JP7070246B2 - 電熱体種判別装置、電熱体種判別方法、およびプログラム - Google Patents

電熱体種判別装置、電熱体種判別方法、およびプログラム Download PDF

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Description

この発明は電熱体種判別装置および電熱体種判別方法に関し、より詳しくは、電気抵抗ヒータに用いられている電熱体種を判別する電熱体種判別装置および電熱体種判別方法に関する。また、この発明は、そのような電熱体種判別方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
一般的な電気抵抗ヒータであるシースヒータやカートリッジヒータのカタログや仕様書には、そのヒータを構成する電熱線または電熱帯自体の材質や寸法は記載されていないのが実情である。
US 2017/0359857 A1
このため、そのような電気抵抗ヒータと、電気抵抗ヒータに通電するコントローラとによって、対象物を加熱するための温度制御システムを構成しようとする場合、電熱線または電熱帯の温度上限仕様や電流上限仕様が分からないため、詳細な熱設計ができない、という問題が生ずる。なお、「電熱線」と「電熱帯」は、合わせて「電熱体」と称される。
そこで、この発明の課題は、電気抵抗ヒータを構成する電熱体種を判別できる電熱体種判別装置および電熱体種判別方法を提供することにある。また、この発明の課題は、そのような電熱体種判別方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することにある。
本発明者は、例えば特許文献1(US 2017/0359857 A1)に記載されているように、代表的な電熱線であるニッケルクロム線1種の温度対抵抗値特性は、グラフ化されたとき、0℃(または常温)から温度上昇するにつれて増加し、400℃~600℃近傍で極大を示し、さらに温度上昇すると次第に減少して800℃近傍で極小を示し、さらに温度上昇すると再び上昇する、ということに着目した。鉄クロム線1種、鉄クロム線2種の場合は、そのような極大、極小を示さず、それぞれ温度上昇につれて単調に増加する。
そこで、上記課題を解決するため、この開示の電熱体種判別装置は、
電気抵抗ヒータを構成する電熱体種を判別する電熱体種判別装置であって、
複数の電熱体種についてそれぞれ、予め定められた基準温度での抵抗値と上記基準温度よりも高い温度での抵抗値とによる既知の抵抗比を、予め定められた温度範囲にわたって温度特性データとして記憶している記憶部と、
上記電気抵抗ヒータが上記基準温度にあるとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体が示す抵抗値を基準温度抵抗値として測定する第1抵抗測定部と、
上記電熱体に通電して、上記電気抵抗ヒータを上記基準温度から予め定められた終了温度範囲へ向けて昇温させる昇温制御部と、
上記昇温制御部による上記電気抵抗ヒータの昇温中に、刻々、上記電熱体が示す抵抗値を昇温時抵抗値として測定する第2抵抗測定部と、
上記記憶部に記憶されている既知の抵抗比の温度特性データと、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が示す時系列変化との対応に基づいて、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種を判別する体種判定部と、
を備え、
上記体種判定部は、
上記電気抵抗ヒータの昇温中に、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が極大または極小を示したとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種は温度対抵抗特性が極大および極小を有する特定のニッケルクロム線または帯であると判定する一方、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が極大または極小を示さなかったとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種は上記特定のニッケルクロム線または帯以外の体種であると判定する第1判定部と、
上記第1判定部による判定の後、上記記憶部に記憶されている上記終了温度範囲での既知の抵抗比と、上記電気抵抗ヒータが上記終了温度範囲に達した時点での上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比とを比較して、上記電熱体種をさらに区別して判定する第2判定部とを含む
ことを特徴とする
本明細書で、「予め定められた基準温度」は、典型的には常温(例えば23℃、25℃など)であるが、それに限られるものではなく、例えば0℃であってもよい。また、「予め定められた基準温度」は、ニッケルクロム線1種の抵抗比が極大または極小を示す温度(既知)であってもよい。
また、「予め定められた温度範囲」とは、400℃~600℃近傍(ニッケルクロム線1種の抵抗比が極大を示す)を含み、判別されるべき各電熱体が到達し得る温度範囲をカバーするのが望ましい。例えば、「予め定められた温度範囲」は、常温から900℃までの温度範囲であるのが望ましい。
また、「予め定められた終了温度範囲」とは、電熱体種判別のためのデータ取得が終了する温度範囲を意味し、例えば800℃~900℃の範囲として設定される。
また、「既知の抵抗比」は、典型的には、(基準温度よりも高い温度での抵抗値)/(基準温度での抵抗値)として算出される。同様に、基準温度抵抗値と昇温時抵抗値とによる「抵抗比」は、典型的には、(昇温時抵抗値)/(基準温度抵抗値)として算出される。ただし、いずれも、逆数であってもよい。
また、電熱体についての抵抗値の「測定」および「通電」は、典型的には、上記電熱体をなす電熱線または電熱帯の長手方向に沿って行われる。
また、「温度対抵抗特性が極大および極小を有する特定のニッケルクロム線または帯」とは、例えば、日本工業規格(JISC2520)に規定された、電熱用ニッケルクロム線1種(略号NCHW1)または電熱用ニッケルクロム帯1種(略号NCHRW1)を指す。
この開示の電熱体種判別装置では、記憶部が、複数の電熱体種についてそれぞれ、予め定められた基準温度での抵抗値と上記基準温度よりも高い温度での抵抗値とによる既知の抵抗比を、予め定められた温度範囲にわたって温度特性データとして記憶している。第1抵抗測定部は、上記電気抵抗ヒータが上記基準温度にあるとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体が示す抵抗値を基準温度抵抗値として測定する。昇温制御部は、上記電熱体に通電して、上記電気抵抗ヒータを上記基準温度から予め定められた終了温度範囲へ向けて昇温させる。上記昇温制御部による上記電気抵抗ヒータの昇温中に、第2抵抗測定部は、刻々、上記電熱体が示す抵抗値を昇温時抵抗値として測定する。体種判定部は、上記記憶部に記憶されている既知の抵抗比の温度特性データと、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が示す時系列変化との対応に基づいて、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種を判別する。例えば、上記昇温制御部によって上記電気抵抗ヒータが時間経過に伴って昇温される場合、上記記憶部に記憶されている既知の抵抗比の温度特性データと、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が示す時系列変化とは、グラフ化されたとき、互いに対応するグラフ形状を示す。したがって、両者の対応に基づいて、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種が判別される。
さらに、この電熱体種判別装置では、上記体種判定部に含まれた第1判定部は、上記電気抵抗ヒータの昇温中に、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が極大または極小を示したとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種は温度対抵抗特性が極大および極小を有する特定のニッケルクロム線または帯であると判定する一方、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が極大または極小を示さなかったとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種は上記特定のニッケルクロム線または帯以外の体種であると判定する。この理由は、特定のニッケルクロム線または帯の抵抗値の温度特性は、0℃(または常温)から温度上昇するにつれて増加し、400℃~600℃近傍で極大を示し、さらに温度上昇すると次第に減少して800℃近傍で極小を示し、さらに温度上昇すると再び上昇するからである。したがって、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比の時系列変化は、温度特性の極大、極小に対応する極大、極小を示すからである。一方、特定のニッケルクロム線または帯以外の体種では、そのような極大、極小を含む時系列変化を示さない。したがって、上記第1判定部は、特定のニッケルクロム線または帯と、上記特定のニッケルクロム線または帯以外の体種とを、明確に判別できる。
さらに、上記体種判定部に含まれた第2判定部は、上記第1判定部による判定の後、上記記憶部に記憶されている上記終了温度範囲での既知の抵抗比と、上記電気抵抗ヒータが上記終了温度範囲に達した時点での上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比とを比較して、上記電熱体種をさらに区別して判定する。この理由は、上記特定のニッケルクロム線または帯以外の体種の場合、例えば鉄クロム線1種、鉄クロム線2種の場合は、上記終了温度範囲では、それぞれ体種(線種)固有の抵抗比を示すからである。なお、「鉄クロム線1種」、「鉄クロム線2種」とは、それぞれ日本工業規格(JISC2520)に規定された、電熱用鉄クロム線1種(略号FCHW1)、電熱用鉄クロム線2種(略号FCHW2)を指す。
一実施形態の電熱体種判別装置では、
上記第2抵抗測定部は、上記昇温制御部による上記電熱体への通電電流または通電のための操作量が減少した時点で、上記昇温時抵抗値の測定を終了し、
上記第2判定部は、上記第2抵抗測定部が測定を終了した時点での上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比を、上記終了温度範囲に達した時点での上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比として取り扱うことを特徴とする。
この一実施形態の電熱体種判別装置では、上記第2抵抗測定部は、上記昇温制御部による上記電熱体への通電電流または通電のための操作量が減少した時点で、上記昇温時抵抗値の測定を終了する。この理由は、上記昇温制御部による上記電熱体への通電電流または通電のための操作量が減少した時点では、上記終了温度範囲に達していると推定されるからである。そこで、上記第2判定部は、上記第2抵抗測定部が測定を終了した時点での上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比を、上記終了温度範囲に達した時点での上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比として取り扱う。このようにした場合、上記電気抵抗ヒータ自体のケース内部に温度センサを設ける必要を無くすことができる。
別の局面では、この開示の電熱体種判別方法は、
電気抵抗ヒータを構成する電熱体種を判別する電熱体種判別方法であって、
複数の電熱体種についてそれぞれ、予め定められた基準温度での抵抗値と上記基準温度よりも高い温度での抵抗値とによる既知の抵抗比を、予め定められた温度範囲にわたって温度特性データとして記憶部に記憶させるステップと
上記電気抵抗ヒータが上記基準温度にあるとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体が示す抵抗値を基準温度抵抗値として測定するステップと
上記電熱体に通電して、上記電気抵抗ヒータを上記基準温度から予め定められた終了温度範囲へ向けて昇温させながら、上記電気抵抗ヒータの昇温中に、刻々、上記電熱体が示す抵抗値を昇温時抵抗値として測定するステップと
上記記憶部に記憶されている既知の抵抗比の温度特性データと、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が示す時系列変化とに基づいて、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種を判別するステップとを有し、
上記電熱体種を判別するステップでは、
上記電気抵抗ヒータの昇温中に、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が極大または極小を示したとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種は温度対抵抗特性が極大および極小を有する特定のニッケルクロム線または帯であると判定する一方、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が極大または極小を示さなかったとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種は上記特定のニッケルクロム線または帯以外の体種であると判定し、
上記判定の後、上記記憶部に記憶されている上記終了温度範囲での既知の抵抗比と、上記電気抵抗ヒータが上記終了温度範囲に達した時点での上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比とを比較して、上記電熱体種をさらに区別して判定する
ことを特徴とする。

この開示の電熱体種判別方法によれば、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種を判別できる。
さらに別の局面では、この開示のプログラムは、上記電熱体種判別方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
この開示のプログラムをコンピュータに実行させることによって、上記電熱体種判別方法を実施することができる。
以上より明らかなように、この開示の電熱体種判別装置および電熱体種判別方法によれば、電気抵抗ヒータを構成する電熱体種を判別できる。また、この開示のプログラムをコンピュータに実行させることによって、上記電熱体種判別方法を実施することができる。
この発明の一実施形態の電熱線種判別装置が適用される、電気抵抗ヒータによって加熱対象物を加熱する温度制御システムの構成を模式的に示す図である。 上記電熱線種判別装置のブロック構成を示す図である。 図3(A)は、上記電熱線種判別装置の記憶部に格納されている、基準温度(常温23℃)での抵抗値とそれよりも高い温度での抵抗値とによる抵抗比の温度特性データを、グラフ化して示す図である。図3(B)は、その抵抗比の温度特性データを表形式で示す図である。 上記電熱線種判別装置の演算部が実行する電熱線種判別処理のフローの前半部分を示す図である。 上記電熱線種判別処理のフローの後半部分を示す図である。 上記温度制御システムにおける温度制御開始からの温度コントローラの操作量、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱線の温度、上記加熱対象物の温度のそれぞれの時系列変化を例示する図である。 上記温度制御システムにおける昇温制御開始からの上記ヒータの抵抗値の時系列変化を例示する図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、この発明の電熱体種判別装置の一実施形態としての電熱線種判別装置10が適用される、電気抵抗ヒータによって加熱対象物を加熱する温度制御システム200の構成を模式的に示している。この温度制御システム200は、加熱対象物90の筐体(1点鎖線で示す。)に収容または搭載された電気抵抗ヒータ(以下、単に「ヒータ」という。)20および温度センサ30と、この温度センサ30の出力に基づいてヒータ20への通電電流をオンオフ制御するための温度コントローラ100とを備えている。
ヒータ20は、この例では、このヒータの外壁をなす細長い円筒状の鋼管からなるケース20aと、ケース20a内部に配置された、通電されて発熱する電熱体の一例としての、或る線種の電熱線20xとを有している(最初は、その線種は不明であるものとする。)。ヒータ20は、一対の配線121,122によって、この例では単相200ボルトの商用電源120に接続されている。一方の配線121には、スイッチング素子としてのソリッドステートリレー(SSR)110が介挿されている。他方の配線122には、変流器(CT)からなる電流計71が取り付けられている。また、ヒータ20の両側の配線121,122にまたがって、計器用変圧器(VT)からなる電圧計70が接続されている。
ソリッドステートリレー110は、温度コントローラ100からのオンオフ制御信号Ctlによってオンオフ制御される。オンオフ制御信号Ctlは、この例では、1秒間ないし2秒間周期の矩形波になっている。オンオフ制御信号Ctlのデューティ(すなわち、1周期中のオン期間の割合)は、温度コントローラ100が作成する操作量(これをMVとする。)に従って設定される。これにより、ソリッドステートリレー110のオン期間の間、商用電源120によってヒータ20が通電(電熱線20xの通電と同義。本明細書を通して同様。)される。
温度コントローラ100は、この例では市販品(例えば、オムロン株式会社製温度調節器(デジタル調節計)サーマックシリーズE5GCなど)からなり、PID制御(Proportional, Integral and Differential Control)を行う。制御動作中、温度コントローラ100は、刻々、温度センサ30の出力(温度信号TO)によって加熱対象物90の温度(これを温度信号と同じ符号TOで表す。)を入力し、加熱対象物90の温度TOが予め定められた目標温度(これをTtargetとする。)になるように、PID制御に従った操作量MV(単位%)を作成して設定する。その操作量MVに応じたオンオフ制御信号Ctlがソリッドステートリレー110へ出力されて、上述のようにソリッドステートリレー110がオンオフ制御され、それにより、ヒータ20が通電される。
例えば図5に示すように、目標温度Ttarget=200℃に設定されている場合、温度コントローラ100の操作量MVは、温度制御開始から2~3秒間で、ほぼステップ状に100%まで上昇している。これに応じて、ヒータ20の温度THは、温度制御開始から数秒間は時間に比例して急速に上昇し、その後、次第に上昇速度が緩くなり、この例では温度制御開始から約13秒後に800℃に達している。温度制御開始から約30秒後に、ヒータ20の温度THが200℃に近づくと、操作量MVは減少されている(この図5の例では、温度制御開始から約38秒後に加熱が停止されている。)。なお、この図5中のヒータ20の温度THは、ヒータ20のケース20a内部に特別に温度センサを設けて測定されたものである(図1の例では、ヒータ20のケース20a内部には温度センサは設けられていない。)。
図1中に示す電流計71は、ヒータ20への通電電流の電流値Iを検出する。電圧計70は、ヒータ20への印加電圧の電圧値Vを検出する。電流計71が検出する電流値Iと、電圧計70が検出する電圧値Vは、電熱線種判別装置10に入力される。
図2に示すように、電熱線種判別装置10は、この例では、演算部11と、表示器12と、操作部13と、記憶部14と、データ入力部15と、通信部16とを備えている。
演算部11は、ソフトウェア(コンピュータプログラム)によって動作するCPU(中央演算処理ユニット)を含み、後述の電熱線種判別方法に従う処理や、その他の各種処理を実行する。
表示器12は、この例では、LCD(液晶表示素子)からなり、演算部11からの制御信号に従って、表示画面に画像表示を行う。この例では、表示器12は、電熱線種の判別結果を表示するために用いられる。
操作部13は、この例では、キーボードとマウスからなり、ユーザ(操作者)からの指示およびデータなどを入力するために用いられる。
記憶部14は、この例では、非一時的にデータを記憶し得るEEPROM(電気的に書き換え可能な不揮発性メモリ)、および、一時的にデータを記憶し得るRAM(ランダム・アクセス・メモリ)を含んでいる。この記憶部14には、演算部11を制御するためのソフトウェア(コンピュータプログラム)が格納されている。また、この例では、記憶部14には、ヒータ20を構成している可能性がある複数の電熱線種についてそれぞれ、予め定められた基準温度での抵抗値とその基準温度よりも高い温度での抵抗値とによる既知の抵抗比が、温度特性データとして記憶される。さらに、記憶部14には、ヒータ20を実測して得られた昇温開始前、昇温中、および終了時の抵抗比が記憶される。これらの記憶内容については、後に詳述する。
データ入力部15は、この例では、AD(アナログ・ツー・デジタル)変換器を含んでいる。データ入力部15は、電流計71からの電流値Iと、電圧計70からの電圧値Vとを表す信号を受けて、AD変換を行って、演算部11に入力する。
通信部16は、演算部11によって制御されて所定の情報を外部の装置に送信したり、また、外部の装置からの情報を受信して演算部11に受け渡したりする。この例では、通信部16は、演算部11からの指示(コマンド信号CM)を温度コントローラ100へ送信する。
図4A~図4Bは、ヒータ20を構成する電熱線種を判別するために、電熱線種判別装置10が実行する電熱体種判別方法の一例としての電熱線種判別方法の処理フローを示している。なお、この処理フローの開始直前には、ヒータ20は、予め定められた基準温度、この例では常温23℃にあるものとする。
まず、図4AのステップS1に示すように、ユーザの操作部13を通した指示に応じて、演算部11は、例えば通信部16を介して外部から、ヒータ20を構成している可能性がある複数の電熱線種についてそれぞれ、予め定められた基準温度23℃での抵抗値と、その基準温度23℃よりも高い温度での抵抗値との既知の抵抗比を、温度特性データとして読み込む。演算部11は、読み込んだ温度特性データを、記憶部14に記憶させる。記憶部14は、少なくともこの処理フローの終了まで、この温度特性データを保持する。
この例では、温度特性データは、図3(B)の表に示すように、電熱線種としての「ニッケルクロム線1種」、「鉄クロム線1種」、「鉄クロム線2種」ついてそれぞれ、基準温度を常温23℃としたときの、100℃~900℃の温度範囲にわたる、既知の抵抗比、すなわち、(基準温度よりも高い温度での抵抗値)/(基準温度での抵抗値)のデータを含んでいる。「ニッケルクロム線1種」は、温度対抵抗特性が極大および極小を有する特定のニッケルクロム線の一例である。つまり、「ニッケルクロム線1種」の抵抗比は、図3(A)中のグラフC1によって分かるように、常温23℃から温度上昇するにつれて増加し、400℃~600℃近傍で極大P1を示し、さらに温度上昇すると次第に減少して800℃近傍で極小P2を示し、さらに温度上昇すると再び上昇している。「鉄クロム線1種」、「鉄クロム線2種」は、上記特定のニッケルクロム線以外の線種の例である。つまり、「鉄クロム線1種」の抵抗比は、図3(A)中のグラフC2によって分かるように、そのような極大、極小を示さず、温度上昇につれて単調に増加している。同様に、「鉄クロム線2種」の抵抗比も、図3(A)中のグラフC3によって分かるように、そのような極大、極小を示さず、温度上昇につれて単調に増加している。ただし、「鉄クロム線1種」の抵抗比の増加よりも、「鉄クロム線2種」の抵抗比の増加が大きく、それは、特に800℃~900℃のような高温で顕著になっている。これらの温度特性データは、後述のように、ヒータ20の電熱線種を判別するための資料として用いられる。なお、記憶部14に上記温度特性データが予め格納されている場合は、このステップS1を省略してもよい。
次に、図4AのステップS2に示すように、ユーザの操作部13を通した指示に応じて、演算部11は、「ニッケルクロム線1種」以外の線種、この例では、「鉄クロム線1種」(略号FCHW1)、「鉄クロム線2種」(略号FCHW2)について、終了温度範囲(後述する昇温制御の終了時のヒータ20の温度が含まれる。)での抵抗比の下限と上限を設定する。
この例では、図5の知見に基づいて、終了温度範囲は800℃~900℃の範囲であるものとする。そこで、図3(B)の表のうち、終了温度範囲800℃~900℃に相当する部分の抵抗比のデータに基づいて、次の表1のように、電熱線種がそれぞれ「鉄クロム線1種」(略号FCHW1)、「鉄クロム線2種」(略号FCHW2)であると同定されるための抵抗比の下限と上限を設定する。この例では、表1中の抵抗比の下限、上限は、それぞれ図3(B)の表における800℃での抵抗比、900℃での抵抗比に一致している。
(表1)
Figure 0007070246000001
次に、図4AのステップS3に示すように、ユーザの操作部13を通した指示に応じて、演算部11は第1抵抗測定部として働いて、ヒータ20を構成する電熱線20xが示す抵抗値を基準温度抵抗値(これをR0とする。)として測定する。具体的には、演算部11は、通信部16を介してコマンド信号CMを送信して温度コントローラ100に電熱線20xへのミリ秒オーダの通電(温度上昇が無視できる程度の通電)を行わせる。さらに、演算部11は、その通電に伴う電流計71からの電流値(これをI0とする。)、電圧計70からの電圧値(これをV0とする。)を、データ入力部15を介して入力する。そして、基準温度抵抗値R0を
R0=V0/I0 …(Eq.1)
によって求める。
次に、図4AのステップS4に示すように、演算部11は温度コントローラ100へコマンド信号CMを送って温度コントローラ100を昇温制御部として動作させる。この例では、温度コントローラ100は、加熱対象物90の目標温度Ttarget=200℃という設定条件下で、加熱対象物90の昇温制御を開始する。すると、図5に示したように、ヒータ20は、基準温度23℃から、終了温度範囲800℃~900℃へ向かって昇温される。なお、ヒータ20のケース20a内部での温度分布は、無視するものとする。
次に、図4AのステップS5~S8に示すように、演算部11は第2抵抗測定部として働いて、ヒータ20の昇温中に、刻々、ヒータ20を構成する電熱線20xが示す抵抗値を昇温時抵抗値(これをRiとする。)として測定し、基準温度抵抗値R0と昇温時抵抗値Riとによる抵抗比(これをRrとする。)を算出する。詳しくは、この例では、ステップS5で電流計71からの電流値Iiを入力し、ステップS6で、前回のターン時の電流値Ipに対して今回のターンでの電流値Iiが減少していないか否かを判断する。前回のターン時の電流値Ipに対して今回のターンでの電流値Iiが減少していなければ(ステップS6でNO)、昇温中であると判断して、ステップS7に進んで電圧計70からの電圧値Viを入力する。これにより、ステップS8で、今回のターンでの昇温時抵抗値Ri=Vi/Iiを求める。さらに、基準温度抵抗値R0と昇温時抵抗値Riとによる抵抗比Rrを
Rr=Ri/R0 …(Eq.2)
によって求める。このようにして、演算部11は、ヒータ20の昇温中に、刻々、抵抗比Rrを求める。刻々求められた抵抗比Rrは、時系列で記憶部14に記憶される。
図4AのステップS6で、前回のターン時の電流値Ipに対して今回のターンでの電流値Irが減少していれば(ステップS6でYES)、演算部11は、温度コントローラ100による昇温制御が終了した、すなわち、図5の知見に基づいてヒータ20が終了温度範囲(800℃~900℃の範囲)に達したと判断して、この時点で昇温時抵抗値Riの測定を終了する。ステップS9に示すように、演算部11は、この時点での抵抗比Rrを終了時における抵抗比(これをRrEとする。)として求める。求められた抵抗比RrEは、記憶部14に記憶される。
次に、図4BのステップS11で、演算部11は線種判定部、特に第1判定部として働いて、記憶部14に記憶されている抵抗比Rrの時系列変化を参照して、抵抗比Rrが極大または極小のピークを示したか否かを判断する。ここで、抵抗比Rrが極大または極小のピークを示したときは(ステップS11でYES)、ヒータ20を構成する電熱線種は「ニッケルクロム線1種」であると判定する(ステップS12)。一方、抵抗比Rrが極大または極小のピークを示さなかったときは(ステップS11でNO)、ヒータ20を構成する電熱線種は「ニッケルクロム線1種」以外の線種であると判定する。
このように判定する理由は、第1に、ヒータ20が時間経過に伴って昇温される場合、記憶部14に記憶されている既知の抵抗比の温度特性データと、基準温度抵抗値R0と昇温時抵抗値Riとによる抵抗比Rrが示す時系列変化とは、グラフ化されたとき、互いに対応するグラフ形状を示すからである。したがって、両者の対応に基づいて、ヒータ20を構成する電熱線種が判別され得る、と言える。
第2に、例えば図3(A)のグラフに示したように、「ニッケルクロム線1種」の抵抗比Rr(抵抗値も同様)の温度特性は、0℃(または常温)から温度上昇するにつれて増加し、400℃~600℃近傍で極大P1を示し、さらに温度上昇すると次第に減少して800℃近傍で極小P2を示し、さらに温度上昇すると再び上昇するからである。例えば、図6は、ヒータ20を構成する電熱線20xが「ニッケルクロム線1種」であると分かっている場合の、昇温制御開始からの電熱線20xの抵抗値Riの時系列変化を、グラフ化して例示している。この抵抗値Riの時系列変化は、図3(A)のグラフ中の極大P1、極小P2に対応する極大Q1、極小Q2を示している。一方、「ニッケルクロム線1種」以外の線種では、そのような極大、極小を含む時系列変化を示さない。したがって、演算部11は、「ニッケルクロム線1種」と、「ニッケルクロム線1種」以外の線種とを、明確に判別できる。
次に、図4BのステップS13~S16で、演算部11は線種判定部、特に第2判定部として働いて、記憶部14に記憶されている終了温度範囲での既知の抵抗比(すなわち、表1中に示した抵抗比の下限、上限)と、図4AのステップS9で求めた終了時(ヒータ20が終了温度範囲に達した時点と推定される)における抵抗比RrEとを比較して、「ニッケルクロム線1種」以外の線種をさらに区別して判定する。具体的には、まず、終了時における抵抗比RrEが「鉄クロム線1種」(FCHW1)についての下限1.098と上限1.101との間の範囲内にあれば(ステップS13でYES)、ヒータ20を構成する電熱線種は「鉄クロム線1種」であると判定する(ステップS14)。次に、終了時における抵抗比RrEが「鉄クロム線2種」(FCHW2)についての下限1.170と上限1.180との間の範囲内にあれば(ステップS15でYES)、ヒータ20を構成する電熱線種は「鉄クロム線2種」であると判定する(ステップS16)。
このように判定する理由は、「ニッケルクロム線1種」以外の線種の場合、この例では「鉄クロム線1種」、「鉄クロム線2種」の場合は、終了温度範囲では、それぞれ線種固有の抵抗比を示すからである。例えば、終了時における抵抗比RrE=1.100であれば、ヒータ20を構成する電熱線種は「鉄クロム線1種」であると判定することができる。また、終了時における抵抗比RrE=1.175であれば、ヒータ20を構成する電熱線種は「鉄クロム線2種」であると判定することができる。
終了時における抵抗比RrEが「鉄クロム線1種」(FCHW1)についての下限と上限との間の範囲内になく(ステップS13でNO)、かつ、「鉄クロム線2種」(FCHW2)についての下限と上限との間の範囲内にもなければ(ステップS15でNO)、演算部11は、ヒータ20を構成する電熱線種はその他の材料である、すなわち、「ニッケルクロム線1種」、「鉄クロム線1種」、「鉄クロム線2種」以外の材料であると判定する(ステップS17)。
このようにして、図4A~図4Bの処理フローによれば、ヒータ20を構成する電熱線種を判別できる。電熱線種の判別結果は、表示器12の表示画面に表示される。これにより、ユーザは、ヒータ20を構成する電熱線種を知ることができる。
また、上の例では、図4AのステップS6で通電電流(電流値Ir)が減少したとき(ステップS6でYES)、昇温時抵抗値の測定を終了し、その終了時における抵抗比RrEを、終了温度範囲に達した時点での抵抗比として取り扱っている。このようにした場合、ヒータ20自体のケース20a内部に温度センサを設ける必要を無くすことができる。
なお、昇温時抵抗値の測定を終了するタイミングは、通電電流が減少したときに限られるものではない。例えば、演算部11は、通信部16を介して、温度コントローラ100から操作量MVを表す情報を入力する構成とし、図4AのステップS4で昇温制御を開始した後、操作量MVが減少したときに昇温時抵抗値の測定を終了してもよい。この場合も、図5の知見に基づいて、その終了時における抵抗比RrEを、終了温度範囲に達した時点での抵抗比として取り扱うことができる。これにより、ヒータ20自体のケース20a内部に温度センサを設ける必要を無くすことができる。
上述の電熱線種判別方法を、ソフトウェア(コンピュータプログラム)として、CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタル万能ディスク)、フラッシュメモリなどの非一時的(non-transitory)にデータを記憶可能な記録媒体に記録してもよい。このような記録媒体に記録されたソフトウェアを、パーソナルコンピュータ、PDA(パーソナル・デジタル・アシスタンツ)、スマートフォンなどの実質的なコンピュータ装置にインストールすることによって、それらのコンピュータ装置に、上述の電熱線種判別方法を実行させることができる。
また、上述の実施形態では、温度コントローラ100とは別に設けられた電熱線種判別装置10が温度コントローラ100を昇温制御部として用いて電熱線種判別を行う例について説明した。しかしながら、これに限られるものではない。温度コントローラ100に上述の電熱線種判別方法に係るソフトウェアを組み込み、温度コントローラ100の動作モードの一つ(電熱線種判別モード)として、上述の電熱線種判別方法を実行させてもよい。
また、上述の実施形態では、ヒータ20を構成している可能性がある複数の電熱線種として「ニッケルクロム線1種」、「鉄クロム線1種」、「鉄クロム線2種」の3種類を判別する場合について述べたが、これに限られるものではない。例えば、記憶部14に、4種類以上の電熱線種についてそれぞれ、予め定められた基準温度での抵抗値と上記基準温度よりも高い温度での抵抗値とによる既知の抵抗比を、予め定められた温度範囲にわたって温度特性データとして記憶させておき、これにより、4種類以上の電熱線種を判別してもよい。
特に、上述の実施形態では、温度対抵抗特性が極大および極小を有する特定のニッケルクロム線の例として、「ニッケルクロム線1種」のみを挙げたが、これに限られるものではない。上記特定のニッケルクロム線の例として、「ニッケルクロム線1種」以外のニッケルクロム線が含まれていてもよい。上述の電熱線種判別方法の処理フロー(図4A~図4B)では、抵抗比Rrが極大または極小のピークを示したときは(図4BのステップS11でYES)、ヒータ20を構成する電熱線種は「ニッケルクロム線1種」であると直ちに判定した(図4BのステップS12)が、その場合、それに代えて次のような処理を行う。
すなわち、予め上記特定のニッケルクロム線(複数種を含む。)について、記憶部14の表1に、それぞれ終了温度範囲での既知の抵抗比(抵抗比の下限、上限)を追加して記憶させておく。抵抗比Rrが極大または極小のピークを示したときは(図4BのステップS11でYES)、演算部11は線種判定部、特に第1判定部として働いて、ヒータ20を構成する電熱線種は、まず「特定のニッケルクロム線(複数種を含む。)」であると判定する。続いて、演算部11は線種判定部、特に第2判定部として働いて、記憶部14に記憶されている終了温度範囲での既知の抵抗比(抵抗比の下限、上限)と、図4AのステップS9で求めた終了時(ヒータ20が終了温度範囲に達した時点と推定される)における抵抗比RrEとを比較して、上記特定のニッケルクロム線(複数種を含む。)」を互いに区別して判定する。これにより、上記特定のニッケルクロム線として、「ニッケルクロム線1種」以外のニッケルクロム線が含まれている場合であっても、それらを互いに区別して判定できる。
上述の実施形態では、ヒータ20を構成する電熱体は電熱線20xであるとしたが、これに限られるものではない。ヒータ20を構成する電熱体は、電熱線および/または電熱帯であってもよい。これにより、電熱線種判別装置、電熱線種判別方法の概念は、それぞれ電熱体種判別装置、電熱体種判別方法に拡張され得る。
以上の実施形態は例示であり、この発明の範囲から離れることなく様々な変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。
10 電熱線種判別装置
11 演算部
14 記憶部
20 ヒータ
70 電圧計
71 電流計
100 温度コントローラ

Claims (4)

  1. 電気抵抗ヒータを構成する電熱体種を判別する電熱体種判別装置であって、
    複数の電熱体種についてそれぞれ、予め定められた基準温度での抵抗値と上記基準温度よりも高い温度での抵抗値とによる既知の抵抗比を、予め定められた温度範囲にわたって温度特性データとして記憶している記憶部と、
    上記電気抵抗ヒータが上記基準温度にあるとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体が示す抵抗値を基準温度抵抗値として測定する第1抵抗測定部と、
    上記電熱体に通電して、上記電気抵抗ヒータを上記基準温度から予め定められた終了温度範囲へ向けて昇温させる昇温制御部と、
    上記昇温制御部による上記電気抵抗ヒータの昇温中に、刻々、上記電熱体が示す抵抗値を昇温時抵抗値として測定する第2抵抗測定部と、
    上記記憶部に記憶されている既知の抵抗比の温度特性データと、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が示す時系列変化との対応に基づいて、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種を判別する体種判定部と、
    を備え
    上記体種判定部は、
    上記電気抵抗ヒータの昇温中に、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が極大または極小を示したとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種は温度対抵抗特性が極大および極小を有する特定のニッケルクロム線または帯であると判定する一方、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が極大または極小を示さなかったとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種は上記特定のニッケルクロム線または帯以外の体種であると判定する第1判定部と、
    上記第1判定部による判定の後、上記記憶部に記憶されている上記終了温度範囲での既知の抵抗比と、上記電気抵抗ヒータが上記終了温度範囲に達した時点での上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比とを比較して、上記電熱体種をさらに区別して判定する第2判定部とを含む
    ことを特徴とする電熱体種判別装置。
  2. 請求項に記載の電熱体種判別装置において、
    上記第2抵抗測定部は、上記昇温制御部による上記電熱体への通電電流または通電のための操作量が減少した時点で、上記昇温時抵抗値の測定を終了し、
    上記第2判定部は、上記第2抵抗測定部が測定を終了した時点での上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比を、上記終了温度範囲に達した時点での上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比として取り扱うことを特徴とする電熱体種判別装置。
  3. 電気抵抗ヒータを構成する電熱体種を判別する電熱体種判別方法であって、
    複数の電熱体種についてそれぞれ、予め定められた基準温度での抵抗値と上記基準温度よりも高い温度での抵抗値とによる既知の抵抗比を、予め定められた温度範囲にわたって温度特性データとして記憶部に記憶させるステップと
    上記電気抵抗ヒータが上記基準温度にあるとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体が示す抵抗値を基準温度抵抗値として測定するステップと
    上記電熱体に通電して、上記電気抵抗ヒータを上記基準温度から予め定められた終了温度範囲へ向けて昇温させながら、上記電気抵抗ヒータの昇温中に、刻々、上記電熱体が示す抵抗値を昇温時抵抗値として測定するステップと
    上記記憶部に記憶されている既知の抵抗比の温度特性データと、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が示す時系列変化とに基づいて、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種を判別するステップとを有し、
    上記電熱体種を判別するステップでは、
    上記電気抵抗ヒータの昇温中に、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が極大または極小を示したとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種は温度対抵抗特性が極大および極小を有する特定のニッケルクロム線または帯であると判定する一方、上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比が極大または極小を示さなかったとき、上記電気抵抗ヒータを構成する電熱体種は上記特定のニッケルクロム線または帯以外の体種であると判定し、
    上記判定の後、上記記憶部に記憶されている上記終了温度範囲での既知の抵抗比と、上記電気抵抗ヒータが上記終了温度範囲に達した時点での上記基準温度抵抗値と上記昇温時抵抗値とによる抵抗比とを比較して、上記電熱体種をさらに区別して判定する
    ことを特徴とする電熱体種判別方法。
  4. 請求項に記載の電熱体種判別方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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