JP7165556B2 - 液晶光変調器、液晶表示装置、およびホログラフィ装置 - Google Patents
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Description
本発明の第1実施形態に係る液晶光変調器10は、画素(液晶光学素子)がX方向とY方向とに二次元配列され、図1および図2に示すように、液晶層20、液晶層20を上下から挟む、対向電極(透明電極膜)4と画素毎に設けられた画素電極3、画素電極3に接続する駆動回路7(図3参照)を形成されたSi基板(回路基板)70、ならびに最上層の透明基板5を備え、対向電極4の下面には、画素毎に凹みを有するように凹凸が形成されている。液晶光変調器10はさらに、液晶層20の上下にそれぞれ接触して設けられた配向膜21,22、Si基板70上でY方向に延設した信号線(ソース線)71ならびにX方向に延設した走査線(ゲート線)72および共通電極線(コモン線)73(適宜まとめて、配線71,72,73)、Si基板70への光を遮る遮光膜74、画素電極3および配線71,72,73の層間等を絶縁する絶縁層6を備える。すなわち、液晶光変調器10は、上から順に、透明基板5、対向電極4、配向膜21、液晶層20、配向膜22、画素電極3、絶縁層6ならびに遮光膜74および配線71,72,73、Si基板70を備える。なお、図1では、液晶層20および配向膜22は透明として、配向膜22と液晶層20との界面を破線で表す。また、図1は画素中心を含むY方向に沿った断面を示し、図2は画素中心を含むX方向に沿った断面を示す。液晶光変調器10は、上方から入射された光を反射して上方へ出射し、その際に選択された画素において光の偏光方向を変化させる反射型の空間光変調器である。
液晶層20は、液晶材料からなり、ねじれネマティック(TN:Twisted Nematic)方式や垂直配向(VA:Vertical Alignment)方式等の液晶ディスプレイの表示装置に適用される公知の材料が挙げられる。液晶層20は、比較的視野角が広く、暗表示に優れたVA方式が好ましく、そのために、負の誘電率異方性を有する液晶(n型液晶)が適用される。液晶層20は、図4を参照して前記したように、無電界状態(初期状態)では液晶分子2が垂直(Z方向)に起立し、垂直方向の電界Eによって液晶分子2が倒れる。このような液晶分子2の向きは、主に配向膜21,22によって制御される。液晶層20の厚さ(セル厚)dは、所望の光学特性が得られるように、液晶材料等に応じて0.5~5μm程度の範囲で設計され、セル厚dが小さいほど、液晶光変調器10の応答速度が高速になる。一方、セル厚dが画素サイズに対して大きいと、斜め方向の漏れ電界EL(図34参照)が強くなり、対向電極4の下面の形状と併せても電界の漏れを十分に抑制することが困難になる。具体的には、セル厚dは、2μm以下であることが好ましく、1.5μm以下であることがさらに好ましく、また、X方向長(短辺長)pXの1.5倍以下であることが好ましく、1倍以下であることがさらに好ましい。本実施形態において、セル厚dは、最大となる画素中心における液晶層20の厚さとする。
画素電極3は、選択した画素に限定して液晶層20に垂直方向の電界を発生させるために、画素毎に設けられ、絶縁層6を貫通するコンタクト部(図示省略)でSi基板70の表層に形成された駆動回路7に接続する。画素電極3は、互いに間隙lgX,lgY(適宜まとめて、間隙lg)を空けて設けられるため、本実施形態では、平面視形状が画素よりも一回り小さな矩形に形成されている。平面視で、画素において画素電極3が設けられた領域を開口部、その外側の領域を非開口部と称する。隣り合う画素電極3,3の間隙lgが広いほど、明表示の画素とその隣の暗表示の画素の画素電極3,3間での漏れ電界(横電界)EIPが抑制され易い。一方で、間隙lgが広いと、画素電極3の平面視サイズが小さくなり、画素の開口率が低くなる。したがって、間隙lgは、セル厚dや対向電極4の下面の凸部4rの形状と併せて、画素の開口率を確保しつつ、漏れ電界EIPがより抑制されるように設計されることが好ましい。
対向電極4は、液晶光変調器10のすべての画素で共有されている電極であり、一体に連続した膜として設けられる。また、対向電極4は、液晶層20に対面する下面が凹凸面であり、図5に下面を上に向けて示すように、四角錐の4側面の二等辺三角形を内壁面とする凹部が画素毎に形成され、画素中心に凹頂点を有する。したがって、対向電極4は、X方向、Y方向のそれぞれにおける画素間中心線(図5に一点鎖線で表す)上に凸稜線を有し、画素間中心で液晶層20の厚さが最小となる。言い換えると、対向電極4の下面の凹凸は、画素中心の凹頂点を囲むように、X方向、Y方向のそれぞれに沿った畝状の凸部4rを画素間に有する。この凸部4rは、傾斜面を有し、断面形状が、底辺を上(透明基板5の側)に向けた二等辺三角形となる。
配向膜21および配向膜22は、液晶分子2の向きを制御するために、液晶層20の上下に接触して設けられる。配向膜21,22は、ポリイミド等の有機膜やSi酸化物(SiOx)等の無機膜であり、表示方式に対応した公知の材料が適用され、数十~100nm程度の膜厚に形成される。対向電極4を被覆して形成される配向膜21は、対向電極4の下面の凹凸に沿って一様な厚さに形成される。一方、配向膜22は、表面(液晶層20に接する面)が平坦に形成されることが好ましい。本実施形態では、VA方式として、配向膜21,22は、初期状態で液晶分子2を膜面に垂直に起立させるように、疎水基を導入したポリイミドやSiOx(x=1~2程度)等が適用される。配向膜21,22は、さらに必要に応じて、電圧印加時に液晶分子2が所定の方向へ倒れるように、表面(液晶層20に接触する面)に配向処理を施されていてもよい。例えば、ポリイミドは、塗布法によって成膜された後にUV照射によって配向処理され、SiOxは、斜方蒸着によって成膜と同時に配向処理される。
透明基板5は、対向電極4および配向膜21を形成するための土台であり、Si基板70と共に、液晶層20を支持するための土台である。透明基板5は、液晶光変調器10の光の入射側に設けられるため、光を透過するように、公知の透明基板材料が適用される。具体的には、SiO2(酸化ケイ素、ガラス)、サファイア、ポリカーボネート(PC)等が挙げられる。
Si基板70は、駆動回路7や画素電極3等を形成するための土台であり、さらに駆動回路7の材料である。また、透明基板5と共に、液晶層20を支持するための土台である。本実施形態では、トランジスタ7tがMOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)で形成されるため、Si基板70は、単結晶シリコン基板を材料とすることが好ましく、駆動回路7の構成等に応じて、n型Si基板やp型Si基板を適用することができる。また、蓄積容量7cは、Si基板70の表層のSiとその上に形成した絶縁膜とpoly-Si膜の3層構造とすることができる。
信号線71、走査線72、および共通電極線73は、駆動回路7に入力して画素を選択するためにSi基板70上に設けられ、画素電極3と同様に一般的な金属電極材料で形成され、エッチングやダマシン法等の公知の半導体の配線形成方法で形成される。遮光膜74は、Si基板70に光が入射しないように、必要に応じて、平面視で画素電極3が設けられない領域に設けられ、ここでは、信号線71と共に金属電極材料で同じ層に形成されている。
絶縁層6は、Si基板70上に設けられて、配線71,72,73や画素電極3の間を絶縁する。さらに、絶縁層6は、液晶層20の下面を平坦化するように、画素電極3,3間を埋めて設けられることが好ましい。絶縁層6は、半導体素子等に設けられる公知の無機絶縁材料が適用でき、具体的には、SiO2やAl2O3等の酸化膜やSi3N4やMgF2等が挙げられ、2種類以上の材料を適用されてもよい。
本実施形態に係る液晶光変調器は、公知のLCOS型の液晶光変調器と同様の製造方法において、対向電極の形成時に表面(下面)に凹凸を形成する工程を追加して製造することができる。液晶光変調器の製造方法は、透明基板5上に対向電極4および上側の配向膜21を形成する対向基板工程と、Si基板70上に駆動回路7、配線71,72,73、画素電極3および下側の配向膜22を形成する回路基板工程と、を個別に行い、その後、これらの透明基板5とSi基板70を、配向膜21,22同士が対面するように重ね合わせ、間に液晶材料を封入して液晶層20を形成するセル組立工程を行う。以下、各工程の詳細について一例を説明する。
本発明に係る液晶光変調器の動作について、図7、および適宜図4を参照して説明する。明表示の画素11,13においては、画素電極3が+または-(図7では+)の電位となって、GND(0V)に接続された対向電極4との間に垂直方向の電界Eが発生する。同時に、図34を参照して前記したように、画素電極3から外側(非開口部)へ広がって斜め方向に対向電極4へ向かう弱い電界ELも発生する。しかし、液晶光変調器10では、対向電極4が、画素間中心において突出して形成されているため、この対向電極4の凸部4rで斜め方向の漏れ電界ELがブロックされて、凸部4rの向こう側の暗表示の画素12にまでは到達し難い。さらに、凸部4rによって、非開口部における対向電極4、画素電極3間の距離が短く、低抵抗になるため、凸部4rが、画素11,13の画素電極3から電位0Vの画素12の画素電極3へ向かう電界EIPをトラップして、この電界EIPを弱くする。
本実施形態に係る液晶光変調器10において、対向電極4の下面は、X方向にのみ凹凸が形成されていてもよい。すなわち、図8に示すように、Y方向に沿った畝状の凸部4rを形成された対向電極4Aを適用することができる。Y方向においては、画素長pYが十分に長いので、対向電極4Aが平坦でも、暗状態の画素の画素中心近傍まで漏れ電界EL,EIPが到達し難い。さらに、Y方向の漏れ電界EL,EIPを抑制するために、Y方向の間隙lgYが広くなるように画素電極3の形状を設計することが好ましい。このような一方向に沿った凸部4rを有する対向電極4Aによれば、画素電極3-対向電極4間距離が画素中心の一点に偏って大きくなく、さらに開口部高低差haが小さいので、明表示の画素内のムラが抑制され、また、製造が容易である。また、凸部4rのY方向の幅wrYをX方向に合わせてもよい(pX=wrX=wrY<pY)。すなわち、図9に示すように、画素中心にY方向に沿った水平な凹稜線を有する、二等辺三角形と等脚台形を2面ずつ内壁面とする、寄棟屋根の形状の凹部を下面に有する対向電極4Bを適用することができる。このような対向電極4Bを備えることで、X,Y方向共に漏れ電界EL,EIPが抑制され、さらに、図8に示す前記変形例と同様に、開口部高低差haが小さく、明表示の画素内のムラが抑制される。
本発明の第1実施形態およびその変形例に係る液晶光変調器10は、一般的な反射型の液晶光変調器と同様に液晶表示装置に使用される。図10に示すように、本発明の実施形態に係る液晶表示装置100は、液晶光変調器10、および液晶光変調器10の上側に配置された偏光板(偏光子)81を備え、偏光板81の上方から光を照射されて、同じく偏光板81の上方に画像を表示する。液晶表示装置100はさらに、液晶光変調器10と偏光板81の間に位相差板83を備えることが好ましい。また、液晶光変調器10の画素の非開口部を遮光するように、格子状のブラックマトリクスを備えてもよい(図示せず)。フルカラー表示装置とする場合には、ブラックマトリクスと共にカラーフィルタを備える(図示せず)。カラーフィルタおよびブラックマトリクスは、液晶光変調器10の透明基板5上に配置されてもよいし、対向電極4の形成前に透明基板5の下面に形成されていてもよい。液晶表示装置100に照射する光は、外光やレーザー光等、用途に応じて選択される。
本実施形態に係る液晶表示装置の動作について説明する。まず、暗状態の画素1(図4(a)参照)における動作を説明する。上方から入射した自然光は、偏光板81によってY方向の直線偏光となり、この直線偏光が位相差板83によって、左回りの円偏光に変換される。この円偏光が、透明基板5および対向電極4を透過して、液晶層20に進入する。液晶層20は液晶分子2が垂直方向であるため、左回りの円偏光はそのままの状態で透過し、画素電極3に到達する。左回りの円偏光は、画素電極3で反射する際に右回りの円偏光となって、再び液晶層20を透過し、さらに対向電極4および透明基板5を透過して、位相差板83に進入する。位相差板83は、右回りの円偏光をX方向の直線偏光に変換するため、直線偏光が偏光板81で遮光されて出射しない。
本発明の実施形態に係る液晶表示装置100は、ホログラフィ装置に使用することができる。図11に示すように、本発明の実施形態に係るホログラフィ装置200は、液晶表示装置100と、液晶表示装置100の液晶光変調器10を駆動する駆動部91と、液晶表示装置100に光を照射する光源装置92と、液晶表示装置100からの出射光を再生像VIとする出力光学系96を備える。駆動部91は、電界Eを発生させる電源を備え、外部からの信号により信号線71および走査線72を選択する。光源装置92は、レーザー光源93およびコリメータレンズ94を備え、液晶表示装置100に平行光を照射する。出力光学系96は、液晶表示装置100の寸法や再生する像VIの寸法等に応じて、レンズやマイクロレンズを二次元配列したレンズアレイを1ないし複数備える(図11では2つのレンズを示す)。
第1実施形態およびその変形例に係る液晶光変調器は、対向電極の液晶層側の面全体が傾斜面であるため、暗表示の質を向上させようと対極電極の凸部を高く形成すると、画素の中心と開口部周縁とで画素電極-対向電極間距離の差が大きくなって、明表示の画素における輝度ムラが大きくなり、実効的な開口部が縮小される。そこで、第1実施形態と同様に暗表示の画素の黒浮きを防止しつつ、明表示の画素の輝度ムラを抑制する。以下、第2実施形態に係る液晶光変調器について説明する。第1実施形態(図1~9参照)と同一の要素については同じ符号を付し、説明を省略する。
対向電極4Cは、液晶層20に対面する下面が凹凸面であり、図13に下面を上に向けて示すように、四角錐台の4側面の等脚台形を内壁面とし、上底面を底面とする凹部が画素毎に形成されている。したがって、X方向、Y方向のそれぞれにおける画素間中心線(図13に一点鎖線で表す)上に凸稜線を有し、一方、画素中心を内包する水平面を有する。言い換えると、対向電極4Cの下面の凹凸は、第1実施形態と同様に、X方向、Y方向のそれぞれに沿った畝状の凸部4rを画素間に有し、この凸部4rの断面形状は、底辺を上(透明基板5の側)に向けた二等辺三角形となる。ただし、本実施形態では、凸部4rの幅wrX,wrYが、それぞれ画素長pX,pYよりも短く(pX>wrX、pY>wrY)、また、X,Y方向で同じ長さとする(wrX=wrY=wr)。
本実施形態に係る液晶光変調器10Aにおいても、対向電極4Cの下面は、X方向にのみ凹凸が形成されていてもよい。すなわち、図14に示すように、Y方向に沿った畝状の凸部4rを形成された対向電極4Dを適用することができる。また、図15に示すように、凸部4rの頂部にも水平面を備えて、断面形状を等脚台形としてもよい。このような対向電極4Eの凸部4rの頂部の幅は、幅wrよりも小さいものとし、凸部4rの傾斜面(対向電極4Eの下面)の勾配が2以下となるように、(wr-h)以下であることが好ましい。また、凸部4rの頂部の幅は、画素電極3,3の間隙lgよりも小さいことが好ましい。
第1、第2実施形態およびその変形例に係る液晶光変調器は、反射型の空間光変調器であるが、透過型の空間光変調器とすることもできる。以下、第3実施形態に係る液晶光変調器について説明する。第1、第2実施形態(図1~16参照)と同一の要素については同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施形態に係る液晶光変調器は、公知の透過型の液晶光変調器と同様の製造方法において、対向電極の成膜前に、透明基板5Aの表面(下面)に凹凸を形成する工程を追加して製造することができる。液晶光変調器の製造方法は、透明基板5A上に対向電極4Eおよび上側の配向膜21を形成する対向基板工程と、透明基板5B上に駆動回路7、配線71,72,73A、画素電極3Aおよび下側の配向膜22を形成する回路基板工程と、を個別に行い、その後、これらの透明基板5Aと透明基板5Bを、配向膜21,22同士が対面するように重ね合わせ、間に液晶材料を封入して液晶層20を形成するセル組立工程を行って完成となる。セル組立工程は、第1実施形態と同様である。以下、対向基板工程および回路基板工程の詳細について一例を説明する。
本発明の第3実施形態に係る液晶光変調器10Bは、一般的な透過型の液晶光変調器と同様に液晶表示装置に使用される。図18に示すように、本発明の実施形態に係る液晶表示装置100Aは、液晶光変調器10B、ならびに、液晶光変調器10Bの上側に配置された偏光板(偏光子)81および下側に配置された偏光板(偏光子)82を備え、偏光板82の下方から光を照射されて、偏光板81の上方に画像を表示する。あるいは、液晶表示装置100Aは、上方から光を照射されて、下方に画像を表示することもできる。液晶表示装置100Aはさらに、液晶光変調器10Bと偏光板81,82とのそれぞれの間に位相差板83,84を備えることが好ましい。また、液晶光変調器10Bの画素の非開口部を遮光するように、格子状のブラックマトリクスを備えてもよい(図示せず)。フルカラー表示装置とする場合には、ブラックマトリクスと共にカラーフィルタを備える(図示せず)。カラーフィルタおよびブラックマトリクスは、液晶光変調器10Bの表示側に配置する。液晶表示装置100Aに照射する光は、外光やレーザー光等、用途に応じて選択される。
本実施形態に係る液晶表示装置の動作について説明する。まず、暗状態の画素1(図4(a)参照)における動作を説明する。下方から入射した自然光は、偏光板82によってX方向の直線偏光となり、この直線偏光が位相差板84によって、右回りの円偏光に変換される。この円偏光が、透明基板5Bおよび画素電極3A等を透過して、液晶層20に進入する。液晶層20は液晶分子2が垂直方向であるため、右回りの円偏光はそのままの状態で透過し、対向電極4Eおよび透明基板5Aを透過して、位相差板83に進入する。位相差板83は、右回りの円偏光をX方向の直線偏光に変換するため、直線偏光が偏光板81で遮光されて出射しない。
本発明の実施形態に係る液晶表示装置100Aは、液晶表示装置100と同様に、図11に示すホログラフィ装置200に使用することができる。本実施形態では、光源装置92と出力光学系96が、間に液晶表示装置100Aを挟んで正対して配置される。
図5に示す対向電極(wrX=pX=1μm、wrY=pY=2μm)を備えた液晶光変調器(図1参照)のサンプルについて観察した。表1に示すように、液晶層の厚さ(画素中心における厚さ、セル厚d)を1μmとし、対向電極の凸部の高さ(高低差)hを100nmから900nmまで100nm刻みで変化させたサンプル(No.1~9)、セル厚dを1.5μm、対向電極の凸部の高さhを500nmとしたサンプル(No.11)、セル厚dを2μm、対向電極の凸部の高さhを500nmとしたサンプル(No.12)を設定した。なお、対向電極の下面の稜線を、図19に破線で表す。
図13に示す対向電極を備えた液晶光変調器(図12参照)の、セル厚dを1μm、対向電極の凸部の高さhを300nmとして、幅wr(=wrX=wrY)を300nm、400nm、600nmとしたサンプル(No.13,14,15)を設定した(表1参照)。前記実施例1と同様に、電位分布と液晶配向、反射率の平面分布を求めた。No.13,14,15について、電位分布と液晶配向を図28,29,30に、反射率の二次元分布図を図31(a)、(b)、(c)に示す。
10,10A,10B 液晶光変調器
1 液晶光学素子、画素
200 ホログラフィ装置
20 液晶層
2 液晶分子
21,22 配向膜
3,3A 画素電極
4,4A~4F 対向電極(透明電極膜)
5,5A 透明基板
5B 透明基板
6 絶縁層
70 Si基板(回路基板)
7 駆動回路
81,82 偏光板(偏光子)
83,84 位相差板
Claims (14)
- 透明基板と、透明電極膜と、液晶層と、x方向とy方向とに二次元配列した画素毎に設けられた画素電極と、前記画素電極のそれぞれに接続する駆動回路を有する回路基板と、を上から順に備える液晶光変調器であって、
前記液晶層の厚さがx方向に隣り合う画素間中心で最小となるように、前記透明電極膜は、下面に、x方向に傾斜した傾斜面を有する凸部がy方向に沿って形成され、
xy面視で、前記凸部の前記傾斜面の少なくとも一部が、x方向に隣り合う前記画素電極に挟まれた領域と重複していることを特徴とする液晶光変調器。 - 透明基板と、透明電極膜と、液晶層と、x方向とy方向とに二次元配列した画素毎に設けられた画素電極と、前記画素電極のそれぞれに接続する駆動回路を有する回路基板と、を上から順に備える液晶光変調器であって、
前記液晶層の厚さが隣り合う画素間中心で最小となるように、前記透明電極膜は、下面に、傾斜面を有する凸部が形成されていると共に、前記凸部に囲まれた凹部が前記画素毎に設けられ、
xy面視で、前記凸部の前記傾斜面の少なくとも一部が、隣り合う前記画素電極に挟まれた領域と重複していることを特徴とする液晶光変調器。 - 前記透明電極膜は、下面の前記凸部に挟まれた凹部の底がxy面に水平な平面であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶光変調器。
- 前記凸部は、前記傾斜面よりもxy面に水平寄りに傾斜した面を前記傾斜面に前記画素間中心と反対側で隣接してさらに有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶光変調器。
- 前記透明電極膜は、下面の凹凸による高低差の最大値が、前記凸部の最大幅以下である請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の液晶光変調器。
- 前記透明基板は、下面に、前記透明電極膜の下面の凹凸に対応した凹凸を形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の液晶光変調器。
- 前記画素の配列ピッチが、少なくともx方向において、4μm以下である請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の液晶光変調器。
- 前記透明電極膜は、下面の凹凸による高低差の最大値が、前記液晶層の最大厚さの20%以上70%以下である請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の液晶光変調器。
- 垂直配向方式である請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の液晶光変調器。
- 前記回路基板が結晶シリコンで形成された前記駆動回路を備え、
前記画素電極が金属電極材料からなる請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の液晶光変調器。 - 前記回路基板が、透明な基板、および前記基板上に薄膜トランジスタで形成された前記駆動回路を備え、
前記画素電極が透明電極材料からなる請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の液晶光変調器。 - 請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載の液晶光変調器と、前記液晶光変調器の上側に配置された偏光子と、を備え、上方から光を照射されて、上方に画像を表示する液晶表示装置。
- 請求項11に記載の液晶光変調器と、前記液晶光変調器の上側と下側に配置された2つの偏光子と、を備え、上方または下方の一方から光を照射されて、他方に画像を表示する液晶表示装置。
- 請求項12または請求項13に記載の液晶表示装置と、前記液晶表示装置に光を照射する光源と、前記液晶表示装置の液晶光変調器の駆動回路および対向電極に接続する電源と、を備えるホログラフィ装置。
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