以下、実施形態のガス絶縁開閉装置を、図面を参照して説明する。ガス絶縁開閉装置(Gas Insulated Switchgear:GIS)は、例えば、変電所や発電所などの高電圧を扱う電力施設に設置される。電力施設では、複数のガス絶縁開閉装置が設置される場合もある。それぞれのガス絶縁開閉装置は、電力施設におけるそれぞれの回線ごとに設置される。
ガス絶縁開閉装置は、絶縁性に優れた気体中で、母線を流れる電流の開閉を行う保護装置である。ガス絶縁開閉装置は、例えば、ガス遮断器(Gas Circuit Breaker:GCB)や、断路器(Disconnecting Switch:DS)、接地開閉器(Earthing Switch:ES)などといった複数(2つ以上)の機器(部品)を組み合わせ製造される。ガス絶縁開閉装置を構成するそれぞれの機器は、例えば、SF6(六フッ化硫黄)ガスなどの絶縁ガスが封入された筒状のガス絶縁容器内に収容される。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置の構成および各構成要素の配置の一例を示す配置図である。図1には、1回線分のガス絶縁開閉装置1を側方側から見たときの構成および各構成要素の配置の一例を示している。ガス絶縁開閉装置1は、例えば、ガス遮断器10と、ガス遮断器操作機構12と、母線側開閉器20と、主母線(Busbar:BUS)30と、計器用変流器(Current Transformer:CT)40と、線路側開閉器50と、計器用変圧器(Voltage Transformer:VT)60と、避雷器(Lightning Arrester:LA)70と、ケーブルヘッド(Cable Head:CH)80と、制御盤(Local Control Panel:LCP)100と、を備える。図1には、ガス絶縁開閉装置1を構成するそれぞれの機器を収容する円筒状のガス絶縁容器に、それぞれの構成要素の符号を示している。
ガス絶縁開閉装置1は、ガス遮断器10が、ガス遮断器操作機構12の上側に配置されて鉛直方向に延在する構成となっている、いわゆる、縦型遮断器のガス絶縁開閉装置である。ガス絶縁開閉装置1では、主母線30aと主母線30bとの二つの主母線30によって、二重系が構成されている。ガス絶縁開閉装置1は、送電方向の上流側から下流側に送電する電気経路を保護する。以下の説明においては、ガス絶縁開閉装置1が備える二つの主母線30(主母線30aまたは主母線30b)側を上流側とし、ケーブルヘッド80側を下流側とする。
ガス遮断器10は、送電電流の開閉やガス絶縁開閉装置に侵入する事故電流を遮断し、その他の機器を保護する機能を有する。ガス遮断器10の母線側には、母線側機器が接続されている。母線側機器は、例えば、母線側開閉器20である。ガス遮断器10の母線側には、母線側開閉器20aの一端と、母線側開閉器20bの一端とのそれぞれが接続されている。ガス遮断器10の線路側には、線路側機器が接続されている。線路側機器は、例えば、計器用変流器40、線路側開閉器50、計器用変圧器60、避雷器70、およびケーブルヘッド80を含む。図1に示したガス絶縁開閉装置1では、ガス遮断器10の線路側に、計器用変流器40が接続されている。ガス遮断器10は、母線側開閉器20と計器用変流器40との間に電流遮断用の接点(遮断部)を備える。遮断部は、三相交流のそれぞれの相ごとに設けられる。遮断部は、ガス遮断器操作機構12からの操作に従って、母線側開閉器20と計器用変流器40との間の電気経路を接続した閉状態(導通状態)または電気経路を分離した開状態(遮断状態)に切り替えることにより、母線側開閉器20aと母線側開閉器20bとにおける同じ相の電気経路のうちいずれか一方の電気経路を、計器用変流器40側の電気経路に接続させる。
図1に示す線路側機器の構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよい。つまり、ガス絶縁開閉装置1は、線路側機器として、計器用変流器40、線路側開閉器50、計器用変圧器60、および避雷器70のうち少なくとも一つの構成要素を備えていればよいし、線路側機器として、別の構成を備えてもよい。ガス絶縁開閉器の構成によっては、主母線30(主母線30aまたは主母線30b)側を下流側とし、ケーブルヘッド80側を上流側としてもよい。
ガス遮断器操作機構12は、制御盤100からの制御に従って、ガス遮断器10が備える遮断部における電気経路の導通状態と遮断状態との切り替えを操作する機械的な機構である。ガス遮断器操作機構12は、ガス遮断器10に近接して配置されている。
母線側開閉器20は、主母線30側とガス遮断器10側との間の電気経路を閉状態(導通状態)または開状態(遮断状態)に切り替える。母線側開閉器20には、ガス遮断器10に接続された一端とは反対側の一端(他端)に、主母線30が接続されている。母線側開閉器20aは、主母線30aとガス遮断器10との間の電気経路に対応し、母線側開閉器20bは、主母線30bとガス遮断器10との間の電気経路に対応する。それぞれの母線側開閉器20は、例えば、断路器や接地開閉器を備える。断路器および接地開閉器は、三相交流のそれぞれの相の電気経路ごとに設けられる。断路器は、制御盤100からの制御に従って、対応する電気経路における主母線30側とガス遮断器10側との間の電気経路を分離させる。接地開閉器は、制御盤100からの制御に従って、対応する電気経路を接地させる。例えば、ガス遮断器10の点検を行う際の安全を確保するために、断路器は電気経路を分離した状態に切り替えられ、接地開閉器は電気経路を接地した状態に切り替えられる。ガス絶縁開閉装置1では、二つの主母線30によって二重系が構成されている。このため、ガス絶縁開閉装置1における通常の運用では、いずれか一方の母線側開閉器20(例えば、母線側開閉器20a)の電気経路が接続された閉状態に切り替えられ、他方の母線側開閉器20(例えば、母線側開閉器20b)の電気経路が分離された開状態(遮断状態)に切り替えられる。
母線側開閉器20は、特許請求の範囲における「母線側開閉器」の一例であり、母線側開閉器20が収容されたガス絶縁容器は、特許請求の範囲における「母線側機器」の一例である。
主母線30は、例えば、変電所や発電所などから送られてくる三相交流回路のそれぞれの相の母線が一括にまとめられている。主母線30aは、対応する母線側開閉器20aに接続され、主母線30bは、対応する母線側開閉器20bに接続されている。これにより、それぞれの主母線30にまとめられた三相一括の母線は、対応する母線側開閉器20を介してガス遮断器10に接続されている。
計器用変流器40は、下流側の電気経路に流れる電流の大きさを変換して計測器に出力する。ガス絶縁開閉装置1において計器用変流器40は、ガス遮断器10に一端が接続され、この一端とは反対側の一端(他端)に線路側開閉器50が接続されている電気経路に流れる電流の大きさを変換して計測器に出力する。
線路側開閉器50は、ガス遮断器10側とケーブルヘッド80側との間の電気経路を閉状態(導通状態)または開状態(遮断状態)に切り替える。線路側開閉器50には、計器用変流器40が配置されている一端とは異なる一端にケーブルヘッド80が接続されている。線路側開閉器50は、例えば、断路器や接地開閉器を備える。線路側開閉器50が備える断路器および接地開閉器は、接続先が異なるが、母線側開閉器20が備える断路器および接地開閉器と同様である。断路器は、制御盤100からの制御に従って、計器用変流器40側とケーブルヘッド80側との間の電気経路を分離させる。接地開閉器は、制御盤100からの制御に従って、計器用変流器40側またはケーブルヘッド80側の電気経路を接地させる。
計器用変圧器60は、下流側の電気経路に流れる電圧の大きさを変換して計測器に出力する。ガス絶縁開閉装置1において計器用変圧器60は、線路側開閉器50に一端が接続され、この一端とは反対側の一端(他端)にケーブルヘッド80が接続されている電気経路に流れる電圧の大きさを変換して計測器に出力する。
避雷器70は、雷などによる突発的な高電圧からガス絶縁開閉装置1のそれぞれの機器を保護する。ガス絶縁開閉装置1において避雷器70は、ケーブルヘッド80が接続された電気経路から侵入してくる高電圧から他の機器を保護する。
ケーブルヘッド80は、上流側の主母線30により送電された三相それぞれの相の電流をガス絶縁開閉装置1の外部の機器に出力させる。図1に示したガス絶縁開閉装置1の構成では、ケーブルヘッド80の下側に接続された電力ケーブル(不図示)により、三相交流のそれぞれの相の電流がガス絶縁開閉装置1の外部の機器に出力される。
計器用変流器40、線路側開閉器50、計器用変圧器60、および避雷器70の構成は、特許請求の範囲における「線路側開閉器」の一例であり、計器用変流器40、線路側開閉器50、計器用変圧器60、避雷器70、およびケーブルヘッド80が収容されたガス絶縁容器は、特許請求の範囲における「線路側機器」の一例である。
制御盤100は、ガス絶縁開閉装置1が備えるそれぞれの構成要素の動作を制御する制御装置である。制御盤100は、例えば、変電所や発電所などの電力施設における上位の制御所からの制御に応じて、それぞれの構成要素の動作を制御する。制御盤100は、例えば、変電所や発電所などの電力施設において電力を供給する電気経路の切り替え作業や、ガス絶縁開閉装置1の保守(メンテナンス)作業を行う作業員などにより、ガス絶縁開閉装置1が設置された現場においても操作される。制御盤100は、少なくとも、ガス絶縁開閉装置1における電源スイッチ機能、操作スイッチ機能、状態表示機能、故障表示機能、制御ケーブルの引き込み機能、端子台機能、およびリレー機能を実現するためのそれぞれの構成要素を備える。
電源スイッチ機能は、ガス絶縁開閉装置1の制御回路に供給する電源のオン/オフを切り替える機能である。電源スイッチ機能を実現する構成要素には、例えば、ナイフスイッチなどのスイッチ機構を含む。スイッチ機構には、例えば、ヒューズや配線用遮断器(Molded Case Circuit Breaker:MCCB)など、ガス絶縁開閉装置1の制御回路に過電流が流されたときに切断されことにより制御回路を保護する保護回路も含む。
操作スイッチ機能は、ガス絶縁開閉装置1において上流側(主母線30)から下流側(ケーブルヘッド80)に送電する電気経路を切り替える機能である。操作スイッチ機能では、例えば、母線側開閉器20が備える断路器や接地開閉器、ガス遮断器10が備える遮断部、線路側開閉器50が備える断路器や接地開閉器における電気経路を切り替える。操作スイッチ機能を実現する構成要素には、例えば、切り替えスイッチなどの切り替え機構を含む。
状態表示機能は、操作スイッチ機能により切り替えられた電気経路の接続状態を表示する機能である。状態表示機能は、いわゆる、ガス絶縁開閉装置1の模擬母線を表示する機能である。状態表示機能を実現する構成要素には、例えば、マクリット表示器など、ガス絶縁開閉装置1におけるそれぞれの電気経路に対応した表示用部品を含む。
故障表示機能は、ガス絶縁開閉装置1が備えるそれぞれの構成要素が故障しているか否かを表示する機能である。故障表示機能を実現する構成要素には、例えば、ランプや落下式故障表示器など、ガス絶縁開閉装置1が備えるそれぞれの構成要素の故障の状態に応じて点灯または消灯、機械的に故障を表示する表示用部品を含む。
状態表示機能や状態表示機能を実現する構成要素は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)など、電気経路の接続状態やガス絶縁開閉装置1の構成要素の故障の状態を表す画像を表示する表示装置を含んでもよい。
制御ケーブルの引き込み機能は、制御ケーブルや電源ケーブルをガス絶縁開閉装置1内の制御盤に引き込む機能である。制御ケーブルの引き込み機能を実現する構成要素には、例えば、ケーブル用コネクタなどの制御ケーブルをガス絶縁開閉装置1内に引き込むための部品を含む。端子台機能は、制御ケーブルを接続する機能である。端子台機能を実現する構成要素には、例えば、端子台部品などの接続部品を含む。リレー機能は、電力ケーブルの接続を切り替える機能である。リレー機能を実現する構成要素には、例えば、保護用リレーなどの接続切り替え部品を含む。制御ケーブルの引き込み機能、端子台機能、およびリレー機能を実現する構成要素には、アナログ回路を含む。
ガス絶縁開閉装置1では、制御盤100が備えるそれぞれの機能を実現する構成要素が、複数(少なくとも二つ)に分割されたいずれかの筐体に収納されている。つまり、ガス絶縁開閉装置1では、制御盤100が備えるそれぞれ構成要素を複数の筐体に分割することにより、それぞれの筐体の小型化を図っている。分割されたそれぞれの筐体は、ガス絶縁開閉装置1を運用が効率的に行われる位置に配置されている。分割したそれぞれの筐体に収納された構成要素同士は、例えば、配線ケーブルなどによって接続されている。
図1には、制御盤100が備えるそれぞれの機能を実現する構成要素が、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102との二つの筐体に分割されて配置されている一例を示している。第1の制御盤筐体101には、例えば、制御盤100が備える電源スイッチ機能、操作スイッチ機能、状態表示機能、および故障表示機能のうち少なくとも一つの機能を実現する構成要素が収納されている。第1の制御盤筐体101に収納されている構成要素が実現するこれらの機能は、例えば、ガス絶縁開閉装置1の運用する際に作業員により操作される頻度が比較的高い機能である。第2の制御盤筐体102には、第1の制御盤筐体101に収納された構成要素による機能とは異なる機能を実現する構成要素が収納されている。第2の制御盤筐体102に収納されている構成要素が実現するこれらの機能は、例えば、ガス絶縁開閉装置1の運用する際に作業員により操作される頻度が比較的低い機能である。このように、作業員の操作される頻度によって制御盤100が備えるそれぞれの機能を実現する構成要素を分割することにより、例えば、誤操作などが起こる可能性を低減させることができる。
第1の制御盤筐体101に収納する機能は、例えば、ガス絶縁開閉装置1を設置する変電所や発電所などにおける仕様や要求によって定めてもよい。第1の制御盤筐体101に収納する機能は、例えば、ガス絶縁開閉装置1を設置する変電所や発電所などにおける仕様によって変わる機能を収納してもよい。この場合、第2の制御盤筐体102に収納する機能は、例えば、ガス絶縁開閉装置1を設置する変電所や発電所などにおける仕様により変わらない機能とすることができる。このことにより、第2の制御盤筐体102に収納する機能を共通のものとして、第2の制御盤筐体102の標準化を図ることができる。一方、第1の制御盤筐体101に収納する機能は、例えば、近年のガス絶縁開閉装置において望まれている制御や保護の高度化、配線のメタルケーブルレス化に伴って進んでいるデジタル化に対応した機能を収納してもよい。言い換えれば、第1の制御盤筐体101に収納する機能は、デジタル制御を行う機能を収納してもよい。この場合、第2の制御盤筐体102に収納する機能は、アナログ制御を行う機能とすることができる。つまり、ガス絶縁開閉装置1において、デジタル制御とアナログ制御との切り分けをより明確にすることができる。これにより、例えば、制御盤100の更新やメンテナンスを行う際に、制御盤100の全体に対して更新やメンテナンスの作業をするのではなく、必要な機能が収納された第1の制御盤筐体101または第2の制御盤筐体102に対して個別に、更新の作業や、メンテナンスの作業、交換の作業を行うことができる。そして、例えば、第1の制御盤筐体101に収納したデジタル制御の機能を逐次または定期的に更新することにより、アナログ制御に比べて更新の周期が短いと考えられるデジタル制御の機能を、最新の状態にすることができる。
ここで、図1に示したガス絶縁開閉装置1における第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102との配置の一例について説明する。図1に示したガス絶縁開閉装置1における各構成要素の配置の一例では、第1の制御盤筐体101を母線側開閉器20の下側の空間に配置し、第2の制御盤筐体102を計器用変流器40の下側の空間に配置している。そして、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102とを、配線ケーブルCによって接続している。第1の制御盤筐体101や第2の制御盤筐体102は、例えば、ガス遮断器操作機構12に組み付けて一体化させてもよい。
ガス絶縁開閉装置1では、第1の制御盤筐体101を、ガス遮断器操作機構12の側面の全体を覆わない位置に配置する。例えば、ガス遮断器操作機構12に設けられたガス遮断器10が備える各機構の機械的な接続動作(開閉動作)やその状態を示す表示を確認するための確認窓(不図示)や、ガス遮断器10のメンテナンスを行う際にそれぞれの機構にアクセスするためのメンテナンス用扉(不図示)を覆わない位置に第1の制御盤筐体101を配置する。ガス絶縁開閉装置1では、第1の制御盤筐体101が小型化されているため、このような配置をすることができる。これにより、例えば、作業員は、確認窓からガス遮断器10が備える各機構の実際の開閉動作の確認をしながら、第1の制御盤筐体101の扉(図1には、第1の制御盤筐体101の扉の開閉レバーを示している)を開けて所望の操作をすることができる。さらには、第1の制御盤筐体101の扉を開けて操作をしながら、メンテナンス用扉を開けてそれぞれの機構にアクセスし、メンテナンス作業をすることができる。
ガス絶縁開閉装置1において第1の制御盤筐体101を配置する位置は、主母線30および母線側開閉器20のいずれか一方または両方の下側の空間であってもよい。第2の制御盤筐体102を配置する位置は、線路側開閉器50や計器用変圧器60の下側の空間を含んでもよい。さらに、第2の制御盤筐体102を配置する位置は、避雷器70の下側の空間であってもよい。
このように、制御盤100が備えるそれぞれ構成要素を複数の筐体(ここでは、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102)に分割して収納することにより、ガス絶縁開閉装置1における制御盤100の筐体の配置に対する自由度を向上させることができる。例えば、第1の制御盤筐体101を、より容易に操作することができる位置に配置し、第2の制御盤筐体102を、ガス絶縁開閉装置1を設置した際の空きスペースに配置することにより、ガス絶縁開閉装置1の小型化(据付面積(設置スペース)の縮小)と、ガス絶縁開閉装置1を運用する際の操作性の向上とを実現することができる。例えば、従来のガス絶縁開閉装置では、制御盤を主母線の下側の空間にガス遮断器操作機構に接するように配置した場合でも、制御盤が主母線よりも手前側に飛び出してしまっていた。つまり、従来のガス絶縁開閉装置では、ガス絶縁開閉装置の全体の長手方向の長さが長くなってしまっていた。これは、従来のガス絶縁開閉装置では、制御盤が一体となっているため、制御盤の筐体が大きいことによるものである。これに対して、ガス絶縁開閉装置1では、制御盤100が備える構成要素を第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102とに分割して収納することにより、作業員により操作される頻度が比較的高い第1の制御盤筐体101を小型化(薄化)して、第1の制御盤筐体101が主母線30よりも手前側に飛び出さないように配置することができる。そして、ガス絶縁開閉装置1では、作業員により操作される頻度が比較的低い第2の制御盤筐体102を、ガス絶縁開閉装置1における空いた空間、いわゆる、デッドスペースとなっていた従来からある空間に配置することにより、ガス絶縁開閉装置1の設置スペースが広がってしまうのを回避することができる。
さらに、ガス絶縁開閉装置1を小型化することにより、ガス絶縁開閉装置1の運搬に要する費用の低減を図ることもできる。例えば、従来のガス絶縁開閉装置では、製造工場から電力施設などの据付対象の施設まで運搬する際に、運搬可能な大きさの複数のユニットに分けて運搬することもなされていた。運搬可能な大きさは、例えば、運搬用トレーラーに積載可能な最大の大きさなどによって定められる。これに対してガス絶縁開閉装置1は、第1の制御盤筐体101が主母線30よりも手前側に飛び出さないように小型化されたことにより、複数のユニットに分けずに、運搬用トレーラーに積載可能な範囲内の一つの装置として運搬することができる可能性が上がる。これにより、ガス絶縁開閉装置1では、運搬に要する費用を低減させることができる。
さらに、ガス絶縁開閉装置1を一つの装置として運搬することにより、ガス絶縁開閉装置1を設置する据付対象施設での据付工事に要する費用や、設置工事の工事期間の低減を図ることができる。例えば、ガス絶縁開閉装置が複数のユニットに分けられて据付対象施設に運搬された従来のガス絶縁開閉装置の場合、その施設においてそれぞれのユニットを組み立てる作業が必要となる。このユニットの組み立て作業は、ガス絶縁開閉装置の設置工事の工事期間に含まれ、設置費用の増加や工事期間の長期化する要因となる。これに対して、ガス絶縁開閉装置1を一つの装置として運搬した場合には、据付対象施設でのユニットの組み立て作業が不要となるため、その分の設置費用の削減や工事期間の短縮をすることができる。
(第1の実施形態における筐体の配置の別の一例)
次に、ガス絶縁開閉装置1における第1の制御盤筐体101および第2の制御盤筐体102の配置の別の一例について説明する。図2~図5は、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置の構成および各構成要素の配置の別の一例を示す配置図である。図2~図5に示したガス絶縁開閉装置1A~1Dは、図1に示したガス絶縁開閉装置1と同様に、縦型遮断器のガス絶縁開閉装置である。ガス絶縁開閉装置1A~1Dのそれぞれが備える構成要素は、ガス絶縁開閉装置1が備える構成要素と同様の構成要素である。従って、以下の説明においては、ガス絶縁開閉装置1A~1Dのそれぞれが備える構成要素に同一の符号を付与し、それぞれの構成要素に関する詳細な説明を省略する。
図2に示したガス絶縁開閉装置1Aでは、第1の制御盤筐体101を母線側開閉器20の下側の空間に配置し、第2の制御盤筐体102を計器用変流器40の上側の空間に配置している。そして、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102とを、配線ケーブルCによって接続している。ガス絶縁開閉装置1Aにおいて第2の制御盤筐体102を配置する位置は、線路側開閉器50や計器用変圧器60の上側の空間を含んでもよい。さらに、第2の制御盤筐体102を配置する位置は、避雷器70やケーブルヘッド80の上側の空間であってもよい。
図3に示したガス絶縁開閉装置1Bでは、第1の制御盤筐体101を主母線30において母線側開閉器20が接続された側とは反対側の空間に配置し、第2の制御盤筐体102を計器用変流器40の下側の空間に配置している。言い換えれば、図3の紙面の左側をガス絶縁開閉装置1Bの前方側とし、図3の紙面の右側をガス絶縁開閉装置1Bの後方側とした場合、ガス絶縁開閉装置1Bでは、第1の制御盤筐体101を主母線30の前方側の空間に配置している。そして、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102とを、配線ケーブルCによって接続している。
図4に示したガス絶縁開閉装置1Cでは、第1の制御盤筐体101を主母線30の上側の空間に配置し、第2の制御盤筐体102を計器用変流器40の下側の空間に配置している。そして、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102とを、配線ケーブルCによって接続している。ガス絶縁開閉装置1Cにおいて第1の制御盤筐体101を配置する位置は、主母線30および母線側開閉器20のいずれか一方または両方の上側の空間であってもよい。ガス絶縁開閉装置1Cにおいて第1の制御盤筐体101を配置する位置は、主母線30の前方側の空間であってもよい。
図5に示したガス絶縁開閉装置1Dでも、ガス絶縁開閉装置1Cと同様に、第1の制御盤筐体101を主母線30の上側の空間に配置し、第2の制御盤筐体102を計器用変流器40の下側の空間に配置し、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102とを、配線ケーブルCによって接続している。ただし、ガス絶縁開閉装置1Dは、主母線30を一つ備えた構成である。このため、ガス絶縁開閉装置1Dでは、第1の制御盤筐体101を、主母線30の上側でガス遮断器10の主母線30側の空間に配置している。ガス絶縁開閉装置1Dにおいて第1の制御盤筐体101を配置する位置は、主母線30および母線側開閉器20のいずれか一方または両方の上側でガス遮断器10の主母線30側の空間であってもよい。ガス絶縁開閉装置1Dにおいて第1の制御盤筐体101を配置する位置は、ガス遮断器10の主母線30側で主母線30の前方側の空間であってもよい。
図2~図5に示した第1の制御盤筐体101および第2の制御盤筐体102の配置の別の一例においても、図1に示した第1の制御盤筐体101および第2の制御盤筐体102の配置と同様に、ガス絶縁開閉装置1の小型化や、ガス絶縁開閉装置1の操作性の向上、運搬に要する費用の低減、据付工事に要する費用の低減、設置工事の工事期間の短縮をすることができる。
上記説明したように、ガス絶縁開閉装置1は、ガス遮断器10およびガス遮断器操作機構12と、一以上の母線側機器と、線路側機器と、制御盤100とを持つ。ガス遮断器10およびガス遮断器操作機構12は、近接して配置される。母線側機器は、一端がガス遮断器10に接続された母線側開閉器20が収容されていると共に他端がガス遮断器10と直交する方向に延出する主母線30に接続される。線路側機器は、ガス遮断器10における母線側開閉器20が接続された側と反対側に接続され、計器用変流器40、計器用変圧器60、および避雷器70(ケーブルヘッド80を含んでもよい)のうち少なくとも一つを含み、線路側開閉器50が収容されている。制御盤100は、ガス絶縁開閉装置1の各部の動作を制御する。制御盤100の構成要素は、少なくとも二つの筐体(ここでは、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102)に分割して配置される。
上記説明したように、ガス絶縁開閉装置1において、制御盤100は、少なくとも、電源スイッチ機能、操作スイッチ機能、状態表示機能、故障表示機能、制御ケーブルの引き込み機能、端子台機能、およびリレー機能を備え、電源スイッチ機能、操作スイッチ機能、状態表示機能、および故障表示機能のうち少なくとも一つの機能を実現する構成要素が第1の制御盤筐体101に収納され、第1の制御盤筐体101に収納された構成要素による機能とは異なる機能を実現する構成要素が第2の制御盤筐体102に収納されてもよい。
上記説明したように、ガス絶縁開閉装置1において、ガス遮断器10は、ガス遮断器操作機構12の上側に配置されて鉛直方向に延在し、第1の制御盤筐体101が、主母線30および母線側機器のいずれか一方または両方の下側の空間に配置されていてもよい。
上記説明したように、ガス絶縁開閉装置1において、ガス遮断器10は、ガス遮断器操作機構12の上側に配置されて鉛直方向に延在し、第1の制御盤筐体101が、主母線30おける母線側機器がガス遮断器10に接続された側と反対側の空間に配置されていてもよい。
上記説明したように、ガス絶縁開閉装置1において、ガス遮断器10は、ガス遮断器操作機構12の上側に配置されて鉛直方向に延在し、第1の制御盤筐体101が、主母線30の上側の空間に配置されていてもよい。
上記説明したように、ガス絶縁開閉装置1において、第2の制御盤筐体102が、線路側機器の下側の空間に配置されていてもよい。
上記説明したように、ガス絶縁開閉装置1において、第2の制御盤筐体102が、線路側機器の上側の空間に配置されていてもよい。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態のガス絶縁開閉装置の構成および各構成要素の配置の一例を示す配置図である。図6にも、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1と同様に、1回線分のガス絶縁開閉装置2を側方側から見たときの構成および各構成要素の配置の一例を示している。ガス絶縁開閉装置2は、例えば、ガス遮断器10と、ガス遮断器操作機構12と、母線側開閉器20と、主母線30と、計器用変流器40と、線路側開閉器50と、計器用変圧器60と、避雷器70と、ケーブルヘッド80と、制御盤100と、を備える。図6には、ガス絶縁開閉装置2を構成するそれぞれの機器を収容する円筒状のガス絶縁容器に、それぞれの構成要素の符号を示している。ガス絶縁開閉装置2が備える構成要素は、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1が備える構成要素と同様の構成要素である。従って、以下の説明においては、ガス絶縁開閉装置2が備える構成要素に第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1の構成要素と同一の符号を付与し、それぞれの構成要素に関する詳細な説明を省略する。
ガス絶縁開閉装置2も、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1と同様に、縦型遮断器のガス絶縁開閉装置である。ただし、ガス絶縁開閉装置2では、ガス遮断器操作機構12が、鉛直方向に延在するガス遮断器10の上側に配置された構成である。ガス絶縁開閉装置2でも、主母線30aと主母線30bとの二つの主母線30によって、二重系が構成されている。以下の説明においては、図6の紙面の左側をガス絶縁開閉装置2の前方側(上流側)とし、図6の紙面の右側をガス絶縁開閉装置2の後方側(下流側)とする。
図6に示したガス絶縁開閉装置2における各構成要素の配置の一例では、第1の制御盤筐体101を主母線30の前方側の空間に配置し、第2の制御盤筐体102を計器用変流器40の下側の空間に配置している。そして、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102とを、配線ケーブルCによって接続している。ガス絶縁開閉装置2では、第1の制御盤筐体101を主母線30に組み付け、第2の制御盤筐体102を、例えば、ガス遮断器10に組み付けて一体化させてもよい。
ガス絶縁開閉装置2において第1の制御盤筐体101を配置する位置は、避雷器70の下側の空間であってもよい。ガス絶縁開閉装置2において第2の制御盤筐体102を配置する位置は、避雷器70の下側の空間であってもよい。
ガス絶縁開閉装置2においても、制御盤100が備えるそれぞれ構成要素を複数の筐体(ここでは、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102)に分割して収納することにより、ガス絶縁開閉装置2における制御盤100の筐体の配置に対する自由度を向上させることができる。そして、ガス絶縁開閉装置2においても、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1と同様に、ガス絶縁開閉装置2の小型化や、ガス絶縁開閉装置2の操作性の向上、運搬に要する費用の低減、据付工事に要する費用の低減、設置工事の工事期間の短縮をすることができる。
(第2の実施形態における筐体の配置の変形例)
次に、ガス絶縁開閉装置2における第1の制御盤筐体101および第2の制御盤筐体102の配置の別の一例について説明する。図7および図8は、第2の実施形態のガス絶縁開閉装置の構成および各構成要素の配置の別の一例を示す配置図である。図7および図8に示したガス絶縁開閉装置2Aおよび2Bは、図6に示したガス絶縁開閉装置2と同様に、ガス遮断器操作機構12がガス遮断器10の上側に配置された構成の縦型遮断器のガス絶縁開閉装置である。ガス絶縁開閉装置2Aおよび2Bのそれぞれが備える構成要素は、ガス絶縁開閉装置2が備える構成要素と同様の構成要素であるため、同一の符号を付与してそれぞれの構成要素に関する詳細な説明を省略する。
図7に示したガス絶縁開閉装置2Aでは、第1の制御盤筐体101を主母線30の前方側の空間に配置し、第2の制御盤筐体102を計器用変流器40の上側の空間に配置している。そして、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102とを、配線ケーブルCによって接続している。ガス絶縁開閉装置2Aにおいて第2の制御盤筐体102を配置する位置は、線路側開閉器50や計器用変圧器60の上側の空間を含んでもよい。さらに、第2の制御盤筐体102を配置する位置は、避雷器70やケーブルヘッド80の上側の空間であってもよい。
図8に示したガス絶縁開閉装置2Bでは、第1の制御盤筐体101を主母線30の上側でガス遮断器操作機構12の主母線30側の空間に配置し、第2の制御盤筐体102を計器用変流器40の下側の空間に配置している。そして、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102とを、配線ケーブルCによって接続している。ガス絶縁開閉装置2Bにおいて第1の制御盤筐体101を配置する位置は、主母線30および母線側開閉器20のいずれか一方または両方の上側でガス遮断器操作機構12の主母線30側の空間であってもよい。ガス絶縁開閉装置2Bにおいて第1の制御盤筐体101を配置する位置は、ガス遮断器操作機構12の主母線30側で主母線30の前方側の空間であってもよい。
図7および図8に示した第1の制御盤筐体101および第2の制御盤筐体102の配置の別の一例においても、図6に示した第1の制御盤筐体101および第2の制御盤筐体102の配置と同様に、ガス絶縁開閉装置2の小型化や、ガス絶縁開閉装置2の操作性の向上、運搬に要する費用の低減、据付工事に要する費用の低減、設置工事の工事期間の短縮をすることができる。
上記説明したように、ガス絶縁開閉装置2において、ガス遮断器操作機構12は、鉛直方向に延在するガス遮断器10の上側に配置され、第1の制御盤筐体101が、主母線30おける母線側機器がガス遮断器10に接続された側と反対側の空間に配置されていてもよい。
上記説明したように、ガス絶縁開閉装置2において、ガス遮断器操作機構12は、鉛直方向に延在するガス遮断器10の上側に配置され、第1の制御盤筐体101が、主母線30の上側の空間に配置されていてもよい。
(第3の実施形態)
図9は、第3の実施形態のガス絶縁開閉装置の構成および各構成要素の配置の一例を示す配置図である。図9にも、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1や第2の実施形態のガス絶縁開閉装置2と同様に、1回線分のガス絶縁開閉装置3を側方側から見たときの構成および各構成要素の配置の一例を示している。ガス絶縁開閉装置3は、例えば、ガス遮断器10と、ガス遮断器操作機構12と、母線側開閉器20と、主母線30と、計器用変流器40と、線路側開閉器50と、計器用変圧器60と、避雷器70と、ケーブルヘッド80と、制御盤100と、を備える。図9には、ガス絶縁開閉装置3を構成するそれぞれの機器を収容する円筒状のガス絶縁容器に、それぞれの構成要素の符号を示している。ガス絶縁開閉装置3が備える構成要素は、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1や第2の実施形態のガス絶縁開閉装置2が備える構成要素と同様の構成要素であるため、同一の符号を付与してそれぞれの構成要素に関する詳細な説明を省略する。
ガス絶縁開閉装置3は、ガス遮断器10が、ガス遮断器操作機構12の側方側に配置されて水平方向に延在する構成となっている、いわゆる、横型遮断器のガス絶縁開閉装置である。ガス絶縁開閉装置3でも、主母線30aと主母線30bとの二つの主母線30によって、二重系が構成されている。以下の説明においては、図9の紙面の左側をガス絶縁開閉装置3の前方側(上流側)とし、図9の紙面の右側をガス絶縁開閉装置3の後方側(下流側)とする。
図9に示したガス絶縁開閉装置3における各構成要素の配置の一例では、第1の制御盤筐体101をガス遮断器操作機構12の上側の主母線30との間の空間(ガス遮断器操作機構12と主母線30との間の空間)に配置し、第2の制御盤筐体102を計器用変圧器60の下側の空間に配置している。そして、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102とを、配線ケーブルCによって接続している。ガス絶縁開閉装置3では、第1の制御盤筐体101をガス遮断器操作機構12に組み付け、第2の制御盤筐体102を、例えば、ガス遮断器10に組み付けて一体化させてもよい。
ガス絶縁開閉装置3において第1の制御盤筐体101を配置する位置は、ガス遮断器操作機構12の上側で主母線30および母線側開閉器20のいずれか一方または両方の間の空間であってもよい。ガス絶縁開閉装置3において第2の制御盤筐体102を配置する位置は、避雷器70の下側の空間であってもよい。
ガス絶縁開閉装置3においても、制御盤100が備えるそれぞれ構成要素を複数の筐体(ここでは、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102)に分割して収納することにより、ガス絶縁開閉装置3における制御盤100の筐体の配置に対する自由度を向上させることができる。そして、ガス絶縁開閉装置3においても、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1や第2の実施形態のガス絶縁開閉装置2と同様に、ガス絶縁開閉装置3の小型化や、ガス絶縁開閉装置3の操作性の向上、運搬に要する費用の低減、据付工事に要する費用の低減、設置工事の工事期間の短縮をすることができる。
(第3の実施形態における筐体の配置の変形例)
次に、ガス絶縁開閉装置3における第1の制御盤筐体101および第2の制御盤筐体102の配置の別の一例について説明する。図10および図11は、第3の実施形態のガス絶縁開閉装置の構成および各構成要素の配置の別の一例を示す配置図である。図10および図11に示したガス絶縁開閉装置3Aおよび3Bは、図9に示したガス絶縁開閉装置3と同様に、横型遮断器のガス絶縁開閉装置である。ガス絶縁開閉装置3Aおよび3Bのそれぞれが備える構成要素は、ガス絶縁開閉装置3が備える構成要素と同様の構成要素であるため、同一の符号を付与してそれぞれの構成要素に関する詳細な説明を省略する。
図10に示したガス絶縁開閉装置3Aでは、第1の制御盤筐体101をガス遮断器操作機構12と主母線30との間の空間に配置し、第2の制御盤筐体102を計器用変流器40および線路側開閉器50の上側の空間に配置している。そして、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102とを、配線ケーブルCによって接続している。ガス絶縁開閉装置3Aにおいて第2の制御盤筐体102を配置する位置は、計器用変圧器60の上側の空間を含んでもよい。さらに、第2の制御盤筐体102を配置する位置は、避雷器70やケーブルヘッド80の上側の空間であってもよい。
図11に示したガス絶縁開閉装置3Bでは、第1の制御盤筐体101を計器用変圧器60の下側の空間に配置し、第2の制御盤筐体102をガス遮断器操作機構12の上側で主母線30および母線側開閉器20の間の空間に配置している。言い換えれば、ガス絶縁開閉装置3Bでは、図9に示したガス絶縁開閉装置3における第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102との配置を入れ替えている。そして、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102とを、配線ケーブルCによって接続している。このように、第1の制御盤筐体101をガス遮断器操作機構12から離れた位置に配置することにより、ガス絶縁開閉装置3Bの信頼性をより向上させることができる。これは、横型遮断器のガス絶縁開閉装置では、電気経路を切り替える際に発生するガス遮断器操作機構12の振動が縦型遮断器のガス絶縁開閉装置よりも大きい傾向にあるが、第2の制御盤筐体102に収納された構成要素に比べて振動に対する耐性が低いと考えられる第1の制御盤筐体101に収納された構成要素を震動源(ガス遮断器操作機構12)から離れた位置に配置することにより、振動の影響を低減させられることによるものである。ガス絶縁開閉装置3Bにおいて第1の制御盤筐体101を配置する位置は、避雷器70の下側の空間であってもよい。ガス絶縁開閉装置3Bにおいて第1の制御盤筐体101を配置する位置は、計器用変流器40や、線路側開閉器50、避雷器70、ケーブルヘッド80の上側の空間であってもよい。
図10および図11に示した第1の制御盤筐体101および第2の制御盤筐体102の配置の別の一例においても、図9に示した第1の制御盤筐体101および第2の制御盤筐体102の配置と同様に、ガス絶縁開閉装置3の小型化や、ガス絶縁開閉装置3の操作性の向上、運搬に要する費用の低減、据付工事に要する費用の低減、設置工事の工事期間の短縮をすることができる。
上記説明したように、ガス絶縁開閉装置3において、ガス遮断器10は、ガス遮断器操作機構12の側方側に配置されて水平方向に延在し、第1の制御盤筐体101が、ガス遮断器操作機構12の上側の主母線30との間の空間に配置されていてもよい。
上記説明したように、ガス絶縁開閉装置3において、ガス遮断器10は、ガス遮断器操作機構12の側方側に配置されて水平方向に延在し、第2の制御盤筐体102が、ガス遮断器操作機構12の上側の主母線30との間の空間に配置され、第1の制御盤筐体101が、線路側機器の下側の空間に配置されていてもよい。
(第4の実施形態)
図12は、第4の実施形態のガス絶縁開閉装置の構成および各構成要素の配置の一例を示す配置図である。図12には、電力施設に設置された2回線分のガス絶縁開閉装置4(ガス絶縁開閉装置4-1およびガス絶縁開閉装置4-2)を上側から見たときの構成および各構成要素の配置の一例を示している。ガス絶縁開閉装置4は、例えば、ガス遮断器10と、ガス遮断器操作機構12と、母線側開閉器20と、主母線30と、計器用変流器40と、線路側開閉器50と、計器用変圧器60と、避雷器70と、ケーブルヘッド80と、制御盤100と、を備える。図12には、ガス絶縁開閉装置4を構成するそれぞれの機器を収容する円筒状のガス絶縁容器に、それぞれの構成要素の符号を示している。ガス絶縁開閉装置4が備える構成要素は、第1~第3の実施形態のガス絶縁開閉装置1~3が備える構成要素と同様の構成要素であるため、同一の符号を付与してそれぞれの構成要素に関する詳細な説明を省略する。
ガス絶縁開閉装置4は、例えば、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1と同様の縦型遮断器のガス絶縁開閉装置である。ガス絶縁開閉装置4は、第2の実施形態のガス絶縁開閉装置2と同様の縦型遮断器のガス絶縁開閉装置であってもよいし、第3の実施形態のガス絶縁開閉装置3と同様の横型遮断器のガス絶縁開閉装置であってもよい。ガス絶縁開閉装置4でも、例えば、不図示の主母線30aと主母線30bとの二つの主母線30によって、二重系が構成されている。以下の説明においては、図12の紙面の左側をガス絶縁開閉装置4の前方側(上流側)とし、図12の紙面の右側をガス絶縁開閉装置4の後方側(下流側)とする。
図12に示したガス絶縁開閉装置4における各構成要素の配置の一例では、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1と同様に、第1の制御盤筐体101を、母線側開閉器20の下側の空間に配置している。ガス絶縁開閉装置4では、第2の制御盤筐体102を、計器用変流器40の側方側の下側で、隣接するガス絶縁開閉装置4との間の空間に配置している。つまり、ガス絶縁開閉装置4では、第2の制御盤筐体102を隣接する回線との間の空間に配置している。そして、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102とを、配線ケーブルCによって接続している。ガス絶縁開閉装置4では、第1の制御盤筐体101をガス遮断器操作機構12に組み付け、第2の制御盤筐体102をガス遮断器操作機構12や計器用変流器40に組み付けて一体化させてもよい。
ガス絶縁開閉装置4において第1の制御盤筐体101を配置する位置は、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1と同様に、主母線30および母線側開閉器20のいずれか一方または両方の下側や、主母線30の前方側の空間、主母線30の上側の空間などであってもよい。ガス絶縁開閉装置4において第2の制御盤筐体102を配置する位置は、ガス遮断器10や、ガス遮断器操作機構12、線路側開閉器50、計器用変圧器60、避雷器70、ケーブルヘッド80の側方側の下側で、隣接するガス絶縁開閉装置4との間の空間であってもよい。
ガス絶縁開閉装置4においても、制御盤100が備えるそれぞれ構成要素を複数の筐体(ここでは、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102)に分割して収納することにより、ガス絶縁開閉装置4における制御盤100の筐体の配置に対する自由度を向上させることができる。そして、ガス絶縁開閉装置4では、第2の制御盤筐体102を小型化(薄化)することにより、線路側機器の下側の空間のみならず、隣接するガス絶縁開閉装置4との間の空間に配置することができる。つまり、ガス絶縁開閉装置4では、第1~第3の実施形態のガス絶縁開閉装置1~3よりも、制御盤100の筐体を配置する際の自由度をさらに向上させることができる。そして、ガス絶縁開閉装置4においても、第1~第3の実施形態のガス絶縁開閉装置1~3と同様に、ガス絶縁開閉装置4の小型化や、ガス絶縁開閉装置4の操作性の向上、運搬に要する費用の低減、据付工事に要する費用の低減、設置工事の工事期間の短縮をすることができる。
(第4の実施形態における筐体の配置の変形例)
次に、ガス絶縁開閉装置4における第1の制御盤筐体101および第2の制御盤筐体102の配置の別の一例について説明する。図13は、第4の実施形態のガス絶縁開閉装置の構成および各構成要素の配置の別の一例を示す配置図である。図13に示したガス絶縁開閉装置4Aは、図12に示したガス絶縁開閉装置4と同様の縦型遮断器のガス絶縁開閉装置である。ガス絶縁開閉装置4Aが備える構成要素は、ガス絶縁開閉装置4が備える構成要素と同様の構成要素であるため、同一の符号を付与してそれぞれの構成要素に関する詳細な説明を省略する。
図13に示したガス絶縁開閉装置4Aでは、第1の制御盤筐体101を、ガス遮断器10およびガス遮断器操作機構12と母線側開閉器20との側方側の下側で、隣接するガス絶縁開閉装置4Aとの間の空間に配置している。つまり、ガス絶縁開閉装置4Aでは、第1の制御盤筐体101を隣接する回線との間の空間に配置している。ガス絶縁開閉装置4Aでは、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1と同様に、第2の制御盤筐体102を、計器用変流器40の下側の空間に配置している。言い換えれば、ガス絶縁開閉装置4Aでは、図12に示したガス絶縁開閉装置4における第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102との配置を入れ替えたのと同様の配置にしている。そして、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102とを、配線ケーブルCによって接続している。ガス絶縁開閉装置4Aでは、第1の制御盤筐体101や第2の制御盤筐体102を、例えば、ガス遮断器操作機構12に組み付けて一体化させてもよい。
ガス絶縁開閉装置4Aにおいて第1の制御盤筐体101を配置する位置は、ガス遮断器10や、ガス遮断器操作機構12、計器用変流器40、線路側開閉器50、計器用変圧器60、避雷器70、ケーブルヘッド80の側方側の下側で、隣接するガス絶縁開閉装置4Aとの間の空間であってもよい。ガス絶縁開閉装置4Aにおいて第2の制御盤筐体102を配置する位置は、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1と同様に、線路側開閉器50や、計器用変圧器60、避雷器70の下側の空間であってもよい。
図13に示した第1の制御盤筐体101および第2の制御盤筐体102の配置の別の一例においても、図12に示した第1の制御盤筐体101および第2の制御盤筐体102の配置と同様に、第1~第3の実施形態のガス絶縁開閉装置1~3よりも、制御盤100の筐体を配置する際の自由度をさらに向上させることができる。そして、ガス絶縁開閉装置4と同様に、ガス絶縁開閉装置4Aの小型化や、ガス絶縁開閉装置4Aの操作性の向上、運搬に要する費用の低減、据付工事に要する費用の低減、設置工事の工事期間の短縮をすることができる。
上記説明したように、ガス絶縁開閉装置4において、第1の制御盤筐体101および第2の制御盤筐体102のいずれか一方または両方が、隣接するガス絶縁開閉装置4の回線との間の空間に配置されていてもよい。
(第5の実施形態)
図14は、第5の実施形態のガス絶縁開閉装置の構成および各構成要素の配置の一例を示す配置図である。図14には、電力施設に設置された2回線分のガス絶縁開閉装置5(ガス絶縁開閉装置5-1およびガス絶縁開閉装置5-2)において、それぞれのガス絶縁開閉装置5の制御盤100が備える機能のうち、第1の制御盤筐体101に収納する機能をまとめた(統合した)場合の構成および各構成要素の配置を上側から見たときの一例を示している。ガス絶縁開閉装置5は、例えば、ガス遮断器10と、ガス遮断器操作機構12と、母線側開閉器20と、主母線30と、計器用変流器40と、線路側開閉器50と、計器用変圧器60と、避雷器70と、ケーブルヘッド80と、制御盤100と、を備える。図14には、ガス絶縁開閉装置5を構成するそれぞれの機器を収容する円筒状のガス絶縁容器に、それぞれの構成要素の符号を示している。ガス絶縁開閉装置5が備える制御盤100以外の構成要素は、第1~第4の実施形態のガス絶縁開閉装置1~4が備える構成要素と同様の構成要素であるため、同一の符号を付与してそれぞれの構成要素に関する詳細な説明を省略する。
ガス絶縁開閉装置5は、例えば、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1と同様の縦型遮断器のガス絶縁開閉装置である。ガス絶縁開閉装置5は、第2の実施形態のガス絶縁開閉装置2と同様の縦型遮断器のガス絶縁開閉装置であってもよいし、第3の実施形態のガス絶縁開閉装置3と同様の横型遮断器のガス絶縁開閉装置であってもよい。ガス絶縁開閉装置5でも、例えば、不図示の主母線30aと主母線30bとの二つの主母線30によって、二重系が構成されている。以下の説明においては、図14の紙面の左側をガス絶縁開閉装置5の前方側(上流側)とし、図14の紙面の右側をガス絶縁開閉装置5の後方側(下流側)とする。
図14に示したガス絶縁開閉装置5における各構成要素の配置の一例では、第4の実施形態のガス絶縁開閉装置4と同様に、第2の制御盤筐体102を、計器用変流器40の側方側の下側で、隣接するガス絶縁開閉装置5(隣接する回線)との間の空間に配置している。そして、ガス絶縁開閉装置5では、ガス絶縁開閉装置5-1とガス絶縁開閉装置5-2との第1の制御盤筐体101を統合した第1の制御盤筐体101aを、ガス絶縁開閉装置5-2側で主母線30の前方側の空間に配置している。そして、第1の制御盤筐体101aとガス絶縁開閉装置5-1に対応する第2の制御盤筐体102-1とを配線ケーブルC-1によって接続し、第1の制御盤筐体101aとガス絶縁開閉装置5-2に対応する第2の制御盤筐体102-2とを配線ケーブルC-2によって接続している。ガス絶縁開閉装置5では、第2の制御盤筐体102をそれぞれのガス絶縁開閉装置5のガス遮断器操作機構12や計器用変流器40に組み付けて一体化させてもよい。そして、第1の制御盤筐体101aを、例えば、ガス絶縁開閉装置5-2のガス遮断器操作機構12に組み付けて、第1の制御盤筐体101aとガス絶縁開閉装置5-2とを一体化させてもよい。
ガス絶縁開閉装置5-2において第1の制御盤筐体101aを配置する位置は、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置1と同様に、主母線30および母線側開閉器20のいずれか一方または両方の下側や、主母線30の前方側の空間、主母線30の上側の空間などであってもよい。
第1の制御盤筐体101aに収納するそれぞれの機能を実現する構成要素の一部または全部は、ガス絶縁開閉装置5-1とガス絶縁開閉装置5-2とで共通のものとしてもよい。例えば、それぞれのガス絶縁開閉装置5の制御盤100が備える電源スイッチ機能、操作スイッチ機能、状態表示機能、および故障表示機能のうち、電源スイッチ機能を実現する構成要素を共通のものとして統合し、その他の機能を実現する構成要素はそれぞれのガス絶縁開閉装置5に対応する異なるものとしてもよい。例えば、それぞれのガス絶縁開閉装置5の制御盤100が備える全ての機能を実現する構成要素を複数の回線に対応可能なものとして統合してもよい。例えば、それぞれのガス絶縁開閉装置5の制御盤100が備える全ての機能を実現する構成要素を個別に収納する、つまり、筐体(第1の制御盤筐体101a)のみが共通であるものとしてもよい。
ガス絶縁開閉装置5においては、制御盤100が備えるそれぞれ構成要素を複数の筐体(ここでは、第1の制御盤筐体101aとそれぞれの第2の制御盤筐体102)に分割して収納することにより、ガス絶縁開閉装置5における制御盤100の筐体の配置に対する自由度を向上させることができる。そして、ガス絶縁開閉装置5では、複数の回線のガス絶縁開閉装置5の第1の制御盤筐体101を第1の制御盤筐体101aにまとめる(統合する)ことにより、第1~第4の実施形態のガス絶縁開閉装置1~4よりも、第1の制御盤筐体101aを配置する際の自由度をさらに向上させることができる。そして、ガス絶縁開閉装置5においても、第1~第4の実施形態のガス絶縁開閉装置1~4と同様に、ガス絶縁開閉装置5の小型化や、ガス絶縁開閉装置5の操作性の向上、運搬に要する費用の低減、据付工事に要する費用の低減、設置工事の工事期間の短縮をすることができる。
さらに、ガス絶縁開閉装置5では、複数の回線のガス絶縁開閉装置5において第1の制御盤筐体101に収納する制御盤100が備えるそれぞれの機能を実現する構成要素を、一つの第1の制御盤筐体101aにまとめて(統合して)収納することにより、複数の回線のガス絶縁開閉装置5の運用の管理を一元化することができる。
上記説明したように、ガス絶縁開閉装置5において、第1の制御盤筐体101に収納された構成要素は、隣接する一つまたは複数のガス絶縁開閉装置5が備える制御盤100における電源スイッチ機能、操作スイッチ機能、状態表示機能、および故障表示機能のうち少なくとも一つの機能を実現し、第1の制御盤筐体101に収納された構成要素による機能とは異なる機能を実現する構成要素が、それぞれのガス絶縁開閉装置5に対応する第2の制御盤筐体102に収納されてもよい。
上記に述べたとおり、各実施形態のガス絶縁開閉装置では、制御盤が備えるそれぞれ構成要素を複数の筐体(各実施形態では、第1の制御盤筐体101と第2の制御盤筐体102)に分割して収納する。これにより、各実施形態のガス絶縁開閉装置では、ガス絶縁開閉装置における制御盤の筐体の配置に対する自由度を向上させることができる。このことにより、各実施形態のガス絶縁開閉装置では、分割したそれぞれの制御盤の筐体を好適な位置に配置することにより、ガス絶縁開閉装置を小型化して据付面積(設置スペース)縮小化を図ることができる。さらに、各実施形態のガス絶縁開閉装置では、ガス絶縁開閉装置を運用する際の操作性の向上や、ガス絶縁開閉装置の運搬に要する費用の低減、ガス絶縁開閉装置の据付工事に要する費用の低減、設置工事の工事期間の短縮をすることができる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、例えば、ガス絶縁開閉装置(1)は、ガス遮断器(10)およびガス遮断器操作機構(12)と、一以上の母線側機器と、線路側機器と、制御盤(100)とを持つ。ガス遮断器およびガス遮断器操作機構は、近接して配置される。母線側機器は、一端がガス遮断器に接続された母線側開閉器(20)が収容されていると共に他端がガス遮断器と直交する方向に延出する主母線(30)に接続される。線路側機器は、ガス遮断器における母線側開閉器が接続された側と反対側に接続され、計器用変流器(40)、計器用変圧器(60)、および避雷器(70)(ケーブルヘッド(80)を含んでもよい)のうち少なくとも一つを含み、線路側開閉器(50)が収容されている。制御盤は、ガス絶縁開閉装置の各部の動作を制御する。制御盤の構成要素は、少なくとも二つの筐体(ここでは、第1の制御盤筐体(101)と第2の制御盤筐体(102))に分割して配置される。これにより、ガス絶縁開閉装置では、制御盤の筐体の配置に対する自由度を向上させ、分割したそれぞれの制御盤の筐体を好適な位置に配置することにより、ガス絶縁開閉装置を小型化して据付面積(設置スペース)縮小化を図ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。