JP7090830B1 - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

アンテナ装置(10)は、地板を構成する第1の導体(11)と、第1の導体(11)の表面に当接し、第1の導体(11)の表面に平行となる第1の軸方向において、長さ寸法を有する第2の導体(12)と、第1の導体(11)と第2の導体(12)との間に配置され、第1の導体(11)の表面に対して、給電点(14)を介して接続する第3の導体(13)とを備え、第2の導体(12)は、第1の軸方向と直交する開口面(12d)を有する。

Description

本開示は、アンテナ装置に関する。
特許文献1には、アンテナ装置は、励振素子となるボウタイアンテナと、これを囲う非励振ループアンテナとを組み合わせた、アンテナ構造が開示されている。
特許第3775270号公報
特許文献1に開示されたアンテナ構造においては、非励振ループアンテナは、共振させるものであるため、使用周波数帯域が限定されてしまう。このため、特許文献1に開示されたアンテナ構造においては、広い周波数帯域に亘って、高い双方向指向性が得られないという課題がある。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、広い周波数帯域に亘って、高い双方向指向性を得ることができるアンテナ装置を提供することを目的とする。
本開示に係るアンテナ装置は、地板を構成する第1の導体と、第1の導体の表面に当接し、第1の導体の表面に平行となる第1の軸方向において、長さ寸法を有する第2の導体と、第1の導体と第2の導体との間に配置され、第1の導体の表面に対して、給電点を介して接続する第3の導体とを備え、第2の導体は、第1の軸方向と直交する開口面を有し、第2の導体の長さ寸法は、使用周波数帯域の最低周波数の1/10波長から1/6波長までを、下限値とし、使用周波数帯域の最低周波数の1/2波長から1/4波長までを、上限値とするものである。
本開示によれば、広い周波数帯域に亘って、高い双方向指向性を得ることができる。
実施の形態1に係るアンテナ装置の構成を示す前方斜視図である。 実施の形態1に係るアンテナ装置の構成を示す平面図である。 実施の形態1に係るアンテナ装置の構成を示す正面図である。 従来のアンテナ装置の構成を示す前方斜視図である。 従来のアンテナ装置の構成を示す平面図である。 実施の形態1に係るアンテナ装置と従来のアンテナ装置とを対比した図である。図6Aは、実施の形態1に係るアンテナ装置の構成に対応したモデル1の電流振幅及び電流位相を示す図である。図6Bは、従来のアンテナ装置の構成に対応したモデル2の電流振幅及び電流位相を示す図である。 モデル1におけるXY平面での放射パターンと、モデル2におけるXY平面での放射パターンとを示す図である。 導波管の動作原理が適用されたアンテナ装置の構成を示す前方斜視図である。 導波管の動作原理が適用されたアンテナ装置の構成を示す平面図である。 導波管の動作原理が適用されたアンテナ装置の構成を示す正面図である。 TE10モード励振導体におけるY軸方向の電界強度を示す図である。 アンテナ装置の指向性を示す図である。図12Aは、アンテナ装置におけるXY平面での指向性を示す図である。図12Bは、アンテナ装置におけるZX平面での指向性を示す図である。 アンテナ装置の電界分布を示す図である。図13Aは、アンテナ装置の第2の導体における開口面での電界分布を示す図である。図13Bは、アンテナ装置の第2の導体における開口面での電界分布を示す図である。 実施の形態1に係るアンテナ装置の指向性利得と従来のアンテナ装置の指向性利得とを対比した図である。 実施の形態1に係るアンテナ装置の他の構成を示す正面図である。 第2の導体の長さを段階的に変化させた場合におけるアンテナ装置の指向性利得の周波数特性を示す図である。 実施の形態2に係るアンテナ装置における第2の導体の幅を段階的に変化させた場合におけるアンテナ装置の放射効率の周波数特性を示す図である。 実施の形態3に係るアンテナ装置の構成を示す前方斜視図である。 実施の形態3に係るアンテナ装置の構成を示す正面図である。 反射係数と周波数との関係を示す図である。図20Aは、特定小電力無線に対応した図である。図20Bは、Wi-Fiに対応した図である。 第2の導体の電流分布を示す図である。図21Aは、共振周波数が928MHzのときの電流分布図である。図21Bは、共振周波数が2.484GHzのときの電流分布図である。 実施の形態3に係るアンテナ装置の他の構成を示す前方斜視図である。 実施の形態3に係るアンテナ装置の更に他の構成を示す前方斜視図である。 実施の形態4に係るアンテナ装置の構成を示す前方斜視図である。 実施の形態4に係るアンテナ装置の構成を示す正面図である。 イメージセオリの概要について説明した図である 実施の形態1に係るアンテナ装置に流れる電流の向きを示す図である。 実施の形態5に係るアンテナ装置の構成を示す前方斜視図である。
以下、本開示をより詳細に説明するために、本開示を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
実施の形態1に係るアンテナ装置10について、図1から図16を用いて説明する。
図1は、実施の形態1に係るアンテナ装置10の構成を示す前方斜視図である。図2は、実施の形態1に係るアンテナ装置10の構成を示す平面図である。図3は、実施の形態1に係るアンテナ装置10の構成を示す正面図である。
なお、図1-図5、図7-図9、図14においては、アンテナ装置10の前後方向は、X軸方向の矢印で示し、その左右方向(又は幅方向)はY軸方向で示し、その高さ方向はZ軸方向の矢印で示す。各矢印は、正の方向を示している。また、X軸方向は、第1の軸方向を構成し、Y軸方向は、第2の軸方向を構成するものである。
図1から図3に示すアンテナ装置10は、第1の導体11、第2の導体12、第3の導体13、及び、給電点14を備えている。
第1の導体11は、XY平面上において無限に延びる地板である。なお、第1の導体11は、XY平面上において有限で延びる地板であっても良い。
第2の導体12は、例えば、平板状の金属板を、その左右両側を下方に向けて折り曲げられることにより形成されたものである。このため、第2の導体12は、左右の側壁部12a,12b及び天板部12cを有している。また、第2の導体12は、X軸方向と直交する開口面12dを2つ有している。これらの開口面12dは、矩形状に形成されている。
側壁部12aは、アンテナ装置10の正面から見て左側に配置されている。側壁部12bは、アンテナ装置10の正面から見て右側に配置されている。各側壁部12a,12bの下端は、第1の導体11の表面に当接している。天板部12cは、第1の導体11と平行に配置されており、当該第1の導体11とは当接していない。このとき、第2の導体12の長さ寸法は、長さLである。第2の導体12の幅寸法は、幅Wである。第2の導体12の高さ寸法は、高さHである。なお、各開口面12dのX軸方向の設置位置は、それぞれ、X=±L/2となっている。
第3の導体13は、Z軸方向に延びるような線状に形成されている。この第3の導体13は、第2の導体12に覆われている。また、第3の導体13は、第1の導体11と第2の導体12との間に配置されている。第3の導体13の上端は、第2の導体12の天板部12cに当接していない。
給電点14は、第3の導体13を励振させるためのものである。この給電点14は、第1の導体11の表面と、第3の導体13の下端との間を、繋いでいる。また、給電点14は、XY平面上における第2の導体12の中心に配置されている。
次に、アンテナ装置10の動作について説明する。
アンテナ装置10の動作原理においては、低域側の周波数帯域にアレーアンテナの動作原理が用いられ、高域側の周波数帯域に導波管の動作原理が用いられている。但し、アンテナ装置10の動作原理は、完全に上記2つの動作原理に切り分けられるのではなく、低域側の周波数帯域がアレーアンテナの動作原理に支配的になり、高域側の周波数帯域が導波管の動作原理に支配的になるということである。例えば、低域側の周波数帯域は、特定小電力無線に対応した920MHzの周波数帯であり、高域側の周波数帯域は、Wi-Fiに対応した2.4GHzの周波数帯である。
先ず、低域側の周波数帯域に適用されるアレーアンテナの動作原理について、図4から図6を用いて説明する。
図1に示すアンテナ装置10においては、給電点14に対して給電することで、第3の導体13に電流が流れて、当該第3の導体13から電磁界が発生する。この電磁界は、第2の導体12と結合するため、当該第2の導体12にも電流が流れる。このため、第1の導体11と接している側壁部12a,12bと、第3の導体13とによって、3素子アレーが形成される。
一方、特許文献1に開示されたアンテナ装置においては、励振素子となるボウタイアンテナに対して給電することで、発生した電磁界の結合を利用して、非励振ループ素子に電流を流して、3素子アレーを形成させている。
しかしながら、特許文献1に開示されたアンテナ装置においては、誘電体基板又は窓ガラス上にプリントアンテナを形成することを前提としているため、第2の導体12の長さLに対応する長さは、殆ど無視できる厚みである。このため、特許文献1に開示されたアンテナ装置においては、非励振ループ素子に流れる電流が小さく、前後方向への高利得を得ることができない。
これに対して、実施の形態1に係るアンテナ装置10においては、非励振ループ素子に相当する第2の導体12が、X軸方向の長さLの寸法を有する立体構造となることで、当該第2の導体12における電流の流れる体積が増加している。
図4は、従来のアンテナ装置10Aの構成を示す前方斜視図である。図5は、従来のアンテナ装置10Aの構成を示す平面図である。図4及び図5に示すアンテナ装置10Aは、アンテナ装置10の第2の導体12及び第3の導体13をシート状に形成した構造となっている。
図4及び図5に示すアンテナ装置10Aは、第1の導体11、給電点14、非励振ループ素子導体15、及び、励振素子導体16を備えている。
非励振ループ素子導体15は、左右の縦辺部15a,15b、上辺部15c、及び、開口面15dを有している。縦辺部15aは、アンテナ装置10Aの正面から見て、上辺部15cの左側に配置されている。縦辺部15bは、アンテナ装置10Aの正面から見て、上辺部15cの右側に配置されている。各縦辺部15a,15bの下端は、第1の導体11の表面に当接している。上辺部15cは、第1の導体11と平行に配置されており、当該第1の導体11とは当接していない。このとき、縦辺部15a,15bの高さ寸法は、高さHである。上辺部15cの長さ寸法(非励振ループ素子導体15の幅寸法)は、幅Wである。
非励振ループ素子導体15は、X軸方向への厚みを有さない、シート状のものを想定しているが、実際には、その厚みは、18μm程度となっている。つまり、図4に示すアンテナ装置10Aは、図1に示すアンテナ装置10において、長さLを限りなく小さくし、ほぼ無視できる程度の長さ寸法としたものである。
励振素子導体16は、Z軸方向に延びるようなシート状に形成されている。この励振素子導体16は、非励振ループ素子導体15に覆われている。また、励振素子導体16は、第1の導体11と非励振ループ素子導体15との間に配置されている。励振素子導体16の上端は、非励振ループ素子導体15に当接していない。
ここでは、アンテナ装置10におけるアンテナ装置10Aに対する優位性を説明するため、2つのモデルについて考える。図1に示すアンテナ装置10において、第2の導体12の長さLを50mmとした構造を、以下、モデル1と称す。また、図4に示すアンテナ装置10Aのように、シート状をなす非励振ループ素子導体15及び励振素子導体16を有する構造を、以下、モデル2と称す。
図5に示すように、非励振ループ素子導体15及び励振素子導体16は、シート状に形成されているため、それら自身で自立することができないものの、基板への実装については実用的な構造となっている。また、非励振ループ素子導体15及び励振素子導体16は、基板による誘電体損失等の影響を取り除くために、金属製となっている。
図6Aは、実施の形態1に係るアンテナ装置10の構成に対応したモデル1の電流振幅及び電流位相を示す図である。周波数は、例えば、928MHzである。この図6Aに示すように、側壁部12a,12bの電流振幅値は、第3の導体13に流れる電流値を1とした場合の相対値であって、0.60Aとなっている。また、側壁部12a,12bの電流位相値は、第3の導体13の電流位相値を0とした場合の相対値であって、40°となっている。
図6Bは、従来のアンテナ装置10Aの構成に対応したモデル2の電流振幅及び電流位相を示す図である。周波数は、例えば、928MHzである。この図6Bに示すように、縦辺部15a,15bの電流振幅値は、励振素子導体16に流れる電流値を1とした場合の相対値であって、0.15Aとなっている。また、縦辺部15a,15bの電流位相値は、励振素子導体16の電流位相値を0とした場合の相対値であって、25°となっている。
図6A及び図6Bに示すように、側壁部12a,12bと縦辺部15a,15bとにおいては、電流位相値が殆ど変化しないものの、側壁部12a,12bの電流振幅値が縦辺部15a,15bの電流振幅値よりも大きくなっている。このため、アンテナ装置10は、従来のアンテナ装置10Aよりも、X軸方向の利得が増加する。
アレーアンテナの励振分布、即ち、各アンテナに励振する電力の振幅値及び位相値と、アンテナ間の間隔とが、既知である場合、例えば、下記に示す式(1)を用いて、電界分布が計算可能となる。式(1)においては、Nは素子数、kは波数(=2*π/λ)、dはアンテナ素子間隔、αは電界を求めたい方向の角度である。なお、λは波長である。

Figure 0007090830000001
図7は、モデル1におけるXY平面での放射パターンと、モデル2におけるXY平面での放射パターンとを示す図である。図7の破線は、モデル1の電波放射パターンを示しており、図7の実線は、モデル2の放射パターンを示している。この図7に示す放射パターンは、上記式(1)を用いて求めたものである。図7からも解るように、アンテナ装置10は、従来のアンテナ装置10Aよりも、X軸方向の利得が増加する。
次に、高域側の周波数帯域に適用される導波管の動作原理について、図8から図15を用いて説明する。
図8は、導波管の動作原理が適用されたアンテナ装置10Bの構成を示す前方斜視図である。図9は、導波管の動作原理が適用されたアンテナ装置10Bの構成を示す平面図である。図10は、導波管の動作原理が適用されたアンテナ装置10Bの構成を示す正面図である。図11は、TE10モード励振導体17におけるY軸方向の電界強度を示す図である。図12は、アンテナ装置10,10Bの指向性を示す図である。図13は、アンテナ装置10,10Bの電界分布を示す図である。
図8に示すアンテナ装置10Bは、図1に示すアンテナ装置10における第3の導体13及び給電点14に替えて、TE10モード励振導体17を備えた構造となっている。即ち、アンテナ装置10Bは、第1の導体11、第2の導体12、及び、TE10モード励振導体17を備えている。
図8から図10に示すように、TE10モード励振導体17は、第1の導体11と第2の導体12との間に設けられている。このTE10モード励振導体17は、X軸方向において、第2の導体12の中央部に配置されている。即ち、TE10モード励振導体17は、X=0mmの位置に配置されている。また、TE10モード励振導体17は、Y軸方向において、側壁部12a,12b間に配置されている。即ち、TE10モード励振導体17は、Y=-W/2~W/2に亘って配置されている。
ここで、TE10モードとは、電磁界が導波管を伝搬する基本(最低次)モードであり、Z軸方向にしか電界の成分を持たないモードのことを示す。このため、図8から図10に示すアンテナ装置10Bにおいては、TE10モードの電界が、第2の導体12の開口面12dと平行である。
図11に示すように、TE10モード励振導体17におけるY軸方向の電界強度は、Y=±W/2において最小値となり、Y=0において最大値となる。言い換えれば、TE10モード励振導体17におけるY軸方向の電界強度は、側壁部12a,12bにおいて最小値となり、側壁部12a,12b間における中央部において最大値となる。
そこで、図8に示すTE10モード励振導体17の励振によって発生した電磁界と、図1に示す第3の導体13の励振によって発生した電磁界とが一致すれば、第2の導体12の動作が導波管の動作と同等であることを証明することができる。
図12Aは、第2の導体12の長さLを50mmとした場合の、アンテナ装置10,10BにおけるXY平面での指向性を示す図である。図12Bは、第2の導体12の長さLを50mmとした場合のアンテナ装置10,10BにおけるZX平面での指向性を示す図である。図12A及び12Bの実線は、アンテナ装置10の指向性を示しており、その破線は、アンテナ装置10Bの指向性を示している。このように、アンテナ装置10の指向性とアンテナ装置10Bの指向性とは、一致している。なお、図12A及び図12Bにおいては、周波数は、例えば、2.484GHzである。
図13Aは、第2の導体12の長さLを50mmとした場合の、アンテナ装置10の第2の導体12における開口面12dでの電界分布を示す図である。図13Bは、第2の導体12の長さLを50mmとした場合の、アンテナ装置10Bの第2の導体12における開口面12dでの電界分布を示す図である。なお、図13A及び図13Bは、X=25mmの位置における第2の導体12の縦断面図である。
図13Aに示すように、アンテナ装置10において、第3の導体13を励振した場合の電界の向きは、第2の導体12の開口面12dと平行となっている。また、図13Bに示すように、アンテナ装置10Bにおいて、TE10モード励振導体17によって励振した場合の電界の向きは、第2の導体12の開口面12dと平行となっている。また、第3の導体13を励振した場合の電磁界と、TE10モード励振導体17によって励振した場合の電磁界とは、殆ど一致している。このため、アンテナ装置10においては、第2の導体12が導波管として動作するため、当該第2の導体12が導波管の効果を発揮する。アンテナ装置10は、導波管のX軸方向における指向性を向上させることができる。
実施の形態1に係るアンテナ装置10は、第2の導体12の長さLを大きくすることによって、X軸方向への指向性利得を増加させることができる。図14は、実施の形態1に係るアンテナ装置10の指向性利得と従来のアンテナ装置10Aの指向性利得とを対比した図である。図14の横軸は、周波数[GHz]を示し、図14の縦軸は、X軸方向の指向性利得[dBi]を示す。図14の実線は、アンテナ装置10の指向性利得を示している。図14の破線は、従来のアンテナ装置10Aの指向性利得を示している。この図14に示すように、アンテナ装置10の指向性利得は、広い周波数帯域において、従来のアンテナ装置10Bの指向性利得よりも大きくなっている。周波数帯域は、例えば、0.8~3.0GHzの範囲となっている。
なお、図15は、実施の形態1に係るアンテナ装置10の他の構成を示す正面図である。この図15に示すように、アンテナ装置10においては、第3の導体13の上端は、第2の導体12の天板部12cに当接しても良い。
図16は、第2の導体12の長さLを段階的に変化させた場合におけるアンテナ装置10の指向性利得の周波数特性を示す図である。図16の横軸は、周波数[GHz]を示し、図16の縦軸は、X軸方向の指向性利得[dBi]を示す。この図16は、第2の導体12の長さLを、50mm、100mm、150mm、200mm、250mm、及び、300mmと段階的に変化させた例を示している。周波数は、例えば、0.5~2.5GHzの範囲となっている。
図16に示すように、アンテナ装置10の指向性利得は、長さL=150mm以上において、特定の周波数で低下している。具体的には、アンテナ装置10は、長さL=150mmにおいて、1.4GHzで指向性利得が低下している。また、アンテナ装置10は、長さL=200mmにおいて、1.1GHzで指向性利得が低下している。更に、アンテナ装置10は、長さL=250mmにおいて、0.9GHzで指向性利得が低下している。そして、アンテナ装置10は、長さL=300mmにおいて、0.8GHzで指向性利得が低下している。
指向性利得が落ち込む周波数の波長の比を考えると、[(3/4)*λ](λは波長)の関係となっている。このため、使用したい周波数に対する長さLの上限値は、[(3/4)*λ]が望ましい。
以上、実施の形態1に係るアンテナ装置10は、地板を構成する第1の導体11と、第1の導体11の表面に当接し、第1の導体11の表面に平行となる第1の軸方向において、長さ寸法を有する第2の導体12と、第1の導体11と第2の導体12との間に配置され、第1の導体11の表面に対して、給電点14を介して接続する第3の導体13とを備え、第2の導体12は、第1の軸方向と直交する開口面12dを有する。このため、アンテナ装置10は、広い周波数帯域に亘って、高い双方向(X軸方向)指向性を得ることができる。
アンテナ装置10においては、第2の導体12の長さ寸法は、使用周波数帯域の最低周波数の1/2波長から1/4波長までを、上限値とする。このため、アンテナ装置10は、双方向指向性の低下を防止することができる。
アンテナ装置10においては、第2の導体12は、第1の軸方向と直交する第2の軸方向において、幅寸法を有し、第2の導体12の幅寸法は、使用周波数帯域の最低周波数の1/2波長に対応する値である。このため、アンテナ装置10は、双方向指向性の低下を防止することができる。
アンテナ装置10においては、第2の導体12は、第1の導体11の表面に対して平行に配置される天板部12cと、天板部12cの両側部に設けられ、第1の導体11の表面と当接する側壁部12a,12bとを有する。このため、アンテナ装置10は、簡素な構成で、広い周波数帯域に亘って、高い双方向指向性を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係るアンテナ装置について、図17を用いて説明する。図17は、実施の形態2に係るアンテナ装置における第2の導体12の幅を段階的に変化させた場合におけるアンテナ装置10の放射効率の周波数特性を示す図である。
実施の形態2に係るアンテナ装置においては、第2の導体12の幅Wを変化させた場合について説明する。図17は、第2の導体12の幅Wを段階的に変化させた場合におけるアンテナ装置10の放射効率の周波数特性を示す図である。図17の横軸は、周波数[GHz]を示し、図17の縦軸は、放射効率[dB]を示す。この図17は、幅Wを、50mm、100mm、150mm、及び、200mmと段階的に変化させた例を示している。周波数は、例えば、0.5~2.5GHzの範囲となっている。
第2の導体12を導波管として考える場合、当該導波管には、カットオフ周波数と呼ばれる指標が存在する。このカットオフ周波数以下の周波数においては、電磁波は、導波管内を伝搬せず、急激に減衰する。カットオフ周波数は、導波管の幅が半波長となる周波数である。例えば、第2の導体12における幅Wが150mmであった場合、150mmが半波長となる1GHzの周波数が、カットオフ周波数となる。
従って、周波数が1GHz以下となる電磁波は、第2の導体12の材料中を伝搬せず減衰する。電磁波の減衰は、放射効率によって確認することができる。放射効率の低下が見られた場合、これは、電磁波がカットオフ周波数によって減衰していることを意味している。
図17に示すように、W=150mmの場合、周波数が1GHz未満となる900MHz及び800MHzにおいても、放射効率は、大きく低下していない。理論的には、1GHzを境にして、電磁波が低周波になることで、その放射効率が大きく低下する。しかしながら、第2の導体12は、電磁波が完全に減衰するまでに必要な長さLを有していないため、放射効率は、1GHzよりも少し低周波側でも低下しない。即ち、電磁波は、減衰せずに伝搬する。
幅Wが150mm以外の場合でも、電磁波は、カットオフ周波数で急激に減衰せずに、当該カットオフ周波数付近を境に緩やかに低下し、カットオフ周波数よりも若干低周波側でも、カットオフにはならない。このため、幅Wが150mm以外の第2の導体12についても、使用可能となっている。
従って、第2の導体12の幅Wを設定する場合、その幅Wが、およそカットオフ周波数よりも少し低い周波数まで使用できることを考慮する必要がある。このように、アンテナ装置10は、第2の導体12の幅Wをカットオフ周波数程度とすることで、広い周波数帯域に亘って、放射効率の低下を防止することができる。
実施の形態3.
実施の形態3に係るアンテナ装置30について、図18から図23を用いて説明する。
実施の形態1に係るアンテナ装置10は、広い周波数帯域に亘って、指向性利得を増加させるものである。このアンテナ装置10の動作帯域は、第3の導体13の共振周波数の範囲のみである。これに対して、実施の形態3に係るアンテナ装置30は、励振素子をテーパ型モノポールアンテナ31に変更することで、その動作帯域を広くさせるものである。
図18は、実施の形態3に係るアンテナ装置30の構成を示す前方斜視図である。図19は、実施の形態3に係るアンテナ装置30の構成を示す正面図である。
図18及び図19に示すように、アンテナ装置30は、第1の導体11、第2の導体12、第3の導体13、給電点14、及び、第3の導体としてのテーパ型モノポールアンテナ31を備えている。
テーパ型モノポールアンテナ31は、第1の導体11と第2の導体12との間に配置されている。テーパ型モノポールアンテナ31の下端は、給電点14を介して、第1の導体11に当接している。テーパ型モノポールアンテナ31の上端は、第2の導体12に当接していない。テーパ型モノポールアンテナ31の高さ寸法は、高さHtである。テーパ型モノポールアンテナ31は、幅寸法が下端から上端に向かうに従って徐々に大きくなるような、テーパ構造となっている。
実施の形態1の第3の導体13は、線条モノポールである。この結果、アンテナ装置30の動作帯域は、第3の導体13の共振周波数の範囲のみとなる。これに対して、アンテナ装置30は、その第3の導体13に替えて、テーパ型モノポールアンテナ31を用いている。このため、アンテナ装置30は、テーパ型モノポールアンテナ31自身の共振に加えて、第2の導体12との結合により共振が生じるため、動作帯域が増加する。線条モノポールとなる第3の導体13は、第2の導体12との結合が生じるものの、その結合力は弱い。テーパ型モノポールアンテナ31は、第2の導体12と強く結合し、アンテナ装置30の動作帯域の増加に繋がる。
図20は、反射係数と周波数との関係を示す図である。図20の横軸は、周波数[GHz]を示し、図20の縦軸は、X軸方向の指向性利得[dBi]を示す。この図20は、第2の導体12の長さLを、50mm、100mm、及び、150mmと段階的に変化させた例を示している。図20Aは、特定小電力無線に対応した図であり、当該図20Aで示す周波数帯域は、0.5~1.0GHzである。図20Bは、Wi-Fiに対応した図であり、当該図20Bで示す周波数帯域は、2.0~2.8GHzである。
図20Bに示すように、Wi-Fiに対応する2.4GHzにおいては、長さLがどのような値でも、反射係数が-10dB以下となっている。これは、テーパ型モノポールアンテナ31の高さHtが、2.4GHzのおよそ1/4波長になっているためである。これに対して、特定小電力無線に対応する0.5~1.0GHzにおいては、長さLが50mmとなる場合、750MHzで共振を確認することができる。また、長さLが100mmとなる場合、900MHzで共振を確認することができる。更に、長さLが150mmとなる場合、920MHzで共振を確認することができ、反射係数が-10dB以下となっている。
従って、アンテナ装置30は、テーパ型モノポールアンテナ31を備えることにより、デュアルバンド化が可能となるが、第2の導体12の長さLを変えることにより、低周波側の共振周波数を変更することができる。これは、低周波側の共振が、励振素子と第2の導体12との結合を利用しているためである。
図21は、第2の導体12の電流分布を示す図である。図21Aは、共振周波数が928MHzのときの電流分布図である。図21Bは、共振周波数が2.484GHzのときの電流分布図である。なお、第2の導体12の長さLは、150mmとしている。この図21から明らかなように、低周波側の共振が、第2の導体12とテーパ型モノポールアンテナ31との結合を利用していることが理解できる。
なお、図22及び図23に示すように、実施の形態3に係るアンテナ装置30においては、テーパ型モノポールアンテナ31に替えて、モノコニカルアンテナ形状をなすモノコニカルアンテナ32、又は、分岐アンテナ形状をなす分岐モノポールアンテナ33を備えても構わない。
図22は、実施の形態3に係るアンテナ装置30Aの構成を示す前方斜視図である。アンテナ装置30Aは、第1の導体11、第2の導体12、第3の導体13、給電点14、及び、第3の導体としてのモノコニカルアンテナ32を備えている。モノコニカルアンテナ32は、第3の導体13をモノコニカルアンテナ形状にしたものである。
モノコニカルアンテナ32は、第1の導体11と第2の導体12との間に配置されている。モノコニカルアンテナ32の下端は、給電点14を介して、第1の導体11に当接している。モノコニカルアンテナ32の上端は、第2の導体12に当接していない。モノコニカルアンテナ32は、径寸法が下端から上端に向かうに従って徐々に大きくなるような、円錐状となっている。
図23は、実施の形態3に係るアンテナ装置30Bの構成を示す前方斜視図である。アンテナ装置30Bは、第1の導体11、第2の導体12、第3の導体13、給電点14、及び、第3の導体としての分岐モノポールアンテナ33を備えている。分岐モノポールアンテナ33は、第3の導体13を分岐アンテナ形状にしたものである。
分岐モノポールアンテナ33は、アンテナ本体33a及び分岐アンテナ33bを有している。アンテナ本体33aは、Z軸方向において直線的に延びている。分岐アンテナ33bは、アンテナ本体33aに対して、当該アンテナ本体33aの途中部分から分岐するように設けられている。
分岐モノポールアンテナ33は、第1の導体11と第2の導体12との間に配置されている。このとき、アンテナ本体33aの下端は、給電点14を介して、第1の導体11に当接している。アンテナ本体33aの上端及び分岐アンテナ33bの上端は、第2の導体12に当接していない。
アンテナ本体33a及び分岐アンテナ33bは、互いに素子長が異なるため、互いに共振する周波数が異なっている。このため、アンテナ装置30Bにおいては、アンテナ本体33aと分岐アンテナ33bとが、互いに異なる2つの周波数において共振する。
従って、アンテナ装置30A,30Bは、アンテナ装置30と同様に、デュアルバンド化が可能となる。
以上、実施の形態3に係るアンテナ装置30においては、第3の導体は、給電点14から第2の導体12に向かうに従ってテーパ状に広がる、テーパ型モノポールアンテナ31である。このため、アンテナ装置30は、その動作帯域を広くすることができる。
実施の形態3に係るアンテナ装置30Aにおいては、第3の導体は、給電点14から第2の導体12に向かうに従って円錐状に拡がる、モノコニカルアンテナ32である。このため、アンテナ装置30Aは、その動作帯域を広くすることができる。
実施の形態3に係るアンテナ装置30Bにおいては、第3の導体は、分岐モノポールアンテナ33であり、分岐モノポールアンテナ33は、アンテナ本体33aと、アンテナ本体33aの途中部分から分岐する分岐アンテナ33bとを有する。このため、アンテナ装置30Bは、その動作帯域を広くすることができる。
実施の形態4.
実施の形態4に係るアンテナ装置40について、図24及び図25を用いて説明する。
図24は、実施の形態4に係るアンテナ装置40の構成を示す前方斜視図である。図25は、実施の形態4に係るアンテナ装置40の構成を示す正面図である。
実施の形態4に係るアンテナ装置40は、実施の形態1に係るアンテナ装置10の第2の導体12に替えて、第2の導体41を備えた構造となっている。アンテナ装置40は、第1の導体11、第3の導体13、給電点14、及び、第2の導体41を備えている。
実施の形態1に係る第2の導体12は、アンテナ装置10の正面から見て、矩形状であるのに対して、実施の形態4に係る第2の導体41は、アンテナ装置40正面から見て、半楕円形状となっている。この第2の導体41は、例えば、金属で形成されている。
第2の導体41は、給電点14を中心として、第1の導体11の表面に設けられている。この第2の導体41は、第3の導体13を上方から覆っている。また、第2の導体41の長さ寸法は、長さLである。第2の導体41は、Y軸方向において、長軸方向半径Aを有し、Z軸方向において、短軸方向半径Bを有している。なお、長軸方向半径Aと短軸方向半径Bとは、互いに異なる寸法値である。
また、第2の導体41は、X軸方向と直交する開口面41aを2つ有している。これらの開口面41aは、半楕円形状に形成されている。
アンテナ装置40には、アレーアンテナの原理が適用されている。アンテナ装置40においては、給電点14よって励振された第3の導体13が、第2の導体41と結合することで、それらに電流が流れる。このため、アンテナ装置40は、広い周波数帯域において、X軸方向への指向性利得を増加させることができる。
なお、実施の形態4に係るアンテナ装置40においては、長軸方向半径Aと短軸方向半径Bとは、互いに異なる寸法値となっているが、長軸方向半径Aと短軸方向半径Bとは、同じ寸法値であっても良い。即ち、第2の導体41は、半円形状であっても良い。この場合、アンテナ装置40は、第2の導体41を半円形状としても、第2の導体41を半楕円形状としたときと同じように、広い周波数帯域において、X軸方向への指向性利得を増加させることができる。
以上、実施の形態4に係るアンテナ装置40においては、第2の導体12は、第1の軸方向から見て、半楕円形状又は半円形状に形成される。このため、アンテナ装置40は、簡素な構成で、広い周波数帯域に亘って、高い双方向指向性を得ることができる。
実施の形態5.
実施の形態5に係るアンテナ装置50について、図26及び図28を用いて説明する。
実施の形態1に係るアンテナ装置10は、第1の導体11の1つに面に、第2の導体12及び第3の導体13を設ける構造である。これに対して、実施の形態5に係るアンテナ装置50は、イメージセオリを用いて、第1の導体11を除去し、XY平面に対して対象となる構造となっている。
ここで、イメージセオリとは、ある空間中に電流と地板とが存在する場合、地板に対して対称で大きさが等しく、接線方向の向きが逆向きで、且つ、法線方向の向きが同じ向きとなるイメージ電流と呼ばれるものが存在するというものである。
図26は、イメージセオリの概要について説明した図である。この図26に示すように、電流51とイメージ電流52とは、地板53に対して対称に存在する。地板53は、ZX平面とし、電流51は、-Y軸方向に存在すると仮定する。
このとき、+Y軸方向にイメージ電流52が存在する。このイメージ電流52から地板53までの距離は、電流51から地板53までの距離と等しい。また、イメージ電流52の大きさは、電流51の大きさと等しい。更に、イメージ電流52の地板53に対する接線方向の向き(X軸方向の向き)は、電流51の地板53に対する接線方向の向きとは、逆向きとなる。イメージ電流52の地板53に対する法線方向の向き(Y軸方向の向き)は、電流51の地板53に対する法線方向の向きとは、同じ向きとなる。
実際には、地板53に対して電流51が存在する側のみに、電磁界が発生し、地板53に対してイメージ電流52が存在する側には、電磁界が発生しない。そこで、地板53を空間から除去した場合、同等の電磁界を表現するためには、イメージ電流52を用いる必要がある。
図27は、実施の形態1に係るアンテナ装置10に流れる電流51の向きを示す図である。この図27に示すように、アンテナ装置10には、電流51及びイメージ電流52が流れている。図27においては、電流51の流れを実線で示し、イメージ電流52の流れを破線で示している。
電流51は、給電点14から第3の導体13に励振されたことにより、第2の導体12及び第3の導体13に流れる。これに対して、イメージ電流52は、イメージセオリを用いて、電流51のイメージ電流となるものである。このように、電流51の流れに対してイメージセオリを適用すると、第1の導体11に対して電流51と対象となるイメージ電流52が存在すると考えることができる。
図28は、実施の形態5に係るアンテナ装置50の構成を示す前方斜視図である。この図28に示す実施の形態5に係るアンテナ装置50は、実施の形態1に係るアンテナ装置10から、地板となる第1の導体11を除去し、XY平面に対して対称な構造を備えるものである。アンテナ装置50は、第2の導体54、第3の導体55、及び、給電点14を備えている。
第2の導体54は、XY平面に対して第2の導体12を対象に備えた構造となっている。このため、第2の導体54の長さ寸法は、長さLである。第2の導体54の幅寸法は、幅Wである。第2の導体54の高さ寸法は、高さ2Hとなる。第2の導体54の高さ2Hは、第2の導体12の高さHの2倍である。また、第2の導体54は、X軸方向と直交する開口面54aを2つ有している。これらの開口面54aは、矩形状に形成されている。
第3の導体55は、XY平面に対して第3の導体13を対象に備えた構造となっている。このため、第3の導体13は、モノポールアンテナ形状であるのに対して、第3の導体55は、ダイポールアンテナ形状となっている。
このように、アンテナ装置50は、全体として、XY平面に対して対称となる構造となっている。このアンテナ装置50は、イメージセオリを適用することで、XY平面に対してアンテナ装置10を対象に備えた構造となるものの、当該アンテナ装置10と同等の効果を得ることができる。
以上、実施の形態5に係るアンテナ装置50は、イメージセオリを用いて除去される第1の導体11の表面を挟み込み、第1の導体11の表面に平行となる第1の軸方向において、長さ寸法を有する第2の導体54と、前記第2の導体54の内部に配置され、第1の導体11の表面に対して、給電点14を介して接続する第3の導体55とを備え、第2の導体54及び第3の導体55は、第1の導体11に対して対象となる構造であり、第2の導体54は、第1の軸方向と直交する開口面54aを有する。このため、アンテナ装置50は、広い周波数帯域に亘って、高い双方向(X軸方向)指向性を得ることができる。
アンテナ装置50においては、開口面54aは、矩形状に形成される。このため、アンテナ装置50は、簡素な構成で、広い周波数帯域に亘って、高い双方向指向性を得ることができる。
なお、本開示はその開示の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
本開示に係るアンテナ装置は、第1の軸方向と直交する第2の導体の開口面を備えることで、広い周波数帯域に亘って、高い双方向指向性を得ることができ、アンテナ装置等に用いるのに適している。
10,10A,10B,30,30A,30B,40,50 アンテナ装置、11 第1の導体、12 第2の導体、12a,12b 側壁部、12c 天板部、12d 開口面、13 第3の導体、14 給電点、15 非励振ループ素子導体、15a,15b 縦辺部、15c 上辺部、15d 開口面、16 励振素子導体、17 TE10モード励振導体、31 テーパ型モノポールアンテナ、32 モノコニカルアンテナ、33 分岐モノポールアンテナ、33a アンテナ本体、33b 分岐アンテナ、41 第2の導体、41a 開口面、51 電流、52 イメージ電流、53 地板、54 第2の導体、54a 開口面、55 第3の導体。

Claims (9)

  1. 地板を構成する第1の導体と、
    前記第1の導体の表面に当接し、前記第1の導体の表面に平行となる第1の軸方向において、長さ寸法を有する第2の導体と、
    前記第1の導体と前記第2の導体との間に配置され、前記第1の導体の表面に対して、給電点を介して接続する第3の導体とを備え、
    前記第2の導体は、第1の軸方向と直交する開口面を有し、
    前記第2の導体の長さ寸法は、
    使用周波数帯域の最低周波数の1/10波長から1/6波長までを、下限値とし、
    使用周波数帯域の最低周波数の1/2波長から1/4波長までを、上限値とする
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記第2の導体は、第1の軸方向と直交する第2の軸方向において、幅寸法を有し、
    前記第2の導体の幅寸法は、使用周波数帯域の最低周波数の1/2波長に対応する値である
    ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記第2の導体は、
    前記第1の導体の表面に対して平行に配置される天板部と、
    前記天板部の両側部に設けられ、前記第1の導体の表面と当接する側壁部とを有する
    ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  4. 前記第3の導体は、前記給電点から前記第2の導体に向かうに従ってテーパ状に広がる、テーパ型モノポールアンテナである
    ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  5. 前記第3の導体は、前記給電点から前記第2の導体に向かうに従って円錐状に拡がる、モノコニカルアンテナである
    ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  6. 前記第3の導体は、分岐モノポールアンテナであり、
    前記分岐モノポールアンテナは、アンテナ本体と、前記アンテナ本体の途中部分から分岐する分岐アンテナとを有する
    ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  7. 前記第2の導体は、第1の軸方向から見て、半楕円形状又は半円形状に形成される
    ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  8. イメージセオリを用いて除去される第1の導体の表面を挟み込み、前記第1の導体の表面に平行となる第1の軸方向において、長さ寸法を有する第2の導体と、
    前記第2の導体の内部に配置され、前記第1の導体の表面に対して、給電点を介して接続する第3の導体とを備え、
    前記第2の導体及び前記第3の導体は、前記第1の導体に対して対象となる構造であり、
    前記第2の導体は、第1の軸方向と直交する開口面を有し、
    前記第2の導体の長さ寸法は、
    使用周波数帯域の最低周波数の1/10波長から1/6波長までを、下限値とし、
    使用周波数帯域の最低周波数の1/2波長から1/4波長までを、上限値とする
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  9. 前記開口面は、矩形状に形成される
    ことを特徴とする請求項8記載のアンテナ装置。
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