JP7050578B2 - 車両用ホイール - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ホイールに関する。
従来、ホイールにおけるウェル部の外周面上に配置されるヘルムホルツレゾネータであって、ホイール幅方向に突出したその両縁部がリムの周溝に係止されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このヘルムホルツレゾネータは、ウェル部の外周面に向けて押し付けられるとその両縁部が弾性変形することで周溝に容易に嵌り込む。そのため、このようなヘルムホルツレゾネータによれば、ホイールに対する取り付けを容易に行うことができる。
特開2012-45971号公報
ところが、このようなヘルムホルツレゾネータを有する従来のホイール(例えば、特許文献1参照)は、レゾネータ取り付け用の周溝をリムに切削形成しなければならない。そのためこのホイールは、製造工程が煩雑になって製造コストが増大する課題があった。そこで、この課題を解決するために、例えばホイールに接着剤でヘルムホルツレゾネータを固定するレゾネータ取付構造が考えられる。
しかしながら、ウェル部の外周面に取り付けられたヘルムホルツレゾネータには、車両走行時のタイヤの高速回転によって極めて大きな遠心力が生じる。そのため、接着剤でリムに取り付けられたヘルムホルツレゾネータの固着力を一段と向上させた車両用ホイールが望まれる。
そこで、本発明の課題は、接着剤でリムに取り付けられたヘルムホルツレゾネータの固着力を一段と向上させた車両用ホイールを提供することにある。
前記の課題を達成する本発明の車両用ホイールは、ホイールに接着されたヘルムホルツレゾネータを備え、前記ヘルムホルツレゾネータは、底板と、前記底板の両端縁のうち一方の端縁から立ち上がる側板と、を有するとともに、前記底板と、前記側板とが前記ホイールに接着され、前記側板と前記ホイールとの間の接着剤の膜厚は、前記底板と前記ホイールとの間の接着剤の膜厚よりも薄くなっており、前記側板が接着される前記ホイールの表面は、レーザ食刻面で形成されていることを特徴とする。
本発明の車両用ホイールによれば、接着剤でリムに取り付けられたヘルムホルツレゾネータの固着力を一段と向上させることができる。
本発明の実施形態に係る車両用ホイールの斜視図である。 ヘルムホルツレゾネータ(副気室部材)の全体斜視図である。 図1のIII-III断面図である。 図3の矢示IV部の部分拡大図である。 ヘルムホルツレゾネータ(副気室部材)とリムとの間に介在する接着剤の膜厚と、この接着剤のせん断強度、及び剥離強度との関係を示すグラフである。 ウェル部の縦壁におけるレーザ食刻面の説明図である。 図3の矢示VII部の部分拡大図である。 第1変形例に係る車両用ホイールの構成説明図である。 第2変形例に係る車両用ホイールの構成説明図である。 第3変形例に係る車両用ホイールの構成説明図である。
次に、本発明の実施形態に係る車両用ホイールついて、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、参照する図面において、「X」は、ホイール周方向、「Y」は、ホイール幅方向、「Z」は、ホイール径方向、をそれぞれ示している。
以下では、まず車両用ホイールの全体構成について説明した後に、ヘルムホルツレゾネータとしての副気室部材と、接着剤によるリムへの副気室部材の取付構造と、について説明する。
<車両用ホイールの全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る車両用ホイール1の斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用ホイール1は、例えばアルミニウム合金、マグネシウム合金などの金属製のリム11に、例えばポリアミド樹脂などの合成樹脂製の副気室部材10(ヘルムホルツレゾネータ)が取り付けられて構成されている。
図1中、符号12は、リム11を図示しないハブに連結するためのディスクである。
リム11は、ホイール幅方向Yの両端部にそれぞれ形成される図示しないビードシート同士の間で、ホイール径方向の内側(回転中心側)に向かって窪んだウェル部11cを有している。この窪みの底面で規定されるウェル部11cの外周面11dは、ホイール幅方向Yにわたってホイール軸を中心に略同径になっている。
このような本実施形態でのリム11は、ホイール周方向Xに延びる縦壁15を備えている。本実施形態での縦壁15は、ホイール幅方向Yの内側で、ウェル部11cの外周面11dからリムフランジ側への立ち上り部17に形成されたものを想定している。なお、本実施形態での縦壁15は、後記するように、外周面11dとのなす角度が略直角になっている(図3参照)。
<副気室部材>
次に、副気室部材10について説明する。
図2は、副気室部材10の全体斜視図である。図3は、図1のIII-III断面図である。
図2に示すように、副気室部材10は、一方向に長い部材であって、本体部13と、管体18と、を備えている。このような副気室部材10は、本体部13の中央でホイール幅方向Yに延びる仕切り壁16を境に、ホイール周方向Xに対称形状となるように構成されている。
本体部13は、その長手方向に湾曲している。つまり、本体部13は、副気室部材10がウェル部11c(図1参照)の外周面11d(図1参照)に取り付けられる際に、ホイール周方向Xに沿うようになっている。
本体部13は、内側が中空になっている。この中空部(図示省略)は、後記の副気室SC(図3参照)を形成している。この中空部は、仕切り壁16によってホイール周方向Xに二分されている。
図3に示すように、本体部13は、長手方向(図2のホイール周方向X)に直交する断面視で、略直角三角形を呈している。
具体的には、本体部13は、ウェル部11cの外周面11dに沿って配置される底板25bと、縦壁15に沿って配置される側板25cと、底板25bと側板25cとの間で斜辺を形成する上板25aと、が直角三角形を形成するように相互に接続された構成となっている。
つまり、側板25cと底板25bとは、その挟角で直角を形成している。上板25aは、側板25c側からホイール幅方向Yに遠ざかるほど、上板25aが底板25b側に近づくように傾斜している。
なお、側板25cは、特許請求の範囲にいう「底板の両端縁のうち一方の端縁から立ち上がる側板」に相当する。
また、ウェル部11cの外周面11dと底板25bとの間、及び縦壁15と側板25cとの間には、後記する膜厚T1,T2(図4参照)の接着剤21が介在する。
このような上板25aと底板25bと側板25cとは、本体部13の内側に副気室SCを囲繞形成している。
次に、管体18(図1参照)について説明する。
図1に示すように、管体18は、本体部13におけるホイール幅方向Yの一側(車両用ホイール1の内側)に偏位した位置で、本体部13からホイール周方向Xに突出するように形成されている。
本実施形態での副気室部材10は、前記のように、仕切り壁16を境にホイール周方向Xに対称形状になっている。したがって、図1中、管体18は一つのみ図示しているが、本実施形態での管体18は、本体部13の長手方向(ホイール周方向X)の両端部において互いに対称となる位置でそれぞれ対となるように配置されている。
このような管体18の内側には、図2に示すように、連通孔18aが形成されている。
連通孔18aは、本体部13の内側に形成される副気室SC(図3参照)と、ウェル部11c(図3参照)上でタイヤ(図示省略)との間に形成されるタイヤ空気室9(図3参照)と、を連通させている。
このような本実施形態での副気室部材10としては、前記したように、例えばポリアミド樹脂などの合成樹脂を使用したブロー成形品を想定している。なお、前記の合成樹脂としては、特に制限はないが、中でもポリアミドMXD6をベースレジンとするポリアミド樹脂や、6ナイロンが望ましい。
<副気室部材の取付構造>
次に、リム11(図1参照)に対する副気室部材10(図1参照)の取付構造について説明する。
図3に示すように、副気室部材10の本体部13は、接着剤21でリム11に接続されている。接着剤21は、ウェル部11cの外周面11dから縦壁15に掛けて連続的な膜を形成している。
図4は、図3の矢示IV部の部分拡大図である。図4中、図3と同じ構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図4に示すように、縦壁15における接着剤21の膜厚T1は、ウェル部11cの外周面11dにおける接着剤21の膜厚T2よりも薄くなっている。
接着剤21は、薄いほうがせん断に強く、厚いほうが剥離に強い。
また、「膜厚T1<膜厚T2」となるより好ましい接着剤21の膜厚設定は次のようになる。
図5は、図3に示す副気室部材10とリム11との間に介在する接着剤21の膜厚[μm]と、この接着剤21のせん断強度[N/mm2]、及び剥離強度[N/mm]との関係を示すグラフである。なお、せん断強度[N/mm2]は、JISK6850(1999)に準拠したものであり、剥離強度[N/mm]は、JISK6854(1999)に準拠したものである。
図5に示すように、せん断強度[N/mm2]は、接着剤21(図3参照)の膜厚が0[μm]から厚くなるにつれて増加した後、所定の降伏点(膜厚T1参照)を境に減少する。つまり、せん断強度[N/mm2]は降伏点(膜厚T1参照)で最大となる。
また、剥離強度[N/mm]は、膜厚が0[μm]から厚くなるにつれて徐々に増加した後に飽和点(膜厚T2参照)を迎える。つまり、剥離強度[N/mm]は、飽和点(膜厚T2参照)で最大となる。
したがって、本実施形態での副気室部材10(図3参照)は、縦壁15(図3参照)の接着剤21(図3参照)の膜厚を図5に示すT1とし、外周面11d(図3参照)の接着剤21の膜厚を図5に示すT2とすることによって、リム11に対する副気室部材10の固着力が最大となる。
ちなみに、図5に示すせん断強度[N/mm2]、剥離強度[N/mm]、及び接着剤21の膜厚[μm]の関係は、使用するリム11の材質と、接着剤21の種類とに応じて予め行ったCAE(computer aided engineering)にて求めることができる。
接着剤21としては、例えば、エチレン酢酸ビニル樹脂(ホットメルト系)などの熱可塑性樹脂系接着剤;エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂(ポリアロマチック系)などの熱硬化性樹脂系接着剤;合成ゴム、熱可塑性エラストマなどのエラストマ系接着剤;などが挙げられるがこれに限定されるものではない。
ちなみに、このような接着剤21の硬化形態としては、特に制限はないが、中でも化学反応型のものが好ましい。
接着剤21は、副気室部材10又はリム11のいずれかに塗布することができる。また、接着剤21は、副気室部材10とリム11の両方に塗布することもできる。
接着剤21の塗布法としては、例えばバーコート法、ロールコート法、スプレーコート法、刷毛塗り法、ホットメルト法などが挙げられるがこれに限定されるものではない。
また、このような副気室部材10(図3参照)の取付構造における接着剤21(図3参照)の付与面は、粗面化されたものが好ましい。中でも付与面がレーザ食刻面で形成されたものがより好ましい。
また、特に、遠心力F(図3参照)が働いた際に、せん断力が生じる接着剤21の付与面がレーザ食刻面で形成されたものがさらに好ましい。つまり、図3に示す縦壁15及び/又は本体部13の側板25cがレーザ食刻面で形成されたものがさらに好ましい。
図6は、縦壁15におけるレーザ食刻面22の説明図である。図6中、符号25cは、本体部13の側板であり、符号21は、接着剤である。
図6に示すように、縦壁15の表面は、レーザ食刻面22で形成されている。
このレーザ食刻面22は、食刻溝22aと、畝部22bとで構成されている。
本実施形態での食刻溝22aは、例えばYAGレーザを縦壁15の表面上で一方向に走査させた際に縦壁15に形成されたものであり、所定の溝深さで図6の紙面表側から裏側に向けて延びたものを想定している。
また、本実施形態での畝部22bは、食刻溝22aの幅方向両側のそれぞれで、所定高さの盛り上がりで形成され、食刻溝22aの延在方向に沿って延びている。
このようなレーザ食刻面22は、例えばYAGレーザを縦壁15の表面で所定のハッチング幅にてスキャニング(走査)させることで形成される。具体的には、YAGレーザが食刻溝22aを所定深さで穿ち、この穿った際の溶出物などが食刻溝22aの両側で沈着硬化することで所定高さの畝部22bが形成される。
なお、本実施形態での食刻溝22a及び畝部22bの延在方向は、ホイール周方向Xに設定されたものを想定しているがこれに限定されるものではない。
本実施形態では、このようなレーザ食刻面22を縦壁15に形成することで、接着剤21は、食刻溝22a内と、畝部22b同士の間に充填される。また、このレーザ食刻面22は、図示しないが、畝部22bの先端部が食刻溝22aの溝幅方向に変位して畝部22bの側面がオーバハングし、又は畝部22bの先端同士が食刻溝22a上で接続されてアーチを部分的に形成する。
これによりレーザ食刻面22には、食刻溝22a内に深く入り込む接着剤21と、オーバハング部やアーチに係止される接着剤21とによって、接着剤21のアンカ構造が構築される。
したがって、リム11に対する副気室部材10の固着力がより一層強固となる。
また、レーザ食刻面22は、金属固体部の表面自由エネルギー構造に伴うぬれ性の向上効果(Youngの接触角の式参照)によって、リム11に対する副気室部材10の固着力を一段と向上させることができる。
なお、このようなレーザ食刻面22は、前記のように、本体部13の側板25cの表面にも形成できることは言うまでもない。
次に参照する図7は、図3の矢示VII部の部分拡大図である。
図7に示すように、本体部13の上板25aと側板25cとの接合部には、R部13aが形成されている。
そして、縦壁15aと第1側板25c1との間に配置される接着剤21は、R部13aの上方に広がって、これらR部13aを上方から覆っている。
このR部13aの上方を覆う接着剤21によって、リム11に対する副気室部材10の固着力がより一層高められる。
<作用効果>
次に、本実施形態の車両用ホイール1の奏する作用効果について説明する。
本実施形態の車両用ホイール1は、副気室部材10が接着剤21によってリム11に取り付けられている。
このような車両用ホイール1によれば、従来の車両用ホイール(例えば、特許文献1参照)と異なってリム11に副気室部材10を取り付けるための周溝を切削加工する必要がない。したがって、この車両用ホイール1によれば、製造工程が簡素化されて従来よりも製造コストを一段と削減することができる。
また、車両用ホイール1は、副気室部材10の底板25bとウェル部11cの外周面11dとが接着剤21で接着され、副気室部材10の側板25cがウェル部11cの縦壁15と接着剤21で接着されている。
このような車両用ホイール1においては、外周面11dと底板25bとの間に配置される接着剤21は、その剥離方向に働こうとする副気室部材10に掛る遠心力Fに抗する。また、縦壁15と側板25cとの間に配置される接着剤21は、そのせん断方向に働こうとする副気室部材10に掛る遠心力Fに抗する。
つまり、接着剤21は、底板25b及び側板25cにおける限られた接着面で、その剥離方向とせん断方向との両方向にて遠心力Fに抗することで、リム11に対する副気室部材10の固着力を一段と向上させることができる。
また、本実施形態の車両用ホイール1においては、図3に示すように、副気室部材10の上板25aは、縦壁15から離れるほど、底板25bに近づくように傾斜している。
一方、ホイール回転時に上板25aに掛る遠心力は、mrω2(ω:角速度)で表される。つまり、上板25aを形成する素材(例えば、樹脂)の質点mに着目すると、前記のように傾斜する上板25aの質点mの回転中心からの距離rは、縦壁15から離れるほど短くなる。その結果、副気室部材10に働く遠心力は、縦壁15から離れるほど減少する。
これとは逆に、副気室部材10の「縦壁15に隣接する部分」は、側板25c(側壁)を形成する素材の質量も加えられて、遠心力が最も大きく働く。
そして、副気室部材10の「縦壁15に隣接する部分」は、側板25cの接着強度(接着剤21の「せん断強度」)と、底板25bの接着強度(接着剤21の「剥離強度」)との両方に基づいて、リム11に対する固着力を発揮する。これにより「縦壁15に隣接する部分」での副気室部材10のリム11に対する固着力は、飛躍的に高められる。
また、側板25cを縦壁15に接着する接着剤21のみによる副気室部材10のリム11に対する保持力は、縦壁15から遠ざかるほど徐々に弱まる。しかしながら、本実施形態での副気室部材10に掛る遠心力は、前記のように傾斜する上板25aによって縦壁15から離れるほど減少する。これによりリム11に対する副気室部材10の固着力は、外周面11dと底板25bとの間の接着剤21に基づく「剥離強度」とも相俟って、優れたものとなる。
また、本実施形態の車両用ホイール1は、接着剤21の膜厚を前記の「膜厚T1<膜厚T2」とすることで、縦壁15での接着剤21の「せん断強度」と、外周面11dでの接着剤21の「剥離強度」との両方が高められる。これによりリム11に対する副気室部材10の固着力がより一層高められる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。
図8は、第1変形例に係る車両用ホイール1の構成説明図である。図9は、第2変形例に係る車両用ホイール1の構成説明図である。図10は、第3変形例に係る車両用ホイール1の構成説明図である。なお、これら第1変形例から第3変形例において、前記実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図8に示すように、第1変形例に係る車両用ホイール1においては、本体部13が、長手方向に直交する断面視で略直角台形を呈している。
この本体部13は、ホイール幅方向Yの内側で、外周面11dからリムフランジ側へ立ち上る縦壁15aと、ホイール幅方向Yの外側で、外周面11dからリムフランジ側へ立ち上る縦壁15bと、の間に嵌り込むように配置されている。
なお、縦壁15aは、前記実施形態での縦壁15(図3参照)と同様に、外周面11dとのなす角度が略直角になっている。
また、縦壁15bは、ホイール径方向Zの外側に向かうほどホイール幅方向Yの外側に開くように傾斜している。
本体部13は、ウェル部11cの外周面11dに沿って配置される底板25bと、縦壁15aに沿って配置される第1側板25c1と、縦壁15bに沿って配置される第2側板25c2と、底板25b上で第1側板25c1と第2側板25c2とを接続する上板25aと、を備えている。
つまり、ウェル部11cの外周面11dと縦壁15aとの成す角度が略直角になっていることで、底板25bと第1側板25c1とが略直角を成し、底板25bと第2側板25c2とが略直角を成している。つまり、断面視での本体部13は、第2側板25c2が略直角台形の上底を成し、第1側板25c1が略直角台形の下底を成している。
また、第2側板25c2の底板25bからの高さh2は、第1側板25c1の底板25bからの高さh1よりも低くなっている。
これにより上板25aは、第1側板25c1側から第2側板25c2に向かうほどホイール径方向Zの内側に変位するように傾斜している。
このような底板25bと、第1側板25c1と、第2側板25c2と、上板25aとは、本体部13の内側に副気室SCを囲繞形成している。
また、縦壁15aと第1側板25c1とは、膜厚T1(図4参照)の接着剤21で接着され、底板25bと外周面11dとは、膜厚T2(図4参照)の接着剤21で接着されている。そして、膜厚T1は、膜厚T2よりも薄くなっている(膜厚T1<膜厚T2)。
なお、第2側板25c2は、リム11と接着されておらず、特許請求の範囲にいう「他方の端縁から立ち上がる側板」に相当する。
第1変形例に係る車両用ホイール1は、リム11と接着されていない第2側板25c2の高さh2が、リム11と接着された第1側板25c1の高さh1よりも低い。
このような車両用ホイール1においては、上板25aを形成する素材の質点m、言い換えれば遠心力F(mrω2:但しω回転角速度)の構成要素である質点mの回転中心からの距離rは、第1側板25c1から離れるほど短くなる。その結果、本体部13に働く遠心力Fは、接着された第1側板25c1から離れるほど減少する。
したがって、車両用ホイール1によれば、第2側板25c2側でのリム11に対する接着を省略することができる。
また、第1変形例に係る車両用ホイール1においては、縦壁15aの接着剤21の膜厚T1よりも、外周面11dの接着剤21の膜厚T2が厚い(T1<T2)。これにより車両用ホイール1、第2側板25c2側でのリム11に対する接着を省略しながらも、リム11に対する副気室部材10の固着力を一段と向上させることができる。
また、第1変形例に係る車両用ホイール1によれば、本体部13の断面形状を略直角台形とすることで、前記実施形態の断面形状が略直角三角形の本体部13よりも副気室SCの容積を大きく確保することができる。
図9に示すように、第2変形例の車両用ホイール1は、縦壁15bを形成するリム11に、図中模式的に示したタイヤバルブ2が取り付けられている。
タイヤバルブ2は、一端がタイヤ空気室9内に臨み、他端がリム11の外側に臨んでいる。そして、バルブコア(図示省略)を内蔵するバルブステム3は、リム11に設けられたバルブ挿通孔4に圧入されている。
タイヤバルブ2は、図示しない弾性部材がバルブステム3を覆っており、エア排出側は膨らんで取付け補強部5を形成している。
この第2変形例に係る車両用ホイール1は、取付け補強部5がリム11と接着されていない第2側板25c2の高さ方向(ホイール径方向Zの外側)の上端に配置されている。
そして、取付け補強部5は、ホイール径方向Zの外側から第2側板25c2に当接している。
これによりバルブステム3(取付け補強部5)は、副気室部材10が遠心力Fによってホイール径方向Zの外側に向けて変位しようとするところ、その変位を防止するいわゆる副気室部材10の抜け止め部材となっている。
このような変形例2の車両用ホイール1によれば、副気室部材10に遠心力Fが掛った際に、接着されていない第2側板25c2側での副気室部材10のリム11に対する固着力が格段に向上する。
なお、変形例2の車両用ホイール1では、抜け止め部材としてタイヤバルブ2を使用しているが、タイヤバルブ2とは別途に、他の部材を抜け止め部材として配置することもできる。
図10に示すように、変形例3の車両用ホイール1においては、副気室部材10の本体部13は、ウェル部11cの外周面11dと、縦壁15aとの対向面に、接着用平滑部材としての金属プレート24を有している。
この金属プレート24(接着用平滑部材)は、リム11の材料と同じ材料で形成されているものを想定しているがこれに限定されるものではない。
この金属プレート24は、外周面11dとの対向面24aが、接着剤21に対する接着用の平坦面を有している。この平坦面としては、金属プレート24の表面が、例えば電解研磨、バフ研磨などによって1μm以下の平面度に加工されたものを想定している。
また、縦壁15aに対する金属プレート24の対向面24bは、前記の平坦化処理された後にさらにレーザ食刻が施されたもの(レーザ食刻面22(図6参照))を想定している。
このような副気室部材10は、金属プレート24を予め金型内に配置したインサート成形で得ることができる。
このような第3変形例の車両用ホイール1(図1参照)は、副気室部材10のリム11に対する対向面24a,24bが、平坦になっているので、接着剤21の膜厚管理が容易になる。これにより車両用ホイール1は、リム11に対する副気室部材10の固着力をより確実に高めることができる。
また、この第3変形例の車両用ホイール1によれば、金属プレート24の補強効果によって、副気室部材10の本体部13の剛性をさらに高めることができる。
また、この第3変形例の車両用ホイール1は、金属プレート24の側面14との対向面24bがレーザ食刻面22で形成されているので、リム11に対する副気室部材10の固着力がより一層強固となる。
1 車両用ホイール
2 タイヤバルブ(抜け止め部材)
5 取付け補強部
10 副気室部材(ヘルムホルツレゾネータ)
11 リム(ホイール)
11c ウェル部
11d 外周面
13 本体部
13a R部
15a 縦壁
15b 縦壁
18 管体
18a 連通孔
21 接着剤
22 レーザ食刻面
22a 食刻溝
22b 畝部
24 金属プレート
25a 上板
25b 底板
25c 側板
25c1 第1側板(側板)
25c2 第2側板(側板)
F 遠心力
SC 副気室
1 膜厚
2 膜厚
X ホイール周方向
Y ホイール幅方向
Z ホイール径方向

Claims (5)

  1. ホイールに接着されたヘルムホルツレゾネータを備え、
    前記ヘルムホルツレゾネータは、底板と、前記底板の両端縁のうち一方の端縁から立ち上がる側板と、を有するとともに、
    前記底板と、前記側板とが前記ホイールに接着され
    前記側板と前記ホイールとの間の接着剤の膜厚は、前記底板と前記ホイールとの間の接着剤の膜厚よりも薄くなっており、
    前記側板が接着される前記ホイールの表面は、レーザ食刻面で形成されていることを特徴とする車両用ホイール。
  2. 前記ヘルムホルツレゾネータは、前記底板と対向する上板をさらに備え、
    前記上板は、前記端縁の反対側で前記側板と接続されるとともに、前記側板から離れるほど前記底板に近づくように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の車両用ホイール。
  3. 前記ヘルムホルツレゾネータは、前記底板の両端縁のうち他方の端縁から立ち上がるとともに前記ホイールと接着されていない側板をさらに有し、
    前記両端縁のそれぞれの前記側板のうち、前記ホイールと接着されていない前記側板の前記底板からの高さは、前記ホイールと接着されている前記側板の前記底板からの高さよりも低いことを特徴とする請求項1に記載の車両用ホイール。
  4. 前記底板の両端縁のうち他方の端縁側における前記ホイールの所定位置には、前記ヘルムホルツレゾネータの抜け止め部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ホイール。
  5. ホイールに接着されたヘルムホルツレゾネータを備え、
    前記ヘルムホルツレゾネータは、底板と、前記底板の両端縁のうち一方の端縁から立ち上がる側板と、を有するとともに、前記底板と、前記側板とが前記ホイールに接着され、
    前記底板の両端縁のうち他方の端縁側における前記ホイールの所定位置には、前記ヘルムホルツレゾネータの抜け止め部材が設けられており、
    前記抜け止め部材は、タイヤバルブであることを特徴とする車両用ホイール。
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