JP7091128B2 - 粒子、及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本実施形態に係る粒子の製造方法は、少なくとも、ラジカル重合性モノマー、有機シラン化合物、ラジカル重合開始剤、及び水溶性ポリマーを、水溶液(水系媒体)と混合して乳濁液を調製する工程(第一の工程)を有する。ここで用いられる有機シラン化合物は、ケイ素原子にアルコキシ基が結合し、さらにラジカル重合性を有する化合物である。なお、得た乳濁液を、加熱する工程(第二の工程)を有していても良い。なお、本実施形態に係る製造方法によって製造される粒子を以下では、ポリマー微粒子と呼ぶことがある。本実施形態に係る粒子の製造方法によって製造される粒子は、有機シラン化合物に由来するシリカ(シラノール基)の存在により、粒子表面の親水性が高いため、BSAを用いることなく、非特異吸着を抑制できる。また、BSAのような天然物を用いていないので、粒子毎の非特異吸着の抑制能力の差が小さい。言い換えると、粒子を製造する上で、非特異吸着の抑制能力の再現性が高い。
次に、本実施形態に係る粒子の製造方法の一例を説明する。
ラジカル重合性モノマーは、スチレン系モノマー、アクリレート系モノマー、メタクリレート系モノマーからなる群より選択される少なくとも一つを用いることができる。例えば、スチレン、ブタジエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリロニトリル、アクリル酸メチルなどを挙げることができる。これらのモノマーの群より選択される少なくとも一つを用いることができる。すなわち、これらの中から、単独であるいは複数種組み合わせて使用できる。また一つの分子内に二重結合を2つ以上有するモノマー、例えばジビニルベンゼンを架橋剤として用いてもよい。
有機シラン化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。これらのモノマーの群より選択される少なくとも一つを用いることができる。すなわち、これらの中から、単独であるいは複数種組み合わせて使用してもよい。
ラジカル重合開始剤としては、アゾ化合物、有機過酸化物などから広く使用することができる。具体的には、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、4,4’-アゾビス(4-シアノ吉草酸)、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオン酸)ジメチル、tert-ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、過硫酸アンモニウム(APS)、過硫酸ナトリウム(NPS)、過硫酸カリウム(KPS)などをあげることができる。
水溶性ポリマーは、ポリマー微粒子の合成時に保護コロイドとして働き、生成されるポリマー微粒子の粒径の制御に寄与する。好ましい水溶性ポリマーとしては、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドンの中から1種あるいは複数種組み合わせて用いて構わない。分子量は、10000以上1000000以下が好ましく、30000以上50000以下がさらに好ましい。分子量が1万より小さいと保護コロイド性が小さくなくなり、分子量が1000000を超えると水系媒体の粘度が上昇し扱いにくくなるからである。また、これら水溶性ポリマーは、その一部が合成後の粒子表面に物理吸着、化学吸着などで密着していても構わない。
このようにして作製したポリマー微粒子は、検体検査用の前駆体粒子である。この前駆体粒子に抗体を固定化し検体検査用の粒子として用いることができる。
本実施形態では、本実施形態に係る粒子と、反応性官能基に結合したリガンドとを有するアフィニティー粒子を提供できる。本実施形態において、リガンドとは、特定の標的物質が有する受容体に特異的に結合する化合物のことである。リガンドが標的物質と結合する部位は決まっており、選択的または特異的に高い親和性を有する。例えば、抗原と抗体、酵素タンパク質とその基質、ホルモンや神経伝達物質などのシグナル物質とその受容体、核酸などが例示されるが、本実施形態におけるリガンドはこれらに限定されない。核酸としてはデオキシリボ核酸等が挙げられる。本実施形態におけるアフィニティー粒子とは、標的物質に対して選択的または特異的に高い親和性(アフィニティー)を有する。本実施形態におけるリガンドが、抗体、抗原、及び核酸のいずれかであることが好ましい。
本実施形態における体外診断用の検査試薬、すなわち体外診断による検体中の標的物質の検出に用いるための検査試薬は、本実施形態に係るアフィニティー粒子と、アフィニティー粒子を分散させる分散媒を有する。本実施形態における試薬中に含有される本実施形態に係るアフィニティー粒子の量は、0.001質量%から20質量%が好ましく、0.01質量%から10質量%がより好ましい。本実施形態に係る試薬は、本発明の目的を達成可能な範囲において、本実施形態に係るアフィニティー粒子の他に、溶剤やブロッキング剤などの第三物質を含んでも良い。溶剤やブロッキング剤などの第三物質は2種類以上を組み合わせて含んでも良い。本実施形態において用いる溶剤の例としては、リン酸緩衝液、グリシン緩衝液、グッド緩衝液、トリス緩衝液、アンモニア緩衝液などの各種緩衝液が例示されるが、本実施形態における試薬に含まれる溶剤はこれらに限定されない。
本実施形態における体外診断による検体中の標的物質の検出に用いるための検査キットは、上記試薬と、上記試薬を内包する筐体とを有する。本実施形態に係るキットとしては、ラテックス凝集測定用増感剤を含有させても良い。ラテックス凝集測定用増感剤として、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアルギン酸等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。また、本実施形態に係るキットは、陽性コントロール、陰性コントロール、血清希釈液等を備えていても良い。陽性コントロール、陰性コントロールの媒体として、測定しうる標的物質が含まれていない血清、生理食塩水の他、溶剤を用いても良い。本実施形態に係るキットは、通常の体外診断による検体中の標的物質の検出に用いるためのキットと同様にして、本実施形態に係る標的物質の検出方法に使用できる。また、従来公知の方法によって標的物質の濃度も測定することができ、特に、ラテックス凝集法による検体中の標的物質の検出に用いることが好適である。
本実施形態における体外診断による検体中の標的物質の検出方法は、本実施形態に係るアフィニティー粒子と、標的物質を含む可能性のある検体とを混合する工程を有する。また、本実施形態に係るアフィニティー粒子と検体との混合は、pH3.0からpH11.0の範囲で行われることが好ましい。また、混合温度は20℃から50℃の範囲であり、混合時間は1分から20分の範囲である。また、本検出方法は、溶剤を使用することが好ましい。また、本実施形態に係る検出方法における本実施形態に係るアフィニティー粒子の濃度は、反応系中、好ましくは0.001質量%から5質量%、より好ましくは0.01質量%から1質量%である。本実施形態に係る検出方法は、本実施形態に係るアフィニティー粒子と検体との混合の結果として生じる凝集反応を光学的に検出すること、すなわちラテックス凝集法により検体中の標的物質を検出することが好ましい。具体的には、検査試薬に、検体を混合して混合液を得る工程と、混合液に、光を照射する工程と、混合液に照射された光の、透過光または散乱光の少なくともいずれかを検出する工程を有する。混合液において生じる上記凝集反応を光学的に検出することで、検体中の標的物質が検出され、更に標的物質の濃度も測定することができる。前記凝集反応を光学的に検出する方法としては、散乱光強度、透過光強度、吸光度等を検出可能な光学機器を用いて、これらの値の変化量を測定すれば良い。
200mlのフラスコにリン酸塩緩衝液pH7.4(キシダ化学株式会社製)90g添加し、ポリビニルピロリドンK-30(キシダ化学株式会社製、分子量40000)0.9gを溶かした。次に3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製 LS-3380)3.0g、スチレン(キシダ化学株式会社製)9.0gを添加し、室温で窒素を吹き込みながら撹拌を10分間行った。その後オイルバスでフラスコ内の乳濁液を70℃に加熱した。ペルオキソ二硫酸カリウム(和光純薬工業株式会社製)0.3gをリン酸塩緩衝液pH7.4(キシダ化学株式会社製)15mlに溶かした溶液を、前記70℃に加熱した乳濁液中に添加した。70℃のまま7時間撹拌した後、室温に戻しポリマー微粒子の分散液を得た。
200mlのフラスコにリン酸塩緩衝液pH6.4(キシダ化学株式会社製)90g添加し、ポリビニルピロリドンK-30(キシダ化学株式会社製、分子量40000)0.9gを溶かした。次に3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製 LS-3380)0.4g、スチレン(キシダ化学株式会社製)11.6gを添加し、室温で窒素を吹き込みながら撹拌を10分間行った。その後オイルバスでフラスコ内の乳濁液を70℃に加熱した。ペルオキソ二硫酸カリウム(和光純薬工業株式会社製)0.3gを水15mlに溶かした溶液を、前記75℃に加熱した乳濁液中に添加した。75℃のまま6時間撹拌した後、室温に戻しポリマー微粒子の分散液を得た。
200mlのフラスコにリン酸塩緩衝液pH9.0(キシダ化学株式会社製)90g添加し、ポリビニルピロリドンK-30(キシダ化学株式会社製、分子量40000)0.4gを溶かした。次に3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製 LS-3380)7.2g、スチレン(キシダ化学株式会社製)4.8gを添加し、室温で窒素を吹き込みながら撹拌を10分間行った。その後オイルバスでフラスコ内の乳濁液を70℃に加熱した。ペルオキソ二硫酸カリウム(和光純薬工業株式会社製)0.3gを水15mlに溶かした溶液を、前記80℃に加熱した乳濁液中に添加した。80℃のまま4時間撹拌した後、室温に戻しポリマー微粒子の分散液を得た。
実施例1で作製した1.0重量%ポリマー微粒子分散液を0.1重量%に希釈し、アミノプロピルトリメトキシシランを溶液に対して0.05wt%の割合で投入し、14時間室温にて撹拌を行い、ポリマー微粒子の表面をアミノ基で修飾した。
実施例1で作製した1.0重量%ポリマー微粒子分散液を0.1重量%に希釈し、28wt%のアンモニア水を2wt%、メルカプトプロピルプロピルトリメトキシシランを溶液に対して0.05wt%の割合で投入した。そして、14時間室温にて撹拌を行い、ポリマー微粒子の表面をチオール基で修飾した。
実施例1で作製した1.0重量%ポリマー微粒子分散液を0.1重量%に希釈し、アミノプロピルトリメトキシシランを溶液に対して0.05wt%の割合で投入し、14時間室温にて撹拌を行い、ポリマー微粒子の表面をアミノ基で修飾した。0.1%に調整した前記アミノ基で表面を修飾したポリマー微粒子分散液に、ジメチルスルホキシドに溶解した無水コハク酸を溶液に対して0.1wt%の割合で投入し、14時間室温にて撹拌を行い、ポリマー微粒子の表面をカルボキシル基で修飾した。
実施例1で作製した1.0重量%ポリマー微粒子分散液を0.1重量%に希釈し、Si-tag融合プロテインA(有限会社シリコンバイオ製 抗体結合タンパク質(プロテインA)と、シラノール基に結合するペプチドとの融合タンパク質)を添加した。そして、ポリマー微粒子表面にSi-tag融合プロテインAを固定化した。
実施例1で作製した1.0重量%ポリマー微粒子分散液に、3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランを溶液に対して0.5wt%、グリシンを0.5wt%、28wt%のアンモニア水を2wt%、の割合で投入し、14時間室温にて撹拌を行った。そして、ポリマー微粒子の表面をグリシジル基で修飾した。
実施例1で作製した1.0重量%ポリマー微粒子分散液に、トリメトキシプロピルコハク酸無水物のジメチルスルホキシド溶液を溶液に対して0.4wt%の割合で添加し、14時間室温にて撹拌を行い、ポリマー微粒子の表面をジカルボキシル基で修飾した。
実施例4、6、8、9で作製した各ポリマー微粒子分散液に抗C反応性蛋白(以後CRPと略す)を以下の通り結合した。
実施例5で作製したポリマー微粒子に抗CRP抗体を結合した。チオール反応性の抗体を得るために、抗CRP抗体溶液にEMCS (N-(6-Maleimidocaproyloxy)succinimide)を加えて、抗体にマレイミド基を導入した。ポリマー微粒子分散液を、15000rpm(20400g)、15分間、遠心して微粒子を沈殿させた。上清を除去した後、微粒子のペレットを、緩衝液で再分散させ、これにあらかじめマレイミド化した抗CRP抗体を加えた。室温、180分間撹拌した後、遠心分離によって、粒子を回収した。粒子を、緩衝液で十分に洗浄して、抗CRP抗体が結合した微粒子を得た。抗体が結合していることは、抗体を加えた緩衝液中の抗体濃度の減少量をBCAアッセイで測定することで確認した。粒子1個あたり、抗体が約100から500個結合していることが分かった。本実施例で得られた抗体が結合した微粒子は、緩衝液中で安定に分散しており、BSAでポストコートする必要はなかった。
実施例7で作製したポリマー微粒子に抗CRP抗体を結合した。実施例7のポリマー微粒子分散液を、15000rpm(20400g)、20分間、遠心して微粒子を沈殿させた。上清を除去した後、微粒子のペレットを、緩衝液で再分散させ、これに抗CRP抗体を抗体終濃度200μg/mLとなるように加えた。4℃で、16時間撹拌した後、遠心分離によって、粒子を回収した。粒子を、緩衝液で十分に洗浄して、抗CRP抗体が結合した微粒子を得た。抗体が結合していることは、抗体を加えた緩衝液中の抗体濃度の減少量をBCAアッセイで測定することで確認した。粒子1個あたり、抗体が約500個結合していることが分かった。本実施例で得られた抗体が結合した微粒子は、緩衝液中で安定に分散しており、BSAでポストコートする必要はなかった。
IMMUTEX 免疫診断用ポリマー粒子P0113 (JSR株式会社製 粒径0.187μmのポリスチレン粒子にカルボキシル基を結合したポリマー粒子)を、粒子の濃度を1.0重量%に調製した。
IMMUTEX 免疫診断用ポリマー粒子P0307 (JSR株式会社製 粒径0.351μmのポリスチレン粒子にカルボキシル基を結合したポリマー粒子)を、粒子の濃度を1.0重量%に調製した。
比較例1、比較例2のポリマー微粒子に抗CRP抗体を結合した。比較例1、比較例2のポリマー微粒子分散液を、15000rpm(20400g)、20分間、遠心して微粒子を沈殿させた。上清を除去した後、微粒子のペレットを、緩衝液で再分散させ、これに水溶性カルボジイミドWSCを加えた。さらに抗CRP抗体を抗体終濃度100μg/mLとなるように加えた。室温、180分間撹拌した後、BSA溶液を加えた。その後、遠心分離によって、BSAでコートされた粒子を回収した。粒子を、緩衝液で洗浄して、BSAでコートされた抗CRP抗体が結合した粒子を得た。抗体が結合していることは、抗体を加えた緩衝液中の抗体濃度の減少量をBCAアッセイで測定することで確認した。粒子1個あたり、抗体が約500個結合していることが分かった。しかし、抗体を粒子に結合直後に、微粒子が凝集して沈殿するのが目視で確認できたため、その後のラテックス凝集反応の評価に用いることはできなかった。
実施例1乃至9で作製した各ポリマー微粒子分散液および比較例1、2で用いた免疫診断用ポリマー粒子分散液を30μlに緩衝液で15倍に希釈した人血清溶液60μlを添加し37℃で5分保温した。保温の前後で527nmの吸光度を測定し、前後での吸光度の変化量を3回測定した。図1には3回の平均値を示す。吸光度の変化量が0.1未満を非特異凝集が抑制されているとし、0.1以上を非特異凝集が起こっていると評価した。結果を図1に示す。
抗体の結合1、2、3で作製した抗CRP抗体が結合した各ポリマー微粒子分散液を0.1重量%に調製し、ラテックス凝集反応を行った。
Claims (27)
- ラジカル重合性モノマー、有機シラン化合物、ラジカル重合開始剤、水溶性ポリマー、及び水溶液を混合して乳濁液を調製する第一の工程と、
前記第一の工程の後に、シリコンアルコキシド基、カルボキシル基、アミノ基、チオール基、及びグリシジル基のうち、少なくとも一つの反応性官能基を有する化合物を加える工程と、
前記反応性官能基を有する化合物を加える工程の後に、リガンドを添加する工程と、を有し、
前記有機シラン化合物が、ケイ素原子にアルコキシ基が結合したラジカル重合性を有する化合物である、アフィニティー粒子の製造方法。 - 前記乳濁液を、加熱する第二の工程をさらに有する請求項1に記載のアフィニティー粒子の製造方法。
- 前記ラジカル重合性モノマーが、ケイ素原子を含まないモノマーである請求項1または2に記載のアフィニティー粒子の製造方法。
- 前記ラジカル重合性モノマーは、スチレン系モノマー、アクリレート系モノマー、メタクリレート系モノマーからなる群より選択される少なくとも一つである請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子の製造方法。
- 前記ラジカル重合性モノマーは、スチレン、ブタジエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリロニトリル、アクリル酸メチルからなる群より選択される少なくとも一つである請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子の製造方法。
- 前記水溶性ポリマーは、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、及びポリビニルピロリドンからなる群より選択される少なくとも一つである請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子の製造方法。
- 前記有機シラン化合物は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシランからなる群より選択される少なくとも一つである請求項1乃至6のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子の製造方法。
- 前記水溶液は、pHが6以上9以下に調整されたものである請求項1乃至7のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子の製造方法。
- 前記反応性官能基を有する化合物が、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、トリス-(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、テトラメチルオルソシリケート、テトラエチルオルソシリケート、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、1,3-アセトンジカルボン酸、アクリル酸、2-アクリロイロキシエチル-コハク酸、2-メタクリロイロキシエチルコハク酸、グリシジルメタクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、アラニン、4-マレイミド酪酸、2-メルカプトエチルアミン、トリメトキシプロピルコハク酸無水物からなる群から選択される少なくとも一つである、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子の製造方法。
- 前記リガンドは、抗原、抗体、酵素タンパク質、酵素タンパク質の受容体、シグナル物質、シグナル物質の受容体、核酸のいずれかである、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子の製造方法。
- 前記リガンドは、抗原、抗体、及び核酸のいずれかである、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子の製造方法。
- 請求項1乃至11のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子を分散媒に分散する工程を含む、検査試薬の製造方法。
- 前記検査試薬における前記アフィニティー粒子の平均粒子径が100nm以上400nm以下であり、前記アフィニティー粒子の粒度分布の変動係数が5以下である請求項12に記載の検査試薬の製造方法。
- ラジカル重合性モノマーに由来するユニットと有機シラン化合物に由来するユニットを含む共重合体、及び水溶性ポリマーを有するポリマー微粒子と、
リガンドと、
を有するアフィニティー粒子であって、
前記有機シラン化合物は、ケイ素原子にアルコキシ基が結合し、ラジカル重合性を有す
る化合物であり、
前記ポリマー微粒子の表面に、シリコンアルコキシド基、カルボキシル基、アミノ基、チオール基、及びグリシジル基のうち、少なくとも一つの反応性官能基を含有する化合物をさらに有し、
前記反応性官能基と前記リガンドとの化学結合を有する、アフィニティー粒子。 - 前記ラジカル重合性モノマーが、ケイ素原子を含まないモノマーである請求項14に記載のアフィニティー粒子。
- 前記化学結合はアミド結合、グリシジル基とアミノ基の反応による結合のいずれかである請求項14または15に記載のアフィニティー粒子。
- 前記ラジカル重合性モノマーは、スチレン系モノマー、アクリレート系モノマー、及びメタクリレート系モノマーからなる群より選択される少なくとも一つである請求項14乃至16のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子。
- 前記ラジカル重合性モノマーは、スチレン、ブタジエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリロニトリル、アクリル酸メチルからなる群より選択される少なくとも一つである請求項14乃至16のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子。
- 前記水溶性ポリマーは、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、及びポリビニルピロリドンからなる群より選択される少なくとも一つである請求項14乃至18のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子。
- 前記有機シラン化合物は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシランからなる群より選択される少なくとも一つである請求項14乃至19のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子。
- 前記反応性官能基を有する化合物が、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、トリス-(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、テトラメチルオルソシリケート、テトラエチルオルソシリケート、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、1,3-アセトンジカルボン酸、アクリル酸、2-アクリロイロキシエチル-コハク酸、2-メタクリロイロキシエチルコハク酸、グリシジルメタクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、アラニン、4-マレイミド酪酸、2-メルカプトエチルアミン、トリメトキシプロピルコハク酸無水物からなる群から選択される少なくとも一つである請求項14乃至20のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子。
- 前記リガンドは、抗原、抗体、酵素タンパク質、酵素タンパク質の受容体、シグナル物質、シグナル物質の受容体、核酸のいずれかである、請求項14乃至21のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子。
- 前記リガンドが、抗体、抗原、及び核酸のいずれかであることを特徴とする請求項14乃至22のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子。
- 請求項14乃至23のいずれか1項に記載のアフィニティー粒子と、前記アフィニティー粒子を分散させる分散媒と、を有することを特徴とする体外診断用の検査試薬。
- 前記リガンドが抗体または抗原であり、ラテックス凝集法による検体中の抗原または抗体の検出に用いられる請求項24に記載の検査試薬。
- 前記検査試薬における前記ポリマー微粒子の平均粒子径が100nm以上400nm以下であり、前記ポリマー微粒子の粒度分布の変動係数が5以下である請求項24または25に記載の検査試薬。
- 請求項24乃至26のいずれか1項に記載の検査試薬と、前記検査試薬を内包する筐体とを有することを特徴とする体外診断用の検査キット。
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