JP7215902B2 - インサート成形品及び樹脂組成物の耐ヒートショック性低下抑制方法 - Google Patents

インサート成形品及び樹脂組成物の耐ヒートショック性低下抑制方法 Download PDF

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Description

本発明は、着色剤を含有する熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物を用いた耐ヒートショック性に優れるインサート成形品、及び着色剤を含有する熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物の耐ヒートショック性低下抑制方法に関する。
ポリブチレンテレフタレート樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂に代表される熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂は、耐熱性、耐薬品性、耐トラッキング性等の電気的特性、機械的特性、及び成形加工性等の種々の特性に優れている。そのため、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物は、エンジニアリングプラスチックとして、電子機器の筐体又はコネクタ等の電子部品や自動車部品等に広く利用されている。これらの部品は、金属等からなるインサート部材を金型内に設置した状態で、熱可塑性樹脂組成物を金型内に充填させることにより金属等と熱可塑性樹脂とを一体的に成形するインサート成形品である場合が多い。
しかし、インサート成形品を構成する金属等と熱可塑性樹脂組成物とは、温度変化による熱膨張率や収縮率が大きく異なるため、加熱及び冷却が繰り返される環境下では、使用中の温度変化でインサート成形品が破壊してしまういわゆるヒートショック破壊が起こる場合がある。ヒートショック破壊は、特に、インサート部材の角部(シャープコーナー)や、肉厚変化が大きい箇所(特に肉薄部)等、成形品の中でも応力が集中しやすい箇所や、インサート成形時に金型内で樹脂がインサート部材を起点として分流した後インサート部材の周囲を回り込んで再び合流した際の合わせ目であるウェルドラインのように、他の部位よりも強度が低くなる箇所で発生しやすい。そのため、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物には、耐ヒートショック性が求められている。熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物の耐ヒートショック性を改善する技術として、樹脂組成物中にエラストマーを添加して歪みを緩和する技術等がある(特許文献1~3)。
特開平3-285945号公報 特開2001-234046号公報 国際公開第2009/150831号パンフレット
ところで、電子部品や自動車部品として使用されるインサート成形品は、カーボンブラック等の着色剤を用いて黒く着色されている場合が多い。本発明者らは、黒着色されたインサート成形品は、無着色のインサート成形品に比べて耐ヒートショック性が低下する傾向にあることを見出した。そこで、本発明者らは、黒等に着色されたインサート成形品の耐ヒートショック性の低下を防ぐ方法について研究を重ねた。そして、樹脂の着色に用いるカーボンブラック等の着色剤として、平均一次粒子径が25nm以上である着色剤を、着色対象である熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂に配合することで、着色された熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物でも、無着色品と比べた耐ヒートショック性の低下を抑制できること、特にインサート部材が平板状であるインサート成形品において高い効果が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、着色剤を含有する熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物を用いた耐ヒートショック性に優れるインサート成形品を提供することを課題とする。また、着色剤を含有する熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物の耐ヒートショック性低下抑制方法を提供することを課題とする。
本発明に係るインサート成形品は、樹脂部材とインサート部材とを有し、樹脂部材が、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂A及び平均一次粒子径が25nm以上の着色剤Bを含有する熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物を含む、耐ヒートショック性に優れるインサート成形品である。
本発明において、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物中の着色剤Bの含有量が、0.05質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。また、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aが、ポリブチレンテレフタレート系樹脂を含むことが好ましい。
本発明において、着色剤Bは、無機顔料又は有機顔料を含むように構成することができる。また、着色剤Bは、黒色顔料、赤色顔料、橙色顔料又は白色顔料を含むように構成することができる。着色剤Bは、カーボンブラック又はカーボンナノチューブを含むことが好ましい。着色剤Bの平均一次粒子径は、27nm以上50nm以下であることが好ましい。
本発明において、インサート部材が、金属、合金又は無機固体物を含む板状部材であることが好ましい。また、インサート部材が、長手方向と幅方向とを有する主面を有し、長手方向に対して直角な平面で切断した断面において、厚さの最大値に対する幅の最大値の比が2以上とすることができる。インサート部材の厚さは、0.1mm以上3mm以下とすることができる。
本発明において、インサート部材の少なくとも一部が樹脂部材で被覆され、該被覆部における樹脂部材の厚さが、0.3mm以上5mm以下とすることができる。
本発明に係る耐ヒートショック性低下抑制方法は、インサート成形品用熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aに、平均一次粒子径が25nm以上の着色剤Bを配合する、着色剤を含有する樹脂組成物の耐ヒートショック性低下抑制方法である。
本発明によれば、着色剤を含有する熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物を用いた耐ヒートショック性に優れるインサート成形品を提供することができる。特に、板状のインサート部材を用いる場合において、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物を含む樹脂部の耐ヒートショック性の低下が抑制されたインサート成形品を提供することができる。また、着色剤を含有する熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物の耐ヒートショック性低下抑制方法を提供することができる。
耐ヒートショック性試験で用いた試験片を示す図であって、(A)は斜視図であり、(B)は上面図である。 図1に示す試験片のインサート部材を示す図であって、(A)は斜視図であり、(B)は上面図である。 耐ヒートショック性試験で用いた試験片を示す図であって、(A)は上面図であり、(B)は(A)におけるB-B線で切断した断面図であり、(C)は(A)におけるC-C線で切断した断面図である。 図3に示す試験片で用いたインサート部材を示す上面図である。 耐ヒートショック性試験で用いた試験片を示す図であって、(A)は上面図であり、(B)は(A)におけるB-B線で切断した断面図であり、(C)は(A)におけるC-C線で切断した断面図である。 図5に示す試験片で用いたインサート部材を示す上面図である。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を阻害しない範囲で適宜変更を加えて実施することができる。
[インサート成形品]
本実施形態のインサート成形品は、樹脂部材とインサート部材とを有する。以下、樹脂部材、インサート部材の順に説明する。
(樹脂部材)
樹脂部材は、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂A及び平均一次粒子径が25nm以上の着色剤Bを含有する熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物(以下、「樹脂組成物」ともいう。)を用いて形成され、該樹脂組成物を含む。この樹脂部材は、着色されているにも関わらず耐ヒートショック性の低下が抑制されている。そのため、この樹脂部材を有するインサート成形品は、耐ヒートショック性に優れている。
(熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂A)
熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aは、着色剤により着色される樹脂である。熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aは、ジカルボン酸化合物及び/又はそのエステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸成分と、ジオール化合物及び/又はそのエステル形成性誘導体を主成分とするジオール成分との反応により得られる熱可塑性ポリエステル樹脂であり、ジカルボン酸成分かジオール成分の少なくとも1種に芳香族化合物を含むものである。
ジカルボン酸成分としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドテカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、ダイマー酸等のC4-40程度のジカルボン酸、好ましくはC4-14程度のジカルボン酸)、脂環式ジカルボン酸(例えば、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ハイミック酸等のC4-40程度のジカルボン酸、好ましくはC8-12程度のジカルボン酸)、芳香族ジカルボン酸(例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、メチルイソフタル酸、メチルテレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸等のナフタレンジカルボン酸、4,4’-ビフェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェノキシエーテルジカルボン酸、4,4’-ジオキシ安息香酸、4,4’-ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4’-ジフェニルケトンジカルボン酸等のC8-16程度のジカルボン酸)、又はこれらの誘導体(例えば、低級アルキルエステル、アリールエステル、酸無水物等のエステル形成可能な誘導体)等が挙げられる。これらのジカルボン酸成分は、単独又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましいジカルボン酸成分には、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸(特にテレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸)が含まれる。ジカルボン酸成分中には、例えば、50モル%以上、好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上の芳香族ジカルボン酸が含まれているのが好ましい。さらに、必要に応じて、トリメリット酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸又はそのエステル形成誘導体(アルコールエステル等)等を併用してもよい。このような多官能性化合物を併用すると、分岐状の熱可塑性ポリエステル樹脂を得ることもできる。
ジオール成分としては、例えば、脂肪族アルカンジオール(例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール等のC2-12程度の脂肪族ジオール、好ましくはC2-10程度の脂肪族ジオール)、ポリオキシアルキレングリコール(C2-4程度のアルキレン基であり、複数のオキシアルキレン単位を有するグリコール、例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジテトラメチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等)、脂環族ジオール(例えば、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA等)等が挙げられる。また、ハイドロキノン、レゾルシノール、ビスフェノール、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)プロパン、キシリレングリコール等の芳香族ジオールを併用してもよい。これらのジオール成分は、単独又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましいジオール成分には、C2-10アルキレングリコール(エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール等の直鎖状アルキレングリコール)等が含まれる。ジオール成分中には、例えば、50モル%以上、好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上のC2-10アルキレングリコールが含まれているのが好ましい。さらに、必要に応じて、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール等のポリオール又はそのエステル形成性誘導体を併用してもよい。このような多官能性化合物を併用すると、分岐状の熱可塑性ポリエステル樹脂を得ることもできる。
熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aとしては、上述のジカルボン酸成分とジオール成分を2種以上組み合せたコポリエステルや、さらに他の共重合可能なモノマー(以下、共重合性モノマーという場合がある)として、オキシカルボン酸成分、ラクトン成分等を組み合わせたコポリエステルも使用できる。
オキシカルボン酸(又はオキシカルボン酸成分又はオキシカルボン酸類)には、例えば、オキシ安息香酸、オキシナフトエ酸、ヒドロキシフェニル酢酸、グリコール酸、オキシカプロン酸等のオキシカルボン酸又はこれらの誘導体等が含まれる。ラクトンには、プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン(例えば、ε-カプロラクトン等)等のC3-12ラクトン等が含まれる。
なお、コポリエステルにおいて、共重合性モノマーの割合は、例えば、0.01モル%以上30モル%以下程度の範囲から選択でき、通常、1モル%以上30モル%以下程度、好ましくは3モル%以上25モル%以下程度、更に好ましくは5モル%以上20モル%以下程度である。また、ホモポリエステルとコポリエステルとを組み合わせて使用する場合、ホモポリエステルとコポリエステルとの割合は、共重合性モノマーの割合が、全単量体に対して0.1モル%以上30モル%以下(好ましくは1モル%以上25モル%以下程度、更に好ましくは5モル%以上25モル%以下程度)となる範囲であり、通常、ホモポリエステル/コポリエステル=99/1~1/99(質量比)、好ましくは95/5~5/95(質量比)、更に好ましくは90/10~10/90(質量比)程度の範囲から選択できる。
好ましい熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aには、アルキレンテレフタレート、アルキレンナフタレート等のアルキレンアリレート単位を主成分(例えば、50~100モル%、好ましくは75~100モル%程度)とするホモポリエステル又はコポリエステル[例えば、ポリアルキレンテレフタレート(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリC2-4アルキレンテレフタレート)、1,4-シクロヘキサンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリアルキレンナフタレート(例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリC2-4アルキレンナフタレート)等のホモポリエステル;アルキレンテレフタレート及び/又はアルキレンナフタレート単位を主成分(例えば、50モル%以上)として含有するコポリエステル]が含まれ、これらを1種単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
特に好ましい熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aは、エチレンテレフタレート、トリメチレンテレフタレート、テトラメチレンテレフタレート、テトラメチレン-2,6-ナフタレート等のC2-4アルキレンアリレート単位を80モル%以上(特に90モル%以上)含むホモポリエステル樹脂又はコポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリテトラメチレン-2,6-ナフタレンジカルボキシレート樹脂等)である。
これらの内、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂が好ましく、特にポリブチレンテレフタレート樹脂が好ましい。
熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aの末端カルボキシル基量は、本発明の効果を阻害しない限り特に限定されない。熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aの末端カルボキシル基量は、30meq/kg以下が好ましく、25meq/kg以下がより好ましい。
熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aの固有粘度(IV)は、本発明の効果を阻害しない範囲で特に制限されない。熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aの固有粘度は0.60~1.30dL/gであるのが好ましい。成形性や、加熱冷却耐久性の向上の観点から、さらに好ましくは0.65~1.20dL/gである。かかる範囲の固有粘度の熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aを用いる場合には、着色剤組成物Bをより均一に配合しやすい。また、異なる固有粘度を有する熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aをブレンドして、固有粘度を調整することもできる。例えば、固有粘度1.0dL/gの熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aと固有粘度0.8dL/gの熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aとをブレンドすることにより、固有粘度0.9dL/gの熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aを調製することができる。熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aの固有粘度(IV)は、例えば、o-クロロフェノール中で温度35℃の条件で測定することができる。
熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aの配合量は、例えば、全樹脂組成物中40質量%以上99質量%以下とすることができ、好ましくは、50質量%以上90質量%以下とすることができる。熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aの配合量がこの範囲の場合、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aの特性を十分に発揮して、耐熱性、耐薬品性、耐トラッキング性等の電気的特性、機械的特性、及び成形加工性等の種々の特性に優れた樹脂組成物とすることができる。
なお、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aは、市販品を使用してもよく、ジカルボン酸成分又はその反応性誘導体と、ジオール成分又はその反応性誘導体と、必要により共重合可能なモノマーとを、慣用の方法、例えばエステル交換、直接エステル化法等により共重合(重縮合)することにより製造したものを使用してもよい。
(着色剤B)
着色剤Bは、成形品に求められる色に応じて公知の着色剤から選択することができる。着色剤Bとしては、粉末状又は粒子状の着色剤を挙げることができ、例えば、無機顔料や有機顔料、染料等を挙げることができる。無機顔料としては、例えば、カーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、ランプブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック等)、カーボンナノチューブ等の黒色顔料、酸化鉄赤等の赤色顔料、モリブデートオレンジ等の橙色顔料、酸化チタン等の白色顔料等を挙げることができる。有機顔料としては、黄色顔料、橙色顔料、赤色顔料、青色顔料、緑色顔料等を挙げることができる。これらの着色剤Bは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。また、着色剤Bは、表面が酸等により処理されたものでもよい。なお、着色剤Bとして有機顔料や染料を用いる場合、無機顔料に比べ、耐ヒートショック性の低下が少ない傾向にあるため、着色剤Bとして無機顔料を使用する場合において、本実施形態による耐ヒートショック性低下抑制の効果がより得られやすい。
着色剤Bの平均一次粒子径は、25nm以上である。着色剤Bの平均一次粒子径を25nm以上とすることで、インサート部材の形状が、四角柱状又は板状のいずれの場合でも、無着色品に比べた耐ヒートショック性の低下を抑制することができる。特に、無着色品に比べた耐ヒートショック性の低下を抑制することが困難な、板状のインサート部材を用いたインサート成形品においても、耐ヒートショック性の低下を抑制することができる。着色剤Bの平均一次粒子径は、好ましくは25nm以上50nm以下であり、より好ましくは27nm以上40nm以下であり、特に好ましくは28nm以上35nm以下である。着色剤Bの平均一次粒子径が50nmを超えると、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物の機械的特性が低下するおそれがある。着色剤Bの平均一次粒子径は、樹脂組成物中に配合される前の着色剤Bについて、粒子1000個の電子顕微鏡観察により求めた算術平均粒子径である。
全熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物中の着色剤Bの含有量は、0.05質量%以上5.0質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上3.0質量%以下であることがより好ましく、0.2質量%以上1.0質量%以下であることがさらに好ましい。着色剤Bの全樹脂組成物に対する含有量を0.1質量%以上5.0質量%以下とすることで、成形品に十分な明度及び色度で着色を施すことができる。着色剤Bとしてカーボンブラックを用いる場合、上記含有量とすることで、優れた漆黒度を有する成形品を形成可能な熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物とすることができる。
着色剤Bは、必要に応じて、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aなどのポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の他の樹脂を配合したマスターバッチとすることもできる。また、マスターバッチには、種々の添加剤、例えば、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等)、難燃剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、分散剤、可塑剤、核剤等を配合してもよい。この場合の添加物の含有量は、例えば、マスターバッチ中、0質量%を超え20質量%以下とすることができる。
着色剤Bを含むマスターバッチの製造方法は、ベースとなる樹脂と着色剤Bとを通常の方法で混練して製造することができる。例えば、ベースとなる樹脂、着色剤B及びその他の添加剤を攪拌機に投入して均一に混ぜ合わせた後、押出機で溶融及び混練することにより製造することができる。得られるマスターバッチは、粉末、ペレット、細片など様々な形態とすることができる。
(その他の配合剤)
本実施形態の熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物には、種々の添加物を配合することができる。例えば、耐ヒートショック性をより高める目的で、エラストマーを配合することができる。
エラストマーとしては、オレフィン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ブタジエン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、シリコーン系エラストマー、コアシェル系エラストマーが挙げられる。具体的には、エチレンエチルアクリレート(EEA)系共重合体、メタクリル酸エステル-ブチレン-スチレン(MBS)系共重合体、エチレングリシジルメタアクリレート(EGMA)系共重合体、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)系ポリエステルエラストマー等を使用することができる。エチレンエチルアクリレート(EEA)系共重合体としては、エチレンエチルアクリレートとブチルアクリレート及び/又はメチルメタクリレートとのグラフト共重合体等を挙げることができる。
エラストマーの配合量は、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物中、1質量%以上30質量%以下とすることが好ましく、5質量%以上20質量%以下とすることがより好ましい。エラストマーを熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物中、1質量%以上30質量%以下配合することで、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物の機械的特性を損なうことなく耐ヒートショック性がさらに優れた樹脂組成物とすることができる。
また、得られる成形品の機械的物性を向上させる目的で、無機充填剤を配合することができる。無機充填剤としては、繊維状充填剤、板状充填剤、又は粉粒状充填剤を挙げることができる。繊維状充填剤としては、例えば、ガラス繊維、アスベスト繊維、カーボン繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカ-アルミナ繊維、アルミニウムシリケート繊維、ジルコニア繊維、チタン酸カリウム繊維、炭化ケイ素繊維、ウィスカー(炭化ケイ素、アルミナ、窒化珪素等のウィスカー)等の無機質繊維;脂肪族又は芳香族ポリアミド、芳香族ポリエステル、フッ素樹脂、ポリアクリロニトリル等のアクリル樹脂、レーヨン等で形成された繊維等の有機質繊維を挙げることができる。板状充填剤としては、例えば、タルク、マイカ、ガラスフレーク、グラファイト等を挙げることができる。粉粒状充填剤としては、例えば、ガラスビーズ、ガラス粉、ミルドファイバー(例えば、ミルドガラスファイバー等)、ウォラストナイト(珪灰石)等を挙げることができる。なお、ウォラストナイトは、板状、柱状、繊維状等の形態であってもよい。これらの無機充填剤のうち、安価であり入手しやすいこと等から、ガラス繊維が好ましい。
繊維状充填剤の平均径は、例えば、1μm~30μm(好ましくは5μm~20μm、さらに好ましくは10~15μm)程度、平均長は、例えば、100μm~5mm(好ましくは300μm~4mm、さらに好ましくは500μm~3.5mm)程度であってもよい。また、板状又は粉粒状充填剤の平均一次粒子径は、例えば、0.1μm~500μm、好ましくは1μm~100μm程度とすることができる。これらの無機充填剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。なお、繊維状充填剤の平均径及び平均長、並びに板状又は粉粒状充填剤の平均一次粒子径は、樹脂組成物中に配合される前の繊維状充填材、板状又は粉粒状充填剤について、CCDカメラで撮影した画像を解析し、加重平均により算出した値である。これらは例えば、株式会社セイシン企業製、動的画像解析法/粒子(状態)分析計PITA-3等を用いて算出することができる。なお、板状又は粉状充填材のアスペクト比は、特に限定されず、例えば、1以上10以下とすることができる。
無機充填剤の含有割合は、全熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物中、10質量%以上50質量%以下が好ましく、より好ましくは、15質量部以上40質量%以下、さらに好ましくは20質量%以上35質量%以下とすることができる。
また、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物には、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等)、難燃剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、分散剤、可塑剤、核剤、流動性改良剤等を添加してもよい。この場合の添加物の含有量は、例えば、全熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物中、0質量部%を超え20質量%以下とすることができる。
また、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物には、耐加水分解性、耐ヒートショック性等を改善するため、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ化合物を添加してもよい。また、必要であれば、他の樹脂(スチレン系樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等)と組み合わせて用いてもよい。
上記熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物は、十分な着色性と耐ヒートショック性とを両立することができる。例えば、着色剤Bとしてカーボンブラックを用いて黒着色された樹脂組成物からなる成形品において、JIS Z8729:2004に準拠して測定したL表色系におけるL値(明度)が25以下(好ましくは20以下、さらに好ましくは15以下、特に好ましくは10以下)となる優れた漆黒度を有する。併せて、-40℃にて1.5時間冷却後、180℃にて1.5時間加熱するというサイクルを繰り返すというサイクル試験において、成形品にひび割れが発生するまでのサイクル数の、無着色の成形品に対する低下を、より小さくすることができる。
そのため、この熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物は、着色されたインサート成形品用の樹脂組成物として好適に用いることができる。この樹脂組成物からなる着色されたインサート成形品は、十分な着色性(明度、彩度、又は漆黒度)を有し、かつ、温度変化の大きい環境下で使用した場合でも、ヒートショック破壊が生じることを防ぐことができる。特に、板状インサート部材を用いたインサート成形品において、ヒートショック破壊を防ぐ効果がより得られやすい。
なお、「耐ヒートショック性」は、インサート成形品を温度変化の大きい環境下で使用した場合に、温度変化によってインサート成形品が破壊してしまうことを防ぐことができる性能であり、外部から瞬間的に物理的な衝撃が加わって成形品が破壊してしまうことを防ぐ耐衝撃性や、引張破壊歪(伸び)等で表される靱性、高い温度で使用した場合に成形品が変形又は樹脂組成物が劣化してしまうことを防ぐ耐熱性とは異なる性能である。また、耐ヒートショック性と機械的強度とに相関関係がないことが、後述する参考例1と比較例との比較から明らかである。すなわち、無着色の成形品と着色された成形品との比較において、機械的強度の差異に比べ、耐ヒートショック性については、着色された成形品で顕著に低下した。さらに、実施例と比較例の各樹脂組成物における機械的強度の低下傾向と、耐ヒートショック性の低下傾向も一致する訳ではないこと、及び板状インサート部材と四角柱状インサート部材とでも耐ヒートショック性の傾向が異なることが確認された。
熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物を得る方法は、特に限定されない。例えば、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂A、着色剤B及び必要に応じてその他の配合剤を、粉末、ペレット、細片など様々な形態で、必要に応じて予備混合した後に溶融混練機に投入する。引き続き、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aの融点以上に加熱して、溶融混練することで、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂A、着色剤B、及びその他の配合剤を配合する。
(インサート部材)
インサート部材は、金属、合金又は無機固体物からなる板状部材であることが好ましい。中でも、成形時に樹脂と接触したとき、変形したり溶融したりしないものが好ましく、例えば、アルミニウム、マグネシウム、銅、鉄等の金属、真鍮等の上記金属の合金、及びガラス、セラミックス等の無機固体物等を挙げることができる。
インサート部材の形状は、特に限定されず、四角柱状や板状等の種々の形状のものを用いることができる。特に、長手方向と幅方向とを有する主面を有し、板の長手方向に対して直角な平面で切断した断面において、厚さの最大値に対する幅の最大値の比が2以上であるもの(例えば、バスバー等の配線材料)が好ましい。板状のインサート部材の厚さとしては0.1mm以上3mm以下(例えば0.5mm以上2mm以下)であることが好ましい。なお、板状インサート部材の断面形状は、特に限定されず、楕円形、長方形、多角形等とすることができる。
(インサート成形品)
インサート成形品の形状及び大きさは、特に限定されず、用途に応じた形状とすることができる。特に、上記した熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物は、着色性を維持しつつ耐ヒートショック性に優れているので、樹脂部材に肉薄部やウェルドラインを有する着色インサート成形品でも、耐ヒートショック性に優れた成形品とすることができ、ヒートショック破壊が発生してしまうことを防ぐことができる。インサート成形品は、例えば、インサート部材の少なくとも一部が樹脂部材で被覆されている場合に、インサート部材を被覆する樹脂部の厚さが0.3mm以上5mm以下(例えば0.5mm以上3mm以下)である肉薄部分を有しているインサート成形品とすることができる。
ここで、インサート部材を被覆する樹脂部の厚さとは、インサート成形品の樹脂部材がインサート部材を覆う部分において、該被覆部における樹脂部材の厚さのことであり、被覆部における樹脂部材の表面から、直下のインサート部材の面に対する垂直方向の長さを指す。例えば、図3に、実施例で用いたインサート成形品の例を示す。図3中のインサート成形品(試験片20)において、樹脂部材21がインサート部材22を覆う被覆部における樹脂部材21の表面から、直下のインサート部材22の面に対する垂直方向の長さTが、インサート部材22を被覆する樹脂部の厚さである(図3(C))。また、1つのインサート成形品中にインサート部材が、間に樹脂部材の層を挟んで複数積層されてインサートされる場合がある。その場合の樹脂部の厚さとしては、インサート成形品の樹脂部材の表面から直下の(最外層の)インサート部材までの厚さと、各インサート部材の間に挟まれた樹脂部材の層の厚さとがあり得るが、それらの樹脂部の厚さのうち、いずれか一つでも前記樹脂部の厚さの範囲内である場合には、当該樹脂部における耐ヒートショック性を考慮することが望まれる。また、樹脂部の比率が極端に高い(インサート部材が薄すぎる)場合、樹脂部の収縮によりインサート部材が変形するおそれがあり、樹脂部の比率が極端に低い(樹脂部が薄すぎる)場合、樹脂の流動性が不足して成形不良となるおそれがあるという観点から、樹脂部の厚さとインサート部材の厚さとの比は、樹脂部の厚さ:インサート部材の厚さ=1:8~8:1であることが好ましく、1:5~5:1であることがより好ましい。
インサート成形品の製造方法は、特に限定されず、例えば、上記した熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物と予め所望の形状に成形されたインサート部材とを用いて、金型にインサート部材を予め装着し、その外側に上記樹脂組成物を射出成形又は押出圧縮成形等により充填して複合成形して行うことができる。
以下に実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の解釈が限定されるものではない。
[参考例1、実施例1、比較例1~4]
以下に示す材料を用い、表1,2に示す含有割合で2軸押出機(日本製鋼所株式会社製、シリンダ径30mmφ)により250℃にて混錬し、参考例1、実施例1及び比較例1~4の熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物ペレットを作製した。なお、参考例1は、無着色の樹脂組成物の例であり、実施例1及び比較例2~4は、着色剤Bを、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aに直接添加した場合の例である。また、比較例1は、着色剤Bを、熱可塑性ポリエステル樹脂A中に20質量%の濃度になるようにあらかじめ溶融混練したマスターバッチを作製し、当該マスターバッチを樹脂組成物全体の2.5質量%(樹脂組成物全体中の着色剤Bが0.5質量%となるように)添加した場合の例である。
(熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂)
熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂A:ウィンテックポリマー株式会社製、固有粘度0.68dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)
(着色剤)
カーボンブラック1:ウイルバー・エリス株式会社製、平均一次粒子径30nmのカーボンブラック
カーボンブラック2:三菱化学株式会社製、平均一次粒子径22nmのカーボンブラック
カーボンブラック3:ウイルバー・エリス株式会社製、平均一次粒子径13nmのカーボンブラック
カーボンブラック4:ウイルバー・エリス株式会社製、平均一次粒子径13nmのカーボンブラック(表面酸処理品)
(無機充填剤)
ガラス繊維:日本電気硝子株式会社製、商品名「ECS03T-187」、平均径13μm
(エラストマー)
エチレンエチルアクリレート(EEA)系エラストマー:日油株式会社製、商品名「モディパーA5300」、共重合成分としてエチレンエチルアクリレート(EEA)を70質量%、ブチルアクリレートとメチルメタクリレートのランダム共重合体(BA-stat-MMA)を30質量%含む。
<評価>
[耐ヒートショック性]
四角柱状、L字型板状、又はI字型板状のインサート部材を用いたそれぞれの場合について、以下のようにして耐ヒートショック性を評価した。
(四角柱状インサート部材を用いた場合の耐ヒートショック性)
参考例1、実施例1及び比較例1~4で得られた熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物ペレットと、四角柱状の金属製インサート部材とを用い、射出成形により図1,2に示す試験片をインサート成形し、耐ヒートショック性を評価した。図1は、インサート成形した試験片10を示す図であり、図2は、インサート部材2を示す図である。試験片10は、図1に示すように、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物を含む四角柱状の樹脂部材1に金属製の四角柱状のインサート部材2が埋設されたものである。樹脂部材1は、上記のようにして得られた樹脂組成物ペレットを用いて成形されたものである。140℃で3時間乾燥させた上記ペレットを用いて、樹脂温度260℃、金型温度65℃、射出時間25秒、冷却時間10秒で、試験片成形用金型(22mm×22mm×高さ28mmの四角柱状樹脂部の内部に、少なくとも14mm×14mm×高さ24mmの四角柱状の部分を有するインサート部材をインサートする金型)に、一部の樹脂部の厚さが最小肉厚として1mmとなるようにインサート射出成形して試験片を製造した。インサート部材2は、図2に示すように、四角柱状の上部2aと四角柱状の下部2bとこれらの間において両者を接続する円柱状の括れ部2cとを備えた構成とされている。インサート部材2は、下部2b及び括れ部2cが、樹脂部材1内に埋設され、上部2aが樹脂部材1の上面から露出している(図1(A)参照)。さらに、図1(B)に示すように、樹脂部材1の角部とインサート部材2の角部は、互いに異なる方向に位置するように配置されている。すなわち、インサート部材2の角部は、樹脂部材1の側面に向かうように配置されている。そして、インサート部材2の角部の先端と、樹脂部材1の側面との距離は約1mmである。樹脂部材1において、インサート部材2の角部(シャープコーナー)の先端近傍が肉薄部となっている。また、樹脂部材1の射出成形の際、溶融させた樹脂組成物ペレットを金型内に充填するためのゲートは、樹脂部材1の底面(22mm×22mmの面)の中央部に1mmφのピンゲートとして設けられている。このため、ゲートから注入された溶融状態の樹脂組成物は、樹脂部材1の底面に沿って流動した後、インサート部材2に沿って金型内の空間に充填される。このとき、溶融した樹脂組成物が流動しやすい厚肉部が先に充填され、薄肉部は充填が遅れるため、樹脂部材1の各側面(22mm×28mmの4面それぞれ)の最小肉厚部近傍(インサート部材2の角部の先端付近)にウェルド部が生じることとなる。
上記の試験片10に対し、冷熱衝撃試験機(エスペック株式会社製)を用い、-40℃にて1.5時間冷却後、180℃にて1.5時間加熱するというサイクルを繰り返し、20サイクル毎にウェルド部を観察した。ウェルド部にクラックが発生したときのサイクル数を耐ヒートショック性の指標として評価した。結果を表1,2に示した。
(L字型板状インサート部材を用いた場合の耐ヒートショック性)
参考例1、実施例1及び比較例1,2,4で得られた熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物と、L字型板状の金属製インサート部材とを用い、射出成形により図3,4に示す試験片をインサート成形し、耐ヒートショック性を評価した。図3は、インサート成形した試験片20を示す図であり、(A)は上面図であり、(B)は(A)におけるB-B線で切断した断面図であり、(C)は(A)におけるC-C線で切断した断面図である。図4は、インサート部材22を示す図である。樹脂部材21は、上記のようにして得られた樹脂組成物ペレットを用いて成形されたものである。140℃で3時間乾燥させた上記ペレットを用いて、樹脂温度260℃、金型温度65℃、射出時間25秒、冷却時間10秒で、試験片成形用金型[幅w25mm×L70mm×L70mm、厚さt3.6mmのL字型板状樹脂部の内部に、幅w21mm×L90mm×L90mm、厚さt1.6mm(断面の幅w/厚さt比が13.1)のL字型鉄板をインサートする金型]に、一部の樹脂部の厚さTが最小肉厚として1mmとなるようにインサート射出成形して試験片20を製造した。図3において、L,Lは、92mmである。図4に示すL字型板状インサート部材の両端部近傍にある2つ穴h、hは、金型内のピンに嵌め込んでインサート部材22を固定するためのものである。図3に示す樹脂部材21の穴hは、金型内のピンでL字型板状インサート部材22を押さえ付けて固定し、その状態で樹脂を充填したとき、樹脂がピンを回り込んで流動したことで形成されたものである。また、図3(A)には、樹脂を充填するサイドゲートS(幅:4mm、厚さ:3mm)の位置を一点鎖線で示している。当該サイドゲートSは、樹脂部21の右側面下端部からの距離dが1mmとなる上方に位置している。すなわち、試験片20の樹脂部材21は、流動した樹脂がインサート部材22を回り込んだ合流部、及びインサート部材22を押さえ付けるピンを回り込んだ合流部にウェルド部が生じることとなる。
得られた試験片20について、冷熱衝撃試験機を用いて、140℃にて1時間30分加熱後、-40℃に降温して1時間30分冷却し、更に、140℃に昇温する過程を1サイクルとする耐ヒートショック試験を行い、成形品にクラックが入るまでのサイクル数を測定して、5個のサンプルの平均破壊寿命を耐ヒートショック性として評価した。
(I字型板状インサート部材を用いた場合の耐ヒートショック性)
参考例1、実施例1及び比較例1~4で得られた熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物と、I字型板状の金属製インサート部材とを用い、射出成形により図5,6に示す試験片をインサート成形し、耐ヒートショック性を評価した。図5は、インサート成形した試験片30を示す図であり、(A)は上面図であり、(B)は(A)におけるB-B線で切断した断面図であり、(C)は(A)におけるC-C線で切断した断面図である。図6は、インサート部材32を示す図である。樹脂部材31は、上記のようにして得られた樹脂組成物ペレットを用いて成形されたものである。140℃で3時間乾燥させた上記ペレットを用いて、樹脂温度260℃、金型温度65℃、射出時間25秒、冷却時間10秒で、試験片成形用金型[幅w1125mm×L11120mm、厚さt114mmのI字型板状樹脂部の内部に、幅w1220mm×L12150mm、厚さt121.6mm(断面の幅w12/厚さt12比が12.5)のI字型鉄板をインサートする金型]に、一部の樹脂部の最小肉厚が1.2mmとなるようにインサート射出成形し、試験片30を製造した。I字状インサート部材32の両端部近傍にある2つ穴h11,h12は金型内のピンに嵌め込んでインサート部材32を固定するためのものである。図5に示す樹脂部材31の穴h13は、金型内のピンでI字型板状インサート部材32を押さえ付けて固定し、その状態で樹脂を充填したとき、樹脂がピンを回り込んで流動したことで形成されたものである。穴h13の直径d12は4mmである。穴h13の周囲は、L1415mm、L1510mmとなる範囲で樹脂部材31の厚さt13が3mmになっている。また、図5(A)には、樹脂を充填するサイドゲートS11(幅:4mm、厚さ:3mm)の位置を一点鎖線で示しており、当該サイドゲートは樹脂部材31の下側面左端部から距離d11が1mmとなる右方に位置している。すなわち、試験片20の樹脂部材21は、流動した樹脂がインサート部材22を回り込んだ合流部、及びインサート部材22を押さえ付けるピンを回り込んだ合流部にウェルド部が生じることとなる。
得られた試験片30について、冷熱衝撃試験機を用いて、140℃にて1時間30分加熱後、-40℃に降温して1時間30分冷却し、更に、140℃に昇温する過程を1サイクルとする耐ヒートショック試験を行い、成形品にクラックが入るまでのサイクル数を測定して、5個のサンプルの平均破壊寿命を耐ヒートショック性として評価した。
[引張強さ及び引張破断歪]
得られたペレットを140℃で3時間乾燥後、成形温度260℃、金型温度80℃の条件で、射出成形によりISO 1Aタイプの引張試験片を作製した。得られたそれぞれの試験片についてISO527-1,2に定められている評価基準に従い評価した。評価結果を表1,2に示した。
[曲げ強さ及び曲げ弾性率]
得られたペレットを140℃で3時間乾燥後、成形温度260℃、金型温度80℃で、射出成形し、ISO3167に準拠して80mm×10mm×4mmの曲げ試験片を作製し、ISO178に定められている評価基準に従い評価した。評価結果を表1,2に示した。
[シャルピー衝撃強さ]
得られたペレットを140℃で3時間乾燥後、成形温度260℃、金型温度80℃で、射出成形し、ISO3167に準拠して80mm×10mm×4mmのノッチ付シャルピー衝撃試験片を作製し、ISO179/1eAに従い、シャルピー衝撃強さ(ノッチ付き)(kJ/m)を測定した。
Figure 0007215902000001

Figure 0007215902000002
表1,2から明らかなように、実施例1の樹脂組成物からなるインサート成形品は、インサート部材の形状が四角柱状、L字型又はI字型の板状のいずれの場合も、参考例1の値との差が小さく、無着色品(参考例1)からの耐ヒートショック性の低下が抑制されている。そのため、このインサート成形品は、着色剤を含有するにもかかわらず、温度変化が大きい環境下で使用した場合でも、ヒートショック破壊が発生することを抑制することができる。比較例1の樹脂組成物からなるインサート成形品は、四角柱状インサート部材を用いた場合の耐ヒートショック性の低下は抑制できるものの、L字型又はI字型の板状インサート部材を用いた場合は耐ヒートショック性がより低下してしまう。比較例2,3,4の樹脂組成物からなるインサート成形品は、インサート部材の形状が四角柱状の場合も、L字型又はI字型の板状の場合も、耐ヒートショック性がより低下してしまう。
1,21,31 樹脂部材
2,22,32 インサート部材
10,20,30 試験片

Claims (12)

  1. 樹脂部材とインサート部材とを有し、
    樹脂部材が、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂A及び平均一次粒子径が25nm以上50nm以下の着色剤Bを含有する熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物を含み、
    インサート部材が、金属、合金又は無機固体物を含む板状部材であり、
    着色剤Bがカーボンブラックを含む、耐ヒートショック性に優れる射出成形品であるインサート成形品。
  2. 樹脂部材とインサート部材とを有し、
    樹脂部材が、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂A及び平均一次粒子径が25nm以上50nm以下の着色剤Bを含有する熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物を含み、
    インサート部材が、金属、合金又は無機固体物を含む板状部材であり、
    着色剤Bがカーボンブラックを含
    樹脂部材がウェルド部を有する、耐ヒートショック性に優れるインサート成形品。
  3. 樹脂部材とインサート部材とを有し、
    樹脂部材が、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂A及び平均一次粒子径が25nm以上50nm以下の着色剤Bを含有する熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物を含み、
    インサート部材が、金属、合金又は無機固体物を含む板状部材であり、
    着色剤Bがカーボンブラックを含
    インサート部材の少なくとも一部が樹脂部材で被覆され、該被覆部における樹脂部材の少なくとも一部の厚さが、0.3mm以上5mm以下である、耐ヒートショック性に優れるインサート成形品。
  4. 熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物中の着色剤Bの含有量が、0.05質量%以上5.0質量%以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載のインサート成形品。
  5. 熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aが、ポリブチレンテレフタレート系樹脂を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のインサート成形品。
  6. 着色剤Bの平均一次粒子径が、27nm以上40nm以下である、請求項1からのいずれか一項に記載のインサート成形品。
  7. インサート部材が、長手方向と幅方向とを有する主面を有し、長手方向に対して直角な平面で切断した断面において、厚さの最大値に対する幅の最大値の比が2以上である、請求項1からのいずれか一項に記載のインサート成形品。
  8. インサート部材の厚さが、0.1mm以上3mm以下である、請求項1からのいずれか一項に記載のインサート成形品。
  9. インサート部材の少なくとも一部が樹脂部材で被覆され、該被覆部における樹脂部材の少なくとも一部の厚さが、0.3mm以上5mm以下である、請求項1、2、4からのいずれか一項に記載のインサート成形品。
  10. 熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aが、ポリブチレンテレフタレート系樹脂である、請求項1から9のいずれか一項に記載のインサート成形品。
  11. 熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂組成物が、エラストマーを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のインサート成形品。
  12. 着色されたインサート成形品の耐ヒートショック性低下抑制方法であって、
    インサート成形品を、板状のインサート部材と、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂Aに、平均一次粒子径が25nm以上50nm以下の着色剤Bを配合した樹脂組成物と、を用いて製造し、
    着色剤Bがカーボンブラックを含む、方法。
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