JP7165029B2 - 反射防止積層膜、反射防止積層膜の形成方法、及び眼鏡型ディスプレイ - Google Patents

反射防止積層膜、反射防止積層膜の形成方法、及び眼鏡型ディスプレイ Download PDF

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Description

本発明は、反射防止積層膜、その製造方法、及び反射防止積層膜を用いた眼鏡型ディスプレイに関する。
仮想現実(VR)用の器具の開発が進んでいる。ゴーグルタイプのVRを取り付けて、映画を鑑賞することが出来るし、遠く離れた人同士があたかも隣にいるように会話することも出来る(特許文献1)。かつてSF映画で示された時空を飛び越えたような映像を身近に体験することが出来る様になってきている。
高度な仮想現実感を得るために、ゴーグルの軽量化や薄膜化に向けた検討が行われている。また、ゴーグルそのものをより軽量な眼鏡タイプにする必要があるし、眼鏡もかけずにVRを体験できる仕組みも必要となってくる。空間に像を形成する技術としてホログラフィーが知られている。これを用いるとゴーグルや眼鏡無しでVRを体験することが出来る。干渉性の高いコヒーレントなレーザー干渉のホログラフィーによって空間像を形成するが、近年レーザーの軽量コンパクト化、低価格化、高品質化、高強度化に伴ってホログラフィーが身近になってきている。光を伝搬させる層から垂直方向に光を採りだし、ホログラフィーを使ってこれを投影する技術が提案されている(特許文献2)。これは、眼鏡の水平方向に光を伝搬させ、これを回折によって垂直な目の方向に画像を投影する仕組みである。
ホログラフィーは、回折するためのパターンの精度と解像度の変化によって画像の解像度やコントラストが変化する。現時点では、画像の解像度とコントラストでは液晶や有機ELディスプレイの方が遙かに良好である。
ヘッドマウントディスプレイを、軽量な眼鏡タイプのディスプレイにすることが出来れば大幅な軽量化が可能となる。この場合、大幅に薄くて斜入射な光を投影するための技術、間近の物体に焦点を合わせるための薄型のレンズ構成、浅い角度の光を反射させずに投影するための高性能な反射防止膜材料が必要となる。
ディスプレイの目側に反射防止膜を設けることは古くから提案されている(特許文献3)。これによって、ディスプレイから投影された画像が、強度の損失無く高コントラストな状態で見ることが出来る。反射防止膜として、多層の反射防止膜が有効であることも示されている(特許文献4)。様々な波長の可視光と、様々な角度の光に対して反射防止を行うためには、多層の反射防止膜が有利である。
蛾の目(モスアイ)構造を有する反射防止膜が提案されている(特許文献5)。波長より微細で、先端が細く基板面が太い高屈折率な密集のピラーを形成して、先端では屈折率が低く、基板面では屈折率が高くなる様な状態となる。あたかも多層の反射防止膜の場合と同様の効果をモスアイ構造によって得ることが出来る。しかしながら、ピラーの間にゴミが付着したり、ピラーが折れたりすると反射防止機能が低下する欠点を有する。
特開平6-236432号公報 米国特許2013/0021392A1 特開平5-215908号公報 特開平5-264802号公報 特開2004-77632号公報
そこで本発明は上記事情に鑑み、光に対して低反射となる反射防止効果を得ることが出来る反射防止積層膜、その製造方法、及び眼鏡型ディスプレイを提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明では、透明な反射防止積層膜であって、第一の屈折率を有する第一の材料から成る第一の膜上に、前記第一の材料から成る膜に前記第一の屈折率より低い第二の屈折率を有する第二の材料から成るパターンが形成された第一の膜より低い屈折率を有する第二の膜が積層し、該第二の膜上に、前記第二の膜より前記パターンの面積が大きい膜及び/又は前記第二の屈折率より低い屈折率を持つ材料からなるパターンが形成された膜が一層以上積層していることで、前記反射防止積層膜の前記第一の膜から上方向に膜の屈折率が順次小さくなるものである反射防止積層膜を提供する。
本発明のような反射防止積層膜であれば、光に対して低反射となる反射防止効果を得ることが出来る反射防止積層膜となる。
また、前記パターンのパターンサイズが200nm以下であることが好ましい。
パターンがこのようなパターンサイズである反射防止積層膜であれば、ミー散乱の発生を抑制できるため、好ましい。
また、前記膜の波長590~610nmの可視光における屈折率が、最も低屈折率な膜は1.35以下、前記第一の膜は1.65以上のものであることが好ましい。
このような膜が積層した反射防止積層膜であれば、光に対してより低反射となる反射防止効果を得ることができる反射防止積層膜となる。
また、波長400nm~800nmの可視光における透過率が、80%以上であることが好ましい。
このような透過率の反射防止積層膜であれば、より高輝度でより高コントラストな光を見ることが出来る軽量で薄型の眼鏡型のヘッドマウントディスプレイに好適に用いることができる。
また、前記第一の材料及び/又は前記第二の材料が、フォトレジスト材料であることが好ましい。
また、前記第一の材料及び/又は前記第二の材料が、非感光性のものとすることもできる。
このような第一の材料及び/又は第二の材料であれば、より容易にパターンを形成できる反射防止積層膜となる。
また、本発明では、前記反射防止積層膜の形成方法であって、前記パターンの形成において、光リソグラフィーを用いる反射防止積層膜の形成方法を提供する。
また、前記パターンの形成において、光リソグラフィー及びエッチングを用いることが好ましい。
また、前記反射防止積層膜の形成方法であって、前記パターンの形成において、インプリント法を用いる反射防止積層膜の形成方法を提供する。
本発明の反射防止積層膜は、例えばこのような形成方法で形成することができる。
また、本発明では、眼鏡型ディスプレイであって、前記眼鏡型ディスプレイの眼球側の基板上に液晶、有機EL、及びマイクロLEDから選択される自己発光型ディスプレイが設置され、該自己発光型ディスプレイの眼球側に焦点を結ぶための凸レンズが設置され、該凸レンズの表面に前記反射防止積層膜が形成されているものである眼鏡型ディスプレイを提供する。
本発明のような眼鏡型ディスプレイであれば、高輝度で高コントラストな光を見ることが出来る軽量で薄型の眼鏡型のヘッドマウントディスプレイとして好適に用いることができる。
以上のように、本発明の反射防止積層膜であれば、高屈折率な膜から低屈折率な膜へ多段階に屈折率を変化させることが出来、屈折率の変化率や膜数を自由に調整することが出来る反射防止積層膜となる。これによって、特に浅い入射光においても可視光に対して低反射な反射防止効果を得ることが出来るため、高屈折率レンズと組み合わせることによって、目の近くに設置された液晶、有機EL、マイクロLED等から発生された光を、高コントラストで高輝度な状態で見ることが出来る。また、本発明の反射防止積層膜の形成方法であれば、容易に本発明の反射防止積層膜を形成することができる。また、本発明の反射防止積層膜を用いた眼鏡型ディスプレイであれば、従来のヘッドマウントディスプレイを大幅に軽量かつ薄型にした眼鏡タイプのディスプレイを実現できる。
本発明の反射防止積層膜の一例を示す概略断面図である。 本発明の反射防止積層膜の、2層目の第一の材料から成るパターンを形成した後の一例を示す概略断面図である。 本発明の反射防止積層膜の、2層目の第二の材料から成るパターンを形成した後の一例を示す概略断面図である。 本発明の反射防止積層膜の、2層目の第一の材料から成るパターンと第二の材料から成るパターンを形成した後の一例を示す概略断面図である。 本発明の反射防止積層膜の、3層目の第一の材料から成るパターンと第二の材料から成るパターンを形成した後の一例を示す概略断面図である。 本発明の反射防止積層膜の、4層目の第一の材料から成るパターンと第二の材料から成るパターンを形成した後の一例を示す概略断面図である。 本発明の反射防止積層膜の、5層目の第一の材料から成るパターンと第二の材料から成るパターンを形成した後の一例を示す概略断面図である。 本発明の反射防止積層膜の、6層目の第一の材料から成るパターンと第二の材料から成るパターンを形成した後の一例を示す概略断面図である。 本発明の反射防止積層膜の、第一の材料から成るパターンと第二の材料から成るパターンを形成した後の一例を示す概略上面観察図である。 本発明の反射防止積層膜の、第一の材料から成るパターンと第二の材料から成るパターンを形成した後の一例を示す概略上面観察図である。 本発明の眼鏡型ディスプレイを装着した場合の一例を示す概略断面図である。 実施例における本発明の反射防止積層膜の光透過性を測定する方法を示す概略断面図である。
上述のように、優れた反射防止効果を得るために、空気側(目側)に低屈折率な膜、反対の光を発生させる側に高屈折率な膜、その間に徐々に屈折率が変化する多層膜を設置すると、優れた反射防止効果を発揮することが知られている。しかしながら、屈折率は物質が持っている固有の値であるため、屈折率を徐々に変化させるということは、それぞれ異なる屈折率の材料の膜を積層する必要があったため、屈折率の調整が困難であった。また、高屈折率の材料と低屈折率の材料をブレンドし、そのブレンド比率を変えながら積層する膜の屈折率を変える方法も考えられるが、高屈折率の材料と低屈折率の材料は極性が大きく異なることが多いため、ブレンドしても混ざらなく、これも一般的ではない。反射防止膜として前述したモスアイパターンを形成することも考えられるが、モスアイパターンを形成できる1.65以上の高屈折率な材料でパターンを形成することは困難であるという問題がある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、同一膜の中に高屈折率のパターンと低屈折率のパターンを共存させた膜と、パターンの割合を変更した膜を3層以上積層させたものを反射防止積層膜とすることで、積層した膜の屈折率が膜ごとに順次変化する反射防止積層膜となり、優れた反射防止効果が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、透明な反射防止積層膜であって、第一の屈折率を有する第一の材料から成る第一の膜上に、前記第一の材料から成る膜に前記第一の屈折率より低い第二の屈折率を有する第二の材料から成るパターンが形成された第一の膜より低い屈折率を有する第二の膜が積層し、該第二の膜上に、前記第二の膜より前記パターンの面積が大きい膜及び/又は前記第二の屈折率より低い屈折率を持つ材料からなるパターンが形成された膜が一層以上積層していることで、前記反射防止積層膜の前記第一の膜から上方向に膜の屈折率が順次小さくなるものである反射防止積層膜である。
以下、本発明について図面を参照にして詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<反射防止積層膜>
本発明では、透明な反射防止積層膜であって、第一の屈折率を有する第一の材料から成る第一の膜上に、前記第一の材料から成る膜に前記第一の屈折率より低い第二の屈折率を有する第二の材料から成るパターンが形成された第一の膜より低い屈折率を有する第二の膜が積層し、該第二の膜上に、前記第二の膜より前記パターンの面積が大きい膜及び/又は前記第二の屈折率より低い屈折率を持つ材料からなるパターンが形成された膜が一層以上積層していることで、前記反射防止積層膜の前記第一の膜から上方向に膜の屈折率が順次小さくなるものである反射防止積層膜を提供する。
本発明の反射防止積層膜の一例を示す概略断面図を図1に示す。図1の反射防止積層膜101は、第一の膜11~第七の膜17の七層の膜が積層した積層膜である。第一の膜11は、第一の屈折率を有する第一の材料21から成る膜である。第二の膜12は、第一の材料21から成る膜に、第一の屈折率より低い第二の屈折率を有する第二の材料22からなるパターンが形成された膜である。第二の膜12は、膜全体としては第一の膜11より低い屈折率を有する。第三の膜13は、第一の材料21から成る膜に、第二の材料22からなるパターンが形成された膜であるが、パターン密度が第二の膜12よりも高い(パターン面積が大きい)ため、膜全体としては第二の膜12より低い屈折率を有する。第四の膜14~第六の膜16についても同様に、順次第二の材料22から成るパターンの密度が高くなるため、順次膜の屈折率が小さくなる。第七の膜17は第二の材料22のみから成る膜である(この第七の膜は、本発明では第二の材料によるパターン面積(第二の材料の被覆面積)が100%の膜とする)。
ミー散乱を起こさないため、パターンの寸法が可視光の波長よりも小さいことが好ましい。パターンの寸法としては、より好ましくは波長の1/2以下であり、可視光の中で最も短波長なのは約400nmなので、パターン寸法は200nm以下が好ましく、より好ましくは100nm以下である。
一層の膜厚は5nm以上、500nm以下であることが好ましく、全層を合わせた膜厚は100nm以上、10ミクロン以下であることが好ましい。積層する層の数は3層以上であればよく、好ましくは4層以上、より好ましくは5層以上である。層数の上限はないが、多ければ多い程反射防止膜効果が高まるわけではなく、多い方がこれを製作するプロセスが長くなりコストが上昇するため、最大の膜数は20層以下が好ましい。
より高い反射防止効果を得るために、波長590~610nmの可視光における最も低屈折率な膜の屈折率が1.35以下、第一の膜の屈折率が1.65以上であることが好ましく、より好ましくは最も低屈折率な膜の屈折率が1.3以下、第一の膜の屈折率が1.7以上であり、更に好ましくは最も低屈折率な膜の屈折率が1.25以下、第一の膜の屈折率が1.75以上である。第一の膜から最も低屈折率な膜の間に積層された膜は、第一の膜から上方向に、順次屈折率が小さくなる。
膜のパターンとしては、順次積層した膜の屈折率が変化するように、図1に示されるように、高屈折率側は第一の材料から成るパターンの密度が高く、低屈折率側は第二の材料から成るパターンが高密度となることが好ましい。また、第二の材料よりも低い屈折率を有する材料でパターンが形成された、より屈折率の低い膜が積層していてもよい。
第一の材料としては、特に限定されないが、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スズ等を挙げることが出来る。また、これらの酸化物のナノパーティクルを分散させた膜を挙げることも出来る。また、縮合芳香族環、臭素、ヨウ素、硫黄を含有する化合物や高分子化合物のような高屈折率な有機物を挙げることも出来る。CVDやスパッタリングで作製した酸化チタンの屈折率は2.4、酸化ジルコニウムは2.0であり、スピンコートで作製した酸化チタン膜の屈折率は、1.9~2.0である。
スピンコーティングで作製できる高屈折率な有機化合物膜としては、縮合芳香族環を有する化合物を挙げることが出来る。これらを適用したフォトリソグラフィープロセス用の架橋可能な下層膜材料として、特開2005-250434号公開に記載のアセナフチレン共重合、特開2007-171895号公開に記載のヒドロキシビニルナフタレン共重合を挙げることが出来る。
ポリアセナフチレンのホモポリマーの屈折率は1.68である。ラジカル重合等の重合で得られた縮合芳香族基を有する高分子化合物は、高屈折率かつ高透明である。ノボラック樹脂も高屈折率であるが、青色領域の可視光に吸収末端が伸びているためにこの波長領域の透明性が低く、本発明の用途としては好ましくない。フルオレンビスナフトールのノボラック樹脂は、1.7の屈折率を有するが、青色領域に吸収を有する。また、フラーレンも高屈折率であるが、可視光全域に吸収を有するために好ましくない。
第二の材料としては、特に限定されないが、フッ素系ポリマーを挙げることが出来る。テフロン(登録商標)系ポリマーの可視光領域での屈折率は1.35である。フルオロアルキル基がペンダントされたメタクリレートの屈折率は1.42付近である。例えば、特開2008-257188号公開にはフルオロアルコール基を有する低屈折率で架橋可能な下層膜が示されている。更に低屈折率な材料としては、ポーラスシリカ膜を挙げることが出来る。穴のサイズを大きくしたり割合を増やすことによって屈折率が下がり、屈折率1.25付近にまで下げることが出来る。
第一の材料及び第二の材料を含む本発明の反射防止積層膜に含まれる材料がフォトレジスト材料のものであれば、後述のように、露光と現像によってパターンを形成することが出来る。
高屈折率な縮合芳香族環を有するフォトレジスト材料としては、縮合芳香族環の酸不安定基を有するレジスト化合物が、特開2010-237662号公開、特開2010-237661号公開、特開2011-150103号公開、特開2011-138107号公開、特開2011-141471号公開に例示されている。特開2002-119659号公開に記載のアセナフチレン、特開2014-119659号公開に記載のビニルフェロセン、特開2002-107933号公開のヒドロキシビニルナフタレン、特開2007-114728号公開のヒドロキシナフタレンメタクリレート等も高屈折率なユニットを有する。また、特開平5-204157号公開に記載の臭素やヨウ素で置換されたヒドロキシスチレンも高屈折率なユニットである。
低屈折率なフォトレジスト材料としては、波長157nmのエキシマレーザーを用いるFリソグラフィー用に開発されたフッ素含有レジスト材料を挙げることが出来る。これらのレジスト材料は、特開2001-302728号公開、特開2001-233917号公開、特開2003-89708号公開に示されている。
また、第一の材料及び第二の材料を含む本発明の反射防止積層膜に含まれる材料が非感光性のものであってもよい。その場合、後述のように、エッチングによってパターンを形成することができる。
本発明の微細パターン形成による多段階屈折率変化の反射防止積層膜は、液晶、有機EL、マイクロLED等のディスプレイから発する画像を、高輝度、高コントラストで斜発光することが出来る。ディスプレイ側から発せられる光がディスプレイ側に戻る反射を防止するだけでなく、ディスプレイの反対側から斜入射する光の反射を防ぐことも可能である。
<反射防止積層膜の形成方法>
また、本発明では、前述した反射防止積層膜の形成方法であって、パターンの形成において、光リソグラフィー、エッチング、インプリント法を用いる反射防止積層膜の形成方法を提供する。
図2は、本発明の反射防止積層膜の、2層目の第二の材料から成るパターンを形成した後の一例を示す概略断面図である。第二の膜12の形成方法としては、図2に示されるように、第一の膜11上に第一の材料から成るパターン31を先に形成する方法を挙げることが出来る。第一の膜11上に第一の材料から成る膜をスピンコートで形成する場合は、第一の材料溶液をディスペンスしたときに下の第一の膜11を溶解させない必要がある。このために、一番下の第一の膜11を溶剤に溶解しないようにしておく必要がある。溶剤不溶にするためには、光や熱によって第一の膜11を架橋させておく方法や、表面を化学的処理することによって不溶化させる方法がある。光によって不溶化させる方法は、例えば波長146nm、172nm、193nm等のUV光を照射することによって架橋させる方法を挙げることが出来る。熱によって不溶化させる方法は、熱酸発生剤と架橋剤を添加しておいて、これを加熱によって架橋させる方法を挙げることが出来る。後述の下層膜に適用することも出来る。
第一の材料から成るパターン31の形成は、高屈折率なフォトレジスト材料を用いた場合は、露光と現像によってこれを行うことが出来る。高屈折率な下層膜材料を用いた場合は、その上に珪素含有中間層、その上にフォトレジスト膜を形成したトライレイヤーとし、露光と現像によってフォトレジストパターンを形成し、これを中間層、次には下層膜に転写して図2に記載の第一の材料から成るパターン31を形成する。第一の材料から成るパターン31を形成した後に第二の材料のスピンコートによって図4の様に第二の材料を埋め込む。
図3に示すように、第一の膜11上に第二の材料から成るパターン32を先に形成することも出来る。これも上述の第一の材料から成るパターン31を形成する場合と同様に、低屈折率なフォトレジスト材料を用いた場合は、露光と現像によってこれを行うことが出来る。低屈折率の下層膜を用いた場合は、その上に珪素含有中間層、あるいは有機反射防止膜、あるいは下層膜と珪素含有中間膜、その上にフォトレジスト膜を形成して、露光と現像によってフォトレジストパターンを形成し、これを最終的に下層膜に転写して図3に記載の第二の材料から成るパターン32を形成する。第二の材料から成るパターン32を形成した後に第一の材料のスピンコートによって図4の様に第一の材料を埋め込む。
図2又は図3に記載の第一の材料から成るパターン31又は第二の材料から成るパターン32を形成するために、ナノインプリントリソグラフィーを使うことも出来る。溶液を滴下して、パターンが形成されている透明なスタンパーマスクを押しつけて光照射によって硬化させる。あるいはパターンが形成されているスタンパーマスクを押しつけて熱によって硬化させる。
第一の材料から成るパターン31又は第二の材料から成るパターン32をスパッタリングやCVD(chemical vapor deposition)によって形成することも出来る。この場合はスピンコート法のような平坦化が困難なので、例えば第一の材料から成るパターン31上に第二の材料から成る膜をCVDやスパッタリングによって形成した後にCMP(chemical mechanical polishing)によって平坦化することが好ましい。
スピンコート又はCVD、スパッタリングによって第一の材料から成る膜又は第二の材料から成る膜を形成し、その上にフォトレジスト膜を形成し、露光と現像によってパターンを形成し、ドライエッチングによって第一の材料から成る膜又は第二の材料から成る膜にパターンを転写することも出来る。
また、前述の反射防止積層膜の説明で記載した、高屈折率あるいは低屈折率なフォトレジスト材料を用いれば、露光と現像によってパターンを形成することが出来る。この場合、上記のドライエッチングが不要となる。但し、例えば第一の材料から成るパターン31を形成し、その上に第二の材料の溶液を塗布する場合、第一の材料から成るパターン31が第二の材料の溶液の溶剤に溶解しないようにするために、第二の材料の溶液が第一の材料から成るパターン31を溶解させないような溶剤を用いるか、第一の材料から成るパターン31を有機溶剤に不溶化させるためのフリージングプロセスを行うことが好ましい。
レジストパターンを溶解させないような溶剤としては、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、炭化水素系溶剤、フッ素系溶剤が挙げられ、これらの溶剤に第二の材料を溶解させることが好ましい。第二の材料がレジストパターンのスペース部分を埋め込むだけでなくパターン上部まで覆ってこれが架橋することによって、その上にフォトレジスト溶液を塗布したときにレジストパターンが溶解することを防ぐことが出来る。
三層目以降も、前述の方法と同様にして形成することができる。図5~図8は、それぞれ三層目~六層目を形成した後の一例を示す概略断面図である。
第一の材料から成るパターン31又は第二の材料から成るパターン32を上方から観察したレイアウトは、図9に示される縦横の配列であっても、図10に示される配列であっても、それ以外の配列であっても構わないが、パターンのピッチが同じであり、パターンのサイズが同じであることが好ましい。パターンのサイズとピッチがそれぞれ同じになることによって、膜の屈折率が均一になるため、好ましい。
このような本発明の反射防止積層膜の作成方法であれば、高屈折率な膜から低屈折率な膜へ多段階に屈折率を変化させることが出来、屈折率の変化率や膜数を自由に調整することが出来る反射防止積層膜を容易に形成できる。
<眼鏡型ディスプレイ>
また、本発明では、眼鏡型ディスプレイであって、前記眼鏡型ディスプレイの眼球側の基板上に液晶、有機EL、及びマイクロLEDから選択される自己発光型ディスプレイが設置され、該自己発光型ディスプレイの眼球側に焦点を結ぶための凸レンズが設置され、該凸レンズの表面に前記本発明の反射防止積層膜が形成されている眼鏡型ディスプレイを提供する。
図11は、本発明の眼鏡型ディスプレイを装着した場合の一例を示す概略断面図である。眼鏡基板1の眼球側に自己発光型ディスプレイ2を有する。自己発光型ディスプレイ2は、液晶、有機EL、又はマイクロLEDのいずれかである。自己発光型ディスプレイ2の眼球側に、凸レンズ3を有する。凸レンズ3は、自己発光型ディスプレイ2から発せられた光の焦点を目5で結ぶためのものである。凸レンズ3の眼球側に、本発明の反射防止積層膜101を有する。反射防止積層膜101は、前述で説明した通りである。
このような本発明の眼鏡型ディスプレイであれば、従来のヘッドマウントディスプレイを大幅に軽量かつ薄型にした眼鏡タイプのディスプレイを実現できる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
第一の材料として、下記ラジカル重合によって得られた6-ヒドロキシビニルナフタレンとアセナフチレンの高屈折率ポリマー1を用意した。
6-ヒドロキシビニルナフタレン:アセナフチレン=40:60
重量平均分子量(Mw)=7,500
分子量分布(Mw/Mn)=1.97
Figure 0007165029000001
その他の第一の材料として、下記ラジカル重合によって得られた4-ヒドロキシ-2,3,5,6-テトラブロモベンゼンメタクリレート-2-イルのホモポリマーの高屈折率ポリマー2を用意した。
4-ヒドロキシ-2,3,5,6-テトラブロモベンゼンメタクリレート-2-イル=100
重量平均分子量(Mw)=8,600
分子量分布(Mw/Mn)=1.74
Figure 0007165029000002
その他の第一の材料として、下記ラジカル重合によって得られた4-ヒドロキシ-3,5-ジヨードスチレンのホモポリマーの高屈折率ポリマー3を用意した。
4-ヒドロキシ-3,5-ジヨードスチレン=100
重量平均分子量(Mw)=6,300
分子量分布(Mw/Mn)=1.66
Figure 0007165029000003
第二の材料として、下記ラジカル重合によって得られたアクリル酸2-ヒドロキシ-3,3,3-トリフルオロ-2-(トリフルオロメチル)プロピルとグリシジルメタクリレートの低屈折率ポリマー1を用意した。
アクリル酸2-ヒドロキシ-3,3,3-トリフルオロ-2-(トリフルオロメチル)プロピル:グリシジルメタクリレート=80:20
重量平均分子量(Mw)=8,100
分子量分布(Mw/Mn)=1.73
Figure 0007165029000004
酸発生剤:AG1(下記構造式参照)
Figure 0007165029000005
架橋剤:CR1(下記構造式参照)
Figure 0007165029000006
有機溶剤:PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、
CyH(シクロヘキサノン)
高屈折率ポリマー、低屈折率ポリマー、架橋剤、熱酸発生剤、溶剤を表1の組成でブレンドし、シリコンウェハー上にスピンコートし、200℃で60秒間ベークして架橋させて、200nm膜厚の膜(UDL-1、UDL-2、UDL-3、UDL-2-1、UDL-2-2)を形成した。UDL-1、UDL-2、UDL-3、UDL-2-1の屈折率を分光エリプソメトリで測定した。結果を表1に記す。
Figure 0007165029000007
高屈折率ポリマー1のパターンを形成し、その上に低屈折率ポリマー1を塗布して埋めることを繰り返すプロセスによって本発明の反射防止膜を形成した。埋め込み用の材料としては、レジストパターン上部のオーバーバーデンの膜厚を薄くする必要があるので、溶剤比率の高い組成物を用いた。
膜厚10μmのポリイミド膜が形成されたシリコンウェハー上に、上記と同様のスピンコート法とベーク条件で200nm膜厚のUDL-1膜を形成した。その上に同様の条件で200nm膜厚のUDL-1膜を形成し、その上に信越化学工業製の珪素含有ハードマスク材料(SHB-A940)を塗布し、200℃で60秒間ベークして40nm膜厚のハードマスク層を形成し、その上に信越化学工業製KrFレジスト(SEPR-772)を塗布し、100℃で60秒間ベークして200nm膜厚のレジスト層を形成した。これをニコン製KrFエキシマレーザースキャナーS-206D(NA0.82、輪帯照明)、6%ハーフトーン位相シフトマスクを使って、図9に示されるレイアウトのピッチ800nm、サイズ150nmのホールを形成した。フロン系ガスを用いたドライエッチングによって、レジストパターンを珪素含有ハードマスク膜に転写し、酸素系ガスを用いて珪素含有ハードマスクパターンを上方のUDL-1膜に転写させ、フロン系ガスによるドライエッチングによって珪素含有ハードマスクパターンを除去し、図2に示される断面のパターンを得た。その上に埋め込み用のUDL-2-2を塗布、ベークし、図4に示される断面の膜を得た。
その上に上記と同様にUDL-1、珪素含有ハードマスク材料(SHB-A940)、KrFレジスト(SEPR-772)を形成し、ニコン製KrFエキシマレーザースキャナーS-206D(NA0.82、輪帯照明)、6%ハーフトーン位相シフトマスクを使って、図5のレイアウトのピッチ550nm、サイズ150nmのホールを形成した。レジストパターンを珪素含有ハードマスク膜に転写し、珪素含有ハードマスクパターンをUDL-1に転写させ、フロン系ガスによるドライエッチングによって珪素含有ハードマスクパターンを除去し、UDL-2-2を塗布、ベークし、図5に示される断面の膜を得た。
その上に上記と同様にUDL-1、珪素含有ハードマスク材料(SHB-A940)、KrFレジスト(SEPR-772)を形成し、ニコン製KrFエキシマレーザースキャナーS-206D(NA0.82、輪帯照明)、6%ハーフトーン位相シフトマスクを使って、図6のレイアウトのピッチ300nm、サイズ150nmのホールを形成した。レジストパターンを珪素含有ハードマスク膜に転写し、珪素含有ハードマスクパターンをUDL-1に転写させ、フロン系ガスによるドライエッチングによって珪素含有ハードマスクパターンを除去し、UDL-2-2を塗布、ベークし、図6に示される断面の膜を得た。
その上に上記と同様にUDL-1、珪素含有ハードマスク材料(SHB-A940)、KrFレジスト(SEPR-772)を形成し、ニコン製KrFエキシマレーザースキャナーS-206D(NA0.82、輪帯照明)、6%ハーフトーン位相シフトマスクを使って、図7のレイアウトのピッチ550nm、サイズ150nmのドットを形成した。レジストパターンを珪素含有ハードマスク膜に転写し、珪素含有ハードマスクパターンをUDL-1に転写させ、フロン系ガスによるドライエッチングによって珪素含有ハードマスクパターンを除去し、UDL-2-2を塗布、ベークし、図7に示される断面の膜を得た。
その上に上記と同様にUDL-1、珪素含有ハードマスク材料(SHB-A940)、KrFレジスト(SEPR-772)を形成し、ニコン製KrFエキシマレーザースキャナーS-206D(NA0.82、輪帯照明)、6%ハーフトーン位相シフトマスクを使って、図8のレイアウトのピッチ800nm、サイズ150nmのドットを形成した。レジストパターンを珪素含有ハードマスク膜に転写し、珪素含有ハードマスクパターンをUDL-1に転写させ、フロン系ガスによるドライエッチングによって珪素含有ハードマスクパターンを除去し、UDL-2-2を塗布、ベークし、図8に示される断面の膜を得た。
その上に上記と同様にUDL-2-1を塗布、ベークし、図1に示される断面の膜を得た。これを実施例1の積層膜とした。
図1に示される1層目、4層目、7層目の3層のみを形成した以外は上記方法と同様に、積層膜を得た。これを実施例2の積層膜とした。
比較例1としては、膜厚10μmのポリイミド膜が形成されたシリコンウェハー上に、上記と同様のスピンコート法とベーク条件で200nm膜厚のUDL-1膜を形成し、その上に膜厚200nmのUDL-2-1の膜を形成したものを用いた。
比較例2としては、膜厚10μmのポリイミド膜が形成されたシリコンウェハー上に、上記と同様のスピンコート法とベーク条件で200nm膜厚のUDL-1膜だけを形成したものを用いた。
比較例3としては、膜厚10μmのポリイミド膜が形成されたシリコンウェハー上に、上記と同様のスピンコート法とベーク条件で200nm膜厚のUDL-2-1膜だけを形成したものを用いた。
比較例4としては、膜厚10μmのポリイミド膜が形成されたシリコンウェハー上に何も膜を形成しなかったものを用いた。
上記と同様の方法で、シリコンウェハー上に、図1に示される2層目から6層目までのパターン付きの膜単独を作製し、それぞれの屈折率を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0007165029000008
図12に示すように、ポリイミド膜が形成された上記反射防止積層膜101をシリコンウェハーから剥がし、合成石英基板102に貼り付けた。合成石英基板102の反射防止積層膜101が形成されていない側の面の遮光膜103に幅1mmのスリットを付けてここを点光源とし、白色1200ルーメンの蛍光灯タイプのLED照明104を取り付けてこれを照射し、反射防止積層膜101上でこれの角度60度における光照度を測定した。同様に比較例1~4についても測定した。結果を表3に示す。
Figure 0007165029000009
表3に示されるように、実施例1、2で形成した本発明の反射防止積層膜は、透過した光の照度が高いものであった。一方、比較例1~4では、本発明の反射防止積層膜よりも、透過した光の照度が低かった。
以上のことから、本発明の反射防止積層膜であれば、光に対して低反射となる反射防止効果を得ることが出来ることが明らかになった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…眼鏡基板、 2…自己発光型ディスプレイ、 3…凸レンズ、 5…目、
101…反射防止積層膜、 11…第一の膜、 12…第二の膜、 13…第三の膜、
14…第四の膜、 15…第五の膜、 16…第六の膜、 17…第七の膜、
21…第一の材料、 22…第二の材料、
W…第一の材料から成るパターンのサイズ、
W’…第二の材料から成るパターンのサイズ、
31…第一の材料から成るパターン、 32…第二の材料から成るパターン、
102…合成石英基板、 103…遮光膜、 104…LED照明。

Claims (8)

  1. 透明な反射防止積層膜であって、第一の屈折率を有する第一の材料から成る第一の膜上に、前記第一の材料から成る膜に前記第一の屈折率より低い第二の屈折率を有する第二の材料から成るパターンが形成された前記第一の膜より低い屈折率を有する第二の膜が積層し、該第二の膜上に、前記第二の膜より前記パターンの面積が大きい膜及び/又は前記第二の屈折率より低い屈折率を持つ材料からなるパターンが形成された膜が一層以上積層していることで、前記反射防止積層膜の前記第一の膜から上方向に膜の屈折率が順次小さくなるものであり、前記第一の材料及び/又は前記第二の材料が、フォトレジスト材料であることを特徴とする反射防止積層膜。
  2. 前記パターンのパターンサイズが200nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止積層膜。
  3. 前記膜の波長590~610nmの可視光における屈折率が、最も低屈折率な膜は1.35以下、前記第一の膜は1.65以上のものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の反射防止積層膜。
  4. 波長400nm~800nmの可視光における透過率が、80%以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の反射防止積層膜。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の反射防止積層膜の形成方法であって、前記パターンの形成において、光リソグラフィーを用いることを特徴とする反射防止積層膜の形成方法。
  6. 前記パターンの形成において、光リソグラフィー及びエッチングを用いることを特徴とする請求項に記載の反射防止積層膜の形成方法。
  7. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の反射防止積層膜の形成方法であって、前記パターンの形成において、インプリント法を用いることを特徴とする反射防止積層膜の形成方法。
  8. 眼鏡型ディスプレイであって、前記眼鏡型ディスプレイの眼球側の基板上に液晶、有機EL、及びマイクロLEDから選択されるディスプレイが設置され、該ディスプレイの眼球側に焦点を結ぶための凸レンズが設置され、該凸レンズの表面に請求項1から請求項のいずれか一項に記載の反射防止積層膜が形成されているものであることを特徴とする眼鏡型ディスプレイ。
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