JP7134081B2 - ハードディスク用基板用洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
特許文献2では、コロイダルシリカスラリーと、特定のカチオン性アミノ基含有ポリマーを含む研磨液組成物を用いることで、基板の表面粗さを低減可能な磁気ディスク用ガラス基板の製造方法が提案されている。
特許文献3では、アルカリ剤と、キレート剤と、アンモニウム基及びアミノ基の少なくとも1つを含む構成単位及び陰イオン性基を含む構成単位を含む両性高分子化合物と、水とを含有し、洗浄性の高いハードディスク用ガラス基板用のアルカリ洗浄剤組成物が提案されている。
一般的に、研磨後の基板表面に、研磨くずや研磨砥粒等由来のパーティクルが付着又は残留していると、表面欠陥発生の原因となる。また、洗浄剤組成物に含まれる成分により基板表面が腐食して微小なピット欠陥を発生してしまうことがある。
本開示では、特定の重合体(成分A)と特定のアミノ基含有化合物(成分B)とを併用して用いることで、成分Bが基板表面に付着又は残留しているパーティクルを効果的に除去しつつ、成分Aが成分Bによる基板表面の腐食を抑制できると考えられる。
但し、本開示は、これらのメカニズムに限定して解釈されなくてよい。
本開示の洗浄剤組成物に含まれる成分Aは、下記式(I)で表される構成単位及び下記式(II)で表される構成単位の少なくとも一方を含む重合体である。成分Aは、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。
Xは、炭素数1~12のアルキレン基、-COOR6-、-CONHR6-、-OCOR6-及び-R7-OCO-R6-から選ばれる少なくとも1種の基である。ここで、R6、R7はそれぞれ独立して、炭素数1~5のアルキレン基である。これらの中でも、Xは、洗浄性及び平滑性の観点から、炭素数1~12のアルキレン基が好ましく、メチレン基がより好ましい。
pは、1以上3以下の数であり、洗浄性及び平滑性の観点から、pは、1以上2以下が好ましく、1がより好ましい。m、nはそれぞれ独立して0又は1であり、m+n=1である。*は、結合手を示す。
式(II)で表される構成単位を形成するモノマーとしては、ジアリルアミンが挙げられる。
式(III)で表される構成単位を形成するモノマーとしては、二酸化硫黄が挙げられる。
極性溶媒としては、一又は複数の実施形態において、水、無機酸(例えば、塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸など)又はその水溶液、無機酸の金属塩(例えば、塩化亜鉛、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなど)の水溶液、有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸など)又はその水溶液、あるいは極性有機溶媒(例えば、アルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなど)を挙げることができ、これらの混合物でもよい。
ラジカル開始剤としては、例えば、分子中にアゾ基を有するラジカル開始剤や過硫酸塩系ラジカル開始剤、有機過酸化物等が挙げられる。
本開示の洗浄剤組成物に含まれる成分Bは、少なくとも1つのアミノ基を含有し、窒素原子数が1個以上10個以下である成分A以外のアミノ基含有化合物である。成分Bは1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。
本開示の洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、成分B以外のアルカリ剤(成分C)をさらに含有してもよい。成分Cは、1種でもよいし、2種以上の組合せであってもよい。
本開示の洗浄剤組成物は、一又は複数の実施形態において、水(成分D)をさらに含有してもよい。成分Dとしては、溶媒としての役割を果たすことができるものであれば特に制限はなく、例えば、超純水、純水、イオン交換水、又は蒸留水等を挙げることができるが、超純水、純水、又はイオン交換水が好ましく、超純水がより好ましい。純水及び超純水は、例えば、水道水を活性炭に通し、イオン交換処理し、さらに蒸留したものを、必要に応じて所定の紫外線殺菌灯を照射、又はフィルターに通すことにより得ることができる。
本開示の洗浄剤組成物は、上記成分A~D以外にその他の成分をさらに含有してもよい。その他の成分としては、一又は複数の実施形態において、酸性化合物、キレート剤、アニオンポリマー、ノニオン性界面活性剤、可溶化剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤、及び抗菌剤等から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。その他の成分は、本開示の効果を損なわない範囲で洗浄剤組成物中に含有されることが好ましく、本開示の洗浄剤組成物の洗浄時におけるその他の成分の含有量は、0質量%以上2質量%以下が好ましく、0質量%以上1.5質量%以下がより好ましく、0質量%以上1.3質量%以下が更に好ましく、0質量%以上1質量%以下がより更に好ましい。
本開示の洗浄剤組成物の洗浄時のpHは、8以上であって、洗浄性及び平滑性の観点から、9以上が好ましく、9.5以上がより好ましく、10以上がさらに好ましく、10.5以上がよりさらに好ましく、そして、14以下が好ましく、13以下がより好ましく、12.5以下がさらに好ましく、12以下がよりさらに好ましく、11.5以下がよりさらに好ましい。より具体的には、本開示の洗浄剤組成物の洗浄時のpHは、8以上14以下が好ましく、9以上13以下がより好ましく、9.5以上12.5以下がさらに好ましく、10以上12以下がさらに好ましく、10.5以上11.5以下がさらに好ましい。本開示の洗浄剤組成物のpH調整は、例えば、洗浄性向上の観点から、酸や成分Bのアルカリ剤を用いて行うことができる。酸としては、例えば、硝酸、硫酸、塩酸等の無機酸;オキシカルボン酸、アミノ酸等の有機酸;等が挙げられる。本開示において「洗浄時のpH」とは、25℃における洗浄剤組成物の使用時(希釈後)のpHであり、pHメータを用いて測定でき、好ましくはpHメータの電極を洗浄剤組成物に浸漬して3分後の数値である。
本開示の洗浄剤組成物は、成分A、成分B、必要に応じて成分C、成分D及びその他の成分を公知の方法で配合することにより製造できる。例えば、本開示の洗浄剤組成物は、少なくとも成分A及び成分Bを配合してなるものとすることができる。したがって、本開示は、少なくとも成分A及び成分Bを配合する工程を含む、洗浄剤組成物の製造方法(以下、「本開示の洗浄剤組成物の製造方法」ともいう)に関する。本開示において「配合」とは、成分A、成分B,必要に応じて成分C、成分D及びその他の成分を同時又は任意の順に混合することを含む。本開示の洗浄剤組成物の製造方法において、各成分の配合量は、上述した本開示の洗浄剤組成物の各成分の含有量と同じとすることができる。
本開示の洗浄剤組成物を用いて洗浄される被洗浄基板は、一又は複数の実施形態において、研磨液組成物で研磨された基板、又は、パーティクルが残留又は付着している基板が挙げられる。基板としては、例えば、Ni-Pメッキされたアルミニウム合金基板、ガラス基板等が挙げられる。ガラス基板としては、結晶化ガラス基板でもよいし、非結晶化ガラス基板でもよい。
本開示は、一態様において、本開示の洗浄剤組成物を用いて、被洗浄基板を洗浄する洗浄工程を含み、前記被洗浄基板が、研磨液組成物で研磨された基板である、基板の洗浄方法(以下、「本開示の洗浄方法」ともいう)に関する。本開示の洗浄方法は、前記本開示の洗浄剤組成物の濃縮液を希釈する希釈工程をさらに含むことができる。被洗浄基板としては、上述した基板を用いることができる。前記洗浄工程は、一又は複数の実施形態において、被洗浄基板に本開示の洗浄剤組成物を接触させる工程を含むことができる。前記洗浄工程は、一又は複数の実施形態において、浸漬洗浄及び/又はスクラブ洗浄を行うことを含むことができる。本開示の洗浄方法であれば、基板表面に付着したパーティクル、好ましくは酸化ニッケル、酸化珪素等の研磨くず由来のパーティクル、より好ましくは酸化ニッケルの研磨くず由来のパーティクルを効率よく除去できる。
被洗浄基板の洗浄剤組成物への浸漬条件としては、特に制限はない。例えば、洗浄剤組成物の温度は、作業性及び操業性の観点から、20~100℃が好ましい。例えば、浸漬時間は、洗浄剤組成物による洗浄性の向上の観点から、5秒以上が好ましく、10秒以上がより好ましく、100秒以上がさらに好ましく、そして、洗浄された基板の生産効率の向上の観点から、30分以下が好ましく、10分以下がより好ましく、5分以下がさらに好ましい。残留物の除去性及び残留物の分散性を高める観点から、洗浄剤組成物には超音波振動が付与されていると好ましい。超音波の周波数としては、例えば、20~2000kHzが好ましく、40~2000kHzがより好ましく、40~1500kHzがさらに好ましい。
スクラブ洗浄の方法としては、研磨粒子等の残留物の除去性や油分の溶解性を促進させる観点から、超音波振動が与えられている洗浄剤組成物を射出して、被洗浄基板の表面に洗浄剤組成物を接触させて当該表面を洗浄すること、又は、洗浄剤組成物を被洗浄基板の表面上に射出により供給し、洗浄剤組成物が供給された当該表面を洗浄用ブラシでこすることにより洗浄することが好ましい。さらに、スクラブ洗浄の方法は、同様の観点から、超音波振動が与えられている洗浄剤組成物を射出により洗浄対象の表面に供給し、かつ、洗浄剤組成物が供給された当該表面を洗浄用ブラシでこすることにより洗浄することが好ましい。
本開示は、一態様において、本開示の洗浄剤組成物を用いて、被洗浄基板を洗浄する工程を含む、ハードディスク用基板の製造方法(以下、「本開示の製造方法」ともいう)に関する。被洗浄基板としては上述した基板を用いることができる。
(1)研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する研磨工程。
(2)工程(1)で得られた基板(被洗浄基板)を、本開示の洗浄剤組成物を用いて洗浄する洗浄工程。
前記工程(2)の洗浄工程は、上述した本開示の洗浄方法と同様に行うことができる。
本開示は、その他の態様において、洗浄剤組成物を製造するためのキット(以下、「本開示のキット」ともいう)に関する。
本開示のキットの一実施形態としては、成分Aを含む溶液(第1液)と、成分Bを含む溶液(第2液)とを相互に混合されない状態で含み、これらが使用時に混合されるキット(2液型洗浄剤組成物)が挙げられる。第1液及び第2液の各々には、必要に応じて上述した成分C、成分D及びその他の成分が混合されていてもよい。
本開示は、一態様において、本開示の洗浄剤組成物を用いて洗浄したハードディスク用基板を使用したハードディスク記録装置(以下、「本開示のハードディスク記録装置」ともいう)に関する。本開示の洗浄剤組成物を用いて洗浄したハードディスク用基板を使用することで、高記録密度のハードディスク記録装置を提供できる。
表1に示す重合体A1~A15は以下のものを使用した。表1に示す重合体の重量平均分子量はカタログ値である。
A1:アリルアミン重合体[商品名「PAA-15」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量15,000]
A2:ジアリルアミン重合体[商品名「PAS-21」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量5,000]
A3:ジアリルアミン酢酸塩/二酸化硫黄共重合体(モル比50/50)[商品名「PAS-92A」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量5,000]
A4:アリルアミン塩酸塩/ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比60/40)[商品名「PAA-D41-HCL」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量20,000]
A5:アリルアミン塩酸塩/ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比50/50)[商品名「PAA-D19-HCL」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量40,000]
A6:アリルアミン塩酸塩/ジアリルアミン塩酸塩共重合体(モル比60/40)[商品名「PAA-D11-HCL」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量100,000]
A7:アリルアミン/ジメチルアリルアミン共重合体(モル比30/70)[商品名「PAA-1112CL」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量1,000]
A8:アリルアミン重合体[商品名「PAA-01」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量1,600]
A9:アリルアミン重合体[商品名「PAA-05」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量5,000]
A10:アリルアミン重合体[商品名「PAA-25」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量25,000]
A11:アリルアミン塩酸塩重合体[商品名「PAA-HCL-10L」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量150,000]
A12:メチルジアリルアミン酢酸塩重合体[商品名「PAS-M-1-A」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量20,000]
A13:ジアリルメチルエチルアンモニウムエチルサルフェイト重合体[商品名「PAS-24」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量37,000]
A14:ジアリルメチルエチルアンモニウムエチルサルフェイト/マレイン酸共重合体(モル比70/30)[商品名「PAS-2451」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量30,000]
A15:ジアリルジメチルアンモニウムクロリド/二酸化硫黄/マレイン酸共重合体(モル比50/25/25)[商品名「PAS-84」、ニットーボーメディカル株式会社製、重量平均分子量20,000]
表3に示す各成分を配合し混合することにより実施例1~20及び比較例1~6の洗浄剤組成物を調製した。各洗浄剤組成物における各成分の含有量(質量%、有効分)は、表3に示すとおりである。pHは、25℃における洗浄剤組成物のpHであり、pHメータ(東亜電波工業株式会社、HM-30G)の電極を洗浄剤組成物に浸漬して3分後の数値を測定した。
<成分C:アルカリ剤>
水酸化カリウム(KOH)[関東化学株式会社製、鹿特級、固形分48質量%]
水酸化ナトリウム(NaOH)[AGC株式会社製、固形分48質量%]
<その他の成分>
塩酸[富士フイルム和光純薬株式会社製、試薬特級、純度35.0質量%]
<成分D:水>
水:栗田工業株式会社製の連続純水製造装置(ピュアコンティ PC-2000VRL型)とサブシステム(マクエース KC-05H型)を用いて製造した超純水
[洗浄性試験方法]
Ni-Pメッキされたアルミニウム合金基板(外径:95mmφ、内径:25mmφ、厚さ:0.80mm)を、研磨くずに相当する酸化ニッケル粒子(平均粒径50nm未満)を含有する分散液(濃度:0.0025質量%)に2分間浸漬することにより、汚染された被洗浄基板、すなわち、パーティクルが付着した被洗浄基板を用意した。そして、各洗浄剤組成物を用いて前記被洗浄基板の洗浄を行い、各洗浄剤組成物の洗浄性を評価した。洗浄は以下のようにして行った。
被洗浄基板5枚を、洗浄装置を用いて以下の条件で洗浄した。すすぎ槽は2セット用意した。
(1)洗浄-1:洗浄に使用する洗浄剤組成物を4000g調製した。調製した洗浄剤組成物を洗浄槽(a)に入れ、洗浄槽(a)内の液温が25℃になるように設定した。そして、洗浄槽(a)内の洗浄剤組成物に被洗浄基板を浸漬し、超音波(200kHz)を照射しながら120秒間洗浄した。
(2)すすぎ-1:超純水をすすぎ槽(b)に入れ、すすぎ槽(b)内の液温が25℃になるように設定した。そして、洗浄槽(a)内の被洗浄基板をすすぎ槽(b)に移してすすぎ槽(b)内の超純水に浸漬し、超音波(600kHz)を照射しながら120秒間すすいだ。
(3)すすぎ槽(b)と同様の条件で準備した超純水を入れたすすぎ槽(c)を使用して、再度(2)を繰り返した。
(4)洗浄-2:すすぎ槽(c)内の被洗浄基板を、洗浄ブラシがセットされたスクラブ洗浄ユニット(A)に移した。そして、洗浄ブラシに25℃の洗浄剤組成物を射出し、該洗浄剤組成物の存在下で洗浄ブラシを被洗浄基板の両面に400rpmで回転させながら押し当てることにより、洗浄を25℃で5秒間行った。洗浄剤組成物には、「(1)洗浄-1」で用いた洗浄剤組成物と同組成のものを用いた。
(5)すすぎ-2:スクラブ洗浄ユニット(A)と同様の条件で準備したスクラブ洗浄ユニット(B)に被洗浄基板を移し、25℃の超純水を射出し、洗浄ブラシを被洗浄基板の両面に(4)と同様に400rpmで回転させながら押し当てることにより、すすぎを25℃で5秒間行った。
(6)スクラブ洗浄ユニット(A)と同様の条件で準備したスクラブ洗浄ユニット(C)、スクラブ洗浄ユニット(B)と同様の条件で準備したスクラブ洗浄ユニット(D)を使用して再度(4)と(5)を繰り返した。
(7)すすぎ-3:超純水をすすぎ槽(e)に入れ、すすぎ槽(e)内の液温が25℃になるように設定した。そして、被洗浄基板をすすぎ槽(e)に移してすすぎ槽(e)内の超純水に浸漬し、超音波(170kHz)を照射しながら600秒間すすいだ。
(8)乾燥:被洗浄基板をスピンドライヤーに移し、回転数700rpmで60秒間かけて完全に基板表面を乾燥させた。
10,000rpmで回転している洗浄された基板に、光学式微細欠陥検査装置(Candela7100、KLA-Tencor社製)のMODE Q-Scatterでレーザーを照射して、欠陥数(基板上の異物数)の測定を実施した。各洗浄剤組成物について5枚ずつの基板の表裏合計10点について前記測定を行い、平均値を算出した。比較例1の値を100として相対値を表2に示す。値が小さいほど、欠陥数が少なく、パーティクルの除去性に優れる、すなわち、洗浄性に優れると評価できる。
<NiO溶解量>
(1)各洗浄剤組成物20gを100mlポリエチレン容器に加え、恒温槽中で25℃に保持した。
(2)これに酸化(II)ニッケル粉末(Nickel(II) oxide、純度99.9%以上、Stern Chemicals,Inc.製)0.1gを上記洗浄剤組成物に添加し、マグネチックスターラーを用いて600rpmの回転速度で15分間攪拌した。
(3)懸濁液4mlをシリンジで採取し、フィルターユニット(DISMIC 25HP020AN、孔径:0.2μm、直径:25mm、フィルター材質:親水性PTFE、ADVANTEC製)を取り付けて濾過した。
(4)上記濾液を超純水で20倍に希釈し、ICP発光分光分析装置(Agilent 5110 ICP-OES、アジレント・テクノロジー株式会社製)にてNiの発光強度を測定した。
(5)NiO溶解量は、ニッケル標準液(富士フイルム和光純薬株式会社製)を超純水で希釈した濃度既知のNi溶液のNi発光強度を用いて作成した検量線から求めた。
<NiPエッチング量>
(1)各洗浄剤組成物70gを1Lのポリエチレン容器に加え、恒温槽中で25℃に保持した。
(2)次に、Ni-Pメッキされたアルミニウム合金基板を0.1重量%HF水溶液に室温下で10秒浸漬した後に水で濯ぎ、窒素を吹き付けて乾燥させた。
(3)上記基板を(1)の各洗浄剤組成物に60分間浸漬した。
(4)基板を浸漬させた各洗浄剤組成物を超純水で10倍に希釈し、ICP発光分光分析装置(Agilent 5110 ICP-OES、アジレント・テクノロジー株式会社製)にてNiの発光強度を測定した。
(5)NiPエッチング量は、ニッケル標準液(富士フイルム和光純薬株式会社製)を超純水で希釈した濃度既知のNi溶液のNi発光強度を用いて作成した検量線から求めた。
<NiO/NiP溶解量比>
上記NiO溶解量をNiPエッチング量で除することにより、NiO/NiP溶解量比を算出した。
Claims (9)
- ハードディスク用基板であるNi-Pメッキされたアルミニウム合金基板の洗浄に使用するための洗浄剤組成物であって、
下記式(I)で表される構成単位及び下記式(II)で表される構成単位の少なくとも一方を含む重合体又はその塩(成分A)と、
少なくとも1つのアミノ基を含有し、窒素原子数が1個以上10個以下である成分A以外のアミノ基含有化合物(成分B)と、を含有する、ハードディスク用基板用洗浄剤組成物。
- pHが8以上である、請求項1に記載の洗浄剤組成物。
- 成分Aの重量平均分子量が、1,000以上200,000以下である、請求項1又は2に記載の洗浄剤組成物。
- 洗浄剤組成物の洗浄時における成分Aの含有量は、0.001質量%以上10質量%以下である、請求項1から3のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
- 成分B以外のアルカリ剤(成分C)をさらに含有する、請求項1から4のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
- 成分Cが、アルカリ金属水酸化物及び第四級アンモニウム塩の少なくとも一方である、請求項5に記載の洗浄剤組成物。
- 請求項1から6のいずれかに記載の洗浄剤組成物を用いて被洗浄基板を洗浄する洗浄工程を含み、
前記被洗浄基板は、研磨液組成物で研磨された基板、又は、パーティクルが付着した基板であって、Ni-Pメッキされたアルミニウム合金基板である、基板の洗浄方法。 - 前記研磨液組成物が、シリカ砥粒を含有する研磨液組成物である、請求項7に記載の洗浄方法。
- 請求項1から6のいずれかに記載の洗浄剤組成物を用いて被洗浄基板を洗浄する洗浄工程を含み、
前記被洗浄基板は、研磨液組成物で研磨された基板、又は、パーティクルが付着した基板であって、Ni-Pメッキされたアルミニウム合金基板である、ハードディスク用基板の製造方法。
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