応力を緩和する効果はなく、温度変化が頻繁に発生する使用条件でパワーモジュールを使用する場合、パワーモジュールの寿命は短くなってしまう。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、温度変化が頻繁に発生する使用条件でパワーモジュールを使用する場合であっても、パワーモジュールの寿命短縮を抑制可能な電力変換装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本開示に係る電力変換装置は、少なくとも2以上の半導体素子を直列に電気的に接続して構成されるレグの少なくとも1つを内蔵するパワーモジュールを備え、パワーモジュールを動作させることで負荷装置に負荷電力を供給する。電力変換装置は、負荷装置に対して負荷電力の供給が停止されている非駆動期間中、少なくとも1つのレグの温度が、負荷電力の供給を停止した直後のレグの温度と比べて一定値以上低下した場合に、少なくとも、温度が一定値以上低下したレグにおける上下アームの半導体素子を電気的に規定時間短絡させる動作を繰り返して行う短絡制御を実施する。
本開示に係る電力変換装置によれば、温度変化が頻繁に発生する使用条件でパワーモジュールを使用する場合であっても、パワーモジュールの寿命短縮を抑制できるという効果を奏する。
実施の形態1に係るインバータの電気回路構成図 実施の形態1に係るインバータに含まれるパワーモジュールの平面図 図1に示した実施の形態1に係るインバータの電気回路構成図に演算部、ドライブ回路及びサーミスタを加筆した図 パワーモジュールに内蔵されるスイッチング素子を従来手法を用いて駆動したときの温度変化の様子を比較例として示す図 パワーモジュールに内蔵されるスイッチング素子を実施の形態1の手法を用いて駆動したときの温度変化の様子を示す図 実施の形態1の手法に係る制御フローの説明に使用するフローチャート 実施の形態2に係るインバータの電気回路構成図 実施の形態2の手法に係る制御フローの説明に使用するフローチャート
以下に添付図面を参照し、本開示の実施の形態に係る電力変換装置について詳細に説明する。なお、以下の実施の形態では、直流を交流に変換するインバータを電力変換装置の一例として説明するが、インバータ以外の電力変換装置への適用を除外する意図ではない。即ち、本開示の技術は、インバータ以外の電力変換装置への適用も可能である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るインバータ50の電気回路構成図である。図1に示すように、インバータ50は、直流電圧を出力する直流電源10と、直流電源10が出力する直流電圧を平滑するコンデンサ9と、インバータ主回路部7とを備える。インバータ主回路部7は、スイッチングを行うスイッチング素子1a~6aと、スイッチング素子1a~6aの各々に並列に接続される整流素子1b~6bとを備える。インバータ主回路部7は、負荷装置8に三相交流電力を供給する。負荷装置8としては、誘導モータ、永久磁石モータなどが例示される。
スイッチング素子1a~6aの各々は、パワー半導体素子である。パワー半導体素子としては、IGBT、MOS-FETなどが代表的である。整流素子1b~6bとしては、ダイオード、サイリスタなどが用いられる。スイッチング素子1a~6aの各々がMOS-FETである場合、当該MOS-FETの寄生ダイオードを整流素子1b~6bとして利用してもよい。
コンデンサ9は、インバータ50の直流部の電圧安定化のために配置される。直流部とは、コンデンサ9とインバータ主回路部7とを電気的に接続する電気配線の部位である。インバータ主回路部7が負荷装置8に三相交流電力を供給する際には、コンデンサ9の両端電圧であるコンデンサ電圧は、一定範囲の電圧値に保持される。この一定範囲に保持される電圧は、「母線電圧」と呼ばれる。
インバータ主回路部7において、スイッチング素子1a,2aは直列に接続されてレグ20aを構成し、スイッチング素子3a,4aは直列に接続されてレグ20bを構成し、スイッチング素子5a,6aは直列に接続されてレグ20cを構成する。レグを構成するスイッチング素子1a~6aのうち、高電位側に位置するスイッチング素子1a,3a,5aは「上アームのスイッチング素子」と呼ばれ、低電位側に位置するスイッチング素子2a,4a,6aは「下アームのスイッチング素子」と呼ばれる。
レグ20a~20cにおける各スイッチング素子の接続部は、中間電位点18a,18b,18cを構成する。インバータ主回路部7において、これらの中間電位点18a,18b,18cの各々からは配線が引き出され、負荷装置8に接続される。
インバータ50は、例えばPWM(Pulse Width Modulation)制御により、負荷装置8に三相交流電力を供給する。なお、PWM制御には公知技術を使用するものとし、本明細書内では特に説明しない。
また、図1に示すインバータ主回路部7は、3つのレグ20a~20cを有して負荷装置8に三相交流電力を供給する三相の構成であるが、この構成に限定されない。レグの数は、1又は2でもよく、また4以上であってもよい。レグの数が1である場合は、「ハーフブリッジ」などと呼ばれ、レグの数が2である場合は、「単相ブリッジ」、「フルブリッジ」などと呼ばれる。また、各々のレグ20a~20cにおいて、直列接続される素子数は2である場合を例示しているが、この例に限定されない。直列接続される素子数は、3以上でもよい。
上記のように構成されるインバータ50において、スイッチング素子1a~6a、及び整流素子1b~6bは高発熱部品となる。そのため、これらの高発熱部品を樹脂封止して、1つのパワーモジュール40として構成する。このように構成すれば、パワーモジュール40に対して放熱機構を設ければよく、放熱機構を簡便化できるというメリットがある。
パワーモジュール40は、図1では図示しないプリント基板に対して実装され、プリント基板を介して、負荷装置8及びコンデンサ9に電気的に接続される。パワーモジュール40には、図示しない放熱部品が取り付けられる。放熱部品の例は、放熱フィンである。放熱部品によって、パワーモジュール40に内蔵された高発熱部品の温度が許容温度以下になるように動作する。
図2は、実施の形態1に係るインバータ50に含まれるパワーモジュール40の平面図である。図2において、図1に示す構成要素については、同一の符号を付して示している。プリント基板45には、シリコンチップ11,12が搭載されている。シリコンチップ11はスイッチング素子1a~6aに対応し、シリコンチップ12は整流素子1b~6bに対応している。シリコンチップ11と金属パッド14との間は、金属ワイヤ13をワイヤボンディングすることで電気的に接続される。金属ワイヤ13には、例えば金、アルミ、銅などの金属線が使用される。金属ワイヤ13は、シリコンチップ11,12とその他の電気部品、及びシリコンチップ11,12同士を電気的に接続する場合などに使用される。例えば、図2では、シリコンチップ11とシリコンチップ12との間、及びシリコンチップ12と金属パッド14との間も金属ワイヤ13で電気的に接続される。
また、プリント基板45には、モジュール外部端子15が設けられる。モジュール外部端子15は、プリント基板45に設けられた貫通穴に挿入され、はんだなどで接続される。また、モジュール外部端子15は、配線により金属パッド14に電気的に接続される。これにより、モジュール外部端子15とプリント基板45上に形成された回路パターンとが、電気的に接続される。
図3は、図1に示した実施の形態1に係るインバータ50の電気回路構成図に演算部30、ドライブ回路60及びサーミスタ90を加筆した図である。
図3において、レグ20a~20cの各々には、下アームのスイッチング素子2a,4a,6aの低電位側、即ちエミッタ端子側にシャント抵抗16が挿入され、シャント抵抗16の両端には電圧測定回路17が接続されている。また、インバータ50は、サーミスタ90を備えている。
シャント抵抗16は、下アームのスイッチング素子2a,4a,6aに流れる電流を測定する用途に使用される電流測定抵抗である。シャント抵抗16は、パワーモジュール40の内部に配置してもよいし、パワーモジュール40が搭載されるプリント基板45に配置してもよい。電圧測定回路17は、例えばフォトカプラ又アイソレーションアンプなどの絶縁素子と、オペアンプなどの信号増幅素子とから構成される。ここで、絶縁素子は、レグ20a~20cと、演算部30とを電気的に絶縁するために使用される。
サーミスタ90は、インバータ50の周囲温度を測定する用途に使用される。サーミスタ90は、図示しないインバータ50の筐体部に取り付けるのが一般的であるが、この構成に限定されない。サーミスタ90は、インバータ50の周囲温度を測定できる箇所であればよく、インバータ50の任意の場所に取り付けることができる。
サーミスタ90によって測定されたインバータ50の周囲温度に関する情報は、演算部30に入力される。サーミスタ90としては、NTC(Negative Temperature Coefficient)型、PTC(Positive Temperature Coefficient)型、CTR(Critical Temperature Resistor)型などの非線形な温度-抵抗特性を有する素子を用いることができる。なお、サーミスタ90の抵抗特性から温度情報を読み取る方法は公知技術であるため、本明細書内では特に説明しない。なお、本稿では、サーミスタ90を含み、サーミスタ90の測定結果を演算部30に伝送する回路の部位を「第1の温度測定回路」と呼ぶことがある。
シャント抵抗16の両端電圧は、電圧測定回路17を介して、演算部30に入力される。演算部30は、プロセッサとメモリとを有する処理回路によって実現することができる。また、プロセッサ及びメモリの代わりに専用の処理回路で演算部30を実現してもよい。専用の処理回路としては、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、マイコン(Micro Computer)などの集積回路が用いられる。また、演算部30は、記憶領域30aを備えている。記憶領域30aは、処理回路のメモリであってもよい。サーミスタ90によって測定された温度情報、及び電圧測定回路17によって測定された電圧情報は、記憶領域30aに格納される。
演算部30には、外部指令80が入力される。ここで、外部指令80は、インバータ50を動作させるために、インバータ50の外部から入力される駆動指令である。演算部30は、外部指令80に基づいて、スイッチング素子1a~6aに対する動作指令をドライブ回路60に入力する。ドライブ回路60は、スイッチング素子1a~6aに対して駆動信号70を出力することで、インバータ主回路部7を駆動する。
スイッチング素子1a~6aが駆動信号70によって駆動されている間、演算部30は、電圧測定回路17を介して入力されたシャント抵抗16の電圧情報に基づいて、レグ20a~20cに流れる電流を推定する。演算部30によって推定された電流は、推定電流として記憶領域30aに格納される。
ここで、記憶領域30aには、レグ20a~20cに流れる電流を温度に変換する変換表が格納されている。演算部30は、記憶領域30aに格納されるレグ20a~20cの推定電流に基づいて、レグ20a~20cの温度を演算する。記憶領域30aに格納される変換表は、使用するパワーモジュール40ごとに固有のものであり、パワーモジュール40ごとに設けられる。また、この変換表は、パワーモジュール40ごとに、パワーモジュール40に流れる通電電流とレグ20a~20cにおける温度との関係を事前に測定することで構築される。また、記憶領域30aには、レグ20a~20cとパワーモジュール40に取り付けられた放熱部品との間の熱抵抗値が格納される。この熱抵抗値は、インバータ50ごとに固有の値である。
ここで、演算部30は、指令された外部指令80に基づいて駆動信号70をスイッチング素子1a~6aに与えているため、インバータ50が動作中であるか否かは、演算部30自身が判断することができる。また、外部指令80には、インバータ50の駆動を停止する駆動停止指令も含まれる。このため、演算部30は、インバータ50が駆動停止するときの、レグ20a~20cの温度情報も、インバータ50が動作中であるときと同様に、記憶領域30aに格納することができる。
インバータ50を駆動しているとき、スイッチング素子1a~6aには電流が流れ、導通に伴う熱損失と、スイッチング動作による熱損失とが発生する。これらの熱損失により、スイッチング素子1a~6aを封止したパワーモジュール40が発熱する。このときのパワーモジュール40内部のスイッチング素子1a~6aの温度は、インバータ50の周囲温度と比べると高くなる。
インバータ50が休止状態のとき、スイッチング素子1a~6aの温度は、インバータ50の周囲温度と同程度となる。従って、インバータ50を駆動しているときと、インバータ50が休止状態のときとを比較すると、両者には温度差ΔTが生じる。前述したように、スイッチング素子1a~6aの線膨張係数と、金属ワイヤ13の線膨張係数とは異なるため、スイッチング素子1a~6aが温度変化するごとに、スイッチング素子1a~6aと金属ワイヤ13との間でせん断応力が発生し、金属ワイヤ13が剥離するワイヤ剥離の原因となる。
一方、インバータ50を駆動しているときと、インバータ50が休止状態のときの、スイッチング素子1a~6aにおける温度差ΔTを小さくすることができれば、スイッチング素子1a~6aと金属ワイヤ13との間に発生するせん断応力を緩和できる。これにより、パワーモジュール40のパワーサイクル耐量に起因する寿命を延ばすことができる。
次に、パワーモジュール40に内蔵されるスイッチング素子1a~6aにおける温度差ΔTを小さくする実施の形態1の制御手法を、図4から図6を参照して説明する。図4は、パワーモジュール40に内蔵されるスイッチング素子1a~6aを従来手法を用いて駆動したときの温度変化の様子を比較例として示す図である。図5は、パワーモジュール40に内蔵されるスイッチング素子1a~6aを実施の形態1の手法を用いて駆動したときの温度変化の様子を示す図である。図6は、実施の形態1の手法に係る制御フローの説明に使用するフローチャートである。
図4及び図5における各々の各上部には、1つのレグに流れる通電電流値の波形が示され、各々の下部には、当該1つのレグに属するパワー半導体素子の温度変化の波形が示されている。また、各図において、Tはインバータ駆動指令が入力される前、即ちインバータ駆動前のインバータ周囲温度を表し、Tはインバータ停止直後のレグ20a~20cの温度を表している。
外部指令80によって、演算部30にインバータ駆動指令が入力されると、演算部30はドライブ回路60を通じて駆動信号70をスイッチング素子1a~6aに与える。これにより、インバータ50は、駆動を開始する。駆動が開始されると、負荷装置8に三相交流電力が供給され、レグ20a~20cには電流が流れる。スイッチング素子1a~6aには、導通に伴う熱損失とスイッチング動作による熱損失とが発生する。また、整流素子1b~6bには、導通に伴う熱損失が発生する。これらの損失により、レグ20a~20cの温度は上昇する。また、一定時間が経過した後、レグ20a~20cに流れている電流量に応じて、レグ20a~20cの温度は飽和する。
外部指令80によって、演算部30にインバータ駆動停止指令が入力されると、演算部30は駆動信号70の出力を停止する。これにより、インバータ50は、負荷装置8への三相交流電力の供給を停止し、レグ20a~20cには電流が流れなくなる。インバータ50の駆動が停止されると、熱損失を発生させている電流がなくなる。ここで、図4に示す比較例では、インバータ50の駆動が停止される非通電時において、レグ20a~20cには電流が流れない。このため、非通電時におけるレグ20a~20cの温度は、インバータ周囲温度Tと同程度となる。従って、駆動中のスイッチング素子1a~6aの温度と、駆動停止中のスイッチング素子1a~6aの温度との間には、大きな温度差ΔT’が発生する。
これに対し、実施の形態1の手法を用いて駆動したときの動作波形は、図5に示すものとなる。従来手法と異なる点は、インバータ駆動停止指令が入力された後の動作である。外部指令80によって、演算部30にインバータ駆動指令が入力されると、演算部30はドライブ回路60を通じて駆動信号70をスイッチング素子1a~6aに与える。これにより、インバータ50は、駆動を開始する。駆動が開始されると、負荷装置8に三相交流電力が供給され、レグ20a~20cには電流が流れる。スイッチング素子1a~6aには、導通に伴う熱損失とスイッチング動作による熱損失とが発生する。また、整流素子1b~6bには、導通に伴う熱損失が発生する。これらの損失により、レグ20a~20cの温度は上昇する。また、一定時間が経過した後、レグ20a~20cに流れている電流量に応じて、レグ20a~20cの温度は飽和する。ここまでの動作は、比較例と同じである。
演算部30は、駆動終了時のレグ20a~20cのインバータ停止直後の温度Tを記憶領域30aに格納する。また、演算部30は、規定時間ごとに、パワーモジュール40の温度推定に関する演算処理を行う。
ここで、前述したように、記憶領域30aには、レグ20a~20cとパワーモジュール40に取り付けられた放熱部品との間の熱抵抗値が格納されている。また、記憶領域30aには、レグ20a~20cの温度推定値、及びサーミスタ90から入力されたインバータ周囲温度Tも格納されている。レグ20a~20cの温度、レグ20a~20cの温度とインバータ周囲温度Tとの温度差、及びレグ20a~20cと放熱部品との間の熱抵抗値を用いれば、レグ20a~20cにおける放熱量を計算することができる。これにより、演算部30は、駆動停止した後のレグ20a~20cの温度を演算することができる。
演算部30は、演算したレグ20a~20cの温度のうちの少なくとも1つのレグの温度がインバータ停止直後の温度Tよりも一定値以上低下した場合、温度が一定値以上低下したレグにおける上下アームのスイッチング素子をオン状態にする駆動信号70を出力するように、ドライブ回路60に指令する。本稿では、この動作を「短絡動作」と呼ぶ。また、この短絡動作は、予め定められた規定時間、実施される。なお、短絡動作を実施するレグは、必ずしも、温度が一定値以上低下したレグにおける上下アームだけ、短絡動作を実施するのではなく、短絡動作を実施するレグに少なくとも温度が一定値以上低下したレグが含まれていればよく、例えば、全てのレグにおける上下アームのスイッチング素子をオン状態にしてもよい。即ち、実施の形態1に係る電力変換装置は、レグ20a~20cのうちの少なくとも1つのレグの温度がインバータ停止直後の温度Tよりも一定値以上低下した場合に、レグ20a~20cのうちの、少なくとも、温度が一定値以上低下したレグにおける上下アームのスイッチング素子を規定時間、電気的に短絡させる制御を行う。
一定値の例としては、1~100℃までの間の任意の値とすることができる。また、スイッチング素子1a~6aのうちの少なくとも1つのレグにおける上下アームのスイッチング素子をオン状態にする短絡動作の時間は、スイッチング素子1a~6aの温度上昇を特徴づける熱抵抗値に依存するが、例えば0.1μs~1msの間の任意の時間とすることができる。
スイッチング素子1a~6aを短絡動作させると、直流電源10及びコンデンサ9を介して、スイッチング素子1a~6aに規定時間、電流が流れる。このとき、演算部30は、スイッチング素子1a~6aの温度を導通損失によって上昇させ、インバータ停止直後の温度T付近の値まで増加させる。なお、記憶領域30aに格納される変換表には、事前にレグ20a~20cを任意の時間短絡させたときの、レグ20a~20cの温度上昇量が記載されているものとする。演算部30は、記憶領域30aの変換表に記載された温度上昇量に基づいて、短絡動作実施後のレグ20a~20cの温度を推定することができる。
演算部30は、温度T付近の値までスイッチング素子1a~6aの温度を上昇させた後、スイッチング素子1a~6aを全オフ状態にするように、即ち駆動信号70の出力を停止するように、ドライブ回路60に指令する。駆動信号70の出力が停止すると、レグ20a~20cの温度は、再度低下を始める。演算部30は、レグ20a~20cの温度推定演算を実施し、レグ20a~20cの温度低下時に再度短絡動作を実施する流れを繰り返す。この繰り返し制御のことを、本稿では「短絡制御」と呼ぶ。なお、この短絡制御は後述するステップS6~S9の処理に対応し、短絡制御における温度推定演算は、当該ステップS6~S9におけるステップS6の処理に対応する。
短絡制御によって、レグ20a~20cの温度は、温度低下と温度上昇とを繰り返す周期的な波形となる。また、規定時間を適切に設定すれば、規定時間の短絡動作による温度上昇と、短絡動作間の休止時間による温度低下とが調和して、図5に示されるように、レグ20a~20cの温度がインバータ停止直後の温度Tを挟んで温度低下及び温度上昇を繰り返す波形となる。
また、短絡制御を実施したときのレグ20a~20cにおける温度変化量である温度差ΔTは、短絡制御を実施しないときの温度差ΔTよりも小さくなる。
なお、本稿において、短絡制御は、使用者又は管理者によって実施するか否かを決定することができるものとする。短絡制御の実施の有無に関する情報を、外部指令80によって演算部30に通知することとすれば、特別な切り替えスイッチなどを設ける必要がなく、システム構成を簡便化できるというメリットがある。この場合、演算部30は、短絡制御を実施するか否かの情報を受信して、記憶領域30aに格納しておく。
次に、演算部30から見た、実施の形態1に係る電力変換装置の短絡動作に関する制御フローについて、図6を参照して説明する。まず、直流電源10から直流電圧が出力され、演算部30に外部指令80が入力されると、負荷装置8に対してインバータ50によって三相電力の供給が開始できる状態となる。
演算部30は、ドライブ回路60を通じて駆動信号70をスイッチング素子1a~6aに入力する(ステップS1)。ステップS1によって、インバータ50は動作を開始し、負荷装置8に三相交流電力が供給される。
演算部30は、駆動信号70入力時のレグ20a~20cの温度を演算し、その演算値を記憶領域30aに格納する(ステップS2)。前述したように、レグ20a~20cの温度は、記憶領域30aに格納されているレグ20a~20cの電流値を、レグ20a~20cの温度に変換する変換表を使用することで演算することができる。
ステップS2の後、演算部30にインバータ駆動停止指令が入力されているか否かが判定される(ステップS3)。負荷装置8への三相電力供給が不要になると、演算部30には、外部指令80によって、インバータ駆動停止指令が入力される。演算部30にインバータ駆動停止指令が入力されていない場合(ステップS3,No)、ステップS2に戻って、ステップS2からの処理が繰り返される。また、演算部30にインバータ駆動停止指令が入力されている場合(ステップS3,Yes)、演算部30は、駆動信号70の出力を停止する。駆動信号70の出力が停止されると、インバータ50は、動作を停止する。
ステップS3の後、演算部30は、短絡制御が有効であるか否かを確認する(ステップS4)。前述したように、短絡制御の実施の有無は、使用者又は管理者によって決定され、その情報は記憶領域30aに格納されている。演算部30は、記憶領域30aを確認して短絡制御が有効であるか否か、即ち短絡制御を実施するか否かを判別する。短絡制御が有効ではない場合(ステップS4,No)、短絡制御を実施せずに図6の処理フローを終了する。また、短絡制御が有効である場合(ステップS4,Yes)、演算部30は、インバータ駆動停止直後のレグ20a~20cの温度を温度Tとして記憶領域30aに格納する(ステップS5)。
ステップS5の後、演算部30は、インバータ駆動停止後のレグ20a~20cの温度を演算し、その演算値を記憶領域30aに格納する(ステップS6)。ステップS6の演算は、インバータ駆動停止直後の温度T、インバータ駆動停止直後の温度Tとインバータ周囲温度Tとの温度差、及びレグ20a~20cと放熱部品との間の熱抵抗値に基づいて実施することができる。
ステップS6の後、演算部30は、演算したレグ20a~20cの温度のうちの少なくとも1つのレグの温度がインバータ停止直後の温度Tよりも一定値以上低下しているか否かを判定する(ステップS7)。演算したレグ20a~20cの温度の全てがインバータ停止直後の温度Tよりも一定値以上低下していない場合(ステップS7,No)、ステップS6に戻って、ステップS6以降の処理を繰り返す。一方、演算したレグ20a~20cの温度のうちの少なくとも1つのレグの温度がインバータ停止直後の温度Tよりも一定値以上低下している場合(ステップS7,Yes)、演算部30は、上述した短絡制御を規定時間実施する(ステップS8)。ステップS8の後、演算部30にインバータ駆動指令が入力されているか否かが判定される(ステップS9)。演算部30にインバータ駆動指令が入力されている場合(ステップS9,Yes)、ステップS2に戻って、ステップS2以降の処理が繰り返される。また、演算部30にインバータ駆動指令が入力されていない場合(ステップS9,No)、ステップS6に戻って、ステップS6以降の処理が繰り返される。
以上説明したように、実施の形態1に係る電力変換装置は、少なくとも2以上の半導体素子を直列に電気的に接続して構成されるレグの少なくとも1つを内蔵するパワーモジュールを動作させることで負荷装置に負荷電力を供給する。電力変換装置は、負荷装置に対して負荷電力の供給が停止されている非駆動期間中において、少なくとも1つのレグの温度が、負荷電力の供給を停止した直後のレグの温度と比べて一定値以上低下した場合に、少なくとも、温度が一定値以上低下したレグにおける上下アームのスイッチング素子を電気的に規定時間短絡させる動作を繰り返して行う短絡制御を実施する。このような短絡制御を行えば、電力変換装置が駆動と駆動停止とを繰り返す際の温度変化に起因して発生するスイッチング素子と金属ワイヤとの間のせん断応力を軽減することができる。これにより、ワイヤ剥離までの時間を延長することができるので、パワーモジュール及び電力変換装置の寿命を増加させることができる。また、温度変化が頻繁に発生する使用条件でパワーモジュールを使用する場合であっても、パワーモジュールの寿命短縮を抑制することができる。
実施の形態1に係る電力変換装置は、レグに対して電気的に直列接続された電流測定抵抗と、電力変換装置の周囲温度を測定可能な第1の温度測定回路と、短絡制御を実施する演算部とを備える構成とすることができる。この構成により、演算部は、電流測定抵抗の両端電圧と、第1の温度測定回路の測定結果とに基づいてレグの温度を演算することができる。なお、電流測定抵抗は、少なくとも1つのレグに対して設けられていればよい。電流測定抵抗が設けられていないレグに対しての温度は、電流測定抵抗が設けられているレグの演算結果に基づいて推定することが可能である。
また、パワーモジュールに放熱部品が取り付けられている場合、演算部は、レグと放熱部品との間の熱抵抗値、駆動停止直後のレグの温度、及び駆動停止直後のレグの温度と電力変換装置の周囲温度との温度差に基づいて、レグにおける放熱量を演算する。この演算処理により、短絡制御期間中のレグの温度を推定することができる。
実施の形態2.
図7は、実施の形態2に係るインバータ50Aの電気回路構成図である。図7では、図3に示した実施の形態1に係るインバータ50において、シャント抵抗16、電圧測定回路17及びサーミスタ90の代わりに、サーミスタ90a~90cが備えられている。その他の構成は、図3に示す実施の形態1に係るインバータ50の構成と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部には同一の符号を付して示し、重複する説明は適宜割愛する。
サーミスタ90a~90cは、それぞれがレグ20a~20cの温度を測定する用途に使用される。サーミスタ90a~90cは、レグ20a~20cの温度を測定できる箇所であればよく、レグ20a~20c、又はインバータ50の任意の場所に取り付けることができる。
サーミスタ90a~90cによって測定されたレグ20a~20cの温度に関する情報は、演算部30に入力される。これにより、演算部30は、スイッチング素子1a~6aの駆動時及び非駆動時におけるレグ20a~20cの温度情報を取得することができる。なお、本稿では、サーミスタ90a~90cを含み、サーミスタ90a~90cの測定結果を演算部30に伝送する回路の部位を「第2の温度測定回路」と呼ぶことがある。
演算部30には、レグ20a~20cの温度情報が常時入力されるので、図6に示す制御フローと同等の制御フローで実施の形態2に係る電力変換装置を動作させることができる。
図8は、実施の形態2の手法に係る制御フローの説明に使用するフローチャートである。なお、図8において、図6と同一又は同等の処理ステップについては、同一のステップ番号を付して示し、重複する説明は適宜割愛する。
まず、ステップS1によって、インバータ50は動作を開始し、負荷装置8に三相交流電力が供給される。ステップS1の後、演算部30は、駆動信号70入力時のレグ20a~20cの温度情報をサーミスタ90a~90cから受領して記憶領域30aに格納する(ステップS20)。
実施の形態1と同様に、短絡制御を実施する場合には、レグ20a~20cにおけるインバータ駆動停止直後の温度Tを記憶領域30aに格納する(ステップS5)。ステップS5の後、演算部30は、インバータ駆動停止後のレグ20a~20cの温度情報をサーミスタ90a~90cから受領して記憶領域30aに格納する(ステップS21)。
ステップS21の後、演算部30は、受領したレグ20a~20cの温度のうちの少なくとも1つのレグの温度がインバータ停止直後の温度Tよりも一定値以上低下しているか否かを判定する(ステップS22)。受領したレグ20a~20cの温度のうちの少なくとも1つのレグの温度がインバータ停止直後の温度Tよりも一定値以上低下している場合には(ステップS22,Yes)、上述した短絡制御を規定時間実施する(ステップS8)。以降の動作は、実施の形態1と同様である。また、受領したレグ20a~20cの温度の全てがインバータ停止直後の温度Tよりも一定値以上低下していない場合には(ステップS22,No)、ステップS21に戻って、ステップS21以降の処理を繰り返す。以上の処理により、実施の形態1と同等の効果を享受することができる。
以上説明したように、実施の形態2に係る電力変換装置は、パワーモジュールの温度を測定可能な第2の温度測定回路と、短絡制御を実施する演算部とを備える構成とすることができる。この構成により、演算部は、第2の温度測定回路の測定結果を温度情報として受領して記憶領域に格納することができる。これにより、演算部は、第2の温度測定回路の測定結果に基づいてレグの温度を演算することができ、上述した短絡制御を実施することができる。これにより、実施の形態1と同様な効果を得ることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1a~6a スイッチング素子、1b~6b 整流素子、7 インバータ主回路部、8 負荷装置、9 コンデンサ、10 直流電源、11,12 シリコンチップ、13 金属ワイヤ、14 金属パッド、15 モジュール外部端子、16 シャント抵抗、17 電圧測定回路、18a,18b,18c 中間電位点、20a,20b,20c レグ、30 演算部、30a 記憶領域、40 パワーモジュール、45 プリント基板、50,50A インバータ、60 ドライブ回路、70 駆動信号、80 外部指令、90,90a~90c サーミスタ。

Claims (7)

  1. 少なくとも2以上の半導体素子を直列に電気的に接続して構成されるレグの少なくとも1つを内蔵するパワーモジュールを備え、前記パワーモジュールを動作させることで負荷装置に負荷電力を供給する電力変換装置において、
    前記負荷装置に対して前記負荷電力の供給が停止されている非駆動期間中、少なくとも1つの前記レグの温度が、前記負荷電力の供給を停止した直後の前記レグの温度と比べて一定値以上低下した場合に、少なくとも、温度が一定値以上低下した前記レグにおける上下アームの半導体素子を電気的に規定時間短絡させる動作を繰り返して行う短絡制御を実施する
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 少なくとも1つの前記レグに対して、電気的に直列接続された電流測定抵抗と、
    前記電力変換装置の周囲温度を測定可能な第1の温度測定回路と、
    前記短絡制御を実施する演算部と、を備え、
    前記演算部は、前記電流測定抵抗の両端電圧と、前記第1の温度測定回路の測定結果とに基づいて前記レグの温度を演算する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記演算部は、
    前記電流測定抵抗の両端電圧に基づいて推定された前記レグに流れる電流と、前記レグに流れる電流を温度に変換する変換表とに基づいて、前記負荷装置に前記負荷電力を供給しているときの前記レグの温度を演算し、
    前記第1の温度測定回路の測定結果に基づいて、前記短絡制御の期間中の前記レグの温度を演算する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記パワーモジュールには放熱部品が取り付けられており、
    前記演算部は、前記レグと前記放熱部品との間の熱抵抗値、駆動停止直後の前記レグの温度、及び駆動停止直後の前記レグの温度と前記電力変換装置の周囲温度との温度差に基づいて前記レグにおける放熱量を演算することで前記短絡制御の期間中の前記レグの温度を推定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  5. 前記第1の温度測定回路には、サーミスタが含まれる
    ことを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載の電力変換装置。
  6. 前記パワーモジュールの温度を測定可能な第2の温度測定回路と、
    前記短絡制御を実施する演算部と、を備え、
    前記演算部は、前記第2の温度測定回路の測定結果に基づいて前記レグの温度を演算する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  7. 前記第2の温度測定回路には、サーミスタが含まれる
    ことを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
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