JP7134831B2 - 液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents
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即ち、液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連通する流路とを有するノズル層と、前記吐出口から液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、前記流路に連通し液体を供給する液体供給口とを有する素子基板と、前記ノズル層と前記素子基板との間に配される密着向上層と、を有する液体吐出ヘッドの製造方法であって、
対向する第一の面及び第二の面を有しかつ前記エネルギー発生素子が配された基板の第一の面に、前記密着向上層を形成する工程と、前記第一の面から前記第二の面に貫通する前記液体供給口を形成する工程と、前記液体供給口の前記第一の面側の開口部をテープで覆う工程と、前記液体供給口内に前記第二の面側から充填剤を充填し、少なくとも該液体供給口の前記第一の面側の開口底部を該充填剤によって覆う工程と、前記テープを除去する工程と、前記充填剤が充填された基板の前記第一の面上に、前記ノズル層を形成する工程と、前記充填剤を除去して、前記ノズル層の前記流路および前記液体供給口を連通させる工程と、を有し、
前記密着向上層は、有機膜で構成され、前記第一の面において、前記液体供給口の開口端部から基板上に延伸して形成され、前記ノズル層と前記素子基板との接触部を少なくとも覆う第一の部分と、該液体供給口の開口端部から開口内の開口端部近傍の少なくとも一部を覆う位置に延伸して形成される第二の部分とを有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法である。
対向する第一の面及び第二の面を有しかつ前記エネルギー発生素子が配された基板の第一の面に、該第一の面側に開口を有しかつ有機膜で構成される前記密着向上層を形成する工程と、前記密着向上層が形成された基板に、前記第一の面から前記第二の面に貫通する前記液体供給口を形成し、但し、形成された該液体供給口の該第一の面側の開口部内に、該密着向上層の開口端部分の少なくとも一部を露出させる、液体供給口形成工程と、前記液体供給口の前記第一の面側の開口部をテープで覆う工程と、前記液体供給口内に前記第二の面側から充填剤を充填し、少なくとも該液体供給口の前記第一の面側の開口底部を該充填剤によって覆う工程と、前記テープを除去する工程と、前記充填剤が充填された基板の前記第一の面上に、前記ノズル層を形成する工程と、前記充填剤を除去して、前記ノズル層の前記流路および前記液体供給口を連通させる工程と、を有する、ことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法である。
本発明より得られる液体吐出ヘッドは、プリンタ、複写機、通信システムを有するファクシミリ、更には、各種処理装置と複合的に組み合わせた産業記録装置に搭載可能である。以下の説明では、液体吐出ヘッドとしてインクジェット記録ヘッドに着目した記載が成されることがあるが、本発明はこの形態に限定されない。
図1は、本発明の一実施形態により得られる液体吐出ヘッドの模式的平面図(上面図)であり、ノズル層の記載は省略されている。また、図2は、図1に示される液体吐出ヘッドの模式的断面である。より詳しくは、図2(a)は長手方向、より具体的には、図1に示すA-A’線に沿ってヘッドを切断した際の断面図であり、図2(b)は短手方向、より具体的には、図1に示すB-B’線に沿ってヘッドを切断した際の断面図である。
素子基板10は、図2に示すように、(液体)吐出口11から液体(例えば、インク等の記録液)を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子2と、(液体)流路12に連通し液体を供給する液体供給口(共通流路)5とを有する。液体供給口5は、基板1(チップ)の中心部分に形成されている。
ノズル層9は、紙等の被記録媒体に画像を記録するための液体を吐出する吐出口11と、該吐出口に連通する流路12とを有する。吐出口11は、液体を吐出するためのものであり、例えば、図2(b)に示すように、エネルギー発生素子2の上方(図の上方)部分に形成することができる。なお、吐出口の数や配置も適宜設定することができ、図1に示す液体吐出ヘッドでは、ヘッドの長手方向(図の上下方向)に沿って吐出口11を等間隔に配置することにより形成した吐出口列が液体供給口5の両側に1列ずつ配置されている。
密着向上層3は、図2に示すように、ノズル層9と素子基板10との間に配される。また、密着向上層3は、有機膜で構成され、密着向上層(有機膜)を形成する材料は、用いる充填剤やテープ、基板の材料に応じて適宜設定することができ、特に限定されない。しかしながら、後述する充填剤6と密着性が確保できる材料、少なくとも使用するテープ7よりも充填剤6に対する密着性が優れる材料から適宜選択することが好ましい。例えば、樹脂(熱可塑性樹脂)等を含む樹脂組成物や、感光性レジスト等を含む感光性を有する樹脂組成物を用いて密着向上層を形成することができる。
密着向上層は例えば使用する液体(インク溶剤)の耐性によって選択すればよく、上記樹脂としては、例えば、商品名:HL-1200CH及びHPC-5020(いずれも日立化成株式会社製)等の熱可塑性樹脂を用いることができる。また、感光性レジストとしては、例えば、商品名:PR-1000D1及びSU-8(いずれも日本化薬株式会社製)等を用いることができる。
第一の部分3aは、液体供給口5の開口端部から基板上に延伸して形成され、ノズル層9と素子基板10との接触部を少なくとも覆う部分である。
また、第二の部分3bは、液体供給口の開口端部から開口内の開口端部近傍の少なくとも一部を覆う位置に延伸して形成される部分である。
なお、この際、液体供給のバランスの観点から、液体供給口の短手方向の中心部から左右均等となるように液体供給口の角部の頂点からの距離が50μm以下の部分が覆われるように第二の部分を形成することが好ましい。図5(a)では、短手方向に隣り合う液体供給口の各角部に対して、第一の面での液体供給口の短手方向の長さの半分の長さを底辺とし、図1に示す第一の実施形態と同様の長手方向の開口端からの長さを高さとする直角三角形の第二の部分3bが形成されている。また、第二の部分3bの形状は、液体供給口の角部近傍に配置されることができる形状であれば良く、特に限定されない。例えば、この第二の部分3bで覆われない液体供給口の長手方向の端部近傍の開口形状(図5(a)はV字型)が、U字型やY字型であってもよい。
本発明の液体吐出ヘッドの製造方法は、以下の工程を有する。
・対向する第一の面1a及び第二の面1bを有しかつエネルギー発生素子2が配された基板の第一の面1aに、上述した密着向上層3を形成する工程(密着向上層形成工程)。
・第一の面1aから第二の面1bに貫通する液体供給口5を形成する工程(液体供給口形成工程)。
・液体供給口5の第一の面側の開口部をテープ7で覆う工程(被覆工程)。
・液体供給口内に第二の面側から充填剤6を充填し、少なくとも液体供給口5の第一の面側の開口底部を該充填剤6によって覆う工程(充填工程)。
・テープ7を除去する工程(テープ除去工程)。
・充填剤6が充填された基板1の第一の面上に、ノズル層を形成する工程(ノズル形成工程)。
・充填剤6を(液体供給口内から)除去して、ノズル層の流路12及び液体供給口5を連通させる工程(充填剤除去工程)。
以下に、各工程について、図4を用いて詳しく説明する。なお、図4は、本発明の第一の実施形態における各工程を説明するための工程断面図である。図4では、各工程における基板(ヘッド)について、図の右側に図1に示すA-A’線で切断した際の断面図を示し、図の左側に図1に示すB-B’線で切断した際の断面図で示す。
(密着向上層形成工程)
まず、第一の面1aにエネルギー発生素子2が配された基板を用意する。例えば、通常の半導体デバイスと同じように、基板(例えば、シリコン基板)1上に、エネルギー発生素子(例えばヒータ素子)2、この素子を保護する保護膜(不図示)や駆動回路(不図示)等を形成する。これらの形成は、例えば、フォトリソ技術を用いた多層配線技術によって形成することができる。
次に、図4(b)及び(c)に示すように、密着向上層3が形成された基板に、基板1を(第一の面から第二の面に)貫通する液体供給口5を形成する。この際、形成された液体供給口の第一の面側の開口部内に、密着向上層3の開口端部分の少なくとも一部を露出させる。ここでは、第一の面における開口形状が長手方向および短手方向を有する長方形の液体供給口を形成しており、この液体供給口の長手方向の開口端部の開口内部分に、密着向上層の開口端部分(及びその近傍)を露出させる。
具体的には、図4(b)に示すように、基板1に対してレーザーを照射し、基板1を貫通する貫通レーザー先導孔4を形成する。先導孔4の個数や形状、配置等は、作製する液体供給口の形状や用いた基板1の材質等に応じて適宜設定することができる。
続いて、図4(c)に示すように、基板の第二の面1bに形成したエッチングパターン(不図示)をマスクとして、アルカリ溶液(例えばテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)溶液)等を用いた異方性エッチングを行い、液体供給口5を形成する。この際、上記エッチングパターンは、金属やアルカリ耐性を有する樹脂を用いて作製することができる。
続いて、液体供給口5の第一の面側の開口部をテープ7で覆う。基板上、具体的には、基板1の第一の面及び密着向上層3の表面等にテープ7を貼り付けることにより、後の工程で液体供給口内に充填される充填剤6が、ノズル層を形成する部分に侵入することを防ぐことができる。テープ7は、原則、充填剤6を充填する前に貼り付け、充填した後に剥離する。テープ7の材質は、特に限定されないが、例えば、熱硬化型または紫外線照射硬化型の半導体工業用テープを使用することができる。なお、テープ7の貼り付けには、気泡の抱き込みを抑制する観点から、真空状態で貼り付けを行うことが好ましい。
続いて、図4(d)に示すように、テープ7により第一の面側の開口部が被覆された液体供給口5内に、第二の面1b側から充填剤を充填する。充填剤の充填量は特に限定されないが、ノズル層形成時に、型材形成用材料やノズル層形成用材料が、液体供給口内に侵入しないように、少なくとも液体供給口5の第一の面1a側の開口底部を充填剤6によって覆うことができるようにする。強度の観点から、液体供給口の(第一の面から第二の面までの)厚みのうちの2~8%の厚みで充填剤を第一の面側に充填させることが好ましい。
充填剤6は、特に限定されないが、後工程で除去が必要であることから耐溶剤性がある一方、容易に除去可能な材料が好ましく、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)を用いることができる。なお、充填剤6は、第二の面1bから、スクリーン印刷方式やディスペンス方式により、液体供給口内に充填することができる。
テープ7を貼り付けた液体供給口内に充填された充填剤6を、硬化(安定化)させるために、充填剤が充填された基板を、ホットプレートなどを使用してベークすることができる。この際、上述したように、図3(a)に示す従来の構成の液体供給口の(特に長手方向の)開口端部近傍の充填剤6は、他の箇所に比べて膜厚が厚く塗布されていることから硬化収縮が大きく、基板1及びテープ7との粘着面から剥離してしまうことがある。
一方、図3(b)に示す本発明の構成の密着向上層3は、液体供給口5の(例えば、長手方向の)開口端部近傍を覆うように配置されている。これにより、充填剤6と密着向上層3の密着力を向上させ、充填剤6の硬化収縮による剥離を抑制することが可能となる。
次に、テープ7を基板上から剥離する。剥離方法は、用いたテープの種類に応じて適宜選択でき、例えば、テープに紫外線を照射したり、熱を加えたりすることにより、基板上から当該テープを剥離することができる。
続いて、充填剤6が充填された基板の第一の面1a上にノズル層を形成する。
まず、図4(e)に示すように、充填剤6で穴埋めされた液体供給口5と密着向上層3との上方(図の上方)に、(発泡室を含む)流路12の型となる型材8を形成する。具体的には、感光性樹脂材料等の型材形成用材料を基板上にスピンコート法等により塗布した後、フォトリソ技術を用いてパターニングを行い、型材8を形成する。型材8に用いる樹脂としては、例えば、ポジ型Deep-UVレジストODUR(商品名、東京応化工業(株)製)を用いることができる。
本発明の第二の実施形態では、図5(a)に示すように、密着向上層3の第二の部分3bが、液体供給口5の角部の開口内近傍を覆う構成とする。言い換えると、液体供給口形成工程において、第一の面における開口形状が長手方向及び短手方向を有する長方形の液体供給口を形成し、この液体供給口の長手方向端部の角部の開口内部分に、密着向上層3の開口端部分(及びその近傍)を露出させる。これにより、充填剤6の塗布量が多い当該角部近傍に選択的に密着向上層3を配置することができる。このため、密着向上層3が液体供給口5を覆う面積を最小限に抑えることができ、リフィル性の向上などノズル設計自由度を高めることが可能となる。
本発明の第三の実施形態では、図5(b)に示すように、密着向上層3の第二の部分3bが、液体供給口の長手方向の開口端部の開口内近傍を覆いながら、微小の異物捕集孔14を有する構成とする。言い換えると、液体供給口形成工程において、液体供給口の第一の面側の開口部内に露出した密着向上層に、微小の異物捕集孔を形成している。これにより、剥離しやすい長手方向の開口端部近傍における充填剤の剥離を抑制するとともに、異物捕集孔14によって、液体供給口内の液体中に含まれる異物を捕集することが可能となる。
本発明の第四の実施形態では、図5(c)に示すように、密着向上層3の第二の部分が、液体供給口の開口端部から開口内の開口端部近傍全周を覆う構成とする。言い換えると、液体供給口形成工程において、形成された液体供給口の第一の面側の開口端部全周の開口内部分に、密着向上層の開口端部分(及びその近傍)を露出させる。これにより、液体供給口の長手方向及び短手方向の両方向の開口端部において、充填剤6の剥離を抑制することが可能となる。
まず、エネルギー発生素子2であるヒーター素子と、駆動回路(不図示)とが形成された、直径が200mm、厚みが725μmのシリコンウェハを基板1として用意した。
次に、スピンコート法で、密着向上層形成用材料を基板の第一の面上に塗布し、塗布膜を形成した。その際、スピン回転数を調整して、乾燥膜厚(基板の第一の面1aからの厚み)が2μmの塗布膜を形成した。なお、密着向上層形成用材料は、熱可塑性樹脂として、商品名:HL-1200CH(日立化成株式会社製)を使用した。
なお、型材形成用材料には、東京応化工業(株)製のポジ型Deep-UVレジストODUR(商品名)を用いた。また、その際、型材形成用材料の塗布後の膜厚(基板の第一の面からの最大厚み)が15μmとなるように、スピン回転数を調整し、塗布後のベーク温度は120℃、ベーク時間は3分とした。
このように、充填剤6及び型材8をそれぞれ除去することで、流路12と液体供給口5を連通させ、本発明の第一の実施形態に係る液体吐出ヘッド(ノズルチップ)を完成させた。
実施例1では、液体供給口の開口端部における充填剤の剥離が発生しなかったため、所望の形状のノズル層を形成することができた。
なお、充填剤の剥離の確認はSEM (Scanning Electron Microscope)(日本電子株式会社製)を使用して切断面を観察することで行った。
図5(a)に示すように、密着向上層の第二の部分3bが、液体供給口5の長手方向端部の角部の開口内近傍を覆う構成とした以外は実施例1と同様にして、本発明の第二の実施形態に係る液体吐出ヘッドを作製した。この際、密着向上層の第二の部分3bは、液体供給口の長手方向端部の角部の頂点から距離50μm以下の部分が少なくとも覆うように形成されていた。実施例2では、充填剤6の塗布量が多くなる液体供給口5の角部の開口内近傍に密着向上層を配置するため、密着向上層が液体供給口内を覆う面積を縮小することができ、リフィル性の向上などノズル設計の自由度を高めることができた。
図5(b)に示すように、密着向上層の第二の部分3bに微小の異物捕集孔14を設けた以外は、実施例1と同様にして、本発明の第三の実施形態に係る液体吐出ヘッドを作製した。なお、異物捕集孔の(平均)孔径は10μmにて形成し、液体供給口の短手方向の開口両端部の開口内近傍にそれぞれ複数配置させた。
この異物捕集孔14によって、液体供給口内の液体中に含まれる異物を捕集することができた。
図5(c)に示すように、密着向上層の第二の部分3bが、液体供給口の開口端部の開口内近傍全周を覆う構成とした以外は、実施例1と同様にして、本発明の第四の実施形態に係る液体吐出ヘッドを作製した。なお、密着向上層は、液体供給口の長手方向の開口端部から距離150μm以下の部分と、短手方向の開口端部から距離18μm以下の部分を覆うように形成されていた。このため、液体供給口5の開口端部近傍全体において、充填剤の剥離を容易に抑制することができた。
1a・・第一の面
1b・・第二の面
2・・・エネルギー発生素子
3・・・密着向上層
3a・・第一の部分
3b・・第二の部分
4・・・(貫通レーザー)先導孔
5・・・液体供給口
6・・・充填剤
7・・・テープ
9・・・ノズル層
10・・素子基板
11・・(液体)吐出口
12・・(液体)流路
14・・異物捕集孔
Claims (15)
- 液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連通する流路とを有するノズル層と、
前記吐出口から液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、前記流路に連通し液体を供給する液体供給口とを有する素子基板と、
前記ノズル層と前記素子基板との間に配される密着向上層と、
を有する液体吐出ヘッドの製造方法であって、
対向する第一の面及び第二の面を有しかつ前記エネルギー発生素子が配された基板の第一の面に、前記密着向上層を形成する工程と、
前記第一の面から前記第二の面に貫通する前記液体供給口を形成する工程と、
前記液体供給口の前記第一の面側の開口部をテープで覆う工程と、
前記液体供給口内に前記第二の面側から充填剤を充填し、少なくとも該液体供給口の前記第一の面側の開口底部を該充填剤によって覆う工程と、
前記テープを除去する工程と、
前記充填剤が充填された基板の前記第一の面上に、前記ノズル層を形成する工程と、
前記充填剤を除去して、前記ノズル層の前記流路および前記液体供給口を連通させる工程と、
を有し、
前記密着向上層は、有機膜で構成され、前記第一の面において、前記液体供給口の開口端部から基板上に延伸して形成され、前記ノズル層と前記素子基板との接触部を少なくとも覆う第一の部分と、該液体供給口の開口端部から開口内の開口端部近傍の少なくとも一部を覆う位置に延伸して形成される第二の部分とを有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。 - 前記第一の面における前記液体供給口の開口形状が、長手方向および短手方向を有し、
前記第二の部分が、前記液体供給口の長手方向の開口端部から開口内の開口端部近傍を覆う位置に延伸して形成される、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。 - 前記第二の部分が、前記長手方向の開口端部からの距離が200μm以下の部分を覆うように形成されている、請求項2に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 前記第一の面における前記液体供給口の開口形状が、長手方向及び短手方向を有しかつ角部を有する形状であり、
前記第二の部分が、前記液体供給口の長手方向端部の角部の開口内近傍を覆うように形成されている、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。 - 前記第二の部分が、前記液体供給口の開口端部から開口内の開口端部近傍全周を覆うように形成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 前記第二の部分が、微小の異物捕集孔を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 前記密着向上層が、熱可塑性樹脂を含む材料で構成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 前記密着向上層が、感光性を有する材料で構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 前記充填剤が、ポリビニルアルコールを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 前記液体供給口が、貫通レーザー先導孔および異方性エッチングを用いて形成される、請求項1~9のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連通する流路とを有するノズル層と、
前記吐出口から液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、前記流路に連通し液体を供給する液体供給口とを有する素子基板と、
前記ノズル層と前記素子基板との間に配されかつ該ノズル層と該素子基板との接触部を少なくとも覆う密着向上層と、
を有する液体吐出ヘッドの製造方法であって、
対向する第一の面及び第二の面を有しかつ前記エネルギー発生素子が配された基板の第一の面に、該第一の面側に開口を有しかつ有機膜で構成される前記密着向上層を形成する工程と、
前記密着向上層が形成された基板に、前記第一の面から前記第二の面に貫通する前記液体供給口を形成し、但し、形成された該液体供給口の該第一の面側の開口部内に、該密着向上層の開口端部分の少なくとも一部を露出させる、液体供給口形成工程と、
前記液体供給口の前記第一の面側の開口部をテープで覆う工程と、
前記液体供給口内に前記第二の面側から充填剤を充填し、少なくとも該液体供給口の前記第一の面側の開口底部を該充填剤によって覆う工程と、
前記テープを除去する工程と、
前記充填剤が充填された基板の前記第一の面上に、前記ノズル層を形成する工程と、
前記充填剤を除去して、前記ノズル層の前記流路および前記液体供給口を連通させる工程と、
を有する、ことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。 - 前記液体供給口形成工程において、前記第一の面における開口形状が長手方向および短手方向を有する液体供給口を形成し、該液体供給口の長手方向の開口端部の開口内部分に、前記密着向上層の開口端部分を露出させる、請求項11に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 前記液体供給口形成工程において、前記第一の面における開口形状が長手方向および短手方向を有しかつ角部を有する液体供給口を形成し、該液体供給口の長手方向端部の角部の開口内部分に、前記密着向上層の開口端部分を露出させる、請求項11に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 前記液体供給口形成工程において、形成された前記液体供給口の前記第一の面側の開口端部全周の開口内部分に、前記密着向上層の開口端部分を露出させる、請求項11~13のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 前記液体供給口の前記第一の面側の開口部内に露出した前記密着向上層に、微小の異物捕集孔が形成されている、請求項11~14のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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