JP7216282B2 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、サイドエアバッグ装置に係り、特に、車体と座席の間に配置され、車体側方から加えられる衝撃を緩和するためのサイドエアバッグ装置に関するものである。
従来、車両の側面衝突時に車両用シートの側方に設けられたエアバッグを車両前方側に膨出展開させて、乗員を保護するためのサイドエアバッグ装置が知られており、具体的には、膨出可能なエアバッグと、エアバッグの内部にガスを注入するインフレータと、エアバッグおよびインフレータを格納するエアバッグ格納部を有し、車体ドアと後部座席との間に取り付けられるベース部材と、当該ベース部材に取り付けられ、エアバッグの膨出展開方向をガイドする力布と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された車両用サイドエアバッグ装置では、エアバッグモジュールを格納するエアバッグ格納部を有し、車体ドアと後部座席との間に取り付けられる樹脂製のベース部材(シートフレーム)と、エアバッグ格納部を車体後方側から保持する金属製のリテーナ部材(金属板)と、ベース部材及びリテーナ部材に取り付けられ、力布の一端部を取り付けるための金属製の力布ブラケット(係止金具)と、から主に構成されている。
リテーナ部材は、上下方向に長尺な部材となっており、その上方部分がエアバッグ格納部に固定されており、その下方部が車体部材に固定されている。すなわち、エアバッグ及びインフレータを車体後方側から保持するための保持機能と、車体側に固定するための固定機能とを有する部材となっている。
力布ブラケットは、上下方向に間隔を空けて複数配置されており、力布の一端部を固定するための機能を有する部材となっている。
国際公開第2012/035619号
ところで、特許文献1のようなサイドエアバッグ装置では、上下方向に長尺な金属製のリテーナ部材や、複数からなる金属製の力布ブラケットを備えているため、エアバッグが膨出展開するときに、エアバッグ及びインフレータを格納するエアバッグ格納部周辺の剛性を確保することはできるものの、サイドエアバッグ装置が大型化してしまい、また重量化してしまう虞があった。
また、車体ドアと後部座席の間に取り付けられるサイドエアバッグ装置は、比較的複雑な構造を有するため、出来る限りシンプルな構成で、構成部品数を抑えたサイドエアバッグ装置が求められていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、小型化及び軽量化を図ることが可能なサイドエアバッグ装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、シンプルな構成で構成部品数を抑えることが可能なサイドエアバッグ装置を提供することにある。
前記課題は、本発明のサイドエアバッグ装置によれば、車体と座席との間に設けられるサイドエアバッグ装置であって、膨出可能なエアバッグと、該エアバッグの内部にガスを供給するインフレータと、折り畳まれた状態の前記エアバッグ及び前記インフレータを格納するエアバッグ格納部を有し、車体ドアと前記座席との間に取り付けられるベース部材と、前記エアバッグ及び前記インフレータを車体側方側又は車体後方側から保持するリテーナユニットと、を備え、該リテーナユニットは、前記インフレータに設けられた被組み付け部に組み付けるためのインフレータ組み付け部と、前記車体に設けられた被取り付け部に取り付けるための車体取り付け部と、を有するリテーナ本体ブラケットと、該リテーナ本体ブラケットに着脱可能となるように連結され、前記エアバッグの膨出展開方向をガイドする力布の一端側を取り付けるための力布用ブラケットと、を備え、前記リテーナユニットは、前記エアバッグ格納部の上端と下端の間に配置されていること、により解決される。
上記のように、リテーナユニットが、エアバッグ格納部の上端と下端の間に配置されているため、従来と比較してサイドエアバッグ装置全体の小型化及び軽量化を図ることができる。
また、リテーナユニットが、インフレータ組み付け部と、車体取り付け部と、力布の一端側を取り付ける部分とを有しており、エアバッグ及びインフレータを保持するための機能と、車体側に取り付けるための機能と、力布の一端側を取り付けるための機能とを兼ね備えた部材となっている。そのため、シンプルな構成で構成部品数を抑えたサイドエアバッグ装置を実現することができる。
また、リテーナユニットにおいてインフレータ組み付け部と、車体取り付け部と、力布の一端側を取り付ける部分とがそれぞれ異なる位置に配置されるため、車体のレイアウトに応じて適宜サイドエアバッグ装置の設計がし易くなる。
このとき、前記リテーナ本体ブラケットは、前記力布用ブラケットの上端と下端の間に配置されていると良い。
また、前記リテーナ本体ブラケットの上下方向の長さは、前記インフレータの上下方向の長さよりも短いと良い。
上記構成により、サイドエアバッグ装置全体の一層の小型化及び軽量化を図ることができる。
このとき、前記力布は、第1力布であって、前記リテーナユニットは、前記エアバッグの膨出展開方向をガイドする第2力布の一端側を取り付けるための力布用ワイヤをさらに備え、前記力布用ブラケットは、前記リテーナ本体ブラケットに前記力布用ワイヤを介して連結されていると良い。
上記のように、力布用ブラケットは、リテーナ本体ブラケットに力布用ワイヤを介して連結されているため、従来のように締結用ボルトを用いる必要がなくなるため、シンプルな構成で構成部品数を抑えることができる。
このとき、前記リテーナ本体ブラケットは、前記インフレータの車体側方側の位置に配置され、前記力布用ワイヤは、前記リテーナ本体ブラケットに連結された状態で前記インフレータの車体後方側の位置に配置され、前記リテーナユニットは、前記力布用ワイヤが前記エアバッグ格納部の後壁部に設けられた係合部に係合することで、前記エアバッグ格納部に取り付けられていると良い。
上記構成により、リテーナユニットは、エアバッグ及びインフレータを車体側方側及び車体後方側から保持することができるため、リテーナユニットによる保持機能を向上させることができる。
また、リテーナユニットは、エアバッグ格納部の係合部に力布用ワイヤを介して係合されているため、シンプルな構成で構成部品数を抑えることができる。
このとき、前記力布用ブラケットには、前記第1力布を取り付けるための第1力布取り付け部と、該第1力布取り付け部とは反対側の端部に形成され、前記力布用ワイヤに係合させるためのワイヤ係合フック部と、がそれぞれ形成されていると良い。
また、前記リテーナ本体ブラケットの車体幅方向の側面には、前記力布用ワイヤに設けられたブラケット挿通部を挿通させるためのワイヤ挿通穴が形成されていると良い。
上記構成により、締結用ボルトを用いることなく、シンプルな組み付け構成でリテーナユニットを完成させることができる。
このとき、前記リテーナ本体ブラケット及び前記力布用ブラケットの各々の側面には、該リテーナ本体ブラケット及び力布用ブラケットが組み付けられた状態で互いに連通している前記インフレータ組み付け部としての組み付け穴が形成され、前記インフレータのうち、前記組み付け穴に対向する部分には、前記インフレータを前記リテーナ本体ブラケット及び前記力布用ブラケットに組み付けるための前記被組み付け部としての組み付け軸が形成され、前記リテーナ本体ブラケットの前記組み付け穴は、前記力布用ブラケットの前記組み付け穴よりも車体前後方向に延びていると良い。
上記構成により、インフレータに対するリテーナユニットの組み付け剛性が向上する。その結果、エアバッグが膨出展開するときに、当該エアバッグの膨出展開方向を安定させることができる。
また、リテーナ本体ブラケットの組み付け穴が、車体前後方向に延びた長穴として形成されているため、車体前後方向において構成部品同士の組み付け誤差を吸収することができる。一方で、車体上下方向においては組み付け後の誤差を極力発生させない設計にすることができる。
このとき、前記力布用ワイヤには、前記ブラケット挿通部とは反対側の端部に形成され、前記第2力布を取り付けるための第2力布取り付け部が形成され、前記リテーナユニットにおいて前記インフレータが組み付けられた部分は、車体前後方向において前記第1力布取り付け部と前記第2力布取り付け部の間に配置されていると良い。
上記構成により、エアバッグ及びインフレータを、第1力布(アウタ力布)及び第2力布(インナ力布)の2枚の力布によってシンプルな構成で挟み込むことができ、エアバッグの膨出展開方向を安定させることができる。
このとき、前記力布用ブラケットの前記第1力布取り付け部は、スリット形状として形成され、前記リテーナ本体ブラケットは、前記第1力布取り付け部に前記第1力布が取り付けられた状態で、前記第1力布取り付け部の開口部を塞ぐために該開口部と重ね合わせて連結されていると良い。
上記構成により、力布用ブラケットの第1力布取り付け部に対して第1力布を容易に取り付けることができる。また、力布用ブラケットから第1力布が外れてしまうことを抑制することができる。
本発明によれば、サイドエアバッグ装置の小型化及び軽量化を図ることができる。またシンプルな構成で構成部品数を抑えたサイドエアバッグ装置を実現することができる。また、車体のレイアウトに応じて適宜サイドエアバッグ装置の設計がし易くなる。
また本発明によれば、リテーナユニットによる保持機能を向上させることができ、かつ、シンプルな組み付け構成でリテーナユニットを完成させることができる。
る。
また本発明によれば、インフレータに対するリテーナユニットの組み付け剛性が向上する。その結果、エアバッグの膨出展開方向を安定させることができる。
また本発明によれば、車体前後方向において構成部品同士の組み付け誤差を吸収できる。一方で、車体上下方向においては組み付け後の誤差を極力発生させない設計にすることができる。
また本発明によれば、第1力布(アウタ力布)及び第2力布(インナ力布)の2枚の力布をシンプルな構成で配置することができ、エアバッグの膨出展開方向を安定化できる。
また本発明によれば、力布(第1力布)を容易に取り付けることができる。また、力布用ブラケットから力布(第1力布)が外れてしまうことを抑制できる。
本実施形態のサイドエアバッグ装置の配置を示す説明図である。 サイドエアバッグ装置のエアバッグモジュール、ベース部材及びリテーナ部材を正面側から見たときの斜視図である。 エアバッグモジュール、ベース部材及びリテーナ部材を背面側から見たときの斜視図である。 図1のIV-IV断面図であって、エアバッグモジュールが格納された状態を示す図である。 サイドエアバッグ装置の組み付け構成を説明する分解斜視図である。 インフレータ、リテーナユニット及び車体ブラケットの位置関係を車体幅方向の側方から見たときの図である。 リテーナユニットの分解斜視図である。 リテーナユニットの組み付け方法を説明する図であって、リテーナ本体ブラケットに力布用ワイヤを挿通した状態を示す図である。 図8Aの状態で力布用ブラケットを組みあわせた状態を示す図である。 図8Bの状態から力布用ワイヤを挿通方向とは反対側に引き戻した状態を示す図である。 図8Cの状態から力布用ブラケットを組み合わせ方向とは反対側に引き戻した状態を示す図である。 サイドエアバッグ装置の組み付け方法を説明する図であって、ベース部材にパッド部材、力布付き表皮材を仮組み付けした状態を示す図である。 ベース部材にリテーナユニットを位置決めさせて、当該リテーナユニットにアウタ力布を組み付けた状態を示す図である。 リテーナユニットにエアバッグモジュール(インフレータ)を組み付けた状態を示す図である。 リテーナユニットにインナ力布を組み付けた状態を示す図である。 サイドエアバッグ装置のうち、エアバッグモジュール及びリテーナユニットが、車体ブラケットに取り付けられた状態を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態に係るサイドエアバッグ装置について、図1-図10を参照しながら説明する。
本実施形態は、車体ドアと後部座席との間に設けられるサイドエアバッグ装置であって、エアバッグ及びインフレータを格納するエアバッグ格納部を有するベース部材と、エアバッグ及びインフレータを車体側方側及び車体後方側から保持するリテーナユニットと、を備えており、当該リテーナユニットは、インフレータに設けられた組み付け軸部に組み付けるためのインフレータ組み付け部と、車体に設けられた車体ブラケットに取り付けるための車体取り付け部とを有するリテーナ本体ブラケットと、リテーナ本体ブラケットに着脱可能となるように連結され、エアバッグの膨出展開方向をガイドする力布の一端側を取り付けるための力布用ブラケットとを備えており、当該リテーナユニットは、エアバッグ格納部の上端と下端の間に配置されていることを特徴とするサイドエアバッグ装置の発明に関するものである。
なお、「車体前方側」とは、車体に組み付けられた後部座席のシートバックに対して着座者が着座する側を意味する。
本実施形態のサイドエアバッグ装置1は、車体側方から着座者に加えられる衝撃を緩和するための装置であって、図1に示すように、車体幅方向において車体Bの車体ドアB1と、後部座席Sの背もたれ部となるシートバックS1との間に配置されている。
なお、サイドエアバッグ装置1は、後部座席Sの車体幅方向の左右外側にそれぞれ1つずつ配置されている。
サイドエアバッグ装置1は、図2-図4に示すように、膨出可能なエアバッグ11と、エアバッグ11の内部にガスを供給するインフレータ12とを有するエアバッグモジュール10と、エアバッグモジュール10を格納するベース部材20と、ベース部材20の車体前方側の位置に載置されるパッド部材30と、ベース部材20及びパッド部材30を車体前方側から覆う表皮材40と、表皮材40の表皮開裂部41に一端部が縫着され、エアバッグ11の膨出方向をガイドする力布50と、を備えている。
また、サイドエアバッグ装置1は、図4-図6に示すように、ベース部材20に格納されたエアバッグモジュール10を車体側方側及び車体後方側から保持するリテーナユニット60をさらに備えている。
なお、リテーナユニット60は、図4に示すように、車体前後方向において車体Bの一部となる車体ブラケットB2を介して車体Bに取り付けられている。
エアバッグモジュール10は、図2-図5に示すように、エアバッグ11と、インフレータ12と、インフレータ12の上端部分に接続され、インフレータ12に点火用電力を供給するハーネス13と、から主に構成されている。
エアバッグ11は、車体側方から衝撃が加わったときに、図4に示す折り畳まれた状態から、車体前方側に向かって風船状に膨出展開する袋状部材からなる。
詳しく述べると、エアバッグ11に連結され、ガス発生源となるインフレータ12からエアバッグ11の内部に向かってガスが供給されることで、エアバッグ11が膨出する。
インフレータ12は、図2に示すように、長尺な略円柱形状のガス発生装置からなり、上下方向に長尺となるように配置されている。
インフレータ12は、その外表面から車体前方側に突出してエアバッグ11内部に連結される不図示のエアバッグ連結部と、その上端部分に形成され、ハーネス13に接続されるハーネス接続部12aと、その外表面から車体側方側(車体幅方向の車内側)に突出し、リテーナユニット60に組み付けられる組み付け軸部12bと、を備えている。
ハーネス13は、図2、図3に示すように、インフレータ12に点火用電力を供給するワイヤーハーネスであって、複数の電気配線をコルゲートチューブでまとめ、カプラを端部に取り付けたものからなる。
ハーネス13は、上下方向にインフレータ12の上端部にあるハーネス接続部12aに接続される一端部13aと、一端部13aから上方に延びて、ベース部材20に設けられたハーネス支持部28に支持される中間部13bと、中間部13bから下方に折り返されるように延びて、車体上において着座者の足下に配置された不図示の車両用バッテリーに接続される不図示の他端部と、を有しており、上下方向に長尺となるように延びている。
ベース部材20は、図2-図5に示すように、サイドエアバッグ装置1の基板となる樹脂製のフレーム部材からなり、エアバッグモジュール10を格納するものである。
ベース部材20は、車体側方から見て略逆L字形状からなり、車体幅方向において車体ドアB1とシートバックS1の間に配置されており、上端部分及び下端部分がそれぞれ不図示の車体部材に着脱可能に取り付けられている。
具体的には、ベース部材20は、車体ドアB1とシートバックS1の間に配置されるベース本体部21と、ベース本体部21の車体幅方向の両端部から連続して車体後方側に延びているベース外壁部22及びベース内壁部23と、から主に構成されている。
ベース本体部21は、略逆L字形状の板状部材からなり、その上端部分及び下端部分それぞれに配置され、不図示の車体部材に連結される上部ベース連結部21a及び下部ベース連結部21bを有している。また、ベース本体部21の略中央部分に配置され、車体部材に当接する中央ベース当接部21cを有している。
ベース本体部21のうち、上部ベース連結部21a及び下部ベース連結部21bの間には、車体幅方向の中央部分よりもやや車体内側寄りに配置され、車体後方側に窪んだ凹形状のエアバッグ格納部24が一体的に形成されている。
中央ベース当接部21cは、図3に示すように、下部ベース連結部21bの上方に配置されており、詳しく述べると、下部ベース連結部21bと上下方向で重なる位置に配置されている。また、中央ベース当接部21cは、上下方向においてエアバッグ格納部24のうち、インフレータ12が取り付けられた部分と同じ高さ位置に配置されている。
ベース外壁部22は、図3、図4に示すように、車体ドアB1と対向する部分に配置されており、その延出端部には、上下方向に間隔を空けて複数設けられ、表皮材40(アウタ表皮材42)の一端部を係止するための係止爪22aが形成されている。
ベース内壁部23は、シートバックS1と対向する部分に配置されており、その延出端部には、上下方向に長尺に延びて設けられ、表皮材40(インナ表皮材43)の他端部を木目込むための木目込み溝23aが形成されている。
エアバッグ格納部24は、図3-図5に示すように、車体前方側に開口部を有する上下方向に長尺な箱体からなり、折りたたまれた状態のエアバッグ11及びインフレータ12を着脱可能となるように格納するものである。
エアバッグ格納部24は、エアバッグ11及びインフレータ12の車体後方側に配置される後壁部24aと、後壁部24aの車体幅方向の両端部からそれぞれ連続して屈曲し、車体前方側に延びている外側壁部24b及び内側壁部24cと、を備えている。
後壁部24aの上方部分には、インフレータ12の上端部分から延びているハーネス13を車体前方側から車体後方側へ挿通させるためのハーネス挿通穴25が形成されている。
また後壁部24aのうち、インフレータ12及びリテーナユニット60(力布用ワイヤ80)と対向する部分には、後壁部24aの面から力布用ワイヤ80に向かって前方に突出し、力布用ワイヤ80に係合するための係合クリップ部26が形成されている。
係合クリップ部26は、力布用ワイヤ80を挟持することが可能なクリップであって、上下方向に所定の間隔を空けて複数配置されている。
また、後壁部24aのうち、複数の係合クリップ部26の周辺部分には、力布用ワイヤ80が係合クリップ部26に係合されていることを外部から確認するための確認用穴27が形成されている。
そのため、力布用ワイヤ80とエアバッグ格納部24の組み付け状態を容易に確認することができる。
外側壁部24bは、車体幅方向において車外側の位置に配置され、内側壁部24cは、車内側の位置に配置される側壁部となっている。
外側壁部24bの上方部分には、インフレータ12の上端部分から延びているハーネス13を支持するためのハーネス支持部28が形成されている。
内側壁部24cのうち、インフレータ12及びリテーナユニット60(リテーナ本体ブラケット61)と対向する部分には、リテーナユニット60を取り付けるための矩形状の開口穴29が形成されている。開口穴29は、上下方向に長尺となるように延びている。
パッド部材30は、図4、図5に示すように、ベース部材20と表皮材40との間に載置されるクッション材からなり、ベース部材20の車体前方側の全面にわたって配置されている。
パッド部材30は、ベース部材20に設けられた不図示のパッド取り付け部に取り付けられることで、ベース部材20に連結されている。
パッド部材30のうち、車体幅方向においてエアバッグ格納部24の外側壁部24bと対向する部分には、車体前後方向に貫通したパッド開口部31が形成されている。
パッド部材30は、パッド開口部31よりも車外側に配置されるアウタパッド32と、パッド開口部31よりも車内側に配置されるインナパッド33と、を一体的に備えている。
パッド開口部31は、上下方向に長尺な開口部分であり、表皮材40側からベース部材20側に向かって力布50が挿通されている。
パッド開口部31と、リテーナユニット60のインナ力布取り付け部73とは、エアバッグ11に対して互いに車体幅方向の反対側の位置に配置されている。一方で、パッド開口部31と、リテーナユニット60のアウタ力布取り付け部83とは、エアバッグ11に対して互いに車体幅方向の同じ側の位置に配置されている。
上記構成において、エアバッグ11が膨出展開したとき、パッド部材30が、車体幅方向においてパッド開口部31を分岐点としてアウタパッド32と、インナパッド33とに分かれて展開される。
このとき、エアバッグ11の膨出方向が力布50によってガイドされるため、エアバッグ格納部24の車体前方にあるパッド部材30の一部が飛散することなく、エアバッグ11を安定して展開させることができる。
表皮材40は、図4、図5に示すように、ベース部材20及びパッド部材30を車体前方側から覆うカバー部材であって、表皮材40のうち、車体幅方向の略中央部分においてエアバッグ格納部24(外側壁部24b)に対向する位置には、エアバッグ11の膨出展開時に開裂する表皮開裂部41が形成されている。
表皮材40は、表皮開裂部41の位置で一端部がそれぞれ連結され、表皮開裂部41に対して車外側に配置されるアウタ表皮材42と、車内側に配置されるインナ表皮材43と、から主に構成されている。
アウタ表皮材42において車外側に位置する他端部が、ベース外壁部22の係止爪22aに上下方向にわたって係止されており、インナ表皮材43において車内側に位置する他端部が、ベース内壁部23の木目込み溝23aに木目込まれている。
具体的には、アウタ表皮材42の他端部には、係止爪22aに係止させるための係止孔が上下方向にわたって形成されており、インナ表皮材43の他端部には、木目込み溝23aに木目込むための樹脂製のトリムコードが縫着されている。
上記構成において、エアバッグ11が膨出展開したとき、表皮材40が、表皮開裂部41を分岐点としてアウタ表皮材42とインナ表皮材43とに分かれて展開される。
表皮開裂部41は、車体幅方向においてエアバッグ11の少なくとも一部と重なる位置に配置されている。
力布50は、図4、図5に示すように、エアバッグ11の膨出展開方向を車体前方側にガイドする布部材からなる。
力布50は、表皮開裂部41の位置で一端部がそれぞれ連結され、表皮開裂部41に対して車外側に配置されるアウタ力布51(第2力布)と、車内側に配置されるインナ力布52(第1力布)と、から主に構成されている。
アウタ力布51は、その前端部51aがアウタ表皮材42の表皮開裂部41に取り付けられ、その前端部51aから連続してアウタパッド32を覆うように後方へ延びてパッド開口部31を通過し、さらにエアバッグ11を外側から覆うように後方へ延びて、そのループ状後端部51bがリテーナユニット60のアウタ力布取り付け部83に取り付けられて構成されている。
インナ力布52は、その前端部52aがインナ表皮材43の表皮開裂部41に取り付けられ、その前端部52aから連続してインナパッド33を覆うように後方へ延びてパッド開口部31を通過し、さらにエアバッグ11を内側から覆うように車体幅方向の内側へ延びて、そのループ状後端部52bがリテーナユニット60のインナ力布取り付け部73に取り付けられて構成されている。
このとき、アウタ力布51及びインナ力布52それぞれのループ状後端部51b,52bは、アウタ力布取り付け部83、インナ力布取り付け部73に着脱可能となるように掛け止めされている。
上記構成において、エアバッグ11が膨出展開したとき、力布50は、エアバッグ11の膨出方向を表皮材40の表皮開裂部41側にガイドする。
このとき、アウタ力布51の前端部51aは、アウタ表皮材42と共に車体前後方向の前方側に展開され、かつ、車体幅方向の車外側に引っ張られることになる。
また、インナ力布52の前端部52aは、インナ表皮材43と共に車体前後方向の前方側に展開され、かつ、車体幅方向の車内側に引っ張られることになる。
リテーナユニット60は、図4-図7に示すように、エアバッグモジュール10を車体側方側及び車体後方側から保持する金属製の保持部材であって、エアバッグ格納部24の後壁部24aに装着されている。
リテーナユニット60は、上述したエアバッグモジュール10を保持する保持機能のほか、力布50のループ状後端部51b,52bを取り付けるための力布取り付け機能と、車体Bに設けられた車体ブラケットB2に取り付けるための車体取り付け機能と、を兼ね備えた部材となっている。
リテーナユニット60は、横断面略T字形状からなり、インフレータ12よりも車体側方側に配置されるリテーナ本体ブラケット61と、リテーナ本体ブラケット61に着脱可能となるように連結され、インフレータ12よりも車体側方側に配置される力布用ブラケット70と、リテーナ本体ブラケット61及び力布用ブラケット70に着脱可能となるように連結され、インフレータ12よりも車体後方側に配置される力布用ワイヤ80と、から構成されている。
リテーナユニット60は、図1に示すように、エアバッグ格納部24の上端と下端の間に配置されている。
リテーナ本体ブラケット61及び力布用ブラケット70は、車体幅方向においてインフレータ12よりも車内側に配置されており、エアバッグ格納部24に形成された開口穴29を貫通するように配置されている。
力布用ワイヤ80は、車体前後方向においてインフレータ12とエアバッグ格納部24の間に配置されており、詳しく述べると、エアバッグ格納部24(後壁部24a)の前面に当接するように配置されている。
リテーナ本体ブラケット61は、図4-図7に示すように、上下方向に長尺となるように延びている矩形板状の部材であって、その側面の中央部分において力布用ワイヤ80(ブラケット挿通部81)を挿通させるためのワイヤ挿通穴62と、ワイヤ挿通穴62よりも車体前方側に形成され、インフレータ12の組み付け軸部12bに組み付けるためのインフレータ組み付け部63と、ワイヤ挿通穴62よりも車体後方側に形成され、車体ブラケットB2に取り付けるための車体取り付け部64と、をそれぞれ有している。
リテーナ本体ブラケット61は、図6に示すように、力布用ブラケット70の上端と下端の間に配置されている。また、リテーナ本体ブラケット61の上下方向の長さL1は、インフレータ12の上下方向の長さL2よりも短くなっており、かつ、力布用ブラケット70の上下方向の長さL3よりも短くなっている。
インフレータ組み付け部63は、車体前後方向に延びている楕円形状の組み付け穴63aとして形成されている。
組み付け穴63aは、リテーナ本体ブラケット61の長尺方向(具体的には上下方向)に所定の間隔を空けて2つ形成されており、インフレータ12との組み付け剛性を高めるべく、リテーナ本体ブラケット61及び力布用ブラケット70が互いに重ねられた部分に配置されている。
なお、リテーナ本体ブラケット61に連結された力布用ブラケット70のうち、組み付け穴63aと対向する部分においても組み付け穴72が形成されている。すなわち、組み付け穴62a及び組み付け穴72が互いに連通している。
上記構成において、リテーナユニット60にインフレータ12を組み付けるときには、組み付け穴63a、組み付け穴72にインフレータ12の組み付け軸部12bを挿通させて、その挿通端部に組み付けナット63bを組み付けることになる。
また上記構成において、組み付け穴63aは、力布用ブラケット70の組み付け穴72よりも車体前後方向に延びている。
そのため、車体前後方向においてインフレータ12との組み付け誤差を吸収することができる。一方で、車体上下方向においては組み付け後の誤差を極力発生させない設計となっている。
車体取り付け部64は、リテーナ本体ブラケット61の長尺方向(具体的には上下方向)に所定の間隔を空けて形成された第1車体取り付け部64aと、第2車体取り付け部64bとから構成されている。
具体的には、第1車体取り付け部64a、第2車体取り付け部64bは、車体ブラケットB2に設けられた2つのリテーナ取り付け穴B2dにそれぞれ対向させた状態で、リテーナ取り付け穴B2dに締結ボルト64cで締結するための取り付け穴である。
なお、図4、図5に示すように、ベース部材20のうち、車体取り付け部64に対向する位置には、予め開口穴29が形成されている。そのため、車体取り付け部64(取り付け穴)及びリテーナ取り付け穴B2dを締結ボルト64cで締結するときに、ベース部材20が邪魔になることがなく、組み付け作業が容易になる。
リテーナ本体ブラケット61の長尺方向において第1車体取り付け部64a及び第2車体取り付け部64bの間には、リテーナ本体ブラケット61の厚み方向において一方側(具体的には車内側)に向かって凸状に張り出した補強部65が形成されている。
そのため、車体取り付け部64の組み付け剛性を高めることができる。
力布用ブラケット70は、図4-図7に示すように、上下方向に長尺となるように延びている断面略L字形状の部材であって、リテーナ本体ブラケット61と重ね合わせて配置される本体壁部70aと、本体壁部70aのうち、リテーナ本体ブラケット61側の端部とは反対側の端部(車体前方側の端部)が折り曲げられて形成される折り曲げ壁部70bと、から主に構成されている。
力布用ブラケット70は、その本体壁部70aの車体後方側の端部に形成され、力布用ワイヤ80(ブラケット挿通部81)に係合させるためのワイヤ係合フック部71と、本体壁部70aにおいてワイヤ係合フック部71よりも車体前方側の部分に形成され、インフレータ12(組み付け軸部12b)に組み付けるための組み付け穴72と、折り曲げ壁部70bに形成され、インナ力布52のループ状後端部52bを取り付けるためのインナ力布取り付け部73と、をそれぞれ有している。
ワイヤ係合フック部71は、フック形状からなり、本体壁部70aの車体後方側の端部の一部がリテーナ本体ブラケット61側とは反対側に向かって折り返されることで形成されている。
ワイヤ係合フック部71は、図7、図8Dに示すように、リテーナ本体ブラケット61に重ね合わせるように組み付けられた状態で、リテーナ本体ブラケット61のワイヤ挿通穴62を挿通した力布用ワイヤ80の挿通端部(ブラケット挿通部81)と係合している。
上記構成により、力布用ブラケット70は、力布用ワイヤ80を介してリテーナ本体ブラケット61に着脱可能となるように連結することができる。
インナ力布取り付け部73は、スリット形状からなり、折り曲げ壁部70bの外周部分に配置され、折り曲げ壁部70bの長尺方向(具体的には上下方向)に沿って延びるように形成されている。
具体的には、インナ力布取り付け部73は、本体壁部70aの車体後方側の端部から折り曲げ壁部70bに向かって延びている開口部73aと、開口部73aから連続して折り曲げ壁部70bの長尺方向に沿って延びている力布保持部73bと、から構成されている。
力布保持部73bは、インナ力布52を保持するスリット領域であって、インナ力布52の幅よりも大きな全長を有するように形成されている。
言い換えれば、力布保持部73bの長手方向の両端の間において開口部73aが力布保持部73cに接続している。
上記構成において、インナ力布取り付け部73にインナ力布52を組み付けるときには、インナ力布52のループ状後端部52bを開口部73aを通じて力布保持部73cに通す。このようにすることで、図4、図5に示すように、インナ力布52のループ状後端部52bが力布保持部73cに保持されることとなる。
なお、リテーナ本体ブラケット61に力布用ブラケット70を組み付ける前に、予めインナ力布取り付け部73にインナ力布52を取り付けておくと良い。理由として、リテーナ本体ブラケット61に力布用ブラケット70を組み付けたときに、リテーナ本体ブラケット61がインナ力布取り付け部73の開口部73aを塞ぐ配置となるためである。
力布用ワイヤ80は、図4-図7に示すように、上下方向に長尺であって適宜折り曲げられたワイヤ部材であって、その構成要素として上下方向に延びている第1ワイヤ延出部80aと、第1ワイヤ延出部80aの延出方向の両端部からそれぞれ屈曲してリテーナ本体ブラケット61側とは反対側に向かって延びている一対の第2ワイヤ延出部80bと、一対の第2ワイヤ延出部80bの延出端部からそれぞれ互いに遠ざかるように屈曲して、上下方向に延びている一対の第3ワイヤ延出部80cと、一対の第3ワイヤ延出部80cの延出端部からそれぞれ屈曲してリテーナ本体ブラケット61側とは反対側に向かって延びている一対の第4ワイヤ延出部80dと、一対の第4ワイヤ延出部80dの延出端部からそれぞれ互いに近づくように屈曲して、上下方向に延びている第5ワイヤ延出部80e、第6ワイヤ延出部80fと、から構成されている。
第5ワイヤ延出部80eと第6ワイヤ延出部80fは、車体幅方向において互いに異なる位置に配置されており、かつ、上下方向において少なくとも一部が互いに重なるように配置されている。
具体的には、力布用ワイヤ80は、第1ワイヤ延出部80a及び一対の第2ワイヤ延出部80bによって形成され、リテーナ本体ブラケット61のワイヤ挿通穴62に挿通させるためのブラケット挿通部81と、一対の第2ワイヤ延出部80bによって形成され、エアバッグ格納部24(後壁部24a)に設けられた係合クリップ部26に係合させるためのベース係合部82と、一対の第3ワイヤ延出部80cから第6ワイヤ延出部80fによって形成され、アウタ力布51のループ状後端部51bを取り付けるためのアウタ力布取り付け部83と、をそれぞれ有している。
ブラケット挿通部81は、図8Dに示すように、リテーナ本体ブラケット61のワイヤ挿通穴62を挿通した状態で、力布用ブラケット70のワイヤ係合フック部71に対して着脱可能となるように係合されている。
ベース係合部82は、図9A、図9Bに示すように、エアバッグ格納部24の係合クリップ部26に対して着脱可能となるように係合されている。
アウタ力布取り付け部83は、力布用ワイヤ80の長尺方向(具体的には上下方向)に沿って延びるように形成されており、具体的には、第5ワイヤ延出部80e及び第6ワイヤ延出部80fによって形成される領域となる開口部83aと、開口部83aから連続して設けられ、一対の第3ワイヤ延出部80c、一対の第4ワイヤ延出部80d及び第5ワイヤ延出部80eによって形成される領域となる力布保持部83bと、から構成されている。
力布保持部83bは、アウタ力布51を保持する保持領域であって、アウタ力布51の幅よりも大きな全長を有するように形成されている。
上記構成において、アウタ力布取り付け部83にアウタ力布51を組み付けるときには、アウタ力布51のループ状後端部51bを開口部83aを通じて力布保持部83bに通す。このようにすることで、図9Bに示すように、アウタ力布51のループ状後端部51bが力布保持部83bに保持されることとなる。
<リテーナユニットの組み付け方法>
次に、リテーナユニット60の組み付け方法について、図8A-図8Dに基づいて説明する。
まずは、図8Aに示すように、リテーナ本体ブラケット61に対して力布用ワイヤ80を組み付ける。具体的には、リテーナ本体ブラケット61のワイヤ挿通穴62に対して力布用ワイヤ80のブラケット挿通部81を挿通させる。
このとき、リテーナ本体ブラケット61の側壁面と、力布用ワイヤ80の一対の第3ワイヤ延出部80cとが当接する配置となっている。
そして、図8Bに示すように、リテーナ本体ブラケット61及び力布用ワイヤ80に対して力布用ブラケット70を組み付ける。具体的には、力布用ワイヤ80のブラケット挿通部81の内部に力布用ブラケット70のワイヤ係合フック部71を差し込む。
このとき、力布用ワイヤ80の一対の第2ワイヤ延出部80bと、力布用ブラケット70の本体壁部70aが当接する配置となっている。
そして、図8Cに示すように、リテーナ本体ブラケット61及び力布用ブラケット70に対して力布用ワイヤ80を挿通方向とは反対側に向かって引き戻す。
このとき、ブラケット挿通部81(第1ワイヤ延出部80a)が、ワイヤ係合フック部71に当接する配置となっており、かつ、ブラケット挿通部81が、ワイヤ係合フック部71を挟み込んだ状態で把持する構成となっている。
最後に、図8Dに示すように、リテーナ本体ブラケット61及び力布用ワイヤ80に対して力布用ブラケット70を差し込み方向とは反対側に向かって引き戻す。
このとき、ワイヤ係合フック部71のフック部分がブラケット挿通部81(第1ワイヤ延出部80a)に当接し、かつ、ブラケット挿通部81を挟み込んだ状態で把持する構成となっている。
以上の組み付け方法によって、リテーナユニット60を容易に組み付けることができる。
<サイドエアバッグ装置の組み付け方法>
次に、サイドエアバッグ装置1の組み付け方法について、図9A-図9Dに基づいて説明する。なお、説明上、インナパッド33、インナ表皮材43について図示を省略している。
まずは、図9Aに示すように、ベース部材20の車体前方側の面に対してアウタパッド32、アウタ力布51付きのアウタ表皮材42を順に組み付ける。
このとき、アウタ力布51は、アウタ表皮材42から垂れ下がっており、エアバッグ格納部24の収容空間内に配置されている。
そして、図9Bに示すように、エアバッグ格納部24の後壁部24aに対してリテーナユニット60を係合させる。具体的には、エアバッグ格納部24に設けられた係合クリップ部26に対してリテーナユニット60のベース係合部82をクリップ係合させることになる。
そして、リテーナユニット60のアウタ力布取り付け部83に対してアウタ力布51を組み付ける。具体的には、アウタ力布取り付け部83の開口部83aにアウタ力布51のループ状後端部51bを通し、当該ループ状後端部51bを力布保持部83bに保持させることになる。
そして、図9Cに示すように、リテーナユニット60のインフレータ組み付け部63に対してインフレータ12を組み付ける。具体的には、組み付け穴63a、組み付け穴72にインフレータ12の組み付け軸部12bを挿通させて、その挿通端部に組み付けナット63bを組み付けることになる。
そして、ベース部材20の車体前方側の面に対して不図示のインナパッド33、インナ力布52付きのインナ表皮材43を順に組み付ける。
最後に、図9Dに示すように、リテーナユニット60のインナ力布取り付け部73に対してインナ力布52を組み付ける。具体的には、インナ力布取り付け部73の開口部73aにインナ力布52のループ状後端部52bを通し、当該ループ状後端部52bを力布保持部73cに保持させることになる。
以上の組み付け方法によって、サイドエアバッグ装置1を容易に組み付けることができる。
上記構成において、図4に示すように、リテーナユニット60のインフレータ組み付け部63が、車体前後方向においてインナ力布取り付け部73とアウタ力布取り付け部83の間に配置されている。
そのため、エアバッグ11及びインフレータ12を、インナ力布52及びアウタ力布53の2枚の力布によってシンプルな構成で挟み込むことができ、エアバッグの膨出展開方向を安定させることができる。
また上記構成において、図10に示すように、リテーナユニット60が、車体ブラケットB2を介して車体Bの前方に組み付けられている。
具体的には、リテーナユニット60の車体取り付け部64が、車体ブラケットB2の側壁部B2bに設けられたリテーナ取り付け穴B2dに対して締結ボルトで締結されている。
ここで、車体ブラケットB2は、図4に示すように、車体前後方向においてエアバッグ格納部24と車体Bの間に挟まれており、車体Bに連結されている前壁部B2aと、前壁部B2aの車内側端部から車体後方側に屈曲して延びており、リテーナユニット60に連結される側壁部B2b、とから構成されている。
すなわち、リテーナユニット60(車体取り付け部64)及び車体ブラケットB2が連結される部分(側壁部B2b)と、車体ブラケットB2及び車体Bが連結される部分(前壁部B2a)とが互いに異なる位置に配置されていることになる。
そのため、車体Bのレイアウトに応じて適宜リテーナユニット60を含むサイドエアバッグ装置1の設計がし易くなる。
また上記構成において、図10に示すように、リテーナユニット60は、車体Bの車体ホイールハウスB3の上方に配置されており、詳しく述べると、リテーナユニット60の少なくとも一部が、車体ホイールハウスB3と上下方向で重なるように配置されている。
そのため、車体ホイールハウスB3の直上位置にあるスペースを有効活用して、リテーナユニット60を含むサイドエアバッグ装置1をコンパクトに配置することができる。
<その他の実施形態>
上記実施形態において、図4、図5に示すように、リテーナユニット60は、エアバッグ11及びインフレータ12を車体側方側及び車体後方側から保持するための部材であるが、特に限定されることなく変更可能である。
例えば、リテーナユニット60が、エアバッグ11及びインフレータ12を車体側方側のみから保持する部材であっても良いし、車体後方側のみから保持する部材であっても良い。
上記実施形態において、図4に示すように、力布用ワイヤ80は、車体前後方向においてインフレータ12とエアバッグ格納部24(後壁部24a)の間に配置されているが、特に限定されることなく、インフレータ12及びエアバッグ格納部24の車体後方側に配置されていても良い。
上記実施形態において、図4、図5に示すように、リテーナユニット60のインフレータ組み付け部63は、インフレータ12よりも車体幅方向の車内側に配置されて、インフレータ12の組み付け軸部12bと組み付けられているが、特に限定されることなく変更可能である。
例えば、インフレータ組み付け部63が、インフレータ12よりも車体幅方向の車外側に配置されていても良いし、インフレータ12の車体後方側に配置されていても良い。
なお望ましくは、インフレータ組み付け部63が、インフレータ12よりも車体幅方向の車内側に配置されていると良い。
このようにすれば、エアバッグ11を車体前方側に、かつ、車体幅方向のやや車外側に展開させることができる。
上記理由として、エアバッグ11を格納するエアバッグ格納部24において外側壁部24b側は、比較的剛性の高い車体ドアB1に支持されている一方で、内側壁部24c側は、比較的弾性の高い後部座席Sに支持されている。すると、エアバッグ11の膨出展開方向が、車体幅方向において弾性の高い後部座席S側に引き寄せられる傾向となる。
そのため、上記構成にすることで、エアバッグ11を一層安定させて車体前方側に膨出展開できるようになる。
上記実施形態において、図4に示すように、表皮開裂部41は、車体幅方向においてエアバッグ11よりも車外側の位置に配置されており、詳しく述べると、車体幅方向においてエアバッグ格納部24の外側壁部24bと同じ位置に配置されているが、特に限定されることなく変更可能である。
例えば、表皮開裂部41は、車体幅方向においてエアバッグ格納部24の外側壁部24bと内側壁部24cの間の任意位置に配置されれば良い。
なお望ましくは、表皮開裂部41が、車体幅方向において外側壁部24bと同じ位置に配置されていると良い。
このようにすれば、上述したように、エアバッグ11を車体前方側に、かつ、車体幅方向のやや車外側に展開させることができる。
上記実施形態では、具体例として自動車の後部座席に用いられるサイドエアバッグ装置について説明したが、特に限定されることなく、自動車の前部座席に用いられるものであっても良い。また、電車やバス等の乗り物用座席のほか、飛行機や船等の乗り物用座席等に用いられるものであっても良い。
上記実施形態では、主として本発明に係るサイドエアバッグ装置に関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
1 サイドエアバッグ装置
10 エアバッグモジュール
11 エアバッグ
12 インフレータ
12a ハーネス接続部
12b 組み付け軸部(被組み付け部)
13 ハーネス
13a 一端部
13b 中間部
20 ベース部材
21 ベース本体部
21a 上部ベース連結部
21b 下部ベース連結部
21c 中央ベース当接部
22 ベース外壁部
22a 係止爪
23 ベース内壁部
23a 木目込み溝
24 エアバッグ格納部
24a 後壁部
24b 外側壁部
24c 内側壁部
25 ハーネス挿通穴
26 係合クリップ部(係合部)
27 確認用穴
28 ハーネス支持部
29 開口穴
30 パッド部材
31 パッド開口部
32 アウタパッド
33 インナパッド
40 表皮材
41 表皮開裂部
42 アウタ表皮材
43 インナ表皮材
50 力布
51 アウタ力布(第2力布)
51a 前端部
51b ループ状後端部
52 インナ力布(第1力布)
52a 前端部
52b ループ状後端部
60 リテーナユニット
61 リテーナ本体ブラケット
62 ワイヤ挿通穴
63 インフレータ組み付け部
63a 組み付け穴
63b 組み付けナット
64 車体取り付け部
64a 第1車体取り付け部
64b 第2車体取り付け部
64c 締結ボルト
65 補強部
70 力布用ブラケット
70a 本体壁部
70b 折り曲げ壁部
71 ワイヤ係合フック部
72 組み付け穴
73 インナ力布取り付け部(第1力布取り付け部)
73a 開口部
73b 力布保持部
80 力布用ワイヤ
80a 第1ワイヤ延出部
80b 第2ワイヤ延出部
80c 第3ワイヤ延出部
80d 第4ワイヤ延出部
80e 第5ワイヤ延出部
80f 第6ワイヤ延出部
81 ブラケット挿通部
82 ベース係合部
83 アウタ力布取り付け部(第2力布取り付け部)
83a 開口部
83b 力布保持部
B 車体
B1 車体ドア
B2 車体ブラケット(被取り付け部)
B2a 前壁部
B2b 側壁部
B2d リテーナ取り付け穴
B3 車体ホイールハウス
S 後部座席
S1 シートバック
L1,L2,L3 長さ

Claims (10)

  1. 車体と座席との間に設けられるサイドエアバッグ装置であって、
    膨出可能なエアバッグと、
    該エアバッグの内部にガスを供給するインフレータと、
    折り畳まれた状態の前記エアバッグ及び前記インフレータを格納するエアバッグ格納部を有し、車体ドアと前記座席との間に取り付けられるベース部材と、
    前記エアバッグ及び前記インフレータを車体側方側又は車体後方側から保持するリテーナユニットと、を備え、
    該リテーナユニットは、
    前記インフレータに設けられた被組み付け部に組み付けるためのインフレータ組み付け部と、前記車体に設けられた被取り付け部に取り付けるための車体取り付け部と、を有するリテーナ本体ブラケットと、
    該リテーナ本体ブラケットに着脱可能となるように連結され、前記エアバッグの膨出展開方向をガイドする力布の一端側を取り付けるための力布用ブラケットと、を備え、
    前記リテーナユニットは、前記エアバッグ格納部の上端と下端の間に配置されていることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 前記リテーナ本体ブラケットは、前記力布用ブラケットの上端と下端の間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記リテーナ本体ブラケットの上下方向の長さは、前記インフレータの上下方向の長さよりも短いことを特徴とする請求項1又は2に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記力布は、第1力布であって、
    前記リテーナユニットは、前記エアバッグの膨出展開方向をガイドする第2力布の一端側を取り付けるための力布用ワイヤをさらに備え、
    前記力布用ブラケットは、前記リテーナ本体ブラケットに前記力布用ワイヤを介して連結されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  5. 前記リテーナ本体ブラケットは、前記インフレータの車体側方側の位置に配置され、
    前記力布用ワイヤは、前記リテーナ本体ブラケットに連結された状態で前記インフレータの車体後方側の位置に配置され、
    前記リテーナユニットは、前記力布用ワイヤが前記エアバッグ格納部の後壁部に設けられた係合部に係合することで、前記エアバッグ格納部に取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載のサイドエアバッグ装置。
  6. 前記力布用ブラケットには、前記第1力布を取り付けるための第1力布取り付け部と、該第1力布取り付け部とは反対側の端部に形成され、前記力布用ワイヤに係合させるためのワイヤ係合フック部と、がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のサイドエアバッグ装置。
  7. 前記リテーナ本体ブラケットの車体幅方向の側面には、前記力布用ワイヤに設けられたブラケット挿通部を挿通させるためのワイヤ挿通穴が形成されていることを特徴とする請求項6に記載のサイドエアバッグ装置。
  8. 前記リテーナ本体ブラケット及び前記力布用ブラケットの各々の側面には、該リテーナ本体ブラケット及び力布用ブラケットが組み付けられた状態で互いに連通している前記インフレータ組み付け部としての組み付け穴が形成され、
    前記インフレータのうち、前記組み付け穴に対向する部分には、前記インフレータを前記リテーナ本体ブラケット及び前記力布用ブラケットに組み付けるための前記被組み付け部としての組み付け軸部が形成され、
    前記リテーナ本体ブラケットの前記組み付け穴は、前記力布用ブラケットの前記組み付け穴よりも車体前後方向に延びていることを特徴とする請求項7に記載のサイドエアバッグ装置。
  9. 前記力布用ワイヤには、前記ブラケット挿通部とは反対側の端部に形成され、前記第2力布を取り付けるための第2力布取り付け部が形成され、
    前記リテーナユニットにおいて前記インフレータが組み付けられた部分は、車体前後方向において前記第1力布取り付け部と前記第2力布取り付け部の間に配置されていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  10. 前記力布用ブラケットの前記第1力布取り付け部は、スリット形状として形成され、
    前記リテーナ本体ブラケットは、前記第1力布取り付け部に前記第1力布が取り付けられた状態で、前記第1力布取り付け部の開口部を塞ぐために該開口部と重ね合わせて連結されていることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。

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