JP7186554B2 - 容器の製造方法 - Google Patents
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Description
さらに、シート材を延伸成形することで容器本体部を形成するため、容器本体部の厚みを小さくすることができる。このため、容器本体部の剛性が小さくなり、例えば内容物の減少に伴って、容器本体部を減容変形可能とすることができる。
また、前記本体部形成工程において、前記シート材をプレス加工することで前記容器本体部を形成してもよい。
以下、第1実施形態の容器および当該容器を備えたコンパクト容器について、図面に基づいて説明する。
図1および図2に示すように、コンパクト容器1Aは、内容物が収容される容器2Aと、容器2Aの内部を封止するシール部3と、内容物を吐出させる吐出孔45aが形成された中蓋40と、弁部材5と、外容器7と、を備えている。
容器2A、シール部3、中蓋40、および弁部材5は、外容器7の内部に収容されている。外容器7は、回転軸R回りに相対的に回転可能な蓋部材50および底部材60を備えている。
本実施形態では、容器2Aの中心軸線を容器軸Oといい、容器軸Oに沿う方向を上下方向という。また、容器2Aにおける容器本体部2の底部側を下方といい、容器本体部2の開口部側を上方という。また、容器軸Oに沿う断面を縦断面という。
上下方向から見た平面視で、容器軸Oに交差する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。径方向に沿って容器軸Oに接近する方向を径方向内側といい、容器軸Oから離間する方向を径方向外側という。径方向のうち、回転軸Rに平行な方向を左右方向と呼び、回転軸Rに直交する方向を前後方向という。前後方向に沿って、容器軸Oから回転軸Rへ向かう方向を後方と呼び、回転軸Rから容器軸Oへ向かう方向を前方という。
図2に示すように、容器2Aは、有底筒状の容器本体部2と、容器本体部2の上端開口部に固定された口部材80と、を備えている。容器本体部2は薄肉かつ軟質に形成されている。口部材80は、厚肉かつ硬質に形成されている。
容器本体部2は扁平な有底円筒状に形成されている。容器本体部2には、上端開口部から径方向外側に向けて延びる縁部2aが形成されている。容器本体部2は、可撓性を有しており、容器本体部2内の圧力の低下に伴って減容変形可能である。容器本体部2の内部には、流動性を有する内容物が収容されている。内容物は、液状であっても、ゲル状であっても、ゼリー状であってもよい。内容物は、例えば、リキッドファンデーション等の化粧品である。
図2に示すように、底部材60は、容器軸Oと同軸に配置された円板状の底板部61と、底板部61の外周縁から上方に延びる円筒状の筒状壁部62と、を備え、有底筒状に形成されている。底部材60の後端部には、前方に向けて窪む凹部63が設けられている。
筒状壁部62の前端部には、後方に向けて窪む係合空間7aが設けられている。係合空間7aは、前方および上方に向けて開口している。係合空間7aは、前方を向く後壁部65と、上方を向く底壁部64と、により画成されている。
係合片53の下端部には、後方に向けて突出するとともに、底部材60の第1係合部69に対して離脱可能にアンダーカット嵌合される第2係合部53aが形成されている。第1係合部69に対して第2係合部53aが下方から係合することによって、蓋部材50は閉状態でロックされる。
プッシュピース8は、係合片53よりも前方に配置された操作壁部8aと、操作壁部8aから後方に向けて突設され、ガイド壁部68の傾斜面上に位置する解除突起8bと、操作壁部8aの下端部から後方に向けて突設され、底壁部64に載置されるベース部8cと、を備える。プッシュピース8は、後方に向けて押し込まれたときに、底部材60および蓋部材50に対して後方へ移動可能である。
なお、プッシュピース8は、後方に移動したときに、解除突起8bの復元変形によって、前方に向けて復元移動する。
シール部3は、容器本体部2の上方に配設されている。シール部3は、容器本体部2の上方の開口を塞ぎ、容器本体部2の内部を封止している。シール部3は、容器本体部2に口部材80を介して装着された下部材10と、下部材10を介して容器本体部2に装着された上部材20と、を備えている。
支持部21、連通筒部21b、弁座部21c、内筒部22、頂壁部23、外周筒部24、および下フランジ部25は、容器軸Oと同軸上に配置されている。
内筒部22は、下部材10のシールリング12内に嵌合している。下フランジ部25は、下側環状部11の径方向外側の端部に対して、その上方から対向している。
中蓋40は、有頂筒状に形成されている。中蓋40は、シール部3の上方に設けられて、シール部3との間に、連通孔21aに連通する空間Sを画成する。中蓋40は、上端部同士が連結された内筒41および外筒42を有する二重円筒状に形成されている。外筒42の内周面の下部には、径方向内側に向けて突出する嵌合部42aが形成されている。嵌合部42aが口部材80にアンダーカット嵌合することで、口部材80および容器本体部2の中蓋40に対する下方移動が規制されている。
以上の構成により、容器2Aが中蓋40を介して底部材60に装着されている。
弾性膜45のうち、シール部3の頂壁部23における凹部23bと上下方向で対向する部分には、弾性変形可能な操作部46が設けられている。操作部46は、凹部23bから上方に離間しており、凹部23bとの間に空間Sを画成している。
操作部46の下面には、下方に向けて突出する突起46aが形成されている。操作部46が押下されると、操作部46は下方に向けて弾性変形する。突起46aにより、操作部46が下方に弾性変形したとき、操作部46の下面と弁部材5の上面とが密着することが抑制される。
弁部材5は、シール部3の連通孔21aと空間Sとの連通、およびその遮断を切り替える役割を有する。弁部材5は、容器本体部2内から空間Sへの内容物の流れを許容し、空間Sから容器本体部2内への内容物の流れを遮断する逆止弁である。
図2に示すように、弁部材5は、弁筒部5aと、弁本体部5bとを有し、各部が一体に形成されている。
弁筒部5aは、シール部3の内筒部22内に嵌合している。これにより、弁筒部5aおよび弁本体部5bはシール部3に固定されている。弁筒部5aの下端は、支持部21に対して、その上方から当接している。
なお、容器本体部2に収容する内容物の性状などに応じて、例えば、三点弁の形状を適宜変更したり、三点弁とは異なる構成の逆止弁を弁部材5として採用したりすることができる。
使用者は、プッシュピース8を操作して、外容器7の蓋部材50を開く。次に、操作部46を上方から押圧して、下方に窪ませるように弾性変形させる。このとき、操作部46は下方に弾性変形する。操作部46が下方に弾性変形すると空間Sの容積が小さくなるため、空間Sの内圧が上昇する。これにより、弾性膜45のうち、頂壁部23における平坦面23aに当接した部分(第2弁体)が上方に移動し、吐出孔45aが開放され、吐出孔45aから空間S内の空気が排出される。
次に、容器2Aの製造方法について説明する。
本実施形態における容器2Aの製造方法は、口部材80を形成する口部材形成工程と、容器本体部2を形成する本体部形成工程と、口部材80を容器本体部2に固定する固定工程と、を含んでいる。
口部形成工程では、射出成形により口部材80を形成する。このため、比較的剛性の高い口部材80を形成することができる。本体部形成工程では、シート材Mを延伸成形して、有底筒状の容器本体部2を形成する。以下、図3(a)~(c)を用いてより詳しく説明する。
次に、図3(b)に示すように、第1コア部103を下降させて、上側保持面103aと下側保持面101aとの間でシート材Mを保持する。
なお、上記の製造方法において、本体部形成工程と口部材形成工程とを同時に行ってもよいし、本体部形成工程の後で口部材形成工程を行ってもよい。
なお、容器本体部2が延伸成形によって形成されているか否かは、製造された容器本体部2を分析することで判別可能である。
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図4に示すように、本実施形態の容器2Bは、ジャー容器1Bのレフィル容器として用いられている。
本実施形態の容器2Bにおいても、容器本体部2を薄肉にしつつ、剛性の高い口部材80がシール部73にシールされることで、容器2Bの内部を確実にシールすることができる。
次に、本発明に係る第3実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図5(a)、(b)に示すように、本実施形態の容器2Cは、容器本体部2と、口部材80と、シール部91と、を備えている。本実施形態の容器2Cは、単体で流通、使用されることができる。
ここで本実施形態では、容器本体部2が、シート材Mを延伸成形させることで、減容変形可能に形成されている。そして、口部材80が射出成形により形成されており、剛性が高い。このため、容器本体部2を把持することで容易に減容変形可能としつつ、剛性の高い口部材80をシール部91でシールすることで、確実に容器2Cの内部をシールすることが可能となっている。
次に、本発明に係る第4実施形態について説明するが、第3実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図6(a)、(b)に示すように、本実施形態の容器2Dは、容器本体部2と、口部材80と、シール部92と、を備えている。本実施形態の容器2Dは、単体で流通、使用されることができる。
その後、例えば使用者が容器本体部2を把持して減容変形させることで、容器本体部2内の内容物を、シール部92の開口から吐出させることができる。
例えば図7(a)、(b)に示す容器2Eのように、口部材80に対して、樹脂により形成された蓋体(シール部)93を取り付けた構造を採用してもよい。
あるいは図8(a)、(b)に示す容器2Fのように、口部材80に対して、膜状部材(シール部)94を取り付けた構造を採用してもよい。
これらの容器2E、2Fにおいても、第1実施形態と同様の容器本体部2および口部材80を採用することで、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
Claims (5)
- 軟質かつ減容変形可能な有底筒状の容器本体部と、前記容器本体部の上端開口部に固定された硬質の口部材と、を備える容器の製造方法であって、
射出成形により前記口部材を形成する口部材形成工程と、
シート材を延伸成形して前記容器本体部を形成する本体部形成工程と、を有し、
前記口部材形成工程および前記本体部形成工程を、共通の金型を用いて行う、容器の製造方法。 - 前記口部材を前記容器本体部の上端開口部に固定する固定工程をさらに有し、
前記口部材形成工程と前記固定工程とを同時に行う、請求項1に記載の容器の製造方法。 - 前記本体部形成工程において、前記シート材を吸引することで前記容器本体部を形成する、請求項1または2に記載の容器の製造方法。
- 前記本体部形成工程において、前記シート材をプレス加工することで前記容器本体部を形成する、請求項1から3のいずれか1項に記載の容器の製造方法。
- 前記金型には、前記シート材を延伸成形する延伸成形面と、前記口部材となる溶融樹脂を注出するゲートと、が形成されている、請求項4に記載の容器の製造方法。
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