JP2005010480A - 配向基板、配向基板の製造方法、液晶装置および電子機器 - Google Patents

配向基板、配向基板の製造方法、液晶装置および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】電極間の短絡の発生率を低減することが可能であり、また焼き付きの発生率を低減することが可能な、配向基板および液晶装置を提供する。
【解決手段】本発明の配向基板10は、液晶分子に電圧を印加する電極9と、電極9の表面の一部に形成された絶縁膜41とを有する。この電極9および/または絶縁膜41の表面には、液晶分子を配向可能な溝16、突条17および凹凸10aが成形されている。また絶縁膜41は、少なくとも電極9の上端部に形成され、電極9の露出面積よりも小さく形成されている。そして本発明の液晶装置は、このような配向基板10備えている。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配向基板、配向基板の製造方法、液晶装置および電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶プロジェクタ等の投射型表示装置における光変調装置として、液晶装置が用いられている。液晶装置は、対向配置された一対の基板に液晶層が挟持されて構成されている。この一対の基板の内側には、液晶層に電圧を印加するための電極が形成されている。また、この電極の内側には、電圧無印加時において液晶分子の配列を制御する配向膜が形成されている。この配向膜として、高分子膜の表面にラビング処理を施したものが用いられている。そして、電圧無印加時と電圧印加時との液晶分子の配列変化に基づいて、液晶装置に画像表示が行われる構成となっている。
【0003】
しかしながら、このような配向膜を備えた液晶装置を液晶プロジェクタの光変調装置に採用した場合には、光源から照射される強い光や熱によって配向膜が次第に分解されることがあった。そして長期間の使用後には、電圧無印加時に液晶分子を所望のプレチルト角に配列することができなくなるなど液晶分子の配向制御機能が低下して、液晶プロジェクタの表示品質が悪化することがあった。
【0004】
そこで、配向膜の代わりに、電極の表面に凹凸を形成して液晶分子の配向制御を行う構成が、特許文献1の請求項13に開示されている。この構成では、電極の表面に多数の平行な溝が形成されている。またこの溝に沿って、多数の鋸歯状の凸部が繰り返し形成されている。そして液晶分子は、各溝に沿って1軸方向に配向され、また各鋸歯状凸部に沿ってプレチルト角を持つようになっている。このように、液晶分子を配向可能な形状に電極の表面を成形することにより、配向膜を形成しない構成となっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−152612号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した構成では、一対の基板の内側に形成された電極が液晶層に露出している。そのため、液晶層に導電性の異物が混入した場合には、この異物が一対の電極間に配置されて両電極を短絡させるおそれがあるという問題がある。
【0007】
なお、電極間の短絡を回避するため、各電極の表面全体に電気絶縁膜を形成することも考えられる。しかしながら、電気絶縁膜を形成した状態で電極に通電すると、電気絶縁膜の表面に誘導電荷が発生する。そして、長期間の使用後には誘導電荷が恒常的に発生した状態となり、液晶分子が電気絶縁膜に引き付けられたまま動かなくなって、いわゆる焼き付き現象が発生する場合がある。この焼き付き現象が発生すると、液晶分子を配向制御することができなくなり、画像表示が不可能になるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、導電体間の短絡の発生率を低減することが可能であり、また焼き付きの発生率を低減することが可能な、配向基板およびその製造方法の提供を目的とする。
また、信頼性の高い液晶装置および電子機器の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の配向基板は、液晶分子を配向可能な基板であって、前記基板の上方に形成され、前記液晶分子に電圧を印加する導電体と、前記導電体の表面の一部に形成された電気絶縁体と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、導電体の表面に電気絶縁体を形成するので、導電体間の短絡の発生率を低減させることができる。また、導電体の表面の一部のみに電気絶縁体を形成するので、焼き付きの発生率を低減させることができる。これにより、導電体間の短絡および焼き付きの発生率をともに許容範囲内に抑えることが可能になる。
【0010】
また、前記電気絶縁体は、少なくとも前記導電体の上端部に形成されていることが望ましい。
導電体間の短絡は、導電性を有する異物が各導電体の上端部の間に配置されることによって発生する。そこで、少なくとも導電体の上端部に電気絶縁体を形成することにより、導電体間の短絡の発生率を効率的に低減させることができる。
【0011】
また、前記電気絶縁体の面積は、前記導電体の露出面積より小さくなっていることが望ましい。
この構成によれば、焼き付きの発生率を低減させることができる。もっとも、導電体の露出面積が大きくなるので導電体間の短絡の発生率は高くなる。しかし、導電体間の短絡は液晶装置の組み立て直後に発生する場合が多く、製品出荷前の検査により不良品を排除すれば、ユーザーのもとで故障が発生する可能性は低い。これに対して、焼き付きはユーザーによる長期間の使用後に発生するものである。そこで、電気絶縁体の面積を小さくして焼き付きの発生率を低減させておけば、ユーザーに対して信頼性の高い液晶装置を提供することができる。
【0012】
また、前記電気絶縁体は、可視光透過性を有する材料で構成されていることが望ましい。
この構成によれば、本発明の配向基板を備えた液晶装置が可視光を透過するようになり、液晶装置を光変調手段として機能させることができる。
【0013】
また、前記電気絶縁体は、耐光性を有する材料で構成されていることが望ましい。
この構成によれば、本発明の配向基板を備えた液晶装置を投射型表示装置の光変調手段として採用した場合でも、光源から照射される強い光や熱により電気絶縁体が分解されにくくなる。したがって、長期間にわたって導電体間の短絡を防止することができる。
【0014】
また、前記電気絶縁体および/または前記導電体の表面は、前記液晶分子を配向可能な形状に成形されていることが望ましい。
この構成によれば、液晶分子を配向させるために、別途配向膜を形成する必要がない。したがって、製造コストを削減することができる。また、強い光や熱によって配向膜が分解されることがなくなり、液晶装置の表示品質が低下することもない。さらに、配向膜のラビング処理が不要となり、ラビング布や配向膜材料のダストに起因する不具合の発生を回避することができる。したがって、信頼性の高い液晶装置を提供することができる。
【0015】
なお、前記導電体の表面には、前記液晶分子を配向可能な複数の溝と、前記各溝を隔てる複数の突条とが、互いに平行に形成され、前記各溝の底部には、前記液晶分子を配向可能な複数の凹凸が、前記各溝の延在する方向に沿って周期的に形成され、前記各突条の表面の全部または一部に、前記電気絶縁体が形成されていることが望ましい。
この構成によれば、溝、突条および凹凸により液晶分子を配向させることが可能であり、配向膜を形成する必要がない。したがって、信頼性の高い液晶装置を提供することができる。また、短時間のエッチングで導電体の表面に溝、突条および凹凸を形成することが可能であり、製造コストを削減することができる。さらに、導電体の上端部である突条の表面に電気絶縁体を形成するので、導電体間の短絡の発生率を低減させることができる。
【0016】
また、前記導電体の表面には、前記液晶分子を配向可能な複数の溝と、前記各溝を隔てる複数の突条とが、互いに平行に形成され、前記各突条の上部には、前記液晶分子を配向可能な複数の凹凸が、前記各突条の延在する方向に沿って周期的に形成されて、前記各凹凸の表面の全部または一部に、前記電気絶縁体が形成されていてもよい。
この構成によっても、溝、突条および凹凸により液晶分子を配向させることが可能であり、配向膜を形成する必要がない。したがって、信頼性の高い液晶装置を提供することができる。また、導電体の上端部である凹凸の表面に電気絶縁体を形成するので、導電体間の短絡の発生率を低減させることができる。
【0017】
また、前記導電体の表面には、前記液晶分子を配向可能な複数の溝と、前記各溝を隔てる複数の突条とが、互いに平行に形成され、前記各溝の底部には、前記液晶分子を配向可能な複数の凹凸が、前記各溝の延在する方向に沿って周期的に形成され、前記各突条の上部には、前記液晶分子を配向可能な複数の凹凸が、前記各突条の延在する方向に沿って周期的に形成されて、前記各突条の上部に形成された前記各凹凸の表面の全部または一部に、前記電気絶縁体が形成されていてもよい。
この構成によれば、多数の凹凸により液晶分子を良好に配向させることが可能であり、配向膜を形成する必要がない。したがって、信頼性の高い液晶装置を提供することができる。さらに、突条の上部に形成された凹凸の表面に電気絶縁体を形成することにより、導電体の上端部に電気絶縁体が形成されるので、導電体間の短絡の発生率を低減させることができる。
【0018】
一方、本発明の配向基板の製造方法は、基板本体の表面に導電体を形成する工程と、前記導電体の表面に電気絶縁体を形成する工程と、前記電気絶縁体の表面にマスク材を形成する工程と、前記マスク材を、液晶分子を配向可能な形状に成形する工程と、成形された前記マスク材を介して、前記電気絶縁体および/または前記導電体をエッチングすることにより、前記液晶分子を配向可能な形状に、前記電気絶縁体および/または前記導電体の表面を成形する工程と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、電気絶縁体および/または導電体の表面に液晶分子を配向可能な形状が成形されるので、配向膜を形成する必要がない。したがって、信頼性の高い液晶装置を提供することができる。また、電気絶縁体および導電体を一気に成形することが可能であり、製造コストを削減することができる。
【0019】
また、本発明の他の配向基板の製造方法は、基板本体の表面にマスク材を形成する工程と、前記マスク材を、液晶分子を配向可能な形状に成形する工程と、成形された前記マスク材を介して、前記基板本体の表面をエッチングすることにより、前記液晶分子を配向可能な形状に、前記基板本体の表面を成形する工程と、前記基板本体の表面に導電体を形成する工程と、前記導電体の表面の一部に電気絶縁体を形成する工程と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、電気絶縁体および/または導電体の表面に液晶分子を配向可能な形状が成形されるので、配向膜を形成する必要がない。また、導電体および電気絶縁体を均一な厚さに形成することができるので、液晶分子に対して安定した電圧を印加することが可能になる。したがって、信頼性の高い液晶装置を提供することができる。
【0020】
一方、本発明の液晶装置は、上述した配向基板を備えたことを特徴とする。また、上述した配向基板の製造方法を使用して製造したことを特徴とする。これにより、信頼性の高い液晶装置を提供することができる。
【0021】
また、対向配置された一対の基板と、前記一対の基板により挟持される液晶層と、前記各基板の前記液晶層側の表面に形成され前記液晶層に電圧を印加する導電体と、前記導電体の表面の一部に形成された電気絶縁体と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、導電体の表面に電気絶縁体を形成するので、導電体間の短絡の発生率を低減させることができる。また、導電体の表面の一部のみに電気絶縁体を形成するので、焼き付きの発生率を低減させることができる。これにより、導電体間の短絡および焼き付きの発生率をともに許容範囲内に抑えることが可能になり、信頼性の高い液晶装置を提供することができる。
【0022】
一方、本発明の電子機器は、上述した液晶装置を備えたことを特徴とする。この構成によれば、信頼性の高い電子機器を提供することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0024】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態にかかる液晶装置および配向基板につき、図1ないし図7を用いて説明する。実施形態では、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下TFTという)素子を用いたアクティブマトリクス方式の透過型液晶装置を例にして説明する。図1は、透過型液晶装置の画像表示領域を構成すべくマトリクス状に配置された複数の画素の等価回路図である。また、図2はTFTアレイ基板に形成された複数の画素の平面図であり、図3は図2のA−A’線における側面断面図である。
【0025】
[液晶装置]
図1に示すように、透過型液晶装置の画像表示領域を構成すべくマトリクス状に配置された複数の画素には、導電体である画素電極9が形成されている。また、その画素電極9の側方には、当該画素電極9への通電制御を行うためのスイッチング素子であるTFT素子30が形成されている。このTFT素子30のソースには、データ線6aが電気的に接続されている。各データ線6aには画像信号S1、S2、…、Snが供給される。なお画像信号S1、S2、…、Snは、各データ線6aに対してこの順に線順次で供給してもよく、相隣接する複数のデータ線6aに対してグループ毎に供給してもよい。
【0026】
また、TFT素子30のゲートには、走査線3aが電気的に接続されている。走査線3aには、所定のタイミングでパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmが供給される。なお走査信号G1、G2、…、Gmは、各走査線3aに対してこの順に線順次で印加する。また、TFT素子30のドレインには、画素電極9が電気的に接続されている。そして、走査線3aから供給された走査信号G1、G2、…、Gmにより、スイッチング素子であるTFT素子30を一定期間だけオン状態にすると、データ線6aから供給された画素信号S1、S2、…、Snが、各画素の液晶に所定のタイミングで書き込まれる。
【0027】
液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、画素電極9と後述する共通電極との間に形成される液晶容量で一定期間保持される。なお、保持された画素信号S1、S2、…、Snがリークするのを防止するため、画素電極9と容量線3bとの間に蓄積容量70が形成され、液晶容量と並列に配置されている。このように、液晶に電圧信号が印加されると、印加された電圧レベルにより液晶分子の配向状態が変化する。これにより、液晶に入射した光が変調されて階調表示が可能となる。
【0028】
[平面構造]
次に、図2を用いて、実施形態の液晶装置の平面構造について説明する。実施形態の液晶装置では、TFTアレイ基板上に、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide、以下ITOという)等の透明導電性材料からなる矩形状の画素電極9(破線9aによりその輪郭を示す)が、マトリクス状に配列形成されている。また、画素電極9の縦横の境界に沿って、データ線6a、走査線3aおよび容量線3bが設けられている。実施形態では、各画素電極9の形成された領域が画素であり、マトリクス状に配置された各画素ごとに表示を行うことが可能な構造になっている。
【0029】
TFT素子30は、ポリシリコン膜等からなる半導体層1aを中心として形成されている。半導体層1aのソース領域(後述)には、コンタクトホール5を介して、データ線6aが電気的に接続されている。また、半導体層1aのドレイン領域(後述)には、コンタクトホール8を介して、画素電極9が電気的に接続されている。一方、半導体層1aにおける走査線3aとの対向部分には、チャネル領域1a’が形成されている。なお走査線3aは、チャネル領域1a’との対向部分においてゲート電極として機能する。
【0030】
容量線3bは、走査線3aに沿って略直線状に伸びる本線部(すなわち平面的に見て、走査線3aに沿って形成された第1領域)と、データ線6aとの交点からデータ線6aに沿って前段側(図中上向き)に突出した突出部(すなわち平面的に見て、データ線6aに沿って延設された第2領域)とによって構成されている。また、図2中に右上がりの斜線で示した領域には、第1遮光膜11aが形成されている。そして、容量線3bの突出部と第1遮光膜11aとがコンタクトホール13を介して電気的に接続され、後述する蓄積容量が形成されている。
【0031】
[断面構造]
次に、図3を用いて、実施形態の液晶装置の断面構造について説明する。なお、図3は図2のA−A’線における側面断面図である。図3に示すように、実施形態の液晶装置は、TFTアレイ基板10と、これに対向配置された対向基板20と、これらの間に挟持された液晶層50とを主体として構成されている。
【0032】
TFTアレイ基板10は、石英等の透光性材料からなる基板本体10Aおよびその内側に形成されたTFT素子30や導電体である画素電極9などを主体として構成されている。一方の対向基板20は、ガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体20Aおよびその内側に形成された導電体である共通電極21などを主体として構成されている。さらに、液晶層50はTN液晶等によって構成されている。
【0033】
TFTアレイ基板10の表面には、後述する第1遮光膜11aおよび第1層間絶縁膜12が形成されている。そして、第1層間絶縁膜12の表面に半導体層1aが形成され、この半導体層1aを中心としてTFT素子30が形成されている。半導体層1aにおける走査線3aとの対向部分にはチャネル領域1a’が形成され、その両側にソース領域およびドレイン領域が形成されている。なお、このTFT素子30はLDD(Lightly Doped Drain)構造を採用しているため、ソース領域およびドレイン領域に、それぞれ不純物濃度が相対的に高い高濃度領域と、相対的に低い低濃度領域(LDD領域)とが形成されている。すなわち、ソース領域には低濃度ソース領域1bと高濃度ソース領域1dとが形成され、ドレイン領域には低濃度ドレイン領域1cと高濃度ドレイン領域1eとが形成されている。
【0034】
半導体層1aの表面には、ゲート絶縁膜2が形成されている。そして、ゲート絶縁膜2の表面に走査線3aが形成されて、その一部がゲート電極を構成している。また、ゲート絶縁膜2および走査線3aの表面には、第2層間絶縁膜4が形成されている。そして、第2層間絶縁膜4の表面にデータ線6aが形成され、第2層間絶縁膜4に形成されたコンタクトホール5を介して、データ線6aが高濃度ソース領域1dと電気的に接続されている。さらに、第2層間絶縁膜4およびデータ線6aの表面には、第3層間絶縁膜7が形成されている。そして、第3層間絶縁膜7の表面に画素電極9が形成され、第2層間絶縁膜4および第3層間絶縁膜7に形成されたコンタクトホール8を介して、画素電極9が高濃度ドレイン領域1eと電気的に接続されている。
【0035】
なお、実施形態では、半導体膜1aを延設して第1蓄積容量電極1fが形成されている。また、ゲート絶縁膜2を延設して誘電体膜が形成され、その表面に容量線3bが配置されて第2蓄積容量電極が形成されている。これらにより、上述した蓄積容量70が構成されている。
【0036】
また、TFT素子30の形成領域に対応するTFTアレイ基板10の表面に、第1遮光膜11aが形成されている。第1遮光膜11aは、対向基板20側から入射し、TFTアレイ基板10の外面(TFTアレイ基板10と空気との界面)で反射されて液晶層50へと戻る光が、少なくとも半導体層1aのチャネル領域1a’、低濃度ソース領域1bおよび低濃度ドレイン領域1cに入射することを防止するものである。なお、第1遮光膜11aは、第1層間絶縁膜12に形成されたコンタクトホール13を介して、前段あるいは後段の容量線3bと電気的に接続されている。これにより、第1遮光膜11aは第3蓄積容量電極として機能し、第1層間絶縁膜12を誘電体膜として、第1蓄積容量電極1fとの間に新たな蓄積容量が形成されている。
【0037】
一方、データ線6a、走査線3aおよびTFT素子30の形成領域に対応する対向基板20の表面には、第2遮光膜23が形成されている。第2遮光膜23は、対向基板20側からの入射光が、半導体層1aのチャネル領域1a’や低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1cに侵入するのを防止するものである。また、対向基板20および第2遮光膜23の表面には、ほぼ全面にわたってITO等の導電体からなる共通電極21が形成されている。
【0038】
[配向基板]
上述したTFTアレイ基板10および対向基板20の表面は、次述するように液晶分子を配向可能な形状に成形されている。したがって、TFTアレイ基板10および対向基板20は、第1実施形態の配向基板を構成している。実施形態では、TFTアレイ基板10および対向基板20の表面形状と、これらの表面に形成された電気絶縁体とが特徴的な構成である。この特徴的な構成はTFTアレイ基板10および対向基板20に共通であるから、以下にはTFTアレイ基板10を例にして説明する。
【0039】
図4は、第1実施形態の配向基板の斜視図である。TFTアレイ基板(以下、単に基板という)10の画素電極の表面には、複数の溝16および突条17が交互に平行に成形されている。すなわち、各突条17の間には溝16が配置され、各溝16は所定幅で直線状に形成されている。また、各溝16を隔てるように突条17が配置され、各突条17は所定幅で直線状に形成されている。なお、溝16および突条17は、液晶分子を配向すべき方向に沿って延設されている。そして、基板10の表面付近の液晶分子が、溝16の内部に侵入し側壁に沿って配置されることにより、溝16の延設方向に沿って配向される。なお、液晶層において液晶分子をツイスト配向させる場合には、TFTアレイ基板10における溝16および突条17の延設方向と、対向基板20における溝16および突条17の延設方向とを、相互に所定角度ねじれた状態で配置する。
【0040】
一方、各溝16の底部には、複数の凹凸10aが形成されている。この凹凸10aは、溝16と同幅に形成され、溝16の延設方向に沿って周期的に配置されている。なお、凹凸10aの頂点と突条17の表面との間には段差Gが設けられている。この段差Gの高さは30〜500nmとされ、より好ましくは100〜250nmとされている。これにより、液晶分子を溝16の内部で配向させることが可能となり、また溝16と突条17とのリタデーションの差に起因する表示品質の低下を防止することが可能となる。さらに、溝16の延設方向に沿った凹凸10aの断面は、緩斜面と急斜面とを有する三角形状(鋸歯形状)とされている。この緩斜面の傾きは、液晶分子に付与すべきプレチルト角と同等に設定されている。そして、溝16の内部に侵入した液晶分子が、緩斜面に沿って配置されることにより、液晶分子にプレチルト角が付与される。
【0041】
一方、各突条17の表面には電気絶縁体である絶縁膜41が形成されている。この絶縁膜41は、可視光透過性を有する樹脂等の有機材料または無機材料によって構成されている。これにより、基板10を備えた液晶装置が可視光を透過するようになり、液晶装置を光変調手段として機能させることができる。もっとも、絶縁膜41は画素電極の一部のみに形成するので、窒化ケイ素(SiN)等の可視光透過性が若干低い材料で構成することも可能である。また、絶縁膜41は耐光性を有する材料によって構成されている。これにより、基板10を備えた液晶装置を投射型表示装置の光変調手段として使用した場合でも、光源から照射される強い光や熱により絶縁膜41が分解されにくくなる。したがって、投射型表示装置を長期間にわたり使用した場合でも、液晶装置における電極間の短絡を防止することができる。このように可視光透過性および耐光性を有する電気絶縁性材料として、具体的には酸化ケイ素(SiO2)や酸化マグネシウム(MgO)等を使用することができる。
【0042】
この絶縁膜41は、基板10の表面の一部に形成されている。すなわち、画素電極の表面の5〜95%程度を覆うように絶縁膜41が形成されている。なお画素電極の露出面積より、絶縁膜41の面積が小さくなるように、絶縁膜41を形成するのが好ましい。具体的には、画素電極の表面全体の10〜30%程度に絶縁膜41を形成する。このように、絶縁膜41の面積を小さくすることにより、焼き付きの発生率を低減させることができる。もっとも、電極の露出面積が大きくなるので、電極間の短絡の発生率は高くなる。しかし、電極間の短絡は液晶装置の組み立て直後に発生するものであり、製品出荷前の検査により不良品を排除すれば、ユーザーのもとで故障が発生する可能性は低い。これに対して、焼き付きはユーザーによる長期間の使用後に発生するものである。そこで、電極間の短絡の有無を出荷前検査で確認することを前提に、絶縁膜41の面積を小さくして焼き付きの発生率を低減させておけば、ユーザーに対して信頼性の高い液晶装置を提供することができる。
【0043】
この絶縁膜41は、TFTアレイ基板10の画素電極と、対向基板20の共通電極との、電極間の短絡を防止するものである。特に、液晶層の内部に混入した導電性を有する異物が電極間に挟み込まれることにより、電極間が短絡するのを防止するものである。そのため絶縁膜41は、少なくとも基板10の上端部に形成されている。具体的には、基板10の上端部である突条17の表面に絶縁膜41が形成されている。なお、画素電極の表面全体の10〜30%程度に突条17を形成した場合には、突条17の表面全体に絶縁膜41を形成すればよい。また、画素電極の表面全体の30%以上に突条17を形成した場合には、突条17の表面の一部に絶縁膜41を形成する。これにより、上述したように信頼性の高い液晶装置を提供することができる。
【0044】
図5は、図4のB−B線における側面断面図である。なお図5以下の各図では、理解の容易化のため、基板本体10Aと画素電極9との間に形成されるTFT素子や各種配線等の記載を省略している。図5に示すように、第1実施形態における基板本体10Aの表面は概平坦面とされ、その上層に画素電極9が形成されている。そして、その画素電極9の表面に、上述した突条17、溝16および凹凸10aが成形されている。さらに突条17の表面に、上述した絶縁膜41が形成されている。なお、凹凸10aの緩斜面の上方に液晶分子49が配置され、その液晶分子49にプレチルト角が付与されている。このように、画素電極9の表面が液晶分子を配向可能な形状に成形されているので、画素電極9の表面に配向膜は形成されていない。すなわち、画素電極9および絶縁膜41が液晶層に対して剥き出しとなっている。なお、基板本体10Aの表面を概平坦面とすることにより、TFT素子等を容易に形成することができる。また、画素電極9の表面のみに突条17、溝16および凹凸10aを成形するので、画素電極9の形成領域以外の領域は概平坦面となる。これにより、液晶の注入時における障害物が少なくなり、注入時間を短縮することができる。
【0045】
[製造方法]
次に、第1実施形態の配向基板の製造方法について説明する。図6および図7は、第1実施形態の配向基板の製造方法の説明図である。
【0046】
まず図6(a)に示すように、基板本体10Aの上層に、スパッタ法等により電極用の導電膜9aを形成する。なお導電膜9aは、この段階では平坦膜として形成しておく。次に、導電膜9aの表面に、CVD法等により絶縁膜41を形成する。なお絶縁膜41は、この段階では導電膜9aの表面全体に形成しておく。次に、絶縁膜41の表面に、マスク材としてたとえばレジスト60を塗布する。レジスト60は、スピンコート法等により、絶縁膜41の表面に均一の厚さで塗布する。そして、基板10の全体を露光装置に投入し、レジスト60を露光する。レジスト60の露光には、グレースケールマスク(以下、単にGSMという)52を使用する。GSMは、濃淡が段階的あるいは連続的に変化するフォトマスクであり、濃部から淡部にかけて光透過性が大きくなって、レジストの深い位置まで露光できるようになっている。第1実施形態のGSMは、突条に対応する部分が濃部とされ、溝に対応する部分が淡部とされている。さらに溝に対応する部分では、凹凸の頂部に対応する部分から底部に対応する部分にかけて段階的あるいは連続的に濃淡を変化させている。このように形成されたGSM52を介して、紫外線等の光53を照射することにより、レジスト60を露光する。
【0047】
次に図6(b)に示すように、レジスト60を現像する。これにより、ポジ型レジストの場合には露光された部分が除去される。第1実施形態では、突条に対応する部分が露光されず、凹凸の頂部から底部にかけて深い位置まで露光されているので、突条、溝および凹凸に対応する形状がレジスト60の上部にパターニングされる。なお、GSMを使用したドライエッチングによることなく、転写型を押圧することによってレジスト60の上部をパターニングしてもよい。この転写型として、レジスト60に形成すべき突条、溝および凹凸の反転形状がパターニングされているものを使用する。なお、転写型は石英等の基板で構成され、基板に対するパターニングは集束イオンビーム加工法(FIB)等によって行うことができる。
【0048】
次に図7(a)に示すように、パターニングされたレジスト60を介して、絶縁膜41および導電膜9aをドライエッチングする。ドライエッチングには、イオンエッチング法等を使用することができる。なお、レジスト60をエッチングするには、エッチャント54として酸素ガス等が好適であり、また酸化ケイ素等からなる絶縁膜41およびITO等からなる導電膜9aをエッチングするためには、エッチャント54としてフッ素系のガスが好適である。ところが、いずれか一方のガスのみを使用した場合には選択比が問題となる。そこで両方のガスを適量比で混合して使用する。このように混合ガスでエッチングを行なうことによりレジスト60と絶縁膜41および導電膜9aとの選択比を適切な値に調整することができる。一方で、両方のガスを使用した場合には工程管理が複雑になる。そこで、エッチャント54としてアルゴン等の不活性ガスを使用することもできる。このように、プラズマ化した不活性ガスのみでエッチングを行うことにより、工程管理が単純化される。また選択比が小さくなり、絶縁膜41および導電膜9aをレジスト60と同形状に正確にパターニングすることができる。
【0049】
上述したようにドライエッチングを行うと、レジスト60の薄肉部では、レジスト60に続いて絶縁膜41および導電膜9aが順にエッチングされる。また、レジスト60の厚肉部では、レジスト60のみがエッチングされて絶縁膜41および導電膜9aはエッチングされない。これにより、絶縁膜41および導電膜9aはレジスト60と同形状にパターニングされる。以上により、図7(b)に示すように、画素電極9の上部に、上述した突条17、溝16および凹凸10aが形成される。また突条17の表面のみに、上述した絶縁膜41が配置される。
【0050】
このように、第1実施形態の配向基板の製造方法では、電気絶縁膜および電極を一気に成形することが可能であり、製造コストを削減することができる。なお、画素電極9の表面の成形と同時に、画素電極9の輪郭の成形を行ってもよい。この場合には、より製造コストを削減することができる。また、第1実施形態の配向基板は、溝16の底部から上部に向かって凹凸10aを形成するので、短時間のエッチングで画素電極9の表面に溝16、突条17および凹凸10aを成形することができる。したがって、さらに製造コストを削減することができる。
【0051】
そして、上述した配向基板を用いて液晶装置を形成する。具体的には、上記のように形成したTFTアレイ基板および対向基板のうち、一方の基板の周縁部にシール材を塗布し、さらに所定のセルギャップを実現するためのスペーサを散布する。そして、両基板における溝および突条の延在方向を所定角度ずらした状態で、シール材を介して両基板を貼り合わせる。さらに、シール材の一部に形成した液晶注入孔からTN液晶等を注入し、液晶注入孔を封止材によって封止する。以上により、液晶装置が形成される。
【0052】
[変形例]
図8は、第1実施形態にかかる配向基板の変形例の側面断面図である。図8に示す配向基板110では、基板本体110Aの表面に、突条117、溝116および凹凸110aに相当する形状が形成されている。そして、基板本体110Aの上方に均一な厚さで画素電極109が形成され、画素電極109の表面に突条117、溝116および凹凸110aが成形されている。さらにその突条117の表面に、絶縁膜141が形成されている。なお基板本体110Aの表面において、突条117、溝116および凹凸110aに相当する形状は、画素電極109の形成領域のみに選択的に形成し、それ以外の領域は概平坦面とするのが好ましい。これにより、画素電極109の形成領域以外の領域に、TFT素子等を容易に形成することができる。また、上述したように液晶の注入時間を短縮することができる。
【0053】
次に、上述した変形例の製造方法について説明する。図9および図10は、上述した変形例の製造方法の説明図である。
図9(a)に示すように、基板本体110Aの表面は、当初は概平坦面に形成しておく。そして、この基板本体110Aの表面にレジスト160を塗布する。次に、第1実施形態と同様にGSM162を介してレジスト160を露光し、さらに露光したレジスト160を現像する。すると図9(b)に示すように、レジスト160の上部に、突条、溝および凹凸に相当する形状がパターニングされる。
【0054】
次に、パターニングされたレジスト160をマスクとして、基板本体110Aをドライエッチングする。なおエッチャント164には、上記と同様にアルゴン等の不活性ガスを使用することができる。これにより、図10(a)に示すように、基板本体110Aの上部がレジストと同形状にパターニングされて、基板本体110Aの上部に突条、溝および凹凸に相当する形状が形成される。
【0055】
次に、図10(b)に示すように、基板本体110Aの上方に均一な厚さで画素電極109を形成する。これにより、画素電極109の表面に、突条117、溝116および凹凸110aが成形される。さらに、第1実施形態と同様に、突条117の表面のみに絶縁膜141を形成する。これにより、画素電極109の表面の一部に絶縁膜141が形成される。
【0056】
上述した変形例では、画素電極109および絶縁膜141を均一な厚さに形成することができるので、液晶分子に対して安定した電圧を印加することが可能になる。したがって、信頼性の高い液晶装置を提供することができる。なお、上述した変形例では、突条117、溝116および凹凸110aに相当する形状を基板本体110Aの表面に成形したが、図3に示す基板本体110Aと画素電極109との間に形成される第1層間絶縁膜12、第2層間絶縁膜4または第3層間絶縁膜7の表面に、突条、溝および凹凸に相当する形状を形成してもよい。特に、最表面の第3層間絶縁膜7に上記形状を形成すれば、画素電極9の表面に上記形状を忠実に再現することが可能となり、液晶分子の配向規制力を向上させることができる。
【0057】
上述した第1実施形態の配向基板およびその変形例ではいずれも、電極の上部を、液晶分子を配向可能な形状に形成した。この構成によれば、液晶分子を配向させるために、別途配向膜を形成する必要がない。したがって、製造コストを低減することができる。また、強い光や熱によって配向膜が分解されることがなくなり、液晶装置の表示品質が低下することもない。さらに、配向膜のラビング処理が不要となり、ラビング布や配向膜材料のダストに起因する不具合の発生を回避することができる。したがって、信頼性の高い液晶装置を提供することができる。
【0058】
図17は、第1実施形態の配向基板およびその変形例の性能表である。第1実施形態の配向基板およびその変形例ではいずれも、電極の表面の一部に絶縁膜を形成したので、電極の表面全体が液晶層に露出している場合と比べて、電極間の短絡の発生率を低減させることができる。また、電極の表面の一部のみに絶縁膜を形成したので、電極の表面全体に絶縁膜を形成する場合と比べて、焼き付きの発生率を低減させることができる。これにより、電極間の短絡および焼き付きの発生率をともに許容範囲内に抑えることが可能になる。したがって、信頼性の高い液晶装置を提供することが可能になり、液晶装置の歩留まりを向上させることが可能になる。
【0059】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態の配向基板につき、図11および図12を用いて説明する。第2実施形態の配向基板では、液晶分子を配向可能な凹凸が各突条の上部に形成され、その凹凸の上端部に電気絶縁体が形成されている点で第1実施形態と異なっている。その他の点は第1実施形態と同様であるから、その詳細な説明を省略する。また、上記構成はTFTアレイ基板および対向基板に共通であるから、以下にはTFTアレイ基板(以下、単に基板という)を例にして説明する。
【0060】
図11は、第2実施形態の配向基板の斜視図である。この基板210の画素電極209の表面には、複数の溝216および突条217が交互に平行に成形されている。そして各突条の上部には、複数の凹凸210bが形成されている。この凹凸210bは、突条217と同幅に形成され、突条217の延設方向に沿って周期的に配置されている。なお、凹凸210bの頂点と溝216の底面との間には段差Gが設けられている。第1実施形態と同様に、この段差Gの高さは30〜500nmとされ、より好ましくは100〜250nmとされている。また、突条217の延設方向に沿った凹凸210b断面は、緩斜面と急斜面とを有する三角形状(鋸歯形状)とされている。この緩斜面に沿って液晶分子が配置されることにより、液晶分子にプレチルト角が付与される。
【0061】
一方、画素電極209の上端部である各凹凸210bの表面の上端部には、電気絶縁体である絶縁膜241が形成されている。この絶縁膜241は基板210の表面の一部に形成され、具体的には画素電極209の表面全体の10〜30%程度に形成されている。なお、画素電極209の表面全体の10〜30%程度に突条217を形成した場合には、凹凸210bの表面全体に絶縁膜を形成すればよい。また、画素電極209の表面全体の30%以上に突条217を形成した場合には、凹凸210bの表面の一部に絶縁膜241を形成する。この場合、少なくとも画素電極209の上端部である凹凸210bの上端部に絶縁膜241を形成する。これにより、電極間の短絡の発生率を効率的に低減させることが可能になり、信頼性の高い液晶装置を提供することができる。
【0062】
図12は、図11のC−C線における側面断面図である。図12に示すように、第2実施形態における基板本体210Aの表面は概平坦面とされ、その上層に画素電極209が形成されている。さらに、その画素電極209の表面に絶縁膜241が形成されている。そして、積層配置された画素電極209および絶縁膜241の上部に、上述した突条217、溝216および凹凸210bが形成されている。なお、溝216は絶縁膜241を貫通して画素電極の中層部まで形成され、溝216の底面には画素電極209が露出している。また、凹凸210bは絶縁膜241から画素電極209の上層部にかけて形成され、凹凸210bの表面には絶縁膜241および/または画素電極209が露出している。
【0063】
第2実施形態の配向基板210は、第1実施形態と同様の方法で製造する。すなわち、まず図6(a)と同様に、基板の上方に導電膜、絶縁膜およびレジストを順次形成する。そして、GSMを使用してレジストを露光する。その際、第1実施形態とは異なるGSMを使用する。第1実施形態で使用したGSMは、凹凸の頂部から底部にかけて段階的あるいは連続的に濃淡を変化させたパターンが、溝に対応するパターン上に形成されていた。しかし第2実施形態では、突条の上部に凹凸を形成するので、凹凸に対応するパターンが、突条に対応するパターン上に形成されているGSMを使用する。次に、このGSMを使用して露光したレジストを現像する。これにより、図6(b)と同様に、突条、溝および凹凸に相当する形状がレジストにパターニングされる。そして図6(b)と同様に、パターニングされたレジストをマスクとして、絶縁膜および導電膜をドライエッチングする。すると図12に示すように、第2実施形態の配向基板210が形成される。上述した配向基板の製造方法では、絶縁膜241および画素電極209を一気に成形することが可能である。したがって、製造コストを削減することができる。
【0064】
[変形例]
図13は、第2実施形態にかかる配向基板の変形例の側面断面図である。図13に示す変形例では、基板本体310Aの表面に、突条317、溝316および凹凸310bに相当する形状が形成されている。ただし、第1実施形態の配向基板の変形例とは異なり、突条317に相当する形状の上部に、凹凸310bに相当する形状が形成されている。そして、基板本体310Aの上方に均一な厚さで画素電極309が形成され、画素電極309の表面に、第2実施形態と同様の突条317、溝316および凹凸310bが成形されている。さらに、凹凸310bの上端部の表面に、絶縁膜341が形成されている。なお基板本体310Aの表面において、突条317、溝316および凹凸310bに相当する形状は、画素電極309の形成領域のみに選択的に形成し、それ以外の領域は概平坦面とするのが好ましい。
【0065】
第2実施形態の変形例にかかる配向基板は、第1実施形態の変形例と同様の方法で製造する。まず図9(a)と同様に、概平坦な基板本体の表面にレジストを形成する。次に、第2実施形態と同様のGSMを使用してレジストを露光する。次に図9(b)と同様に、露光されたレジストを現像して、突条、溝および凹凸に相当する形状をレジストにパターニングする。さらにパターニングされたレジストをマスクとして、基板本体をドライエッチングする。これにより、図10(a)と同様に、突条、溝および凹凸に相当する形状が、基板本体の上部にパターニングされる。次に図13に示すように、基板本体の上方に均一な厚さで画素電極309を形成する。これにより、画素電極309の表面に、突条317、溝316および凹凸310bが成形される。さらに、凹凸310bの上端部に絶縁膜341を形成する。以上により、画素電極309の表面の一部に絶縁膜341が形成される。
【0066】
上述した第2実施形態の配向基板およびその変形例ではいずれも、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。すなわち、液晶分子を配向可能な形状に電極の表面を成形したので、別途配向膜を形成する必要がなく、配向膜に起因する不具合の発生を回避することができる。また図17に示すように、電極の表面の一部に絶縁膜を形成したので、電極間の短絡の発生率を低減することができる。また、電極の一部のみに絶縁膜を形成したので、焼き付きの発生率を低減することができる。したがって、電極間の短絡および焼き付きの発生率をともに許容範囲内に抑えることが可能になる。これにより、信頼性の高い液晶装置を提供することが可能になり、液晶装置の歩留まりを向上させることができる。
【0067】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態の配向基板につき、図14および図15を用いて説明する。第3実施形態の配向基板では、液晶分子を配向可能な凹凸が各突条の上部および各溝の底部に形成され、各突条の上部に形成された凹凸の上端部に電気絶縁体が形成されている点で、第1実施形態および第2実施形態と異なっている。その他の点は第1実施形態および第2実施形態と同様であるから、その詳細な説明を省略する。また、上記構成はTFTアレイ基板および対向基板に共通であるから、以下にはTFTアレイ基板(以下、単に基板という)を例にして説明する。
【0068】
図14は、第3実施形態の配向基板の斜視図である。この基板410の画素電極409の表面には、複数の溝416および突条417が交互に平行に成形されている。そして各溝416の底部には、溝416の延設方向に沿って周期的に、複数の凹凸410aが形成されている。また各突条417の上部には、突条417の延設方向に沿って周期的に、複数の凹凸410bが形成されている。なお、凹凸410aの頂部と凹凸410bの底部との間には、段差Gが設けられている。第1および第2実施形態と同様に、この段差Gの高さは30〜500nmとされ、より好ましくは100〜250nmとされている。さらに、凹凸410aおよび凹凸410bの断面は、緩斜面と急斜面とを有する三角形状(鋸歯形状)とされている。この緩斜面に沿って液晶分子が配置されることにより、液晶分子にプレチルト角が付与される。
【0069】
一方、画素電極409の上端部である各凹凸410bの上端部には、第2実施形態と同様に、電気絶縁体である絶縁膜441が形成されている。この絶縁膜441は基板410の表面の一部に形成され、具体的には画素電極409の表面全体の10〜30%程度に形成されている。なお、画素電極409の表面全体の10〜30%程度に突条417を形成した場合には、凹凸410bの表面全体に絶縁膜を形成すればよい。また、画素電極409の表面全体の30%以上に突条417を形成した場合には、突条417の表面の一部に絶縁膜441を形成する。これにより、信頼性の高い液晶装置を提供することができる。
【0070】
図15は、図14のD−D線における側面断面図である。図15に示すように、第3実施形態における基板本体410Aの表面は概平坦面とされ、その上方に画素電極409が形成されている。さらに、その画素電極409の表面に絶縁膜441が形成されている。そして、積層配置された画素電極409および/または絶縁膜441の上部に、突条417および凹凸410b、ならびに溝416および凹凸410aが形成されている。なお凹凸410aの表面には画素電極409が露出し、また凹凸410bの表面には絶縁膜441および/または画素電極409が露出している。
【0071】
第3実施形態の配向基板410は、第1実施形態および第2実施形態と同様の方法で製造する。すなわち、まず図6(a)と同様に、基板の上方に導電膜、絶縁膜およびレジストを順次形成する。そして、GSMを使用してレジストを露光する。なお第3実施形態では、溝の底部および突条の上部にそれぞれ凹凸を形成するので、凹凸に対応するパターンが、溝に対応するパターン上および突条に対応するパターン上の両方に形成されているGSMを使用する。次に、このGSMを使用して露光したレジストを現像する。これにより、図6(b)と同様に、突条、溝および凹凸に相当する形状がレジストにパターニングされる。そして図6(b)と同様に、パターニングされたレジストをマスクとして、絶縁膜および導電膜をドライエッチングする。すると図15に示すように、第3実施形態の配向基板410が形成される。上述した配向基板の製造方法では、絶縁膜441および画素電極409を一気に成形することが可能である。したがって、製造コストを削減することができる。
【0072】
[変形例]
図16は、第3実施形態にかかる配向基板の変形例の側面断面図である。図16に示す変形例では、基板本体510Aの表面に、溝516および凹凸510a、ならびに突条517および凹凸510bに相当する形状が形成されている。そして、基板本体510Aの上層に均一な厚さで画素電極509が形成され、画素電極509の表面に、第3実施形態と同様の溝516および凹凸510aならびに突条517および凹凸510bが成形されている。さらに、凹凸510bの上端部の表面に、絶縁膜541が形成されている。なお基板本体510Aの表面において、溝516および凹凸510aならびに突条517および凹凸510bに相当する形状は、画素電極509の形成領域のみに選択的に形成し、それ以外の領域は概平坦面とするのが好ましい。
【0073】
第3実施形態の変形例にかかる配向基板は、第1実施形態および第2実施形態の変形例と同様の方法で製造する。まず図9(a)と同様に、概平坦な基板本体の表面にレジストを形成する。次に、第3実施形態と同様のGSMを使用してレジストを露光する。次に図9(b)と同様に、露光されたレジストを現像して、突条、溝および凹凸に相当する形状をレジストにパターニングする。さらにパターニングされたレジストをマスクとして、基板本体をドライエッチングする。これにより、図10(a)と同様に、突条、溝および凹凸に相当する形状が、基板本体の上部にパターニングされる。次に図16に示すように、基板本体の上方に均一な厚さで画素電極509を形成する。これにより、画素電極509の表面に、溝516および凹凸510aならびに突条517および凹凸510bが形成される。さらに、凹凸510bの上端部に絶縁膜541を形成する。以上により、第3実施形態の変形例にかかる配向基板が形成される。
【0074】
上述した第3実施形態の配向基板およびその変形例ではいずれも、第1実施形態および第2実施形態と同様の効果を奏することができる。特に、多数の凹凸により液晶分子を良好に配向させることができるので、別途配向膜を形成する必要がなく、配向膜に起因する不具合の発生を回避することができる。また図17に示すように、電極の表面の一部に絶縁膜を形成したので、電極間の短絡の発生率を低減することができる。また、電極の一部のみに絶縁膜を形成したので、焼き付きの発生率を低減することができる。したがって、電極間の短絡および焼き付きの発生率をともに許容範囲内に抑えることが可能になる。これにより、信頼性の高い液晶装置を提供することが可能になり、液晶装置の歩留まりを向上させることができる。
【0075】
[投射型表示装置]
次に、本発明の電子機器の具体例である投射型表示装置につき、図18を用いて説明する。図18は、投射型表示装置の要部を示す概略構成図である。この投射型表示装置は、第1〜第3実施形態のいずれかの透過型液晶装置を液晶光変調装置として備えたものである。
【0076】
図18において、810は光源、813、814はダイクロイックミラー、815、816、817は反射ミラー、818は入射レンズ、819はリレーレンズ、820は出射レンズ、822、823、824は本発明の液晶装置からなる液晶光変調装置、825はクロスダイクロイックプリズム、826は投射レンズ、831、832、833は入射側の偏光板、834、835、836は出射側の偏光板である。光源810は、メタルハライド等のランプ811とランプの光を反射するリフレクタ812とからなる。
【0077】
ダイクロイックミラー813は、光源810からの白色光に含まれる赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー817で反射されて、赤色光用液晶光変調装置822に入射される。また、ダイクロイックミラー813で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー814によって反射され、緑色光用液晶光変調装置823に入射される。さらに、ダイクロイックミラー813で反射された青色光は、ダイクロイックミラー814を透過する。青色光に対しては、長い光路による光損失を防ぐため、入射レンズ818、リレーレンズ819および出射レンズ820を含むリレーレンズ系からなる導光手段821が設けられている。この導光手段821を介して、青色光が青色光用液晶光変調装置824に入射される。
【0078】
各光変調装置により変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム825に入射する。このクロスダイクロイックプリズム825は4つの直角プリズムを貼り合わせたものであり、その界面には赤光を反射する誘電体多層膜と青光を反射する誘電体多層膜とがX字状に形成されている。これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ826によってスクリーン827上に投写され、画像が拡大されて表示される。
【0079】
このように、投射型表示装置の液晶光変調装置822,823,824として、第1〜第3実施形態のいずれかの透過型液晶装置を使用すれば、光源810から照射される強い光や熱により配向膜が分解されることはない。また、長期間の使用後にも、液晶配向制御機能が低下することはなく、投射型表示装置の表示品質を低下させることがない。
【0080】
なお、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。たとえば、実施形態ではTNモードの液晶装置を例にして説明したが、本発明はECBモードや垂直配向モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、強誘電モード、反強誘電モードなど、電圧無印加時の液晶分子の配向状態がいかなる液晶装置にも適用することができる。また、実施形態ではスイッチング素子としてTFTを備えた液晶装置を例にして説明したが、スイッチング素子として薄膜ダイオード(Thin Film Diode)等の二端子型素子を採用してもよい。また、実施形態では透過型液晶装置を例にして説明したが、本発明の液晶装置を反射型や半透過型の液晶装置に適用することも可能である。さらに、電子機器として3板式の投射型表示装置を例にして説明したが、本発明の液晶装置を単板式の投射型表示装置や直視型表示装置に適用することも可能である。
【0081】
また、本発明の電子機器の他の具体例として、携帯電話を挙げることができる。この携帯電話は、第1〜第3実施形態のいずれかの透過型液晶装置を表示部に備えたものである。また、その他の電子機器としては、たとえばICカード、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ、ヘッドマウントディスプレイ、さらに表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、DSP装置、PDA、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイ等が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶装置における複数の画素の等価回路図である。
【図2】TFTアレイ基板に形成された複数の画素の平面図である。
【図3】図2のA−A’線における側面断面図である。
【図4】第1実施形態の配向基板の斜視図である。
【図5】図4のB−B線における側面断面図である。
【図6】配向基板の製造方法の第1説明図である。
【図7】配向基板の製造方法の第2説明図である。
【図8】第1実施形態の配向基板の変形例の側面断面図である。
【図9】配向基板の変形例の製造方法の第1説明図である。
【図10】配向基板の変形例の製造方法の第2説明図である。
【図11】第2実施形態の配向基板の斜視図である。
【図12】図11のC−C線における側面断面図である。
【図13】第2実施形態の配向基板の変形例の側面断面図である。
【図14】第3実施形態の配向基板の斜視図である。
【図15】図14のD−D線における側面断面図である。
【図16】第3実施形態の配向基板の変形例の側面断面図である。
【図17】実施形態の配向基板およびその変形例の性能表である。
【図18】投射型表示装置の要部を示す構成図である。
【符号の説明】
9電極 10基板 10a凹凸 16溝 17突条 41絶縁膜

Claims (15)

  1. 液晶分子を配向可能な基板であって、
    前記基板の上方に形成され、前記液晶分子に電圧を印加する導電体と、
    前記導電体の表面の一部に形成された電気絶縁体と、
    を有することを特徴とする配向基板。
  2. 前記電気絶縁体は、少なくとも前記導電体の上端部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の配向基板。
  3. 前記電気絶縁体の面積は、前記導電体の露出面積より小さくなっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配向基板。
  4. 前記電気絶縁体は、可視光透過性を有する材料で構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の配向基板。
  5. 前記電気絶縁体は、耐光性を有する材料で構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の配向基板。
  6. 前記電気絶縁体および/または前記導電体の表面は、前記液晶分子を配向可能な形状に成形されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の配向基板。
  7. 前記導電体の表面には、前記液晶分子を配向可能な複数の溝と、前記各溝を隔てる複数の突条とが、互いに平行に形成され、
    前記各溝の底部には、前記液晶分子を配向可能な複数の凹凸が、前記各溝の延在する方向に沿って周期的に形成され、
    前記各突条の表面の全部または一部に、前記電気絶縁体が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の配向基板。
  8. 前記導電体の表面には、前記液晶分子を配向可能な複数の溝と、前記各溝を隔てる複数の突条とが、互いに平行に形成され、
    前記各突条の上部には、前記液晶分子を配向可能な複数の凹凸が、前記各突条の延在する方向に沿って周期的に形成されて、
    前記各凹凸の表面の全部または一部に、前記電気絶縁体が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の配向基板。
  9. 前記導電体の表面には、前記液晶分子を配向可能な複数の溝と、前記各溝を隔てる複数の突条とが、互いに平行に形成され、
    前記各溝の底部には、前記液晶分子を配向可能な複数の凹凸が、前記各溝の延在する方向に沿って周期的に形成され、
    前記各突条の上部には、前記液晶分子を配向可能な複数の凹凸が、前記各突条の延在する方向に沿って周期的に形成されて、
    前記各突条の上部に形成された前記各凹凸の表面の全部または一部に、前記電気絶縁体が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の配向基板。
  10. 基板本体の上方に導電体を形成する工程と、
    前記導電体の表面に電気絶縁体を形成する工程と、
    前記電気絶縁体の表面にマスク材を形成する工程と、
    前記マスク材を、液晶分子を配向可能な形状に成形する工程と、
    成形された前記マスク材を介して、前記電気絶縁体および/または前記導電体をエッチングすることにより、前記液晶分子を配向可能な形状に、前記電気絶縁体および/または前記導電体の表面を成形する工程と、
    を有することを特徴とする配向基板の製造方法。
  11. 基板本体の表面にマスク材を形成する工程と、
    前記マスク材を、液晶分子を配向可能な形状に成形する工程と、
    成形された前記マスク材を介して、前記基板本体の表面をエッチングすることにより、前記液晶分子を配向可能な形状に、前記基板本体の表面を成形する工程と、
    前記基板本体の上方に導電体を形成する工程と、
    前記導電体の表面の一部に電気絶縁体を形成する工程と、
    を有することを特徴とする配向基板の製造方法。
  12. 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の配向基板を備えたことを特徴とする液晶装置。
  13. 請求項10または請求項11に記載の配向基板の製造方法を使用して製造したことを特徴とする液晶装置。
  14. 対向配置された一対の基板と、前記一対の基板により挟持される液晶層と、前記各基板の前記液晶層側の表面に形成され前記液晶層に電圧を印加する導電体と、前記導電体の表面の一部に形成された電気絶縁体と、を有することを特徴とする液晶装置。
  15. 請求項12ないし請求項14のいずれかに記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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