JP7141998B2 - 保護部材及び保護構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両におけるパワーコントロールユニットを保護するための保護部材及び保護構造に関する。
従来、ハイブリッド車や電気自動車においては、モーターの駆動用電力の供給、発電及び蓄電といった電力の制御を行うためにパワーコントロールユニット(以下、単にPCUとも称する)が搭載されている(例えば、特許文献1)。
特許第6070992号公報
最近では、環境問題対策や燃費の改善のために軽自動車やAセグメントといった小型車にもハイブリッド化や電動化が行われるようになってきている。ところで、軽自動車等の小型車(以下、単に小型車とも称する)は、駆動部収容室(エンジンルームとも称する)が小さいため、上述のようなPCUを搭載するスペースを確保することが困難になってきている。特に小型車においては、車室や荷室を確保するために駆動部収容室をコンパクトに形成したいという要請があり、より一層駆動部収容室が小さく形成されるようになってきている。
しかしながら、上述のような小型車の駆動部収容室にPCUを搭載する場合、PCUと車体等との間隔も小さくなるため、例えば、衝突時の駆動部収容室の変形や破損等が生じたとしても、PCUが車体等と干渉しないようにすることが好ましい。さらには、量産性を上げるため、狭いスペースの中でも作業性良くPCUを保護する部材を取付け可能とする必要もある。
そこで、本発明は、駆動部収容室が小さい小型車においてもハイブリッド化や電動化を容易にするPCUの保護部材及び保護構造を提供することを目的とする。また、小型車にPCUを搭載した場合であっても、PCUを保護すると共に作業性良く搭載が可能な保護部材及び保護構造を提供することを目的とする。
(1)上述した課題を解決すべく提供される本発明の保護部材は、車両に形成された駆動部収容室の内部に配置されるパワーコントロールユニットの保護部材であって、前記保護部材は、前記パワーコントロールユニットの側面と対向して配置される側方保護部と、前記側方保護部の上端と傾斜状態で連結された傾斜部と、前記傾斜部から前方側に向けて突出し、前記パワーコントロールユニット側に締結される一又は複数の突出部とを有し、前記傾斜部が、前記突出部よりも後方側において、傾斜部に沿って配置された縦方向補強ビードを有し、前記縦方向補強ビードが、前記突出部の少なくとも一つ後方側に配置されており、前記側方保護部が、前記縦方向補強ビードの軸線方向と交差する方向に配置された横方向補強ビードを有することを特徴とするものである。
本発明の保護部材は、パワーコントロールユニットをなす一又は複数の側面と対向して配置される側方保護部を有するので、パワーコントロールユニットが側方から受ける衝撃を緩和することができる。また、保護部材が、側方保護部の上端と傾斜状態で連結された傾斜部を有するので、パワーコントロールユニットが上方や斜め上方から受ける衝撃を緩和することができる。また、傾斜部から前方側に向けて突出し、パワーコントロールユニット側に締結される一又は複数の突出部を有するので、パワーコントロールユニットに保護部材を支持させることができる。また、傾斜部が、突出部よりも後方側において、傾斜部に沿って配置された少なくとも一つの縦方向補強ビードを有するので、保護部材が上方や斜め上方から受ける衝撃を縦方向補強ビードに分散できる。これにより、パワーコントロールユニットが上方や斜め上方から受ける衝撃を最小限にすることが可能であり、パワーコントロールユニットの破損を抑制できる。また、側方保護部が、縦方向補強ビードの軸線方向と交差する方向に沿って配置された少なくとも一つの横方向補強ビードを有するので、保護部材が側方から受ける衝撃を横方向補強ビードに分散できる。これにより、パワーコントロールユニットに伝わる側方からの衝撃を最小限にすることが可能であり、パワーコントロールユニットの破損を抑制できる。また、縦方向補強ビードと横方向補強ビードとは、それぞれ例えば、リブ状に肉厚形成したり、適宜の補強部材を接続したりしたもの等を採用することが可能である。また、本発明の保護部材は、前記側方保護部と、前記傾斜部と、前記縦方向補強ビードと、前記横方向補強ビードとを有するので、パワーコントロールユニットを側方、上方及び斜め上方から受ける衝撃を縦方向及び横方向に分散させることが可能となる。これにより、パワーコントロールユニットが破損したり、パワーコントロールユニットと車体や車両部材が干渉したりすることを抑制することができる。
(2)上述した保護部材は、前記側方保護部が、複数の横方向補強ビードが間隔を開けて形成され、前記横方向補強ビードの間に縦方向補強ビードが形成されるものであると良い。
上述した保護部材は、側方保護部に、複数の横方向補強ビードが間隔を開けて形成され、前記横方向補強ビードの間に縦方向補強ビードが形成されるものであるので、側方保護部の剛性が高められ、振動による保護部材の共振を抑制できる。さらに、横方向補強ビードと縦方向補強ビードとにより、側方保護部に伝わる力が縦方向及び横方向に分散される。これにより、保護部材の変形や破損を抑制することが可能であり、パワーコントロールユニットの破損やパワーコントロールユニットに伝わる衝撃を分散させて緩和することができる。
(3)上述した保護部材は、前記側方保護部が、前記パワーコントロールユニットに向けて突出すると共に前記パワーコントロールユニットに当接可能な突出部が形成され、前記横方向補強ビードが、前記突出部にわたって延長形成されていることを特徴とするものであると良い。
上述した保護部材は、側方保護部が、パワーコントロールユニットに向けて突出すると共に当該パワーコントロールユニットに当接可能な突出部が形成されているので、保護部材が衝撃を受けた際に、前記突出部がパワーコントロールユニットとの離間状態から当接状態に移行することにより、衝撃を緩和することができる。また、横方向補強ビードが突出部にわたって延長形成されているので、突出部に及ぶ衝撃を横方向に分散させて緩和することが可能である。これにより、パワーコントロールユニットに及ぶ衝撃を最小限にし、パワーコントロールユニットが破損することを抑制できる。
(4)上述した保護部材は、前記突出部と前記パワーコントロールユニットとが、当該パワーコントロールユニットの上方側から締結されているものであると良い。
上述した保護部材は、突出部とパワーコントロールユニットとが、当該パワーコントロールユニットの上方側から締結されたものであるので、狭いスペースの中であっても保護部材の取り付けが容易となる。例えば、車両の製造において、駆動部収容室の上方側から保護部材の取り付け作業を行うことが可能となるので、作業者からの視認性も良く、また、締結工具を操作するスペースも確保しやすいという効果を奏する。また、パワーコントロールユニットの上方側から締結される突出部は、縦方向補強ビード又は横方向補強ビードの延長線上に形成することが好ましい。これにより、衝撃による力が締結した突出部方向に分散されるので、保護部材の強度を高めることができる。
(5)上述した保護部材は、前記突出部と前記パワーコントロールユニットとが、当該パワーコントロールユニットに設けた支持ブラケットを介して当該支持ブラケットの上方側から締結されていることを特徴とするものであると良い。
上述した保護部材は、突出部とパワーコントロールユニットとが、当該パワーコントロールユニットに設けた支持ブラケットを介して当該支持ブラケットの上方側から締結されているので、保護部材が受けた衝撃が直接パワーコントロールユニットに伝わらない。また、保護部材が受けた衝撃が支持ブラケットに分散される。従って、パワーコントロールユニットの破損が抑制される。例えば、支持ブラケットは、パワーコントロールユニットに架け渡すように設けると良い。
(6)上述した保護部材は、前記側方保護部及び前記傾斜部のいずれか一方又は双方における前記縦方向補強ビードの軸線方向延長上に抜き孔が形成されていることを特徴とするものであると良い。
上述した保護部材は、側方保護部及び傾斜部のいずれか一方又は双方に抜き孔が形成されているので、保護部材を軽量化することが可能である。また、抜き孔が縦方向補強ビードの軸線方向延長上に形成されることにより、縦方向補強ビードで補強された箇所に抜き孔が位置することになるので、保護部材の強度を下げずに軽量化することが可能である。
(7)上述した保護部材は、前記駆動部収容室が、当該駆動部収容室の幅方向に沿って配置された第一部材と、当該第一部材に沿って上方側に配置された第二部材とを有し、前記パワーコントロールユニットが、前記第一部材の前方側に配置され、前記傾斜部が、前記パワーコントロールユニットと前記第一部材との間であって、前記第二部材の斜め下方に配置され、前記側方保護部が、前記パワーコントロールユニットと前記第一部材との間に配置されることを特徴とするものであると良い。
上述した保護部材は、前記駆動部収容室が、当該駆動部収容室の幅方向に沿って配置された第一部材と、当該第一部材に沿って上方側に配置された第二部材とを有することにより、例えば車両が衝突した場合に、第一部材及び第二部材のいずれか一方又は双方と保護部材が干渉しやすい。これに対し、本発明の保護部材は、前記パワーコントロールユニットが、前記第一部材の前方側に配置され、前記傾斜部が、前記パワーコントロールユニットと前記第一部材との間であって、前記第二部材の斜め下方に配置され、前記側方保護部が、前記パワーコントロールユニットと前記第一部材との間に配置されている。従って、例えば車両の前方側から衝撃を受けた場合に、慣性力により、第一部材や第二部材からパワーコントロールユニットに衝撃が伝わることを保護部材によって抑制することができる。すなわち、保護部材が、後方側に位置する第一部材から衝撃を受けた場合に、側方保護部が、後方側から受ける衝撃に対してパワーコントロールユニットを保護する。また、保護部材が、斜め上方に位置する第二部材から衝撃を受けた場合に、傾斜部が、斜め上方から受ける衝撃に対してパワーコントロールユニットを保護する。これにより、駆動部収容室が狭い小型車であってもハイブリッド化や電動化を容易に行うことが可能となる。
(8)上述した保護部材は、第一部材が、ダッシュパネルであり、第二部材が、カウルであることを特徴とするものであると良い。
上述した保護部材は、第一部材が、ダッシュパネルであり、第二部材が、カウルで構成されている。これにより、例えば車両の前方側から衝撃を受けた場合に、保護部材が、慣性力によりダッシュパネルやカウルから干渉を受けることを抑制することができる。
(9)上述した課題を解決すべく提供される保護構造は、上述のいずれかの保護部材がパワーコントロールユニットに取り付けられていることを特徴とするものである。
上述した保護構造は、パワーコントロールユニットに取り付けられた保護構造を呈している。従って、パワーコントロールユニットへの取り付け構造を含むパワーコントロールユニットの適確な保護構造が提供される。
本発明によれば、駆動部収容室が狭い場合であっても、車両が衝突した際にPCUが保護部材で適確に保護される。また、駆動部収容室が狭い場合であっても、PCUを保護できるので、ハイブリッド化や電動化を容易に行うことができる。
本発明の保護部材が車両に搭載されたPCUに締結された状態を表す説明図である。 本発明の保護部材がPCUに締結された状態を表す平面図である。 本発明の保護部材がPCUに締結された状態を表す正面図である。 本発明の保護部材が車両に搭載されたPCUに締結された状態を側面視した説明図である。 本発明の保護部材の一実施形態に係る正面図である。 本発明の保護部材の一実施形態に係る平面図である。 本発明の保護部材の一実施形態に係る左側面図である。 本発明の保護部材の一実施形態に係る右側面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る保護部材10及び保護構造11について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1に示すように、保護部材10は、例えば車両1の前部に形成された駆動部収容室2内に収容されるパワーコントロールユニット50(以下、PCU50とも称する)に取付けられることで保護構造11を形成する。駆動部収容室2は、略矩形状に形成され、後方側(図示右側)に車室と仕切るダッシュパネル3(以下、第一部材3とも称する)が車幅方向に沿って形成されている。また、第一部材3の上端側にワイパー等が収容されるカウル4(以下、第二部材4とも称する)が形成されている。PCU50は、ハイブリッド車や電気自動車等のモーターを駆動するインバーター等の電力を制御するものである。本実施形態においては、PCU50は、図1から図4のように直方体状に形成されており、第一部材3の前方で、第二部材4の斜め下方に配置されている。なお、図示においてPCU50の表面上の凹凸や孔等は、便宜上、省略して描いている。
次に、保護部材10について、図2から図8を参照しながら詳細を説明する。保護部材10は、上下方向に形成された側方保護部20と、側方保護部20の上端と傾斜状態で連結された傾斜部30と、傾斜部30から側方保護部20に至る中間部において、PCU50に向けて突き出している突出部40と、適宜接続される配線52等を備えている。また、本実施形態においては、側方保護部20と、傾斜部30と、突出部40とが、樹脂や金属等の部材で一体形成されている。
図2から図4のように側方保護部20は、PCU50に締結する際にPCU50をなす一又は複数の側面と対向して配置される。本実施形態においては、図4のように側方保護部20がPCU50の後方側(図示右側)の側面と対向して配置されている。
また、図5から図8のように側方保護部20は、幅方向(横方向とも称する)に間隔を空けて3本の横方向補強ビード21が形成されている。横方向補強ビード21は、後述する傾斜部30における縦方向補強ビード33aの軸線方向と交差する方向に沿って形成される。また、横方向補強ビード21は、例えば、肉厚のリブ状に形成され、他の部分より強度が高められている。これにより、例えば図4の矢印aのような第一部材3側から受ける力を横方向に分散させることが可能である。横方向補強ビード21は、肉厚形成だけではなく、金属板や金属パイプ等を接合させたものであっても良い。
側方保護部20は、複数の横方向補強ビード21の間に抜き孔22が形成され、軽量化が図られている。また、本実施形態においては、複数の横方向補強ビード21の間であって縦方向(図示上下方向)に縦方向補強ビード33cが形成されている。これにより、縦方向に加わった力を縦方向に分散させ、横方向補強ビード21を通じて横方向にも分散させることが可能である。また、側方保護部20に設けられる縦方向補強ビード33cは、横方向補強ビード21より高さが低く形成されている。従って、軽量化を維持しつつ、側方保護部20の剛性を高めることが可能である。これにより、車体の振動による保護部材10の共振が抑制される。
図7及び図8のように傾斜部30は、側方保護部20の上端側に連なるように傾斜状に形成されている。これにより、図4のように傾斜部30がPCU50に締結された際に、第二部材4の斜め下方に位置し、第二部材4と対向するように配置される。
図5のように傾斜部30は、本実施形態においては、縦方向に間隔を空けて2本の縦方向補強ビード33aが形成されると共に縦方向補強ビード33a間に短い縦方向補強ビード33bが形成されている。縦方向補強ビード33a、33bは、横方向補強ビード21と同様に肉厚のリブ状に形成され、他の部分より強度が高められている。縦方向補強ビード33は、肉厚形成だけではなく、金属板や金属パイプ等を接合させたものであっても良い。これにより、例えば第二部材4の方向から加わる斜め上方又は上方からの力を縦方向に分散させることが可能である。
また、縦方向補強ビード33aは、下端側で横方向補強ビード21に連なっており、縦方向から傾斜部30に加わった力を側方保護部20にも分散させることが可能である。これにより、図4の矢印bのような第二部材4等の上方側から衝撃を受けた場合であっても、PCU50が保護される。また、縦方向補強ビード33と、横方向補強ビード21とは、それぞれに加わる衝撃の大きさのバランスを考慮して、それぞれの太さや高さ等の形状を定めることができる。本実施形態においては、例えば縦方向補強ビード33は横方向補強ビード21の高さより、少し低く形成されている。傾斜部30は、側方保護部20と同様に軽量化のための抜き孔22が複数の縦方向補強ビード33の間に形成されている。
図4、図7及び図8のように突出部40は、傾斜部30の上端側に形成された突出部40aと、側方保護部20の幅方向両端に形成された突出部40b、40cとを有している。図4のように傾斜部30は、第二部材4と傾斜面が対向する方向に傾斜方向が設定されている。これにより、第二部材4から受ける衝撃を傾斜部30の傾斜面で受け止めることが可能である。突出部40aは、傾斜部30の上端から前方側のPCU50に向けて突出するように形成されている。突出部40aは、上方からのアクセスが可能なように平面状の板状部材から構成されている。また、突出部40aは、ボルトを挿し通すための締結用の孔が開孔され、突出部40aが、当該ボルトにより後述するPCU50に架け渡された支持ブラケット51に締結される。これにより、保護部材10が支持ブラケット51を介してPCU50に締結され、保護構造11を形成する。保護構造11は、保護部材10がPCU50に取り付けられることにより形成される。また、突出部40aよりも後方側において、傾斜部30に沿って縦方向補強ビード33が配置されている。これにより、傾斜部30に加わった衝撃を縦方向補強ビード33を通じて分散させることが可能である。
図2から図4のように、PCU50は、後方側の上方に支持ブラケット51が架け渡されている。支持ブラケット51は、保護部材10をPCU50に間接的に締結させるものであり、保護部材10に加わった衝撃による力を分散させる役割も果たすものである。また、保護部材10が車体の振動等により共振して音鳴り等することを抑制する役割も果たすものである。
突出部40bは、側方保護部20の側面の一方に、PCU50に向けて突出するように形成されている。突出部40bは、突出部40aと同様に先端部分が平面状の板状部材から構成され、締結用の孔が開孔されている。突出部40bは、突出部40aと同様にボルト等により、支持ブラケット51に締結される。
突出部40cは、側方保護部20の一方側の側面下端と、側方保護部20の他方側の側面上端付近とに、PCU50に向けて突出するように形成されている。突出部40cは、先端部分が側方保護部20の側面に対して、平面状に折り曲げ形成され、PCU50における平坦部分に対向するように配置されている。なお、突出部40cのうちの一つは、保護部材10の幅方向の中心線に対して突出部40bと線対称となる位置に設けると良い。
突出部40cは、PCU50の側面と離間した状態に配置されており、PCU50に対して当接及び離反が可能である。また、突出部40cは、例えば、図4における矢印aのような衝撃による力を受けた場合にPCU50の側面に当接し、PCU50に対して突っ張ることで衝撃による力を分散させることが可能である。この場合において、突出部40bから、線対称配置された突出部40cとの間に横方向補強ビード21が形成されるようにすると良い。これにより、支持ブラケット51に締結された突出部40bに加わる力を横方向補強ビード21や縦方向補強ビード33を介して突出部40cへと分散させることが可能である。
本発明の保護部材10及び保護構造11は、上述のような構成となっている。次に図4に基づいて、例えば、車両1が、前方の障害物等に追突した場合を例として、保護部材10の作用について説明する。
車両1が前方の障害物等に追突した場合、当初は、前方側(図示左側)から衝撃による力を受けるが、続いて追突による慣性力により、保護部材10は、図示の矢印aや矢印bのような後方側からの力を受けることとなる。これに伴い、保護部材10は、第一部材3や第二部材4の方向からの力を受けたり、状況により直接第一部材3や第二部材4が破損して保護部材10と干渉したりする場合がある。上述のように保護部材10が、例えば矢印a及び矢印bの方向から力を受けた場合は、縦方向補強ビード33、横方向補強ビード21及び突出部40により、衝撃力が分散され、PCU50が保護される。また、支持ブラケット51を介して保護部材10をPCU50に締結している場合は、支持ブラケット51においても衝撃力が分散及び緩和される。以上が、本発明の実施形態であるが、本発明は、上述のような実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲内で適宜の変更が可能である。
上述の実施形態においては、駆動部収容室2が、車両1の前方に配置されるものであったが、駆動部収容室2は、車両1の形態に応じて、様々な場所に配置することが可能である。例えば、駆動部収容室2は、車両1の中央部又は後方部であっても良い。また、PCU50の形状は、矩形のものだけではなく、例えば平面視において矩形を複数組み合わせた凸形状等、様々な形状のものを採用することが可能である。また、側方保護部20と傾斜部30とは、PCU50の大きさや形状に合わせて、適宜の大きさや形状のものを採用することが可能である。また、保護部材10の材質は、金属だけではなく、CFRP等の強度が確保できる樹脂であっても良い。
また、上述の実施形態においては、PCU50の後方側側面に保護部材10を設けるようにしたが、後方側だけではなく衝撃を受けやすい方向に保護部材10が設けられるようにすれば良い。例えば、PCU50の幅方向(横方向)からの衝撃を受けやすい場合は、PCU50の幅方向側面に保護部材10を設けるものであっても良い。また、駆動部収容室2のスペースが許容する場合は、保護部材10を複数設けるものであっても良い。
傾斜部30の傾斜角度は、車体から衝撃を受ける可能性がある方向に沿うように各種の角度に設定することが可能である。また、傾斜部30と側方保護部20とは、円弧状に連結すると良い。上述の実施形態においては、傾斜部30と側方保護部20とが一体的に形成されているが、それぞれ分割された部材で構成しても良い。また、縦方向補強ビード33と横方向補強ビード21とは、側方保護部20や傾斜部30の大きさに合わせて、各種の本数を採用することが可能である。また、縦方向補強ビード33と横方向補強ビード21とは、想定される衝撃の大きさに応じて各種の形態のものが採用できる。例えば、縦方向補強ビード33と横方向補強ビード21の高さや太さがそれぞれ異なるものでも良い。これにより、保護部材10に加わる力の分散方向のバランスが変更可能となる。また、上述の実施形態においては、縦方向補強ビード33と横方向補強ビード21とは、側方保護部20及び傾斜部30と一体的に形成されているが、間接的に設けられるものであっても良い。また、縦方向補強ビード33の軸線方向と横方向補強ビード21との交差する方向は、直交方向だけではなく、保護部材10の強度を高めたい方向に合わせて各種の方向を採用することが可能である。また、上述の実施形態では、縦方向補強ビード33が、突出部40cの軸線上に形成されているが、これに限定されるものではなく、横方向補強ビード21と交差する方向の適宜の位置に形成することが可能である。
上述の実施形態においては、突出部40が、PCU50と当接可能に形成されているが、PCU50と突出部40との間隔は、保護部材10が受ける可能性のある衝撃や、保護部材10の剛性に併せて適宜の間隔に設定できる。また、上述の実施形態においては、突出部40は、初期状態においてPCU50と離間した状態で配置されているが、保護部材10に必要とされる剛性に応じて、初めからPCU50に当接するものであっても良い。また、突出部40が当接するPCU50の当接部は、任意の位置に設定可能であるが、受ける力を分散させるために平面とするのが良い。また、PCU50と当接する突出部40は、当接するPCU50の当接面の形状に合わせて、任意の形状とすることが可能であるが、力が分散するよう一定の面積を有した平面状のものとすると良い。
上述の実施形態においては、突出部40とPCU50とが、PCU50の上方側から締結されているが、突出部40と、PCU50とを締結する方向は、保護部材10のPCU50への取り付け作業が容易な方向であれば、各種の方向を採用することが可能である。例えば、横方向からの取り付けが容易な場合は、横方向から締結されるものであっても良い。また、締結は、ボルトによるものだけではなく、各種の締結手段を採用できる。
上述の実施形態においては、突出部40とPCU50とが支持ブラケット51を介して上方側から締結されているが、突出部40と支持ブラケット51とを締結する方向は、突出部40の支持ブラケット51への取り付け作業が容易な方向であれば、各種の方向を採用することが可能である。例えば、横方向からの取り付けが容易な場合は、横方向から締結されるものであっても良い。また、支持ブラケット51の形状は、PCU50の形状に合わせて任意の形状とすることが可能である。また、支持ブラケット51は、複数設けられるものであっても良い。また、締結は、ボルトによるものだけではなく、各種の締結手段を採用できる。
上述の実施形態においては、側方保護部20及び傾斜部30のいずれか一方又は双方に設けられる抜き孔22が、縦方向補強ビード33の軸線方向延長上に設けられているが、強度が確保できるものであれば、各種の位置に抜き孔22を形成することが可能である。抜き孔22の形状や大きさは、必要な剛性に応じて任意のものとすることができる。
上述の実施形態においては、第一部材3がダッシュパネルであり、第二部材4がワイパー等を収容するカウルであるが、第一部材3及び第二部材4には、各種の部材を採用することが可能である。第一部材3及び第二部材4は、車体のフレームの一部だけではなく、車両1に搭載される各種の部材であっても良い。
上述の実施形態においては、保護部材10が支持ブラケット51を介してPCU50に取り付けられることにより保護構造11が形成されているが、保護構造11は、保護部材10がPCU50に取り付けられるものであれば、各種の手段を採用できる。例えば、突出部40が直接的にPCU50に締結されるものであっても良い。
本発明の保護部材は、ハイブリッド車や電気自動車等に搭載されるPCUの保護部材として利用が可能である。
1 車両
2 駆動部収容室
3 ダッシュパネル(第一部材)
4 カウル(第二部材)
10 保護部材
11 保護構造
20 側方保護部
21 横方向補強ビード
22 抜き孔
30 傾斜部
33 縦方向補強ビード
33a 縦方向補強ビード
33b 縦方向補強ビード
33c 縦方向補強ビード
40 突出部
40a 突出部
40b 突出部
40c 突出部
50 PCU(パワーコントロールユニット)
51 支持ブラケット

Claims (2)

  1. 車両に形成された駆動部収容室の内部に配置されるパワーコントロールユニットの保護部材であって、
    前記保護部材は、
    前記パワーコントロールユニットの側面と対向して配置される側方保護部と、
    前記側方保護部の上端と傾斜状態で連結された傾斜部と、
    前記傾斜部から前方側に向けて突出し、前記パワーコントロールユニット側に締結される一又は複数の突出部とを有し、
    前記傾斜部が、傾斜部に沿って配置された縦方向補強ビードを有し、
    前記縦方向補強ビードが、前記突出部の少なくとも一つの後方側に配置されており、
    前記側方保護部が、前記縦方向補強ビードの軸線方向と交差する方向に配置された横方向補強ビードを有し、
    前記側方保護部は、複数の横方向補強ビードが間隔を開けて形成され、前記横方向補強ビードの間に縦方向補強ビードが形成されることを特徴とする保護部材。
  2. 車両に形成された駆動部収容室の内部に配置されるパワーコントロールユニットの保護部材であって、
    前記保護部材は、
    前記パワーコントロールユニットの側面と対向して配置される側方保護部と、
    前記側方保護部の上端と傾斜状態で連結された傾斜部と、
    前記傾斜部から前方側に向けて突出し、前記パワーコントロールユニット側に締結される一又は複数の突出部とを有し、
    前記傾斜部が、傾斜部に沿って配置された縦方向補強ビードを有し、
    前記縦方向補強ビードが、前記突出部の少なくとも一つの後方側に配置されており、
    前記側方保護部が、前記縦方向補強ビードの軸線方向と交差する方向に配置された横方向補強ビードを有し、
    前記駆動部収容室が、当該駆動部収容室の幅方向に沿って配置された第一部材と、当該第一部材に沿って上方側に配置された第二部材とを有し、
    前記パワーコントロールユニットが、前記第一部材の前方側に配置され、
    前記傾斜部が、前記パワーコントロールユニットと前記第一部材との間であって、前記第二部材の斜め下方に配置され、
    前記側方保護部が、前記パワーコントロールユニットと前記第一部材との間に配置されることを特徴とする保護部材。
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