JP7062935B2 - 電流センサ、電流センサの製造方法および半導体装置 - Google Patents

電流センサ、電流センサの製造方法および半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置、特に、パワー半導体モジュールに用いられる電流センサおよびその製造方法ならびに当該電流センサを備える半導体装置に関する。
特許文献1には、半導体素子を搭載する基板と、前記基板における前記半導体素子を搭載する面に固着される外部端子と、前記基板における前記半導体素子を搭載する面に対向して設けられ、前記半導体素子の主電極と電気的に接続された配線パターン、および前記外部端子が挿入される第1貫通孔を有する第1プリント基板と、前記第1プリント基板における前記配線パターンが設けられる面に対向して設けられ、前記配線パターンと対向する面に搭載された磁気センサ、および前記外部端子が挿入される第2貫通孔を有する第2プリント基板と、前記第1プリント基板および前記第2プリント基板の間に設けられ、前記第1プリント基板および前記第2プリント基板の間を一定間隔に維持する支持体と、を備える半導体装置(パワー半導体モジュール)が記載されている。かかる半導体装置では、過電流を検出して高速でソフトシャットダウンすることができる。
特開2017-168721号公報
特許文献1に係る半導体装置では、図2に示される等価回路で示される回路系を有し、いずれもフルブリッジ回路を有する2つの磁気センサ(第1センサ20A、第2センサ20B)により、電流路16bを流れる電流Idが検知される。これらの2つの磁気センサ(第1センサ20A、第2センサ20B)はデカップリングによりノイズ耐性を高められているため、過電流時に動作保護するよう構成された制御系が誤って動作制御して、半導体装置がソフトシャットダウンされるおそれが適切に抑制されている。
本発明は、上記のような過電流時の動作保護を実現するために半導体装置などに設置されうる電流センサであって、過電流などの電流変化を安定的に測定することが可能な電流センサおよびその製造方法ならびに当該電流センサを備える半導体装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために提供される、本発明の一態様に係る電流センサは、複数の測定用磁電変換素子を備えブリッジ回路を有する第1センサと、複数のデカップリング磁電変換素子を備えブリッジ回路を有する第2センサとを備え、前記複数の測定用磁電変換素子および前記複数のデカップリング磁電変換素子はいずれも、電流路の電流の流れ方向である第1方向に沿った方向に並んで配置され、前記複数の測定用磁電変換素子のそれぞれは、前記ブリッジ回路において対応する前記デカップリング磁電変換素子と、前記第1方向に沿って隣り合うように配置される。
複数の測定用磁電変換素子および複数のデカップリング磁電変換素子はいずれも第1方向に沿った方向に並んで配置され、かつブリッジ回路において対応する測定用磁電変換素子とデカップリング磁電変換素子とが隣り合うように配置されるため、測定用磁電変換素子とデカップリング磁電変換素子とが互い違い(1つ置き)に第1方向に並んで配置されることになる。電流路を流れる電流の誘導磁界が第1センサおよび第2センサに印加されるが、2つのセンサが上記のように配置されることにより、2つのセンサにおける誘導磁界の印加状態が等しくなるため、第1センサの出力信号と第2センサの出力信号との差分によって得られる電流センサの出力信号にノイズ成分が含まれにくくなる。なお、検出精度を高める観点から、ブリッジ回路はフルブリッジ回路であることが好ましく、この場合には、第1センサは4つの測定用磁電変換素子を備え、第2センサは4つのデカップリング磁電変換素子を備える。
上記の電流センサにおいて、前記第1センサの前記複数測定用磁電変換素子を接続して前記ブリッジ回路を構成する第1配線と、前記第2センサの前記複数のデカップリング磁電変換素子を接続して前記ブリッジ回路を構成する第2配線とが、前記第1方向に沿った線を挟んで対称に配置される部分を有している場合には、第1配線が受ける電磁ノイズと第2配線が受ける電磁ノイズとが等しくなりやすく、電流センサの出力信号にノイズ信号が含まれにくい。
上記の電流センサにおいて、前記第1センサおよび前記第2センサと、前記電流路との間に、前記電流路の電流の誘導磁界の強度を減衰させるシールドが配置されていてもよい。この場合には、前記第1配線および前記第2配線は、前記シールドに対向する領域において、前記シールドに対向する領域以外に位置する部分よりも線幅が細い部分を有することが好ましい。かかる構成を備えることにより、シールドと配線(第1配線、第2配線)との間に発生する寄生容量を小さくすることができる。
上記のシールドが配置されている場合において、前記第1配線における前記測定用磁電変換素子の駆動電圧を印加するための配線は、前記シールドに対向する領域以外に位置する部分を含んでいてもよい。
本発明は、別の一態様として、複数の測定用磁電変換素子を備えブリッジ回路を有する第1センサと、複数のデカップリング磁電変換素子を備えブリッジ回路を有する第2センサとを備える電流センサの製造方法を提供する。かかる製造方法では、前記複数の測定用磁電変換素子および前記複数のデカップリング磁電変換素子はいずれも、電流路の電流の流れ方向である第1方向に沿った方向に並んで配置され、前記複数の測定用磁電変換素子のそれぞれは、前記ブリッジ回路において対応する前記デカップリング磁電変換素子と、前記第1方向に沿って隣り合うように配置され、前記複数の測定用磁電変換素子および前記複数のデカップリング磁電変換素子は同一の製造プロセスにより製造され、前記複数の測定用磁電変換素子および前記複数のデカップリング磁電変換素子は同一の樹脂パッケージに覆われている。このように、同一の製造プロセスで測定用磁電変換素子およびデカップリング磁電変換素子を製造することにより、電流センサに含まれる磁電変換素子(測定用磁電変換素子、デカップリング磁電変換素子)における磁電変換特性のばらつきが少なくなる。それゆえ、第1センサの出力信号に含まれるノイズ成分を、第2センサの出力信号を用いて適切に除去することができる。
本発明は、また別の一態様として、上記の電流センサを備える半導体装置である。
本発明によれば、過電流などの電流変化を安定的に測定することが可能な電流センサおよびその製造方法ならびに当該電流センサを備える半導体装置が提供される。
本発明の一実施形態に係る電流センサの回路図である。 本発明の一実施形態に係る電流センサを備える装置の一例である半導体装置の回路系の等価回路である。 本発明の一実施形態に係る電流センサの素子ユニット部と電流路との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係る電流センサによる測定結果を示すグラフである。 特許文献1に係る電流センサによる測定結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る電流センサについて図面を参照しつつ詳しく説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電流センサの回路図である。図2は、本発明の一実施形態に係る電流センサを備える装置の一例である半導体装置の回路系の等価回路である。
図1に示されるように、本実施形態に係る電流センサ10は、それぞれフルブリッジ回路を有する2つのセンサ(第1センサ20A、第2センサ20B)を備える素子ユニット部20と、素子ユニット部20の各フルブリッジ回路からの出力信号を入力とする差動アンプ(第1差動アンプ21A,第2差動アンプ21B)と、これらの差動アンプ(第1差動アンプ21A,第2差動アンプ21B)からの出力信号を入力とする第3差動アンプ23と、を備える。
素子ユニット部20は、第1センサ20Aおよび第2センサ20Bとを備える。第1センサ20Aでは、2つの測定用磁電変換素子22Aa,22Abが直列に接続されてなるハーフブリッジと、2つの測定用磁電変換素子22Ac,22Adが直列に接続されてなるハーフブリッジとが、入力端子VddAとグラウンド端子GNDとの間に並列に接続されている。4つの測定用磁電変換素子22Aa~22Adは、ミアンダ構造を有する磁気抵抗効果素子からなる。4つの測定用磁電変換素子22Aa~22Adは、感度軸(図3では感度軸を白抜き矢印で各素子上に示した。)の方向は等しいが、測定用磁電変換素子22Aaおよび測定用磁電変換素子22Acでは感度軸の向きも等しいのに対し、測定用磁電変換素子22Abおよび測定用磁電変換素子22Adでは測定用磁電変換素子22Aaとは感度軸が反対向きとなっている(図3参照)。したがって、2つの測定用磁電変換素子22Aa,22Abの中間電位VA1および2つの測定用磁電変換素子22Ac,22Adの中間電位VA2を第1差動アンプ21Aに入力することにより、第1センサ20Aとしての出力信号を第1差動アンプ21Aから得ることができる。
この第1差動アンプ21Aから出力される信号には、第1センサ20Aが備える4つの測定用磁電変換素子22Aa,22Ab,22Ac,22Adによる測定結果を示す信号のみならず、環境ノイズなどのノイズ信号も含まれている。そこで、本発明の一実施形態に係る電流センサ10は、第2センサ20Bを備え、ノイズを除去可能としている。第2センサ20Bでは、2つのデカップリング磁電変換素子22Ba,22Bbが直列に接続されてなるハーフブリッジと、2つのデカップリング磁電変換素子22Bc,22Bdが直列に接続されてなるハーフブリッジとが、入力端子VddBとグラウンド端子GNDとの間に並列に接続されている。ここで、第1センサ20Aが備える4つの測定用磁電変換素子22Aa,22Ab,22Ac,22Adと、第2センサ20Bが備える4つのデカップリング磁電変換素子22Ba,22Bb,22Bc,22Bdとは、同一の製造プロセスで製造されたものであることが好ましい。第1センサ20Aおよび第2センサ20Bにおいて対応する2つの磁電変換素子(具体的には、測定用磁電変換素子22Aaとデカップリング磁電変換素子22Ba、測定用磁電変換素子22Abとデカップリング磁電変換素子22Bb、測定用磁電変換素子22Acとデカップリング磁電変換素子22Bc、測定用磁電変換素子22Adとデカップリング磁電変換素子22Bd)が等しいプロセスで製造されているため、これらの素子の磁電変換特性を揃えることができ、ノイズをより適切に除去することができる。なお、第1センサ20Aおよび第2センサ20Bにおいて対応する2つの磁電変換素子が等しいプロセスで製造されているため、これらの2つの磁電変換素子の感度軸の向きは等しい。
第1センサ20Aの入力端子VddAには例えば5Vなどの電圧が駆動電圧として入力されるが、第2センサ20Bの入力端子VddBには駆動電圧は印加されない。したがって、第2センサ20Bにおける、2つのデカップリング磁電変換素子22Ba,22Bbの中間電位VB1および2つのデカップリング磁電変換素子22Bc,22Bdの中間電位VB2を第2差動アンプ21Bに入力することにより、第1差動アンプ21Aに含まれるノイズ信号と実質的に等しい信号を第2差動アンプ21Bの出力信号として得ることができる。
そこで、第1差動アンプ21Aの出力信号および第2差動アンプ21Bの出力信号を第3差動アンプ23の入力とすることにより、第1センサ20Aの測定結果を示す信号のみを第3差動アンプ23の出力として得ることが可能となる。
素子ユニット部20は、図2に示されるように、例えば半導体装置100の電流路16bの近傍に配置される。本実施形態の半導体装置100は、半導体素子、入出力端子、制御端子を備える回路により構成される。半導体素子は、スイッチング素子を備え、例えば、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)等を採用することができる。また、半導体素子は、スイッチング素子とダイオード素子を備えてもよい。スイッチング素子に逆並列にダイオードを接続することができる。半導体素子がMOSFETの場合には、入出力端子はドレイン端子とソース端子であり、制御端子はゲート端子である。ゲート端子に加える電圧で高電位のドレイン端子から低電位のソース端子へ流れる電流Idが制御される。電流路16bを流れる電流Idの誘導磁界が素子ユニット部20の磁電変換素子(測定用磁電変換素子22Aa~22Ad、デカップリング磁電変換素子22Ba~22Bd)に印加されると、その磁界強度を測定することにより、電流センサ10において、電流路16bの電流値の測定や、電流路16bに過電流が流れたことの検知が可能となる。
以下、素子ユニット部の構造について、図3を用いて詳しく説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る電流センサの素子ユニット部と電流路との関係を示す図である。
前述のように、素子ユニット部20は、複数の測定用磁電変換素子(具体的には、4つの測定用磁電変換素子22Aa~22Ad)を備えブリッジ回路を有する第1センサ20Aと、複数のデカップリング磁電変換素子(具体的には、4つのデカップリング磁電変換素子22Ba~22Bd)を備えブリッジ回路を有する第2センサ20Bとを備える。これらの複数の測定用磁電変換素子22Aa~22Adおよび複数のデカップリング磁電変換素子22Ba~22Bdはいずれも、電流路16bの電流Idの流れ方向である第1方向D1(図3ではY1-Y2方向)に沿った方向に並んで配置される。また、複数の測定用磁電変換素子22Aa~22Adのそれぞれは、ブリッジ回路において対応するデカップリング磁電変換素子22Ba~22Bdと、第1方向D1(Y1-Y2方向)に沿って隣り合うように配置される。
したがって、複数の測定用磁電変換素子22Aa~22Adおよび複数のデカップリング磁電変換素子22Ba~22Bdは互い違いに第1方向D1(Y1-Y2方向)に沿って配置される。具体的には、図3に示されるように、Y1-Y2方向Y1側から、デカップリング磁電変換素子22Ba、測定用磁電変換素子22Aa、デカップリング磁電変換素子22Bb、測定用磁電変換素子22Ab、デカップリング磁電変換素子22Bc、測定用磁電変換素子22Ac、デカップリング磁電変換素子22Bd、および測定用磁電変換素子22Adがこの順番で第1方向D1(Y1-Y2方向)に沿って配置されている。
このように配置されることにより、第1センサ20Aのブリッジ回路を構成する測定用磁電変換素子22Aa~22Adのそれぞれに印加される電流路16bを流れる電流Idの誘導磁界と、これに対応する第2センサ20Bのデカップリング磁電変換素子22Ba~22Bdに印加される電流路16bを流れる電流Idの誘導磁界との差異が少なくなるため、第2センサ20Bからの出力値は、第1センサ20Aの入力端子VddAに電圧を印加しない場合の出力値に近い値となる。それゆえ、第1差動アンプ21Aからの出力と第2差動アンプ21Bの出力とを入力とする第3差動アンプ23の出力を、第1センサ20Aにおける測定結果を示す真の信号に近づけることが実現される。
第1センサ20Aの測定用磁電変換素子22Aa~22Adを接続してブリッジ回路を構成する第1配線EL1と、第2センサ20Bのデカップリング磁電変換素子22Ba~22Bdを接続してブリッジ回路を構成する第2配線EL2とは、第1方向D1(Y1-Y2方向)に沿った線Lc(図3では二点鎖線により示されている。)を挟んで対称に配置される部分を有する。具体的には、第2センサ20Bの第2配線EL2は、デカップリング磁電変換素子22Ba~22Bdのそれぞれに対応する測定用磁電変換素子22Aa~22Adに重なる程度までY1-Y2方向Y2側に移動させたのち、第1方向D1(Y1-Y2方向)に沿った線Lcを中心線として180度回転させることにより、第1センサ20Aの第1配線EL1と重なるように形成されている。
このように対称性高く第1配線EL1と第2配線EL2とが形成されていることにより、第1配線EL1が拾うノイズと第2配線EL2が拾うノイズとが等しくなりやすい。それゆえ、第3差動アンプ23の出力信号である第1配線EL1と第2配線EL2との差分において、第1差動アンプ21Aの出力信号に含まれるノイズ成分が効率的に除去されやすい。
第1センサ20Aの第1配線EL1の構成を簡素化する観点から、測定用磁電変換素子22Aaに接続される入力端子VddAのための電極部EPA1、測定用磁電変換素子22Aaと測定用磁電変換素子22Abとの中間電位VA1のための電極部EPA2、測定用磁電変換素子22Abおよび測定用磁電変換素子22Acに接続されるグラウンド端子GNDのための電極部EPA3、および測定用磁電変換素子22Acと測定用磁電変換素子22Adとの中間電位VA2のための電極部EPA4は、第1方向D1(Y1-Y2方向)に沿って配置されている。第2センサ20Bの第2配線EL2におけるこれらの電極部(電極部EPA1~EPA4)に対応する電極部(電極部EPB1~EPB4)も、電極部EPA1~EPA4と同様に、第1方向D1(Y1-Y2方向)に沿って配置されている。
図3に示される素子ユニット部20では、第1センサ20Aおよび第2センサ20Bと、電流路16bとの間に位置するように、電流路16bの電流Idの誘導磁界の強度を減衰させるシールド(磁気シールド)24が配置されている。図3では、第1センサ20Aおよび第2センサ20Bが配置される基板SBにおける、これらのセンサが配置されている面とは反対側の面にシールド24が配置されているため、シールド24は破線で示されている。シールド24はほぼ矩形であって、電流路16bの電流Idの流れ方向(第1方向D1(Y1-Y2方向))に沿った方向に長軸を有し、電流路16bの電流Idの誘導磁界の印加方向(X1-X2方向)に沿った方向に短軸を有する。このようにシールド24が配置されることにより、形状磁気異方性によってシールド24において誘導磁界の印加方向(X1-X2方向)に沿った方向への残留磁化が生じにくくなるため、好ましい。
ただし、シールド24と配線(第1配線EL1、第2配線EL2)との間で寄生容量が生じる可能性があるため、第1配線EL1および第2配線EL2は、シールド24に対向する領域において、シールド24に対向する領域以外に位置する部分よりも線幅が細い部分(幅狭部分)ELNを有していることが好ましい。かかる幅狭部分ELNは、図3では、測定用磁電変換素子22Aa~22Adと電極部EPA1~EPA4との間の部分、およびデカップリング磁電変換素子22Ba~22Bdと電極部EPB1~EPB4との間の部分に位置する。
第1配線EL1における測定用磁電変換素子22Aa~22Adの駆動電圧が印加される部分(幅広部分)ELWには、例えば5Vなど相対的に高い電圧が印加される。そこで、かかる幅広部分ELWは、シールド24に対向する領域以外に位置する部分を含むようにすることで、配線幅を広く設定することができる。このように第1配線EL1の幅広部分ELWの配線幅が相対的に広い場合には、第1配線EL1と第2配線EL2との高い対称性を確保する観点から、第2配線EL2における対応する部分の配線幅も広げておくことが好ましい。
本発明の一実施形態に係る電流センサ10の製造方法は限定されない。前述のように、測定用磁電変換素子22Aa~22Adおよびデカップリング磁電変換素子22Ba~22Bdは同一の製造プロセスにより製造されていることが好ましい。また、磁電変換素子に加わる歪を均一に近づけることが容易となる観点から、測定用磁電変換素子22Aa~22Adおよびデカップリング磁電変換素子22Ba~22Bdは同一の樹脂パッケージに覆われていることが好ましい。ここで、樹脂パッケージを構成する材料は、樹脂以外の成分を含んでいてもよく、そのような成分として、シリカなどの無機粒子が例示される。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的又は本発明の思想の範囲内において改良又は変更が可能である。上記の説明では磁電変換素子は磁気抵抗効果素子であるが、これに限定されず、ホール素子など他の磁電変換素子であってもよい。
以下、本発明の一実施形態に係る電流センサの測定結果を示し、本発明の効果についてより詳しく説明する。
図3に示される構造の素子ユニット部20を備える電流センサ10を作製し、素子ユニット部20を、バスバ(電流路16b)の電流Idの流れ方向(第1方向D1)に4つの測定用磁電変換素子22Aa~22Adの並び方向が沿うように配置して、所定の電流Idをバスバ(電流路16b)に流した。電流Idを流し始めてからの第1差動アンプ21Aの出力、第2差動アンプ21Bの出力および第3差動アンプ23の出力を測定した。これらの測定結果および第3差動アンプ23の出力の理論値を表1および図4に示す。
Figure 0007062935000001
表1および図4に示されるように、第1差動アンプ21Aの出力信号および第2差動アンプ21Bの出力信号には、ノイズに由来する周期的な信号が重畳されていたが、第3差動アンプ23の出力信号ではこの周期ノイズが適切に除去され、電流Idを流し始めて数μS(マイクロ秒)後には、理論値に等しい出力が得られた。
これに対し、特許文献1の図6に示されるように、2つのセンサ(本発明において第1センサ20Aおよび第2センサ20Bに相当する。)が離間した状態で配置されてなる電流センサにより、同様の測定を行った。その結果を表2および図5に示す。
Figure 0007062935000002
表2および図5に示されるように、第1差動アンプ21Aの出力信号に含まれる周期ノイズの位相と、第2差動アンプ21Bの出力信号に含まれる周期ノイズの位相とにずれが生じた。これは、電流センサが備える2つのセンサの位置が離間していることに起因していると考えられる。このような位相ずれがある場合には、第3差動アンプ23により第1差動アンプ21Aの出力信号と第2差動アンプ21Bの出力信号との差分を得ても、第3差動アンプ23の出力信号から周期ノイズを完全に除去することができず、理論値とのずれが認められた。
10 :電流センサ
16b :電流路
20 :素子ユニット部
20A :第1センサ
20B :第2センサ
21A :第1差動アンプ
21B :第2差動アンプ
22Aa :測定用磁電変換素子
22Ab :測定用磁電変換素子
22Ac :測定用磁電変換素子
22Ad :測定用磁電変換素子
22Ba :デカップリング磁電変換素子
22Bb :デカップリング磁電変換素子
22Bc :デカップリング磁電変換素子
22Bd :デカップリング磁電変換素子
23 :第3差動アンプ
24 :シールド
100 :半導体装置
D1 :第1方向
EL1 :第1配線
EL2 :第2配線
ELN :幅狭部分
ELW :幅広部分
EPA1 :電極部
EPA2 :電極部
EPA3 :電極部
EPA4 :電極部
EPB1 :電極部
EPB2 :電極部
EPB3 :電極部
EPB4 :電極部
GND :グラウンド端子
Id :電流
SB :基板
VA1 :中間電位
VA2 :中間電位
VB1 :中間電位
VB2 :中間電位
VddA :入力端子
VddB :入力端子

Claims (6)

  1. 複数の測定用磁電変換素子を備えブリッジ回路を有し、使用時に当該ブリッジ回路に駆動電圧が印加される第1センサと、
    複数の参照用の磁電変換素子を備えブリッジ回路を有し、使用時に当該ブリッジ回路に駆動電圧が印加されない第2センサとを備え、
    半導体装置の高電位の端子から低電位の端子へ流れる電流の経路である電流路を測定対象とする電流センサであって、
    前記複数の測定用磁電変換素子および前記複数の参照用の磁電変換素子はいずれも、使用時における前記電流路の電流の流れ方向である第1方向に沿った方向に並んで配置され、
    前記複数の測定用磁電変換素子のそれぞれは、前記ブリッジ回路において対応する前記参照用の磁電変換素子と、前記第1方向に沿って隣り合うように配置されること
    を特徴とする電流センサ。
  2. 前記第1センサの前記複数の測定用磁電変換素子を接続して前記ブリッジ回路を構成する第1配線と、前記第2センサの前記複数の参照用の磁電変換素子を接続して前記ブリッジ回路を構成する第2配線とは、前記第1方向に沿った線を挟んで対称に配置される部分を有する、請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記第1センサおよび前記第2センサと、前記電流路との間に、前記電流路の電流の誘導磁界の強度を減衰させるシールドが配置され、
    前記第1配線および前記第2配線は、前記シールドに対向する領域において、前記シールドに対向する領域以外に位置する部分よりも線幅が細い部分を有する、請求項2に記載の電流センサ。
  4. 前記第1配線における前記複数の測定用磁電変換素子の駆動電圧を印加するための部分は、前記シールドに対向する領域以外に位置する部分を含む、請求項3に記載の電流センサ。
  5. 複数の測定用磁電変換素子を備えブリッジ回路を有し、使用時に当該ブリッジ回路に駆動電圧が印加される第1センサと、
    複数の参照用の磁電変換素子を備えブリッジ回路を有し、使用時に当該ブリッジ回路に駆動電圧が印加されない第2センサとを備え、
    半導体装置の高電位の端子から低電位の端子へ流れる電流の経路である電流路を測定対象とする電流センサの製造方法であって、
    前記複数の測定用磁電変換素子および前記複数の参照用の磁電変換素子はいずれも、使用時における前記電流路の電流の流れ方向である第1方向に沿った方向に並んで配置され、
    前記複数の測定用磁電変換素子のそれぞれは、前記ブリッジ回路において対応する前記参照用の磁電変換素子と、前記第1方向に沿って隣り合うように配置され、
    前記複数の測定用磁電変換素子および前記複数の参照用の磁電変換素子は同一の製造プロセスにより製造され、
    前記複数の測定用磁電変換素子および前記複数の参照用の磁電変換素子は同一の樹脂パッケージに覆われていること
    を特徴とする電流センサの製造方法。
  6. 請求項1から4のいずれか一項に記載の電流センサと、前記電流路と、を備え、前記電流センサは前記電流路を流れる電流を測定可能である半導体装置。
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