JP7060826B2 - ポリテトラフルオロエチレンの製造方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献4には、フッ素化ポリマー樹脂の熱誘起変色を低減させる方法であって、前記フッ素化ポリマー樹脂は、水性分散媒体中のフルオロモノマーを重合して水性フッ素化ポリマー分散体を形成するステップ、前記水性媒体から湿潤形態のフッ素化ポリマー樹脂を分離することにより前記水性媒体から前記フッ素化ポリマーを単離するステップ、および、乾燥させて乾燥形態のフッ素化ポリマー樹脂を生成するステップにより生成され、前記方法は、湿潤もしくは乾燥形態の前記フッ素化ポリマー樹脂を酸化剤に曝露させるステップを含む方法が記載されている。
当該「有機基」の例は、
1個以上の置換基を有していてもよいアルキル基、
1個以上の置換基を有していてもよいアルケニル基、
1個以上の置換基を有していてもよいアルキニル基、
1個以上の置換基を有していてもよいシクロアルキル基、
1個以上の置換基を有していてもよいシクロアルケニル基、
1個以上の置換基を有していてもよいシクロアルカジエニル基、
1個以上の置換基を有していてもよいアリール基、
1個以上の置換基を有していてもよいアラルキル基、
1個以上の置換基を有していてもよい非芳香族複素環基、
1個以上の置換基を有していてもよいヘテロアリール基、
シアノ基、
ホルミル基、
RaO-、RaCO-、
RaSO2-、
RaCOO-、
RaNRaCO-、
RaCONRa-、
RaOCO-、及び
RaOSO2-
(これらの式中、Raは、独立して、
1個以上の置換基を有していてもよいアルキル基、
1個以上の置換基を有していてもよいアルケニル基、
1個以上の置換基を有していてもよいアルキニル基、
1個以上の置換基を有していてもよいシクロアルキル基、
1個以上の置換基を有していてもよいシクロアルケニル基、
1個以上の置換基を有していてもよいシクロアルカジエニル基、
1個以上の置換基を有していてもよいアリール基、
1個以上の置換基を有していてもよいアラルキル基、
1個以上の置換基を有していてもよい非芳香族複素環基、又は
1個以上の置換基を有していてもよいヘテロアリール基である)
を包含する。
上記有機基としては、1個以上の置換基を有していてもよいアルキル基が好ましい。
本明細書中、特に断りのない限り、「置換基」は、置換可能な基を意味する。当該「置換基」の例は、脂肪族基、芳香族基、ヘテロ環基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、芳香族オキシ基、ヘテロ環オキシ基、脂肪族オキシカルボニル基、芳香族オキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基、脂肪族スルホニル基、芳香族スルホニル基、ヘテロ環スルホニル基、脂肪族スルホニルオキシ基、芳香族スルホニルオキシ基、ヘテロ環スルホニルオキシ基、スルファモイル基、脂肪族スルホンアミド基、芳香族スルホンアミド基、ヘテロ環スルホンアミド基、アミノ基、脂肪族アミノ基、芳香族アミノ基、ヘテロ環アミノ基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、芳香族オキシカルボニルアミノ基、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基、脂肪族スルフィニル基、芳香族スルフィニル基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、ヒドロキシ基、シアノ基、スルホ基、カルボキシ基、脂肪族オキシアミノ基、芳香族オキシアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、ハロゲン原子、スルファモイルカルバモイル基、カルバモイルスルファモイル基、ジ脂肪族オキシホスフィニル基、又は、ジ芳香族オキシホスフィニル基を包含する。
本開示の製造方法は、炭化水素系界面活性剤を用いたTFEの重合中にラジカル捕捉剤及び重合開始剤の分解剤からなる群より選択される少なくとも1種を添加することによって、得られるPTFEの標準比重を小さくすることができる。例えば、本開示の製造方法は、ラジカル捕捉剤や重合開始剤の分解剤を添加すること以外は同じ重合条件であれば、ラジカル捕捉剤又は重合開始剤の分解剤を使用しない場合と比較して、得られるPTFEの標準比重を小さくできる。また、本開示の製造方法によって延伸可能なPTFEを得ることができる。
一般的に連鎖移動剤と呼ばれるものは、その活性は連鎖移動定数と再開始効率で特徴づけられるが連鎖移動剤の中でも再開始効率がほとんど0%のものがラジカル捕捉剤と称される。
上記ラジカル捕捉剤は、例えば、重合温度におけるTFEへの連鎖移動定数が重合速度定数より大きく、かつ、再開始効率が実質的にゼロ%の化合物ということもできる。「再開始効率が実質的にゼロ%」とは、発生したラジカルがラジカル捕捉剤を安定ラジカルにすることを意味する。
好ましくは、重合温度におけるTFEへの連鎖移動定数(Cs)(=連鎖移動速度定数(kc)/重合速度定数(kp))が0.1より大きい化合物であり、上記化合物は、連鎖移動定数(Cs)が0.5以上であることがより好ましく、1.0以上であることが更に好ましく、5.0以上であることが更により好ましく、10以上であることが特に好ましい。
芳香族ヒドロキシ化合物としては、非置換フェノール、多価フェノール、サリチル酸、m-又はp-のサリチル酸、没食子酸、ナフトール等が挙げられる。
上記非置換フェノールとしては、о-、m-又はp-のニトロフェノール、о-、m-又はp-のアミノフェノール、p-ニトロソフェノール等が挙げられる。多価フェノールとしては、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、ピロガロール、フロログルシン、ナフトレゾルシノール等が挙げられる。
芳香族アミン類としては、о-、m-又はp-のフェニレンジアミン、ベンジジン等が挙げられる。
上記キノン化合物としては、о-、m-又はp-のベンゾキノン、1,4-ナフトキノン、アリザリン等が挙げられる。
チオシアン酸塩としては、チオシアン酸アンモン(NH4SCN)、チオシアン酸カリ(KSCN)、チオシアン酸ソーダ(NaSCN)等が挙げられる。
上記ラジカル捕捉剤としては、なかでも、芳香族ヒドロキシ化合物が好ましく、非置換フェノール又は多価フェノールがより好ましく、ハイドロキノンが更に好ましい。
上記重合開始剤の分解剤の添加量は、重合開始剤(後述するレドックス開始剤)として組み合わされる酸化剤の量に対して、3~300質量%の範囲で添加する。好ましくは3~150質量%、更に好ましくは15~100質量%である。
上記重合開始剤の分解剤の添加量は、標準比重を小さくする観点から、重合開始剤濃度の3~500%(モル基準)に相当する量が好ましい。より好ましい下限は5%(モル基準)であり、更に好ましくは8%(モル基準)であり、更に好ましくは10%(モル基準)であり、更に好ましくは13%(モル基準)であり、更により好ましくは15%(モル基準)である。より好ましい上限は400%(モル基準)であり、更に好ましくは300%(モル基準)であり、更により好ましくは200%(モル基準)であり、殊更に好ましくは100%(モル基準)である。
また、水性媒体中に形成されるPTFEの濃度が40質量%以下である時に添加することが好ましい。より好ましくは、35質量%以下である時であり、更に好ましくは、30質量%以下である時である。
ラジカル捕捉剤及び重合開始剤の分解剤からなる群より選択される少なくとも1種を連続的に添加するとは、例えば、ラジカル捕捉剤及び重合開始剤の分解剤からなる群より選択される少なくとも1種を一括ではなく、経時的に、かつ、間断なく又は分割して、添加することである。
上記重合工程における重合温度、重合圧力は、使用するモノマーの種類、目的とするPTFEの分子量、反応速度によって適宜決定される。
例えば、重合温度が5~150℃であることが好ましい。重合温度は、10℃以上が好ましく、30℃以上がより好ましく、50℃以上が更に好ましい。また、120℃以下がより好ましく、100℃以下が更に好ましい。
重合圧力が0.05~10MPaGであることが好ましい。重合圧力は、0.3MPaG以上がより好ましく、0.5MPaG以上が更に好ましい。また、5.0MPaG以下がより好ましく、3.0MPaG以下が更に好ましい。
特に、得量を向上させる観点からは、1.0MPaG以上が好ましく、1.2MPaG以上がより好ましく、1.5MPaG以上が更に好ましく、1.8MPaG以上が更により好ましく、2.0MPaG以上が特に好ましい。
また、上記重合工程において、重合開始時の炭化水素系界面活性剤の量は、水性媒体に対して1ppm以上であることが好ましい。重合開始時の炭化水素系界面活性剤の量は、好ましくは10ppm以上であり、より好ましくは50ppm以上であり、更に好ましくは100ppm以上であり、更により好ましくは200ppm以上である。上限は特に限定されないが、例えば、100000ppmであることが好ましく、50000ppmであることがより好ましい。重合開始時の炭化水素系界面活性剤の量は、上記範囲であることによって、より安定性に優れる水性分散液を得ることができる。
炭化水素系界面活性剤を連続的に添加するとは、例えば、炭化水素系界面活性剤を一括ではなく、経時的に、かつ、間断なく又は分割して、添加することである。
上記工程を含むことによって、より安定性に優れる水性分散液を得ることができる。
この場合、上記重合工程は、炭化水素系界面活性剤及び上記核形成剤の存在下に、水性媒体中でテトラフルオロエチレンを重合することによりPTFEを得る工程であることが好ましい。
(-CFCF3-CF2-O-)n (1a)
(-CF2-CF2-CF2-O-)n (1b)
(-CF2-CF2-O-)n-(-CF2-O-)m (1c)
(-CF2-CFCF3-O-)n-(-CF2-O-)m (1d)
(式(1a)~(1d)中、m及びnは1以上の整数である。)
CF3-CF2-CF2-O(-CFCF3-CF2-O-)nCFCF3-COOH、CF3-CF2-CF2-O(-CF2-CF2-CF2-O-)n-CF2-CF2COOH、又は、
HOOC-CF2-O(-CF2-CF2-O-)n-(-CF2-O-)mCF2COOH
(式中、m及びnは前記と同じ。)
で表わされる化合物又はそれらの塩であることが好ましい。
R3-O-A1-H (i)
(式中、R3は、炭素数8~18の直鎖状若しくは分岐鎖状の1級又は2級アルキル基であり、A1は、ポリオキシアルキレン鎖である。)により表される化合物が挙げられる。R3の炭素数は10~16が好ましく、12~16がより好ましい。R3の炭素数が18以下であると水性分散液の良好な分散安定性が得られやすい。またR3の炭素数が18を超えると流動温度が高いため取扱い難い。R3の炭素数が8より小さいと水性分散液の表面張力が高くなり、浸透性やぬれ性が低下しやすい。
水性分散液の粘度および安定性の点からは、オキシエチレン基の平均繰り返し数7~12およびオキシプロピレン基の平均繰り返し数0~2より構成されるポリオキシアルキレン鎖が好ましい。特にA1がオキシプロピレン基を平均して0.5~1.5有すると低起泡性が良好であり好ましい。
例えば、非イオン性界面活性剤としては、下記一般式(ii)
R4-C6H4-O-A2-H (ii)
(式中、R4は、炭素数4~12の直鎖状又は分岐鎖状の1級若しくは2級のアルキル基であり、A2は、ポリオキシアルキレン鎖である。)で示されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系非イオン性化合物が挙げられる。上記ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系非イオン性化合物として具体的には、トライトンX-100(商品名、ダウ・ケミカル社製)等が挙げられる。
ポリオール化合物の典型例としては、ポリオール単位として1個以上の糖単位を有する化合物が挙げられる。糖単位は、少なくとも1個の長鎖を含有するように変性されてもよい。少なくとも1つの長鎖部分を含有する好適なポリオール化合物としては、例えば、アルキルグリコシド、変性アルキルグリコシド、糖エステル、及びこれらの組み合わせが挙げられる。糖としては、単糖、オリゴ糖、及びソルビタンが挙げられるが、これらに限定されない。単糖としては、五炭糖及び六炭糖が挙げられる。単糖の典型例としては、リボース、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、アラビノース、キシロースが挙げられる。オリゴ糖としては、2~10個の同一又は異なる単糖のオリゴマーが挙げられる。オリゴ糖の例としては、サッカロース、マルトース、ラクトース、ラフィノース、及びイソマルトースが挙げられるが、これらに限定されない。
糖系ポリオールは、1個の糖単位又は複数の糖単位を含有してもよい。1個の糖単位又は複数の糖単位は、上述のような長鎖部分で変性されてもよい。糖系ポリオール化合物の特定の例としては、グリコシド、糖エステル、ソルビタンエステル、並びにこれらの混合物及び組み合わせが挙げられる。
上記の式は、ピラノース形態のグルコースを示すアルキルポリグルコシドの特定の例を表すが、他の糖又は同じ糖であるが異なる鏡像異性体又はジアステレオマー形態である糖を用いてもよいことが理解される。
アルキルグルコシドは、例えば、グルコース、デンプン、又はn-ブチルグルコシドと脂肪族アルコールとの酸触媒反応によって入手可能であり、これからは、典型例に、様々なアルキルグルコシドの混合物が得られる(Alkylpolygylcoside,Rompp,Lexikon Chemie,Version 2.0,Stuttgart/New York,Georg Thieme Verlag,1999)。脂肪族アルコールの例としては、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール(ラウリルアルコール)、テトラデカノール、ヘキサデカノール(セチルアルコール)、ヘプタデカノール、オクタデカノール(ステアリルアルコール)、エイコサン酸、及びこれらの組み合わせ挙げられる。また、アルキルグルコシドは、Cognis GmbH,Dusseldorf,Germanyから商品名GLUCOPON又はDISPONILとして市販されている。
RaIxBry
(式中、xおよびyはそれぞれ0~2の整数であり、かつ1≦x+y≦2を満たすものであり、Raは炭素数1~16の飽和もしくは不飽和のフルオロ炭化水素基またはクロロフルオロ炭化水素基、または炭素数1~3の炭化水素基であり、酸素原子を含んでいてもよい)で表される化合物があげられる。臭素化合物又はヨウ素化合物を使用することによって、ヨウ素または臭素が重合体に導入され、架橋点として機能する。
酸化剤としては、過硫酸塩、有機過酸化物、過マンガン酸カリウム、三酢酸マンガン、セリウム硝酸アンモニウム、臭素酸塩等が挙げられる。
還元剤としては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、臭素酸塩、ジイミン、シュウ酸等が挙げられる。
過硫酸塩としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムが挙げられる。
亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸アンモニウムが挙げられる。
開始剤の分解速度を上げるため、レドックス開始剤の組み合わせには、銅塩、鉄塩を加えることも好ましい。銅塩としては、硫酸銅(II)、鉄塩としては硫酸鉄(II)が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、グリセロールエステル、ポリオキシエチレン、それらの誘導体。
具体的には、ラウリル酸、ラウリル硫酸(ドデシル硫酸)などに代表されるCH3-(CH2)n-L-M1(式中、nが、6~17の整数である。L及びM1が、上記と同じ)によって表されるものが挙げられる。
Rが、12~16個の炭素原子を有するアルキル基であり、L-M1が、硫酸塩であるものの混合物も使用できる。
アニオン性炭化水素系界面活性剤としては、R6(-L-M1)2(式中、R6が、置換基を有してもよい炭素数1以上の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基、又は、置換基を有してもよい炭素数3以上の環状のアルキレン基であり、炭素数が3以上の場合は1価又は2価の複素環を含んでもよいし、環を形成していてもよい。Lが、-ArSO3 -、-SO3 -、-SO4-、-PO3 -又は-COO-であり、M1は、H、金属原子、NR5 4(R5は、同一でも異なっていてもよく、H又は炭素数1~10の有機基)、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム、又は、置換基を有していてもよいホスホニウムである。-ArSO3 -は、アリールスルホン酸塩である。)によって表されるアニオン性界面活性剤も挙げられる。
アニオン性炭化水素系界面活性剤としては、R8(-L-M1)3(式中、R8が、置換基を有してもよい炭素数1以上の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキリジン基、又は、置換基を有してもよい炭素数3以上の環状のアルキリジン基であり、炭素数が3以上の場合は1価又は2価の複素環を含んでもよいし、環を形成していてもよい。Lが、-ArSO3 -、-SO3 -、-SO4-、-PO3 -又は-COO-であり、M1は、H、金属原子、NR5 4(R5は、同一でも異なっていてもよく、H又は炭素数1~10の有機基)、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム、又は、置換基を有していてもよいホスホニウムである。-ArSO3 -は、アリールスルホン酸塩である。)によって表されるアニオン性界面活性剤も挙げられる。
R5としては、H又はアルキル基が好ましく、H又は炭素数1~10のアルキル基がより好ましく、H又は炭素数1~4のアルキル基が更に好ましい。
ヒドロカルビル基の炭素原子が、フッ素などのハロゲンによって置換され得る場合に、水素原子によって完全に置換されるという意味では、これらのシロキサン炭化水素系界面活性剤は、炭化水素系界面活性剤とみなすこともでき、すなわち、ヒドロカルビル基の炭素原子上の一価置換基は水素である。
このようなシロキサン炭化水素系界面活性剤としては、例えば、ポリジメチルシロキサン-グラフト-(メタ)アクリル酸塩、ポリジメチルシロキサン-グラフト-ポリアクリレート塩及びポリジメチルシロキサングラフト化第4級アミンが挙げられる。
シロキサン炭化水素系界面活性剤の親水性部分の極性部分は、ポリエチレンオキシド(PEO)、及び混合されたポリエチレンオキシド/プロピレンオキシドポリエーテル(PEO/PPO)などのポリエーテル;単糖類及び二糖類;及びピロリジノンなどの水溶性複素環によって形成される非イオン性基を含み得る。エチレンオキシド対プロピレンオキシド(EO/PO)の比率は、混合されたポリエチレンオキシド/プロピレンオキシドポリエーテルにおいて変化され得る。
スルホサクシネート炭化水素系界面活性剤としては、スルホコハク酸ジイソデシルNa塩、(ClariantのEmulsogen(登録商標)SB10)、スルホコハク酸ジイソトリデシルNa塩(Cesapinia ChemicalsのPolirol(登録商標)TR/LNA)等が挙げられる。
R100-COOM (α)
(式中、R100は、1個以上の炭素原子を含有する1価の有機基である。Mは、H、金属原子、NR101 4、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム又は置換基を有していてもよいホスホニウムであり、R101はH又は有機基であり、同一でも異なっていてもよい。)で示される化合物(α)が挙げられる。R101の有機基としてはアルキル基が好ましい。R101としてはH又は炭素数1~10の有機基が好ましく、H又は炭素数1~4の有機基がより好ましく、H又は炭素数1~4のアルキル基が更に好ましい。
界面活性能の観点から、R100の炭素数は2個以上が好ましく、3個以上がより好ましい。また、水溶性の観点から、R100の炭素数は、29個以下であることが好ましく、23個以下がより好ましい。
上記Mの金属原子としては、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)等が挙げられ、Na、K又はLiが好ましい。Mとしては、H、金属原子又はNR101 4が好ましく、H、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)又はNR101 4がより好ましく、H、Na、K、Li又はNH4が更に好ましく、Na、K又はNH4が更により好ましく、Na又はNH4が特に好ましく、NH4が最も好ましい。
上記カルボニル基を含まない炭化水素含有界面活性剤としては、例えば、下記式(A):
R103-COO-M (A)
(式中、R103は、6~17個の炭素原子を含有するアルキル基、アルケニル基、アルキレン基又はアルケニレン基であり、これらはエーテル結合を含んでもよい。Mは、H、金属原子、NR101 4、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム、又は、置換基を有していてもよいホスホニウムである。R101は、同一又は異なって、H又は有機基である。)で表される化合物が好ましく例示される。
上記式(A)において、R103は、アルキル基又はアルケニル基(これらはエーテル基を含んでいてもよい)であることが好ましい。上記R103におけるアルキル基又はアルケニル基は、直鎖状でも分岐状でもよい。上記R103の炭素数は限定されないが、例えば、2~29である。
上記アルケニル基が直鎖状である場合、R103の炭素数は2~29であることが好ましく、9~23であることがより好ましい。上記アルケニル基が分岐状である場合、R103の炭素数は4~29であることが好ましく、9~23であることがより好ましい。
特に、ラウリン酸、カプリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、及び、これらの塩からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
上記塩としては、カルボキシル基の水素が上述した式Mの金属原子、NR101 4、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム、又は、置換基を有していてもよいホスホニウムであるものが挙げられるが特に限定されない。
上記界面活性剤(α)(カルボン酸型炭化水素系界面活性剤)としては、重合により平均一次粒子径の小さい粒子が得られ、また、重合の際に多数の粒子を発生させ、効率よくポリテトラフルオロエチレンを製造できることから、ラウリン酸、カプリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、及び、これらの塩からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、ラウリン酸及びその塩がさらに好ましく、ラウリン酸の塩が特に好ましく、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸アンモニウムが最も好ましい。
また、Xは、各出現において同一又は異なって、2価の連結基、又は、結合手;
Aは、各出現において同一又は異なって、-COOM、-SO3M又は-OSO3M(Mは、H、金属原子、NR7 4、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム又は置換基を有していてもよいホスホニウム、R7は、H又は有機基);
Yは、各出現において同一又は異なって、-S(=O)2-、-O-、-COO-、-OCO-、-CONR8-及び-NR8CO-からなる群より選択される2価の連結基、又は、結合手、R8はH又は有機基;
R6は、各出現において同一又は異なって、カルボニル基、エステル基、アミド基及びスルホニル基からなる群より選択される少なくとも1種を炭素-炭素原子間に含んでもよい炭素数1以上のアルキル基;
を表す。
R1~R5のうち、いずれか2つがお互いに結合して、環を形成してもよい。)で示される界面活性剤(以下、界面活性剤(1)ともいう)が好ましく例示される。
上記アルキル基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
上記アルキル基は、如何なる置換基も有していないことが好ましい。
R6がカルボニル基、エステル基、アミド基及びスルホニル基のいずれをも含まない場合は、Xはカルボニル基、エステル基、アミド基及びスルホニル基からなる群より選択される少なくとも1種を含む2価の連結基であることが好ましい。
上記金属原子としては、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)等が挙げられ、Na、K又はLiが好ましい。
一般式:-R10-CO-R11で示される基、
一般式:-R10-COO-R11で示される基、
一般式:-R11で示される基、
一般式:-R10-NR8CO-R11で示される基、又は、
一般式:-R10-CONR8-R11で示される基、
(式中、R8はH又は有機基を表す。R10はアルキレン基、R11は置換基を有してもよいアルキル基)が好ましい。
R6としては、一般式:-R10-CO-R11で示される基がより好ましい。
-COOM、
-R12COOM、
-SO3M、
-OSO3M、-R12SO3M、
-R12OSO3M、
-OCO-R12-COOM、
-OCO-R12-SO3M、
-OCO-R12-OSO3M
-COO-R12-COOM、
-COO-R12-SO3M、
-COO-R12-OSO3M、
-CONR8-R12-COOM、
-CONR8-R12-SO3M、
-CONR8-R12-OSO3M、
-NR8CO-R12-COOM、
-NR8CO-R12-SO3M、
-NR8CO-R12-OSO3M、
-OS(=O)2-R12-COOM、
-OS(=O)2-R12-SO3M、又は
-OS(=O)2-R12-OSO3M
(式中、R8及びMは、上記のとおり。R12はC1-10のアルキレン基。)が好ましい。
上記R12のアルキレン基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキレン基であることが好ましい。
一般式:-R10-CO-R11で示される基、
一般式:-OCO-R10-CO-R11で示される基、
一般式:-COO-R10-CO-R11で示される基、
一般式:-OCO-R10-COO-R11で示される基、
一般式:-COO-R11で示される基、
一般式:-NR8CO-R10-CO-R11で示される基、又は、
一般式:-CONR8-R10-NR8CO-R11で示される基
(式中、R8、R10及びR11は上記のとおり。)が好ましい。
上記R4及びR5のアルキル基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
上記R3のアルキル基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
上記R2のアルキル基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
XAは、各出現において同一又は異なって、2価の炭化水素基、又は、結合手;
Aは、各出現において同一又は異なって、-COOM(Mは、H、金属原子、NR7 4、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム又は置換基を有していてもよいホスホニウム、R7は、H又は有機基);
R1A~R5Aのうち、いずれか2つがお互いに結合して、環を形成してもよい。)で示される界面活性剤(1-0A)等も挙げられる。
式中、XAにおいて、2価の炭化水素基の炭素数は1~50であることが好ましく、5~20であることがより好ましい。上記2価の炭化水素基としては、アルキレン基、アルカンジイル基等が挙げられ、アルキレン基が好ましい。
また、一般式(1-0A)で表される脂肪族型のカルボン酸型炭化水素系界面活性剤は2鎖2親水基型合成界面活性剤であってもよく、例えば、ジェミニ型界面活性剤として、ジェミニサ-フ(中京油脂株式会社)、Gemsurf α142(炭素数12 ラウリル基)、Gemsurf α102(炭素数10)、Gemsurf α182(炭素数14)等が挙げられる。
また、上記カルボニル基(但し、カルボキシル基中のカルボニル基を除く)を1つ以上有する炭化水素系界面活性剤にラジカル処理又は酸化処理を行った炭化水素系界面活性剤も使用できる。
上記炭化水素系界面活性剤としては、また、上記炭化水素系界面活性剤にラジカル処理又は酸化処理を行った炭化水素系界面活性剤も使用できる。
上記ラジカル処理とは、上記炭化水素系界面活性剤又はカルボニル基(但し、カルボキシル基中のカルボニル基を除く)を1つ以上有する炭化水素系界面活性剤にラジカルを発生させる処理であればよく、例えば、反応器に、脱イオン水、炭化水素系界面活性剤を加え、反応器を密閉し、系内を窒素で置換し、反応器を昇温・昇圧した後、重合開始剤を仕込み、一定時間撹拌した後、反応器を大気圧になるまで脱圧を行い、冷却を行う処理である。上記酸化処理とは、上記炭化水素系界面活性剤又はカルボニル基(但し、カルボキシル基中のカルボニル基を除く)を1つ以上有する炭化水素系界面活性剤に酸化剤を添加させる処理である。酸化剤としては、例えば、酸素、オゾン、過酸化水素水、酸化マンガン(IV)、過マンガン酸カリウム、二クロム酸カリウム、硝酸、二酸化硫黄などが挙げられる。ラジカル処理または酸化処理を促進するために、ラジカル処理または酸化処理をpHが調整された水溶液中で行ってもよい。ラジカル処理または酸化処理を行うための水溶液のpHは7未満であることが好ましく、たとえば、硫酸、硝酸、塩酸などを用いて、水溶液のpHを調整できる。
上記重合工程は、カルボニル基(但し、カルボキシル基中のカルボニル基を除く)を1つ以上有する炭化水素系界面活性剤を連続的に添加する工程を含むことが好ましく、特に、上記ラジカル処理又は酸化処理を行ったカルボニル基(但し、カルボキシル基中のカルボニル基を除く)を1つ以上有する炭化水素系界面界面活性剤を連続的に添加する工程を含むことが好ましい。上記炭化水素系界面活性剤を連続的に添加する工程において、上記炭化水素系界面活性剤の添加量は、水性媒体100質量%に対して0.001~10質量%であることが好ましい。より好ましい下限は0.005質量%であり、更に好ましい下限は0.01質量%であり、より好ましい上限は5質量%であり、更に好ましい上限は2質量%である。
上記炭化水素系界面活性剤としては、下記式(a):
上記アルキル基は、炭素数が3以上の場合、2つの炭素原子間にカルボニル基(-C(=O)-)を含んでもよい。また、上記アルキル基は、炭素数が2以上の場合、上記アルキル基の末端に上記カルボニル基を含むこともできる。すなわち、CH3-C(=O)-で示されるアセチル基等のアシル基も、上記アルキル基に含まれる。
また、上記アルキル基は、炭素数が3以上の場合は1価又は2価の複素環を含むこともできるし、環を形成することもできる。上記複素環としては、不飽和複素環が好ましく、含酸素不飽和複素環がより好ましく、例えば、フラン環等が挙げられる。R1aにおいて、2価の複素環が2つの炭素原子間に挿入されていてもよいし、2価の複素環が末端に位置して-C(=O)-と結合してもよいし、1価の複素環が上記アルキル基の末端に位置してもよい。
上記エステル結合を含む1価の有機基としては、式:-O-C(=O)-R101a(式中、R101aはアルキル基)で示される基が挙げられる。
上記アルキル基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
R2a及びR3aは、独立に、単結合又は炭素数1以上の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基又は炭素数3以上の環状のアルキレン基であることが好ましい。
R2a及びR3aを構成する上記アルキレン基は、カルボニル基を含まないことが好ましい。
上記エステル結合を含む1価の有機基としては、式:-O-C(=O)-R102a(式中、R102aはアルキル基)で示される基が挙げられる。
上記アルキレン基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキレン基であることが好ましい。
R1a、R2a及びR3aは、いずれか2つがお互いに結合して、環を形成してもよい。
R11aとしての上記アルキル基は、炭素原子に結合した水素原子が官能基により置換されていてもよく、例えば、ヒドロキシ基(-OH)又はエステル結合を含む1価の有機基により置換されていてもよいが、如何なる官能基によっても置換されていないことが好ましい。
上記エステル結合を含む1価の有機基としては、式:-O-C(=O)-R103a(式中、R103aはアルキル基)で示される基が挙げられる。
R11aとしての上記アルキル基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
R12aとしての上記アルキレン基は、直鎖状又は分岐鎖状であってよい。
R12aとしての上記アルキレン基は、カルボニル基を含まないことが好ましい。R12aとしては、エチレン基(-C2H4-)又はプロピレン基(-C3H6-)がより好ましい。
R12aとしての上記アルキレン基は、炭素原子に結合した水素原子が官能基により置換されていてもよく、例えば、ヒドロキシ基(-OH)又はエステル結合を含む1価の有機基により置換されていてもよいが、如何なる官能基によっても置換されていないことが好ましい。
上記エステル結合を含む1価の有機基としては、式:-O-C(=O)-R104a(式中、R104aはアルキル基)で示される基が挙げられる。
R12aとしての上記アルキレン基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキレン基であることが好ましい。
上記アルキル基は、炭素数が3以上の場合は1価又は2価の複素環を含むこともできるし、環を形成することもできる。上記複素環としては、不飽和複素環が好ましく、含酸素不飽和複素環がより好ましく、例えば、フラン環等が挙げられる。R1bにおいて、2価の複素環が2つの炭素原子間に挿入されていてもよいし、2価の複素環が末端に位置して-C(=O)-と結合してもよいし、1価の複素環が上記アルキル基の末端に位置してもよい。
上記アルキル基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
上記アルキル基は、如何なる置換基も有していないことが好ましい。
上記アルキル基は、如何なる置換基も有していないことが好ましい。
上記アルキレン基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
上記アルキレン基は、如何なる置換基も有していないことが好ましい。
Xbとしては、H、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)又はNR5b 4が好ましく、水に溶解しやすいことから、H、Na、K、Li又はNH4がより好ましく、水に更に溶解しやすいことから、Na、K又はNH4が更に好ましく、Na又はNH4が特に好ましく、除去が容易であることから、NH4が最も好ましい。XbがNH4であると、上記界面活性剤の水性媒体への溶解性が優れるとともに、PTFE中又は最終製品中に金属成分が残留しにくい。
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
(CH3)3CC(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
(CH3)2CHC(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
(CH2)5CHC(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2CH2CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2CH2CH2CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2CH2CH2CH2CH2C(O)CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OCH2CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)NHCH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2NHC(O)CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)OCH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OC(O)CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3H、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Li、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3K、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3NH4、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH(CH3)2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
(CH3)3CC(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
(CH3)2CHC(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
(CH2)5CHC(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2CH2CH2CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)CH2CH2CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OCH2CH2OSO3Na、
CH3CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)NHCH2CH2OSO3Na、
CH3CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2NHC(O)CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)OCH2CH2OSO3Na、
CH3CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OC(O)CH2CH2OSO3Na、
CH3CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)OSO3Na、
CH3CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3H、
CH3CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Li、
CH3CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3K、
CH3CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3NH4、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OSO3Na等が挙げられる。
上記アルキル基は、炭素数が3以上の場合、2つの炭素原子間にカルボニル基(-C(=O)-)を含んでもよい。また、上記アルキル基は、炭素数が2以上の場合、上記アルキル基の末端に上記カルボニル基を含むこともできる。すなわち、CH3-C(=O)-で示されるアセチル基等のアシル基も、上記アルキル基に含まれる。
また、上記アルキル基は、炭素数が3以上の場合は1価又は2価の複素環を含むこともできるし、環を形成することもできる。上記複素環としては、不飽和複素環が好ましく、含酸素不飽和複素環がより好ましく、例えば、フラン環等が挙げられる。R1cにおいて、2価の複素環が2つの炭素原子間に挿入されていてもよいし、2価の複素環が末端に位置して-C(=O)-と結合してもよいし、1価の複素環が上記アルキル基の末端に位置してもよい。
上記エステル結合を含む1価の有機基としては、式:-O-C(=O)-R101c(式中、R101cはアルキル基)で示される基が挙げられる。
上記アルキル基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
R2c及びR3cは、独立に、単結合又は炭素数1以上の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基又は炭素数3以上の環状のアルキレン基であることが好ましい。
R2c及びR3cを構成する上記アルキレン基は、カルボニル基を含まないことが好ましい。
上記エステル結合を含む1価の有機基としては、式:-O-C(=O)-R102c(式中、R102cはアルキル基)で示される基が挙げられる。
上記アルキレン基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキレン基であることが好ましい。
R1c、R2c及びR3cは、いずれか2つがお互いに結合して、環を形成してもよい。
Xcとしては、H、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)又はNR4c 4が好ましく、水に溶解しやすいことから、H、Na、K、Li又はNH4がより好ましく、水に更に溶解しやすいことから、Na、K又はNH4が更に好ましく、Na又はNH4が特に好ましく、除去が容易であることから、NH4が最も好ましい。XcがNH4であると、上記界面活性剤の水性媒体への溶解性が優れるとともに、PTFE中又は最終製品中に金属成分が残留しにくい。
R11cとしての上記アルキル基は、炭素原子に結合した水素原子が官能基により置換されていてもよく、例えば、ヒドロキシ基(-OH)又はエステル結合を含む1価の有機基により置換されていてもよいが、如何なる官能基によっても置換されていないことが好ましい。
上記エステル結合を含む1価の有機基としては、式:-O-C(=O)-R103c(式中、R103cはアルキル基)で示される基が挙げられる。
R11cとしての上記アルキル基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
R12cとしての上記アルキレン基は、直鎖状又は分岐鎖状であってよい。
R12cとしての上記アルキレン基は、カルボニル基を含まないことが好ましい。R12cとしては、エチレン基(-C2H4-)又はプロピレン基(-C3H6-)がより好ましい。
R12cとしての上記アルキレン基は、炭素原子に結合した水素原子が官能基により置換されていてもよく、例えば、ヒドロキシ基(-OH)又はエステル結合を含む1価の有機基により置換されていてもよいが、如何なる官能基によっても置換されていないことが好ましい。
上記エステル結合を含む1価の有機基としては、式:-O-C(=O)-R104c(式中、R104cはアルキル基)で示される基が挙げられる。
R12cとしての上記アルキレン基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキレン基であることが好ましい。
上記アルキル基は、炭素数が3以上の場合は1価又は2価の複素環を含むこともできるし、環を形成することもできる。上記複素環としては、不飽和複素環が好ましく、含酸素不飽和複素環がより好ましく、例えば、フラン環等が挙げられる。R1dにおいて、2価の複素環が2つの炭素原子間に挿入されていてもよいし、2価の複素環が末端に位置して-C(=O)-と結合してもよいし、1価の複素環が上記アルキル基の末端に位置してもよい。
上記アルキル基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
上記アルキル基は、如何なる置換基も有していないことが好ましい。
上記アルキル基は、如何なる置換基も有していないことが好ましい。
上記アルキレン基は、炭素原子に結合した水素原子の75%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、50%以下がハロゲン原子により置換されていてもよく、25%以下がハロゲン原子により置換されていてもよいが、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない非ハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
上記アルキレン基は、如何なる置換基も有していないことが好ましい。
Xdとしては、H、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)又はNR5d 4が好ましく、水に溶解しやすいことから、H、Na、K、Li又はNH4がより好ましく、水に更に溶解しやすいことから、Na、K又はNH4が更に好ましく、Na又はNH4が特に好ましく、除去が容易であることから、NH4が最も好ましい。XdがNH4であると、上記界面活性剤の水性媒体への溶解性が優れるとともに、PTFE中又は最終製品中に金属成分が残留しにくい。
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2COOK、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2COONa、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2COONa、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2COONa、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2COONa、
CH3C(O)CH2CH2CH2COONa、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2COONa、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2COONa、
(CH3)3CC(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2COONa、
(CH3)2CHC(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2COONa、
(CH2)5CHC(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2COONa、
CH3CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2COONa、
CH3CH2CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2COONa、
CH3CH2CH2CH2C(O)CH2CH2CH2CH2CH2COONa、
CH3CH2CH2CH2CH2C(O)CH2CH2CH2CH2COONa、
CH3CH2CH2CH2CH2CH2C(O)CH2CH2CH2COONa、
CH3CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)CH2CH2COONa、
CH3CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)CH2COONa、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OCH2CH2COONa、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)NHCH2COOK、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2NHC(O)CH2COOK、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)OCH2COONa、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OC(O)CH2COONa、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)COONa、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)COOH、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)COOLi、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)COONH4、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)COONa、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(CH3)2COOK、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
(CH3)3CC(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
(CH3)2CHC(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
(CH2)5CHC(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)NHCH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2NHC(O)CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(O)OCH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2OC(O)CH2SO3Na、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3H、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3K、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3Li、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2SO3NH4、
CH3C(O)CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2C(CH3)2SO3Na
等が挙げられる。
ポリオキシエチレン誘導体、
R-L-M1(式中、Rが、置換基を有してもよい炭素数1以上の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は、置換基を有してもよい炭素数3以上の環状のアルキル基であり、炭素数が3以上の場合は1価又は2価の複素環を含んでもよいし、環を形成していてもよい。Lが、-ArSO3 -、-SO3 -、-SO4-、-PO3 -又は-COO-であり、M1は、H、金属原子、NR5 4(R5は、同一でも異なっていてもよく、H又は炭素数1~10の有機基)、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム、又は、置換基を有していてもよいホスホニウムである。-ArSO3 -は、アリールスルホン酸塩である。)によって表されるアニオン性界面活性剤、
カルボニル基(但し、カルボキシル基中のカルボニル基を除く)を1つ以上有する炭化水素系界面活性剤、および、
カルボニル基(但し、カルボキシル基中のカルボニル基を除く)を1つ以上有する炭化水素系界面活性剤にラジカル処理又は酸化処理を行った炭化水素系界面活性剤
からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
従来、ポリテトラフルオロエチレンの重合には含フッ素界面活性剤が使用されてきたが、本開示の製造方法は、上記炭化水素系界面活性剤を用い、ラジカル捕捉剤及び重合開始剤の分解剤からなる群より選択される少なくとも1種を添加することによって、含フッ素界面活性剤を使用しなくても標準比重が小さいポリテトラフルオロエチレンを得ることができる。
本明細書において「実質的に含フッ素界面活性剤の非存在下に」とは、水性媒体に対して含フッ素界面活性剤が10ppm以下であることを意味し、好ましくは1ppm以下であり、より好ましくは100ppb以下であり、更に好ましくは10ppb以下であり、更により好ましくは1ppb以下である。
なお、上記「アニオン性部分」は、上記含フッ素界面活性剤のカチオンを除く部分を意味する。例えば、後述する式(I)で表されるF(CF2)n1COOMの場合には、「F(CF2)n1COO」の部分である。
上記LogPOWは、カラム;TOSOH ODS-120Tカラム(φ4.6mm×250mm、東ソー(株)製)、溶離液;アセトニトリル/0.6質量%HClO4水=1/1(vol/vol%)、流速;1.0ml/分、サンプル量;300μL、カラム温度;40℃、検出光;UV210nmの条件で、既知のオクタノール/水分配係数を有する標準物質(ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸及びデカン酸)についてHPLCを行い、各溶出時間と既知のオクタノール/水分配係数との検量線を作成し、この検量線に基づき、試料液におけるHPLCの溶出時間から算出する。
Xn0-Rfn0-Y0 (N0)
(式中、Xn0は、H、Cl又は及びFである。Rfn0は、炭素数3~20で、鎖状、分枝鎖状または環状で、一部または全てのHがFにより置換されたアルキレン基であり、該アルキレン基は1つ以上のエーテル結合を含んでもよく、一部のHがClにより置換されていてもよい。Y0はアニオン性基である。)で表される化合物が挙げられる。
Y0のアニオン性基は、-COOM、-SO2M、又は、-SO3Mであってよく、-COOM、又は、-SO3Mであってよい。
Mは、H、金属原子、NR7 4、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム又は置換基を有していてもよいホスホニウムであり、R7は、H又は有機基である。
上記金属原子としては、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)等が挙げられ、例えば、Na、K又はLiである。
R7としては、H又はC1-10の有機基であってよく、H又はC1-4の有機基であってよく、H又はC1-4のアルキル基であってよい。
Mは、H、金属原子又はNR7 4であってよく、H、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)又はNR7 4であってよく、H、Na、K、Li又はNH4であってよい。
上記Rfn0は、Hの50%以上がフッ素に置換されているものであってよい。
下記一般式(N1):
Xn0-(CF2)m1-Y0 (N1)
(式中、Xn0は、H、Cl及びFであり、m1は3~15の整数であり、Y0は、上記定義したものである。)で表される化合物、下記一般式(N2):
Rfn1-O-(CF(CF3)CF2O)m2CFXn1-Y0 (N2)
(式中、Rfn1は、炭素数1~5のパーフルオロアルキル基であり、m2は、0~3の整数であり、Xn1は、F又はCF3であり、Y0は、上記定義したものである。)で表される化合物、下記一般式(N3):
Rfn2(CH2)m3-(Rfn3)q-Y0 (N3)
(式中、Rfn2は、炭素数1~13のエーテル結合を含み得る、部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、m3は、1~3の整数であり、Rfn3は、直鎖状又は分岐状の炭素数1~3のパーフルオロアルキレン基であり、qは0又は1であり、Y0は、上記定義したものである。)で表される化合物、下記一般式(N4):
Rfn4-O-(CYn1Yn2)pCF2-Y0 (N4)
(式中、Rfn4は、炭素数1~12のエーテル結合を含み得る直鎖状または分枝鎖状の部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、Yn1及びYn2は、同一若しくは異なって、H又はFであり、pは0又は1であり、Y0は、上記定義したものである。)で表される化合物、及び、
下記一般式(N5):
F(CF2)n1COOM (I)
(式中、n1は、3~14の整数であり、Mは、H、金属原子、NR7 4、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム又は置換基を有していてもよいホスホニウムであり、R7は、H又は有機基である。)で表されるものである。
H(CF2)n2COOM (II)
(式中、n2は、4~15の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
Rf1-O-(CF(CF3)CF2O)n3CF(CF3)COOM (III)
(式中、Rf1は、炭素数1~5のパーフルオロアルキル基であり、n3は、0~3の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
Rf2(CH2)n4Rf3COOM (IV)
(式中、Rf2は、炭素数1~5のパーフルオロアルキル基であり、Rf3は、直鎖状又は分岐状の炭素数1~3のパーフルオロアルキレン基、n4は、1~3の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
Rf4-O-CY1Y2CF2-COOM (V)
(式中、Rf4は、炭素数1~12のエーテル結合を含み得る直鎖状または分枝鎖状の部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、Y1及びY2は、同一若しくは異なって、H又はFであり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
F(CF2)n5SO3M (VI)
(式中、n5は、3~14の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
H(CF2)n6SO3M (VII)
(式中、n6は、4~14の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
Rf5(CH2)n7SO3M (VIII)
(式中、Rf5は、炭素数1~13のパーフルオロアルキル基であり、n7は、1~3の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
Rf6(CH2)n8COOM (IX)
(式中、Rf6は、炭素数1~13のエーテル結合を含み得る直鎖状または分岐鎖状の部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、n8は、1~3の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
Rf7-O-Rf8-O-CF2-COOM (X)
(式中、Rf7は、炭素数1~6のエーテル結合を含み得る直鎖状または分枝鎖状の部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、Rf8は、炭素数1~6の直鎖状または分枝鎖状の部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
Rf9-O-CY1Y2CF2-SO3M (XI)
(式中、Rf9は、炭素数1~12のエーテル結合を含み得る直鎖状または分枝鎖状であって、塩素を含んでもよい、部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、Y1及びY2は、同一若しくは異なって、H又はFであり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
Y0は、-COOM、-SO2M、又は、-SO3Mであってよく、-SO3M、又は、COOMであってよい(式中、Mは上記定義したものである。)。
Lとしては、例えば、単結合、炭素数1~10のエーテル結合を含みうる部分又は完全フッ素化されたアルキレン基が挙げられる。
Rf11-O-(CF2CF(CF3)O)n9(CF2O)n10CF2COOM (XIII)
(式中、Rf11は、塩素を含む炭素数1~5のフルオロアルキル基であり、n9は、0~3の整数であり、n10は、0~3の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。化合物(XIII)としては、CF2ClO(CF2CF(CF3)O)n9(CF2O)n10CF2COONH4(平均分子量750の混合物、式中、n9およびn10は上記定義したものである。)が挙げられる。
(式中、RQ1は、水素原子またはアルキル基を表す。Lは、単結合、-CO-O-*、-O-CO-*または-O-を表す。*はRQ2との結合位置を表す。RQ2は、水素原子、アルキル基またはニトリル基を表す。)で表されるモノマー(Q)に基づく重合単位を含む重合体の存在下に、TFEを重合してもよい。
本明細書において、上記変性モノマー単位とは、PTFEの分子構造の一部分であって変性モノマーに由来する部分を意味し、全重合単位とは、PTFEの分子構造における全ての単量体に由来する部分を意味する。
また、PTFEを構成する各単量体単位の含有量は、重合に用いた単量体の添加量から計算により求めることもできる。
CH2=CRQ1-LRQ2
(式中、RQ1は、水素原子またはアルキル基を表す。Lは、単結合、-CO-O-*、-O-CO-*または-O-を表す。*はRQ2との結合位置を表す。RQ2は、水素原子、アルキル基またはニトリル基を表す。)で表されるモノマーが挙げられる。
(式中、Rfは、パーフルオロ有機基を表す。)で表されるパーフルオロ不飽和化合物等が挙げられる。本明細書において、上記「パーフルオロ有機基」とは、炭素原子に結合する水素原子が全てフッ素原子に置換されてなる有機基を意味する。上記パーフルオロ有機基は、エーテル酸素を有していてもよい。
一般式:CF2=CF-CF2-ORf
(式中、Rfは、パーフルオロ有機基を表す。)で表されるフルオロモノマーが挙げられる。
CH2=CH-Rf1 (3a)
(式中、Rf1は炭素数が1~10のパーフルオロアルキル基である。)
CF2=CF-O-Rf2 (3b)
(式中、Rf2は炭素数が1~2のパーフルオロアルキル基である。)
CF2=CF-O-(CF2)nCF=CF2 (3c)
(式中、nは1又は2である。)
より好ましくは、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、(パーフルオロブチル)エチレン、(パーフルオロヘキシル)エチレン、及び、(パーフルオロオクチル)エチレンからなる群より選択される少なくとも1種を含むことである。
上記ヘキサフルオロプロピレン単位、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)単位及び(パーフルオロアルキル)エチレン単位の合計量は、変性PTFEの全重合単位に対して、0.00001~1質量%の範囲であることが好ましい。上記合計量の下限としては、好ましい順に、0.0001質量%、0.0005質量%、0.001質量%、0.005質量%である。上限としては、好ましい順に、0.90質量%、0.50質量%、0.40質量%、0.30質量%、0.20質量%、0.15質量%、0.10質量%、0.08質量%、0.05質量%、0.01質量%である。
上記変性モノマー(A)の使用量は、上記範囲であればよいが、例えば、上限を5000ppmとすることができる。また、上記製造方法では、反応中または反応後の水性分散液の安定性を向上させるために、反応途中で変性モノマー(A)を系中に追加してもよい。
上記金属原子としては、1、2価の金属原子が挙げられ、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)等が挙げられ、Na、K又はLiが好ましい。
CX1X3=CX2R-
(式中、X1、X2及びX3は、それぞれ独立して、F、Cl、H、CF3、CF2H、CFH2、又は、CH3であり;Rは連結基である。)で示すことができる。Rの連結基としては後述するRaとしての連結基が挙げられる。好ましくは-CH=CH2、-CF=CH2、-CH=CF2、-CF=CF2、-CH2-CH=CH2、-CF2-CF=CH2、-CF2-CF=CF2、-(C=O)-CH=CH2、-(C=O)-CF=CH2、-(C=O)-CH=CF2、-(C=O)-CF=CF2、-(C=O)-C(CH3)=CH2、-(C=O)-C(CF3)=CH2、-(C=O)-C(CH3)=CF2、-(C=O)-C(CF3)=CF2、-O-CH2-CH=CH2、-O-CF2-CF=CH2、-O-CH2-CH=CF2、-O-CF2-CF=CF2等の不飽和結合を有する基が挙げられる。
CXiXk=CXjRa-(CZ1Z2)k-Y3 (4)
(式中、Xi、Xj及びXkは、それぞれ独立して、F、Cl、H又はCF3であり;Y3は、親水基であり;Raは連結基であり;Z1及びZ2は、それぞれ独立して、H、F又はCF3であり、kは0又は1である)で表される化合物が好ましい。
上記親水基としては、例えば、-NH2、-PO3M、-P(O)(OM)2、-OPO3M、-OP(O)(OM)2、-SO3M、-OSO3M、-COOM(各式において、Mは、H、金属原子、NR7 4、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム又は置換基を有していてもよいホスホニウム、R7は、H又は有機基であり、同一でも異なっていてもよい。いずれか2つがお互いに結合して、環を形成してもよい。)が挙げられる。上記親水基としては、なかでも、-SO3M又は-COOMが好ましい。R7の有機基としてはアルキル基が好ましい。R7としては、H又はC1-10の有機基が好ましく、H又はC1-4の有機基がより好ましく、H又はC1-4のアルキル基が更に好ましい。
上記金属原子としては、1、2価の金属原子が挙げられ、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)等が挙げられ、Na、K又はLiが好ましい。
上記変性モノマー(A)を用いることによって、より平均一次粒子径が小さく、より安定性に優れる水性分散液を得ることができる。また、一次粒子のアスペクト比をより小さくすることもできる。
上記連結基は、鎖状又は分岐状、環状又は非環状構造、飽和又は不飽和、置換又は非置換であってよく、所望により硫黄、酸素、及び窒素からなる群から選択される1つ以上のヘテロ原子を含み、所望によりエステル、アミド、スルホンアミド、カルボニル、カーボネート、ウレタン、尿素及びカルバメートからなる群から選択される1つ以上の官能基を含んでよい。上記連結基は、炭素原子を含まず、酸素、硫黄又は窒素等のカテナリーヘテロ原子であってもよい。
Raが2価の有機基である場合、炭素原子に結合する水素原子は、フッ素以外のハロゲン、例えば塩素等で置き換えられてもよく、二重結合を含んでも含まなくてもよい。また、Raは、鎖状及び分岐状のいずれでもよく、環状及び非環状のいずれでもよい。また、Raは、官能基(例えば、エステル、エーテル、ケトン、アミン、ハロゲン化物等)を含んでもよい。
Raはまた、非フッ素の2価の有機基であってもよいし、部分フッ素化又は過フッ素化された2価の有機基であってもよい。
Raとしては、例えば、炭素原子にフッ素原子が結合していない炭化水素基、炭素原子に結合する水素原子の一部がフッ素原子で置換された炭化水素基、炭素原子に結合する水素原子の全てがフッ素原子で置換された炭化水素基、-(C=O)-、-(C=O)-O-、又は、-(C=O)-を含有する炭化水素基であってもよく、これらは酸素原子を含んでいてもよく、二重結合を含んでいてもよく、官能基を含んでいてもよい。
Raとして好ましくは、-(CH2)a-、-(CF2)a-、-O-(CF2)a-、-(CF2)a-O-(CF2)b-、-O(CF2)a-O-(CF2)b-、-(CF2)a-[O-(CF2)b]c-、-O(CF2)a-[O-(CF2)b]c-、-[(CF2)a-O]b-[(CF2)c-O]d-、-O[(CF2)a-O]b-[(CF2)c-O]d-、-O-[CF2CF(CF3)O]a-(CF2)b-、-(C=O)-、-(C=O)-O-、-(C=O)-(CH2)a-、-(C=O)-(CF2)a-、-(C=O)-O-(CH2)a-、-(C=O)-O-(CF2)a-、-(C=O)-[(CH2)a-O]b-、-(C=O)-[(CF2)a-O]b-、-(C=O)-O[(CH2)a-O]b-、-(C=O)-O[(CF2)a-O]b-、-(C=O)-O[(CH2)a-O]b-(CH2)c-、-(C=O)-O[(CF2)a-O]b-(CF2)c-、-(C=O)-(CH2)a-O-(CH2)b-、-(C=O)-(CF2)a-O-(CF2)b-、-(C=O)-O-(CH2)a-O-(CH2)b-、-(C=O)-O-(CF2)a-O-(CF2)b-、-(C=O)-O-C6H4-、及び、これらの組み合わせから選択される少なくとも1種である。
式中、a、b、c及びdは独立して少なくとも1以上である。a、b、c及びdは独立して、2以上であってよく、3以上であってよく、4以上であってよく、10以上であってよく、20以上であってよい。a、b、c及びdの上限は、例えば、100である。
上記式中、nは1~10の整数である。
上記式中、nは1~10の整数である。
-(C=O)h-(O)i-CF2-O-(CX6 2)e-{O-CF(CF3)}f-(O)g- (r1)
(式中、X6はそれぞれ独立してH、F又はCF3であり、eは0~3の整数であり、fは0~3の整数であり、gは0又は1であり、hは0又は1であり、iは0又は1である)で表される2価の基が好ましく、下記一般式(r2):
-(C=O)h-(O)i-CF2-O-(CX7 2)e-(O)g- (r2)(式中、X7はそれぞれ独立してH、F又はCF3であり、eは0~3の整数であり、gは0又は1であり、hは0又は1であり、iは0又は1である。)で表される2価の基も好ましい。
-(C=O)h-(O)i-CF2-O-(CX6 2)e-{O-CF(CF3)}f-(O)g-CZ1Z2- (t1)
(式中、X6はそれぞれ独立してH、F又はCF3であり、eは0~3の整数であり、fは0~3の整数であり、gは0又は1であり、hは0又は1であり、iは0又は1であり、Z1及びZ2は、それぞれ独立して、F又はCF3である)で表される2価の基も好ましく、式(t1)において、Z1及びZ2は、一方がFで他方がCF3であることがより好ましい。
また、上記一般式(4)において、-Ra-(CZ1Z2)k-としては、下記式(t2):
-(C=O)h-(O)i-CF2-O-(CX7 2)e-(O)g-CZ1Z2- (t2)
(式中、X7はそれぞれ独立してH、F又はCF3であり、eは0~3の整数であり、gは0又は1であり、hは0又は1であり、iは0又は1であり、Z1及びZ2は、それぞれ独立して、F又はCF3である)で表される2価の基も好ましく、式(t2)において、Z1及びZ2は、一方がFで他方がCF3であることがより好ましい。
CF2=CF-O-Rf0-Y3 (4a)
(式中、Y3は親水基であり、Rf0は、過フッ素化されており、鎖状又は分岐状、環状又は非環状構造、飽和又は不飽和、置換又は非置換であってもよく、硫黄、酸素、及び窒素からなる群から選択される1つ以上のヘテロ原子を任意追加的に含有する過フッ素化二価連結基である。)
CH2=CH-O-Rf0-Y3 (4b)
(式中、Y3は親水基であり、Rf0は式(4a)で定義される過フッ素化二価連結基である。)
CX2=CY(-CZ2-O-Rf-Y3) (5)
(式中、Xは、同一又は異なって、-H又は-Fであり、Yは-H、-F、アルキル基又は含フッ素アルキル基であり、Zは、同一又は異なって、-H、-F、アルキル基又は含フッ素アルキル基である。Rfは炭素数1~40の含フッ素アルキレン基、又は、炭素数2~100のエーテル結合を有する含フッ素アルキレン基である。Y3は、前記と同じ。)で表される単量体、下記一般式(6):
CX2=CY(-O-Rf-Y3) (6)
(式中、Xは、同一又は異なって、-H又は-Fであり、Yは-H、-F、アルキル基又は含フッ素アルキル基であり、Rfは炭素数1~40の含フッ素アルキレン基、又は、炭素数2~100のエーテル結合を有する含フッ素アルキレン基である。Y3は、前記と同じである。)で表される単量体、及び、下記一般式(7):
CX2=CY(-Rf-Y3) (7)
(式中、Xは、同一又は異なって、-H又は-Fであり、Yは-H、-F、アルキル基又は含フッ素アルキル基であり、Rfは炭素数1~40の含フッ素アルキレン基、又は、炭素数2~100のエーテル結合を有する含フッ素アルキレン基である。Y3は、前記と同じである。)で表される単量体、からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
なお、上記炭素数2~100のエーテル結合を有する含フッ素アルキレン基は、酸素原子が末端である構造を含まず、炭素炭素間にエーテル結合を含んでいるアルキレン基である。
上記アルキル基は、フッ素原子を含有しないアルキル基であり、炭素数は1以上であればよい。上記アルキル基の炭素数は6以下が好ましく、4以下がより好ましく、3以下が更に好ましい。
上記含フッ素アルキル基は、フッ素原子を少なくとも1つ含有するアルキル基であり、炭素数は1以上であればよい。上記含フッ素アルキル基の炭素数は6以下が好ましく、4以下がより好ましく、3以下が更に好ましい。
上記Yとしては、-H、-F又は-CF3が好ましく、-Fがより好ましい。
上記アルキル基は、フッ素原子を含有しないアルキル基であり、炭素数は1以上であればよい。上記アルキル基の炭素数は6以下が好ましく、4以下がより好ましく、3以下が更に好ましい。
上記含フッ素アルキル基は、フッ素原子を少なくとも1つ含有するアルキル基であり、炭素数は1以上であればよい。上記含フッ素アルキル基の炭素数は6以下が好ましく、4以下がより好ましく、3以下が更に好ましい。
上記Zとしては、-H、-F又は-CF3が好ましく、-Fがより好ましい。
上記含フッ素アルキレン基の炭素数は2以上が好ましい。また、30以下が好ましく、20以下がより好ましく、10以下が更に好ましい。上記含フッ素アルキレン基としては、-CF2-、-CH2CF2-、-CF2CF2-、-CF2CH2-、-CF2CF2CH2-、-CF(CF3)-、-CF(CF3)CF2-、-CF(CF3)CH2-等が挙げられる。上記含フッ素アルキレン基は、パーフルオロアルキレン基であることが好ましい。
エーテル結合を有する含フッ素アルキレン基としては、例えば、下記式:
上記エーテル結合を有する含フッ素アルキレン基として具体的には、-CF(CF3)CF2-O-CF(CF3)-、-(CF(CF3)CF2-O)n-CF(CF3)-(式中、nは1~10の整数)、-CF(CF3)CF2-O-CF(CF3)CH2-、-(CF(CF3)CF2-O)n-CF(CF3)CH2-(式中、nは1~10の整数)、-CH2CF2CF2O-CH2CF2CH2-、-CF2CF2CF2O-CF2CF2-、-CF2CF2CF2O-CF2CF2CH2-、-CF2CF2O-CF2-、-CF2CF2O-CF2CH2-等が挙げられる。上記エーテル結合を有する含フッ素アルキレン基は、パーフルオロアルキレン基であることが好ましい。
R7の有機基としてはアルキル基が好ましい。R7としては、H又はC1-10の有機基が好ましく、H又はC1-4の有機基がより好ましく、H又はC1-4のアルキル基が更に好ましい。
上記金属原子としては、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)等が挙げられ、Na、K又はLiが好ましい。
上記Mとしては、-H、金属原子又は-NR7 4が好ましく、-H、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)又は-NR7 4がより好ましく、-H、-Na、-K、-Li又は-NH4が更に好ましく、-Na、-K又は-NH4が更により好ましく、-Na又は-NH4が特に好ましく、-NH4が最も好ましい。
上記Y3としては、-COOM又は-SO3Mが好ましく、-COOMがより好ましい。
CH2=CF(-CF2-O-Rf-Y3) (5a)
(式中、Rf及びY3は前記と同じ。)
CX2 2=CFCF2-O-(CF(CF3)CF2O)n5-CF(CF3)-Y3
(5b)
(式中、各X2は、同一であり、F又はHを表す。n5は、0又は1~10の整数を表し、Y3は、前記定義と同じ。)
(式中、Rf及びY3は上記と同じ)
上記アルキル基は、フッ素原子を含有しないアルキル基であり、炭素数は1以上であればよい。上記アルキル基の炭素数は6以下が好ましく、4以下がより好ましく、3以下が更に好ましい。
上記含フッ素アルキル基は、フッ素原子を少なくとも1つ含有するアルキル基であり、炭素数は1以上であればよい。上記含フッ素アルキル基の炭素数は6以下が好ましく、4以下がより好ましく、3以下が更に好ましい。
上記Yとしては、-H、-F又は-CF3が好ましく、-Fがより好ましい。
上記含フッ素アルキレン基の炭素数は2以上が好ましい。また、含フッ素アルキレン基の炭素数は、30以下が好ましく、20以下がより好ましく、10以下が更に好ましい。上記含フッ素アルキレン基としては、-CF2-、-CH2CF2-、-CF2CF2-、-CF2CH2-、-CF2CF2CH2-、-CF(CF3)-、-CF(CF3)CF2-、-CF(CF3)CH2-等が挙げられる。上記含フッ素アルキレン基は、パーフルオロアルキレン基であることが好ましい。
R7の有機基としてはアルキル基が好ましい。R7としては、H又はC1-10の有機基が好ましく、H又はC1-4の有機基がより好ましく、H又はC1-4のアルキル基が更に好ましい。
上記金属原子としては、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)等が挙げられ、Na、K又はLiが好ましい。
上記Mとしては、-H、金属原子又は-NR7 4が好ましく、-H、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)又は-NR7 4がより好ましく、-H、-Na、-K、-Li又は-NH4が更に好ましく、-Na、-K又は-NH4が更により好ましく、-Na又は-NH4が特に好ましく、-NH4が最も好ましい。
上記Y3としては、-COOM又は-SO3Mが好ましく、-COOMがより好ましい。
CF2=CF-O-(CF2)n1-Y3 (6a)
(式中、n1は、1~10の整数を表し、Y3は、前記定義と同じ。)
CF2=CF-O-(CF2C(CF3)F)n2-Y3 (6b)
(式中、n2は、1~5の整数を表し、Y3は、前記定義と同じ。)
CF2=CF-O-(CFX1)n3-Y3 (6c)
(式中、X1は、F又はCF3を表し、n3は、1~10の整数を表し、Y3は、前記定義と同じ。)
CF2=CF-O-(CF2CFX1O)n4-(CF2)n6-Y3 (6d)
(式中、n4は、1~10の整数を表し、n6は、1~3の整数を表し、Y3及びX1は、前記定義と同じ。)
CF2=CF-O-(CF2CF2CFX1O)n5-CF2CF2CF2-Y3 (6e)
(式中、n5は、0~10の整数を表し、Y3及びX1は、前記定義と同じ。)
CF2=CF-(CF2)n1-Y3 (7a)
(式中、n1は、1~10の整数を表し、Y3は、前記定義と同じ。)で表される単量体、及び、下記一般式(7b):
CF2=CF-(CF2C(CF3)F)n2-Y3 (7b)
(式中、n2は、1~5の整数を表し、Y3は、前記定義と同じ。)で表される単量体からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
上記Y3は、-SO3M又は-COOMが好ましく、Mは、H、金属原子、NR7 4、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム又は置換基を有していてもよいホスホニウムであることが好ましい。上記R7は、H又は有機基を表す。
上記式(7a)で表されるパーフルオロビニルアルキル化合物としては、例えば、CF2=CFCF2COOM(式中、Mは上記定義と同じ。)が挙げられる。
平均一次粒子径の下限は特に限定されないが、例えば、100nmであってよい。分子量の観点からは、150nm以上であることが好ましく、200nm以上がより好ましく、220nm以上が更に好ましく、230nm以上が更により好ましく、240nm以上が殊更に好ましく、250nm以上が特に好ましい。
上記平均一次粒子径は、PTFE水性分散液を水で固形分濃度が0.15質量%になるまで希釈し、得られた希釈ラテックスの単位長さに対する550nmの投射光の透過率と、透過型電子顕微鏡写真により定方向径を測定して決定した数基準長さ平均一次粒子径とを測定して、検量線を作成し、この検量線を用いて、各試料の550nmの投射光の実測透過率から決定する。
また、上記平均一次粒子径は、動的光散乱法により測定することができる。上記平均一次粒子径は、固形分濃度約1.0質量%に調整した水性分散液を作成し、動的光散乱法を使用して、25℃、溶媒(水)の屈折率は1.3328、溶媒(水)の粘度は0.8878mPa・s、積算70回にて測定できる。動的光散乱法としては、例えばELSZ-1000S(大塚電子社製)が使用できる。
上記ピーク温度は、300℃以上の温度に加熱した履歴がないPTFEについて示差走査熱量計〔DSC〕を用いて10℃/分の速度で昇温したときの融解熱曲線における極大値に対応する温度である。また、ピーク温度は、TG/DTA(示差熱熱重量同時測定装置)を用いて、300℃以上の温度に加熱した履歴のないPTFEを10℃/分の条件で昇温させることにより得られる示差熱(DTA)曲線に現れる極大値に対応する温度として、特定できる。
PTFEの粉末100gに、潤滑剤(商品名:アイソパーH(登録商標)、エクソン社製)21.7gを添加し、室温にてガラスビン中で3分間混合する。次いで、ガラスビンを、押出前少なくとも1時間、室温(25℃)に放置し、潤滑化樹脂を得る。潤滑化樹脂をオリフィス(直径2.5mm、ランド長11mm、導入角30°)を通して、室温で100:1の減速比でペースト押出し、均一なビード(beading;押出成形体)を得る。押出スピード、すなわち、ラムスピードは、20インチ/分(51cm/分)とする。押出圧力は、ペースト押出において押出負荷が平衡状態になった時の負荷を測定し、ペースト押出に用いたシリンダーの断面積で除した値である。
PTFEの粉末100gに、潤滑剤(商品名:アイソパーH(登録商標)、エクソン社製)21.7gを添加し、室温にてガラスビン中で3分間混合する。次いで、ガラスビンを、押出前少なくとも1時間、室温(25℃)に放置し、潤滑化樹脂を得る。潤滑化樹脂をオリフィス(直径2.5mm、ランド長11mm、導入角30°)を通して、室温で100:1の減速比でペースト押出し、均一なビードを得る。押出スピード、すなわち、ラムスピードは、20インチ/分(51cm/分)とする。ペースト押出により得られたビードを230℃で30分加熱することにより、潤滑剤をビードから除去する。次に、ビード(押出成形体)を適当な長さに切断し、クランプ間隔が1.5インチ(38mm)の間隔となるよう、各末端をクランプに固定し、空気循環炉中で300℃に加熱する。次いでクランプを所望のストレッチ(総ストレッチ)に相当する分離距離となるまで所望の速度(ストレッチ速度)で離し、ストレッチ試験を実施する。このストレッチ方法は、押出スピード(84cm/分でなく51cm/分)が異なることを除いて、本質的に米国特許第4,576,869号明細書に開示された方法に従う。『ストレッチ』とは、延伸による長さの増加であり、通常元の長さに対する比率として表される。上記作製方法において、上記ストレッチ速度は、1000%/秒であり、上記総ストレッチは2400%である。この延伸試験で切断せずに、均一な外観を持つ延伸ビードが得られることを意味する。
まず、下記方法で押出ビードの延伸試験を行い、破断強度測定用のサンプルを作製する。上記のペースト押出により得られたビードを230℃で30分加熱することにより、潤滑剤をビードから除去する。次に、ビード(押出成形体)を適当な長さに切断し、クランプ間隔が1.5インチ(38mm)の間隔となるよう、各末端をクランプに固定し、空気循環炉中で300℃に加熱する。次いでクランプを所望のストレッチ(総ストレッチ)に相当する分離距離となるまで所望の速度(ストレッチ速度)で離し、ストレッチ試験を実施する。このストレッチ方法は、押出スピード(84cm/分でなく51cm/分)が異なることを除いて、本質的に米国特許第4,576,869号明細書に開示された方法に従う。『ストレッチ』とは、延伸による長さの増加であり、通常元の長さに対する比率として表される。上記作製方法において、上記ストレッチ速度は、1000%/秒であり、上記総ストレッチは2400%である。
上記延伸試験で得られた延伸ビード(ビードをストレッチすることによって作製されたもの)について、5.0cmのゲージ長である可動ジョーにおいて挟んで固定し、25℃で300mm/分の速度で引っ張り試験を行い、破断した時の強度を破断強度とする。
上記延伸試験で得られた延伸ビードの両方の末端を固定具につなげ、ぴんと張られた全長8インチ(20cm)のビードサンプルとする。オーブンを390℃に保ち、オーブン側部にある(覆われた)スリットを通して固定具をオーブン中に挿入する。オーブンに挿入した時点からビードサンプルが破断するまでに要する時間を応力緩和時間とする。
300℃以上の温度に加熱した履歴のないPTFEの粉末約10mgを精秤し、専用のアルミパンに収納してTG/DTA(示差熱熱重量同時測定装置)を用いて測定する。0.1%質量減少温度は、アルミパンを大気雰囲気下、25℃から600℃までの温度範囲を10℃/分の条件で昇温させ、0.1mass%の重量減少した点に対応する温度とした。
300℃以上の温度に加熱した履歴のないPTFEの粉末約10mgを精秤し、専用のアルミパンに収納してTG/DTA(示差熱熱重量同時測定装置)を用いて測定する。1.0%質量減少温度は、アルミパンを大気雰囲気下、25℃から600℃までの温度範囲を10℃/分の条件で昇温させ、1.0mass%の重量減少した点に対応する温度とした。
上記非溶融二次加工性とは、ASTM D 1238及びD 2116に準拠して、結晶化融点より高い温度でメルトフローレートを測定できない性質、すなわち溶融温度領域でも容易に流動しない性質を意味する。
本開示のPTFEの製造方法において、付着量は、最終的に得られたPTFEに対して、3.0質量%以下が好ましく、2.0質量%以下がより好ましく、1.0質量%以下がより好ましく、0.8質量%以下が更に好ましく、0.7質量%以下が更により好ましく、0.6質量%以下が特に好ましい。
上記含フッ素界面活性剤量は、公知な方法で定量できる。例えば、LC/MS/MS分析にて定量することが出来る。まず、得られた水性分散液をメタノールの有機溶剤に抽出し、抽出液をLC/MS/MSスペクトルから、分子量情報を抜出し、候補となる界面活性剤の構造式との一致を確認する。
その後、確認された界面活性剤を5水準以上の濃度の水溶液を作成し、それぞれの濃度のLC/MS/MS分析を行ない、エリア面積との検量線を作成する。
得られた水性分散液をメタノールにてソックスレー抽出を行ない、抽出液をLC/MS/MS分析を行なうことで定量測定することが出来る。
さらに抽出効率を高めるために、ソックスレー抽出、超音波処理等による処理を行ってもよい。
得られたLC/MS/MSスペクトルから、分子量情報を抜出し、候補となる含フッ素界面活性剤の構造式との一致を確認する。
その後、確認された含フッ素界面活性剤の5水準以上の含有量の水溶液を作製し、それぞれの含有量の水溶液のLC/MS/MS分析を行ない、含有量と、その含有量に対するエリア面積と関係をプロットし、検量線を描く。
そして、検量線を用いて、抽出液中の含フッ素界面活性剤のLC/MS/MSクロマトグラムのエリア面積を、含フッ素界面活性剤の含有量に換算することができる。
上記含フッ素界面活性剤としては、一般式(N0)で表される化合物が挙げられ、具体的には、一般式(N1)で表される化合物、一般式(N2)で表される化合物、一般式(N3)で表される化合物、一般式(N4)で表される化合物、及び、一般式(N5)で表される化合物が挙げられる。より具体的には、一般式(I)で表されるパーフルオロカルボン酸(I)、一般式(II)で表されるω-Hパーフルオロカルボン酸(II)、一般式(III)で表されるパーフルオロポリエーテルカルボン酸(III)、一般式(IV)で表されるパーフルオロアルキルアルキレンカルボン酸(IV)、一般式(V)で表されるパーフルオロアルコキシフルオロカルボン酸(V)、一般式(VI)で表されるパーフルオロアルキルスルホン酸(VI)、一般式(VII)で表されるω-Hパーフルオロスルホン酸(VII)、一般式(VIII)で表されるパーフルオロアルキルアルキレンスルホン酸(VIII)、一般式(IX)で表されるアルキルアルキレンカルボン酸(IX)、一般式(X)で表されるフルオロカルボン酸(X)、一般式(XI)で表されるアルコキシフルオロスルホン酸(XI)、一般式(XII)で表される化合物(XII)、一般式(XIII)で表される化合物(XIII)が挙げられる。
非イオン性界面活性剤は、特に限定されるものではないが、後述のものを用いることができる。上記陰イオン交換樹脂は、特に限定されるものではないが、公知のものを用いることができる。また、上記陰イオン交換樹脂と接触させる方法は、公知の方法を用いることができる。
上記PTFE水性分散液を製造する方法としては、上記重合より得られた水性分散液に工程(I)を行ない、工程(I)で得られた水性分散液に工程(II)を行なって精製水性分散液を製造することができる。また、工程(I)を行なわずに、工程(II)を行ない精製水性分散液を製造することもできる。また、工程(I)及び工程(II)を繰り返し行うこともできるし、組み合わせることも可能である。
上記分散安定剤としては、上記非イオン性界面活性剤や、その他の各種の界面活性剤を添加してもよい。
非イオン性界面活性剤の曇点は、水への界面活性剤の溶解性の尺度である。本開示の水性分散液中で使用される界面活性剤は、曇点約30℃~約90℃、好ましくは約35℃~約85℃を有する。
また添加剤用途として、電極の活物質の脱落を抑える結着剤、バインダー用途、ドリップ防止剤などのコンパウンド用途等に用いることができる。
上記PTFE水性分散液は、例えば、国際公開第2007/004250号に記載の塵埃抑制処理剤組成物に好適に用いることができ、国際公開第2007/000812号に記載の塵埃抑制処理方法にも好適に用いることができる。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルアリールサルフェート及びそれらの塩;脂肪族(カルボン)酸及びその塩;リン酸アルキルエステル、リン酸アルキルアリールエステル又はそれらの塩;等が挙げられるが、中でも、アルキルスルホネート、アルキルサルフェート、脂肪族カルボン酸またはそれらの塩が好ましい。
アルキルサルフェートまたはその塩としては、ラウリル硫酸アンモニウム、またはラウリル硫酸ナトリウム等が好ましい。
脂肪族カルボン酸またはその塩としては、コハク酸、デカン酸、ウンデカン酸、ウンデセン酸、ラウリン酸、ハイドロドデカン酸、またはそれらの塩が好ましい。
アニオン性界面活性剤の添加量の下限としては、50ppm以上がより好ましく、100ppm以上が更に好ましい。添加量が少なすぎると、粘度調整効果が乏しい。
アニオン性界面活性剤の添加量の上限としては、3000ppm以下がより好ましく、2000ppm以下が更に好ましい。添加量が多すぎると水性分散液の機械的安定性、貯蔵安定性が損なわれることがある。
上記水性分散液のpHを調整する目的で、アンモニア水などのpH調整剤を配合することもできる。
上記その他の水溶性高分子化合物としては特に限定されず、例えば、ポリエチレンオキサイド(分散安定剤)、ポリエチレングリコール(分散安定剤)、ポリビニルピロリドン(分散安定剤)、フェノール樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。
更に、イソチアゾロン系、アゾール系、プロノポール、クロロタロニル、メチルスルホニルテトラクロルピロジン、カルベンタジム、フルオロフォルベット、二酢酸ナトリウム、ジヨードメチルパラトリルスルホンなどの防腐剤を含有してもよい。
なお、上記工程で得られるPTFE水性分散液中のPTFE固形分濃度は、およそ10~45質量%であるので、PTFE固形分濃度が高い場合は、水等の希釈溶媒を添加して10~25質量%に調整する。また、重合後のPTFE水性分散液中のPTFE固形分濃度が10~25質量%である場合は、PTFE水性分散液を、そのまま凝析用PTFE水性分散液として用いることができる。
上記含フッ素界面活性剤量は、公知な方法で定量できる。例えば、LC/MS/MS分析にて定量することが出来る。まず、得られた粉末をメタノールの有機溶剤に抽出し、抽出液をLC/MS/MSスペクトルから、分子量情報を抜出し、候補となる界面活性剤の構造式との一致を確認する。
その後、確認された界面活性剤を5水準以上の濃度の水溶液を作成し、それぞれの濃度のLC/MS/MS分析を行ない、エリア面積との検量線を作成する。
得られた粉末をメタノールにてソックスレー抽出を行ない、抽出液をLC/MS/MS分析を行なうことで定量測定することが出来る。
さらに抽出効率を高めるために、ソックスレー抽出、超音波処理等による処理を行ってもよい。
得られたLC/MS/MSスペクトルから、分子量情報を抜出し、候補となる含フッ素界面活性剤の構造式との一致を確認する。
その後、確認された含フッ素界面活性剤の5水準以上の含有量の水溶液を作製し、それぞれの含有量の水溶液のLC/MS/MS分析を行ない、含有量と、その含有量に対するエリア面積と関係をプロットし、検量線を描く。
そして、検量線を用いて、抽出液中の含フッ素界面活性剤のLC/MS/MSクロマトグラムのエリア面積を、含フッ素界面活性剤の含有量に換算することができる。
上記含フッ素界面活性剤としては、一般式(N0)で表される化合物が挙げられ、具体的には、一般式(N1)で表される化合物、一般式(N2)で表される化合物、一般式(N3)で表される化合物、一般式(N4)で表される化合物、及び、一般式(N5)で表される化合物が挙げられる。より具体的には、一般式(I)で表されるパーフルオロカルボン酸(I)、一般式(II)で表されるω-Hパーフルオロカルボン酸(II)、一般式(III)で表されるパーフルオロポリエーテルカルボン酸(III)、一般式(IV)で表されるパーフルオロアルキルアルキレンカルボン酸(IV)、一般式(V)で表されるパーフルオロアルコキシフルオロカルボン酸(V)、一般式(VI)で表されるパーフルオロアルキルスルホン酸(VI)、一般式(VII)で表されるω-Hパーフルオロスルホン酸(VII)、一般式(VIII)で表されるパーフルオロアルキルアルキレンスルホン酸(VIII)、一般式(IX)で表されるアルキルアルキレンカルボン酸(IX)、一般式(X)で表されるフルオロカルボン酸(X)、一般式(XI)で表されるアルコキシフルオロスルホン酸(XI)、一般式(XII)で表される化合物(XII)、一般式(XIII)で表される化合物(XIII)が挙げられる。
上記延伸体の破断強度は、延伸体を5.0cmのゲージ長である可動ジョーにおいて挟んで固定し、25℃で300mm/分の速度で引っ張り試験を行い、破断した時の強度を破断強度とする。
上記延伸体の応力緩和時間は、延伸体の両方の末端を固定具につなげ、ぴんと張られた全長8インチ(20cm)のサンプルとし、オーブンを390℃に保ち、オーブン側部にある(覆われた)スリットを通して固定具をオーブン中に挿入する。オーブンに挿入した時点からサンプルが破断するまでに要する時間を応力緩和時間とする。
空孔率(%)=[(2.2-ρ)/2.2]×100
上記式中、2.2はPTFEの真密度(g/cm3)である。
上記延伸体の密度ρは、延伸体が膜またはシート状の場合、特定の大きさにカットした試料の質量を精密天秤にて測定し、測定した資料の質量及び膜厚みから、以下の式により試料の密度を計算する。
ρ=M/(4.0×12.0×t)
ρ=密度(膜密度)(g/cm3)
M=質量(g)
t=膜厚み(cm)
3か所について上記測定および計算を行い、それらの平均値を膜密度とする。
膜厚みは、膜厚計を使用し、延伸体を5枚重ねて全体の膜厚みを測定し、その値を5で割った数値を1枚の膜厚みとする。
延伸体が円柱状の場合、上記延伸体の密度ρは、一定の長さにカットした試料の質量を精密天秤にて測定し、測定した試料の質量及び外径から、以下の式により試料の密度を計算する。
ρ=M/(r×r×π)×L
ρ=密度(g/cm3)
M=質量(g)
r=半径(cm)
L=長さ(cm)
π=円周率
延伸体の外径はレーザ式変位センサを使用して測定する。半径はその値を2で割った数値とする。
3か所について上記測定および計算を行い、それらの平均値を密度とする。
上記含フッ素界面活性剤量は、公知な方法で定量できる。例えば、LC/MS/MS分析にて定量することが出来る。まず、微細化された延伸体をメタノールの有機溶剤に抽出し、抽出液をLC/MS/MSスペクトルから、分子量情報を抜出し、候補となる界面活性剤の構造式との一致を確認する。
その後、確認された界面活性剤を5水準以上の濃度の水溶液を作成し、それぞれの濃度のLC/MS/MS分析を行ない、エリア面積との検量線を作成する。
得られた延伸体を粉砕した粉末をメタノールにてソックスレー抽出を行ない、抽出液をLC/MS/MS分析を行なうことで定量測定することが出来る。
さらに抽出効率を高めるために、ソックスレー抽出、超音波処理等による処理を行ってもよい。
得られたLC/MS/MSスペクトルから、分子量情報を抜出し、候補となる含フッ素界面活性剤の構造式との一致を確認する。
その後、確認された含フッ素界面活性剤の5水準以上の含有量の水溶液を作製し、それぞれの含有量の水溶液のLC/MS/MS分析を行ない、含有量と、その含有量に対するエリア面積と関係をプロットし、検量線を描く。
そして、検量線を用いて、抽出液中の含フッ素界面活性剤のLC/MS/MSクロマトグラムのエリア面積を、含フッ素界面活性剤の含有量に換算することができる。
上記含フッ素界面活性剤としては、上記一般式(N0)で表される化合物が挙げられ、具体的には、一般式(N1)で表される化合物、一般式(N2)で表される化合物、一般式(N3)で表される化合物、一般式(N4)で表される化合物、及び、一般式(N5)で表される化合物が挙げられる。より具体的には、一般式(I)で表されるパーフルオロカルボン酸(I)、一般式(II)で表されるω-Hパーフルオロカルボン酸(II)、一般式(III)で表されるパーフルオロポリエーテルカルボン酸(III)、一般式(IV)で表されるパーフルオロアルキルアルキレンカルボン酸(IV)、一般式(V)で表されるパーフルオロアルコキシフルオロカルボン酸(V)、一般式(VI)で表されるパーフルオロアルキルスルホン酸(VI)、一般式(VII)で表されるω-Hパーフルオロスルホン酸(VII)、一般式(VIII)で表されるパーフルオロアルキルアルキレンスルホン酸(VIII)、一般式(IX)で表されるアルキルアルキレンカルボン酸(IX)、一般式(X)で表されるフルオロカルボン酸(X)、一般式(XI)で表されるアルコキシフルオロスルホン酸(XI)、一般式(XII)で表される化合物(XII)、一般式(XIII)で表される化合物(XIII)が挙げられる。
好ましくは、シート状または棒状のペースト押出物を押出方向にロール延伸することで、一軸延伸膜を得ることができる。
更に、テンター等により幅方向に延伸して、二軸延伸膜も得ることができる。
延伸前に半焼成処理を行うことも好ましい。
以下に、具体的な用途を例示する。
誘電材料プリプレグ、EMI遮蔽材料、伝熱材料等。より詳細には、プリント配線基板、電磁遮蔽シールド材、絶縁伝熱材料、絶縁材料等。
シール材分野
ガスケット、パッキン、ポンプダイアフラム、ポンプチューブ、航空機用シール材等。
ULPAフィルター(半導体製造用)、HEPAフィルター(病院・半導体製造用)、円筒カートリッジフィルター(産業用)、バグフィルター(産業用)、耐熱バグフィルター(排ガス処理用)、耐熱プリーツフィルター(排ガス処理用)、SINBRANフィルター(産業用)、触媒フィルター(排ガス処理用)、吸着剤付フィルター(HDD組込み)、吸着剤付ベントフィルター(HDD組込み用)、ベントフィルター(HDD組込み用他)、掃除機用フィルター(掃除機用)、汎用複層フェルト材、GT用カートリッジフィルター(GT向け互換品用)、クーリングフィルター(電子機器筐体用)等。
凍結乾燥用の容器等の凍結乾燥用材料、電子回路やランプ向けの自動車用換気材料、容器キャップ向け等の容器用途、タブレット端末や携帯電話端末等の小型端末を含む電子機器向け等の保護換気用途、医療用換気用途等。
半導体液ろ過フィルター(半導体製造用)、親水性PTFEフィルター(半導体製造用)、化学薬品向けフィルター(薬液処理用)、純水製造ライン用フィルター(純水製造用)、逆洗型液ろ過フィルター(産業排水処理用)等。
衣類、ケーブルガイド(バイク向け可動ワイヤ)、バイク用衣服、キャストライナー(医療サポーター)、掃除機フィルター、バグパイプ(楽器)、ケーブル(ギター用信号ケーブル等)、弦(弦楽器用)等。
PTFE繊維(繊維材料)、ミシン糸(テキスタイル)、織糸(テキスタイル)、ロープ等。
体内埋設物(延伸品)、人工血管、カテーテル、一般手術(組織補強材料)、頭頸部製品(硬膜代替)、口内健康(組織再生医療)、整形外科(包帯)等。
ASTM D4895-89に準拠して成形されたサンプルを用い、ASTM D 792に準拠した水置換法により測定した。
PTFE水性分散液1gを、送風乾燥機中で150℃、60分の条件で乾燥し、水性分散液の質量(1g)に対する、加熱残分の質量の割合を百分率で表した値を採用する。
PTFE水性分散液を水で固形分濃度が0.15質量%になるまで希釈し、得られた希釈ラテックスの単位長さに対する550nmの投射光の透過率と、透過型電子顕微鏡写真により定方向径を測定して決定した数基準長さ平均一次粒子径とを測定して、検量線を作成する。この検量線を用いて、各試料の550nmの投射光の実測透過率から平均一次粒子径を決定する。
また、平均一次粒子径は、動的光散乱法により測定できる。動的光散乱法においては、フルオロポリマー固形分濃度約1.0質量%に調整したフルオロポリマー水性分散液を作成し、ELSZ-1000S(大塚電子社製)を使用して25℃、積算70回にて測定した。溶媒(水)の屈折率は1.3328、溶媒(水)の粘度は0.8878mPa・sとする。
得られたPTFE粉末100gに、潤滑剤(商品名:アイソパーH(登録商標)、エクソン社製)21.7gを添加し、室温にてガラスビン中で3分間混合する。次いで、ガラスビンを、押出前少なくとも1時間、室温(25℃)に放置し、潤滑化樹脂を得る。潤滑化樹脂をオリフィス(直径2.5mm、ランド長11mm、導入角30°)を通して、室温で100:1の減速比でペースト押出し、均一なビード(beading;押出成形体)を得る。押出スピード、すなわち、ラムスピードは、20インチ/分(51cm/分)とする。押出圧力は、ペースト押出において押出負荷が平衡状態になった時の負荷を測定し、ペースト押出に用いたシリンダーの断面積で除した値とする。
上記のペースト押出しにより得られたビードを230℃で30分加熱することにより、潤滑剤をビードから除去する。次に、ビード(押出成形体)を適当な長さに切断し、クランプ間隔が1.5インチ(38mm)となるよう、各末端をクランプに固定し、空気循環炉中で300℃に加熱する。次いでクランプを所望のストレッチ(総ストレッチ)に相当する分離距離となるまで所望の速度(ストレッチ速度)で離し、ストレッチ試験を実施する。このストレッチ方法は、押出スピード(84cm/分でなく51cm/分)が異なることを除いて、本質的に米国特許第4,576,869号明細書に開示された方法に従う。『ストレッチ』とは、延伸による長さの増加であり、通常元の長さに対する比率として表される。上記作製方法において、上記ストレッチ速度は、1000%/秒であり、上記総ストレッチは2400%である。
上記延伸試験で得られた延伸ビード(ビードをストレッチすることによって作製されたもの)について、25℃で300mm/分の速度で引っ張り試験を行い、破断した時の強度を破断強度として測定する。
上記延伸試験で得られた延伸ビードの両方の末端を固定具につなげ、ぴんと張られた全長8インチ(20cm)のビードサンプルとする。オーブンを390℃に保ち、オーブン側部にある(覆われた)スリットを通して固定具をオーブン中に挿入する。オーブンに挿入した時点からビードサンプルが破断するまでに要する時間を応力緩和時間として測定する。
上記延伸試験で得られた延伸ビード(ビードをストレッチすることによって作製されたもの)の外観を目視で観察する。
均一 :延伸ビードの外観が均一であった。
不均一 :延伸ビードに亀裂やウネリ、疎密が観察されるなど、延伸ビードの外観が不均一であった。
内容積6Lの撹拌機付きSUS製の反応器に、3600gの脱イオン脱気水、180gのパラフィンワックス、及び、0.018gのPluronic(登録商標)31R1(BASF社製)を加え、反応器を密閉し、系内を窒素で置換を行い、酸素を取り除いた。反応器を103℃に昇温し、40min保持後85℃まで冷却した。3回反応器をTFEで置換し、反応器の圧力を0.33MPaGにした。0.0178gの過硫酸アンモニウム(APS)を投入し、120min保持した。TFEを反応器に充填して、反応器を2.65MPaGにした後、重合開始剤として、0.5724gのジコハク酸パーオキサイド(DSP)を仕込んだ。反応圧が2.65MPaG一定となるようにTFEを仕込んだ。12.0gのドデシル硫酸ナトリウム、0.05gの硫酸鉄(II)7水和物、0.02gの濃度95%の硫酸を288gの脱イオン水に溶解し、攪拌を行ない、均一な水溶液Cを得た。TFEを仕込み始めたと同時に水溶液Cを連続的に仕込み始めた。TFEを345g仕込んだ時に、2.0質量%濃度のジコハク酸パーオキサイド水溶液を連続的に反応器に仕込み始めた。TFEを440g仕込んだ時に、0.324gのハイドロキノンを溶かした脱イオン脱気水を16.2g添加した。TFEを900g仕込んだ時に、攪拌を停止し、反応器が大気圧になるまで脱圧を行なった。反応終了までに水溶液Cを115g、2.0質量%濃度のジコハク酸パーオキサイド水溶液を22.3g仕込んだ。内容物を反応器より取り出して、冷却後、パラフィンワックスを分離し、PTFE水性分散液を得た。
得られたPTFE水性分散液の固形分濃度は21.6質量%であり、平均一次粒子径は、322nmであった。
得られたPTFE水性分散液を脱イオン水で固形分濃度が約10質量%となるように希釈して、高速攪拌条件下で凝固させた。水を分離し、凝固した湿潤粉末を210℃で18時間乾燥した。
得られたPTFE粉末の各種物性評価を測定した。結果を表1に示す。
水溶液Cの代わりに、4質量%濃度のドデシル硫酸ナトリウム水溶液を連続的に仕込み、ハイドロキノンを添加しないこと以外は、実施例1と同様に重合を行なった。
得られたPTFE水性分散液の固形分濃度は20.9質量%であり、平均一次粒子径は、268nmであった。
得られたPTFE水性分散液を脱イオン水で固形分濃度が約10質量%となるように希釈して、高速撹拌条件下で凝固させた。水を分離し、凝固した湿潤粉末を210℃で18時間乾燥した。得られたPTFE粉末の各種物性を測定した。結果を表1に示す。延伸試験中にビードが破断したため、延伸ビードが得られず、延伸ビードの破断強度が測定できなかった。
内容積1Lの攪拌機付きガラス製の反応器に、588.6gの脱イオン水、70.0gの界面活性剤Aを加え、反応器を密閉し、系内を窒素で置換を行い、酸素を取り除いた。反応器を90℃に昇温し、窒素で0.4MPaGに昇圧する。41.4gの過硫酸アンモニウム(APS)を仕込み、3時間撹拌した。撹拌を停止し、反応器を大気圧になるまで脱圧を行ない、冷却を行ない、界面活性剤水溶液Bを得た。
内容積6Lの攪拌機付きSUS製の反応器に、3600gの脱イオン脱気水、180gのパラフィンワックス、及び0.540gの界面活性剤Aを加え、反応器を密閉し、系内を窒素で置換を行い、酸素を取り除いた。反応器を70℃に昇温し、TFEを反応器に充填して、反応器を2.70MPaGにする。重合開始剤として0.620gの過硫酸アンモニア(APS)、1.488gのジコハク酸パーオキサイド(DSP)を仕込んだ。TFEを仕込み始めたと同時に界面活性剤水溶液Bを連続的に仕込み始めた。TFEを540g仕込んだ時に、0.76gのハイドロキノンを溶かした脱イオン脱気水を20g添加した。TFEを1200g仕込んだ時に、撹拌を停止し、反応器が大気圧になるまで脱圧を行なう。反応終了までに界面活性剤水溶液Bを103g仕込んだ。内容物を反応器より取り出して、冷却後、パラフィンワックスを分離し、PTFE水性分散液を得た。
得られたPTFE水性分散液の固形分濃度は25.9質量%であり、平均一次粒子径は、290nmであった。
得られたPTFE水性分散液を脱イオン水で固形分濃度が約10質量%となるように希釈して、高速撹拌条件下で凝固させた。水を分離し、凝固した湿潤粉末を210℃で18時間乾燥した。得られたPTFE粉末の各種物性を測定した。結果を表1に示す。
重合温度を90℃に、過硫酸アンモニア(APS)の添加量を0.031gとし、ハイドロキノンの代わりに、0.27gの亜硫酸アンモニウム・1水和水を加え、実施例2と同じように重合を行なった。TFEを900g仕込んだ時に、攪拌を停止し、反応器が大気圧になるまで脱圧を行なった。反応終了までに界面活性剤水溶液Bを103g仕込んだ。内容物を反応器より取り出して、冷却後、パラフィンワックスを分離し、PTFE水性分散液を得た。
得られたPTFE水性分散液の固形分濃度は21.2質量%であり、平均一次粒子径は、259nmであった。
得られたPTFE水性分散液を脱イオン水で固形分濃度が約10質量%となるように希釈して、高速撹拌条件下で凝固させた。水を分離し、凝固した湿潤粉末を210℃で18時間乾燥した。得られたPTFE粉末の各種物性を測定した。結果を表1に示す。
内容積6Lの攪拌機付きSUS製の反応器に、3600gの脱イオン脱気水、180gのパラフィンワックスを加え、反応器を密閉し、系内を窒素で置換を行い、酸素を取り除いた。反応器を減圧にし、0.065mlのメタクリル酸ブチルを仕込んだ。反応器を75℃に昇温し、0.006gの過硫酸アンモニア(APS)を仕込み10分間保持して、メタクリル酸ブチルを重合した。さらにTFEを反応器に充填して、反応器を1.96MPaGにする。重合開始剤として0.032gの過硫酸アンモニア(APS)、3.13gのジコハク酸パーオキサイド(DSP)を仕込んだ。TFEを仕込み始めたと同時に1.5質量%濃度のドデシル硫酸ナトリウム水溶液を連続的に仕込み始めた。TFEを708g仕込んだ時に、0.5質量%濃度の亜硫酸ナトリウム水溶液を連続的に添加した。TFEを1200g仕込んだ時に、撹拌を停止し、反応器が大気圧になるまで脱圧を行なう。反応終了までに1.5質量%濃度のドデシル硫酸ナトリウム水溶液を140g、亜硫酸ナトリウム水溶液を50g仕込んだ。内容物を反応器より取り出して、冷却後、パラフィンワックスを分離し、PTFE水性分散液を得た。
得られたPTFE水性分散液の固形分濃度は25.1質量%であり、平均一次粒子径は、265nmであった。
得られたPTFE水性分散液を脱イオン水で固形分濃度が約10質量%となるように希釈して、高速撹拌条件下で凝固させた。水を分離し、凝固した湿潤粉末を250℃で18時間乾燥した。得られたPTFE粉末の各種物性を測定した。結果を表1に示す。
亜硫酸ナトリウム水溶液を仕込まないこと以外は、実施例4と同様に重合を行なった。
得られたPTFE水性分散液の固形分濃度は25.1質量%であり、平均一次粒子径は、263nmであった。
得られたPTFE水性分散液を脱イオン水で固形分濃度が約10質量%となるように希釈して、高速撹拌条件下で凝固させた。水を分離し、凝固した湿潤粉末を250℃で18時間乾燥した。得られたPTFE粉末の各種物性を測定した。結果を表1に示す。
Claims (8)
- 炭化水素系界面活性剤及び重合開始剤の存在下に、水性媒体中でテトラフルオロエチレンを重合してポリテトラフルオロエチレンを得る重合工程、及び、
重合開始後に、ラジカル捕捉剤及び重合開始剤の分解剤からなる群より選択される少なくとも1種を添加する添加工程を含み、
ラジカル捕捉剤の添加量は、重合開始剤濃度の5~500%(モル基準)に相当する量であり、
重合開始剤の分解剤の添加量は、重合開始剤濃度の5~500%(モル基準)に相当する量である
ポリテトラフルオロエチレンの製造方法。 - ラジカル捕捉剤及び重合開始剤の分解剤からなる群より選択される少なくとも1種は、水性媒体中に形成されるポリテトラフルオロエチレンの濃度が5質量%以上である時に添加する請求項1記載の製造方法。
- ラジカル捕捉剤は、芳香族ヒドロキシ化合物、芳香族アミン類、N,N-ジエチルヒドロキシルアミン、キノン化合物、テルペン、チオシアン酸塩、及び、塩化第二銅(CuCl2)からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1又は2記載の製造方法。
- 重合開始剤の分解剤は、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、臭素酸塩、ジイミン、ジイミン塩、シュウ酸、シュウ酸塩、銅塩、及び、鉄塩からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1又は2記載の製造方法。
- 前記重合開始剤は、油溶性ラジカル重合開始剤又は水溶性ラジカル重合開始剤である請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
- 前記炭化水素系界面活性剤は、カルボン酸型炭化水素系界面活性剤である請求項1~5のいずれかに記載の製造方法。
- 前記重合工程は、実質的に含フッ素界面活性剤の非存在下にテトラフルオロエチレンを重合する請求項1~6のいずれかに記載の製造方法。
- 前記ポリテトラフルオロエチレンは、延伸可能なものである請求項1~7のいずれかに記載の製造方法。
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