JP7224152B2 - 調理用巻回シート - Google Patents
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Description
〔1〕
紙と、前記紙の少なくとも片面に積層された剥離層と、
を含む調理用巻回シートであって、
以下の手順(1)~(3)により、切れ目を作った時に巻回方向に形成するカールの高さが、20mm以下である調理用巻回シート。
(1)前記巻回シートを、巻きの内側を上に向けて、前記巻回方向の長さが30cmとなるように切り取る
(2)切り取られた巻回シートの中央部に、前記巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第1の切れ目を作る
(3)更に、前記巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第2の切れ目を作ることにより、前記第1の切れ目と、前記第2の切れ目とが、それぞれの切れ目の中央で交差し、交差の角度が90°であるバツ印の形状を形成する
前記シートが、その表面に、1又は複数の凸部を含み、前記凸部の数が複数である場合には、各凸部が、巻回方向に亘って形成されており、
前記凸部が、以下の条件(a)~(c)を満たす〔1〕の調理用巻回シート。
(a) 前記凸部の形状が、下記(a1)~(a4)のいずれかを満たす。
(a1)巻回方向に対して垂直である直線形状
(a2)巻回方向に対して垂直である波線形状
(a3)巻回方向に対して垂直なジグザグ線形状であり、ジグザグを形成する各直線が、巻回方向に対して垂直な方向に0°を超え、40°以下で傾斜しているジグザグ線形状
(a4)枠形状であり、枠に囲まれた領域が、巻回方向に対して垂直な方向を長手方向とする領域を含む枠形状
(b) 前記巻回シートの厚さYに対する前記凸部の高さXの比率(X/Y)が、0.3~14.0である
(c) 前記凸部が、前記巻回シートの巻きの内側に配置されている
ループスティフネステスターを用いて、巻回方向に対して垂直な方向の曲げ強度cと、前記巻回方向の曲げ強度dを測定した場合の曲げ強度比(c/d)が、0.5を超えるようにした〔1〕又は〔2〕の調理用巻回シート。
前記凸部の幅が、0.1~3mmである〔1〕~〔3〕のいずれかの調理用巻回シート。
前記凸部が、前記巻回方向に距離を置いて複数配置されており、前記複数の隣り合う凸部間の距離が、0.5~20mmである〔1〕~〔4〕のいずれかの調理用巻回シート。
本実施形態の調理用巻回シート(以下、単に「巻回シート」ともいう。)は、紙の少なくとも片面に積層された剥離層と、を含む。巻回シートは、以下の手順(1)~(3)により、切れ目を作った時に巻回方向に形成するカールの高さは、20mm以下であり、15mm以下であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。
(2)切り取られた巻回シートの中央部に、巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第1の切れ目を作る
(3)更に、前記巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第2の切れ目を作ることにより、前記第1の切れ目と、前記第2の切れ目とが、それぞれの切れ目の中央で交差し、交差の角度が90°であるバツ印の形状を形成する
(a) 凸部の形状が、下記(a1)~(a4)のいずれかを満たす。
(a1)巻回方向に対して垂直である直線形状
(a2)巻回方向に対して垂直である波線形状
(a3)巻回方向に対して垂直なジグザグ線形状であり、ジグザグを形成する各直線が、巻回方向に対して垂直な方向に0°を超え、40°以下で傾斜しているジグザグ線形状
(a4)枠形状であり、枠に囲まれた領域が、巻回方向に対して垂直な方向を長手方向とする領域を含む枠形状
(b) 巻回シートの厚さYに対する凸部の高さXの比率(X/Y)が、0.3~14.0である
(c) 凸部が、巻回シートの巻きの内側に配置されている
調理用巻回シートは、紙を含む。紙としては、調理器具を用いて食材を調理する際に、食材を載置するために用いられる紙が挙げられる。このような紙としては、例えば、ケミカルパルプ、グラシン紙、パーチメント紙、上質紙、耐油紙、クラフト紙、純白ロールなどが挙げられる。
調理用巻回シートは、紙の少なくとも片面に積層された剥離層を含む。本実施形態において、剥離層は、紙の片面に積層されてもよく、紙の両面に積層されてもよい。剥離層の紙への積層方法としては、例えば、公知の方法が用いられ、樹脂をコーティングする方法や、剥離性を有するフィルムをラミネートしたりする方法が挙げられる。
巻回シートは、その表面(例えば、剥離層の表面)に、1又は複数の凸部を含み、凸部の数が複数である場合には、各凸部は、巻回方向に亘って形成されていることが好ましい。
ケミカルパルプの紙の両面に、シリコーン樹脂コーティングを施し、横幅30cmに裁断することによりシートを得た。得られたシートの厚さは30μm、目付は40g/m2であった。
表1に示す条件2を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
表1に示す条件3を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
表1に示す条件4を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
表1に示す条件5を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
表1に示す条件6を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
表1に示す条件7を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
表1に示す条件8を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
表1に示す条件9を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
表1に示す条件10を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
表1に示す条件11を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
表1に示す条件12を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
表1に示す条件13を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
エンボス加工工程を行わない以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
凸部が巻きの外側に配置されるように小巻きのシートとして巻き取った以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
表1に示す条件14を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
表1に示す条件15を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
表1に示す条件16を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
ダイヤルゲージ(テクロック製品の「SM-1201LW(測定子、アンビルともφ3mm球状)」)を用いて、エンボスが付与されていない部分を測定した。測定値は、任意の異なる箇所を10点測定し、その平均値とした。
レーザー顕微鏡(オリンパス製品の「LEXT OLS4000」)を用いて得られた巻回シートの凸部の高さX(凸部の頂点と底部との段差)を測定した。測定値は、任意の異なる箇所を10点測定し、その平均値とした。
巻回シートの表面の破れを目視で確認し、以下の評価基準に従って、破れの評価を行った。
(評価基準)
〇:破れがなかった。
×:破れが発生した。
巻回シートを、23℃×50%RHの環境下に24時間静置した。その後、巻回方向の長さが30cmとなるように切り取り、以下の評価基準に従って、巻きの内側を上に向けた平置きの状態での巻き癖の程度を評価した。
(評価基準)
◎:図7(a)のシートの模式断面図に示すように、カールが発生しなかった。
〇:図7(b)のシートの模式断面図(なお、図7(b)の点線は、半周位置を示す。以下同じ。)に示すように、半周以下のカールが発生した。
△:図7(c)のシートの模式断面図に示すように、半周以上、1周未満のカールが発生した。
×:図7(d)のシートの模式断面図に示すように、1周以上のカールが発生した。
巻回シートを、23℃×50%RHの環境下に24時間静置した。その後、図3の説明図に示すように、巻回シートに、以下の手順(1)~(3)により、切れ目をつけた。なお、この図3では、凸部の形状は省略している。
(1)巻回シートを、巻きの内側を上に向けて、巻回方向の長さが30cmとなるように切り取った。
(2)図3(A)に示すように、切り取られたシートの中央部に、巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第1の切れ目を作った。
(3)図3(A)に示すように、更に、巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第2の切れ目を作ることにより、第1の切れ目と、第2の切れ目とが、それぞれの切れ目の中央で交差し、交差の角度が90°であるバツ印の形状を形成した。
次に、図3(B)に示すように、巻回シートの高さ方向(厚さ方向)にカールしたバツ印の頂点の高さHを測定した。測定値は、巻回シートの異なる箇所を5点測定し、その平均値とした。
なお、カールが1周以上した場合は、カールの高さの測定は不可能であるので、このような場合には巻き癖解消の効果はないと考えられる。
ループスティフネステスター(東洋精機製作所製品、タイプ:DA)を用いて、以下の条件により、図8に示すように巻回シートの巻回方向M、及び巻回方向Mに対して垂直な方向Tのそれぞれの方向の曲げ強度(単位:mN)を評価した。まず、図8に示すように、巻回方向Mに長いサンプル(Mサンプル)と、巻回方向Mに対して垂直な方向Tに長いサンプル(Tサンプル)を準備した。Mサンプルを、凸部が外側に向くようにループ状の形態として、曲げ強度を5回測定し、更に凸部が内側に向くようにループ状の形態として、曲げ強度を5回測定した。測定した計10回の曲げ強度の平均値を巻回方向の曲げ強度dとした。次に、Tサンプルを、凸部が外側に向くようにループ状の形態として、曲げ強度を5回測定し、更に凸部が内側に向くようにループ状の形態として、曲げ強度を5回測定した。測定した計10回の曲げ強度の平均値を巻回方向に対して垂直な方向Tの曲げ強度cとした。
(測定条件)
測定環境:23℃×50%RH
ループ長:50mm
サンプル寸法:サンプル長 120mm サンプル幅 25mm
圧縮速度:5mm/分
圧縮距離:10mm
保持時間:5秒
巻回シートを巻回方向の長さが30cmとなるように切り取り、調理器具の上に載せたときの曲げ剛性、すなわち、シートが折れ曲がらずに、調理器具の上に載せることができるか否かの評価を、以下の評価基準に従って行った。
(評価基準)
◎:シートの折れ曲がりがなく、調理器具の上に載せることができた。
○:シートの折れ曲がりが僅かに発生し、調理器具の上に載せることが若干容易ではなかった。
△:シートの折れ曲がりが少し発生し、調理器具の上に載せることが多少容易ではなかった。
×:シートの折れ曲がりが非常に大きく、調理器具の上に載せることが容易ではなかった。
Claims (4)
- 紙と、前記紙の少なくとも片面に積層された剥離層と、
を含む調理用巻回シートであって、
以下の手順(1)~(3)により、切れ目を作った時に巻回方向に形成するカールの高さが、20mm以下であり、
前記シートが、その表面に、1又は複数の凸部を含み、前記凸部の数が複数である場合には、各凸部が、巻回方向に亘って形成されており、
前記凸部が、以下の条件(a)~(c)を満たす調理用巻回シート。
(1)前記巻回シートを、巻きの内側を上に向けて、前記巻回方向の長さが30cmとなるように切り取る
(2)切り取られた巻回シートの中央部に、前記巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第1の切れ目を作る
(3)更に、前記巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第2の切れ目を作ることにより、前記第1の切れ目と、前記第2の切れ目とが、それぞれの切れ目の中央で交差し、交差の角度が90°であるバツ印の形状を形成する
(a) 前記凸部の形状が、下記(a1)~(a4)のいずれかを満たす。
(a1)巻回方向に対して垂直である直線形状
(a2)巻回方向に対して垂直である波線形状
(a3)巻回方向に対して垂直なジグザグ線形状であり、ジグザグを形成する各直線が、巻回方向に対して垂直な方向に0°を超え、40°以下で傾斜しているジグザグ線形状
(a4)枠形状であり、枠に囲まれた領域が、巻回方向に対して垂直な方向を長手方向
とする領域を含む枠形状
(b) 前記巻回シートの厚さYに対する前記凸部の高さXの比率(X/Y)が、0.3~14.0である
(c) 前記凸部が、前記巻回シートの巻きの内側に配置されている - ループスティフネステスターを用いて、巻回方向に対して垂直な方向の曲げ強度cと、
前記巻回方向の曲げ強度dを測定した場合の曲げ強度比(c/d)が、0.5を超えるようにした請求項1記載の調理用巻回シート。 - 前記凸部の幅が、0.1~3mmである請求項1又は2に記載の調理用巻回シート。
- 前記凸部が、前記巻回方向に距離を置いて複数配置されており、前記複数の隣り合う凸部間の距離が、0.5~20mmである請求項1~3のいずれか1項に記載の調理用巻回シート。
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