JP7220783B2 - 自転車の電動アシスト装置及び自転車 - Google Patents

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Description

本発明は、自転車の電動アシスト装置及び自転車に関し、更に詳細にはペダル踏力を推定してアシスト力を発生する電動モータの制御を行う自転車の電動アシスト装置及び自転車に関する。
電動アシスト自転車として、歪みケージによってペダル系統の歪みを計測し、その計測値からペダル踏力を演算し、ペダル踏力に応じて電動モータの作動を制御するものや(例えば、特許文献1)、ペダルにより駆動されるクランク軸に取り付けられたペダル踏力伝達スリーブを含むペダル踏力センサにより検出されるペダル踏力に応じて電動モータの作動を制御するものが知られている(例えば、特許文献2)。
特開2007-91159号公報 US6196347B1公報
上述の従来の電動アシスト自転車では、ペダル踏力の検出のための構造が複雑になる。特に、既存の自転車においてペダル踏力を検出するためには、改造が必要になり、このことが電動アシストユニットの後付によって既存の自転車を電動アシスト自転車とすることの障害になっている。
本発明が解決しようとする課題は、自転車用の電動アシスト装置において、ペダル踏力の検出のための構造が複雑化したり、自転車の改造を要したりすることなく、ペダル踏力に応じたアシスト制御が行われるようにすることである。
本発明の一つの実施形態による電動アシスト装置は、転車(10)のフレーム(18)に取り付けられるハウジング(52)と、前記ハウジングに設けられた電動モータ(58)と、前記自転車に設けられ、前記電動モータの電源をなすバッテリ(120)と、前記ハウジングに回転可能に支持されて前記電動モータにより回転駆動され、前記自転車のクランク軸(24)又はクランクアーム(26、28)にトルク伝達関係で接続される回転部材(64)と、前記電動モータの作動を制御する制御装置(150)とを含む自転車の電動アシスト装置であって、前記電動モータに接続されたダイナミックブレーキ回路(126、170)と、前記クランク軸のクランク回転角度を検出する回転角センサ(134)と、前記電動モータの電流値を検出する電流センサ(140)と有し、前記制御装置は、前記クランク回転角度が所定範囲であるときに、前記バッテリから前記電動モータへの電流の供給を停止し、前記ダイナミックブレーキ回路をオン状態にするダイナミックブレーキ制御部(160)と、前記ダイナミックブレーキ回路がオン状態であるときに前記電流センサによって検出される逆起電力による逆電流値から前記自転車のペダル踏力を推定する踏力推定演算部(154)と、前記踏力推定演算部によって推定されたペダル踏力に応じて前記電動モータの駆動を制御するモータ駆動制御部(164)とを有する。
この構成によれば、ペダル踏力の検出のための構造が複雑化したり、自転車の改造を要したりすることなく、ペダル踏力に応じたアシスト制御が行われる。
前記電動アシスト装置において、好ましくは、前記踏力推定演算部は、前記逆電流値が大きいときには、前記ペダル踏力が大きいと推定する。
この構成によれば、ペダル踏力の推定が的確に行われる。
前記電動アシスト装置において、好ましくは、前記踏力推定演算部は、前記ダイナミックブレーキ回路のオン状態時に、前記クランク軸の惰性回転による惰性逆電流値を、前記逆電流値から減算した実効逆電流値に基づいて前記ペダル踏力を判定する。
この構成によれば、ペダル踏力の推定が正確に行われる。
前記電動アシスト装置において、好ましくは、前記モータ駆動制御部は前記実効逆電流値が負値である場合には前記電動モータの駆動を停止する制御を行う。
この構成によれば、ペダルを漕いでいない惰性走行時に無駄なアシストが行われることがない。
前記電動アシスト装置において、好ましくは、前記ダイナミックブレーキ制御部は、片方のペダルが最上昇位置に位置するクランク回転角度から前記クランク軸が90度回転したクランク回転角度を含む所定のクランク回転角度範囲及び又は270度回転したクランク回転角度を含む所定のクランク回転角度範囲のクランク回転角度であるときに前記ダイナミックブレーキ回路をオン状態にする。
この構成によれば、逆起電力による逆電流値に基づくペダル踏力の推定が的確に行われる。
前記電動アシスト装置において、好ましくは、前記ダイナミックブレーキ制御部は、前記電動アシスト装置の電源のオフ時に前記ダイナミックブレーキ回路を常時オン状態にし、前記電動アシスト装置の電源の再オン後には、前記ダイナミックブレーキ回路を前記所定の角度範囲でのみオン状態にする。
この構成によれば、電源オフ時にダイナミックブレーキ回路が常時オン状態になっても、電源の再オン後は、ダイナミックブレーキ回路が所定の角度範囲でのみオン状態になる定常状態に戻る。
前記電動アシスト装置において、好ましくは、前記ダイナミックブレーキ制御部は、前記電動アシスト装置の電源のオフ時に前記ダイナミックブレーキ回路を常時オン状態にし、前記電動アシスト装置の電源の再オン時に前記クランク軸が手操作によって予め定められたクランク回転角度に設定されることにより、前記ダイナミックブレーキ回路を前記所定の角度範囲でのみオン状態にする。
この構成によれば、ダイナミックブレーキ回路が常時オン状態になることにより、ペダルの漕ぎが重くなり、自転車の盗難防止に寄与する。
前記電動アシスト装置において、好ましくは、前記回転角センサにより検出されるクランク回転角度から前記クランク軸の正転と逆転とを判定するクランク正逆転判定部(156)を有し、前記モータ駆動制御部は、前記クランク正逆転判定部より前記クランク軸が逆転していると判定されたときには前記電動モータの駆動を停止する制御を行う。
この構成によれば、クランク軸が逆転している運転状態において、無駄なアシストが行われることがない。
前記電動アシスト装置において、好ましくは、前記クランク軸の回転を検出する回転センサ(136)と、前記回転センサにより検出される前記クランク軸の回転から前記ペダルに対する踏力の有無を判定する踏力有無判定部(158)とを有し、前記モータ駆動制御部は、前記踏力有無判定部により踏力が無いと判定されたときには前記電動モータの駆動を停止する制御を行う。
この構成によれば、踏力が無い状態において、アシストが行われることがない。
前記電動アシスト装置において、好ましくは、前記自転車の傾きを検出するジャイロセンサ(138)を有し、前記モータ駆動制御部は、更に、前記ジャイロセンサによって検出された前記自転車の傾きに応じて前記電動モータの回転出力を補正する制御を行う。
この構成によれば、運転者が意図するアシストが行われると共に安全性が向上する。
前記電動アシスト装置において、好ましくは、前記バッテリの電圧を検出する電圧センサ(140)を有し、前記モータ駆動制御部は、更に、前記電圧センサによって検出された電圧の低下に応じて前記電動モータの回転出力を低減する制御を行う。
この構成によれば、バッテリの過放電が抑制される。
本発明の一つの実施形態による自転車は、上述の実施形態による電動アシスト装置を取り付けられている。
この構成によれば、ペダル踏力の検出のための構造が複雑化したり、自転車の改造を要したりすることなく、ペダル踏力に応じたアシスト制御が行われる。
本発明による電動アシスト装置及び自転車によれば、ペダル踏力の検出のための構造が複雑化したり、自転車の改造を要したりすることなく、ペダル踏力に応じたアシスト制御が行われる。
本発明の一つの実施形態による自転車の電動アシスト装置及び自転車の要部の側面図 同実施形態による電動アシスト装置及び自転車の要部の斜視図 同実施形態による電動アシスト装置及び自転車の要部の分解斜視図 同実施形態による電動アシスト装置の制御系のブロック線図 同自転車のクランク回転角度とペダルとの関係を示す説明図 同自転車におけるクランク回転角度と電流との関係を示すグラフ 同実施形態による電動アシスト装置のアシスト制御のフローチャート 他の実施形態による電動アシスト装置の制御系のブロック線図
以下に、本発明による自転車の電動アシスト装置及び自転車の一つの実施形態を、図1~図6を参照して説明する。
図1~図3に示されているように、自転車10は、略上下方向に延在して上端にサドル(不図示)を取り付けられるシートチューブ12と、略前後方向に延在するダウンチューブ14と、左右のチェーンステー16を含むフレーム18を有する。シートチューブ12の下端とダウンチューブ14の後端及び各チェーンステー16の前端とはパイプ継手を兼ねたクランク軸支持用の軸受筒体20によって互いに結合されている。
軸受筒体20は左右方向に略水平に延在するクランク軸24(図3参照)を回転自在に支持している。クランク軸24の左右の軸端は各々軸受筒体20から左右外方に突出しており、その各軸端に左右のクランクアーム26、28の基端が互いに180度の回転位相差をもって固定されている。クランク軸24はクランクアーム26、28の回転中心をなし、クランク軸24の回転中心軸線とクランクアーム26、28の回転中心軸線とは同一軸線上にある。
クランクアーム26、28の各々の遊端にはペダル30が取り付けられている。右側のクランクアーム28と軸受筒体20との間にはドライブスプロケット(チェーンホイール)32が配置されている。ドライブスプロケット32はクランク軸24に同軸的に連結(固定)されている。
クランク軸24は左右のクランクアーム26、28によって回転駆動される。クランク軸24の回転は、ドライブスプロケット32に伝達され、ドライブスプロケット32から不図示のチェーン式伝動機構によって後輪(不図示)に伝達される。これにより、自転車10が前進走行する。尚、チェーン式伝動機構と後輪との間にワンウェイクラッチ(不図示)が設けられており、ペダル30が漕がれることがなく、クランク軸24が回転しないで状態では、後輪は惰性回転する。以上は一般的な自転車10の構造である。
自転車10はユニット化された後付け可能な電動アシスト装置(電動アシストユニット)50を有する。尚、以下の説明における上下、前後、左右の各方向は、電動アシスト装置50が、図1及び図2に示されているように、自転車10のフレーム18に取り付けられた状態での各方向である。
電動アシスト装置50は中空構造のハウジング52を有する。ハウジング52は円環部54及び円環部54から径方向外方に延出した舌片形状の延出部56を含む。延出部56の右面にはアシスト力発生用の電動モータ58が取り付けられている。電動モータ58はロータ出力軸(不図示)の回転軸線が左右方向に向くように一端側を延出部56に固定されている。
円環部54は、図3に示されているように、左右方向に開口した中心開口60を画定する円筒部62を含む。円筒部62は外周部に円環状の回転出力部材64を回転可能に支持している。円筒部62は、中心開口60にクランク軸24が左右方向に遊嵌合状態で貫通した状態で、回転出力部材64と共に、フレーム18とクランクアーム26との間にクランク軸24と同軸的に配置される。回転出力部材64は、ハウジング52内に設けられた歯車列(不図示)によって電動モータ58と駆動連結され、電動モータ58によってクランク軸24に対して同軸的に回転駆動される。
円筒部62及び回転出力部材64をフレーム18とクランクアーム26との間に配置することは以下の手順で行われる。先ず、ドライブスプロケット32が配置されていない左側のペダル30をスパナ等の一般工具によって取り外す。次に電動アシスト装置50を横に倒した状態(電動モータ58が上向きになる姿勢)で、中心開口60に左側のクランクアーム26の遊端側を入れ、中心開口60にクランクアーム26が入った状態で、電動アシスト装置50をクランクアーム26の延在方向に沿ってその基端側(回転中心側)に移動させる。
これにより、円筒部62及び回転出力部材64がクランクアーム26をくぐらせるようにして、クランクアーム26の基端近傍に到達する。つまり、このくぐらせる作業が行われ得るように、クランクアーム26の外形に対して中心開口60の内径が設定されている。
尚、中心開口60がクランクアーム26に取り付けられているペダル30もくぐらせることができる大きい内径を備えていれば、ペダル30を取り外さなくてもよい。
次に、電動モータ58が横向きになる正規の姿勢(図1に示されている姿勢)に、電動アシスト装置50の姿勢を変更し、中心開口60にクランク軸24を遊嵌合状態で軸線方向に通す。これにより、円筒部62及び回転出力部材64は、ペダル30の取り外しだけで、或いはペダル30を取り外す作業も必要とすることなく、中心開口60にクランク軸24が左右方向に遊嵌合状態で貫通した状態で、フレーム18とクランクアーム26との間に配置される。
回転出力部材64は結合機構70によってクランク軸24及びクランクアーム26に結合される。結合機構70は、略円盤形状の結合主部材72及び2個のクランプ駒部材74を含む。クランクアーム26の基端にはクランク軸嵌合孔26Aが形成されている。クランク軸嵌合孔26Aにはクランク連結部材78が嵌合している。
結合主部材72は、略円形皿状をなし、周縁部を複数のボルト75によって回転出力部材64に固定され、且つ中心部をボルト76によってクランク連結部材78に固定されている。これにより、回転出力部材64が結合主部材72及びクランクアーム26を介してクランク軸24に同軸的に配置される。
2個のクランプ駒部材74は、各々、楔形状をなし、クランクアーム26の基端近傍の回転方向の両側に配置され、対応する結合主部材72の傾斜縁部73に当接し、ボルト80によって結合主部材72に対して締め付けられることにより、互いに近付く方向に移動してクランクアーム26を両側から挟み込んで結合主部材72とクランクアーム26とを互いにトルク伝達関係に結合する。
これにより、回転出力部材64は、結合主部材72及びクランクアーム26を介してクランク軸24と同軸的にトルク伝達関係で結合され、結合主部材72と共にクランク軸24と一体的に回転する。回転出力部材64及び結合主部材72を総称して回転部材と称する。
尚、クランプ駒部材74に設けられているボルト80の貫通孔81(図2参照)は、ボルト80が結合主部材72に対して締め付けられることにより、2個のクランプ駒部材74が互いに近付く方向に移動できるように、オーバル(長円形)形状に形成されている。
ハウジング52の延出部56は、電動モータ58を支持した状態で、ダウンチューブ14の下方に配置され、支持機構90によってダウンチューブ14から吊り下げられた状態で支持されている。
支持機構90はフレーム側マウント部材92を含む。フレーム側マウント部材92は、締結バンド94によってダウンチューブ14に固定され、下側に四角枠部96を含む支持基部部材98と、四角枠部96に嵌合して支持基部部材98に固定された四角板状部100及び四角板状部100より下方に延出して前後方向に延在する垂下片部102を含む支持片部材104とを有する。
垂下片部102は、片持ち片であり、クランク軸24の軸線方向(左右方向)に貫通する肩付きの貫通孔103を含む。垂下片部102には貫通孔103に嵌合した円筒状の固定側ブッシュ106が右側への移動を規制された状態で回り止め装着されている。
大径部106Bの内周面には雌ねじ108が形成されている。雌ねじ108には可動側ブッシュ110の外周面に形成された雄ねじ109が、クランク軸24の軸線方向、つまり左右方向に螺進及び螺退可能にねじ係合している。
可動側ブッシュ110は、固定側ブッシュ106とは反対の側にフランジ部112を有する。フランジ部112には可動側ブッシュ110が手廻しされ得るように花びら状の凹凸形状になっている。フランジ部112のフランジ面はハウジング52の延出部56の上部に形成されたボス部(結合部)66の端面に正対して接触している。
フレーム側マウント部材92は固定側ブッシュ106及び可動側ブッシュ110の中心部をクランク軸24の軸線方向に貫通してボス部66のねじ孔(不図示)にねじ係合した締結ボルト114によってハウジング52を固定状態で支持している。
このようにして、固定側ブッシュ106と可動側ブッシュ110とは、ハウジング52とフレーム18との間にクランク軸24の軸線方向に延在する雌ねじ108及び雄ねじ109によるねじ機構を含み、フレーム側マウント部材92とハウジング52との間に於けるクランク軸24の軸線方向の間隔を調節(増減)可能な調整機構をなす。
この軸線方向の間隔調節によってクランク軸24の中心軸線(クランク軸線)に対する回転出力部材64の傾きが補正され、回転出力部材64がクランク軸線を直交する平面に沿うように、回転出力部材64の姿勢を補正することができる。
ハウジング52の延出部56及び結合主部材72の外表面には、ハウジング52に対し結合主部材72が、換言すると結合主部材72と一体の回転出力部材64が所定の回転位置に位置したことを示すための外部より目視可能な三角形のマーク116及び118[1]~[3]が印刷されている。マーク116とマーク118[1]~[3]のうちの[1]とは、図1に示されているように、クランク軸24の回転中心点(回転出力部材64の回転中心点)Aと電動モータ58の回転中心点Bとを通る直線(ユニット中心線)Cと、クランク軸24の回転中心点Aとペダル30の回転中心点Dとを通る直線(クランクアーム線)Eとがなす角度βが90度になったときに合致する。尚、マーク118[1]~[3]は、ダイアルの数字を示すものであり、結合主部材72の回転方向に互いに等間隔をおいて印刷されている。
後述のジャイロセンサ138の出力信号に基づいて検出される重力方向に沿う鉛直線Vとユニット中心線Cとがなす角度γは、フレーム18に対するハウジング52の取付角度により決まる。マーク116とマーク118のうちの[1]とが合致している状態、つまりクランクアーム26が角度βの回転角度にある状態において、鉛直線Vとクランクアーム線Eとがなす角度αは、β-γ、つまりα=90-γになり、角度αに基づいて回転角センサ134のキャリブレーションが後述の制御装置150に設けられているキャリブレーション処理部152によって行われる。
ハウジング52の延出部56には電動アシストのための制御装置150(図4参照)が内蔵されている。シートチューブ12には締結バンド(不図示)等によって電動モータ58及び制御装置150の電源をなす2次電池によるバッテリ122が取り付けられている。
電動モータ58は、図4に示されているように、U相、V相、W相の各相の巻線LU、LV、LWを有する3相交流モータであり、バッテリ122から電源スイッチ124及びインバータ126を介して各巻線LU、LV、LWに電流(電力)を供給される。
インバータ126は、制御装置150によりPWM制御される電力変換器をなすものであり、各相(U相、V相、W相)毎に、パワートランジスタ128とダイオード130との並列回路を2組ずつ直列に接続されており、パルス幅変調によって電動モータ58の各相に印加する電圧を定量的に調節する。
インバータ126は、各相のパワートランジスタ128が同時にオン状態になることにより、巻線LU、LV、LWが互いに短絡接続(ショート)され、ダイレクトブレーキ回路として作用する。つまり、インバータ126は電力変換器とダイナミックブレーキ回路とを兼ねている。
次に、電動アシスト装置50の制御系を、図4を参照して説明する。
電動アシスト装置50には、回転角センサ134と、パルスセンサ136と、ジャイロセンサ138と、電流センサ140と、電圧センサ142とが設けられている。
回転角センサ134は電動モータ58或いはハウジング52に設けられ、モータ回転角の回転角(絶対角)或いは回転出力部材64の回転角(絶対角)を検出する。回転角センサ134は、電動アシスト装置50のハウジング52が自転車10のフレーム18に取り付けられ、回転出力部材64が結合機構70によってクランク軸24に結合されている状態では、クランク軸24のクランク回転角度(絶対角)を検出することになる。
回転角センサ134により検出される絶対角(クランク回転角度θ)のゼロ点(原点)は、図5に示されているように、片方のクランクアーム26のペダル30が最上昇位置に位置するクランク軸24のクランク回転角度に設定される。
尚、以下の説明では、電動アシスト装置50がフレーム18に取り付けられているものとして、便宜上、回転角センサ134はモータ回転角或いは回転出力部材64の回転角と等価のクランク軸24のクランク回転角度を検出すると記載することがある。
パルスセンサ136は、クランク軸24の回転を検出する回転センサであり、ハウジング52に設けられ、回転出力部材64の回転を検出する。
ジャイロセンサ138はハウジング52に設けられ、回転出力部材64(クランク軸24)の傾斜角を検出する。ジャイロセンサ138は傾斜角検出装置の一部を構成するものであり、傾斜角検出装置はジャイロセンサ138の出力信号に基づいて重力方向、つまり鉛直線Vに対する電動アシスト装置50の左右方向及び前後方向の傾斜角を検出する。
電流センサ140は、電動モータ58とインバータ126とを接続する相毎の接続線59U、59V、59Wの電流値(モータ電流値Im及び逆電流値Idb)を検出する。尚、この電流値の検出は、3相全てについて行われてもよいが、少なくとも3相中の2相について行われることにより、制御に必要な電流値の検出が行われる。
電圧センサ142はバッテリ122の電圧Vbを検出する。
制御装置150は、マイクロコンピュータ等を含む電子制御式のものであり、キャリブレーション処理部152と、踏力推定演算部154と、クランク正逆転判定部156と、踏力有無判定部158と、ダイナミックブレーキ制御部160と、実効逆電流値演算部162と、モータ駆動制御部164とを有する。
キャリブレーション処理部152は、平坦地においてジャイロセンサ138の出力信号に基づいて検出される重力方向を基準として回転角センサ134の絶対角を設定するキャリブレーションを行う。
回転角センサ134のキャリブレーションは、マーク116とマーク118[1]とが合致している状態において、つまりクランクアーム26が回転位置により決まる角度βが90度である状態において、フレーム18に対するハウジング52の取付角度により決まるγを含む演算式α=90-γにより計算される角度αに基づいて、回転角センサ134の絶対角の基準(原点検出)を設定することが行われる。
マーク116とマーク118[1]とは、使用者によってクランクアーム26が逆廻りされるか、自転車10の後輪(不図示)が路面より離れた状態でクランクアーム26が廻されることにより合致する。このマーク116とマーク118[1]とが合致した状態が所定時間に亘って維持されることにより、キャリブレーション処理部152は上述の回転角センサ134のキャリブレーションを実行する。
これにより、自転車10に対する電動アシスト装置50の取付角度にばらつきがあっても、回転角センサ134によりクランク回転角度θ(絶対角)の検出が的確に行われる。
尚、回転角センサ134のキャリブレーションについて、より詳細な説明が必要ならば、本願出願人と同一の出願人による特願2019-84258号の明細書及び図面を参照されたい。
踏力推定演算部154は後述の実効逆電流値演算部162により演算される実効逆電流値Ierに基づいて自転車10のペダル踏力を推定する。踏力推定演算部154は、実効逆電流値Ierが大きいときには、ペダル踏力が大きいと推定し、つまり、実効逆電流値Ierが大きいほどペダル踏力が大きいと推定し、実効逆電流値Ierが小さいほどペダル踏力が小さいと推定する。踏力推定演算部154は、実効逆電流値Ierが負値であるときには、電動モータ58の駆動を停止すべくペダル踏力をゼロとする。
踏力推定演算部154は、後述するダイナミックブレーキ・オン時に生じる逆起電力による逆電流値Idbが安定しないときには、電流センサ140により検出される所定のクランク回転角度におけるモータ電流値、回転角センサ134により検出されるクランク回転角度θの変化から算出されるクランク角速度或いはクランク角加速度に基づいて自転車10のペダル踏力を推定する。尚、このペダル踏力の推定について、より詳細な説明が必要ならば、本願出願人と同一の出願人による特願2019-52798号の明細書及び図面を参照されたい。
モータ駆動制御部164は、PWM信号を生成するものであり、基本的には踏力推定演算部154によって推定されたペダル踏力に応じた電力をもって電動モータ58を作動させるべく、インバータ126に駆動トルクの制御指令(PWM信号)を出力する。
インバータ126は、モータ駆動制御部164からPWM信号を与えられる状態下では、通常の電力変換器として作用し、バッテリ122から電動モータ58に供給する電力を定量的に設定する。これにより、電動モータ58は、ペダル踏力の推定値に応じた駆動トルクによってペダリングのアシストを行う。
クランク正逆転判定部156は、回転角センサ134により検出されるクランク回転角度に基づいてクランク軸24の正転と逆転とを判定する。モータ駆動制御部164は、クランク正逆転判定部156よりクランク軸24が逆転していると判定されたときには、電動モータ58の駆動を停止する制御を行う。これにより、クランク軸24が逆転しているときに無駄なアシストが行われない。
踏力有無判定部158は、回転角センサ134により検出されるクランク軸24の回転からペダル30に対する踏力の有無を判定する。モータ駆動制御部164は、踏力有無判定部158により踏力が無いと判定されたときには、電動モータ58の駆動を停止する制御を行う。これにより、踏力が無いときに無駄なアシストが行われない。
モータ駆動制御部164は、更に、ジャイロセンサ138の出力信号に基づいて検出される重力方向を基準とする傾斜角度に応じて、つまり、自転車10の重力方向に対する左右方向及び前後方向の傾きに応じて電動モータ58の駆動トルクを増減する補正制御を行う。これにより、旋回走行時等において自転車10が左右方向に傾いたときには、アシスト力を弱くしたり、登坂路等において自転車10が前後方向に傾いたときにはアシスト力を強くしたりすることが行われ、運転者が意図するアシストが行われると共に安全性が向上する。
モータ駆動制御部164は、更に、電圧センサ132によって検出されたバッテリ電圧Vbの低下に応じて電動モータ58の回転出力を低減する制御を行う。これにより、バッテリ122の過放電が抑えられ、バッテリ122の寿命が延びる。また、バッテリ122の電力消費が抑えられ、バッテリ122の一回の充電におけるアシスト継続距離(時間)が延長される。
ダイナミックブレーキ制御部160は、回転角センサ134により検出されるクランク回転角度が所定範囲であるときに、バッテリ122から電動モータ58への電流の供給を停止(電断)し、インバータ126の各相のパワートランジスタ128を同時にオン状態にし、インバータ126をダイナミックブレーキ回路として作用させる。このダイナミックブレーキ作用時(ダイナミックブレーキ回路・オン状態時)には、電動モータ58は、ペダル踏力によって回転駆動され、ペダル踏力に応じた逆起電力を生じる。
この逆起電力は、ペダル踏力が小さい場合に、モータ電流をカットすると、速度低下が大きいので「小」になり、アシスト量が過少の場合、ペダル踏力が大きくなるので、モータ電流をカットしても、あまり速度低下しないので、「大」であると考えられる。
ダイナミックブレーキ制御部160は、図5に示されているように、片方のペダル30が最上昇位置に位置するクランク回転角度(ゼロ点)からクランク軸24がペダル漕ぎ方向に90度回転した回転角度を含む所定のクランク回転角度範囲θ1及びゼロ点からクランク軸24がペダル漕ぎ方向に270度回転した回転角度を含む所定のクランク回転角度範囲θ2であるときに、電断状態でダイナミックブレーキ回路をオン状態する。これにより、図6に示されているように、回転角度範囲θ1及び回転角度範囲θ2の各々において逆起電力が生じ、バッテリ122によるモータ電流とは極性が反転した逆電流が生じる。尚、回転角度範囲θ1及び回転角度範囲θ2は、2度~7度であってよく、好ましくは5度程度であってよい。
実効逆電流値演算部162は、上述の逆起電力による逆電流値Idbを電流センサ140から取得し、モータ逆電流i、モータ回転数Nm及びクランク回転数Ncに基づいて下式(1)により惰性回転による逆電流値Iig(図6参照)を算出し、下式(2)に示されているように、逆電流値Idbから逆電流値Iigを減算することにより、実効逆電流値Ierを算出する。
Iig={Jm・α1・Nm+(Jc+Jo)R・α2・Nc+10・Kt・i}/(10・V)
但し、Jm:電動モータ58の慣性モーメント(kg/m) ...(1)
Jc:クランクアーム26、28を含むクランク機構の慣性モーメント(kg/ m
Jo:回転出力部材64を含む回転出力部の慣性モーメント(kg/m
R:歯車列のギヤ比
Kt:電動モータ58のトルク定数
α1:モータ角加速度(rad/sec
α2:クランク角加速度(rad/sec
Nm:モータ回転数(rpm)
Nc:クランク回転数(rpm)
i:モータ残電流値(A)
V:システム電圧(V)
Ier=Idb-Iig ...(2)
これにより、実効逆電流値Ierは、図6に示されているように、回転角度範囲θ1及び回転角度範囲θ2毎に、つまり、クランク軸24の半回転毎に算出される。
回転角度範囲θ1及び回転角度範囲θ2は左右両方のペダル30で見てペダル漕ぎ力が自転車走行に有効に寄与する角度範囲であるから、逆起電力による逆電流値Idbはペダル踏力を的確に反映する。このことにより、ペダル踏力を反映した実効逆電流値Ierがクランク軸24の半回転毎に算出される。
これにより、ペダル踏力の検出のための構造が複雑化したり、自転車10の改造を要したりすることなく、ペダル踏力に応じたアシストが行われるようになる。
ダイナミックブレーキ制御部160は、電源スイッチ124がオフであるときには、前述のダイナミックブレーキ回路を常時オン状態にし、電源スイッチ124が再オンされたときには、クランク軸24が手操作によって予め定められたクランク回転角度に設定されることによりダイナミックブレーキ回路を前述の所定の角度範囲でのみオン状態にする定常制御状態に戻る。
これにより、クランク軸24が予め定められたクランク回転角度に設定されるまでは、例えば、マーク118が[1]-[3]-[2]の順序をもってマーク116に合われる位置に結合主部材72が回転されたこと(ダイアル合わせ)が、回転角センサ134の出力信号から確認されるまで、ダイナミックブレーキ回路が常時オンの状態が維持され、通常の自立走行ができない程度の大きいペダル踏力(ペダル漕ぎ)が必要になる。
上述のダイアル合わせの番号の順序が使用者の秘密になっていることにより、マーク116と118とがダイアルキーとして機能し、ダイナミックブレーキ回路の常時オンによって通常の自立走行ができない程度の大きいペダル踏力が必要になることから、つまり、通常の自立走行ができない程にペダル漕ぎが重くなることにより、盗難対策がなされる。
尚、ダイアル合わせによる盗難対策は、制御装置150におけるモード設定により無効にすることができる。無効時には、電源スイッチ124が再オンされるだけで、ダイナミックブレーキ回路が前述の所定の角度範囲でのみオン状態になる定常制御状態に戻る。
次に、制御装置150が実行するアシスト制御ルーチンを、図7に示されているフローチャートを参照して説明する。
この制御ルーチンは電動アシスト装置50の電源スイッチ124がオンになることにより開始され、それに伴い各センサ134、136、138、140、142に対する給電が開始され、マーク116と118によるダイアル合せの確認が行われる(ステップS10)。正しくダイアル合せが行われるまでは、前回の電源スイッチ124のオフ時に設定されたダイナミックブレーキ回路の常時オン状態が維持される。これにより盗難対策がなされる。
正しくダイアル合せが行われると、ダイナミックブレーキ回路がオフ状態になり(ステップS11)、その後に回転角センサ134のキャリブレーション処理が行われる(ステップS12)。
キャリブレーション処理が完了すると、次に、待機状態処理が行われる(ステップS13)。待機状態処理は電動モータ58を停止状態にすることを含む。
次に、電動アシスト装置50の電源スイッチ124がオフに変化したか否かの判別が行われる(ステップS14)。電源スイッチ124がオフに変化した場合には、ダイナミックブレーキ回路を常時オンの状態にし(ステップS15)、電源オフ処理が行われる(ステップS16)。電源オフ処理は各センサ134、136、138、140、142に対する給電を停止することを含む。
電源スイッチ124がオフに変化していない場合には,電動モータ58が逆転しているかの判別が行われる(ステップS17)。電動モータ58が逆転している場合には、待機状態処理(ステップS13)に戻る。
電動モータ58が逆転していない場合には、電動モータ58が1回転したことが確認され(ステップS18)、その後に、電動モータ58が始動される(ステップS19)。
次に、所定のクランク回転角度範囲θ1、θ2において、電動モータ58に対する電力供給を停止(電断)し、ダイナミックブレーキ回路をオン状態にすることが行われる(ステップS20)。電断・ダイナミックブレーキ回路オン状態下において、電動モータ58に逆起電力が生じ、この逆起電力による逆電流値Idbが電流センサ140によって検出される(ステップS21)。
次に、逆電流値Idbの状態が安定しているか否かの判別が行われる(ステップS22)。逆電流値Idbの状態が安定してれば、惰性回転による逆電流値Iigを算出する演算が行われる(ステップS23)。
次に、逆電流値Idb-Iig>0であるか否かの判別が行われる(ステップS24)。逆電流値Idb-Iig>0でないときには、つまり実効逆電流値Ierが負値である場合には、アシストを必要としない惰性走行等であると判断して待機状態処理(ステップS13)に戻る。
逆電流値Idb-Iig>0であるときには、実効逆電流値Ierに基づいてペダル踏力の推定が行われ(ステップS25)、推定されたペダル踏力に応じたモータ駆動出力(PWM)が演算される(ステップS26)。
次に、演算されたモータ駆動出力によるモータ駆動処理が行われる(ステップS27)。モータ駆動処理は、演算されたモータ駆動出力に応じた電力を電動モータ58に供給することを含んでいる。これにより、電動モータ58が駆動され、ペダル踏力に応じたアシストが行われる。
ステップS22における逆電流値Idbの状態が安定しているか否かの判別において、逆電流値Idbの状態が安定していないと判定された場合には、モータ電流、クランク角速度或いはクランク角加速度やこれらの組み合わせによってペダル踏力の推定が行われ(ステップS28)、推定されたペダル踏力に応じたモータ駆動出力(PWM)が演算される(ステップS26)。
これにより、ペダル踏力の検出のための構造が複雑化したり、自転車10の改造を要したりすることなく、ペダル踏力に応じたアシストが行われると共に、運転者が意図するペダリングの状態に応じたアシストが行われる。
以上、本発明を、その好適な実施形態について説明したが、本発明はこのような実施形態により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、ダイナミックブレーキ回路は、インバータ126の内部短絡によらずに、図8に示されているように、常閉型リレースイッチ172によって電動モータ58の各相に抵抗器Ru、Rv、Rwが接続されるダイナミックブレーキ回路170であってもよい。実効逆電流値Ierは、演算によらずに、モータ残電流値やクランク回転数等を引数とするデータマップの検索により行われてもよい。また、前記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
10 :自転車
12 :シートチューブ
14 :ダウンチューブ
16 :チェーンステー
18 :フレーム
20 :軸受筒体
24 :クランク軸
26 :クランクアーム
26A :クランク軸嵌合孔
28 :クランクアーム
30 :ペダル
32 :ドライブスプロケット
50 :電動アシスト装置
52 :ハウジング
54 :円環部
56 :延出部
58 :電動モータ
60 :中心開口
62 :円筒部
64 :回転出力部材
66 :ボス部
70 :結合機構
72 :結合主部材
73 :傾斜縁部
74 :クランプ駒部材
75 :ボルト
76 :ボルト
78 :クランク連結部材
80 :ボルト
81 :貫通孔
90 :支持機構
92 :フレーム側マウント部材
94 :締結バンド
96 :四角枠部
98 :支持基部部材
100 :四角板状部
102 :垂下片部
103 :貫通孔
104 :支持片部材
106 :固定側ブッシュ
106B :大径部
108 :雌ねじ
109 :雄ねじ
110 :可動側ブッシュ
112 :フランジ部
114 :締結ボルト
116 :マーク
118 :マーク
122 :バッテリ
124 :電源スイッチ
126 :インバータ
128 :パワートランジスタ
130 :ダイオード
132 :電圧センサ
134 :回転角センサ
136 :パルスセンサ(回転センサ)
138 :ジャイロセンサ
140 :電流センサ
142 :電圧センサ
150 :制御装置
152 :キャリブレーション処理部
154 :踏力推定演算部
156 :クランク正逆転判定部
158 :踏力有無判定部
160 :ダイナミックブレーキ制御部
162 :実効逆電流値演算部
164 :モータ駆動制御部
170 :ダイナミックブレーキ回路
172 :常閉型リレースイッチ
LU :巻線
LV :巻線
LW :巻線
Ru :抵抗器
Rv :抵抗器
Rw :抵抗器

Claims (12)

  1. 転車のフレームに取り付けられるハウジングと、前記ハウジングに設けられた電動モータと、前記自転車に設けられ、前記電動モータの電源をなすバッテリと、前記ハウジングに回転可能に支持されて前記電動モータにより回転駆動され、前記自転車のクランク軸又はクランクアームにトルク伝達関係で接続される回転部材と、前記電動モータの作動を制御する制御装置とを含む自転車の電動アシスト装置であって、
    前記電動モータに接続されたダイナミックブレーキ回路と、
    前記クランク軸のクランク回転角度を検出する回転角センサと、
    前記電動モータの電流値を検出する電流センサと有し、
    前記制御装置は、
    前記クランク回転角度が所定範囲であるときに、前記バッテリから前記電動モータへの電流の供給を停止し、前記ダイナミックブレーキ回路をオン状態にするダイナミックブレーキ制御部と、
    前記ダイナミックブレーキ回路がオン状態であるときに前記電流センサによって検出される逆起電力による逆電流値から前記自転車のペダル踏力を推定する踏力推定演算部と、
    前記踏力推定演算部によって推定されたペダル踏力に応じて前記電動モータの駆動を制御するモータ駆動制御部とを有する電動アシスト装置。
  2. 前記踏力推定演算部は、前記逆電流値が大きいときには、前記ペダル踏力が大きいと推定する請求項1に記載の電動アシスト装置。
  3. 前記踏力推定演算部は、前記ダイナミックブレーキ回路のオン状態時に、前記クランク軸の惰性回転による逆電流値を、前記逆起電力による前記逆電流値から減算した実効逆電流値に基づいて前記ペダル踏力を判定する請求項1又は2に記載の電動アシスト装置。
  4. 前記モータ駆動制御部は前記実効逆電流値が負値である場合には前記電動モータの駆動を停止する制御を行う請求項3に記載の電動アシスト装置。
  5. 前記ダイナミックブレーキ制御部は、片方のペダルが最上昇位置に位置するクランク回転角度から前記クランク軸が90度回転したクランク回転角度を含む所定のクランク回転角度範囲及び又は270度回転したクランク回転角度を含む所定のクランク回転角度範囲のクランク回転角度であるときに前記ダイナミックブレーキ回路をオン状態にする請求項1~4の何れか一項に記載の電動アシスト装置。
  6. 前記ダイナミックブレーキ制御部は、前記電動アシスト装置の電源のオフ時に前記ダイナミックブレーキ回路を常時オン状態にし、前記電動アシスト装置の電源の再オン後には、前記ダイナミックブレーキ回路を前記所定の角度範囲でのみオン状態にする請求項5に記載の電動アシスト装置。
  7. 前記ダイナミックブレーキ制御部は、前記電動アシスト装置の電源のオフ時に前記ダイナミックブレーキ回路を常時オン状態にし、前記電動アシスト装置の電源の再オン時に前記クランク軸が手操作によって予め定められたクランク回転角度に設定されることにより、前記ダイナミックブレーキ回路を前記所定の角度範囲でのみオン状態にする請求項5に記載の電動アシスト装置。
  8. 前記回転角センサにより検出されるクランク回転角度から前記クランク軸の正転と逆転とを判定するクランク正逆転判定部を有し、
    前記モータ駆動制御部は前記クランク正逆転判定部より前記クランク軸が逆転していると判定されたときには前記電動モータの駆動を停止する制御を行う請求項1~7の何れか一項に記載の電動アシスト装置。
  9. 前記電動アシスト装置において、前記クランク軸の回転を検出する回転センサと、前記回転センサにより検出される前記クランク軸の回転から前記ペダルに対する踏力の有無を判定する踏力有無判定部とを有し、前記モータ駆動制御部は、前記踏力有無判定部により踏力が無いと判定されたときには前記電動モータの駆動を停止する制御を行う請求項1~8の何れか一項に記載の電動アシスト装置。
  10. 前記自転車の傾きを検出するジャイロセンサを有し、
    前記モータ駆動制御部は、更に、前記ジャイロセンサによって検出された前記自転車の傾きに応じて前記電動モータの回転出力を補正する制御を行う請求項1~9の何れか一項に記載の電動アシスト装置。
  11. 前記バッテリの電圧を検出する電圧センサを有し、
    前記モータ駆動制御部は、更に、前記電圧センサによって検出された電圧の低下に応じて前記電動モータの回転出力を低減する制御を行う請求項1~10の何れか一項に記載の電動アシスト装置。
  12. 請求項1~11の何れか一項に記載の電動アシスト装置を取り付けられた自転車。
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