JP7067736B2 - パルスレーザーを用いた微細周期構造の加工方法、及びガラス体 - Google Patents

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Description

本発明は、パルスレーザーを用いて、屈折率が相対的に高い領域と屈折率が相対的に低い領域とが交互に存在する微細な周期構造をガラス体に加工するための技術に関する。
従来、光アイソレーター等に使用される偏光子、光学系のレンズとして使用される回折格子、分光器等に使用されるリフレクターやフィルター、光減衰器に、屈折率が高い領域と低い領域とが交互に存在する周期構造を設けたガラスが提案されている。
しかしながら、従来の素子では、光回路の集積化の点で好適なサブミクロンオーダーの微細周期構造を形成するために、真空蒸着やスパッタリング、リソグラフィー等を用いている。この場合、製造工程が複雑になり、また装置が大がかりになることで、光学素子のコストアップをもたらしてしまうという問題があった。
そこで、本発明者らは、下記特許文献1に記載の加工方法を提案している。この加工方法は、レーザー光を透過するガラスに、光誘起屈折率変化を起こすエネルギー量を有する集光された1本のパルスレーザー光を照射することにより、その集光位置に、屈折率が相対的に高い領域と相対的に低い領域とが交互に存在する微細な周期構造を形成するものである。
特開2004-310009号公報
特許文献1に記載の加工方法は、例えば、SiO2、GeO2などの網目形成酸化物のみからなるガラス、あるいは上記網目形成酸化物とAl23などの中間酸化物とからなるガラスに対しては有効であったが、Na2O、CaOなどの網目修飾酸化物を含んだガラスに対しては、上記微細な周期構造を形成することが困難であった。これは、おそらく、網目修飾酸化物を含んだガラスの場合、レーザーの集光部近傍が溶融して粘性流動を生じるために、一時的に上記微細な周期構造が形成されたとしても、消失してしまうものと考えられる。
以上の事情に鑑み、本明細書では、網目修飾酸化物を含むガラスに対しても、パルスレーザーを照射した際に生じる光誘起屈折率変化により微細な周期構造を形成することを、解決すべき技術課題とする。
前記課題の解決は、本発明に係る微細周期構造の加工方法により達成される。すなわち、この加工方法は、所定の繰り返し周波数の第一パルスレーザーをガラス体に向けて照射すると共に、第一パルスレーザーよりも繰り返し周波数が低い第二パルスレーザーを第一パルスレーザーの焦点の周辺領域に向けて照射して、第一パルスレーザーの照射により溶融した領域の温度分布を制御することにより、溶融領域に、ガラス体に含まれる網目形成酸化物が相対的に密となる第一領域と、網目形成酸化物が相対的に疎となる第二領域とを形成して、ガラス体の組成を部分的に改質する組成改質工程と、第一領域に対して、光誘起屈折率変化を起こすエネルギー量を有する集光された一本の第三パルスレーザーを照射することにより、第一領域に、屈折率が相対的に高い領域と相対的に低い領域とが1μm以下のピッチで交互に存在する微細周期構造を形成する微細周期構造形成工程とを備える点をもって特徴付けられる。
本発明者らは、特開2016-165738号公報において、パルスレーザーを用いた接合方法を提案している。この方法は、二つの部材の当接部又はその近傍に向けてレーザーを照射して、当接部を溶融することで二つの部材を接合するに際し、互いに繰り返し周波数の異なる二種類のパルスレーザーを当接部及びその周囲領域に照射して、溶融領域の温度分布を制御することによって、特定の元素又は当該元素を含む化合物を溶融領域内で流動させて、二つの部材に跨って溶融凝固部を形成し、これにより二つの部材間で強固な接合を可能とするものである。本発明者らは、温度制御による元素又は元素化合物の移動に着目し、検討した結果、温度制御次第では、ガラス体に含まれる網目形成化合物の移動を制御することができるとの知見を得るに至った。
本発明は、上記知見に基づき成されたもので、まず第一パルスレーザーをガラスに照射すると共に、第一パルスレーザーの焦点の周辺領域に第一パルスレーザーより繰り返し周波数が低い第二パルスレーザーを照射して、第一パルスレーザーの照射により溶融した領域の温度分布を制御することにより、溶融領域に、ガラス体に含まれる網目形成酸化物が相対的に密となる第一領域と、網目形成酸化物が相対的に疎となる第二領域とを形成する。この時点で、溶融領域内の第一領域では、レーザー照射前のガラス体と比べて網目形成酸化物を密にできるので、例えばガラス体に網目修飾酸化物が含まれる場合、この網目修飾酸化物の含有比を相対的に下げることができる。よって、この第一領域に向けて、光誘起屈折率変化を起こすエネルギー量を有する集光された1本のパルスレーザーを照射することにより、第一領域に、屈折率の相対的に高い領域と相対的に低い領域とが1μm以下のピッチで交互に存在する微細周期構造を形成することができる。
また、本発明に係る微細周期構造の加工方法においては、ガラス体が、網目形成酸化物と、網目修飾酸化物とを含有するものである場合、組成改質工程において、第一領域における網目修飾酸化物の含有比が15mol%以下となるよう、第一及び第二パルスレーザーの照射条件を調整してもよい。
本発明者らが、網目修飾酸化物(例えばNa2O)を含むガラスに対して、上述の如く、パルスレーザーを照射した際に生じる光誘起屈折率変化を利用して微細な周期構造を形成することを試みたところ、網目修飾酸化物の含有比が15mol%以下のガラスについては、パルスレーザーのパルス幅とパルスエネルギーを適切な範囲に設定することにより、上記微細周期構造を高い確率で形成し得ることが判明した。従って、組成改質工程において、第一領域における網目修飾酸化物の含有比が15mol%以下となるよう、第一パルスレーザー及び第二パルスレーザーの照射条件を調整することにより、網目修飾酸化物の含有比が15mol%より大きなガラス体であっても、組成改質工程でガラス体の一部領域における網目修飾酸化物の含有比を15mol%以下にまで減らして、当該領域に微細周期構造を形成することが可能となる。
また、本発明に係る微細周期構造の加工方法においては、第一パルスレーザーと第二パルスレーザーがともにフェムト秒レーザーであってもよい。あるいは、第三パルスレーザーがフェムト秒レーザーであってもよい。あるいは、第一~第三パルスレーザーが何れもフェムト秒レーザーであってもよい。
フェムト秒オーダーのパルス幅を有する第一パルスレーザーであれば、その集光領域のみにエネルギーを集中させることができるので、真に必要な箇所のみを溶融することができ、加工効率が向上する。また、実用的な出力の範囲内において、第二パルスレーザーで第一パルスレーザーの焦点の周辺領域を溶融させない程度にかつ第一パルスレーザーにより生成される溶融領域の温度分布に影響を及ぼし得る程度の加熱を施すことを考えた場合、フェムト秒レーザーが好適である。
また、前記課題の解決は、本発明に係るガラス体によっても達成される。すなわち、このガラス体は、内部に、溶融凝固部が形成されたガラス体であって、溶融凝固部に、ガラス体に含まれる網目形成酸化物が相対的に密となる第一領域と、網目形成酸化物が相対的に疎となる第二領域とが形成されており、かつ第一領域に、屈折率が相対的に高い領域と相対的に低い領域とが1μm以下のピッチで交互に存在する微細周期構造が形成されている点をもって特徴付けられる。
このように、本発明に係るガラス体では、例えば上述した加工方法により、内部に溶融凝固部を形成し、この溶融凝固部に、ガラス体に含まれる網目形成酸化物が相対的に密となる第一領域と、網目形成酸化物が相対的に疎となる第二領域とを形成すると共に、第一領域に、屈折率が相対的に高い領域と相対的に低い領域とが1μm以下のピッチで交互に存在する微細周期構造を形成するようにした。このように、ガラス体の内部(溶融凝固部)に、相対的に網目形成酸化物が密となる第一領域を形成することにより、例えばガラス体に網目修飾酸化物が含まれる場合、第一領域に含まれる網目修飾酸化物の含有比をガラス体のそれ(網目修飾化合物の含有比)よりも下げることができる。従って、第一領域に向けて、例えば光誘起屈折率変化を起こすエネルギー量を有する集光された1本のパルスレーザーを照射することにより、第一領域に、屈折率が相対的に高い領域と相対的に低い領域とが1μm以下のピッチで交互に存在する微細周期構造を形成してなるガラス体を得ることが可能となる。
以上に述べたように、本発明によれば、網目修飾酸化物を含むガラスに対しても、パルスレーザーを照射した際に生じる光誘起屈折率変化により微細な周期構造を形成することが可能となる。
本発明の第一実施形態に係る微細周期構造の加工方法の流れを示すフローチャートである。 図1に示す組成改質工程に使用する第一レーザー照射装置の全体構成を説明するための図である。 組成改質工程における第一及び第二パルスレーザーの照射態様を説明するための要部斜視図である。 図3に示すガラス体を各パルスレーザーの照射方向から見た要部平面図である。 図3に示すガラス体を各パルスレーザーの照射方向に直交する向きから見た要部側面図である。 図3に示す態様で各パルスレーザーを照射した際の溶融領域の状態を説明するための要部側面図である。 図3に示す態様で各パルスレーザーを照射した際に得られるガラス体の、溶融凝固部における所定の元素(元素化合物)の三次元分布を示す(a)平面図と、(b)側断面図である。 図1に示す微細周期構造形成工程に使用する第二レーザー照射装置の全体構成を説明するための図である。 屈折率変化領域内に形成される微細周期構造の(a)光照射方向の正面断面図、(b)光照射方向の側面断面図、(c)光照射方向の平面断面図である。 (a)偏光磁場方向が水平の第三パルスレーザーを照射した場合の、微細周期構造の断面図と、(b)偏光磁場方向が垂直の第三パルスレーザーを照射した場合の、微細周期構造の断面図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本発明の一実施形態に係る微細周期構造の加工方法は、図1に示すように、ガラス体の組成を部分的に改質する組成改質工程S1と、組成改質後のガラス体に微細周期構造を形成する微細周期構造形成工程S2とを備える。以下、各工程の詳細を説明する。
(S1)組成改質工程
図2は、組成改質工程S1に使用する第一レーザー照射装置10の全体構成を示している。この第一レーザー照射装置10は、第一パルスレーザー11を発振可能な第一レーザー発振器12と、第二パルスレーザー13を発振可能な第二レーザー発振器14と、第一及び第二レーザー発振器12,14から発振された第一及び第二パルスレーザー11,13を、後述するガラス体1内に集光入射させるための光学系15と、光学系15の経路上に配設され、第二パルスレーザー13の位相変調を行う空間光位相変調器16と、ガラス体1を載置するテーブル17とを主に備える。
ここで、各パルスレーザー11,13の照射対象となるガラス体1は、任意の組成をとることができ、例えば網目形成酸化物と網目修飾酸化物とからなるガラスや、網目形成酸化物と中間酸化物とからなるガラス、あるいは網目形成酸化物と網目修飾酸化物、及び中間酸化物とからなるガラスで形成される。また、組成の比率についても特に問わない。一例として、SiO2:65(55~75)mol%、NaO2:15(5~20)mol%、Al23:10(0~20)mol%、B23:5(1~15)mol%、K2O+Li2O+CaO+BaO+MgO:5(15~30)mol%、の組成を有するガラスを挙げることができる。
以下、第一レーザー照射装置10の各構成要素の詳細を説明する。
光学系15は、複数のミラー18とレンズ19とを有する。また、光学系15は、本実施形態では、図2に示すように、互いに異なる向きから発振された第一パルスレーザー11と第二パルスレーザー13とを合波するビームスプリッター20と、各ミラー18やレンズ19を介して伝達された双方のパルスレーザー11,13をガラス体1の内部に集光する対物レンズ21とをさらに有する。
また、空間光位相変調器16は、入光した第一パルスレーザー11と第二パルスレーザー13のうち、第二パルスレーザー13の空間位相分布を変調可能に構成される。具体的には、予め作製しておいた位相ホログラムにより、第二パルスレーザー13を分岐させて、第一パルスレーザー11と共に、ガラス体1内の所定の位相(三次元位置)に照射可能に構成される。本実施形態では、図3に示すように、第二パルスレーザー13が四本に分岐すると共に、第一パルスレーザー11の焦点11aの周辺領域11a1に照射されるよう、各第二パルスレーザー13の焦点13aの三次元位置が設定される。これを各パルスレーザー11,13の照射方向(図3でいえば上下方向)から見ると、図4に示すように、第一パルスレーザー11の焦点11aに対して回転対称となるように、四本の第二パルスレーザー13の焦点13aの位置が設定される。また、これを各パルスレーザー11,13の照射方向に直交する向き(図3でいえば左右方向)から見ると、図5に示すように、各第二パルスレーザー13の焦点13aが、第一パルスレーザー11の焦点11aに対してその照射方向、すなわちガラス体1の上面側に所定量dだけオフセットした位置に設定される。
第一パルスレーザー11と第二パルスレーザー13は共通のガラス体1内に集光照射されるものであるが、その繰り返し周波数は互いに異なる大きさに設定される。ここで、第一パルスレーザー11については、そのレーザーパルスの単位繰り返し時間当たりのガラス体1(焦点11a)への加熱量が、上記単位繰り返し時間当たりの焦点11aの熱拡散量よりも大きくなるよう、その繰り返し周波数が設定される。また、第二パルスレーザー13については、そのレーザーパルスの単位繰り返し時間当たりの周辺領域11a1への加熱量が、周辺領域11a1の熱拡散量よりも小さくなるよう、その繰り返し周波数が設定される。
一例を挙げると、ガラス体1がアルカリガラスで形成される場合、その繰り返し周波数のしきい値は50kHzに設定される。すなわち、第一パルスレーザー11の繰り返し周波数は少なくとも50kHz以上の範囲(例えば50kHz以上でかつ1000kHz以下)に設定される。また、第二パルスレーザー13の繰り返し周波数は少なくとも50kHz未満(例えば0.001kHz以上でかつ10kHz以下)に設定される。もちろん、このしきい値は、ガラス体1の組成(特に網目修飾酸化物が含まれる場合には、その含有比)や後述する各パルスレーザー11,13の出力等によっても適宜変更されることが望ましい。
また、その他の照射条件としては、例えばガラス体1がアルカリガラスで形成される場合、第一パルスレーザー11の波長は400nm以上でかつ2000nm以下に設定され、パルス幅は10fs(フェムト秒)以上でかつ10000fs以下に設定され、出力は0.01μJ以上でかつ10μJ以下に設定される。第二パルスレーザー13の波長は400nm以上でかつ2000nm以下に設定され、パルス幅は10fs以上でかつ10000fs以下に設定され、出力は0.01μJ以上でかつ10μJ以下に設定される。また、第一パルスレーザー11の照射期間と第二パルスレーザー13の照射期間とは、本実施形態では全期間で重複し、その長さは例えば0.1秒以上でかつ10秒以下に設定される。なお、この間、テーブル17は固定されており、第一及び第二パルスレーザー11,13の焦点11a,13aの位置は照射期間中変わらないものとする。
以下、上記構成の第一レーザー照射装置10を用いて組成改質工程S1を実施する場合の一例を主に図6及び図7に基づいて説明する。
まず、上述のように繰り返し周波数等の照射条件を適宜設定した第一パルスレーザー11と第二パルスレーザー13を各々のレーザー発振器12,14から発振する。そして、発振した双方のパルスレーザー11,13をビームスプリッター20で合波した後、空間光位相変調器16により第二パルスレーザー13の位相分布を変調して対物レンズ21を通過させる。これにより、第一パルスレーザー11をガラス体1内の所定位置に向けて照射すると共に、複数の第二パルスレーザー13を第一パルスレーザー11の焦点11aの周辺領域11a1に向けて照射する(図3~図5を参照)。
この際、第一パルスレーザー11の照射領域11bでは、多光子吸収現象に起因して加熱溶融が生じる。よって、この第一パルスレーザー11の照射を継続することで、照射領域11bを中心として溶融領域2が拡大する(図6を参照)。また、第一パルスレーザー11の繰り返し周波数は、上述の通り蓄熱可能な繰り返し周波数のしきい値を超える範囲に設定されているため、焦点11aにおける単位繰り返し時間当たりの加熱量が熱拡散量を常に上回った状態となる。よって、照射領域11b及びその近傍における温度勾配は比較的なだらかになる。
一方、第二パルスレーザー13の照射領域13bでは、第一パルスレーザー11の照射領域11bと同様に加熱が生じるが、その繰り返し周波数は、蓄熱可能な繰り返し周波数のしきい値未満に設定されているため、周辺領域11a1における単位繰り返し時間当たりの熱拡散量が加熱量を上回る。よって、照射領域13bには急峻な温度勾配は生じるものの、加熱溶融は生じない。
よって、図示のように、各々のパルスレーザー11,13の照射により形成された温度勾配が干渉し合う位置に焦点11a,13a(照射領域11b,13b)を設定することで、温度勾配が所定の三次元分布を示し、その分布に応じて溶融領域2内における溶融液の所定の流れが誘起される。本実施形態では、第二パルスレーザー13の焦点13aを、第一パルスレーザー11の焦点11aに対してその照射方向手前側に所定量dだけオフセットした位置に設定したので(図5を参照)、例えば第一パルスレーザー11の照射領域11bと第二パルスレーザー13の照射領域13bとの間では、溶融領域2の照射方向奥側から照射方向手前側に向かう流れF1が発生する。このような流れF1が生じることで、溶融領域2の照射方向手前側(焦点11aよりも上側)には、溶融領域2内において所定の元素化合物、ここでは例えばSiO2などの網目形成酸化物が相対的に多い溶融部2aが生じる。また、これに伴い、第二パルスレーザー13の照射領域13bの外側(焦点11aとは反対側)では、溶融領域2の照射方向手前側から照射方向奥側に向かう流れF2が発生する。この流れF2中の溶融液に含まれる網目形成酸化物は相対的に少ない。このように、溶融領域2内では特定の元素化合物の移動を包含する流れF1,F2が循環的に生じた結果、所定の元素化合物、ここでは網目形成酸化物が相対的に密となる領域と相対的に疎となる領域が徐々に形成されていく。
図7は、上述したレーザー照射を行った後のガラス体1’の(a)要部平面図と、(b)要部断面図である。すなわち、レーザー照射後のガラス体1’の内部に形成された溶融凝固部3は、本実施形態では、図7(b)に示すように、略卵形状をなすもので、第一パルスレーザー11の焦点11aに対して第二パルスレーザー13の焦点13aをオフセットした側が相対的に大径となっている。また、溶融凝固部3の大径側は、図7(a)に示すように、第二パルスレーザー13の照射態様(焦点13aの位置及び数)の影響を受けた形状、ここでは矩形に近い形状をなしている。
また、図7(a)及び(b)は、溶融凝固部3内における所定の元素化合物(ここではSiO2などの網目形成酸化物)の相対的な含有比を濃淡で色分けして示しており、溶融凝固部3内には、図7(b)に示すように、網目形成酸化物が相対的に密となる第一領域3aが層状に形成されている。この第一領域3aは、本実施形態では、第一パルスレーザー11の焦点11aに対して第二パルスレーザー13の焦点13aをオフセットした側に形成されている。その一方で、第一領域3aとは反対の側、すなわち焦点13aをオフセットした側と反対の側には、網目形成酸化物が相対的に疎となる第二領域3bが形成されている。
ここで、各パルスレーザー11,13を照射する前のガラス体1が、網目形成酸化物と、網目修飾酸化物とを含有する組成のガラスで形成される場合、網目形成酸化物が相対的に密となる第一領域3aでは、網目修飾酸化物が相対的に疎となり、網目形成酸化物が相対的に疎となる第二領域3bでは、網目修飾酸化物が相対的に密となる。また、レーザー照射前のガラス体1における網目修飾酸化物の含有比と比較した場合、レーザー照射後のガラス体1’の第一領域3aにおける網目修飾酸化物の含有比は、レーザー照射前のガラス体1における網目修飾酸化物の含有比よりも低く、第二領域3bにおける網目修飾酸化物の含有比は、ガラス体1における網目修飾酸化物の含有比よりも高い状態を示す。
このようにして、第一パルスレーザー11と第二パルスレーザー13とをガラス体1に向けて照射することにより、ガラス体1’の内部には、第一パルスレーザー11の照射領域11bを中心として溶融凝固部3が形成され、かつ溶融凝固部3には、元のガラス体1の組成とは異なる組成の第一領域3aと第二領域3bが形成される。以上より、ガラス体1’の組成が部分的に改質される。
(S2)微細周期構造形成工程
図8は、微細周期構造形成工程S2に使用する第二レーザー照射装置30の全体構成を示している。この第二レーザー照射装置30は、第三パルスレーザー31を発振可能な第三レーザー発振器32と、第三レーザー発振器32から発振された第三パルスレーザー31を、組成改質後のガラス体1’内に集光入射させるための光学系33と、光学系33の経路上に配設される直線偏光板34と、ガラス体1’を載置するテーブル35とを備える。
光学系33は、複数のミラー36と、各ミラー36や直線偏光板34を介して伝達された第三パルスレーザー31をガラス体1’内部に集光するレンズ37とをさらに有する。これにより、上記構成の光学系33は、第三パルスレーザー31を、ガラス体1’の内部に形成された溶融凝固部3の第一領域3aに集光照射可能に構成される。
ここで、第三パルスレーザー31のパワー密度は、ガラス体1’の照射領域に光誘起屈折率変化を生じ得る程度のエネルギー量であることが望ましく、ガラス体1’の組成等にもよるが、例えば108W/cm2以上となるように設定される。例えば、ガラス体1’がアルカリガラスの場合、第三パルスレーザー31のパワー密度は1010W/cm2以上となるように設定される。
また、その他の照射条件としては、例えばガラス体1’がアルカリガラスで形成される場合、第三パルスレーザー31の繰り返し周波数は1kHz以上でかつ1000MHz以下に設定され、波長は100nm以上でかつ2000nm以下に設定され、パルス幅は1fs(フェムト秒)以上でかつ1000fs以下に設定され、出力は0.1μJ以上でかつ20μJ以下に設定される。また、第一パルスレーザー11の照射期間は、0.1秒以上でかつ6000秒以下に設定される。なお、この間、テーブル35は固定されていてもよく、第三パルスレーザー31の照射中、あるいは照射停止中に、三次元に移動できるように構成されていてもよい。
以下、上記構成の第二レーザー照射装置30を用いて微細周期構造形成工程S2を実施する場合の一例を、主に図8~図10に基づいて説明する。
この工程では、上述のようにパワー密度等の照射条件を適宜設定した第三パルスレーザー31を第三レーザー発振器32から発振する。そして、発振した第三パルスレーザー31を直線偏光板34に通して、第三パルスレーザー31の偏光状態を所定の向きに整えた後、レンズ37を通過させる。これにより、第三パルスレーザー31をガラス体1’内の所定位置、具体的には溶融凝固部3の第一領域3aに向けて照射する(図7及び図8を参照)。
この照射により、溶融凝固部3の第一領域3aには、光誘起屈折率変化を生じ得る程度の量のエネルギーが付与されることになるので、第一領域3aのうち第三パルスレーザー31が照射された領域に光誘起屈折率変化が生じる。その結果、所定形状の屈折率変化領域4が形成される。本実施形態では、例えば図9(a)~(c)に示すように、球状の屈折率変化領域4が形成される。屈折率変化領域4の大きさは、第三パルスレーザー31の照射条件に左右されるが、例えば1μm~1mmの範囲内である。
また、この場合、屈折率変化領域4の内部には、1μm以下のピッチで屈折率が相対的に高い領域(高屈折率領域5a)と屈折率が相対的に低い領域(低屈折率領域5b)とが交互に存在する微細周期構造5が形成される。図9(a) ~(c)は何れも、屈折率変化領域4内に形成される微細周期構造5を示す断面図である。なお、図9(a)中、符号Pは、高屈折率領域5aのピッチを、符号Lは、高屈折率領域5aの幅方向寸法をそれぞれ表している。
図9(a)は、磁場方向が水平偏光の第三パルスレーザー31を紙面に垂直に照射した場合に形成される微細周期構造5の形態を示している。球状の屈折率変化領域4 ( その直径をDで示す) 内に形成される微細周期構造5のうち、高屈折率領域5aをつないだ面(ここでは主面という) は、磁場の偏光方向に平行に、輪切り状態で形成される。図9(b)は、第三パルスレーザー31を紙面右方から左方に照射した場合に形成される微細周期構造5の形態を示している。図9(c)は、第三パルスレーザー31を紙面下方から上方に照射した場合に形成される微細周期構造5の形態を示している。
また、主面の形成方向と、第三パルスレーザー31の偏光との関係を図10(a)及び(b)に示す。図10(a)は、磁場方向が水平偏光の第三パルスレーザー31を紙面に垂直に照射した場合に形成される微細周期構造5の形態を示しており、図10(b)は、磁場方向が垂直偏光の第三パルスレーザー31を紙面に垂直に照射した場合に形成される微細周期構造5の形態を示している。このように、屈折率が相対的に高い領域(高屈折率領域5a)で構成される主面の方向は、偏光磁場の方向と同じになる。
以上のようにして、第三パルスレーザー31をガラス体1’の内部に照射することにより、ガラス体1’に屈折率変化領域4(図9を参照)が形成される。また、この際、屈折率変化領域4を網目修飾酸化物の含有比が相対的に小さい第一領域3a(図7等を参照)に形成することにより、屈折率変化領域4内に、上述の如く、1μm以下のピッチで高屈折率領域5aと低屈折率領域5bとが交互に存在する、言い換えるとサブミクロンオーダーで屈折率が周期的に変化する微細周期構造5を形成することができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、この微細周期構造の加工方法と、この微細周期構造が形成されたガラス体は、当然に本発明の範囲内において任意の形態を採ることが可能である。
例えばガラス体1’の溶融凝固部3内に形成される第一領域3aと第二領域3bについて、これらの形状やサイズは、溶融領域2(図5を参照)内の温度分布を適宜制御することによって調整可能であり、上記温度分布の制御は、第一及び第二パルスレーザー11,13の照射条件を適宜調整することによって実施可能となる。
また、図示は省略するが、微細周期構造5の周期の方向は、照射する第三パルスレーザー31の偏光磁場方向を設定することによって、任意の方向に設定することが可能である。また、同様に図示は省略するが、微細周期構造5は第一領域3a内に複数形成することも可能である。あるいは、第一領域3a内に形成される限りにおいて、微細周期構造5を球状以外の形状(例えば断面円形の曲線ひも状)に形成することも可能である。これらは、例えば第三パルスレーザー31の照射条件を適宜調整することで、あるいはガラス体1’の三次元移動と第三パルスレーザー31の照射及び停止を適宜調整することで形成可能である。
以上の説明に係るガラス体1’は、例えば光通信に使用される光信号の偏光方向の制御素子、回折効果を奏する光学素子もしくは特定波長の光信号を反射するリフレクター・フィルター、光減衰器等の光学素子をはじめとして、種々の用途に適用することが可能である。
1,1’ ガラス体
2 溶融領域
3 溶融凝固部
3a 第一領域
3b 第二領域
4 屈折率変化領域
5 微細周期構造
5a 高屈折率領域
5b 低屈折率領域
10 第一レーザー照射装置
11 第一パルスレーザー
11a 焦点
11b 照射領域
12 第一レーザー発振器
13 第二パルスレーザー
13a 焦点
13b 照射領域
14 第二レーザー発振器
15 光学系
16 空間光位相変調器
17 テーブル
20 ビームスプリッター
21 対物レンズ
30 第二レーザー照射装置
31 第三パルスレーザー
32 第三レーザー発振器
33 光学系
34 直線偏光板
35 テーブル
36 ミラー
37 レンズ

Claims (4)

  1. 所定の繰り返し周波数の第一パルスレーザーを、網目形成酸化物と、30mol%以下の網目修飾酸化物とを含有するガラス体に向けて照射すると共に、前記第一パルスレーザーよりも繰り返し周波数が低い第二パルスレーザーを前記第一パルスレーザーの焦点の周辺領域に向けて照射して、前記第一パルスレーザーの照射により溶融した領域の温度分布を制御することにより、
    前記溶融領域に、前記ガラス体に含まれる網目形成酸化物が相対的に密となる第一領域と、前記網目形成酸化物が相対的に疎となる第二領域とを形成して、前記第一領域における前記網目修飾酸化物の含有比が15mol%以下となるように前記ガラス体の組成を部分的に改質する組成改質工程と、
    前記第一領域に対して、光誘起屈折率変化を起こすエネルギー量を有する集光された一本の第三パルスレーザーを照射することにより、
    前記第一領域に、屈折率が相対的に高い領域と相対的に低い領域とが1μm以下のピッチで交互に存在する微細周期構造を形成する微細周期構造形成工程とを備える、微細周期構造の加工方法。
  2. 前記第一パルスレーザーと前記第二パルスレーザーがともにフェムト秒レーザーである請求項に記載の微細周期構造の加工方法。
  3. 前記第三パルスレーザーがフェムト秒レーザーである請求項1又は2に記載の微細周期構造の加工方法。
  4. 内部に、溶融凝固部が形成され、網目形成酸化物と、30mоl%以下の網目修飾酸化物とを含むガラス体であって、
    前記溶融凝固部に、前記ガラス体に含まれる網目形成酸化物が相対的に密となる第一領域と、相対的に疎となる第二領域とが形成されると共に、前記第一領域における前記網目修飾酸化物の含有比が15mol%以下となっており、かつ
    前記第一領域に、屈折率が相対的に高い領域と相対的に低い領域とが1μm以下のピッチで交互に存在する微細周期構造が形成されている、ガラス体。
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