JP7175725B2 - 組積造建物の補強構造 - Google Patents
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Description
まず、図1から図3を参照して、第1実施形態に係る組積造建物の補強構造について説明する。なお、図面において、図1は、レンガ壁の構造と補強構造を説明するための断面を示した斜視図であり、図2は、レンガ壁の壁面側断面の構造を示す図である。さらに、図3は、増強体を構成する筒状体の形態を説明するための斜視図である。
本実施形態に係る補強構造は、このような構成の壁体(一例としてレンガ壁50)の上端部から基礎54にかけて貫通孔12を形成した上で、この貫通孔12に緊張材14を挿通し、緊張材14を介してレンガ壁50に圧縮方向の力(プレストレス)を付与するものである。具体的には、次のような構成としている。
まず、貫通孔12は、レンガ壁50と、このレンガ壁50を立設している基礎54の内部に、レンガ壁50の立設方向に沿って設けられる。貫通孔12の形成位置は、レンガ壁50の規模や厚みにもよるが、例えば図1に示すように、レンガ壁50の厚み方向中央部に既設臥梁56が配置されている場合、厚み方向には、既設臥梁56を基点として線対称に貫通孔12を設けるようにすると良い。貫通孔12をこのように配置することで、緊張材14に張力を付与した際に、レンガ壁50の厚み方向にかかる圧縮力のバランスをとることができる。なお、壁面に沿った方向における貫通孔の配置は、適宜間隔をもって配置するようにすれば良い。
緊張材14は、PC鋼棒等の棒状部材とすれば良い。緊張材14は、レンガ壁50の上端部から横穴20にまで挿通させる。緊張材14としてPC鋼棒を採用する場合には、図2に示すようなカプラ16を介して複数のPC鋼棒を接続し、所望する長さを確保するようにすれば良い。貫通孔12に配置される緊張材14の上端部と下端部には、それぞれ上側定着部18aと、下側定着部18bが設けられる。
このような状態で配置した緊張材14の上端、あるいは下端に緊張力付与装置(不図示)を設置し、緊張材14に緊張力を付与することで、レンガ壁50には、新設臥梁32を介して圧縮力(プレストレス)が付与される。レンガ壁50に圧縮力が付与されると、組積されているレンガ相互間、すなわち目地材との界面に作用する摩擦力が向上し、レンガ壁50の面内変形が抑制される。これにより、面内方向の荷重伝達(せん断力伝達)性能が向上し、いわゆる横揺れに対する耐震性の向上を図ることができる。
次に、図4、図5を参照して、第2実施形態に係る組積造建物の補強構造について説明する。なお、図4は、レンガ壁の壁面側断面の構造を示す図であり、図5は、緊張材として採用可能なアンボンドPCより線の断面構造を示す拡大図である。
次に、図6を参照して、第3実施形態に係る組積造建物の補強構造について説明する。なお、図6は、レンガ壁における横穴形成部の断面構造を示す図である。上述した第1、第2実施形態に係る組積造建物の補強構造では、緊張材14の上端部は、レンガ壁50の上部へ露出させ、下端部は、基礎54に横穴20を形成し、当該横穴20に露出させる旨記載した。
次に、図7を参照して、第4実施形態に係る組積造建物の補強構造について説明する。図7に示す例は、レンガ壁50の上部側、すなわち上部壁面に切削部40を設け、基礎54に設けた横穴20に緊張材14を挿通させる構成である。
上記実施形態では、いずれも増強体22について、円筒状の鋼管であるように記載した。しかしながら増強体は、緊張力に対する支承効果を奏することができる形態であれば良い。このため、例えば図8に示すように増強体22は、緊張材14に緊張力を付与した際に横穴20に押し付けられることとなる面のみに鋼管24aの円弧部を備える形態とし、円弧部に弦を張るようにフランジ板26を備える構成としても良い。
Claims (4)
- 壁体を切削して設けた縦孔に挿通された緊張材でプレストレスが付与される組積造建物の補強構造であって、
前記壁体の下部に位置する基礎、または前記壁体の下部壁面を切削して設けられた空洞部と、
当該空洞部に設置された増強体を有し、
前記増強体の内側には、空間が存置されると共に、当該増強体の内壁に当接させて位置決めされたフランジ板が設けられ、前記フランジ板を介して前記増強体に前記緊張材の下側定着部が固定され、前記壁体の上面には、前記緊張材の上側定着部が固定されていることを特徴とする、組積造建物の補強構造。 - 壁体を切削して設けた縦孔に挿通された緊張材でプレストレスが付与される組積造建物の補強構造であって、
前記壁体の上部壁面、および前記壁体の下部に位置する基礎、または前記壁体の下部壁面を切削して設けられた空洞部と、
当該空洞部に設置された増強体を有し、
前記増強体の内側には、空間が存置されると共に、当該増強体の内壁に当接させて位置決めされたフランジ板が設けられ、前記フランジ板を介して前記増強体に前記緊張材の定着部が固定されていることを特徴とする、組積造建物の補強構造。 - 前記増強体は、円筒状の鋼管、または、コ字形状のコンクリート部材であり、前記増強体は、前記基礎および/または前記壁体とモルタルを介して接することを特徴とする、請求項1または2に記載の組積造建物の補強構造。
- 前記増強体の内側に存置された空間には、緊張力を計測するための計測手段、および/または再緊張手段を備えていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の組積造建物の補強構造。
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