JP7147139B2 - 合わせガラスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、合わせガラスの製造方法に関するものである。
従来、例えば窓に貼り付けて外来光の透過を制御する電子ブラインド等に利用可能な調光フィルムが提案されている(特許文献1、特許文献2)。このような調光フィルムの1つに、液晶を利用したものがある。
液晶を利用した調光フィルムは、透明電極を含む透明板材により液晶材料を挟持して液晶セルを含んだ液晶フィルムが製造され、この液晶フィルムを直線偏光板により挟持して作成される。この調光フィルムは、透明電極間に印加する電界を変化させることにより液晶の配向を変化させ、外来光の透過量を制御する。
また、上述した液晶フィルムをさらにガラスで挟み込んで合わせガラスを製造することが提案されている(特許文献3)。
しかし、従来は液晶フィルムを挟み込んだ合わせガラスが実際に製造されたことがなかった。したがって、単に中間膜を挟んで構成される従来の合わせガラスと同様な手法をそのまま適用しただけでは、液晶フィルムを挟み込んだ合わせガラスを正しく製造できない場合があった。
液晶フィルムを挟み込んだ合わせガラスが正しく製造できない場合として、液晶フィルム内における液晶が一部に多く溜まってしまう現象(以下、「液晶溜まり」と呼ぶ)がある。また、合わせガラスの一部に空隙が生じてしまう場合もある。このような液晶溜まりや空隙が存在すると、不良品として廃棄するしかなく、改善が望まれている。
特開平03-47392号公報 特開平08-184273号公報 特開2016-164617号公報
本発明の課題は、液晶溜まりや空隙の発生を低減できる合わせガラスの製造方法を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、液晶フィルム(10)を第1のガラス板(33A)と第2のガラス板(33B)とで挟んだ積層体(30)を用いた合わせガラス(1)の製造方法であって、前記積層体(30)の外周に沿って支持体(43)を配置する支持体配置工程と、前記積層体(30)の外周に沿って前記支持体(43)が配置された状態で前記第1のガラス板(33A)と前記第2のガラス板(33B)との少なくとも一方の板面に加圧する加圧工程と、を備える合わせガラス(1)の製造方法である。
第2の発明は、第1の発明に記載の合わせガラス(1)の製造方法において、前記積層体(30)は、第1のガラス板(33A)と、第1の中間膜形成シート(31A)と、液晶フィルム(10)と、第2の中間膜形成シート(31B)と、第2のガラス板(33B)と、がこの順番で積層配置されており、前記支持体(43)は、前記加圧工程における前記第1の中間膜形成シート(31A)及び前記第2の中間膜形成シート(31B)よりも剛性が高い材料により構成されていること、を特徴とする合わせガラス(1)の製造方法である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明に記載の合わせガラス(1)の製造方法において、前記加圧工程は、0.5気圧以下の圧力で行われること、を特徴とする合わせガラス(1)の製造方法である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかに記載の合わせガラス(1)の製造方法において、前記支持体(43)の高さから前記積層体(30)の高さを引いた高さの差は、-10mm以上、5mm以下であること、ただし、積層体(30)の高さとは、当て板(41A,41B)を用いる場合には、当て板(41A,41B)の高さも含むこと、を特徴とする合わせガラス(1)の製造方法である。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明までのいずれかに記載の合わせガラス(1)の製造方法において、前記支持体(43)と前記積層体(30)との間の距離は、20mm以下であること、を特徴とする合わせガラス(1)の製造方法である。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかに記載の合わせガラス(1)の製造方法において、前記加圧工程は、前記積層体(30)を加熱した状態で行われること、を特徴とする合わせガラス(1)の製造方法である。
第7の発明は、第1の発明から第6の発明までのいずれかに記載の合わせガラス(1)の製造方法において、前記加圧工程を行う前に行われる工程であって、前記積層体(30)の内部を真空状態とする真空工程をさらに備えること、を特徴とする合わせガラス(1)の製造方法である。
第8の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかに記載の合わせガラス(1)の製造方法において、前記加圧工程を行った後に、前記加圧工程における圧力よりも高い圧力を加えて加熱するオートクレーブ工程をさらに備えること、を特徴とする合わせガラス(1)の製造方法である。
第9の発明は、第8の発明に記載の合わせガラス(1)の製造方法において、前記オートクレーブ工程の後に、合わせガラス(1)の外形形状の少なくとも一部を切除する切除工程をさらに備えること、を特徴とする合わせガラス(1)の製造方法である。
第10の発明は、第1の発明から第9の発明までのいずれかに記載の合わせガラス(1)の製造方法において、前記第1のガラス板(33A)と前記第2のガラス板(33B)とに挟まれる領域であって、かつ、前記液晶フィルム(10)が配置されない領域の少なくとも一部に前記液晶フィルム(10)よりも厚さが厚いスペーサー(32)を配置するスペーサー配置工程をさらに備えること、を特徴とする合わせガラス(1)の製造方法である。
第11の発明は、第1の発明から第10の発明までのいずれかに記載の合わせガラス(1)の製造方法において、フレキシブルプリント配線基板(18)の少なくとも一部を前記第1のガラス板(33A)及び前記第2のガラス板(33B)に挟まれる位置に配置するフレキシブルプリント配線基板配置工程と、前記フレキシブルプリント配線基板(18)が前記第1のガラス板(33A)及び前記第2のガラス板(33B)に挟まれる位置とは異なる位置に、傾斜緩和部材(34)を前記第1のガラス板(33A)及び前記第2のガラス板(33B)に挟まれるように配置する傾斜緩和部材配置工程と、をさらに備えること、を特徴とする合わせガラス(1)の製造方法である。
本発明によれば、液晶溜まりや空隙の発生を低減できる合わせガラスの製造方法を提供することができる。
本実施形態の積層体30の構成を示す分解斜視図である 実施形態の調光フィルム10を示す断面図である。 合わせガラス1の製造方法を説明するフローチャートである。 図3中の積層体配置工程をより詳しく示したフローチャートである。 合わせガラス1の製造過程で構成される積層体支持構造物50を説明する図である。 真空ラミネーターによるプレラミネート加工の概要を説明する図である。 加圧工程におけるシリコンゴムシート64の状態を模式的に示した図である。 加圧条件の変化がプレラミネート結果に与える影響を調べた実験結果をまとめた図である。 支持体と積層体との高さの関係について調べた実験結果を示す図である。 支持体と積層体との間の距離の影響を調べた実験結果を示す図である。 テープの種類(厚み)を変えて加圧工程を行った結果を示す図である。 テープの貼付位置や貼付数を変えて加圧工程を行った結果を示す図である。 テープTを積層体30の上下面4隅に設けた形態を示す図である。 テープTを積層体30の上下面2隅に設けた形態を示す図である。 テープTを積層体30の上下面4辺に設けた形態を示す図である。 テープTを積層体30の上下面2辺に設けた形態を示す図である。 テープTを積層体30の側面4辺に設けた形態を示す図である。 テープTを積層体30の側面2辺に設けた形態を示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
(実施形態)
図1は、本実施形態の積層体30の構成を示す分解斜視図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
本明細書において、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
本明細書中において、シート面とは、各シートにおいて、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであるとする。なお、板面、フィルム面に関しても同様であるとする。
また、本発明において透明とは、少なくとも利用する波長の光を透過するものをいう。例えば、仮に可視光を透過しないものであっても、赤外線を透過するものであれば、赤外線用途に用いる場合においては、透明として取り扱うものとする。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において規定する具体的な数値には、一般的な誤差範囲は含むものとして扱うべきものである。すなわち、±10%程度の差異は、実質的には違いがないものであって、本件の数値範囲をわずかに超えた範囲に数値が設定されているものは、実質的には、本件発明の範囲内のものと解釈すべきである。
本実施形態の説明中では、合わせガラス1の各構成部材が積層配置されているものを積層体30と呼ぶ。積層体30は、合わせガラス1の各部材が接合される前の状態を指しているので、構成自体は、合わせガラス1と同等である。よって、図1の分解斜視図は、合わせガラス1の分解斜視図を示したものでもある。
本実施形態の積層体30は、第1のガラス板33Aと、第1の中間膜形成シート31Aと、調光フィルム(液晶フィルム)10と、第2の中間膜形成シート31Bと、第2のガラス板33Bと、がこの順番で積層配置されている。また、調光フィルム10と同一平面となる位置には、スペーサー32と、傾斜緩和部材34とが配置されている。
図2は、実施形態の調光フィルム10を示す断面図である。
調光フィルム(液晶フィルム)10は、合わせガラスとして構成されて調光を図る部位に使用される。調光を図る部位とは、例えば、車両の外光が入射する部位(リアウインドウ、サイドウインドウ、サンルーフ等)、建築物の窓ガラス、ショーケース、屋内の透明パーテーション等が例示できる。
調光フィルム10は、液晶を利用して透過光を制御する調光フィルムであり、フィルム状の液晶用第2積層体13及び液晶用第1積層体12により液晶層14を挟持して液晶セル15が製造され、この液晶セル15を直線偏光板16、17により挟持して作成される。
本実施形態において、液晶層14の駆動には、VA(Vertical Alignment)方式が採用されるが、これに限定されず、TN(Twisted Nematic)方式、IPS(In-Plane-Switching)方式等、種々の駆動方式を適用することができる。
なお、VA方式は、液晶の配向を垂直配向と水平配向とで変化させて透過光を制御する方式であり、無電界時、液晶を垂直配向させることにより、液晶層14を垂直配向層により挟持して液晶セル15が構成され、電界の印加により液晶材料を水平配向させるように構成される。
調光フィルム10には、液晶層14の厚みを一定に保持するための液晶内スペーサー24が液晶用第1積層体12及び又は液晶用第2積層体13に設けられる。
液晶用第1積層体12及び液晶用第2積層体13は、それぞれ基材21A、21Bに第1電極22A、第2電極22B、配向層23A、23Bを順次作成して形成される。また調光フィルム10は、ゲストホスト方式の液晶セルを備えた構成としてもよく、この場合、直線偏光板は、省略することができる。また、ゲストホスト方式の場合に、直線偏光板は、必要に応じて液晶セルの一方、又は両方に配置してもよい。
調光フィルム10は、第1電極22Aと第2電極22Bとの間の電位差を変化させることにより外来光の透過を制御し、透明状態と非透明状態とで状態を切り替えるように構成される。本実施形態では、液晶層14の駆動は、いわゆるノーマリーブラックの構成を用いて駆動する例について説明するが、これに限らず、ノーマリーホワイトの構成で駆動するようにしてもよい。また、IPS方式を採用する場合、第1電極22A及び第2電極22Bは、配向層23A側又は配向層23B側のいずれかにまとめて構成され、これに対応するように液晶用第1積層体12及び液晶用第2積層体13が構成されることになる。
なお、ノーマリーブラックとは、液晶に電圧がかかっていない時に透過率が最小となり、黒い画面になる構造である。ノーマリーホワイトとは、液晶に電圧がかかっていない時に透過率が最大となり、透明となる構造である。
[基材]
基材21A、21Bは、液晶セル15に適用可能な可撓性を有するTAC、ポリカ、COP、アクリル、PET等、各種の透明フィルム材を適用することができ、この実施形態では、両面にハードコート層が形成されたポリカーボネートのフィルム材が適用される。
[電極]
第1電極22A及び第2電極22Bは、液晶層14に電界を印加可能であって、透明と知覚される種々の構成を適用することができる。本実施形態では、第1電極22A及び第2電極22Bは、透明電極材であるITO(Indium Tin Oxide)による透明導電膜を基材21A、21Bの全面に製造して形成される。上述したように、IPS方式等においては、電極は所望の形状にパターンニングされた構成となる。
[配向層]
配向層23A及び配向層23Bは、光配向層により形成される。光配向層に適用可能な光配向材料は、光配向の手法を適用可能な各種の材料を広く適用することができるが、本実施形態では、例えば光二量化型の材料を使用する。この光二量化型の材料については、「M.Schadt, K.Schmitt, V. Kozinkov and V. Chigrinov : Jpn. J. Appl.Phys., 31, 2155 (1992)」、「M. Schadt, H. Seiberle and A. Schuster : Nature, 381, 212(1996)」等に開示されている。
配向層23A及び配向層23Bは、光配向層に代えて、ラビング処理により製造してもよい。この場合、配向層23A、23Bは、ポリイミド等の配向層に適用可能な各種材料層を製造した後、この材料層の表面にラビングロールを使用したラビング処理により微細なライン状凹凸形状を製造して形成される。
また、配向層23A及び配向層23Bは、このようなラビング処理による配向層、光配向層に代えて、ラビング処理により製造した微細なライン状凹凸形状を賦型処理により製造して配向層を製造してもよい。
[液晶内スペーサー]
液晶内スペーサー24は、液晶層14の厚みを規定するために設けられ、各種の樹脂材料を広く適用することができるが、本実施形態ではフォトレジストにより製造される。液晶内スペーサー24は、第2電極22Bが形成された基材21Bの上に、フォトレジストを塗工して露光、現像することにより形成される。なお液晶内スペーサー24は、液晶用第1積層体12に設けるようにしてもよく、液晶用第1積層体12及び液晶用第2積層体13の双方に設けるようにしてもよい。また液晶内スペーサー24は、配向層23Bの上に設けるようにしてもよい。また、スペーサーは、いわゆるビーズスペーサーを適用してもよい。ビーズスペーサーは、球形状だけでなく、ロッド形状(円筒形状)や、楕円球形状等の形状を用いてもよい。
液晶内スペーサー24にビーズスペーサーを用いる場合、ビーズスペーサーは、配向層を形成した後に、配向層上に散布されることによって配置される。この場合、液晶層14内(配向層上)におけるビーズスペーサーの移動を抑制する観点から、ビーズスペーサーの表面に粘着剤等により形成される固着層を設けるようにしてもよい。
また、液晶層14内におけるビーズスペーサーの移動を抑制する観点から、配向層を形成する樹脂にビーズスペーサーを予め分散させて配向層の形成とともにビーズスペーサーを配置するようにしたり、液晶層を構成する液晶材料にビーズスペーサーを予め分散させて液晶層の形成とともにビーズスペーサーを配置するようにしたりすることも可能である。なお、ビーズスペーサーは、上述のフォトレジストのスペーサーと同様に、第1の積層体及び第2の積層体のいずれか一方に配置されるようにしてもよく、また、各積層体のそれぞれに配置されるようにしてもよい。
[液晶層]
液晶層14は、この種の調光フィルムに適用可能な各種の液晶材料を広く適用することができる。具体的に、液晶層14には、重合性官能基を有していない液晶化合物として、ネマチック液晶化合物、スメクチック液晶化合物及びコレステリック液晶化合物を適用することができる。
ネマチック液晶化合物としては、例えば、ビフェニル系化合物、ターフェニル系化合物、フェニルシクロヘキシル系化合物、ビフェニルシクロヘキシル系化合物、フェニルビシクロヘキシル系化合物、トリフルオロ系化合物、安息香酸フェニル系化合物、シクロヘキシル安息香酸フェニル系化合物、フェニル安息香酸フェニル系化合物、ビシクロヘキシルカルボン酸フェニル系化合物、アゾメチン系化合物、アゾ系化合物、及びアゾオキシ系化合物、スチルベン系化合物、トラン系化合物、エステル系化合物、ビシクロヘキシル系化合物、フェニルピリミジン系化合物、ビフェニルピリミジン系化合物、ピリミジン系化合物、及びビフェニルエチン系化合物等を挙げることができる。
スメクチック液晶化合物としては、例えば、ポリアクリレート系、ポリメタクリレート系、ポリクロロアクリレート系、ポリオキシラン系、ポリシロキサン系、ポリエステル系等の強誘電性高分子液晶化合物を挙げることができる。
コレステリック液晶化合物としては、例えば、コレステリルリノレート、コレステリルオレエート、セルロース、セルロース誘導体、ポリペプチド等を挙げることができる。
また、市販品としては、例えばメルク社製MLC2166等の液晶材料を適用することができる。なお、ゲストホスト方式による場合、液晶層14には、液晶材料と調光に供する色素とが混入されるものの、ゲストホスト方式について提案されている液晶材料と色素との混合物を広く適用することができる。液晶セル15は、液晶層14を囲むように、シール材25が配置され、このシール材25により液晶の漏出が防止される。ここでシール材25は、例えばエポキシ樹脂、紫外線硬化性樹脂等を適用することができる。
[フレキシブルプリント配線基板]
第1電極22A及び第2電極22Bと外部との電気的接続を行うために、フレキシブルプリント配線基板18が配置されている。フレキシブルプリント配線基板18は、例えば、図2に示すように、第1電極22A及び第2電極22Bが液晶層14を挟んでいない領域において、第1電極22A及び第2電極22Bに挟まれて配置されることにより接続することができる。なお、フレキシブルプリント配線基板18は、図2に示した形態に限らず、例えば、第1電極22A及び第2電極22Bに挟まれていない形態としてもよいし、第1電極22A及び第2電極22Bの一方のみに接続するような形態としてもよい。
図1に戻って、第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bは、それぞれ、合わせガラス1の表裏面に配置される板ガラスである。本実施形態では、第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bは、いずれも厚さ2mmの板ガラスを用いている。なお、以下の説明では、第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bは、平板ガラスとして説明するが、曲面ガラスや3D曲面で構成されたガラス板であってもよい。
第1の中間膜形成シート31A及び第2の中間膜形成シート31Bは、本実施形態では、PVB(ポリビニルブチラール)樹脂製の、厚さ760μmのシートを用いている。第1の中間膜形成シート31Aは、第1のガラス板33Aと調光フィルム10とを接合させ、同様に、第2の中間膜形成シート31Bは、第2のガラス板33Bと調光フィルム10とを接合させる。合わせガラス1が完成した状態では、第1の中間膜形成シート31A及び第2の中間膜形成シート31Bは、それぞれ、第1の中間膜及び第2の中間膜を構成する。
なお、第1の中間膜形成シート31A及び第2の中間膜形成シート31Bの素材としては、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)、PET(ポリエチレンテレフタラート)、COP(シクロオレフィンポリマー)等を用いてもよい。
スペーサー32は、第1のガラス板33Aと第2のガラス板33Bとに挟まれる領域であって、かつ、調光フィルム10が配置されない領域の少なくとも一部に配置されている。したがって、スペーサー32は、調光フィルム10と同一平面となる位置に配置されており、調光フィルム10が配置されていない空隙を埋めることができる。スペーサー32は、調光フィルム10よりも厚さが厚いことが望ましい。また、スペーサー32は、第1の中間膜形成シート31A及び第2の中間膜形成シート31Bと同一素材を用いて構成すれば、第1の中間膜形成シート31A及び第2の中間膜形成シート31Bとの接合強度を高めることができる。
本実施形態では、スペーサー32は、中抜きの四角形に形成されており、外形形状は第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bと同じであり、内側の抜き形状は、調光フィルム10の外形形状と同等に構成されている。したがって、スペーサー32は、調光フィルム10が配置されていない空隙を残さず埋めるように配置されていることとなる。
傾斜緩和部材34は、フレキシブルプリント配線基板18の厚みによって生じる積層体30における第1のガラス板33Aと第2のガラス板33Bとの相対的な傾きを緩和する部材である。傾斜緩和部材34は、例えば、図1に示すように、調光フィルム10を挟んでフレキシブルプリント配線基板18と対向する位置に配置される。この傾斜緩和部材34の配置位置は、一例であり、合わせガラス1の大きさや形状に応じて、最適な位置に配置するとよい。また、傾斜緩和部材34は、その厚さがフレキシブルプリント配線基板18と同じであることが望ましい。さらに、傾斜緩和部材34は、フレキシブルプリント配線基板18と同じ、又は、近い素材で構成されていることが望ましい。
次に、合わせガラス1の製造方法について説明する。
図3は、合わせガラス1の製造方法を説明するフローチャートである。
図4は、図3中の積層体配置工程をより詳しく示したフローチャートである。
合わせガラス1の製造は、ステップ(以下、単に「S」と示す。)10で、積層体配置工程を行うことから開始する。この積層体配置工程については、図4を参照して説明する。
S11では、第2のガラス板33Bを配置する(第2のガラス板配置工程)。なお、後述する当て第2の当て板41Bを用いる場合には、第2の当て板41Bを配置した上に、第2のガラス板33Bを配置する。
S12では、第2の中間膜形成シート31Bを第2のガラス板33Bの上に配置する(第2の中間膜形成シート配置工程)。
S13では、調光フィルム(液晶フィルム)10を第2の中間膜形成シート31Bの上に配置する(液晶フィルム配置工程)。ここで、本実施形態では、調光フィルム10に既にフレキシブルプリント配線基板18が接続されているので、フレキシブルプリント配線基板18もこのS13で配置される(フレキシブルプリント配線基板配置工程)。
S14では、傾斜緩和部材34を上述した所定の位置に配置する(傾斜緩和部材配置工程)。
S15では、スペーサー32を第2の中間膜形成シート31Bの上であって、かつ、調光フィルム10が配置されていない位置に配置する。なお、スペーサー32は、フレキシブルプリント配線基板18及び傾斜緩和部材34と重なるが、後の加圧工程等によりスペーサー32が変形するので、そのまま重なっていて支障はない。
S16では、第1の中間膜形成シート31Aを、調光フィルム10及びスペーサー32の上に配置する(第1の中間膜形成シート配置工程)。
S17では、第1のガラス板33Aを第1の中間膜形成シート31Aの上に配置する(第1のガラス板配置工程)。
以上の工程によって、積層体30の配置(仮積層)が完了する。
図5は、合わせガラス1の製造過程で構成される積層体支持構造物50を説明する図である。
積層体30は、各構成部材が互いに固定されていないので、そのままでは、製造過程で位置ズレが生じたりするおそれがある。また、本実施形態の合わせガラス1は、調光フィルム10を挟み込んだ構成となっていることから、後述の加圧工程では、第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bに均等に圧力をかける必要がある。そこで、本実施形態では、積層体30を製造行程中に安定的に保持することができる積層体支持構造物50を構成する。
本実施形態の積層体支持構造物50は、積層体30と、第1の当て板41Aと、第2の当て板41Bと、支持体43とを備えている。
第1の当て板41A及び第2の当て板41Bは、積層体30を上下から挟み込むように配置される部材である。第1の当て板41A及び第2の当て板41Bは、第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bと同等またはそれ以上の厚みのガラスを用いるとよい。第1の当て板41A及び第2の当て板41Bは、第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bよりも厚さの厚いガラスを用いることにより、加圧時に第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bが撓むことを防止することが主な目的である。したがって、第1の当て板41A及び第2の当て板41Bは、ガラスに限らず、他の部材により構成してもよい。なお、第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bの剛性が十分に高い場合には、第1の当て板41A及び第2の当て板41Bを省略してもよい。
支持体43は、積層体30の外周に沿って配置される枠形状の部材である。支持体43は、後述する加圧工程における第1の中間膜形成シート31A及び前記第2の中間膜形成シート31Bよりも剛性が高い材料により構成されている。本実施形態ではガラス製の角材を用いている。
また、支持体43の高さは、積層体30と、第1の当て板41A及び第2の当て板41Bとを重ねた高さに対して適切な範囲内(高さの差が所定値内)にあることが必要となる。この高さについての詳細については、後述する。なお、第1の当て板41A及び第2の当て板41Bを用いずに合わせガラスの製造を行う場合には、支持体43の高さは、積層体30の高さとの比較において、適切な範囲内であることが必要となる。
なお、支持体43は、それぞれが枠形状に構成された部材である例を示したが、これに限らず、部分的に分解可能な構成として、積層体30の周囲における着脱が容易となる構成としてもよい。
図3に戻って、S20では、積層体30の周囲に支持体43を配置する(支持体配置工程)。
S30では、積層体の内部を真空状態とする真空工程を行う。
本実施形態では、この真空工程と、後述の加圧工程とを、真空ラミネーターによるプレラミネート加工と呼ばれる手法によって行う。
図6は、真空ラミネーターによるプレラミネート加工の概要を説明する図である。
真空ラミネーターによるプレラミネート加工では、第1チャンバ61Aと第2チャンバ61Bの2つの空間を備えた圧力容器61を用いる。第1チャンバ61Aと第2チャンバ61Bとの境界には、シリコンゴムシート64が設けられており、第1チャンバ61Aと第2チャンバ61Bとの間は気密状態を保てるようになっている。また、第1チャンバ61Aと第2チャンバ61Bとには、それぞれ、通気孔62,63が設けられており、外部のエアポンプにそれぞれが独立して接続されている。したがって、第1チャンバ61Aと第2チャンバ61Bとは、それぞれの空間を独立して減圧する程度を制御可能である。また、第1チャンバ61Aの底面は、ヒーターが内蔵されており、第1チャンバ61A内の被加工物を加熱することができる。
このS30では、第1チャンバ61A内に積層体支持構造物50を配置して、第1チャンバ61Aと第2チャンバ61Bとの両方を真空状態として、積層体支持構造物50に残留する空気を除去する。本実施形態の真空工程は、常温下で行った。
図3に戻って、S40では、積層体支持構造物50ごと、積層体30に圧力を加える(加圧工程)。ここで、加圧工程は、積層体30を加熱した状態で行われる。本実施形態では、積層体30を積層体支持構造物50ごと加熱した。また、加圧工程は、0.5気圧以下の圧力で行われる。この圧力に関しては、後述する。
このS40の加圧工程は、S30の真空工程に引き続いて連続的に行われ、先に示した圧力容器61の第1チャンバ61A内に積層体支持構造物50を真空状態においたまま行われる。加圧工程では、第1チャンバ61Aを真空状態に維持し、かつ、第2チャンバ61B内を加圧して、第1チャンバ61Aと第2チャンバ61Bとの差圧が積層体30に加えるべき圧力と一致するように調整する。例えば、積層体30に0.5気圧を加える場合には、第2チャンバ61B内の吸引を抑制したり停止したりして、0.5気圧相当の空気が第2チャンバ61B内に流入するようにする。
図7は、加圧工程におけるシリコンゴムシート64の状態を模式的に示した図である。
空気が第2チャンバ61Bに送り込まれて、圧力が第2チャンバ61Bから第1チャンバ61Aに加えられると、この圧力によってシリコンゴムシート64が第1チャンバ61Aに向けて押されて、シリコンゴムシート64は、積層体支持構造物50に密着し、積層体支持構造物50に対しても圧力が加わる。
本実施形態の加圧工程では、第1の中間膜形成シート31A及び第2の中間膜形成シート31BのTg±10℃、0.5気圧の状態を維持した。
加圧工程が終了すると、合わせガラスとしてのプレラミネートが終了する。
S50では、オートクレーブ工程を行う。このオートクレーブ工程では、プレラミネートが終了した積層体30を、オートクレーブ用の圧力容器に移し、高圧高温環境下に積層体30を所定時間おいて、合わせガラスとしての接合を強めて強度を高める。本実施形態では、120℃、8気圧の環境下にプレラミネート後(加圧工程後)の積層体30をおいて、オートクレーブ工程とした。オートクレーブ工程が終了すれば、合わせガラス1として完成となる。なお、必要に応じて、以下の切除工程を行うこともできる。
S60では、オートクレーブ工程が完了した積層体30(合わせガラス1)の外周の一部を切除する切除工程を行う。なお、この切除工程は、行わなくてもよい。
次に、主に加圧工程における各種パラメータについて説明する。
図8は、加圧条件の変化がプレラミネート結果に与える影響を調べた実験結果をまとめた図である。
図8に示す実験は、加圧工程の圧力を変化させた実験である。他の条件は、上述した条件で一定としている。実験に用いた試験片(合わせガラス)の大きさは、1辺が100mmの正方形である。評価の内容は、液晶の偏りの発生の有無と、セル内の気泡の発生の有無である。なお、気泡の発生とは、ここでは、気泡と表現しているものの、空間が生じている状態であり、真空状態であるか、気体が含まれているかは問わない。判定結果の○は、液晶の偏りが発生しない、又は、セル内の気泡が発生しないことを示し、△は、複数回の実験においてごく希に発生するものであり、×は、頻繁に発生するものである。
図8の結果から、加圧工程の圧力は、0.5気圧以下であることが望ましいといえる。より好ましくは、0.25気圧以下である。なお、下限値については記載していないが、プレラミネートの後にオートクレーブ工程が行われるので、このプレラミネートでは、積層体30が一体化できていればよく、僅かであっても圧力が加わっていればよいこととなり、下限値の設定は必要ない。
図9は、支持体と積層体との高さの関係について調べた実験結果を示す図である。
図9に示す実験は、支持体の高さを変化させて行った。また、支持体と積層体30との間に5mmの距離を空けた。
図9の結果から、支持体の高さから積層体と当て板の高さを引いた高さの差は、-10mm以上、5mm以下であることが望ましいといえる。より望ましくは、支持体の高さから積層体と当て板の高さを引いた高さの差は、-5mm以上、0mm以下である。なお、この高さの差の適切な範囲は、当て板を用いる場合には、支持体の高さから積層体の高さと当て板の高さとを引いた高さの差であるが、当て板を用いない場合には、支持体の高さから積層体の高さを引いた高さの差である。
図10は、支持体と積層体との間の距離の影響を調べた実験結果を示す図である。
図10に示す実験は、支持体と積層体との間の距離を変化させて行った。なお、支持体と積層体との高さの差がない条件で実験を行った。
図10の結果から、支持体と積層体との間の距離は、20mm以下であることが望ましいといえる。より望ましくは、支持体と積層体との間の距離は、10mm以下である。
上述したように、支持体と積層体との位置関係には、適切な範囲が存在している。そして、この適切な位置に支持体が配置されていることにより、プレラミネートの成功率が飛躍的に向上する。この理由について説明する。
調光フィルム10は、その内部に液晶層が形成されており、この調光フィルム10を挟み込む合わせガラスは、従来の合わせガラスでは、あり得ないような柔らかい素材を挟み込むこととなる。したがって、プレラミネートの加圧工程において、僅かであっても圧力のかかり方に片寄り等が存在すると、その影響を受けて、液晶層が流動してしまい、調光フィルム10に液晶溜まりや空隙が生じてしまう。特に、真空ラミネーターによるプレラミネート加工では、シリコンゴムシート64が加圧時に積層体30の外周部分、すなわち、第1のガラス板33A又は第2のガラス板33Bの外周部分を押圧することにより、第1のガラス板33A又は第2のガラス板33Bを歪ませてしまうことが考えられる。
本実施形態では、支持体を周囲に配置したことにより、第1のガラス板33A又は第2のガラス板33Bの外周部分に不要な押圧力がかかることを防止して、第1のガラス板33A及び第2のガラス板33Bに均等に圧力をかけることが可能となっている。よって、液晶層に不要な流動等を生じさせることなく、適切にプレラミネートを行うことが可能である。したがって、液晶溜まりや空隙の発生を低減できる合せガラスの製造方法を提供することができる。
なお、上述した実験は、1辺が100mmのものであったが、支持体が上述した適切な位置に配置されていれば、良好なプレラミネート結果が得られることを、1辺が300mmの合せガラスを用いて確認済みであり、この結果から、さらに大きなサイズの合せガラスにおいても同様となることが確認できた。
最後に、従来行われていた加圧工程における積層体30の保持手法である、テープによる仮固定について、本発明に到る過程において検討した結果を有しているので、本実施形態に対する比較例として、その開示を行う。
図11は、テープの種類(厚み)を変えて加圧工程を行った結果を示す図である。
図13は、テープTを積層体30の上下面4隅に設けた形態を示す図である。
図11の実験では、支持体43は用いていない。また、テープは、積層体30の上下面4隅に設けた(図13参照)。テープTは、図13中に矢印で示したように折り返して、上下面と側面とにテープを貼り付けている。
図11の結果から、テープの厚みが薄い方がよい傾向にあるが、いずれの結果も満足できるものではなかった。テープ無しであれば、良好な結果が得られている。
図12は、テープの貼付位置や貼付数を変えて加圧工程を行った結果を示す図である。
図14は、テープTを積層体30の上下面2隅に設けた形態を示す図である。
図15は、テープTを積層体30の上下面4辺に設けた形態を示す図である。
図16は、テープTを積層体30の上下面2辺に設けた形態を示す図である。
図17は、テープTを積層体30の側面4辺に設けた形態を示す図である。
図18は、テープTを積層体30の側面2辺に設けた形態を示す図である。
図12の結果から、テープを貼るのであれば、側面のみに沿わせて貼るとよい結果が得られている。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)実施形態において、VA方式の液晶調光フィルムについて説明したが、本発明はこれに限定されず、電位差により調光量を調整できる他の方式であってもよい。
例えば、VA方式以外の液晶調光フィルムとして、TN方式(twisted Nematic)を用いてもよい。TN方式は、調光フィルムは、電圧が印加されていないときは液晶分子が水平に並び、光を通過させて画面が「白」になる。徐々に電圧を印加していくと、液晶分子が垂直に立ち上がっていき、光をさえぎって画面が黒くなる方式である。
(2)実施形態において、液晶セルを直線偏光板で挟持して調光フィルムを構成する場合ついて述べたが、本発明はこれに限らず、ゲストホスト型液晶による液晶層を使用して直線偏光板を省略して調光フィルムを構成する場合にも広く適用することができる。
(3)実施形態において、スペーサー32は、調光フィルム10の全周を囲むように枠形状に構成されている例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、直線形状のスペーサーを部分的に配置してもよく、スペーサーの形状及び配置は、適宜変更可能である。
(4)実施形態において、傾斜緩和部材34は、矩形形状であって、フレキシブルプリント配線基板18と対向する位置に配置した例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、枠形状の傾斜緩和部材を配置してもよく、傾斜緩和部材の形状及び配置は、適宜変更可能である。
(5)実施形態において、加圧工程には、真空ラミネーターによるプレラミネート加工を用いた例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、熱ラミネーターを利用して加圧工程を行ってもよいし、真空バック法やチューブ法であっても、本発明を適用可能である。
なお、各実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1 合せガラス
10 調光フィルム
12 液晶用第1積層体
13 液晶用第2積層体
14 液晶層
15 液晶セル
16 直線偏光板
17 直線偏光板
18 フレキシブルプリント配線基板
21A 基材
21B 基材
22A 第1電極
22B 第2電極
23A 配向層
23B 配向層
24 液晶内スペーサー
25 シール材
30 積層体
31A 第1の中間膜形成シート
31B 第2の中間膜形成シート
32 スペーサー
33A 第1のガラス板
33B 第2のガラス板
34 傾斜緩和部材
41A 第1の当て板
41B 第2の当て板
43 支持体
50 積層体支持構造物
61 圧力容器
61A 第1チャンバ
61B 第2チャンバ
62 通気孔
63 通気孔
64 シリコンゴムシート

Claims (10)

  1. 液晶フィルムを第1のガラス板と第2のガラス板とで挟んだ積層体を用いた合わせガラスの製造方法であって、
    前記積層体は、第1のガラス板と、第1の中間膜形成シートと、液晶フィルムと、第2の中間膜形成シートと、第2のガラス板と、がこの順番で積層配置されており、
    第1の当て板及び第2の当て板によって前記積層体を上下から挟み込むように配置し、前記積層体の外周に沿って支持体を配置する支持体配置工程と、
    前記積層体の外周に沿って前記支持体が配置された状態で前記第1のガラス板と前記第2のガラス板との少なくとも一方の板面に加圧する加圧工程と、
    前記第1のガラス板と前記第2のガラス板とに挟まれる領域であって、かつ、前記液晶フィルムが配置されない領域の少なくとも一部に前記液晶フィルムよりも厚さが厚いスペーサーを配置するスペーサー配置工程と、
    を備え、
    前記スペーサーは、前記第1の中間膜形成シート及び前記第2の中間膜形成シートと同一素材であり、
    前記スペーサーは、中抜きの四角形に形成されており、外形形状は前記第1のガラス板及び前記第2のガラス板と同じであり、内側の抜き形状は、前記液晶フィルムの外形形状と同等に構成されている合わせガラスの製造方法。
  2. 請求項1に記載の合わせガラスの製造方法において、
    前記支持体は、前記加圧工程における前記第1の中間膜形成シート及び前記第2の中間膜形成シートよりも剛性が高い材料により構成されていること、
    を特徴とする合わせガラスの製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の合わせガラスの製造方法において、
    前記加圧工程は、0.5気圧以下の圧力で行われること、
    を特徴とする合わせガラスの製造方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の合わせガラスの製造方法において、
    前記支持体の高さから前記積層体の高さを引いた高さの差は、-10mm以上、5mm以下であること、
    ただし、積層体の高さとは、当て板を用いる場合には、当て板の高さも含むこと、
    を特徴とする合わせガラスの製造方法。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載の合わせガラスの製造方法において、
    前記支持体と前記積層体との間の距離は、20mm以下であること、
    を特徴とする合わせガラスの製造方法。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれかに記載の合わせガラスの製造方法において、
    前記加圧工程は、前記積層体を加熱した状態で行われること、
    を特徴とする合わせガラスの製造方法。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれかに記載の合わせガラスの製造方法において、
    前記加圧工程を行う前に行われる工程であって、前記積層体の内部を真空状態とする真空工程をさらに備えること、
    を特徴とする合わせガラスの製造方法。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれかに記載の合わせガラスの製造方法において、
    前記加圧工程を行った後に、前記加圧工程における圧力よりも高い圧力を加えて加熱するオートクレーブ工程をさらに備えること、
    を特徴とする合わせガラスの製造方法。
  9. 請求項8に記載の合わせガラスの製造方法において、
    前記オートクレーブ工程の後に、合わせガラスの外形形状の少なくとも一部を切除する切除工程をさらに備えること、
    を特徴とする合わせガラスの製造方法。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれかに記載の合わせガラスの製造方法において、
    フレキシブルプリント配線基板の少なくとも一部を前記第1のガラス板及び前記第2のガラス板に挟まれる位置に配置するフレキシブルプリント配線基板配置工程と、
    前記フレキシブルプリント配線基板が前記第1のガラス板及び前記第2のガラス板に挟まれる位置とは異なる位置に、傾斜緩和部材を前記第1のガラス板及び前記第2のガラス板に挟まれるように配置する傾斜緩和部材配置工程と、
    をさらに備えること、
    を特徴とする合わせガラスの製造方法。
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