JP7075783B2 - 内燃機関用バランサ装置 - Google Patents

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Description

本発明は内燃機関用バランサ装置に係り、特にオイルポンプを備えた内燃機関用バランサ装置に関するものである。
多気筒の内燃機関においては、クランクシャフトによって駆動される第1バランサシャフトと、この第1バランサシャフトによって駆動される第2バランサシャフトとを回転自在に収容してなる内燃機関用バランサ装置(以下、バランサ装置と表記する)を設け、このバランサ装置によって内燃機関で生じる二次振動を低減するようにしている。そして、これらの第1バランサシャフト及び第2バランサシャフトにはバランスウエイトが設けられており、これら第1バランサシャフト及び第2バランサシャフトをクランクシャフトの回転数の2倍で回転させ、多気筒の内燃機関に生じる二次振動と、第1バランサシャフト及び第2バランサシャフトで生じる振動の位相を反転させることによって、内燃機関の振動を低減するようにしている。
更に、このバランサ装置においては、特開2016-223477号公報(特許文献1)にあるように、バランサ装置を重力方向Y1における内燃機関本体の下部に締結してオイルパン内に配置し、両バランサシャフトのうちの第1バランサシャフトをクランクシャフトによって回転駆動し、この第1バランサシャフトによって第2バランサシャフトを同期用の伝動ギアを介して駆動すると共に、第2バランサシャフトに設けられた減速ギアと、この減速ギアに噛み合うポンプ駆動ギアによってオイルポンプを駆動することも知られている。
特開2016-223477号公報
ところで、上記の従来のバランサ装置のオイルポンプは、バランサ装置に隣接してボルトによって固定されているが、オイルポンプのポンプ部は重量が重く、しかも他の部材と固定されず自由状態となっている。このため、バランスウエイトによって生じる振動によって、第2バランサシャフトに固定された減速ギアと、オイルポンプの回転軸に固定されたポンプ駆動ギアとの噛み合い状態が変動して、噛み合い音が大きくなるという課題がある。
本発明の目的は、バランサシャフトに固定された減速ギアと、オイルポンプの回転軸に固定されたポンプ駆動ギアとの噛み合い状態を円滑にして噛み合い音を抑制することができる内燃機関用バランサ装置を提供することにある。
本発明の特徴は、オイルポンプが固定されるポンプ取付固定部を下部側ハウジングの端面に形成し、オイルポンプとポンプ取付固定部との間に、ポンプ駆動ギアと減速ギアが収納されるギア収納部を形成し、更に、下部側ハウジングの外側で、第1バランサシャフト及び第2バランサシャフトが延びる方向に沿って延び、内部にオイルポンプの吐出口と連通されるオイル吐出通路が形成された剛性補強部を下部側ハウジングに形成する共に、下部側ハウジングの端面に形成したポンプ取付固定部の一部と剛性補強部とを一体的に形成した、ところにある。
本発明によれば、減速駆動ギアとポンプ駆動ギアの噛み合い音を抑制することができる。
バランサ装置が設けられた内燃機関の断面を示す断面図である。 本発明の実施形態になるバランサ装置の分解斜視図である。 バランサ装置が組み込まれた下部側ハウジングとクランクケース(上側ハウジング)を一体化した時の下部側ハウジング側から見た斜視図である。 図3の下部側ハウジングから見た下面図である。 本発明の実施形態になるバランサ装置で、オイルポンプを組み付ける前の斜視図である。 図4のA-A断面を示す断面図である。 図4のB-B断面を示す断面図である。 図4のC-C断面を示す断面図である。 本発明の実施形態の変形例になるバランサ装置で、オイルポンプを組み付ける前の斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
本発明の実施形態を説明する前に、先ず図1に基づいて内燃機関とバランサ装置の設置状態を説明する。
図1は、内燃機関10の正面図である。内燃機関10は、例えば、直列4気筒のレシプロエンジンであり、いわゆるフロントエンジン・フロントドライブの車両(いわゆる、FF車)に搭載されている。重力方向Y1におけるシリンダヘッド11の下部には、シリンダブロック12が設けられている。重力方向Y1におけるシリンダブロック12の下部には、ラダーフレーム13が固定されている。ラダーフレーム13には、クランクシャフト14が回転自在に支持されている。4気筒シリンダは、クランクシャフト14に沿って直列に配置され、クランクシャフト14の軸線に対して両端側の2つのシリンダのピストンが同じ方向に作動し、その他2つのシリンダのピストンが、両端側の2つのシリンダのピストンに対して反対方向に作動するようになっている。これらのピストンは、上死点に向かう速度と下死点に向かう速度が異なることから、各シリンダのピストンが作動することによって、内燃機関10に二次振動が生じる。
内燃機関10は、車体前後方向に対してクランクシャフト14が横向きとなるように車両に搭載される。クランクシャフト14の軸方向における一端側には、機関側ギア15が固定されている。機関側ギア15の外周には、ギア部15aが形成されている。重力方向Y1におけるラダーフレーム13の下部には、内部にエンジンオイルが貯留されるオイルパン16が取り付けられている。オイルパン16の内部には、内燃機関10の二次振動を抑制するためのバランサ装置17が収容されている。
バランサ装置17は、クランクケースである上部側ハウジング18、下部側ハウジング19、駆動部20、及びオイルポンプ21を有する。上部側ハウジング18と下部側ハウジング19との合わせ面189を基準として重力方向とは反対方向Y2に配置された上部側ハウジング18、及び合わせ面189を基準として重力方向Y1に配置された下部側ハウジング19は、複数の締結ボルト22により、重力方向Y1におけるラダーフレーム13の下面に固定されている。また、駆動部20は、クランクシャフト14からの回転力が伝達され、駆動部20には、スプロケット締結ボルト23によりバランサ駆動ギアとしてのバランサ駆動スプロケット(チェーン駆動部)24が固定されている。
バランサ駆動スプロケット24の外周には、ギア部24aが形成されている。ギア部24aの歯数は、ギア部15aの歯数の1/2倍に設定されている。バランサ駆動スプロケット24と機関側ギア15との間には、駆動チェーン25が掛け渡されている。クランクシャフト14からのトルク(回転力)は、駆動チェーン25を介して駆動部20に伝達される。駆動チェーン25は、例えば、油圧式のテンショナ26により常に一定の張力を付与されている。テンショナ26は、ラダーフレーム13および上側ハウジング18に支持されている。駆動部20をチェーン駆動としたため、クランクシャフト14の回転速度を変速(二倍速に増速)して離れた位置にある駆動部20へ伝達できる。また、ギア駆動と比較して小型化の点で有利である。
バランサ裝置17は、隣接して連結されるオイルポンプ21を有するオイルポンプ付きバランサ裝置である。オイルポンプ21は、トロコイド式ポンプであり、複数の締結ボルト27により下部側ハウジング19に固定されている。また、オイルポンプ21は、運転状態に応じてポンプ室の容積変化量を変化させる可変容量形オイルポンプも使用可能である。例えば、可変容量形オイルポンプとしては、ポンプ高回転時にポンプ室の容積変化量を減少させる機構を有する公知のベーンポンプやトロコイド式ポンプを用いることができる。
そして、従来のバランサ装置においては、バランサシャフトの軸線と直交する方向(径方向)に対して、オイルポンプの吸入口と吐出口を設ける構成となっている。そして、特にオイルを吐出するオイル吐出口は、別に設けたパイプ等の吐出通路によって、潤滑、冷却を必要とする機器や部位にオイルを供給するようにしている。このため、オイルポンプが、径方向の外側に向かって大型化するという課題がある。
次に、本発明の実施形態となる内燃機関のバランサ裝置を説明する。本発明の実施形態は図2乃至図9に示されており、以下では、これらの図面を用いて本実施形態を詳細に説明する。
まず、図2は、バランサ装置17を分解した状態を示している。図2において、下部側ハウジング19とクランクケース(上部側ハウジングでもある)18で形成される収納空間には、内燃機関の二次振動を抑制するバランサ本体27が収納されており、更に、締結ボルト22によって、下部側ハウジング19のバランサシャフト28、33軸方向の一端面にオイルポンプ21が固定されている。
ここで、本実施形態では、上部側ハウジング18をクランクケースとしているが、クランクケースとは別のハウジングとし、これを重力方向Y1におけるクランクケースの下面に取り付ける構成としても良いものである。
バランサ本体27は、バランスウエイトを有する第1回転系と、これもバランスウエイトを有する第2回転系から構成され、第1回転系の回転をギア伝動機構で反転させて第2回転系を回転させる構成となっている。そして、第1回転系と第2回転系を回転させることで、第1バランサシャフト28の回転軸と第2バランサシャフト33の回転軸を通過する方向である左右方向の振動は相殺され、第1バランサシャフトの回転軸と第2バランサシャフト33の回転軸を通過する平面を直交する方向(重力方向Y1に沿った方向)における上下方向の起振力を発生させることができる。また、クランクシャフトの回転に対して2倍速で回転させることで、複数のピストンの往復運動に起因する内燃機関の起振力二次成分と逆位相の起振力を発生させて内燃機関の振動の低減を図るようにしている。
第1回転系は、第1バランサシャフト28の両端に固定されたバランサ駆動ギアとしてのバランサ駆動スプロケット24(図1参照)、第1伝動ギア29、及び第1バランサシャフト28を軸支するリア側第1軸受30、フロント側第1軸受31、及び第1バランサシャフト28に設けられた第1バランスウエイト32から構成されている。第1バランサシャフト28の一端に固定されたバランサ駆動スプロケット24には、クランクシャフト14から駆動チェーン25を介して第1バランサシャフト28に回転力が伝達されるようになっているが、クランクシャフト14から第1バランサシャフト28に回転力を伝達する手段としては、クランクシャフトに固定されたギアにバランサ駆動ギアが直接噛み合うことで回転力を伝達するように構成しても構わない。第1バランサシャフト28の他端に固定された第1伝動ギア29は、回転軸線に対して傾斜した歯を備えたヘリカルギアで構成されている。また、第1伝動ギア29は、下部側ハウジング19とクランクケース18の間の収納空間に回転可能に収納されている。
リア側第1軸受30とフロント側第1軸受31は、下部側ハウジング19とクランクケース18の下面の間に固定、支持され、これによって第1バランサシャフト28を回転、支持するものである。
一方、第2回転系は、第2バランサシャフト33の両端に固定された減速ギア34、第2伝動ギア35、及び第2バランサシャフト33を軸支するリア側第2軸受36、フロント側第2軸受37、及び第2バランサシャフト33に設けられた第2バランスウエイト38から構成されている。ここで、減速ギア34はオイルポンプ21の回転軸に固定されたポンプ駆動ギア39と噛み合わされ、ポンプ駆動ギア39を回転させるものである。第2伝動ギア35は、第1伝動ギア29と同様に、回転軸線に対して傾斜した歯を備えたヘリカルギアで構成されており、第1伝動ギア29と噛み合い、第1伝動ギア29から回転力が伝達されることで第1バランサシャフト28と逆方向に回転するようになっている。
また、減速ギア34、第2伝動ギア35は、下部側ハウジング19とクランクケース18の下面の間の収納空間に回転可能に収納されている。尚、第1伝動ギア29と第2伝動ギア35は、ヘリカルギア同士の噛み合いとなっているため、接触面積を増やすことで異音や振動を低減させることはできるが、第1バランサシャフト28及び第2バランサシャフト33に回転軸方向の力を与えることになる。また、減速ギア34とポンプ駆動ギア39も、第1伝動ギア29及び第2伝動ギア35と同様に、回転軸線に対して傾斜した歯を備えたヘリカルギアで構成されており、噛み合いによる異音や振動を低減させることはできるが、第2バランサシャフト33及びオイルポンプ21の回転軸に回転軸方向の力を与えることになる。
このため、第1バランサシャフト28及び第2バランサシャフト33は回転すると、ヘリカルギアによって発生する分力によって回転軸方向にスラスト力が発生するが、第1伝動ギア29と第2伝動ギア35が下部側ハウジング19とクランクケース18の間の収納空間の軸方向端面と接触することによって、第1バランサシャフト28及び第2バランサシャフト33の回転軸方向の移動を規制するように構成されている。
また、リア側第2軸受36とフロント側第2軸受37は、下部側ハウジング19とクランクケース18の下面の間に固定、支持され、これによって第2バランサシャフト33を回転、支持するものである。
下部側ハウジング19のオイルポンプ21側の端面には、下部側ハウジング19と一体的に形成された、後述するギア収納凹部形成部(図示せず)が設けてあり、減速ギア34とポンプ駆動ギア39が配置されるものとされている。したがって、これも後述するポンプカバーとギア収納凹部形成部とで、減速ギア34とポンプ駆動ギア39を収納するギア収納部が形成されることになる。このギア収納部の構成についても後述する。尚、ギア収納凹部形成部は、オイルポンプ21の「ポンプ取付固定部」としての機能を備えており、オイルポンプ21のポンプカバーが固定されるように構成されている。
そして、バランサ装置17の重力方向とは反対方向Y2である上方に配設されているクランクシャフトに固定された機関側ギア15(図1参照)が回転すると、この機関側ギアの回転数の2倍の回転数で、バランサ駆動スプロケット24(図1参照)が回転し、バランサ駆動スプロケット24が固定された第1バランサシャフト28も回転されるようになる。また、第1バランサシャフト28に固定された第1伝動ギア29と噛み合った第2伝動ギア35が回転することで、第1バランサシャフト28と位相調整された第2バランサシャフト33を第1バランサシャフト28と逆方向に回転させることによって、第1バランサシャフト28の回転軸と第2バランサシャフト33の回転軸を通過する方向である左右方向の振動は相殺され、第1バランサシャフトの回転軸と第2バランサシャフト33の回転軸を通過する平面を直交する方向(重力方向Y1に沿った方向)における上下方向の起振力を発生させている。
このバランサ装置17は、ピストンの往復運動に起因する内燃機関の起振力の二次成分と逆位相の起振力を発生させて、内燃機関の振動を低減するものである。このようなバランサ装置17は良く知られたものである。
次に、本実施形態の具体的な構成について説明する。図3は、バランサ装置17を組み付けた状態で、下部側ハウジング19側から斜めに見たクランクケース18の状態を示し、図4は、下部側ハウジング19を下面側から見たクランクケース18の状態を示し、図5はバランサ装置17とオイルポンプ21を結合する前の下部側ハウジング19側から斜めに見た状態を示している。
図3乃至図5において、重力方向Y1におけるクランクケース18の下面にはバランサ本体17が収納され、その上から下部側ハウジング19が取り付けられている。下部側ハウジング19の第1バランサシャフト28の回転軸の一方側であるリア側の端面にはオイルポンプ21が隣接して配置され、このオイルポンプ21も重力方向Y1におけるクランクケース18の下側に配置されている。先に説明したように、オイルポンプ21は締結ボルト27(図2参照)によって下部側ハウジング19に固定されている。尚、図3~図9は、各部の詳細を明確化するために、車両搭載状態に対して重力方向Y1における上下が逆となった状態で表記している。
オイルポンプ21は、下部側ハウジング19のバランサシャフトの回転軸の一方側であるリア側の端面側から見て、ポンプボディ40、ポンプカバー41、及びギア収納部42の順で配置されている。ポンプボディ40には、ポンプ作用を行なうトロコイド式ポンプが収納されており、このトロコイド式ポンプは、内周にトロコイド曲線からなる内歯が形成された外周ロータと、外周にトロコイド曲線からなる外歯が形成され、外部ロータの内歯と噛み合うように構成された内部ロータを備えている。また、内部ロータは、オイルポンプ21の回転軸に圧入固定されているため、回転軸に対する回転方向及び回転軸方向の移動が規制され、回転軸から回転力が伝達されるようになっている。このトロコイド式ポンプはポンプカバー41によって側面から覆われている。
図5に示すように、ポンプカバー41の中央付近には、トロコロイド式ポンプの内部ロータを回転する回転軸(図示せず)が挿通され、この回転軸にポンプ駆動ギア39が固定されている。このため、ポンプ駆動ギア39に回転軸方向の力が加わると、トロコイド式ポンプの内部ロータにも回転軸方向の力が伝達されることとなる。また、ポンプ駆動ギア39は図2に示しているように、減速ギア34と噛み合っているので、第2バランサシャフト33の回転によってポンプ駆動ギア39が回転されるようになっている。
このオイルポンプ21は、第2バランサシャフト33から回転力が伝達されるが、第2バランサシャフト33は、クランクシャフトの回転に対して2倍速で回転されているため、減速ギア34を介さずにオイルポンプ21を駆動すると吸入側でキャビテーションが生じてしまうことがある。このキャビテーションの発生を抑制するため、減速ギア34を用いて、クランクシャフトに対するオイルポンプの回転数を減速している。尚、減速ギア34は、第2バランサシャフト33でなく第1バランサシャフト28に設けても構わない。
ポンプ駆動ギア39と減速ギア34は、相互に噛みあっており、これらのギア39、34は、下部側ハウジング19の端面に形成したギア収納部42内に収納されている。ギア収納部42は、詳しくは後述するが、下部側ハウジング19の端面に形成した、ギア39、34を収納するギア収納凹部形成部44と、このギア収納凹部形成部44を塞ぐポンプカバー41によって形成されている。尚、ギア収納凹部形成部44は、アルミニウム合金材料によって成形される下部側ハウジング19とダイキャストによって一体的に形成されている。また、上述したように、ギア収納凹部形成部44は、ポンプカバー41が固定される「ポンプ取付固定部」としての機能を備えている。尚、ポンプ駆動ギア39及び減速ギア34は、ヘリカルギアによって構成されているため、ポンプ駆動ギア39と一体に固定された回転軸及び内部ロータにも回転軸方向のスラスト力が加わるが、回転軸及び内部ロータの回転軸方向の移動は、内部ロータの回転軸方向端面とポンプカバー41の接触によって規制するようになっている。
また、図5に示されているように、第1バランサシャフト28が位置する付近の下部側ハウジング19の重力方向Y1における下面の外側には、第1バランサシャフト28、第2バランサシャフト33が延びる方向(軸線方向)に沿って、ここでは第1バランサシャフト28、第2バランサシャフト33に対して平行に延びる、内部にオイルポンプ21の吐出通路が形成された、所定の幅を有した剛性補強部43が一体的に形成されている。この剛性補強部43もアルミニウム合金材料によって成形される下部側ハウジング19とダイキャストによって一体的に形成されている。
したがって、ギア収納部42を形成するギア収納凹部形成部44と剛性補強部43は、下部側ハウジング19とダイキャストによって一体的に形成されている。更に、ギア収納部42を形成する収納凹部形成部44は、剛性補強部43と対になるサブ剛性補強部51とも下部側ハウジング19とダイキャストによって一体的に形成されている。このサブ剛性補強部51は、剛性補強部43と間隔を置いて、第2バランサシャフト33の付近で、剛性補強部43と同方向に延びるように形成されており、収納凹部形成部44には、二又に分かれて一体となっている。つまり、サブ剛性補強部51は、重力方向とは反対方向Y2から見て、Y字状に延びていおり、剛性補強部43とダイキャストによって一体的に形成されている。
ギア収納部42を形成するギア収納凹部形成部44は、剛性補強部43及びサブ剛性補強部51によって両側から補強されているので、ポンプ部に上下、及び/或いは左右に揺れる力が作用しても、この力を剛性補強部43及びサブ剛性補強部51によって受け止めることができる。
このように、本実施形態においては、バランサ装置17の第2バランサシャフト33に固定された減速ギア34と、オイルポンプ21の回転軸に固定されたポンプ駆動ギア39との噛み合い状態を円滑に保つことが可能となる。ここで、剛性補強部43の吐出通路は、大部分が金型で形成され、細かい形状はドリル等の工具によって整えられる。
尚、剛性補強部43で十分な剛性が得られる場合は、サブ剛性補強部51を省略することも可能である。また、剛性補強部43を、第1バランサシャフト28と第2バランサシャフト33の間の重力方向Y1における下部側ハウジングの下面に形成することによって、サブ剛性補強部51を省略することも可能である。ただ、この場合は、オイルポンプ21の固定位置を変更する、或いは吐出口と繋がる吐出通路をギア収納凹部形成部44に沿って形成するといった変更が必要となるが、これは新たに設計すれば良いものである。
また、図4に示している通り、下部側ハウジング19のクランクケース18に対する固定面は、第1バランサシャフト28、及び第2バランサシャフト33の軸線に直交する方向において、第1バランサシャフト28、及び第2バランサシャフト33を跨いで配置された複数の締結ボルト22によって、クランクケース18の底面に締結されており、更に、剛性補強部43、及びサブ剛性補強部51は、この締結ボルト22の間に配置されている。
このように、締結ボルト22の間に剛性補強部43、及びサブ剛性補強部51が延びていることによって、締結ボルト22の間の剛性を向上させることができる。
ここで、本実施形態では、オイルの吐出通路として機能する剛性補強部43は、第1バランサシャフト28の回転軸線に直交する径方向に形成されず、第1バランサシャフト28の軸線の方向に沿って形成されているので、オイルポンプ21が径方向の外側に大型化するのを抑制することができる。
そして、剛性補強部43は、第1剛性補強部43Aと第2剛性補強部43Bとからなり、第1剛性補強部43Aは、第1バランサシャフト28の軸線に沿って延びているが、途中で第2剛性補強部43Bとして、第1バランサシャフト28の軸線に直交する方向に向きを変えて外側に延ばされている。
つまり、剛性補強部43の第1剛性補強部43Aは、第1バランスウエイト32が位置する部分で向きを変えられ、更に第2剛性補強部43Bは第1バランスウエイト32と干渉しないで、跨ぐような形状に形成されている。これによって、吐出通路を第1バランスウエイト32と干渉しないで形成することができる。
また、第1剛性補強部43Aが第1バランスウエイト32付近まで延び、更にこれに直交するように、第2剛性補強部43Bが延びていることによって、下部側フランジ19の剛性を向上することができ、それぞれのバランスウェイト32、38の回転によって、下部側ハウジング19が曲がる方向に対する剛性を向上させることができる。
そして、この第1剛性補強部43Aと第2剛性補強部43Bの内部に形成され、第1剛性補強部43Aと第2剛性補強部43Bに沿った吐出通路は、クランクケース18に形成した吐出通路を経由して図示しないパイプ等を介して、潤滑、冷却を必要とする機器や部位にオイルを供給するようにしている。これについては後述する。
尚、本実施形態では図5にあるように、更に、第1剛性補強部43Aと同様に、第1バランサシャフト28の軸線に沿って第3剛性補強部43Cを形成することもできる。この場合、第3剛性補強部43C内の吐出通路は、第2剛性補強部43B内の吐出通路とは異なった部位や機器にオイルを供給するものである。
次に、図4のA-A矢視の断面を図6に示し、図4のB-B矢視の断面を図7に示しており、以下ではそれぞれの断面の構成について説明する。尚、図6、図7は図3に倣って、下部側ハウジング19を上側にした状態を示している。このため、実際の装着状態は下部側ハウジング19が、重力方向Y1における地側(下側)となるものである。
図6は、図4のA-A矢視の方向から見た断面を示しており、オイルポンプ21を通る断面を示している。尚、以下の説明においては図5も併せて参照されたい。
図6において、クランクケース18と下部側ハウジング19の間にはバランサ本体27が配置されている。このバランサ本体27は、第2バランサシャフト33の途中に設けられた第2バランスウエイト38と、第2バランサシャフト33の一端側に配置された第2伝動ギア35と、第2伝動ギア35の反対側に配置された減速ギア34を備えている。減速ギア34は、オイルポンプ21のポンプ駆動ギア39と噛み合され、第2バランサシャフト33の回転をポンプ駆動ギア39に減速して伝えている。
図5、図6にあるように、オイルポンプ21は、ポンプボディ40とポンプカバー41で囲まれたトロコイド式ポンプからなり、吸込口53(図5参照)は、第2バランサシャフト33の軸方向で、下部側ハウジング19側の方向に開口されている。同様に吐出口54(図5参照)も、第1バランサシャフト28の軸方向で、下部側ハウジング19側の方向に開口されている。
また、ポンプカバー41と下部側ハウジング19の端面の間には、ギア収納部42が形成され、このギア収納部42に減速ギア34とポンプ駆動ギア39が収納されている。そして、オイルポンプ21は、下部側ハウジング19に隣接して、複数(5本)の固定ボルト27で固定されている。
ギア収納部42は、下部側ハウジング19の端面に一体的に形成したギア収納凹部形成部44と、これを覆うポンプカバー41から形成された空間からなり、この空間に減速ギア34とポンプ駆動ギア39が収納されている。更に、図5、図6にあるように、下部側ハウジング19の端面に一体的に形成したギア収納凹部形成部44の、ギア収納部42とは反対側の面の平面領域部45の一部を含んで剛性補強部43、サブ剛性補強部51が一体的に接続されている。ここで、上述したように、ギア収納凹部形成部44は「ポンプ取付固定部」として機能するものである。
ギア収納凹部形成部44の平面領域部45は、第1バランサシャフト28、第2バランサシャフト33の回転軸線に対して直交する面として構成されており、この平面領域45と直交し、オイルポンプ21から離間する方向に延びる補強部材43、サブ剛性補強部51が、平面領域部45と一体的にダイキャストによって形成されている。
この補強部材43、サブ剛性補強部51の形状は任意であるが、ギア収納凹部形成部44を補強して、バランスウエイトに起因する振動と、ポンプ駆動ギア39がヘリカルギアで構成されることによって生じる、内部ロータからポンプカバー41への回転軸方向の力が作用しても、この力を剛性補強部43及びサブ剛性補強部51によって受け止めることができる形状が必要である。例えば、図5に示しているようにサブ剛性補強部51は、平面領域部45の上端付近から下部側ハウジング18の底面に向かって長さ(図5では高さ)が減少する傾斜形状に形成されている。
一方、剛性補強部43は図6に示すように、吐出通路を形成する必要があるので、第1バランサシャフト28の軸線に沿って見て場合、オイルポンプ21が投影された長さ(高さ)を越えない長さ(高さ)Hで、その長さを維持した形状に設定されるのが望ましい。このため、図面上のA-A矢視での側面形状は「矩形」状に形成されている。これによって、オイル吐出通路を形成しても、従来のバランサ装置の体格を維持することができる。
図7は、図4のB-B矢視の方向から見た断面を示しており、剛性補強部43を通る断面を示している。
図7において、オイルポンプ21が隣接する下部側ハウジング19には、図5に示したように、第1剛性補強部43A及び第2剛性補強部43Bが形成されており、第1剛性補強部43Aの内部には吐出通路46Aが形成されている。吐出通路46Aは第1バランサシャフト28の回転軸線に沿って形成されている。吐出通路46Aの一端はオイルポンプ21の吐出口54に接続されており、吐出通路46Aの他端は第2剛性補強部43Bに形成された吐出通路46Bに接続されている。更に、吐出通路46Aの他端は、第3剛性補強部43Cの内部に形成された吐出通路46Eに接続されている。
剛性補強部43の第1剛性補強部43Aは、第1バランスシャフト28に沿って延び、第1バランスウエイト32が位置する部分で、重力方向Y1における下部側ハウジング19の下面上で外側に向きを変えられている。更に第2剛性補強部43Bは第1バランスウエイト32と干渉しないで、跨ぐような形状に形成されている。つまり、吐出通路46A、46Bの形成位置は、第1バランスウエイト28の最外周より径方向で外側に形成されている。これによって、吐出通路46A、46Bを第1バランスウエイト32と干渉しないで形成することができる。
図8は、図4のC-C矢視の方向から見た断面を示している。第1剛性補強部43Aの内部に形成した吐出通路46Aとの接続部から直交するように折り曲げられた第2剛性補強部43Bに形成された吐出通路46Bは、下部側ハウジング19に形成された吐出通路46Cに接続されている。吐出通路46Cは、吐出通路46Bから直交して、クランクケース18との固定面側に延びている。
更に、下部側ハウジング19とクランクケース18が結合された状態で、下部側ハウジング19に形成されたオイル吐出通路46Cは、クランクケース18に形成された吐出通路46Dに、パイプ等の接続通路を用いずに直接的に接続されている。
尚、第1剛性補強部43Aの内部に形成した吐出通路46Aと第2剛性補強部43Bに形成された吐出通路46Bは、大部分の通路が金型で形成されたものであって、細かい形状はドリル等の工具によって整えられる。第2剛性補強部43Bに形成された吐出通路46Bの開口は、封止栓55によって封止されている。
このように、下部側ハウジング19に形成された吐出通路46Cと、クランクケース18に形成された吐出通路46Dとを、接続パイプ等を用いずに連通することが可能となり、バランサ裝置17の小型化に寄与することもできる。そして、オイルポンプ21から吐出されたオイルは、破線矢印で示すように流れて、潤滑、冷却を必要とする機器や部位に供給される。
このように、本実施形態においては、オイルポンプ21を取り付けるギア収納凹部形成部44を剛性補強部43、サブ剛性補強部51によって補強したので、車体振動や内燃機関の振動によってオイルポンプ21に上下、及び/或いは左右に揺れる力が作用しても、剛性補強部43、51でこれを受け止めることができるようになる。特に、バランスウエイトに起因する振動と、ポンプ駆動ギア39がヘリカルギアで構成されることによって生じる、内部ロータからポンプカバー41への回転軸方向の力が作用したとしても、バランサ本体27の第2バランサシャフト33に固定された減速ギア34と、オイルポンプ21の回転軸に固定されたポンプ駆動ギア39との噛み合い状態を円滑に維持することができ、噛み合い音が大きくなるのを抑制することができる。
尚、本実施形態は、剛性補強部43の内部に吐出通路を設けたものを示したが、剛性補強部43の内部に吸入通路が形成されていても構わず、その場合でも減速ギア34とポンプ駆動ギア39との噛み合い状態を円滑に維持することができる。
また、オイルの吐出通路として機能する剛性補強部43は、第1バランサシャフト28の軸方向に直交する径方向に形成されず、第1バランサシャフト28の軸線の方向に沿って形成されているので、オイルポンプ21が径方向の外側に大型化するのを抑制することができる。
次に、本発明の変形例を図9に基づき説明する。図5に示す実施形態は、下部側ハウジング19の端面にギア収納凹部形成部44を形成したものであるが、図9に示す変形例はポンプカバー47にギア収納凹部形成部48を形成したものである。
図9に示しているように、ポンプカバー47には、減速ギア34、ポンプ駆動ギア39を収納するギア収納部49が形成されている。このギア収納部49は、ポンプカバー47に生成したギア収納凹部形成部48と、下部側ハウジング19のポンプ側の端面に形成した平面領域部50によって形成されている。
ギア収納凹部形成部48は、平面領域部50によって覆われる構成とされており、この平面領域部50は、ギア収納部49の一部を形成するものである。また、下部側ハウジング19に一体的に形成した平面領域部50は、オイルポンプ21のポンプカバー47が固定される「ポンプ取付固定部」としての機能を備えている。
このように、ギア収納部49は、ポンプカバー47の端面に一体的に形成したギア収納凹部形成部48と、これを覆う下部側ハウジング19の端面に形成された平面領域部50で形成される空間からなり、この空間に減速ギア34とポンプ駆動ギア39が収納されている。更に、下部側ハウジング19の端面に一体的に形成した平面領域部50には、剛性補強部43、51が一体的に接続されている。
平面領域部50は、バランサシャフト33の回転軸方向に対して直交する面として構成されており、この平面領域部50と直交し、オイルポンプ21から離間する方向に延びる補強部材43,51が、平面領域部50と一体的にダイキャストによって形成されている。この補強部材43の高さも任意であるが、バランサシャフト33の回転軸方向で見てオイルポンプ21が投影された高さを越えない一定の高さに設定されるのが望ましい。
このように、本実施形態の変形例においても、オイルの吐出通路として機能する剛性補強部43は、バランサシャフト28、33の軸線に直交する径方向に形成されず、バランサシャフト28、33の軸線の方向に沿って形成されているので、径方向の外側に大型化するのを抑制することができる。
また、ギア収納部49の一部(平面領域部50)を剛性補強部43、51によって補強したので、バランスウエイトに起因する振動及び車体振動や内燃機関の振動によってオイルポンプ21に上下、及び/或いは左右に揺れる力が作用しても、これを受け止めることができるようになる。また、ポンプ駆動ギア68がヘリカルギアで構成されることによって生じる、内部ロータからポンプカバー47への回転軸方向の力このため、バランサ本体27の第2バランサシャフト33に固定された減速ギア34と、オイルポンプ21の回転軸に固定されたポンプ駆動ギア39との噛み合い状態を円滑に維持することができ、噛み合い音が大きくなるのを抑制することができる。
以上述べた通り、本発明においては、オイルポンプが固定されるポンプ取付固定部を下部側ハウジングの端面に形成し、オイルポンプとポンプ取付固定部との間に、ポンプ駆動ギアと減速ギアが収納されるギア収納部とを形成し、更に、下部側ハウジングの外側で、バランサシャフトが延びる方向に沿って延び、内部にオイルポンプの吐出口と連通されるオイル吐出通路が形成された剛性補強部を下部側ハウジングに形成する共に、下部側ハウジングの端面に形成したポンプ取付固定部の一部と剛性補強部とを一体的に形成する構成とした。
これによれば、オイル吐出通路として機能する剛性補強部は、バランサシャフトの軸方向に直交する径方向に形成されず、バランサシャフトの軸方向に沿って形成されているので、径方向の外側に大型化するのを抑制することができる。
また、ギア収納部を形成するポンプ取付固定部の一部を剛性補強部によって補強したので、バランスウエイトに起因する振動及び車体振動や内燃機関の振動によってオイルポンプに上下、及び/或いは左右に揺れる力が作用しても、これを受け止めることができるようになる。
このため、バランサシャフトに固定された減速ギアと、オイルポンプの回転軸に固定されたポンプ駆動ギアとの噛み合い状態を円滑に維持することができ、噛み合い音が大きくなるのを抑制することができる。
尚、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、さらに、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。加えて、本発明は、多気筒の内燃機関である3気筒の内燃機関のバランサ裝置に適用することが可能であり、その場合のバランサ裝置のバランサシャフトは、1本で構成される。
17…バランサ装置、18…上側ハウジング(クランクケース)、19…下部側ハウジング、21…オイルポンプ、28…第1バランサシャフト、29…第1伝動ギア、30…リア側第1軸受、31…フロント側第1軸受、32…第1バランサウエイト、
33…第2バランサシャフト、34…減速ギア、35…第2伝動ギア、36…リア側第2軸受、37…フロント側第2軸受、38…第2バランサウエイト、39…ポンプ駆動ギア、40…ポンプボディ、41…ポンプカバー、42…ギア収納部、43…剛性補強部(オイル吐出通路を内蔵)、44…ギア収納凹部形成部、45…平面領域部、46…オイル吐出通路、47…ポンプカバー、48…ギア収納部、49…ギア収納凹部、50…平面領域部。

Claims (12)

  1. 第1伝動ギアと、第1バランスウエイトを有し、内燃機関から回転力が伝達される第1バランサシャフトと、
    前記第1伝動ギアと噛み合う第2伝動ギアと、減速ギアと、第2バランスウエイトを有した第2バランサシャフトと、
    前記第1バランサシャフト、前記第2バランサシャフトの少なくとも一部が内側に収納されるハウジングと、
    前記減速ギアと噛み合うポンプ駆動ギアを有し、前記ポンプ駆動ギアからの回転力が伝達されることよってオイルを吐出するオイルポンプと、
    前記オイルポンプが固定され、前記ハウジングに形成されたポンプ取付固定部と、
    前記ハウジングの外側で、前記第1バランサシャフト及び前記第2バランサシャフトが延びる方向に延び、内部に前記オイルポンプの吐出口に開口する吐出通路が形成されると共に、前記ポンプ取付固定部の一部を含んで前記ハウジングと一体的に形成されている剛性補強部とを備え
    前記ポンプ取付固定部は、前記ポンプ駆動ギアが収納されるギア収容部の一部を有し、前記第1バランサシャフト及び前記第2バランサシャフトが延びる方向において前記オイルポンプが固定される面と反対側の部分と前記剛性補強部が一体に形成されている
    ことを特徴とする内燃機関用バランサ裝置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用バランサ裝置であって、
    前記ギア収容部は、前記ポンプ駆動ギアと前記減速ギアを収納するギア収納凹部形成部が形成され、前記ポンプ駆動ギアと前記減速ギアを収納した状態で、前記ギア収納凹部形成部は前記オイルポンプのポンプカバーによって覆われている
    ことを特徴とする内燃機関用バランサ裝置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関用バランサ裝置であって、
    前記オイルポンプのポンプカバーには、前記ポンプ駆動ギアと前記減速ギアを収納するギア収納凹部形成部が形成され、前記ポンプ駆動ギアと前記減速ギアを収納した状態で、前記ギア収納凹部形成部は前記ハウジングの端面に形成された前記ポンプ取付固定部の平面領域部によって覆われている
    ことを特徴とする内燃機関用バランサ裝置。
  4. 請求項2、或いは請求項3に記載の内燃機関用バランサ裝置であって、
    前記剛性補強部は、前記第1バランサシャフトが位置する付近の前記ハウジングの外側に形成されている
    ことを特徴とする内燃機関用バランサ裝置。
  5. 請求項1に記載の内燃機関用バランサ裝置であって、
    前記ハウジングに形成された前記剛性補強部は、前記第1バランサシャフトの軸方向で、前記第1バランスウェイト付近まで延びて形成された第1剛性補強部を備えている
    ことを特徴とする内燃機関用バランサ裝置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関用バランサ裝置であって、
    前記ハウジングに形成された前記剛性補強部は、前記第1剛性補強部から前記第1バランサシャフトの軸方向と直交する方向に沿って曲げられて延びる第2剛性補強部を備えている
    ことを特徴とする内燃機関用バランサ裝置。
  7. 請求項6に記載の内燃機関用バランサ裝置であって、
    前記第1剛性補強部の内部には、前記オイルポンプの吐出口に接続された第1吐出通路が形成され、
    前記第2剛性補強部の内部には、前記第1吐出通路と接続され、前記第1バランサシャフトの軸線の方向と直交する方向に沿って第2吐出通路が形成され、前記第2吐出通路を形成するための開口は、封止栓によって封止されている
    ことを特徴とする内燃機関用バランサ裝置。
  8. 請求項7に記載の内燃機関用バランサ裝置であって、
    前記ハウジングは、前記内燃機関のクランクケースに固定される下部側ハウジングを有し、
    前記第2剛性補強部の内部に形成された前記第2吐出通路は、前記下部側ハウジングに形成された第3吐出通路を介して、前記クランクケースに形成された第4吐出通路と直接的に接続されている
    ことを特徴とする内燃機関用バランサ裝置。
  9. 請求項1に記載の内燃機関用バランサ裝置であって、
    前記ハウジングは、前記第1バランサシャフト、及び前記第2バランサシャフトの軸線の方向に直交する方向において、前記第1バランサシャフト及び前記第2バランサシャフトを跨いで配置された複数の締結ボルトによってクランクケースと締結される下部側ハウジングを有し、
    前記剛性補強部は、複数の前記締結ボルトの間に配置されている
    ことを特徴とする内燃機関用バランサ裝置。
  10. 請求項4に記載の内燃機関用バランサ裝置であって、
    前記ハウジングの端面に形成された前記ポンプ取付固定部は、前記吐出通路を備えた前記剛性補強部と、前記吐出通路を備えた前記剛性補強部と間隔を置いて同じ方向に延びた、前記吐出通路を備えない他の剛性補強部と一体的に形成され、
    前記他の剛性補強部は、前記第2バランサシャフトが位置する付近の前記ハウジングの外側に形成されている
    ことを特徴とする内燃機関用バランサ裝置。
  11. 請求項10に記載の内燃機関用バランサ裝置であって、
    前記ハウジングは、前記第1バランサシャフト、及び前記第2バランサシャフトの軸線の方向に直交する方向において、前記第1バランサシャフト及び前記第2バランサシャフトを跨いで配置された複数の締結ボルトによってクランクケースと締結され
    前記剛性補強部と前記他の剛性補強部は、複数の前記締結ボルトの間に配置されていることを特徴とする内燃機関用バランサ裝置。
  12. オイルポンプに設けたポンプ駆動ギアを回転、駆動する減速ギア、及びバランスウエイトを有するバランサシャフトと、
    少なくとも、前記バランスウエイトを含む前記バランサシャフトが収納される下部側ハウジングと、
    前記オイルポンプが固定される、前記下部側ハウジングの端面に形成されたポンプ取付固定部と、
    前記オイルポンプと前記ポンプ取付固定部との間に形成され、前記オイルポンプを駆動する前記ポンプ駆動ギア、及び前記減速ギアが収納されるギア収納部と、
    前記下部側ハウジングの外側で、前記バランサシャフトが延びる方向に沿って延び、内部に前記オイルポンプの吐出口に開口する吐出通路が形成されると共に、前記下部側ハウジングの端面に形成された前記ポンプ取付固定部の一部を含んで前記下部側ハウジングと一体的に形成されている剛性補強部とを備え
    前記ポンプ取付固定部は、前記ポンプ駆動ギアが収納されるギア収容部の一部を有し、前記バランサシャフトが延びる方向において前記オイルポンプが固定される面と反対側の部分と前記剛性補強部が一体に形成されている
    ことを特徴とする内燃機関用バランサ裝置。
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