JP7129862B2 - 前照灯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両に設けられる前照灯装置に関する。
自動車等の車両に設けられる前照灯装置は、例えばLEDや高輝度放電バルブ等の光源と、光源が発する光を自車両前方に所定の配光パターンで照射するレンズ等の光学系を有して構成されている。
一般に、自動車の場合には、走行用配光(ハイビーム)と、先行車、対向車等の眩惑を防止するために配光範囲を下方に制限されたすれ違い用配光(ロービーム)とを有する。
前照灯装置等に関する従来技術として、例えば、特許文献1には、夜間等においても車両前方の状況を迅速かつ的確に判断可能とするため、可視光のヘッドライトと赤外線ライトとを上下に配列し、赤外線カメラによる撮像画像を実像と重畳して表示することが記載されている。
特開2004-254044号公報
前照灯装置が車両の比較的低い位置に配置されている場合、照射光は水平に対して比較的小さい(浅い)角度で照射されることになるため、車両にピッチング挙動が発生すると、車体前部が上昇した際に照射光が上向きとなって先行車や対向車の乗員に眩惑(グレア)を生じさせる場合がある。
一方、前照灯装置が車両の比較的高い位置に配置されている場合、このようなピッチング挙動に起因する眩惑は抑制することができるが、自車両から近い位置に乗員の視点が比較的低い他車両が存在する場合には、通常走行時や信号待ちなどの停車時における眩惑が懸念される。
これらの問題に対し、例えば多数の光源をアレイ状に配列して各光源を個別にオンオフしたり、可変式のシェードを用いるなどして配光パターンを可変とし、眩惑を防止することも考えられるが、このような可変配光式の前照灯装置は、構造が複雑となってコストも高くなってしまう。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、簡単な構成により適切な照射状態を実現することが可能な前照灯装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、自車両の前方の所定の照射範囲を照射する第1の照射部と、前記第1の照射部の照射範囲と同様の照射範囲を照射するとともに、前記第1の照射部よりも高い位置に配置された第2の照射部と、自車両の状態を認識する車両状態認識部と、車両状態認識部の認識結果に応じて、前記第1の照射部の光量と前記第2の照射部の光量との比率を変化させる制御部とを備えることを特徴とする前照灯装置である。
これによれば、自車両の状態に応じて、上下にオフセットして配置された第1の照射部と第2の照射部との光量の比率を変化させることにより、同様の照射範囲を照射する場合であっても路面への入射角や、照射光の通過経路を異ならせることが可能となり、眩惑の防止、視認性、被視認性の向上などを図るための適切な照射状態を、簡素かつ安価な構成により得ることができる。
なお、本明細書、特許請求の範囲等において、第1の照射部の光量と第2の照射部の光量との比率を変化させることは、一方の照射部を消灯して他方の照射部を点灯することを含むものとする。
請求項2に係る発明は、前記車両状態認識部は、自車両のピッチング挙動を検出するピッチング検出部を有し、前記制御部は、前記ピッチング挙動を検出した場合には、前記ピッチング挙動を検出しない場合に対して、前記第2の照射部の光量を増加させ、前記第1の照射部の光量を減少させることを特徴とする請求項1に記載の前照灯装置である。
これによれば、車両のピッチングにより車体が前上がりの姿勢となったときに、第1の照射部に対して下向きの照射角度となる第2の照射部を主に用いることにより、第1の照射部からの照射光の一部が上向きとなって他車両等に眩惑を与えることを防止することができる。
請求項3に係る発明は、前記車両状態認識部は、自車両前方の他車両の有無及び前記他車両が存在する場合には自車両との相対位置を検出する他車両検出部を有し、前記制御部は、自車両からの距離が閾値以上である他車両が存在する場合には、当該他車両が存在しない場合に対して、前記第2の照射部の光量を増加させ、前記第1の照射部の光量を減少させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の前照灯装置である。
これによれば、他車両までの距離が閾値以上である場合には、ピッチング挙動に起因する眩惑が発生しにくい第2の照射部を主に用いることにより、その後ピッチング挙動が発生した場合であっても眩惑を防止することができる。
請求項4に係る発明は、前記制御部は、前記他車両が自車両からの距離が前記閾値未満まで接近した場合には、前記第1の照射部の光量を増加させ、前記第2の照射部の光量を減少させることを特徴とする請求項3に記載の前照灯装置である。
これによれば、他車両までの距離が閾値未満に接近した場合には、ピッチング挙動に起因する眩惑は発生しにくいため、他車両の乗員の視点が比較的低い場合であっても視界に直接入りにくい第1の照射部を主に用いることによって、適切に眩惑を防止することができる。
請求項5に係る発明は、前記制御部は、前記他車両が対向車でありかつ前記他車両検出部がすれ違い完了を検出した場合には、前記第2の照射部の光量を増加させ、前記第1の照射部の光量を減少させることを特徴とする請求項4に記載の前照灯装置である。
これによれば、対向車とのすれ違いが終了し、対向車の灯火類による自車両乗員の眩惑が解消された後に、第2の照射部により上方から路面を比較的均一化された明るさで照射することにより、対向車の灯火類による眩惑が生じていた状態から変化する際の違和感を軽減することができる。
請求項6に係る発明は、前記制御部は、前記他車両が対向車でありかつ前記他車両検出部がすれ違い完了を検出した場合には、前記第1の照射部の光量を増加させ、前記第2の照射部の光量を減少させた状態を維持することを特徴とする請求項4に記載の前照灯装置である。
これによれば、対向車とのすれ違いが終了し、対向車の灯火類による自車両乗員の眩惑が解消された後に、第1の照射部により路面を浅い照射角で照射することにより、路面の凹凸等によるコントラストを強調して路面状況の視認性を高めることができる。
請求項7に係る発明は、前記車両状態認識部は、自車両前方の道路形状を検出する道路形状検出部を有し、前記制御部は、前記道路形状に基づいて、前記第1の照射部の光量と前記第2の照射部の光量との比率を変化させることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の前照灯装置である。
これによれば、道路形状を反映した適切な照射状態を得ることができる。
請求項8に係る発明は、前記道路形状検出部は、自車両が走行する道路と他の道路との接合箇所を検出する機能を有し、前記制御部は、自車両前方の所定範囲内に前記接合箇所が存在する場合には、前記第2の照射部を点灯させることを特徴とする請求項7に記載の前照灯装置である。
本明細書、特許請求の範囲等において、接合箇所は、十字路、丁字路等の各種交差点、合流箇所、分岐箇所等を含むものとする。
これによれば、接合箇所に接近した場合には高い位置にある第2の照射部を点灯させることにより、自車両の前照灯からの照射光が、例えば植込み、ガードレール、中央分離帯などの障害物によって遮られ、他車両からの被視認性が損なわれることを抑制できる。
請求項9に係る発明は、前記車両状態認識部は、自車両の停車を検出する停車検出部を有し、前記制御部は、自車両前方の所定範囲内に自車両走行道路と他の道路との接合箇所が存在しかつ自車両が停車している場合には、前記第1の照射部を前記第2の照射部と同時に点灯させることを特徴とする請求項8に記載の前照灯装置である。
これによれば、停車時にはピッチング挙動に起因して他車両等に眩惑を与える可能性がないことから、第1の照射部を第2の照射部と同時点灯することにより、自車両の被視認性をより高めることができる。
請求項10に係る発明は、前記車両状態認識部は、自車両が対向車線側への右左折待機状態にあることを検出する右左折待機状態検出部を有し、前記制御部は、前記右左折待機状態が検出された場合には、前記接合箇所の存在に関わらず、前記第1の照射部を点灯させるとともに前記第2の照射部の光量を減少又は消灯させることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の前照灯装置である。
これによれば、対向車線側への右左折(左側通行における右折・右側通行における左折)待機時には、低い位置にある第1の照射部を主に用いることにより、対向車が自車両近傍をすれ違う際に眩惑を与えることを防止できる。
なお、実際に右左折を開始する際には対向車が存在するリスクは低く、また、右左折の実行に伴い照射範囲が対向車線から外れる方向へ移動することから、ピッチング挙動に起因する眩惑も発生しにくい。
請求項11に係る発明は、前記制御部は、自車両が自車両走行車線側の方向へ旋回する曲線路を走行する場合には、前記第2の照射部を点灯させることを特徴とする請求項7から請求項10までのいずれか1項に記載の前照灯装置である。
これによれば、自車両の前照灯からの照射光が旋回方向内側の路肩部に存在するガードレール等の障害物によって遮られ、自車両の被視認性が損なわれることを防止できる。
請求項12に係る発明は、前記車両状態認識部は、自車両が走行する路面の湿潤状態を検出する湿潤状態検出部を有し、前記制御部は、前記湿潤状態を検出した場合には、前記湿潤状態を検出しない場合に対して、前記第2の照射部の光量を増加させ、前記第1の照射部の光量を減少させることを特徴とする請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の前照灯装置である。
これによれば、路面が湿潤状態にある場合には、第2の照射部を主に用いて上方から深い入射角で路面を照射することにより、反射光が遠方まで到達して他車両等に眩惑を与えることを防止できる。
請求項13に係る発明は、前記車両状態認識部は、自車両が走行する路面の積雪状態を検出する積雪状態検出部を有し、前記制御部は、前記積雪状態を検出した場合には、前記積雪状態を検出しない場合に対して、前記第2の照射部の光量を増加させ、前記第1の照射部の光量を減少させることを特徴とする請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の前照灯装置である。
路面が積雪状態である場合には、低い位置から照射した場合路面(雪面)の凹凸により照射光が遮られて影となる範囲が多くなるが、第2の照射部を主に用いて上方から深い入射角で路面を照射することにより、路面状態の視認性を向上するとともに、反射光が遠方まで到達して他車両等に眩惑を与えることを防止できる。
以上説明したように、本発明によれば、簡単な構成により適切な照射状態を実現することが可能な前照灯装置を提供することができる。
本発明を適用した前照灯装置の第1実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。 第1実施形態の前照灯装置におけるハイビーム及びロービームの配光パターンの一例を模式的に示す図である。 第1実施形態の前照灯装置におけるロービーム時の制御を示すフローチャートである。 第1実施形態の前照灯装置を有する車両のピッチング挙動時のロービーム照射状態を模式的に示す側面図である。 第1実施形態の前照灯装置を有する車両が交差点付近にあるときの状況を上方から見た模式図である。 第1実施形態の前照灯装置を有する車両が交差点付近にあるときに他車両から見た状態を示す模式図である。 第1実施形態の前照灯装置を有する車両が左側へ旋回する曲線路を走行する際の状況を上方から見た模式図である。
<第1実施形態>
以下、本発明を適用した前照灯装置の第1実施形態について説明する。
第1実施形態の前照灯装置は、例えば乗用車等の自動車に設けられるものである。
なお、各実施形態の説明は、左側通行である場合を例にとって説明し、右側通行の場合は左右が逆となる。
図1は、第1実施形態の前照灯装置の構成を模式的に示すブロック図である。
前照灯装置1は、ハイビーム照射装置10、下側ロービーム照射装置20、上側ロービーム照射装置30、レベライザ装置40、前照灯制御ユニット50等を有して構成されている。
また、前照灯制御ユニット50には、姿勢検出ユニット60、環境認識ユニット70、車速センサ81、雨滴センサ82等が接続されている。
ハイビーム照射装置10、下側ロービーム照射装置20、上側ロービーム照射装置30は、それぞれ例えばLEDや高輝度放電バルブ等の光源及びその駆動装置と、光源が発する光を自車両V1(図2等参照)の前方に所定の照射パターンで照射するレンズやリフレクタ等の光学系とを有して構成されたヘッドランプユニットである。
ハイビーム照射装置10、下側ロービーム照射装置20、上側ロービーム照射装置30は、車体前端部に、レベライザ装置40により光軸を調節可能な状態で取り付けられている。
図2は、第1実施形態の前照灯装置におけるハイビーム及びロービームの配光パターンの一例を模式的に示す図である。
車両(自車両)V1の前照灯装置1は、走行用配光であるハイビーム照射範囲IHと、すれ違い用配光であるロービーム照射範囲ILとを有する。
ハイビーム照射範囲IHは、ロービーム照射範囲ILに対して遠方まで照射するよう設定されている。
ロービーム照射範囲ILは、先行車、対向車等へ眩惑(グレア)を与えることを防止するため、ハイビーム照射範囲IHに対して自車両V1に近い範囲を照射するよう設定されている。
ロービーム照射範囲ILは、対向車への眩惑を抑制するため、自車両走行車線L1側に対して対向車線L2側の照射範囲が制限されるカットオフラインを有する。
ハイビーム照射装置10は、ハイビーム照射範囲IHを照射するよう配光パターン及び光軸を設定されている。
下側ロービーム照射装置20及び上側ロービーム照射装置30は、ロービーム照射範囲ILを照射するよう配光パターン及び光軸を設定されている。
下側ロービーム照射装置20及び上側ロービーム照射装置30は、本発明にいう第1、第2の照射部として機能する。
上側ロービーム照射装置30は、車体前端部における設置箇所が、下側ロービーム照射装置20に対して上方となるように配置されている。
その結果、上側ロービーム照射装置30は、照射範囲としては下側ロービーム照射装置20と同一であっても、照射光B(図4参照)の光軸は、下側ロービーム照射装置20の照射光Aの光軸に対して、車体から見て下方に向けて設定されている。
上側ロービーム照射装置30の照射光Bは、下側ロービーム照射装置20の照射光Aに対して、深い角度(路面と光軸とがなす角度が大きい状態)で、路面に入射する。
なお、下側ロービーム照射装置20と、上側ロービーム照射装置30とは、水平方向にもオフセットして配置された構成としてもよい。
ハイビーム照射装置10、下側ロービーム照射装置20、上側ロービーム照射装置30は、例えば、共通の筐体内に収容されたフロントコンビネーションランプとして構成することが可能であるが、これに限らず、独立して車体に取り付けられる構成としてもよい。
レベライザ装置40は、車両の乗員や積載物の重量等に起因するピッチング方向への定常的な姿勢変化に対して、照射範囲が適正となるようにロービーム照射装置10、下側ロービーム照射装置20、上側ロービーム照射装置30の光軸を上下方向に調整するものである。
レベライザ装置40は、例えば電動アクチュエータにより、ハイビーム照射装置10、下側ロービーム照射装置20、上側ロービーム照射装置30を、その光軸が上下方向に揺動するように車体に対して相対変位させる機能を有する。
前照灯制御ユニット50は、ハイビーム照射装置10、下側ロービーム照射装置20、上側ロービーム照射装置30の点灯状態と消灯状態とを切り換えるとともに、点灯状態における光量を段階的又は連続的に変化させる調光機能を備えている。
また、前照灯制御ユニット50は、姿勢検出ユニット60が検出した自車両V1の定常的なピッチング方向の姿勢変化に対して、各照射装置の照射範囲が適正となるよう、レベライザ装置40に駆動指令を与えて光軸を補正させる機能を有する。
前照灯制御ユニット50は、ロービーム照射範囲ILの照射時に、下側ロービーム照射装置20による照射と、上側ロービーム照射装置30による照射とを、自車両V1の状態や周囲の環境に応じて切り換える制御部としての機能を備えている。
また、前照灯制御ユニット50は、姿勢検出ユニット60、環境認識ユニット70等と協働して、本発明にいう車両状態認識部として機能する。
この点については後に詳しく説明する。
姿勢検出ユニット60は、自車両V1の車高及び姿勢を検出するものである。
姿勢検出ユニット60には、フロント車高センサ61、リア車高センサ62等が接続されている。
フロント車高センサ61、リア車高センサ62は、車両の前輪及び後輪をそれぞれ支持するフロントサスペンション、リアサスペンションのショックアブソーバ(ダンパ)に設けられ、その基準状態からのストローク変化を検出するセンサである。
姿勢検出ユニット60は、フロント車高センサ61、リア車高センサ62がそれぞれ検出するストローク変化の差分に基づいて、車両のピッチング方向(車幅方向に沿った回転中心軸回りの揺動方向)の挙動を検出することが可能である。
姿勢検出ユニット60は、本発明にいうピッチング検出部として機能する。
環境認識ユニット70は、自車両V1に設けられた各種のセンサ等を用いて自車両V1周囲の環境を認識するものである。
環境認識ユニット70は、本発明にいう他車両検出部、道路形状検出部、右左折待機状態検出部、積雪状態検出部として機能する。
なお、前照灯制御ユニット50、姿勢検出ユニット60、環境認識ユニット70は、それぞれCPU等の情報処理装置、RAMやROM等の記憶装置、入出力インターフェイス及びこれらを接続するバス等を有して構成されるとともに、例えばCAN通信システムなどの車載LANを介して、あるいは直接に接続され、通信が可能となっている。
環境認識ユニット70は、ステレオカメラ装置71、ミリ波レーダ装置72、レーザスキャナ装置73、ナビゲーション装置74、路車間通信装置75等が接続され、これらと通信が可能となっている。
ステレオカメラ装置71は、自車両V1の前方を、車幅方向に離間して配置された一対のカメラで撮像し、各カメラが撮像した画像に公知のステレオ画像処理を行うものである。
ステレオカメラ装置71は、自車両V1に対する被写体の相対位置を算出するとともに、被写体の種類(車両、歩行者、建造物、地形等)を判別する。
ミリ波レーダ装置72は、例えば24GHz帯や79GHz帯のミリ波レーダを用いて、自車両V1の周囲に存在する物体を検出し、検出された物体の自車両V1に対する相対位置、相対速度を判別するものである。
レーザスキャナ装置73は、自車両V1の周囲をレーザ光で照射し、レーザ光が物体に当たった際の散乱光を利用して、自車両V1の周囲に存在する物体の位置や形状を三次元的にスキャンする3D LiDARである。
ナビゲーション装置74は、例えばGPS等を利用した自車位置測位装置と、記憶媒体に蓄積された地図データとを有し、自車両V1周辺の道路形状や車線配置などを判別する機能を有する。
路車間通信装置75は、図示しない地上局との間で、道路情報や気象情報などの車両の運行に有用な各種の情報を取得するものである。
車速センサ81は、車輪を回転可能に支持するハブ部に設けられ、車輪の回転速度に比例した周波数で変動する車速信号を出力するものである。
車速センサ81の出力に基づいて、車両の走行速度を算出することが可能である。
車速センサ81は、自車両V1の停車状態を検出する停車検出部として機能する。
雨滴センサ82は、車両の図示しないフロントウインドウガラス等に、降雨時に雨滴が衝突する際の振動を検出することによって、降雨状態を検出するものである。
雨滴センサ82は、図示しないワイパ装置のオートモードの制御に用いられるほか、後述する前照灯制御において、降雨状態(路面湿潤状態)の検出にも利用される。
以下、第1実施形態の前照灯装置におけるロービーム照射時の制御について説明する。
図3は、第1実施形態の前照灯装置におけるロービーム時の制御を示すフローチャートである。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS01:他車両検出判断>
前照灯制御ユニット50は、環境認識ユニット70からの情報に基づいて、自車両V1の前方に先行車、対向車などの他車両が存在するか否かを判別する。
ここで、他車両には、乗用車、トラック、バスなどの4輪以上の自動車や、自動二輪車、自転車等が含まれるものとする。
自車両V1前方に他車両が検出された場合はステップS02に進み、その他の場合はステップS04に進む。
<ステップS02:自車両ピッチング状態判断>
前照灯制御ユニット50は、姿勢検出ユニット60からの情報に基づいて、自車両V1がピッチング方向に予め設定された閾値以上の揺動角度で振動(揺動)する挙動を示すピッチング状態にあるか否かを判別する。
ピッチング状態にある場合はステップS03に進み、その他の場合はステップS10に進む。
<ステップS03:他車両距離判断>
前照灯制御ユニット50は、環境認識ユニット70から、ステップS01において検出された他車両の自車両V1からの相対距離に関する情報を取得する。
他車両の相対距離が予め設定された閾値以上である場合はステップS10に進み、その他の場合はステップS11に進む。
<ステップS04:交差点接近判断>
前照灯制御ユニット50は、環境認識ユニット70からの情報に基づいて、自車両V1の前方の所定範囲内に交差点(十字路、丁字路、合流路、分岐路等)が存在するか否かを判別する。
所定範囲内に交差点が存在する場合はステップS05に進み、その他の場合はステップS07に進む。
<ステップS05:停車中判断>
前照灯制御ユニット50は、車速センサ81の出力信号に基づいて、自車両V1が現在停車中(車速ゼロ)であるか否かを判別する。
自車両V1が停車中である場合はステップS06に進み、その他の場合はステップS10に進む。
<ステップS06:右折待機状態判断>
前照灯制御ユニット50は、環境認識ユニット70からの情報に基づいて、自車両V1が右折待機状態にあるか否かを判別する。
例えば、自車両V1が停車状態であり、かつ自車両V1の位置が右折車線L5(図5参照)内である場合に、右折待機状態であると判定される。
自車両V1が右折待機状態である場合はステップS11に進み、その他の場合はステップS12に進む。
<ステップS07:左コーナ走行中判断>
前照灯制御ユニット50は、環境認識ユニット70からの情報に基づいて、自車両V1が予め設定された閾値以上の曲率で左側(自車両走行車線側)へ旋回する曲線路である左コーナを走行中であるか判別する。
閾値以上の曲率の左コーナを走行中である場合はステップS10に進み、その他の場合はステップS08に進む。
<ステップS08:すれ違い完了判定>
前照灯制御ユニット50は、環境認識ユニット70からの情報に基づいて、自車両V1が自車両進行方向とは逆向きに進行する他車両(対向車)とのすれ違いを完了した直後(すれ違い後所定時間以内)であるか否かを判別する。
すれ違い完了直後と判定された場合はステップS10に進み、その他の場合はステップS09に進む。
<ステップS09:路面湿潤・積雪判断>
前照灯制御ユニット50は、雨滴センサ82の出力、及び、環境認識ユニット70からの情報に基づいて、路面が湿潤している湿潤状態、路面に積雪している積雪状態を判別する。
例えば、雨滴センサ82の出力に基づいて降雨が検出された場合には、湿潤状態であると判別することができる。
また、ステレオカメラ装置71の撮像画像や、路車間通信装置75が取得した気象情報などに基づいて、湿潤状態、積雪状態を判別するようにしてもよい。
路面が湿潤状態又は積雪状態であると判定された場合はステップS10に進み、その他の場合はステップS11に進む。
<ステップS10:上側点灯・下側消灯>
前照灯制御ユニット50は、上側ロービーム照射装置30を点灯状態にしてロービーム照射範囲ILを照射させるとともに、下側ロービーム照射装置20を消灯状態とする。
その後、一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS11:上側消灯・下側点灯>
前照灯制御ユニット50は、下側ロービーム照射装置20を点灯状態にしてロービーム照射範囲ILを照射させるとともに、上側ロービーム照射装置30を消灯状態とする。
その後、一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS12:上側・下側同時点灯>
前照灯制御ユニット50は、下側ロービーム照射装置20及び上側ロービーム照射装置30を同時点灯させ、それぞれロービーム照射範囲ILを照射させる。
その後、一連の処理を終了(リターン)する。
なお、下側ロービーム照射装置20、上側ロービーム照射装置30の点灯、消灯を切り替える場合には、ドライバ等のユーザに違和感を与えることを防止するため、光量を徐々に変化させるようにするとよい。
以下、上述した第1実施形態の前照灯装置の効果について説明する。
図4は、第1実施形態の前照灯装置を有する車両のピッチング挙動時のロービーム照射状態を模式的に示す側面図である。
図4(a)は、自車両V1にピッチング挙動が発生していない状態において、下側ロービーム照射装置20、上側ロービーム照射装置30を同時点灯させた際の、下側ロービーム照射装置20の照射光A、上側ロービーム照射装置30の照射光Bを示している。
ピッチング挙動が発生していない状態において、照射光A,Bによる照射範囲は同様(図2におけるロービーム照射範囲IL)となるように設定されている。
図4(a)から明らかであるように、上側ロービーム照射装置30の照射光Bは、下側ロービーム照射装置20の照射光Aに対して深い入射角で路面に入射することから、例えば路面が湿潤状態、積雪状態である場合に、反射光が遠方へ照射されて他車両に眩惑を与えることを防止できる。
また、積雪状態などで路面の凹凸が大きい場合には、凸部の遠方側に影が形成されて照射されない箇所が多くなることを防止できる。
図4(b)は、自車両V1がピッチング挙動により車体前端部が上昇する前上がり姿勢となった場合に、下側ロービーム照射装置20を点灯した状態を示す図である。
このように、車体が前上がり姿勢となった場合には、下側ロービーム照射装置20の照射光Aの上部における一部は、水平面に対して上向きに進行する場合があり、自車両V1の前方に先行車、対向車などの他車両が存在する場合には、他車両の乗員に眩惑を与えることが懸念される。
図4(c)は、自車両V1がピッチング挙動により前上がり姿勢となった場合に、上側ロービーム照射装置30を点灯した状態を示す図である。
このように、車両が前上がり姿勢となった場合であっても、上側ロービーム照射装置30の照射光Bは車体から見たときに照射光Aに対して相対的に下向きに照射されるため、その一部が上向きとなりにくい。
第1実施形態においては、ピッチング挙動の検出に応じて、下側ロービーム照射装置20を消灯し、上側ロービーム照射装置30を点灯することにより、ピッチング挙動に起因する眩惑を防止している。
図5は、第1実施形態の前照灯装置を有する車両が交差点付近にあるときの状況を上方から見た模式図である。
図5において、自車両V1は、自車両走行車線L1及び対向車線L2を有する片側一車線の道路を、下側から上側へ進行している。
また、図5の上下方向(自車両V1から見て前後方向)における中央部には、左右方向に延在し、交差道路奥側車線L3、交差道路手前側車線L4を有する交差道路が存在し、自車両が走行する道路との交差点Jが設けられている。
交差点Jに隣接して、自車両走行車線L1と対向車線L2との間には、右折車線L5が設けられている。
自車両V1が交差点に向かって進行中であり、かつ交差点Jまでの距離が所定値以上である位置P1にある場合には、環境認識ユニット70が前方に他車両を検出しない限り、前照灯制御ユニット50は下側ロービーム照射装置20を点灯し、上側ロービーム照射装置30を消灯している。
このように、他者の眩惑が問題となりにくい状態においては、下側ロービーム照射装置20から浅い照射角で路面を照射することによって、路面の凹凸によるコントラストを強調することができ、路面状況の視認性を向上することができる。
自車両V1が位置P1から前進し、交差点J直前の位置P2まで進行すると、交差道路奥側車線L3を左側から接近する他車両V2からの自車両V1の被視認性を向上するため、前照灯制御ユニット50は、上側ロービーム照射装置30を点灯する。
このとき、下側ロービーム照射装置20は、ピッチング挙動に起因する眩惑が発生しない停車時には同時点灯される。
図6は、第1実施形態の前照灯装置を有する車両が交差点付近にあるときに他車両から見た状態を示す模式図である。
図6は、図5における他車両V2から、位置P2にあるときの自車両V1を見た状態を示している。
自車両V1に隣接して、例えば低木などからなる植込み(生け垣)H等の障害物が存在すると、比較的下方にある下側ロービーム照射装置20は、他車両V2からは視認できず、自車両V1の被視認性が低下してしまう。
この点、第1実施形態によれば、交差点付近においては上側ロービーム照射装置30を点灯することにより、生け垣Hの上方越しに他車両V2が自車両V1の灯火を視認することが可能となる。
自車両V1が位置P2からさらに進行し、交差点Jを通過して位置P3まで達すると、前照灯制御ユニット50は、他車両の有無及びピッチング挙動に応じて、下側ロービーム照射装置20と上側ロービーム照射装置30の点灯、消灯を切り替える通常の制御に復帰する。
また、自車両V1が右折車線L5に入って位置P4において停車し、右折待機状態になると、前照灯制御ユニット50は、下側ロービーム照射装置20を点灯し、上側ロービーム照射装置30を消灯する。
これによって、対向車線L2を自車両側へ進行しつつある他車両V3(対向車)に眩惑を与えることを防止できる。
図7は、第1実施形態の前照灯装置を有する車両が左側へ旋回する曲線路を走行する際の状況を上方から見た模式図である。
自車両V1は、図7における下側から上側へ進行中であり、自車両走行車線L1は所定以上の曲率で左側(自車両走行車線側)に旋回する左コーナとなっている。
コーナの内側には、自車両走行車線L1の左側端部に沿ってガードレールGが設けられている。
自車両V1が位置P11にあり、他車両(対向車)V4が位置P21にあるときには、他車両V4は未だステレオカメラ装置71の撮像範囲等に入っておらず、環境認識ユニット70は、他車両V4を認識していない状態である。
この場合、左コーナへの侵入に伴い、前照灯制御ユニット50は、上側ロービーム照射装置30を点灯し、下側ロービーム照射装置20を消灯する。
これにより、図6に示した交差点等の場合と同様に、他車両V4から自車両V1の灯火がガードレールGの上方越しに視認される可能性が高まり、自車両V1の被視認性が向上する。
自車両V1が位置P11から、位置P12まで進行し、他車両V4が位置P21から、位置P22まで進行すると、他車両V4は自車両V1に対して前方かつ比較的近距離(ステップS03における閾値以下)に存在する状態となる。
この状態においては、環境認識ユニット70は、他車両V4を認識している。
このとき、前照灯制御ユニット50は、他車両V4に眩惑を与えることを防止するため、下側ロービーム照射装置20を点灯し、上側ロービーム照射装置30を消灯する。
なお、このとき、自車両V1の乗員は、他車両V4の前照灯等の灯火類により、眩惑を受けていることが懸念される。
すなわち、自車両V1の乗員の視野のうち、他車両V4周辺の領域が高輝度で飽和し、コントラストの認識ができない状態(いわゆる白飛び)となっていることがあり得る。
このとき、乗員の関心事は、他車両V4の前照灯の位置と、自車両走行車線L1の路肩の位置などから、自車両V1が安全にすれ違えるスペースがあるか否かであると推測される。このため、乗員の視線は他車両V4の前照灯付近に誘導される場合が多く、こうした眩惑を完全に避けることは困難である。
そこで、第1実施形態においては、自車両V1が位置P13へ進行し、他車両V4が位置P23まで進行してすれ違いが終了すると、前照灯制御ユニット50は、上側ロービーム照射装置30を点灯し、下側ロービーム照射装置20を消灯している。
このように、上方から路面を照射することにより、路面のコントラストをあえて抑制した状態で自車両V1の乗員に視認させることにより、他車両V4の前照灯の眩惑を受けた直後に視界の見え方が急変して違和感が生じることを防止できる。
以上説明したように、第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)自車両V1の状態に応じて、上下にオフセットして配置された下側ロービーム照射装置20と上側ロービーム照射装置30の点灯、消灯を切り替えることにより、同様のロービーム照射範囲ILを照射する場合であっても、路面への入射角や照射光A、Bの通過経路を異ならせることが可能となり、眩惑の防止、視認性、被視認性の向上などを図るための適切な照射状態を、例えばLED光源アレイや可変シェード等の複雑かつ高価なデバイスを用いることなく、簡素かつ安価な構成により得ることができる。
(2)自車両V1のピッチング挙動により車体が前上がりの姿勢となったときに、下側ロービーム照射装置20に対して下向きの照射角度となる上側ロービーム照射装置30を用いることにより、下側ロービーム照射装置20からの照射光Aの一部が上向きとなって他車両等に眩惑を与えることを防止することができる。
(3)他車両までの距離が閾値以上である場合には、ピッチング挙動に起因する眩惑が発生しにくい上側ロービーム照射装置30を用いることにより、その後ピッチング挙動が発生した場合であっても眩惑を防止することができる。
(4)他車両までの距離が閾値未満に接近した場合には、ピッチング挙動に起因する眩惑は発生しにくいため、他車両の乗員の視点が比較的低い場合であっても視界に直接入りにくい下側ロービーム照射装置20を用いることによって、適切に眩惑を防止することができる。
(5)対向車とのすれ違いが終了し、対向車の灯火類による自車両V1の乗員の眩惑が解消された後に、上側ロービーム照射装置30により上方から路面を比較的均一化された明るさで照射することにより、対向車の灯火類による眩惑が生じていた状態から見え方が変化する際の違和感を軽減することができる。
(6)交差点に接近した場合には上側ロービーム照射装置30を点灯させることにより、自車両V1の前照灯からの照射光が、例えば植込み、ガードレール、中央分離帯などの障害物によって遮られ、他車両からの被視認性が損なわれることを抑制できる。
(7)交差点近傍に停車している場合には、停車時にはピッチング挙動に起因して他車両等に眩惑を与える可能性がないことから、下側ロービーム照射装置20を上側ロービーム照射装置30と同時点灯することにより、自車両V1の被視認性をより高めることができる。
(8)対向車線側への右折待機時には、低い位置にある下側ロービーム照射装置20を用いることにより、対向車が自車両V1近傍をすれ違う際に眩惑を与えることを防止できる。
なお、実際に右折を開始する際には対向車が存在するリスクは低く、また、右折の実行(自車両V1の発進)に伴い、照射範囲が対向車線から外れる方向へ移動することから、ピッチング挙動に起因する眩惑も発生しにくい。
(9)自車両走行車線側への旋回である左コーナ走行時に上側ロービーム照射装置30を用いることにより、自車両V1の前照灯からの照射光が旋回方向内側の路肩部に存在するガードレール等の障害物によって遮られ、自車両V1の被視認性が損なわれることを防止できる。
(10)路面が湿潤状態にある場合には、上側ロービーム照射装置30を用いて上方から深い入射角で路面を照射することにより、反射光が遠方まで到達して他車両等に眩惑を与えることを防止できる。
(11)路面が積雪状態である場合には、低い位置から照射した場合路面(雪面)の凹凸により照射光が遮られて影となる範囲が多くなるが、上側ロービーム照射装置30を用いて上方から深い入射角で路面を照射することにより、路面状態の視認性を向上するとともに、反射光が遠方まで到達して他車両等に眩惑を与えることを防止できる。
<第2実施形態>
次に、本発明を適用した前照灯装置の第2実施形態について説明する。
上述した第1実施形態と同様の箇所には同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
第2実施形態においては、他車両とのすれ違いが終了した後に、上側ロービーム照射装置30を消灯し、下側ロービーム照射装置20を点灯して照射する点で、第1実施形態と相違する。
第2実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果と同様の効果(段落0064の(5)項に記載の効果を除く)に加え、さらに、対向車とのすれ違いが終了し、対向車の灯火類による自車両V1の乗員の眩惑が解消された後に、下側ロービーム照射装置20により、路面を浅い照射角で照射することにより、路面の凹凸等によるコントラストを強調して路面状況の視認性を高めることができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)前照灯装置及びその制御システム、車両等の構成は、上述した各実施形態に限らず、適宜変更することが可能である。
例えば、各実施形態においては、第1、第2の照射部として下側、上側のロービーム照射装置を設けているが、これら以外の付加的なロービーム照射装置を設けてもよい。
また、本発明は、ハイビーム照射装置にも適用することが可能である。
また、第1、第2の照射部を、共通のランプユニット内に集約した構成としてもよい。
(2)各実施形態においては、交差点停車時における同時点灯を除き、第1,第2の照射部の一方を点灯する際には他方を消灯するようにしているが、これに代えて、第1、第2の照射部の光量の比率を、0:100及び100:0以外の中間値で変化させるようにしてもよい。
例えば、照射部を点灯した状態から消灯させる代わりに所定値以下まで減光させたり、あるいは、点灯させる代わりに、低光量での点灯状態から光量を増加させる構成としてもよい。
(3)各実施形態では、第1、第2の照射部の点灯、消灯を切り替えるピッチング挙動の閾値を一定としているが、この閾値を車速や他車両までの距離に応じて変化させる構成としてもよい。
(4)各実施形態では、前後のサスペンションのストロークを検出してピッチングを検出しているが、ピッチングを検出する手法はこれに限定されず、例えば車体の加速度を加速度センサで検出してもよい。また、車体のピッチング挙動を、直接ジャイロセンサで検出するなど、他の手法を用いてもよい。
1 前照灯装置 10 ハイビーム照射装置
20 下側ロービーム照射装置 30 上側ロービーム照射装置
40 レベライザ装置 50 前照灯制御ユニット
60 姿勢検出ユニット 61 フロント車高センサ
62 リア車高センサ 70 環境認識ユニット
71 ステレオカメラ装置 72 ミリ波レーダ装置
73 レーザスキャナ装置 74 ナビゲーション装置
75 路車間通信装置 81 車速センサ
82 雨滴センサ
IH ハイビーム照射範囲 IL ロービーム照射範囲
A 下側ロービーム照射装置の照射光
B 上側ロービーム照射装置の照射光
V1 自車両 V2~V4 他車両
P1~P23 自車両又は他車両の位置
L1 自車両走行車線 L2 対向車線
L3 交差道路奥側車線 L4 交差道路手前側車線
L5 右折車線 H 植込み(生け垣)
G ガードレール

Claims (13)

  1. 自車両の前方の所定の照射範囲を照射する第1の照射部と、
    前記第1の照射部の照射範囲と同様の照射範囲を照射するとともに、前記第1の照射部よりも高い位置に配置された第2の照射部と、
    自車両の状態を認識する車両状態認識部と、
    車両状態認識部の認識結果に応じて、前記第1の照射部の光量と前記第2の照射部の光量との比率を変化させる制御部と
    を備えることを特徴とする前照灯装置。
  2. 前記車両状態認識部は、自車両のピッチング挙動を検出するピッチング検出部を有し、
    前記制御部は、前記ピッチング挙動を検出した場合には、前記ピッチング挙動を検出しない場合に対して、前記第2の照射部の光量を増加させ、前記第1の照射部の光量を減少させること
    を特徴とする請求項1に記載の前照灯装置。
  3. 前記車両状態認識部は、自車両前方の他車両の有無及び前記他車両が存在する場合には自車両との相対位置を検出する他車両検出部を有し、
    前記制御部は、自車両からの距離が閾値以上である他車両が存在する場合には、当該他車両が存在しない場合に対して、前記第2の照射部の光量を増加させ、前記第1の照射部の光量を減少させること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の前照灯装置。
  4. 前記制御部は、前記他車両が自車両からの距離が前記閾値未満まで接近した場合には、前記第1の照射部の光量を増加させ、前記第2の照射部の光量を減少させること
    を特徴とする請求項3に記載の前照灯装置。
  5. 前記制御部は、前記他車両が対向車でありかつ前記他車両検出部がすれ違い完了を検出した場合には、前記第2の照射部の光量を増加させ、前記第1の照射部の光量を減少させること
    を特徴とする請求項4に記載の前照灯装置。
  6. 前記制御部は、前記他車両が対向車でありかつ前記他車両検出部がすれ違い完了を検出した場合には、前記第1の照射部の光量を増加させ、前記第2の照射部の光量を減少させた状態を維持すること
    を特徴とする請求項4に記載の前照灯装置。
  7. 前記車両状態認識部は、自車両前方の道路形状を検出する道路形状検出部を有し、
    前記制御部は、前記道路形状に基づいて、前記第1の照射部の光量と前記第2の照射部の光量との比率を変化させること
    を特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の前照灯装置。
  8. 前記道路形状検出部は、自車両が走行する道路と他の道路との接合箇所を検出する機能を有し、
    前記制御部は、自車両前方の所定範囲内に前記接合箇所が存在する場合には、前記第2の照射部を点灯させること
    を特徴とする請求項7に記載の前照灯装置。
  9. 前記車両状態認識部は、自車両の停車を検出する停車検出部を有し、
    前記制御部は、自車両前方の所定範囲内に自車両走行道路と他の道路との接合箇所が存在しかつ自車両が停車している場合には、前記第1の照射部を前記第2の照射部と同時に点灯させること
    を特徴とする請求項8に記載の前照灯装置。
  10. 前記車両状態認識部は、自車両が対向車線側への右左折待機状態にあることを検出する右左折待機状態検出部を有し、
    前記制御部は、前記右左折待機状態が検出された場合には、前記接合箇所の存在に関わらず、前記第1の照射部を点灯させるとともに前記第2の照射部の光量を減少又は消灯させること
    を特徴とする請求項8又は請求項9に記載の前照灯装置。
  11. 前記制御部は、自車両が自車両走行車線側の方向へ旋回する曲線路を走行する場合には、前記第2の照射部を点灯させること
    を特徴とする請求項7から請求項10までのいずれか1項に記載の前照灯装置。
  12. 前記車両状態認識部は、自車両が走行する路面の湿潤状態を検出する湿潤状態検出部を有し、
    前記制御部は、前記湿潤状態を検出した場合には、前記湿潤状態を検出しない場合に対して、前記第2の照射部の光量を増加させ、前記第1の照射部の光量を減少させること
    を特徴とする請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の前照灯装置。
  13. 前記車両状態認識部は、自車両が走行する路面の積雪状態を検出する積雪状態検出部を有し、
    前記制御部は、前記積雪状態を検出した場合には、前記積雪状態を検出しない場合に対して、前記第2の照射部の光量を増加させ、前記第1の照射部の光量を減少させること
    を特徴とする請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の前照灯装置。
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