JP7095515B2 - 捩り振動低減装置 - Google Patents

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Description

この発明は、入力されたトルクの変動(捩り振動)を低減させる捩り振動低減装置に関するものである。
従来、トルクの変動を質量体の遠心振り子運動によって低減する捩り振動低減装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の捩り振動低減装置は、回転体と、慣性体と、複数の連結部材とを備えている。回転体は、トルクが入力されることで回転する。慣性体は、トルクの変動により回転体に対して相対的に回転する。複数の連結部材(転動体)は、回転体および慣性体をトルク伝達可能に連結する。
例えば、特許文献1の明細書段落[0040]、図16および図17に記載の実施例には、回転体と慣性体とが同一平面内で回転するように、回転体の半径方向で外側に慣性体が相対的に回転可能に配置された構成の装置が記載されている。回転体の外周面には、回転体の回転方向の円周を等分割した位置にガイド溝部が複数設けられている。各ガイド溝は、回転体の外周面から半径方向で外側に延びて設けられており、転動体を回転体の回転方向に拘束し、かつ半径方向に移動可能に係合させる。また、慣性体には、同一半径上に複数のガイド孔が形成されており、ガイド孔の半径方向で外側には、転動体が当接する転動面が形成されている。回転体が高回転で回転する際には、十分に大きい遠心力が転動体に作用する。この際には、ガイド溝部に対する転動体の接触部が半径方向で外側に変位するように転動体が変位して転動面に押し付けられる。転動面は、回転体の回転中心から外れた箇所を中心とした所定の曲率半径の円弧面になっている。このため、転動体は、回転体の高回転時に、転動面における回転体の回転軸から最も遠い最外周位置、例えば転動体が転動する方向における中央位置に押し付けられた状態になる。
転動体が中央の位置に押し付けられた状態で回転体にトルク変動が生じると、転動体が転動面に沿って転がり、慣性体が回転体の回転方向に、またはその逆方向に回転する。つまり、慣性体は、回転体に発生するトルク変動に対して逆位相で振動したり、遅れて振動したりする。これにより、回転体に生じる捩り振動が低減される。このように回転体と慣性体とが相対回転する構成であるため、前述した特許文献1の実施例では、半径方向で回転体と慣性体との間に所定のクリアランスが設定されている。
ところで、捩り振動低減装置には、転動体に作用する遠心力が十分に大きく得られない回転体の低回転時に、転動体が転動面の端部に到達するよりも前に、ガイド溝部における半径方向で内側の内側面に接触させることで、転動体が転動面の端部等に当接することで生じる打音を低減するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、捩り振動低減装置には、回転体の回転軸の軸方向の両側で回転体に対して回転するように一対の慣性体が配置されている装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。一対の慣性体は、回転体に設けられた切欠きを介してスペーサピンによって連結されている。特許文献3に記載の装置では、弾性部材をスペーサピンに内蔵して、回転体が停止する時にスペーサピンが切抜き部内に当接した際に生じる打音を低減している。
特開2017-145857号公報 特開2017-31995号公報 特許第5783542号公報
上述した特許文献1に記載の装置では、慣性体と回転体とが同一平面内で回転するため、回転体が回転し始める時、または回転体が低回転の時、或いは回転体が停止する時等の回転体が特定条件の時に、転動体を転動面に押し付ける遠心力が弱いため、慣性体が回転体に対して重力方向に落下する。慣性体が落下すると、転動面と転動体との半径方向での当接、および転動体とガイド溝部との半径方向での当接等により打音が発生することがある。打音の発生は、少なくとも転動体を転動面に転動させるのに必要な転動体のガイド溝部における半径方向への移動を確保するためのクリアランス、つまり、転動体が転動面の中央位置に押し付けられた状態において転動体とガイド溝の半径方向で内側の内側面との間に存在する半径方向のクリアランス(転動体とガイド溝との間のクリアランス)を設けていることに起因する。打音は、特定条件の時に回転体と転動体と慣性体とが半径方向で複数回に渡って当接するため、不快な騒音を招く結果となる。
ところで、前述した打音は、回転体が高回転時の状態、つまり転動体が転動面の中央位置に押し付けられた状態において、回転体の外周面と慣性体の内周面との間に存在する半径方向でのクリアランス(回転体と慣性体との間のクリアランス)に応じて音の大きさが変化することが分かった。例えば、この回転体と慣性体との間のクリアランスが上記の転動体とガイド溝との間のクリアランスよりも狭い場合には、転動体とガイド溝部の内側面とが半径方向で当接するよりも前に、慣性体の内周面と回転体の外周面とが半径方向で当接して打音(以下、「第1の打音」と称す)が発生する。
また、回転体と慣性体との間のクリアランスが転動体とガイド溝との間のクリアランスよりも広い場合には、慣性体の内周面と回転体の外周面とが半径方向で当接するよりも前に、転動体とガイド溝部の内側面とが半径方向で当接して打音(以下、「第2の打音」と称す)が生じる。第2の打音は、第1の打音よりも大きくなることがある。第2の打音が大きくなる理由は、慣性体が回転体に当接するまでの落下する距離が、回転体と慣性体との間のクリアランスが転動体とガイド溝との間のクリアランスよりも狭い場合と比べて長く、かつ転動体がガイド溝部の内側面に当接する時に慣性体の質量が加わるためであると考えられる。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、回転体と慣性体との半径方向での当接により生じる打音を極力低減することが可能な捩り振動低減装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、トルクが入力されて回転する回転体と、前記トルクが変動することにより前記回転体に対して相対的に回転する慣性体と、前記回転体および前記慣性体をトルク伝達可能に連結する複数の転動体と、前記回転体の外周部における複数箇所に設けられており、前記複数の転動体のそれぞれを前記回転体の回転方向に拘束し、かつ前記回転体の半径方向に移動可能に係合する複数の支持部と、前記複数の転動体のそれぞれが係合するように前記慣性体に複数設けられており、前記回転体の回転中心から外れた箇所に曲率中心を有する円弧面になっている転動面とを備え、前記慣性体の前記回転体に対する相対回転によって前記回転体の捩り振動を抑制する捩り振動低減装置において、前記回転体は、前記回転中心に対して前記半径方向で外側に設けられた外周面を備え、前記内周面および前記外周面は、前記転動体が前記転動面上の回転中心から最も離れた最外周位置に押圧された状態で前記回転体が回転する際に、重力方向に所定の第1クリアランスを有するように構成されており、前記所定の第1クリアランスは、前記回転体と前記慣性体とに回転差が生じたときに、前記支持部における前記半径方向で内側の内側面と前記転動体との間に設定された第2クリアランスよりも先に詰まるクリアランスに設定されており、前記外周面と前記内周面との少なくとも一方の面には、緩衝体が設けられていることを特徴とするものである。
この発明では、前記緩衝体には、前記慣性体が前記回転中心の軸線方向に振れるのを規制する規制部が設けられていてもよい。
この発明では、前記慣性体は、前記半径方向の外側で前記回転体に対して相対的に回転可能に配置され、かつ前記複数の支持部が入り込む複数の切欠き部を前記内周面に備え、前記緩衝体は、前記回転体における前記回転方向での前記複数の支持部間の前記外周面にそれぞれ設けられていてもよい。
この発明では、前記慣性体は、前記半径方向の外側で前記回転体に対して相対的に回転可能に配置され、かつ前記複数の支持部が入り込む複数の切欠き部を前記内周面に備え、前記緩衝体は、前記慣性体における前記回転方向での前記複数の切欠き部間の前記内周面にそれぞれ設けられていてもよい。
この発明では、前記慣性体は、前記半径方向の外側で前記回転体に対して相対的に回転可能に配置され、かつ前記複数の支持部が入り込む複数の切欠き部を前記内周面に備え、前記緩衝体は、前記回転体における前記回転方向での前記複数の支持部間の前記外周面にそれぞれ設けられた第1緩衝部材と、前記慣性体における前記回転方向での前記複数の切欠き部間の前記内周面にそれぞれ設けられた第2緩衝部材とを備え、前記第1緩衝部材は、前記回転体に対して前記慣性体が相対回転する範囲で前記外周面における前記第2緩衝部材と対向する位置に設けられていてもよい。
この発明では、前記慣性体は、前記半径方向の外側で前記回転体に対して相対的に回転可能に配置され、かつ前記複数の支持部が入り込む複数の切欠き部を前記内周面に備え、前記緩衝体は、前記支持部における前記回転方向で一方向の外側に配置された一方の側面と前記切欠き部における前記一方の側面に前記一方向に対向する一方の内壁面との間、および前記支持部における前記回転方向で他方向の外側に配置された他方の側面と前記切欠き部における前記他方の側面に前記他方向に対向する他方の内壁面との間にそれぞれ介在する回転方向用緩衝部材を備えていてもよい。
この発明によれば、第1クリアランスを第2クリアランスと同じにまたは第2クリアランスよりも先に詰まるクリアランスに設定している。このため、回転体の低回転時に慣性体が重力方向に落下すると、転動体と支持部の内側面との当接よりも前に慣性体の内周面と回転体の外周面とが当接する。これにより、慣性体が回転体に向けて落下する距離が短くなり、かつ転動体がガイド溝部の内側面に当接する時に加わる慣性体の質量が少ないため、所定の第1クリアランスを第2クリアランスよりも広く設定した際に生じる打音と比べて、打音を低減することができる。
内周面および外周面の少なくとも一方に緩衝体を有した発明によれば、緩衝体が内周面と外周面との衝撃を吸収する。このため、さらなる打音の低減を図ることができる。
この発明の実施形態に係る捩り振動低減装置の一例を示す斜視図である。 図1に示した捩り振動低減装置の要部を示す断面図である。 図2に示した切欠き部を示す斜視図である。 回転体の高回転時での回転体と慣性体との状態を示す説明図であり、(a)はトルク変動が無い状態を、(b)はトルク変動が生じた状態をそれぞれ示す。 回転体の低回転時でかつトルク変動が無い状態での回転体と慣性体との状態であり、回転体が回転する円周上における真上にガイド溝が回転した状態を示す正面図である。 回転体の低回転時でかつトルク変動が無い状態での回転体と慣性体との状態であり、回転体が回転する円周上における真下にガイド溝が回転した状態を示す正面図である。 回転体の低回転時でかつトルク変動が無い状態での回転体と慣性体との状態であり、回転体が回転する円周上における左側にガイド溝が回転した状態を示す正面図である。 外周面に緩衝体を設けた第1実施例を示す正面図である。 図8に示した緩衝体を示す断面図である。 緩衝体の第2実施例を示す断面図である。 緩衝体の第3実施例を示す断面図である。 緩衝体の第4実施例を示す断面図である。 緩衝体の第5実施例を示す断面図である。 図13に示した緩衝体を示す正面図である。 緩衝体の第6実施例を示す断面図である。 緩衝体の第7実施例を示す正面図である。 緩衝体の第8実施例を示す正面図である。 捩り振動低減装置の別の実施例を示す断面図である。 緩衝体の第9実施例を示す正面図である。 図19に示した緩衝体を示す斜視図である。 回転体と慣性体との回転方向での当接を緩衝する緩衝体の第1参考例を示す正面図である。 図21に示した緩衝体を示す断面図である。 緩衝体の第2参考例を示す斜視図である。 図23に示した緩衝体を示す断面図である。 転動体とガイド溝との当接を緩衝する緩衝体の第3参考例を示す正面図である。 本発明の他の実施例を示す正面図である。
図1は、この発明の実施形態に係る捩り振動低減装置の一例を示す斜視図である。図1に示すように、捩り振動低減装置10は、回転体11、慣性体12および複数の転動体13を備えている。回転体11は、例えば車両に搭載された駆動源が出力するトルクが伝達されることで回転軸線L1を中心に回転するとともに、そのトルクの変動によって捩り振動を受ける構成になっている。例えば、回転体11は、図示しないエンジンのクランク軸、トルクを車輪に伝達するプロペラシャフト、および車軸等の回転軸に取り付けられている。
転動体13は、円環状の第1大径部14と円環状の第2大径部15とを連結部(軸部)16に一体的に連結して構成されている。第1大径部14と第2大径部15とは、直径、厚さおよび質量を含むサイズが同じになっている。連結部16は、第1大径部14および第2大径部15よりも小径な軸形状を有する。
回転体11は、第1プレート18、および支持部20を備えている。第1プレート18は、回転軸線L1を中心とした円形に形成されている。支持部20は、第1プレート18の外周面における回転軸線L1を中心とした円周を等分割した位置に複数形成されている。支持部20が形成された数は、転動体13と同じ数になっている。支持部20は、二股のフォーク状の部分が半径方向で外側に伸びたガイド溝21を備えている。ガイド溝21には、連結部16が嵌合する。なお、この明細書に記載の半径方向は、回転体11の半径方向である。また、図1に示した実施例では、転動体13の個数を3個としているが、この発明ではこれに限らず、例えば4個以上であってもよいし、2個であってもよい。
慣性体12は、環状の第2プレート22、孔部23、切欠き部24、第1転動面25および第2転動面26を備えている。孔部23は、第2プレート22における半径方向で内側に形成されており、回転軸線L1を中心とした円形状に形成されている。孔部23のサイズは、回転体11が入ることができる直径を有する。切欠き部24は、第2プレート22の一部を半径方向で内側に開口するように切り欠いて形成されている。切欠き部24は、支持部20が入り込むことができるように、回転軸線L1を中心とする円周を等分割した位置に形成されている。切欠き部24を形成した数は、支持部20の数と同じになっている。切欠き部24には、支持部20および転動体13が入り込む。第1転動面25には、第1大径部14における第1大径部14の半径方向での外側が当接する。第2転動面26には、第2大径部15における第2大径部15の半径方向での外側が当接する。
転動体13は、連結部16がガイド溝21に対して回転方向に拘束するとともにガイド溝21方向(半径方向)には移動可能に係合し、かつ第1大径部14および第2大径部15が転動面25,26にそれぞれ係合することで回転体11と慣性体12とをトルク伝達可能に連結する。ここで、この明細書に記載の回転方向は、回転体11の回転方向である。慣性体12は、半径方向で外側に回転体11と相対的に回転可能に配置されている。捩り振動低減装置10は、トルクの変動に応じて回転体11の外周で慣性体12が相対的に回転することによりそのトルク変動を低減もしくは防止する。なお、第2プレート22の厚みは、第1プレート18よりも厚くなっていてよいし、第1プレート18と略同じ厚さになっていてよい。
図2は、図1に示した捩り振動低減装置の要部を示す断面図である。図2に示した断面図は、切欠き部24を半径方向に沿って切断した縦断面図である。図2に示した状態は、転動体13に作用する遠心力が十分に大きく得られる回転体11の高回転時の状態、つまり、相対的に大きな遠心力が転動体13に作用した回転体11の回転状態を示している。この状態では、転動体13が転動面25,26における回転軸線L1を中心とする半径方向で最も離れた最外周位置に押し付けられている。図3は、図2に示した切欠き部24を示す斜視図であり、図3では、支持部20を露呈するために第2大径部15を省略して記載している。なお、回転体11の高回転時とは、エンジンがアイドリング以上回転した時の回転体11の回転時のことをいう。回転体11の低回転時とは、例えば回転体11が回転を開始してから、例えばエンジンがアイドリングの回転数に到達するまでの間の回転時のことをいう。
図2および図3に示すように、慣性体12は、第2プレート22に対して回転軸線L1と平行な方向(軸線方向)の両方向に突出する第1膨出部30および第2膨出部31を備えている。第1膨出部30および第2膨出部31は、第2プレート22の厚み(軸線方向での長さ)よりも厚くなるように突出している。また、第1膨出部30および第2膨出部31は、回転軸線L1を中心とする円周方向の長さが切欠き部24の周長、或いはそれよりも短い長さで形成されている。第1膨出部30における半径方向での内側の内周面には、第1転動面25が形成され、また、第2膨出部31における半径方向での内側の内周面には第2転動面26が形成されている。第1転動面25は、第1大径部14が往復動するために回転方向に所定の長さを有する。同じく第2転動面26は、第2大径部15が往復動するために回転方向に所定の長さを有する。このような第1転動面25および第2転動面26は、複数の切欠き部24毎に複数設けられている。
転動体13は、断面略H字状になっており、連結部16を挟んで軸線方向の両側でバランスが均合している。第1大径部14および第2大径部15は、ガイド溝21を挟んで軸線方向の両側に配置されている。連結部16には、連結部16よりも大径でかつ第1大径部14よりも小径な小径部33が一体的に設けられている。小径部33は、軸線方向における第1大径部14および第2大径部15との間の中央に設けられており、ガイド溝21に入り込んでガイド溝21に係合する。小径部33の厚みは、ガイド溝21の厚みと同じであってよい。小径部33としては、連結部16に取り付けられたベアリングであってもよい。小径部33をベアリングで構成すると、転動体13とガイド溝21との摺動抵抗を低減することができる。なお、この発明では、転動体13をガイド溝21に係合させる部分としては、小径部33に限らない。要は第1大径部14と第2大径部15との間の連結部16であればどこでもよい。よって、小径部33を省略し、連結部16をガイド溝21に係合させてもよいし、また、連結部16に溝を設けてその溝をガイド溝21に係合させてもよい。
転動体13の軸線方向への移動は、第1大径部14と第2大径部15との間に支持部20が挟まれているため、支持部20の厚みにより規制される。実際には、第1大径部14と第2大径部15との間の長さが支持部20の厚み長さよりも僅かに長く作られている。このため、転動体13は、軸線方向に僅かに移動する。第1転動面25および第2転動面26の間の第2プレート22には、第1転動面25側に第1テーパ部35が、また第2転動面26側には第2テーパ部39がそれぞれ形成されている。第1テーパ部35および第2テーパ部39は、転動体13を軸線方向で中央に調心する。
転動体13は、回転体11が回転することで遠心力により小径部33がガイド溝21に案内されながら半径方向で外側に移動する。転動体13は、半径方向で外側に移動すると第1大径部14が第1転動面25に線接触し、かつ第2大径部15が第2転動面26に線接触する。転動体13は、第1転動面25および第2転動面26に当接することにより、ガイド溝21から半径方向で外側に抜け出ることが規制される。
転動体13は、小径部33における半径方向で内側がガイド溝21における半径方向で内側の内側面34に当接することにより、ガイド溝21における半径方向で内側への移動が規制される。回転体11と慣性体12とが相対的に回転すると、転動体13は、第1大径部14が第1転動面25を、かつ第2大径部15が第2転動面26をそれぞれ転動し、かつ小径部33がガイド溝21を半径方向に移動する。この実施形態では、内側面34(底部)はある曲率半径を有する凹面状に形成され、小径部33の曲率は、内側面34と略同一またはやや小さくなっている。このように形成することにより、転動体13からガイド溝21に伝達される打音および負荷応力を低減できる。
転動面25,26は、転動体13が遠心力により押し付けられ、かつ回転体11にトルクの変動が生じることにより転動体13が往復動する円弧面となっている。例えば、第1転動面25および第2転動面26の形状は、転動面25,26の中心を回転軸線L1の周りに回転させる円周の半径より小さい半径の円弧面、もしくは円弧面に近似した曲面である。つまり、第1転動面25および第2転動面26は、回転軸線L1から外れた箇所に曲率中心を有する円弧面もしくは円弧面に近似した曲面になっている。
転動体13は、回転体11の高回転時に、遠心力により転動面25,26における最外周位置、例えば第1大径部14が第1転動面25を転動する方向における中央の位置、および第2大径部15が第2転動面26を転動する方向における中央の位置にそれぞれ押し付けられた状態となる。この状態により、回転体11から伝達されるトルクが慣性体12に伝達されて、回転体11は慣性体12と一緒に回転する。この状態では慣性体12は回転体11に対して半径方向に所定の隙間を保った状態を維持する。
回転体11にトルクの変動が生じると、慣性体12が回転軸線L1を中心に回転体11に対して相対的に回転する。この相対的な回転により転動体13が転動面25,26における最外周位置から転動方向での一方側の端と他方側の端との間で転動することで、回転体11に生じるトルクの変動に対して慣性体12が逆位相で振動し、もしくは遅れて振動することになる。これにより、回転体11に生じる捩り振動が減衰される。
図4(a)は、回転体11の高回転時でかつトルク変動が無い状態での回転体11と慣性体12との状態を示す。同図(b)は、回転体11の高回転時でかつトルク変動が生じた時の回転体11と慣性体12との状態を示す説明図である。回転体11の高回転時とは、転動体に作用する遠心力が比較的に大きい時、つまり転動体13が第2転動面26における最外周位置26a、この例では転動体13が転動する方向における中央の位置に押し付けられている状態で回転体11が回転している状態である。
図4(a)に示すように、回転体11が高回転時に小径部33とガイド溝21の内側面34との間に生じる半径方向のクリアランスAの長さは、同図(b)に示すように、第2大径部15が最外周位置26aから端26bに転動した時に転動体13がガイド溝21を半径方向に移動する長さBと同じ長さ、或いはそれよりも僅かに長い長さになっている。
第2転動面26は、最外周位置26aを回転軸線L1周りに回転させる円周の半径よりも小さい半径の曲面または円弧面になっている。クリアランスAの長さと前述した長さBとが同じ長さの場合には、転動面25,26と内側面34とで転動体13が挟み込まれることで回転体11に対する慣性体12の回転が規制される。つまり、慣性体12が回転体11に対して一方向に回転すると、第2大径部15が第2転動面26における最外周位置26aから回転方向で一方向とは逆の他方向の端26bに転動し、かつ転動体13が半径方向で内側に向けて押されて小径部33が内側面34に当接する。つまり、転動体13が内側面34に当接するため、それ以上のガイド溝21における半径方向で内側に向けた転動体13の移動が阻止される。このため、第2転動面26の端26bが転動体13の外周を越える回転方向への慣性体12の回転が規制される。また、慣性体12の反対方向への相対回転、つまり第2大径部15が第2転動面26における最外周位置26aから回転方向で一方向の端26cに転動した際には、転動体13が半径方向で内側に向けて押されて小径部33が内側面34に当接する。これにより、慣性体12の回転体11に対する相対回転が規制される。
また、クリアランスAの長さが長さBよりも長い場合には、転動体13が端26bに転動しても小径部33が内側面34に当接しないため、第2転動面26の端26bが転動体13の外周を超えて慣性体12が回転する。この場合には、支持部20における回転方向での一方向とは逆の他方向の外側に配置された第1側面20aと切欠き部24における第1側面20aに他方向に対向する第1内壁面24aとが当接する。また、慣性体12の反対方向への相対回転の際は、支持部20における回転方向で一方向の外側に配置された第2側面20bと切欠き部24における第2側面20bに一方向に対向する第2内壁面24bとが当接する。これにより、慣性体12の回転体11に対する相対回転が規制される。
図4(a)に示すように、回転体11が高回転時でかつトルク変動が無い状態の時に慣性体12の内周面29および回転体11の外周面27の隙間には、所定のクリアランスCが設定されている。このクリアランスCは、同図(b)に示すように、回転体11が高回転時でかつトルク変動が生じた時にも維持される。つまりクリアランスCは、回転体11が高回転時、言い換えれば転動体13が転動面26における最外周位置26aに遠心力により張り付いた状態のときの内周面29および外周面27の間に設定される。具体的にはクリアランスCは、ガイド溝21の幅中央と回転体11の回転軸線L1とを結ぶ軸線L2と平行な軸線L3上での隙間である。回転体11が高回転時には、クリアランスCが回転方向で同じクリアランスに維持される。
また、クリアランスCは、特定条件のとき、例えば回転体11が低回転時に慣性体12が回転体11に向けて落下するときの移動量である。回転体11が低回転時に慣性体12が回転体11に向けて落下する方向は、軸線L2と平行な方向である。ここでいうガイド溝21は、複数のガイド溝21における回転体11が回転する円周上で最も高い点に位置するガイド溝である。回転体11が低回転時とは、転動体13に作用する遠心力が回転体11の高回転時の遠心力よりも小さい状態、言い換えれば転動体13が転動面26における最外周位置26aに張り付いていない状態である。特定条件は、回転体11が回転し始めるとき、あるいは回転体11が停止する前のときなど、回転体11が低回転時でかつ回転体11と慣性体12とに回転差が生じたときを含む。
この実施形態では、クリアランスCは、クリアランスAと同じまたはクリアランスAよりも狭いクリアランスに設定されている。というのは、クリアランスCをクリアランスAより広いクリアランスに設定すると、内周面29と外周面27との当接(以下「第1当接」と称す)が発生しなくなるのに対し、小径部33とガイド溝21の内側面34との当接(以下「第2当接」と称す)が発生する。第2当接により生じる第2打音は、第1当接により生じる第1打音よりも大きくなることが分かった。これは、従来技術で説明した理由によるものである。
そこで、クリアランスCをクリアランスAと同じまたはクリアランスAよりも狭く設定しておいて、特定条件のときに第1当接を積極的に行わせる。言い換えれば、回転体11と慣性体12とに回転差が生じる場合に、クリアランスCをクリアランスAと同じにまたはクリアランスAよりも先に詰まるように設定しておき、第2当接と同時にまたは第2当接よりも前に第1当接を行わせる。ここで、回転体11と慣性体12とに回転差が生じる場合とは、例えば回転体11の高回転時にトルク変動が生じたときの前記回転差を含まない回転差が生じた場合、つまり回転体11の低回転時でかつ回転体11と慣性体12とに回転差が生じた場合であってよい。これにより、クリアランスCをクリアランスAよりも狭く設定した場合に生じる第1打音は、クリアランスCをクリアランスAよりも広く設定した場合に生じる第2打音と比べて低減される。クリアランスAは、この発明の実施形態における第2クリアランスの一例であり、また、クリアランスCは、この発明の実施形態における第1クリアランスの一例である。なお、図4に示した長さBは、慣性体12が回転体11に向けて落下したときの移動量を含んでいる。
図5および図7は、回転体11の低回転時でかつトルク変動が無い状態での回転体11と慣性体12との状態を示す。回転体11が低回転時には、回転体11の回転方向におけるガイド溝21の位置によってクリアランスCの詰まり方が変わる。図5は、回転体11が回転する円周上における真上(時計の文字盤での12時位置)にガイド溝21が回転した状態を示す。図6は、前述した12時位置から180度ずれた位置(時計の文字盤での6時位置)にガイド溝21が回転した状態を示す。図7は、前述した12時位置から時計方向に270度ずれた位置(時計の文字盤での9時位置)にガイド溝21が回転した状態を示す。なお、図5および図7における回転体11の回転方向は時計方向である。
回転体11が低回転時のときには、例えば慣性体12が回転体11に対して重力方向に落下しながら、かつ転動体13が転動面26の端26bに転動した状態で回転体11と一緒に回転する。回転体11が回転する円周上における12時位置を含む9時位置から3時位置の範囲(円周上の上半分の範囲)では、図4に示したクリアランスCが慣性体12の落下分と転動体13がガイド溝21の内側面34に落ち込む分とで詰まる。クリアランスCの詰まりは、図5に示すようにクリアランスAと同じにまたはクリアランスAよりも先に詰まる。このとき、回転体11が回転する円周上における6時位置を含む3時位置から9時位置の範囲(円周の下半分の範囲)、例えば図6に示すように6時位置でのガイド溝21周辺の状態では、慣性体12が回転体11に対して重力方向に落下しているため、クリアランスC1が図4で説明したクリアランスCよりも広くなる。図6に示したクリアランスA1は、転動体13が転動面26の最外周位置26aに位置したときの半径方向で小径部33と内側面34との間の隙間と慣性体12が回転体11に対して落下した分の長さとを含んでいるため、図4で説明したクリアランスAよりも広くなる。
9時位置でのガイド溝21周辺の状態では、図7に示すように、慣性体12が回転体11に対して重力方向に落下しながら回転するため、クリアランスC2,C3が図6で説明したクリアランスC1よりも詰まってくる。詳しくは転動体13が転動面26の端26bに転動してクリアランスA1が詰まり、この状態で回転体11が転動体13を介して慣性体12を持ち上げた状態になっている。ガイド溝21に対して重力方向とは逆側である上方側のクリアランスC2は、下方側のクリアランスC3よりも狭くなる。
なお、図4で説明したクリアランスCを含めて図5ないし図7で説明したクリアランスC1ないしC3は、「半径方向で回転体11と慣性体12との間のクリアランスD×COSθ」の式から算出可能である。ここで角度θは、クリアランス位置を通る軸線L2に平行な軸線L3とクリアランス位置を通る半径方向の軸線L4との間の角度である。軸線L2は、ガイド溝21の幅中央と回転体11の回転軸とを結ぶ軸線である。慣性体12の落下は、そのガイド溝21に沿って移動する転動体13に追従する。
なお、図4ないし図7で説明した実施例では、クリアランスCを、慣性体12の内周面29と回転体11の外周面27との間の隙間で管理している。しかし、この発明ではこれに限らず、クリアランスCは、内周面29または外周面27とは異なる部材を使用してその隙間を管理してもよい。そのような他の実施例を以下に説明する。
図8は、外周面および内周面との間に緩衝体を介在させた第1実施例を示す正面図である。外周面27と内周面29との間には、緩衝体28が設けられている。緩衝体28は、外周面27と内周面29との少なくとも一方に設けられていてよい。例えば図8に示す実施例では、緩衝体28が第1プレート18の外周面27に取り付けられている。このため、軸線L2と平行な軸線上で緩衝体28の外周面28aと内周面29とが最も接近する隙間には、所定のクリアランスCが設定されている。ここで図4で説明した通り所定のクリアランスCは、半径方向での隙間ではなく、軸線L2と平行な軸線上での隙間である。クリアランスCは、図4で説明したクリアランスAと同じまたはクリアランスAよりも狭いクリアランス、つまりクリアランスAと同じにまたはクリアランスAよりも先に詰まるクリアランスになっている。つまり、この実施例では、緩衝体28を外周面27と内周面29との間に介在させた後のクリアランスが所定のクリアランスCになるように構成されている。緩衝体28は、外周面27と内周面29との半径方向での当接を緩衝する。このとき、外周面27と内周面29との当接により生じる衝撃を緩衝体28が吸収するため、外周面27と内周面29とが当接することにより発生する異音を図4で説明した実施例に比べてさらに低減することができる。
緩衝体28は、複数の支持部20の間の外周面27に少なくとも1個ずつ設けられていてよい。例えば回転体11の外周面27は、支持部20により回転方向に複数、例えば図8に示した実施例では3つに分断されている。複数に分断された外周面27に緩衝体28がそれぞれ設けられている。緩衝体28は、外周面27の衝撃を吸収するために、回転方向に所定の長さを有する。緩衝体28の所定の長さは、分断された内周面29よりも短い長さであればよい。緩衝体28の材料としては、相手側の慣性体12の材料よりも柔らかい材料であればよく、例えば弾性部材や衝撃吸収部材を代わりに使用してもよい。緩衝体28として衝撃吸収部材、或いは弾性部材を使用することで、内周面29と外周面27とが当接する時の衝撃を吸収することが可能となる。この場合には、当接により生じる打音の発生を低減するだけではなく、内周面29と外周面27との摩耗を低減でき、かつ疲労を軽減できるため、慣性体12および回転体11の耐久性を向上させることができる。なお、複数の緩衝体28は、一つのパーツに一体的に形成されていてもよい。このように形成することで部品点数の減少を図ることができる。
図9は、図8に示した緩衝体を示す断面図である。図9に示すように、緩衝体28は、厚みが回転体11の厚みよりも厚くなっており、半径方向で外側に設けられた緩衝部36と緩衝部36に対して半径方向で内側に設けられた固定部37とを備える。緩衝部36は、慣性体12の内周面29に対向する位置に設けられている、固定部37は、回転体11の外周から軸線方向の両側面を挟み込むように逆U字型の断面形状に形成されている。固定部37は、リベット38によって回転体11の両側面に固定される。なお、緩衝体28と内周面29との摩擦を低減するために、緩衝体28の外周面28aに複数の突起を設けてもよい。また、図9では、図1等で説明した部材と同じ機能の部材に同符号を付与しており、ここでは同符号を付与した部材の詳しい説明を省略する。
ところで、緩衝体28としては、図8および図9で説明した構成に限らない。緩衝体28としては、要は外周面27と内周面29との間に介在し、内周面29と外周面27との衝撃を吸収するような形態であればよい。そのような緩衝体28の構成は、以下で説明するように図8および図9で説明した以外の構成であっても行うことができる。
図10は、緩衝体の第2実施例を示す断面図である。図10に示すように、緩衝体28は、厚みが回転体11の厚みと略同じあるいは薄い厚みになっており、外周面27の一部を切り欠いて形成した窪み部40に接着により固定されていてもよい。軸線L2と平行な軸線上で緩衝体28の外周面28aと内周面29とが最も接近する隙間には、図4で説明した所定のクリアランスCが設定されている。ここで図4で説明した通り所定のクリアランスCは、半径方向での隙間ではなく、軸線L2と平行な軸線上での隙間である。図10に示す実施例では、図9に示した実施例と比べて固定部37を省略できる分、緩衝体28の厚みを薄くできる。なお、図10では、図1および図9等で説明したと同じ機能の部材に同符号を付与しており、ここでは同符号を付与した部材の詳しい説明を省略する。
図11は、緩衝体の第3実施例を示す断面図である。図11に示すように緩衝体28は、慣性体12の回転軸線L1方向の振れを規制する規制部41を備えている。規制部41は、一対のガイド片42を備えている。一対のガイド片42は、緩衝体28の外周面28aにおける軸線方向の両端から半径方向で外側に突出して設けられている。一対のガイド片42の突出長さは、回転体11の高回転時に、半径方向において内周面29を超える長さになっている。また、一対のガイド片42の軸線方向での間隔長さは、軸線方向の両側に設定された所定のクリアランスEを慣性体12の厚みにそれぞれ加えた長さになっている。この長さの範囲は、規制部41が慣性体12の振れを規制する所定の範囲となる。この第3実施例では、軸線L2と平行な軸線上で緩衝部36の外周面28aと内周面29とが最も接近する隙間には、回転体11の高回転時に図4で説明した所定のクリアランスCが設定されている。ここで図4で説明した通り所定のクリアランスCは、半径方向での隙間ではなく、軸線L2と平行な軸線上での隙間である。
図11に示した緩衝体28は、例えば回転体11の低回転時に、慣性体12が軸線方向の振れるのを一対のガイド片42が所定の範囲で規制する。また、慣性体12と転動体13との軸線方向での当接、例えば切欠き部24と第1大径部14の内面との当接、または切欠き部24と第2大径部15の内面との当接を抑制できる。さらに、転動体13と回転体11との軸線方向での当接を抑制できる。よって、軸線方向での部品間の当接を抑制できるため、その軸線方向での衝突により生じる打音を低減できる。したがって、慣性体12の制振効果に寄与しない動きを抑制し、慣性体12のエネルギー損失を低減できる。一対のガイド片42は、この発明の実施形態における規制部の一例である。図11では、図1および図9等で説明した部材と同じ機能の部材に同符号を付与しており、ここでは同符号を付与した部材の詳しい説明を省略する。
図12は、緩衝体の第4実施例を示す断面図である。図12に示すように緩衝体28を、慣性体12側に取り付けてもよい。緩衝体28は、図11で説明した緩衝体と同じ構成、つまり緩衝部36および固定部37を備えている。緩衝部36は、外周面27と内周面29との間に介在する。固定部37は、リベット38によって慣性体12の軸線方向での両側面に固定されている。この第4実施例でも、緩衝体28の外周面28aおよび外周面27は、回転体11の高回転時に図4で説明した所定のクリアランスCを有するように構成されている。なお、図12では、図1および図11等で説明した部材と同じ機能の部材に同符号を付与しており、ここでは同符号を付与した部材の詳しい説明を省略する。
図13は、緩衝体の第5実施例を示す断面図である。図14は、図13に示した緩衝体を示す正面図である。図13に示すように第5実施例では、緩衝体28が第1緩衝部材44および第2緩衝部材45を備えている。第1緩衝部材44は、リベット38によって回転体11の第1プレート18に固定されている。第2緩衝部材45は、リベット38によって慣性体12の第2プレート22に固定されている。第1緩衝部材44は、外周面27における半径方向で外側に介在し、第2緩衝部材45は内周面29における半径方向で内側に介在する。第1緩衝部材44の外周面44aと第2緩衝部材45の内周面45aとが軸線L2と平行な軸線上で最も接近する隙間には、回転体11の高回転時に図4で説明した所定のクリアランスCが設定されている。ここで図4で説明した通り所定のクリアランスCは、半径方向での隙間ではなく、軸線L2と平行な軸線上での隙間である。第1緩衝部材44は、図13に示すように回転体11に対して慣性体12が相対的に回転する範囲θ1で外周面27における第2緩衝部材45に対向する位置に取り付けられている。図13および図14では、図1および図8等で説明した部材と同じ機能の部材に同符号を付与しており、ここでは同符号を付与した部材の詳しい説明を省略する。
図15は、緩衝体の第6実施例を示す断面図である。この第6実施例は、図13に示した第5実施例の変形例である。図15に示すように第2緩衝部材45は、一対のガイド片42を備えている。一対のガイド片42は、慣性体12の回転軸線L1方向の振れを規制する規制部41を構成する。一対のガイド片42は、図11で説明したガイド片42と同じ機能を持つ部材であり、第2緩衝部材45の内周面45aにおける軸線方向の両端から半径方向で内側に向けて突出している。
一方、第1緩衝部材44は、突条部47を備えている。突条部47は、第1緩衝部材44の外周面44aから半径方向で外側に突出している。突条部47の突出長さは、回転体11の高回転時に所定のクリアランスCを有する長さに設定されている。つまり、一対のガイド片42の間における半径方向で内側の内周面45aと突条部47における半径方向で外側の外周面47aとが軸線L2と平行な軸線上で最も接近する隙間には、回転体11の高回転時に所定のクリアランスCが設定されている。また、突条部47の軸線方向における厚み長さは、軸線方向において一対のガイド片42の間隔長さよりも短い長さになっている。これによれば、回転体11が特定条件の時に、内周面45aが外周面47aに当接する。このとき、第1緩衝部材44および第2緩衝部材45の二つで衝撃を吸収するため、回転体11および慣性体12の一方に緩衝体を設けた時に、その緩衝体と回転体11および慣性体12の他方とが当接することにより生じる打音と比べて、打音をより低減できる。なお、内周面45aと外周面47aとを当接させているが、これに限らず、例えば一対のガイド片42における半径方向で内側の一対の先端と、一対の先端に対向する第1緩衝部材44側の一対の対向面とを当接させてもよい。
なお、図15の実施例では、第1緩衝部材44と第2緩衝部材45とが凹凸嵌合になるような断面形状に形成しているが、これに限らず、例えば第1緩衝部材44をL字型断面形状に形成し、また、第2緩衝部材45を第1緩衝部材44のL字型断面形状を180度回転移動した逆L字型断面形状に形成して、L字型断面形状を構成する長辺同士が対向するように第1緩衝部材44および第2緩衝部材45を配置してもよい。また、図15では、図1および図11等で説明した部材と同じ機能の部材に同符号を付与しており、ここでは同符号を付与した部材の詳しい説明を省略する。
図16は、緩衝体の第7実施例を示す正面図である。第7実施例では、緩衝体の一例として板バネ49を備えている。図16に示すように板バネ49は、外周面27と内周面29との間に介在するように設けられている。例えば板バネ49は、回転体11の外周面27に取り付けられていてもよい。板バネ49は、バネ部50と、バネ部50を支持する支持部51とを備えている。支持部51は、リベット等により回転体11の両側面に固定されている。バネ部50は、内周面29と外周面27との間に入り込んで、回転体11の低回転時に内周面29と外周面27との半径方向での衝撃を吸収して打音を低減する。軸線L2と平行な線上でバネ部50の半径方向外側の先端と内周面29とが最も接近した隙間には、図4で説明した所定のクリアランスCが設定されている。なお、板バネ49を内周面29に設けてもよい。この場合、軸線L2と平行な線上でバネ部の半径方向内側の先端と外周面27とが最も接近した隙間に、回転体11の高回転時に所定のクリアランスCを設定すればよい。また、図16では、図1等で説明した部材と同じ機能の部材に同符号を付与しており、ここでは同符号を付与した部材の詳しい説明を省略する。
図17は、緩衝体の第8実施例を示す正面図である。第8実施例では、緩衝体の一例としてコイルバネ52を使用している。図17に示すように回転体11の外周面27には、窪み部53が形成されており、窪み部53には、コイルバネ52が圧入または接着により固定されている。コイルバネ52は、内周面29と外周面27との間に向けて突出しており、内周面29と外周面27とが半径方向で当接する時の衝撃をバネの圧縮により吸収して打音を低減する。軸線L2と平行な線上でコイルバネ52の半径方向外側の先端と内周面29とが最も接近した隙間には、図4で説明した所定のクリアランスCが設定されている。なお、コイルバネ52を内周面29に設けてもよい。この場合、軸線L2と平行な線上でコイルバネ52の半径方向内側の先端と外周面27とが最も接近した隙間に、回転体11の高回転時に所定のクリアランスCを設定すればよい。また、コイルバネ52の固定は、窪み部53に圧入または接着に限らず、例えばコイルバネ52を回転体11に固定する固定部材を別に備えていてもよい。なお、図17では、図1等で説明した部材と同じ機能の部材に同符号を付与しており、ここでは同符号を付与した部材の詳しい説明を省略する。
ところで、図1で説明した捩り振動低減装置10は、回転体11の半径方向の外側で、かつ回転軸線L1を中心とする回転方向に慣性体12が回転体11に対して相対的に回転可能に配置された構成になっているが、この発明ではこれに限らず、軸線方向での一方側または両側で慣性体が相対回転する構成であってもよい。そのような捩り振動低減装置10は、図18で説明するように図1で説明した以外の構成であってもよい。
図18は、捩り振動低減装置の別の実施例を示す断面図である。図18に示すように、捩り振動低減装置10では、環状の慣性体12が円板状の回転体11の軸線方向における一方側に、回転体11に対して相対的に回転可能に配置されている。回転体11は、軸部54と支持部20とを備える。軸部54は、回転体11の回転軸であり、回転体11に連結されてトルクを回転体11に伝達する。転動体13は、図1で説明した第1大径部14、第2大径部15および連結部16を同じ径で形成した円柱形状になっている。なお、支持部20が嵌合する溝を転動体13に設けてもよい。
慣性体12は、回転体11が高回転時に、軸部54の回転中心である回転軸線L1を中心に回転する。つまり、慣性体12は、その中心に孔部55が形成されており、その孔部55には、軸部54が貫通している。慣性体12には、回転軸線L1から同一の半径位置の円周上に一定の間隔でガイド孔56が複数形成されている。複数のガイド孔56は、慣性体12を厚み方向(軸線方向)に貫通して形成されており、各ガイド孔56には、転動体13がそれぞれ配置されている。各ガイド孔56は、その内部に配置される転動体13が回転体11の回転方向に所定の範囲で往復動できる適宜の形状および大きさに形成されている。つまり、各ガイド孔56は、半径方向で外側に転動面57を備えている。転動体13は、回転体11が高回転時に、転動面57の最外周位置に押し付けられる。なお、図18では、図1で説明した部材と同じ機能の部材に同符号を付与しており、同符号を付与した部材についてはここでの詳しい説明を省略する。
このような捩り振動低減装置10では、回転体11の低回転時に、慣性体12の孔部55の内周面が軸部54の外周面54aに当接することがある。そこで、孔部55の内周面と外周面54aとの間に緩衝体28を介在させている。例えば、環状の緩衝体28を孔部55の内周面に設けてもよい。緩衝体28の内周面と外周面54aとの隙間には、回転体11の高回転時に図4で説明した所定のクリアランスCが設定されている。
なお、緩衝体28は、軸部54の外周面54aに設けられていてもよいし、または外周面54aと慣性体12の孔部55の内周面との両方に設けられていてもよい。このように、この発明の捩り振動低減装置10は、要は回転体11と慣性体12とが回転軸線L1を中心に回転する同一面内で半径方向に所定のクリアランスCを空けて対向する内周面と外周面とを備えた構成であれば何れの構成であってもよい。また、図18で説明した実施例では、図11および図15に示した規制部41を組み合わせることが可能である。
ところで、図4で説明したようにクリアランスAの長さが移動量の長さBよりも長い場合には、第2転動面26の端26bが転動体13の外周を超えて慣性体12が回転する。このとき、第1側面20aと第1内壁面24aとが当接して打音が発生することがある。そこで、この発明の緩衝体28は、回転体11と慣性体12とが回転方向で当接する時の衝撃を緩衝する緩衝部を備えてもよい。そのような緩衝体28の一例を図19および図20に説明する。
図19は、緩衝体の第9実施例を示す正面図である。図20は、図19に示した緩衝体を示す斜視図である。図19では、小径部33を切断して第2大径部15を省略し、緩衝体28の全体を露呈して記載している。図20は、転動体13を省略して緩衝体28の上方側から視た斜視図を示している。なお、図19および図20では、図1で説明した部材と同じ機能の部材に同符号を付与しており、同符号を付与した部材についてはここでの詳しい説明を省略する。
図19および図20に示すように、緩衝体28は、第1緩衝部59、第2緩衝部60、第3緩衝部61、第4緩衝部62および固定部63を一体的に備えている。第1緩衝部59は、支持部20に対して回転方向で一方向とは逆の他方向側に配置された内周面29とその内周面29に半径方向で対向する外周面27との間に介在するように設けられている。回転体11が特定条件の時に外周面27と内周面29とが当接する時の衝撃を第1緩衝部59が緩衝してその衝撃により生じる打音を低減する。第2緩衝部60は、支持部20に対して回転方向で一方向側に配置された内周面29とその内周面29に半径方向で対向する外周面27との間に介在するように設けられている。第2緩衝部60は、第1緩衝部59と同様に、回転体11が特定条件の時に内周面29と外周面27とが半径方向で当接する際の衝撃を緩衝してその衝撃により生じる打音を低減する。第1緩衝部59における半径方向で外側の外周面59aとその外周面59aに半径方向で対向する内周面29との隙間には、回転体11の高回転時に図4で説明した所定のクリアランスCが設定されている。第2緩衝部60における半径方向で外側の外周面60aとその外周面60aに半径方向で対向する内周面29との隙間には、回転体11の高回転時に図4で説明した所定のクリアランスCが設定されている。
第3緩衝部61は、第1側面20aと第1内壁面24aとの間に介在するように設けられている。第3緩衝部61は、慣性体12が回転体11に対して一方向に向けて回転した時に第1側面20aと第1内壁面24aとが当接する時の衝撃を緩衝してその衝撃により生じる打音を低減する。第3緩衝部61における回転方向で他方向側の第3側面61aと第1内壁面24aとの間には、回転体11が高回転時に、回転方向に所定のクリアランスF(図19参照)を有する。クリアランスFは、慣性体12が回転体11に対して一方向に回転して転動体13が最外周位置25aから回転方向で他方向の端25bに転動するまで、第3側面61aと第1内壁面24aとが当接するのを防止するための隙間である。なお、第3緩衝部61は、この発明の実施形態における回転方向用緩衝部材の一例である。第1側面20aは、この発明の実施形態における他方の側面の一例である。第1内壁面24aは、この発明の実施形態における他方の内壁面の一例である。
第4緩衝部62は、第2側面20bと第2内壁面24bとの間に介在するように設けられている。第4緩衝部62は、回転体11に対して慣性体12が他方向に回転した時に第2側面20bと第2内壁面24bとが当接する時の衝撃を緩衝し、その当接により生じる打音を低減する。第4緩衝部62における回転方向で一方向側の第4側面62aと第2内壁面24bとの間には、回転体11が高回転時に、回転方向に所定のクリアランスG(図19参照)を有するように構成されている。クリアランスGは、回転体11に対して慣性体12が他方向に回転して転動体13が最外周位置25aから回転方向で一方向の端25cに転動するまで、第4側面62aと第2内壁面24bとが当接するのを防止するための隙間である。固定部63は、例えば複数のリベット38によって緩衝体28を回転体11の外周面27に固定するためのものである。なお、第4緩衝部62は、この発明の実施形態における回転方向用緩衝部材の一例である。第2側面20bは、この発明の実施形態における一方の側面の一例である。第2内壁面24bは、この発明の実施形態における一方の内壁面の一例である。
なお、図19および図20で説明した実施例では、固定部63が回転体11における軸線方向で一方側の面のみに設けられている。しかし、このような構成に限らず、例えば回転体11の動バランスを考慮して固定部63を回転体11における軸線方向での両側面に設けてもよい。つまり、緩衝体28に固定部63を設ける位置は、回転体11の動バランスを考慮した位置としてもよい。また、第1緩衝部59および第2緩衝部60には、図11で説明した規制部41を組み合わせることが可能である。
また、図19および図20に示した緩衝体28は、第1緩衝部59、第2緩衝部60、第3緩衝部61および第4緩衝部62を一つのパーツに一体的に設けた構成になっている。このため、緩衝体28は、支持部20の下方で、かつ第2大径部15が半径方向に移動する範囲を除く範囲で、第1緩衝部59と第2緩衝部60とが回転方向で繋がっている。そこで、第1緩衝部59と第2緩衝部60とが繋がっている部分に、小径部33とガイド溝21の内側面34との当接により生じる衝撃を緩衝する第5緩衝部64を備えてもよい。つまり第5緩衝部64は、小径部33がガイド溝21の内側面34に当接すると同時またはその後で第2大径部15に当接して、小径部33と内側面34とが当接した時の衝撃を緩衝する。第5緩衝部64は、第2大径部15の外周の半径と同じ半径の円弧面となっており、第5緩衝部64と第2大径部15の外周面とは、半径方向に所定のクリアランスHが設定されるように構成されている。クリアランスHは、クリアランスAと同じ長さのクリアランスになっている。なお、第5緩衝部64は、回転体11における軸線方向での反対側の面に設けられていてもよい。
さらに、図19および図20に示した緩衝体28は、第1緩衝部59、第2緩衝部60、第3緩衝部61および第4緩衝部62を一つのパーツに一体的に設けているが、代わりに第1緩衝部59と第3緩衝部61とを備えた第1パーツと、第2緩衝部60と第4緩衝部62とを備えた第2パートとに別々に分けて構成してもよい。つまりガイド溝21に対して回転方向における一方側に配置される第2パーツと他方側に配置される第1パーツとに分けてもよい。
さらにまた、図19および図20に示した緩衝体28を回転体11に設けているが、緩衝体28を慣性体12に設けてもよい。この場合には、緩衝体28が第1緩衝体および第2緩衝体との2つのパーツで構成してもよい。第1緩衝体は、第1内壁面24aとその第1内壁面24aに繋がる内周面29の一部とを覆うように設けられていてよい。また、第2緩衝体は、第2内壁面24bとその第2内壁面24bに繋がる内周面29の一部とを覆うように設けられていてもよい。
なお、緩衝体28としては、第1緩衝部59および第2緩衝部60を省略し、第3緩衝部61と第4緩衝部62とを一体的に備えた構成、つまり回転体11の回転方向での回転体11と慣性体12との当接を緩衝する構成のみを備えていてもよい。そのような緩衝体の参考例を以下に説明する。
図21は、回転体と慣性体との回転方向での当接を緩衝する緩衝体の第1参考例を示す正面図である。図22は、図21に示した緩衝体を示す断面図である。図21および図22に示すように、第1参考例の緩衝体は、第1緩衝体70と第2緩衝体71とで構成されており、第1緩衝体70および第2緩衝体71は、別パーツで構成されている。第1緩衝体70は、第1内壁面24aと第1側面20aとの間に介在するように、つまり第1内壁面24aを覆うように慣性体12に設けられている。第1緩衝体70における回転方向で一方向側の第3内壁面70aと第1側面20aとは、回転体11の高回転の時に、回転方向に所定のクリアランスF(図22参照)を有するように構成されている。クリアランスFは、回転体11に対して慣性体12が一方向に回転して第1大径部14および第2大径部15が最外周位置25a,26aから回転方向で他方向の端25b,26bに転動するまで、第3内壁面70aと第1側面20aとが接触するのを防止するための隙間である。
第2緩衝体71は、第2内壁面24bと第2側面20bとの間に介在するように、つまり第2内壁面24bを覆うように慣性体12に固定されている。第2緩衝体71における回転方向で他方向側の第4内壁面71aと第2側面20bとは、回転体11の高回転の時に、回転方向に所定のクリアランスG(図22参照)を有するように構成されている。クリアランスGは、回転体11に対して慣性体12が一方向とは逆の他方向に回転して第1大径部14および第2大径部15が最外周位置25a,26aから一方向の端25c,26cに転動するまで、第4内壁面71aと第2側面20bとが接触するのを防止するための隙間である。第1緩衝部74および第2緩衝部75の厚み方向の長さ(軸線方向の長さ)は、第1大径部14と第2大径部15との間隔よりも短くなっている。図21および図22で説明した参考例では、回転方向での当接を緩衝して打音を低減することを目的としているため、図4で説明した所定のクリアランスCの管理は必要ない。しかし、回転方向での当接を緩衝し、かつ半径方向での当接を緩衝して当接時の打音を低減することを目的とする場合には、この参考例に、図8ないし図17で説明した各実施例の何れか一つを組み合わせて使用することができる。なお、図21および図22では、図1で説明した部材と同じ機能の部材に同符号を付与しており、同符号を付与した部材についてはここでの詳しい説明を省略する。
図21および図22に示した第1参考例では、回転方向用緩衝体を構成する第1緩衝体70および第2緩衝体71を慣性体12に設けているが、代わりに回転方向用緩衝体を回転体11に設けてもよい。そのような緩衝体の参考例を以下に説明する。
図23は、緩衝体の第2参考例を示す斜視図である。図23では、第2大径部15を省略して支持部20を露呈して示している。図24は、図23に示した緩衝体73を示す断面図である。図23および図24に示すように支持部20には、回転方向用緩衝体である緩衝体73が取り付けられている。緩衝体73は、支持部20の第1側面20aを覆う第1緩衝部74および第2側面20bを覆う第2緩衝部75を一体的に備えている。第1緩衝部74は、第1内壁面24aと第1側面20aとの間に介在するように支持部20に固定されており、回転方向で他方側に第5側面74aを有する。第5側面74aと第1内壁面24aとは、回転体11の高回転の時に、回転方向に所定のクリアランスF(図24参照)を有するように構成されている。クリアランスFは、回転体11に対して慣性体12が一方向に向けて回転して第1大径部14および第2大径部15が最外周位置25a,26aから回転方向で他方向の端25b,26bに転動するまで、第5側面74aと第1内壁面24aとが接触するのを防止するための隙間である。
第2緩衝部75は、第2内壁面24bを覆うように、つまり第2内壁面24bと第2側面20bとの間に介在するように支持部20に設けられており、回転方向で一方側に第6側面75aを有する。第6側面75aと第2内壁面24bとは、回転体11の高回転の時に、回転方向に所定のクリアランスG(図24参照)を有するように構成されている。クリアランスGは、回転体11に対して慣性体12が他方向に回転して第1大径部14および第2大径部15が最外周位置25a,26aから回転方向で一方向の端25c,26cに転動するまで、第6側面75aと第2内壁面24bとが接触するのを防止するための隙間である。第1緩衝部74および第2緩衝部75の厚み方向の長さ(軸線方向の長さ)は、第1大径部14と第2大径部15との間隔よりも短い。
なお、図23および図24で説明した参考例では、回転方向での当接を緩衝することを目的としているため、図4で説明した所定のクリアランスCの管理は必要ない。しかし、回転方向での当接を緩衝し、かつ半径方向での当接を緩衝して当接時の打音を低減することを目的とする場合には、この参考例に、図8ないし図17で説明した各実施例の何れか一つを組み合わせて使用することができる。図23および図24では、図1等で説明し材と同じ機能の部材に同符号を付与しており、ここでは同符号を付与した部材についての詳しい説明を省略する。
ところで、前述した図19および図20で説明した緩衝体28は、第1緩衝部59から第4緩衝部62および第5緩衝部64を一体的に備えて構成されているが、第1緩衝部59から第4緩衝部62を省略し、第5緩衝部64のみを備えた緩衝体28としてもよい。そのような緩衝体の参考例を図25に示す。
図25は、緩衝体の第3参考例を示す正面図である。第3参考例の緩衝体76には、図19で説明した第5緩衝部64のみが設けられている。図25に示すように緩衝体76は、支持部20の基部に取り付けられ、第2大径部15の外周の半径と略同一の半径を有する円弧面65を有する。円弧面65と第2大径部15の外周面とは、回転体11が高回転時に、半径方向に所定のクリアランスHが設定されるように構成されている。クリアランスHは、クリアランスAと同じ長さのクリアランスになっている。このため、小径部33がガイド溝21の内側面34に当接すると略同時に第2大径部15が緩衝体76の円弧面65に当接して、小径部33と内側面34とが当接する時の衝撃を吸収し、その当接により発生する打音を低減する。なお、図25では、図1および図19等で説明したと同じ機能の部材に同符号を付与しており、ここでは同符号を付与した部材についての詳しい説明を省略する。
緩衝体76の円弧面65は、回転体11における軸線方向で一方側の面のみに設けられた形態になっている。そこで、回転体11の動バランスを考慮して、回転体11における軸線方向で他方側の面にも円弧面65を備えてもよい。つまり、第2大径部15および円弧面65の当接と、第1大径部14および円弧面65の当接との少なくとも一方の当接により生じる衝撃を吸収するように緩衝体76を構成してもよい。また、第1大径部14または第2大径部15と円弧面65との当接を緩衝する代わりに、小径部33とガイド溝21の内側面34との少なくとも一方に緩衝体を設けても同様の効果を奏することができる。また、図25で説明した参考例では、転動体13とガイド溝21との衝撃を吸収して打音を低減することを目的としている。このため、図4で説明した所定のクリアランスCの管理は必要ない。しかし、転動体13とガイド溝21との当接を緩衝することに加えて回転体11と慣性体12との半径方向での当接を緩衝して打音を低減することを目的とする場合には、この参考例に、図8ないし図17で説明した各実施例の何れか一つを組み合わせて使用することでさらなる打音の低減を図ることができる。さらに、この参考例では、図21および図23で説明した各参考例の何れか一つを組み合わせて使用することができる。また、上述した各実施形態に記載の緩衝体は、複数の緩衝体を円環状に一体として形成してもよい。このように形成することで部品点数の減少を図ることができる。
図26は、この発明の別の実施例を示す正面図である。図26は、回転体11が低回転時でかつトルク変動が生じた時に、転動体13が転動面26の端26bに転動してクリアランスAが詰まった状態を示している。また、図26では、ガイド溝21が回転体11が回転する円周上における真上に回転した状態を示す。この実施例では、クリアランスAが詰まる時に、前述したクリアランスCおよびクリアランスFとの両方が詰まるように各クリアランスを設定している。クリアランスFは、回転体11の回転方向における第1内壁面24aと第1側面20aとの間のクリアランスである。
つまりクリアランスAは、転動体13が転動面26を転動する分の移動量と慣性体12が回転体11に対して落下する移動量とを含む。回転体11が低回転時でかつトルク変動が生じた時に、転動体13が転動面26の端26bに転動しかつ転動体13がガイド溝21の内側面34に向けて移動する。このとき慣性体12が回転体11に向けて落下する。これらの要因により小径部33が内側面34に当接する。実際には内側面34における転動体13の中心に対して端26bとは逆側の面である。つまり転動体13が転動面26と内側面34との間でロックされ、慣性体12の回転体11に対する相対回転が阻止される。クリアランスCは、転動体が転動面26の端26bに転動した際に、ガイド溝21における半径方向で内側の内側面34と小径部33との間に設定されたクリアランスAと同じにまたはクリアランスAよりも先に詰まるクリアランスに設定されている。
さらに、クリアランスAが詰まると同じにまたはクリアランスAよりも先にクリアランスFが詰まる。つまりクリアランスFは、転動体が転動面26の端26bに転動した際に、ガイド溝21における半径方向で内側の内側面34と小径部33との間に設定されたクリアランスAと同じにまたはクリアランスAよりも先に詰まるクリアランスに設定されている。
転動体13が逆側の端26cに転動した際には、クリアランスAが詰まると同じにまたはクリアランスAよりも先にクリアランスCおよびクリアランスGが詰まる。クリアランスGは、回転体11の回転方向で第2内壁面24bと第2側面20bとの間のクリアランスである。なお、図26では、図1等で説明したと同じ機能の部材に同符号を付与しており、ここでは同符号を付与した部材についての詳しい説明を省略する。
以上、この発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、この発明は上述した実施例に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
10…捩り振動低減装置、 11…回転体、 12…慣性体、 13…転動体、 14…第1大径部、 15…第2大径部、 20…支持部、 20a…第1側面、 20b…第2側面、 21…ガイド溝、 24…切欠き部、 24a…第1内壁面、 24b…第2内壁面、 25…第1転動面、 26…第2転動面、 27…外周面、 28…緩衝体、 29…内周面、 59…第1緩衝部、 60…第2緩衝部、 61…第3緩衝部、 61a…第3側面、 62…第4緩衝部、 62a…第4側面。

Claims (6)

  1. トルクが入力されて回転する回転体と、前記トルクが変動することにより前記回転体に対して相対的に回転する慣性体と、前記回転体および前記慣性体をトルク伝達可能に連結する複数の転動体と、前記回転体の外周部における複数箇所に設けられており、前記複数の転動体のそれぞれを前記回転体の回転方向に拘束し、かつ前記回転体の半径方向に移動可能に係合する複数の支持部と、前記複数の転動体のそれぞれが係合するように前記慣性体に複数設けられており、前記回転体の回転中心から外れた箇所に曲率中心を有する円弧面になっている転動面とを備え、前記慣性体の前記回転体に対する相対回転によって前記回転体の捩り振動を抑制する捩り振動低減装置において、
    前記回転体は、前記回転中心に対して前記半径方向で外側に設けられた外周面を備え、
    前記慣性体は、前記回転中心に対して前記半径方向で内側に、かつ前記外周面に半径方向で対向して設けられた内周面を備え、
    前記内周面および前記外周面は、前記転動体が前記転動面上の回転中心から最も離れた最外周位置に押圧された状態で前記回転体が回転する際に、重力方向に所定の第1クリアランスを有するように構成されており、
    前記所定の第1クリアランスは、前記回転体と前記慣性体とに回転差が生じたときに、前記支持部における前記半径方向で内側の内側面と前記転動体との間に設定された第2クリアランスよりも先に詰まるクリアランスに設定されており、
    前記外周面と前記内周面との少なくとも一方の面には、緩衝体が設けられている
    とを特徴とする捩り振動低減装置。
  2. 請求項1に記載の捩り振動低減装置において、
    前記緩衝体には、前記慣性体が前記回転中心の軸線方向に振れるのを規制する規制部が設けられている、
    ことを特徴とする捩り振動低減装置。
  3. 請求項1または2に記載の捩り振動低減装置において、
    前記慣性体は、前記半径方向の外側で前記回転体に対して相対的に回転可能に配置され、かつ前記複数の支持部が入り込む複数の切欠き部を前記内周面に備え、
    前記緩衝体は、前記回転体における前記回転方向での前記複数の支持部間の前記外周面にそれぞれ設けられている、
    ことを特徴とする捩り振動低減装置。
  4. 請求項1または2に記載の捩り振動低減装置において、
    前記慣性体は、前記半径方向の外側で前記回転体に対して相対的に回転可能に配置され、かつ前記複数の支持部が入り込む複数の切欠き部を前記内周面に備え、
    前記緩衝体は、前記慣性体における前記回転方向での前記複数の切欠き部間の前記内周面にそれぞれ設けられている、
    ことを特徴とする捩り振動低減装置。
  5. 請求項1または2に記載の捩り振動低減装置において、
    前記慣性体は、前記半径方向の外側で前記回転体に対して相対的に回転可能に配置され、かつ前記複数の支持部が入り込む複数の切欠き部を前記内周面に備え、
    前記緩衝体は、前記回転体における前記回転方向での前記複数の支持部間の前記外周面にそれぞれ設けられた第1緩衝部材と、前記慣性体における前記回転方向での前記複数の切欠き部間の前記内周面にそれぞれ設けられた第2緩衝部材とを備え、
    前記第1緩衝部材は、前記慣性体が前記回転体に対して相対的に回転する範囲で前記外周面における前記第2緩衝部材と対向する位置に設けられている、
    ことを特徴とする捩り振動低減装置。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載の捩り振動低減装置において、
    前記慣性体は、前記半径方向の外側で前記回転体に対して相対的に回転可能に配置され、かつ前記複数の支持部が入り込む複数の切欠き部を前記内周面に備え、
    前記緩衝体は、前記支持部における前記回転方向で一方向の外側に配置された一方の側面と前記切欠き部における前記一方の側面に前記一方向に対向する一方の内壁面との間、および前記支持部における前記回転方向で他方向の外側に配置された他方の側面と前記切欠き部における前記他方の側面に前記他方向に対向する他方の内壁面との間にそれぞれ介在する回転方向用緩衝部材を備えている、
    ことを特徴とする捩り振動低減装置。
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