JP7173933B2 - 圧電デバイス及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、例えば圧電発振器などの圧電デバイス、及びその製造方法に関する。
圧電振動子と、半導体素子と、開口部を有する配線基板と、を備えた圧電デバイスが知られている(例えば特許文献1参照)。圧電振動子は、開口部を塞ぐように配線基板に実装されている。半導体素子は、開口部内において圧電振動子に実装されている。開口部内では、圧電振動子と半導体素子との間にアンダーフィル樹脂が満たされている。
特開2016-054376号公報
圧電振動子と半導体素子との間にアンダーフィル樹脂を充填するには、ディスペンサの吐出用ノズルから液状のアンダーフィル樹脂を滴下する。このとき、半導体素子を上にして開口部の隙間に吐出用ノズルの先端を挿入する。ただし、近年では、圧電デバイスの小型化により吐出用ノズルが相対的に太くなり過ぎ、開口部の隙間に吐出用ノズルの先端を挿入することが難しくなっている。そのため、止むを得ず、半導体素子の上面にアンダーフィル樹脂を滴下し、アンダーフィル樹脂が半導体素子の下面へ流れ込むようにしている。
しかしながら、半導体素子の上面にアンダーフィル樹脂を滴下すると、半導体素子の上面にアンダーフィル樹脂が残ってしまい、側面視して開口部からアンダーフィル樹脂が突き出ることがあった。そのような圧電デバイスは、突き出たアンダーフィル樹脂が邪魔をしてプリント配線板などに実装できなくなるため、不良品(厚み不良)と判定される。
そこで、本開示の目的は、圧電デバイスが小型になっても、半導体素子の上面にアンダーフィル樹脂を滴下することなく、アンダーフィル樹脂を充填し得る圧電デバイスを提供することにある。
本開示に係る圧電デバイスは、
表裏関係にある第一面及び第二面、並びに、前記第一面及び前記第二面を貫く開口部を有する略矩形状の配線基板と、
前記開口部を覆うように前記第一面に位置する圧電振動子と、
前記開口部内の前記圧電振動子に位置する半導体素子と、
前記開口部内にて前記圧電振動子と前記半導体素子との間を満たすアンダーフィル樹脂と、
前記配線基板の前記矩形のいずれか一辺において平面視して前記開口部から前記配線基板の外面まで欠けている切り欠き部と、
を備えたものである。
本開示に係る圧電デバイスの製造方法は、
本開示に係る圧電デバイスを製造する方法であって、
平面視して前記切り欠き部同士を向い合せた、一枚からなる複数個分の前記配線基板を形成する工程と、
複数個分の前記配線基板に前記圧電振動子を実装する工程と、
前記圧電振動子に前記半導体素子を実装する工程と、
向い合う二個分の前記切り欠き部に前記アンダーフィル樹脂を吐出することにより、前記圧電振動子と前記半導体素子との間に前記アンダーフィル樹脂を充填する工程と、
複数個分の前記配線基板を一個ずつに切り離すことにより複数個の前記圧電デバイスを得る工程と、
を含む。
本開示によれば、圧電デバイスが小型になっても、半導体素子の上面にアンダーフィル樹脂を滴下することなく、アンダーフィル樹脂を充填することができる。
実施形態1の圧電デバイスを示す分解斜視図である。 図2[A]は図1におけるIIa-IIa線断面図、図2[B]は図1におけるIIb-IIb線断面図である。 図1及び図2における圧電デバイスを裏返して示す概略平面図であり、図3[A]は実施形態1、図3[B]は他の実施例である。 図4[A]は比較例の圧電デバイスを裏返して示す概略平面図であり、図4[B]は図4[A]におけるIVb-IVb線断面図である。 図5[A]は実施形態1の圧電デバイスを裏返して示す概略平面図であり、図5[B]は図5[A]におけるVb-Vb線断面図である。 図6[A]は実施形態1の圧電デバイスを裏返して示す概略平面図であり、図6[B]は図6[A]におけるVIb-VIb線断面図である。 図7[A]は他の実施例の圧電デバイスを裏返して示す概略平面図であり、図7[B]は図7[A]におけるVIIb-VIIb線断面図である。 図8[A]は実施形態2の製造方法において圧電デバイスを裏返して示す概略平面図、図8[B]は図8[A]におけるVIIIb-VIIIb線断面図、図8[C]は実施形態2の製造方法において圧電デバイスを裏返して示す概略平面図、図8[D]は図8[C]におけるVIIId-VIIId線断面図である。 図9[A]は実施形態2の製造方法において圧電デバイスを裏返して示す概略平面図、図9[B]は図9[A]におけるIXb-IXb線断面図、図9[C]は実施形態2の製造方法において圧電デバイスを裏返して示す概略平面図、図9[D]は図9[C]におけるIXd-IXd線断面図である。 図10[A]は実施形態2の製造方法において圧電デバイスを裏返して示す概略平面図、図10[B]は図10[A]におけるX-X線断面図である。 図11[A]は実施形態3の製造方法において圧電デバイスを裏返して示す概略平面図、図11[B]は図11[A]におけるXIb-XIb線断面図、図11[C]は実施形態2の製造方法において圧電デバイスを裏返して示す概略平面図、図11[D]は図11[C]におけるXId-XId線断面図である。 図12[A]は実施形態3の製造方法において圧電デバイスを裏返して示す概略平面図、図12[B]は図12[A]におけるXIIb-XIIb線断面図、図12[C]は実施形態3の製造方法において圧電デバイスを裏返して示す概略平面図、図12[D]は図12[C]におけるXIId-XIId線断面図である。 図13[A]は実施形態3の製造方法において圧電デバイスを裏返して示す概略平面図、図13[B]は図13[A]におけるXIIIb-XIIIb線断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本開示を実施するための形態(以下「実施形態」という。)について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については同一の符号を用いる。また、図面において、複数の同じ構成要素については、一つの構成要素にのみ符号を付すことがある。図面に描かれた形状は、当業者が理解しやすいように描かれているため、実際の寸法及び比率とは必ずしも一致していない。以下、実施形態1は本開示に係る圧電デバイスに関し、実施形態2、3は本開示に係る圧電デバイスの製造方法に関する。
<実施形態1>
図1は実施形態1の圧電デバイスを示す分解斜視図、図2[A]は図1におけるIIa-IIa線断面図、図2[B]は図1におけるIIb-IIb線断面図である。図3は図1及び図2における圧電デバイスを裏返して示す概略平面図であり(詳細は図1及び図2参照)、図3[A]は実施形態1、図3[B]は他の実施例である。以下、これらの図面に基づき説明する。なお、はんだペースト29aは図1に示し、アンダーフィル樹脂63、第二パッド54、及び、はんだ29は図2に示す。図3では、外部接続端子28の図示を省略する。
本実施形態1の圧電デバイス10は、表裏関係にある第一面21及び第二面22、並びに、第一面21及び第二面22を貫く開口部23を有する略矩形状の配線基板20と、開口部23を覆うように第一面21に位置する圧電振動子30と、開口部23内の圧電振動子30に位置する半導体素子60と、開口部23内にて圧電振動子30と半導体素子60との間を満たすアンダーフィル樹脂63と、配線基板20の矩形のいずれか一辺231において平面視して開口部23から配線基板20の外面232まで欠けている切り欠き部24と、を備えている。
図3[A]に示すように、切り欠き部24は、平面視してアンダーフィル樹脂63の吐出用ノズル64の外径よりも大きく欠けている。例えば、一辺231に沿った切り欠き部24の長さをa、吐出用ノズル64の外径をbとすると、a>bとなる。このとき、切り欠き部24内に吐出用ノズル64を挿入して、吐出用ノズル64からアンダーフィル樹脂63を供給することが可能となる。ただし、a≦bとしてもよく、その場合は、切り欠き部24の上方からアンダーフィル樹脂63を滴下してもよい。
図3[B]に示す他の実施例の圧電デバイス10aは、切り欠き部24aを有する配線基板20aを用いている点を除き、圧電デバイス10と同じ構成である。切り欠き部24aは、一辺231の略全体が欠けている。例えば、切り欠き部24は、略矩形状の開口部23の一辺全体が配線基板20の外面232まで欠けたものである。本実施例でも、一辺231に沿った切り欠き部24aの長さをc、吐出用ノズル65の外径をdとすると、c>dとしてもよいし、c≦dとしてもよい。
切り欠き部24内の圧電振動子30に滴下された液状のアンダーフィル樹脂63は、毛管現象によって、圧電振動子30と半導体素子60との間に吸い込まれるように広がる。
続いて、圧電デバイス10の構成をより詳しく説明する。
圧電デバイス10は、配線基板20と、圧電振動子30と、半導体素子60とを備えた水晶発振器(Crystal Oscillator)である。なお、圧電デバイス10は、電圧制御型水晶発振器(VCXO:Voltage Controlled Crystal Oscillator)、温度補償型水晶発振器(TCXO:Temperature Compensated Crystal Oscillator)、又は恒温槽付水晶発振器(OCXO:Oven Controlled Crystal Oscillator)などであってもよい。
配線基板20は、例えば、一般的なプリント配線板と同様の構成である。つまり、配線基板20は、第一面21、第二面22及び開口部23の他に、絶縁基板25、四つの内部配線26、四つの振動子用パッド27、四つの外部接続端子28等を有している。配線基板20の平面視した大きさは、圧電振動子30と同じでもよいし、圧電振動子30よりも大きくしてもよい。
絶縁基板25は、例えばガラスエポキシ樹脂からなり、一方の面が第一面21であり、他方の面が第二面22であり、中央に開口部23が位置し、一辺231に切り欠き部24が位置している。絶縁基板25には、内部配線26、振動子用パッド27及び外部接続端子28が導体パターンによって形成されている。つまり、第一面21の開口部23の周囲に振動子用パッド27が設けられ、第二面22の四隅に外部接続端子28が設けられている。内部配線26は、絶縁基板25を貫通し、振動子用パッド27と外部接続端子28とを電気的に接続している。内部配線26に代えて、第一面21上及び絶縁基板25の側面上に形成された外部配線を用いてもよい。
図2に示すように、圧電振動子30の外部接続端子58は、はんだ29を介して振動子用パッド27に電気的に接続されている。はんだ29は、図1に示すはんだペースト29aが溶融後に固化したものである。
配線基板20の外部接続端子28を介して、圧電デバイス10は他のプリント配線板(図示せず)に実装される。このとき、圧電振動子30と配線基板20との組み合わせによって、圧電デバイス10の実質的なパッケージを構成できる。そのため、配線基板20の変更又は交換によって、外部接続端子28の配置及び大きさを容易に変更できる。また、開口部23に半導体素子60が収容されるので、圧電デバイス10が小型になる。
圧電振動子30は、表裏関係にある第一面51及び第二面52を有する素子搭載部材50と、第一面51に搭載された圧電素子40と、素子搭載部材50とともに圧電素子40を封止する蓋部材32と、を基本的に備えている。素子搭載部材50は、第二面52を配線基板20の第一面21に向けた状態で、開口部23を覆うように配線基板20に実装されている。半導体素子60は、配線基板20の開口部23内に配置された状態で、素子搭載部材50に搭載されている。
圧電素子40は、圧電片41と、圧電片41の一端にまで引き出された二つの電極42と、を有する。素子搭載部材50は、圧電素子40を搭載する。蓋部材32は、圧電素子40を収容する凹部空間31を、素子搭載部材50とともに形成する。二つの第一パッド53は、素子搭載部材50上に設けられ、二つの電極42にそれぞれ導電性接着剤55を介して電気的及び機械的に接続することにより、圧電素子40を片持ち梁状に固定する。つまり、圧電デバイス10は、圧電素子40及び半導体素子60が素子搭載部材50に搭載された状態で、素子搭載部材50と蓋部材32とがガラス封止材やろう材(どちらも図示せず)などによって接合され、圧電素子40が凹部空間31内に気密封止された構造を有する。
圧電片41は、例えばATカット板の水晶片からなる。圧電片41の平面形状は、略矩形である。二つの電極42は、互いに絶縁されており、それぞれ励振電極、引き出し電極、パッド電極などに分けられ、圧電片41の一方の主面から側面を跨いで他方の主面まで延びている。なお、圧電素子40は、厚みすべり振動素子であるが、それに代えて音叉型屈曲振動素子又は輪郭すべり振動素子などを用いることもできる。
素子搭載部材50は、表裏関係にある第一面51及び第二面52と、第一面51側に設けられた凹部空間31及び二つの第一パッド53と、第二面52側に設けられた六つの第二パッド54(図2)及び四つの外部接続端子58と、を有する。第一パッド53と第二パッド54と外部接続端子58とは電気的に導通している。また、素子搭載部材50は、例えば積層セラミックス及び金属枠などからなり、基板部56と枠部57とを有する。枠部57は、基板部56の第一面51側の周縁に沿って環状に設けられている。換言すると、素子搭載部材50は、凹部空間31の底面となる第一面51側に第一パッド53が設けられ、第一面51の反対側となる第二面52側に第二パッド54及び外部接続端子58が設けられている。
第一パッド53は、例えばタングステン等のメタライズに金メッキ等を施した導体からなり、圧電素子40の電極42に対向する位置に設けられ、導電性接着剤55によって電極42に電気的に接続される。第二面52の四隅の突端面には、それぞれ外部接続端子58が設けられている。外部接続端子58には、例えば、周波数制御端子、接地端子、出力端子、電源電圧端子などがある。なお、第一パッド53、第二パッド54及び外部接続端子58は、図示しない内部配線によって相互にかつ電気的に接続されている。
導電性接着剤55は、例えば銀ペーストなどからなり、硬化前は流動性を有する。詳しく言えば、導電性接着剤55は、シリコーン樹脂等のバインダの中に導電フィラーとして導電性粉末を含有するものである。
蓋部材32は、素子搭載部材50の枠部57上端に重ねられ、凹部空間31を密閉する。また、蓋部材32は、例えばコバール(Kovar)などの金属からなり、略矩形の平板となっている。つまり、蓋部材32は、素子搭載部材50に封止材などにより接合され、気密封止された凹部空間31を形成する。凹部空間31は、本実施形態1では素子搭載部材50側に形成しているが、蓋部材32側に形成してもよい。
半導体素子60は、図示しない電子回路面と、電子回路面に設けられた電極パッド61と、電極パッド61上に設けられたバンプ端子62と、を有する。電子回路面には、発振回路及び温度補償回路等のIC(Integrated Circuit)が形成されている。電極パッド61は例えばアルミニウムからなり、バンプ端子62は例えば金からなる。素子搭載部材50の第二パッド54に六つのバンプ端子62を介して電気的に接続されることにより、素子搭載部材50の第二面52側に半導体素子60が搭載される。半導体素子60には、FC(Flip Chip)又はBGA(Ball Grid Array)なども含まれる。また、半導体素子60は、ICに限らず、例えばサーミスタなどとしてもよい。
アンダーフィル樹脂63は、半導体素子60と素子搭載部材50との間に充填され、接合されたバンプ端子62及び第二パッド54を保護する。「アンダーフィル樹脂」とは、プリント配線板等に電子部品を実装する際の封止に用いられる液状硬化性樹脂の総称であり、エポキシ樹脂を主剤としたコンポジットレジンが主流である。また、エポキシ樹脂は熱膨張及び熱収縮が大きいため、コンポジットレジンとして線膨張係数の小さな二酸化ケイ素のフィラーをアンダーフィルに含有させることが多い。このような一般的なアンダーフィル樹脂は、熱硬化性樹脂であり、塗布後に一定温度で一定時間加熱して硬化させる。アンダーフィル樹脂63は、一般的なアンダーフィル樹脂に限定されるものではなく、例えば光硬化性樹脂を用いてもよい。
次に、圧電デバイス10の作用及び効果について説明する。なお、図4以降の平面図では、外部接続端子28の図示を省略する。図4以降の断面図では、圧電振動子30の内部構造、振動子用パッド27、外部接続端子28,58、電極パッド61、第二パッド54などの図示を省略する。
まず、図4に示す比較例の圧電デバイス10bについて説明する。圧電デバイス10bは、切り欠き部が無い配線基板20bを用いる点を除き、実施形態1の圧電デバイスと同じ構成である。アンダーフィル樹脂63を圧電振動子30と半導体素子60との間に充填するには、ディスペンサ(図示せず)の吐出用ノズル64から液状のアンダーフィル樹脂63を滴下する。このとき、半導体素子60を上にして開口部23の隙間に、吐出用ノズル64の先端を挿入したい。しかし、近年では、圧電デバイス10bの小型化により吐出用ノズル64が相対的に太くなり過ぎ、開口部23の隙間に吐出用ノズル64の先端を挿入することが難しい。そのため、止むを得ず、半導体素子60の上面にアンダーフィル樹脂63を滴下し、アンダーフィル樹脂63が半導体素子60の下面へ流れ込むようにしている。
しかしながら、半導体素子60の上面にアンダーフィル樹脂63を滴下すると、半導体素子60の上面にアンダーフィル樹脂63bが残ってしまい、側面視して開口部23からアンダーフィル樹脂63bが突き出ることがあった。そのような圧電デバイス10bは、突き出たアンダーフィル樹脂63bが邪魔をしてプリント配線板などに実装できなくなるため、不良品(厚み不良)と判定される。
これに対し、図5に示すように、本実施形態1の圧電デバイス10によれば、配線基板20の一辺231において開口部23から外面232まで欠けている切り欠き部24を備えたことにより、切り欠き部24の上方から、又は、切り欠き部24内において、アンダーフィル樹脂63を滴下できる。したがって、圧電デバイス10が小型になっても、半導体素子60の上面にアンダーフィル樹脂63を滴下する必要がないので、不良品(厚み不良)の発生を回避できる。
図3[A]に示すように、平面視して吐出用ノズル64の外径よりも大きく欠けた切り欠き部24とした場合は、切り欠き部24内に吐出用ノズル64を挿入できるので、圧電振動子30と半導体素子60との間に近い位置でアンダーフィル樹脂63を滴下できる。よって、圧電振動子30と半導体素子60との間に、より確実にアンダーフィル樹脂63を充填できる。
図3[B]に示すように、一辺231の略全体が欠けた切り欠き部24aとした場合は、より外径の大きい吐出用ノズル65を使用できる。換言すると、圧電デバイス10が更に小型になっても、現状の外径の吐出用ノズル64を使用できる。また、アンダーフィル樹脂63を滴下してよい面積が広いので、吐出用ノズル64の位置決めを容易化できる。
また、図6に示すように、アンダーフィル樹脂63を充填していない二個の圧電デバイス10を用意し、平面視して切り欠き部24同士を向い合せる。そして、二個分の切り欠き部24に対して、アンダーフィル樹脂63を滴下する。これにより、二個の圧電デバイス10にアンダーフィル樹脂63を一度に充填できるので、アンダーフィル樹脂63を充填する工程を簡略化できる。
図7に示すように、アンダーフィル樹脂63を充填していない二個の圧電デバイス10aを用意し、平面視して切り欠き部24a同士を向い合せる。そして、二個分の切り欠き部24aに対して、アンダーフィル樹脂63を滴下する。これにより、二個の圧電デバイス10aにアンダーフィル樹脂63を一度に充填できる。しかも、より外径の大きい吐出用ノズル65を使用できるので、単位時間当たりのアンダーフィル樹脂63の吐出量を増加でき、アンダーフィル樹脂63を充填する工程をより簡略化できる。
<実施形態2>
図8乃至図10に示すように、本実施形態2の製造方法は、実施形態1の圧電デバイス10を製造する方法であって、次の工程を含む。
(1).平面視して切り欠き部24同士を向い合せた、一枚からなる複数個分の配線基板20を形成する工程(図8[A][B])。
(2).複数個分の配線基板20に圧電振動子30を実装する工程(図8[C][D])。
(3).圧電振動子30に半導体素子60を実装する工程(図9[A][B])。
(4).向い合う二個分の切り欠き部24にアンダーフィル樹脂63を吐出することにより、圧電振動子30と半導体素子60との間にアンダーフィル樹脂63を充填する工程(図9[C][D])。
(5).複数個分の配線基板20を一個ずつに切り離すことにより複数個の圧電デバイス10を得る工程(図10[A][B])。
次に、図1及び図2を加えて参照しつつ、本実施形態1の製造方法の各工程について詳しく説明する。
(1).一枚からなる複数個分の配線基板20を形成する工程(図8[A][B])
本工程では、一般的なプリント配線板の製造方法を用いる。複数個分の配線基板20は、図8[A]では配線基板20が横方向に並んだものとして示しているが、配線基板20が横方向かつ縦方向に並んだものとしてもよい。
(2).圧電振動子30を実装する工程(図8[C][D])
図1に示すように、各配線基板20の振動子用パッド27に、印刷によってはんだペースト29aを塗布する。続いて、圧電振動子30の外部接続端子58とはんだペースト29aとが接触するように、圧電振動子30を各配線基板20に載置する。この状態で、はんだペースト29aをリフロー(例えば240℃かつ10秒)することにより、各配線基板20にはんだ29(図2)を介して圧電振動子30が実装される。なお、本工程の前に、第一パッド53に導電性接着剤55を介して圧電素子40を固定し、素子搭載部材50及び蓋部材32によって圧電素子40を封止しておく。
(3).圧電振動子30に半導体素子60を実装する工程(図9[A][B])
図1に示すように、バンプ端子62を素子搭載部材50の第二パッド54(図2)に熱及び超音波を併用して押圧することにより、バンプ端子62を第二パッド54に接合する。これにより圧電振動子30に半導体素子60が実装される。
(4).アンダーフィル樹脂63を充填する工程(図9[C][D])
向い合う二個分の切り欠き部24に、吐出用ノズル64から液状のアンダーフィル樹脂63を滴下する。すると、アンダーフィル樹脂63は、自身の表面張力によって圧電振動子30と半導体素子60との間に収まる。本実施形態2の製造方法によれば、圧電デバイス10の二個分に対してアンダーフィル樹脂63を一度に充填できるので、アンダーフィル樹脂63を充填する工程を簡略化できる。
その後、アンダーフィル樹脂63に熱を加えることにより、アンダーフィル樹脂63を硬化させる。アンダーフィル樹脂63に用いられるエポキシ樹脂は、一液型と呼ばれ、主剤と硬化剤を混ぜた状態で出荷され加熱炉で硬化させるものが一般的である。加熱手段としては、赤外線ランプや高温雰囲気が挙げられる。また、アンダーフィル樹脂63として光硬化性樹脂を用いた場合は、紫外線ランプによってアンダーフィル樹脂63に紫外線を照射する。
(5).複数個の圧電デバイス10を得る工程(図10[A][B])
最後に、複数個分の配線基板20を、例えばダイシングによって一個ずつに切り離す。図10[A][B]では、配線基板20の加工しろ201の部分が除去された状態を示している。これにより、配線基板20が複数個に分けられるとともに、圧電デバイス10が複数個得られる。なお、アンダーフィル樹脂63を充填する工程において隣接する圧電振動子30同士の間隙33(図9[D])にアンダーフィル樹脂63が漏れることがあるが、そのアンダーフィル樹脂63も本工程において除去される。また、ダイシングの代わりに、レーザ加工などを用いてもよい。
<実施形態3>
図11乃至図13に示すように、本実施形態3の製造方法は、実施形態1の圧電デバイス10を製造する方法であって、次の工程を含む。
(1).平面視して切り欠き部24同士を向い合せた、一枚からなる複数個分の配線基板20を形成する工程(図11[A][B])。
(2).複数個分の配線基板20に、一体化された複数個分の圧電振動子30を実装する工程(図11[C][D])。
(3).圧電振動子30に半導体素子60を実装する工程(図12[A][B])。
(4).向い合う二個分の切り欠き部24にアンダーフィル樹脂63を吐出することにより、圧電振動子30と半導体素子60との間にアンダーフィル樹脂63を充填する工程(図12[C][D])。
(5).複数個分の配線基板20及び複数個分の圧電振動子30を一個ずつに切り離すことにより複数個の圧電デバイス10を得る工程(図13[A][B])。
本実施形態3の製造方法は、複数個分の圧電振動子30が一体化されており、複数個分の配線基板20を一個ずつに切り離す際に、複数個分の圧電振動子30も同時に一個ずつに切り離す点で、実施形態2の製造方法と異なる。一体化された複数個分の圧電振動子30は、図11[C]では圧電振動子30が横方向に並んだものとして示しているが、圧電振動子30が横方向かつ縦方向に並んだものとしてもよい。一体化された複数個分の圧電振動子30とは、一体化された複数個の素子搭載部材50としてもよい。図13[A][B]では、配線基板20の加工しろ201及び圧電振動子30の加工しろ301の部分が除去された状態を示している。
本実施形態3の製造方法によれば、アンダーフィル樹脂63を充填する工程(図12[C][D])において隣接する圧電振動子30同士の間隙が無いので、この間隙へのアンダーフィル樹脂63の漏出を防止できる。本実施形態3の製造方法のその他の構成、作用及び効果は実施形態2の製造方法と同様である。
以上、上記各実施形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上記各実施形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細については、当業者が理解し得るさまざまな変更を加えることができる。また、本開示には、上記各実施形態の構成の一部又は全部を相互に適宜組み合わせたものも含まれる。
本開示は、前述の水晶の他に、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウムなどの圧電セラミックスを圧電素材として用いた圧電デバイスに利用可能である。
10,10a,10b 圧電デバイス
20,20a,20b 配線基板
201 加工しろ
21 第一面
22 第二面
23 開口部
231 一辺
232 外面
24,24a 切り欠き部
25 絶縁基板
26 内部配線
27 振動子用パッド
28 外部接続端子
29 はんだ
29a はんだペースト
30 圧電振動子
301 加工しろ
31 凹部空間
32 蓋部材
33 間隙
40 圧電素子
41 圧電片
42 電極
50 素子搭載部材
51 第一面
52 第二面
53 第一パッド
54 第二パッド
55 導電性接着剤
56 基板部
57 枠部
58 外部接続端子
60 半導体素子
61 電極パッド
62 バンプ端子
63,63b アンダーフィル樹脂
64,65 吐出用ノズル

Claims (5)

  1. 表裏関係にある第一面及び第二面、並びに、前記第一面及び前記第二面を貫く開口部を有する略矩形状の配線基板と、
    前記開口部を覆うように前記第一面に位置する圧電振動子と、
    前記開口部内の前記圧電振動子に位置する半導体素子と、
    前記開口部内にて前記圧電振動子と前記半導体素子との間を満たすアンダーフィル樹脂と、
    前記配線基板の前記矩形のいずれか一辺において平面視して前記開口部から前記配線基板の外面まで欠けている切り欠き部と、
    を備えた圧電デバイス。
  2. 前記切り欠き部は、平面視して前記アンダーフィル樹脂の吐出用ノズルの外径よりも大きく欠けている、
    請求項1記載の圧電デバイス。
  3. 前記切り欠き部は、前記一辺の略全体が欠けている、
    請求項1又は2記載の圧電デバイス。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の圧電デバイスを製造する方法であって、
    平面視して前記切り欠き部同士を向い合せた、一枚からなる複数個分の前記配線基板を形成する工程と、
    複数個分の前記配線基板に前記圧電振動子を実装する工程と、
    前記圧電振動子に前記半導体素子を実装する工程と、
    向い合う二個分の前記切り欠き部に前記アンダーフィル樹脂を吐出することにより、前記圧電振動子と前記半導体素子との間に前記アンダーフィル樹脂を充填する工程と、
    複数個分の前記配線基板を一個ずつに切り離すことにより複数個の前記圧電デバイスを得る工程と、
    を含む圧電デバイスの製造方法。
  5. 前記圧電振動子は予め複数個分が一体化されており、
    複数個分の前記配線基板を一個ずつに切り離す際に、複数個分の前記圧電振動子も同時に一個ずつに切り離す、
    請求項4記載の圧電デバイスの製造方法。
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