JP7043342B2 - 多段型プリズム窓 - Google Patents

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Description

本発明は、多段型プリズム窓に関する。
従来、複数の透明性板材の間に、又は透明性板材と一体にプリズムを設けることで、太陽からの直達光を太陽側に再帰反射させる再帰反射窓が提案されている(例えば特許文献1~3参照)。さらに、プリズムを利用して直達光を反射させて室内天井側を照明する室内利用窓についても提案されている(例えば特許文献4~6参照)。
特開2015-210319号公報 特開2015-174810号公報 特開2017-211442号公報 特開2017-214822号公報 特開2017-161692号公報 特開2017-151249号公報
ここで、本件発明者は、夏場に直達光を再帰反射等させることにより直達光を室内利用せずに冷房効率の低下を抑え、冬場に直達光を室内利用して例えば暖房効率の向上を図ることを考えており、再帰反射窓等のように直達光を直接的に室内利用しない窓と、室内利用窓のように直達光を直接取り込んだり輻射暖房に利用したりして室内利用する窓とを両立させることを研究している。また、本件発明者は、夏場と冬場との太陽高度の差を利用して、前者窓と後者窓とを切替可能に構成して、両者を両立させることを研究している。しかし、太陽高度の差を利用する場合には以下の問題があった。
図12は、1年間の南中高度と最低気温及び最高気温との相関を示すグラフである。図12に示すように、南中高度は、春分の日及び秋分の日で約55度で同じとなる。一方、最低気温及び最高気温は、春分の日と秋分の日とで約15度の差が発生してしまい、太陽高度が同じにもかかわらず春分の日の方が秋分の日よりも寒くなってしまう。このため、太陽高度でいうと晩秋の太陽高度が45度に落ちるまで直達光を室内利用したくなく、一方で春は太陽高度が65度になるまで直達光を室内利用したいという状態となり、両者にズレが発生してしまう。
よって、いずれかの季節の太陽高度を基準に窓を作成した場合には、直達光を直接的に室内利用しない状態や室内利用する状態が他の季節で適切ではなくなってしまう。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、直達光を直接的に室内利用しない状態や室内利用する状態について、季節によらず適切化することができる多段型プリズム窓を提供することにある。
本発明に係る多段型プリズム窓は、第1所定角度以上となる光を不透過部材に集光させて室内への光路を遮断状態とする第1プリズムと、第2所定角度以上となる光を吸熱部材や反射部材に集光させて室内暖房に利用する第2プリズムとを備えると共に、第1プリズムの室内側に接する第1空間、及び、第2プリズムの室内側に接する第2空間の少なくとも一方を液体で満たす液体制御機構を備える。
本発明に係る多段型プリズム窓によれば、第1空間及び第2空間の少なくとも一方を液体で満たす液体制御機構を備えるため、第1空間や第2空間を液体で満たした場合には、第1プリズムや第2プリズムでの全反射条件を変化させて第1プリズムの機能や第2プリズムの機能を発揮させないようにすることができる。よって、太陽高度によらず例えば気温に応じていずれかの空間を液体で満たせば、第1プリズムと第2プリズムとの機能を選択的に発揮させることができる。従って、直達光を直接的に室内利用しない状態や室内利用する状態について、季節によらず適切化することができる。
第1実施形態に係る多段型プリズム窓を示す断面図である。 第2空間が水で満たされており第1空間から水が抜き取られた状態を示す断面図である。 第1実施形態に係る多段型プリズム窓に入射する直達光の光路を示す概念図であり、(a)は第1空間が水で満たされず、第2空間が水に満たされているときの光路を示し、(b)は第1空間が水で満たされ、第2空間が水で満たされていないときの光路を示している。 第1実施形態に係る多段型プリズム窓の変形例を示す断面図である。 第2実施形態に係る多段型プリズム窓を示す断面図である。 第2実施形態に係る多段型プリズム窓の変形例を示す断面図である。 第3実施形態に係る多段型プリズム窓の要部拡大断面図である。 図7に示した液体制御機構の拡大側面図である。 図7に示した液体制御機構の分解斜視図である。 第4実施形態に係る多段型プリズム窓の液体制御機構を示す拡大図であり、(a)は第1の状態を示し、(b)は第2の状態を示している。 第5実施形態に係る多段型プリズム窓の液体制御機構を示す拡大図であり、(a)は第1の状態を示し、(b)は第2の状態を示している。 日本における南中高度と最低気温及び最高気温の相関を示すグラフである。
以下、本発明を好適な実施形態に沿って説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す実施形態においては、一部構成の図示や説明を省略している箇所があるが、省略された技術の詳細については、以下に説明する内容と矛盾点が発生しない範囲内において、適宜公知又は周知の技術が適用されていることはいうまでもない。
図1は、第1実施形態に係る多段型プリズム窓を示す断面図である。図1に示す多段型プリズム窓1は、概略的に2枚の透明性板材10と、封止部材20と、第1のプリズム要素30と、第2のプリズム要素40と、透明性の平板からなる中間板材50を備えている。第1のプリズム要素30と第2のプリズム要素40とは、透明性の中間板材50によって隔てられている。
第1のプリズム要素30は、2枚のジグザグ状に形成された透明性の薄膜フィルムTFを備え、2枚の薄膜フィルムTFの両側に軟質の透明性樹脂材が充填されて形成されている。2枚の薄膜フィルムTFの室外側は複数の第1プリズム31となっており、室内側は複数の像回復プリズム33となっている。なお、厳密には第1プリズム31及び像回復プリズム33は透明性樹脂材のみならず薄膜フィルムTFを含む。
また、2枚の薄膜フィルムTFの間は空間(第1空間S1)となっている。このため、第1空間S1は第1プリズム31の室内側、且つ、像回復プリズム33の室外側に接して設けられることとなる。さらに、第1のプリズム要素30は、複数の反射部材(不透過部材)32と、液体制御機構34とを備えている。液体制御機構34は、第1空間S1を水(液体)で満たしたり第1空間S1から水を抜き取ったりするものである。
第2のプリズム要素40についても第1のプリズム要素30と同様に、2枚のジグザグ状に形成された透明性の薄膜フィルムTFを備え、2枚の薄膜フィルムTFの両側に軟質の透明性樹脂材が充填されて形成されている。2枚の薄膜フィルムTFの室外側は複数の第2プリズム41となっており、室内側は複数の像回復プリズム44となっている。なお、厳密には第1プリズム31及び像回復プリズム33は透明性樹脂材のみならず薄膜フィルムTFを含む。
また、2枚の薄膜フィルムTFの間は空間(第2空間S2)となっている。このため、第2空間S2は第2プリズム41の室内側、且つ、像回復プリズム44の室外側に接して設けられることとなる。さらに、第2のプリズム要素40は、複数の反射部材42と、複数の吸熱部材43と、液体制御機構45とを備えている。液体制御機構45は、第2空間S2を水で満たしたり水を抜き取ったりするものである。
なお、第1実施形態において各プリズム31,33,41,44は透明性の薄膜フィルムTFによって形状が画定される軟質樹脂を含むが、これに限らず、例えば薄膜フィルムTFを有さずに各プリズム31,33,41,44が固体等によって構成されてもよい。さらに、薄膜フィルムTFは、耐久性や折り曲げ性の観点からPET(Polyethylene terephthalate)フィルムであることが好ましく、更に好ましくはフレネル反射を抑えるために低反射処理が施されたものが良い。
以下各部について詳細に説明する。2枚の透明性板材10は、互いに略平行配置されるガラス材や樹脂材等の透明性の板材である。2枚の透明性板材10は第1透明性板材10aと第2透明性板材10bとからなる。第1透明性板材10aは室外側に配置され、第2透明性板材10bは第1透明性板材10aよりも室内側に配置されている。
封止部材20は、2枚の透明性板材10の周端部において2枚の透明性板材10の間に介在するものである。2枚の透明性板材10の周端部に封止部材20が設けられることによって、2枚の透明性板材10と封止部材20とによって閉じられた内部空間が形成され、この内部空間に第1及び第2のプリズム要素30,40が設けられる。
第1のプリズム要素30の複数の第1プリズム31は、第1透明性板材10aと第2透明性板材10bとの間の内部空間に配置されるものであって、それぞれが断面視して三角形状とされた透明性部材からなるプリズム(すなわち三角柱形状のプリズム)となっている。これらの第1プリズム31は、第1の辺31aが第1透明性板材10aに沿うように第1透明性板材10aに面して配置されている(第1実施形態では接触して配置されている)。第1プリズム31の第2の辺31bと第3の辺31cは、第1の辺31aに対して所定の角度を有して延びている。第2の辺31bは、第3の辺31cよりも鉛直下方側に位置する辺である。なお、第1プリズム31が固体によって構成される場合等には、第1プリズム31は第1透明性板材10aに対して僅かに離間して配置されていてもよい。
反射部材32は、太陽光を不透過とする部材であって、室内への光路を遮断状態とするものである。本実施形態において反射部材32は、例えば可視光及び赤外線の反射率が70%以上となる部材である。この反射部材32は、第1プリズム31の第2の辺31b(所定面)に設けられた白色や銀色系の塗装で形成されており、より好ましくは水に濡れると透明化し乾くと白色や銀色系になる薄膜フィルムTFの第1空間S1側に設けられた水発色インキの塗装である。
複数の像回復プリズム33は、第1透明性板材10aと第2透明性板材10bとの間に配置されるものであって、2枚の薄膜フィルムTFと中間板材50との間を埋めるように配置されている。これらの像回復プリズム33は、室内から景色を見た場合に第1プリズム31によって生じる景色の歪みを抑えるものとなる。
液体制御機構34は、第1のプリズム要素30の上部に設けられる高分子によって構成されている。この高分子は容器C1内に収納されている。容器C1は底部に開口が設けられている。開口は第1空間S1につながっている。高分子は、温度に応じて吸水性を発揮する状態と発揮しない状態とで変化するものであって、より詳しくは上限臨界溶液温度(第1特定温度)以上で吸水性を発揮し、上限臨界溶液温度未満で疎水性を発揮するスルホベタインポリマーやPAU(ポリ(アリルアミン-co-アリルウレア))等である。また、高分子は充分な量が設けられており、高分子が吸水性を発揮した場合に水を吸水して第1空間S1から水を抜き取り、疎水性を発揮した状態において水を放出して第1空間S1を水で満たす。
第2のプリズム要素40の複数の第2プリズム41は、2枚の透明性板材10の間の内部空間において第1プリズム31よりも室内側に配置されるものであって、それぞれが断面視して三角形状とされた透明性部材からなるプリズム(すなわち三角柱形状のプリズム)となっている。これらの第2プリズム41は、第1の辺41aが平板状の中間板材50に沿うように設けられている(第1実施形態では接触して配置されている)。第2プリズム41の第2の辺41bと第3の辺41cは、第1の辺41aに対して所定の角度を有して延びている。第2の辺41bは、第3の辺41cよりも鉛直下方側に位置する辺である。なお、第2プリズム41が固体によって構成される場合等には、第2プリズム41は中間板材50に対して僅かに離間して配置されていてもよい。
ここで、第2プリズム41は、反射用の反射プリズム41Aと、吸熱用の吸熱プリズム41Bとを備えている。反射プリズム41Aは、吸熱プリズム41Bと形状が異なっており、断面視して鈍角三角形となっている。この反射プリズム41Aは、鈍角部分が室外側に向くようにされており、下側となる第2の辺41bがやや室内側に傾斜した状態となっている。一方、吸熱プリズム41Bは、断面視して直角三角形、又は直角に近い角度部分を有する三角形となっており、直角部分(又は直角に近い角度部分)が室内側に向くようになっている。反射プリズム41Aには反射部材42が設けられ、吸熱プリズム41Bには吸熱部材43が設けられている。
反射部材42は、第1のプリズム要素30の反射部材32と同様の部材であって、本実施形態においては例えば可視光及び赤外線の反射率が70%以上となる部材である。この反射部材42は、反射プリズム41Aの第2の辺41b(所定面)に設けられた白色や銀色系の塗装で形成されており、より好ましくは水に濡れると透明化し乾くと白色や銀色系になる薄膜フィルムTFの第2空間S2側に設けられた水発色インキの塗装である。
吸熱部材43は、例えば可視光及び赤外線の吸収率が70%以上となる部材であって、例えば太陽光波長領域(0.3~2.5μm)では吸収率が大きく、赤外線波長領域(3.0~20μm)では放射率が小さくされた選択吸収部材が該当する。この吸熱部材43は、吸熱プリズム41Bの第2の辺41b(所定面)に設けられた黒色系の塗装で形成されており、より好ましくは太陽からの直達光を受光したときに反応して黒色系に発色するフォトクロミックインクの塗装である。なお、第1のプリズム要素30の薄膜フィルムTFがPETフィルムである場合には紫外線がカットされるため、可視光に対する応答性が高いフォトクロミックインクの塗装であることが好ましい。
像回復プリズム44は、第1透明性板材10aと第2透明性板材10bとの間に配置されるものであって、2枚の薄膜フィルムTFと第2透明性板材10bとの間を埋めるように配置されている。これらの像回復プリズム44は、室内から景色を見た場合に第2プリズム41によって生じる景色の歪みを抑えるものとなる。
液体制御機構45は、第2のプリズム要素40の上部に設けられる高分子によって構成されている。この高分子は容器C2内に収納されている。容器C2は底部に開口が設けられている。開口は第2空間S2につながっている。高分子は、温度に応じて吸水性を発揮する状態と発揮しない状態とで変化するものであって、より詳しくは下限臨界溶液温度(第2特定温度)未満で吸水性を発揮し、下限臨界溶液温度以上で疎水性を発揮するN-イソプロピルアクリルアミド(NIPA)ゲル等である。また、高分子は充分な量が設けられており、高分子が吸水性を発揮した場合に水を吸水して第2空間S2から水を抜き取り、疎水性を発揮した状態において水を放出して第2空間S2を水で満たす。
なお、以下おいて第1のプリズム要素30の液体制御機構34が有する高分子の上限臨界溶液温度と、第2のプリズム要素40の液体制御機構45が有する高分子の下限臨界溶液温度とは、同じ温度であるものとする。しかし、上限臨界溶液温度と下限臨界溶液温度とは同じ温度に限らず、異なっていてもよい。このため、例えば、第1空間S1と第2空間S2との双方が水で満たされること等があってもよい。
なお、図1は第1空間S1が水で満たされており第2空間S2から水が抜き取られた例を示している。第1空間S1が水で満たされた場合、第1空間S1から水が抜き取られたときと比較すると、第1プリズム31の第3の辺31cにおける光の全反射条件が異なることとなる。
図2は、第2空間S2が水で満たされており第1空間S1から水が抜き取られた状態を示す断面図である。第2空間S2が水で満たされた場合、第2空間S2から水が抜き取られたときと比較すると、第2プリズム41の第3の辺41cにおける光の全反射条件が異なることとなる。
図3は、第1実施形態に係る多段型プリズム窓1に入射する直達光の光路を示す概念図であり、(a)は第1空間S1が水で満たされず、第2空間S2が水に満たされているときの光路を示し、(b)は第1空間S1が水で満たされ、第2空間S2が水で満たされていないときの光路を示している。
図3(a)に示すように、本実施形態において第1プリズム31は、第1空間S1が水で満たされておらず空隙となっている場合において、2枚の透明性板材10の法線Nに対する角度が第1所定角度θ1(例えば45度)以上となる直達光OP1(例えば夏場の直達光)を反射部材32に集光させて再帰反射させるように、屈折率と三角形状の内角とが設定されている。具体的に説明すると、第1プリズム31は、直達光OP1の第3の辺31cへの入射角が臨界角以上となるように、屈折率と三角形状の内角とが設定されている。
さらに、第1プリズム31は、第1空間S1が水で満たされておらず空隙となっている場合、法線Nに対する角度が第1所定角度θ1未満となる光(後述の直達光OP2や地面からの反射光等の光SL)について透過させるように、屈折率と三角形状の内角とが設定されている。
なお、図3(a)に示す直達光OP1は、まず第1プリズム31の第3の辺31cに到達しているが、上記の如く屈折率と三角形状の内角とが設定されていれば、最初に第2の辺31bに到達する直達光であっても、同様に再帰反射されることとなる。
また、図3(b)に示すように、本実施形態において第2プリズム41の反射プリズム41Aは、第2空間S2が水で満たされておらず空隙となっている場合において、法線Nに対する角度が第2所定角度θ2(例えば28度)以上となる直達光OP2(例えば冬場の直達光)を反射部材42に集光させて室内天井側に反射させるように、屈折率と三角形状の内角とが設定されている。
さらに、第2プリズム41の吸熱プリズム41Bは、第2空間S2が水で満たされておらず空隙となっている場合において、法線Nに対する角度が第2所定角度θ2以上となる直達光OP2を吸熱部材43に集光させて室内暖房に利用できるように、屈折率と三角形状の内角とが設定されている。
さらに、反射プリズム41A及び吸熱プリズム41Bは、第2空間S2が水で満たされておらず空隙となっている場合、法線Nに対する角度が第2所定角度θ2未満となる光(地面からの反射光等の光SL)について透過させるように、屈折率と三角形状の内角とが設定されている。
次に、図1~図3を参照して、第1実施形態に係る多段型プリズム窓1の作用を説明する。
まず、夏場等の暖かい環境下においては、周囲温度が液体制御機構34が有する高分子の上限臨界溶液温度以上、且つ、液体制御機構45が有する高分子の下限臨界溶液温度以上となる。このため、液体制御機構34が有する高分子は親水性を発揮して水を吸収し、第1空間S1から水を抜き取る。一方、液体制御機構45が有する高分子は疎水性を発揮して水を放出し、第2空間S2を水で満たす。これにより、多段型プリズム窓1は、図2及び図3(a)に示すようになる。
この状態で、法線Nに対する角度が第1所定角度θ1以上となる直達光OP1が第1透明性板材10aに入射したとする。このとき、直達光OP1は第1透明性板材10aを透過して第1プリズム31に至る。
第1プリズム31に至った直達光OP1は、1)第3の辺31cのみで全反射して第2の辺31bに対して設けられる反射部材32に至るものと、2)第3の辺31cで全反射した後に第1の辺31aで全反射して第2の辺31bに対して設けられる反射部材32に至るものと、3)直接第2の辺31bに対して設けられる反射部材32に至るものとがある。これらの光は全て反射部材32での反射を利用して再帰反射される。すなわち、第1透明性板材10aから太陽側に向けて出射されることとなる。
なお、法線Nに対する角度が第1所定角度θ1未満となる光が第1透明性板材10aに入射したとすると、この光は、第1プリズム31及び像回復プリズム33を透過すると共に第2のプリズム要素40についても透過して室内側に至ることとなる。
一方、冬場等の寒い環境下においては、周囲温度が液体制御機構34が有する高分子の上限臨界溶液温度未満、且つ、液体制御機構45が有する高分子の下限臨界溶液温度未満となる。このため、液体制御機構34が有する高分子は疎水性を発揮して水を放出し、第1空間S1を水で満たす。一方、液体制御機構45が有する高分子は親水性を発揮して水を吸収し、第2空間S2から水を抜き取る。これにより、多段型プリズム窓1は、図1及び図3(b)に示すようになる。
この状態で、法線Nに対する角度が第2所定角度θ2以上となる直達光OP2が第1透明性板材10aに入射したとする。このとき、直達光OP2は第1のプリズム要素30を透過して、第2プリズム41に至る。
第2プリズム41のうち反射プリズム41Aに至った直達光OP2は、1)第3の辺41cのみで全反射して第2の辺41bに対して設けられる反射部材42に至るものと、2)第3の辺41cで全反射した後に第1の辺41aで全反射して第2の辺41bに対して設けられる反射部材42に至るものと、3)直接第2の辺41bに対して設けられる反射部材42に至るものとがある。これらの光は全て反射部材42での反射を利用して室内天井側に反射される。すなわち、第2透明性板材10bから天井側に向けて出射されることとなる。
また、第2プリズム41のうち吸熱プリズム41Bに至った直達光OP2は、1)第3の辺41cのみで全反射して第2の辺41bに対して設けられる吸熱部材43に至るものと、2)第3の辺41cで全反射した後に第1の辺41aで全反射して第2の辺41bに対して設けられる吸熱部材43に至るものと、3)直接第2の辺41bに対して設けられる吸熱部材43に至るものとがある。これらの光は全て吸熱部材43で熱吸収され、第2透明性板材10bに伝達して室内側に輻射暖房されることとなる。
以上より、周囲温度が高い場合には、第1所定角度θ1以上の直達光OP1を再帰反射させて室内を加熱することなく、周囲温度が低い場合には、第2所定角度θ2以上の直達光OP2を室内天井側に反射させたり吸熱させたりして室内利用することができる。
このようにして、第1実施形態に係る多段型プリズム窓1によれば、第1空間S1及び第2空間S2の少なくとも一方を水で満たす液体制御機構34,45を備えるため、第1空間S1や第2空間S2を水で満たした場合には、第1プリズム31や第2プリズム41での全反射条件(第2の辺31b,41bを除く面の反射条件)を変化させて第1プリズム31の機能や第2プリズム41の機能を発揮させないようにすることができる。よって、例えば太陽高度によらず例えば気温に応じていずれかの空間S1,S2を液体で満たせば、第1プリズム31と第2プリズム41との機能を選択的に発揮させることができる。従って、直達光OP1,OP2を直接的に室内利用しない状態や室内利用する状態について、季節によらず適切化することができる。
また、温度に応じて吸水性を発揮する状態と発揮しない状態とで変化する高分子を有し、高分子の状態の変化を利用して第1空間S1や第2空間S2から水を吸水したり第1空間S1や第2空間S2を水で満たす。このように、高分子を利用して温度に基づく制御を行うことができ、直達光OP1,OP2を直接的に室内利用しない状態や室内利用する状態について、季節によらず一層の適切化を図ることができる。
なお、第1実施形態に係る多段型プリズム窓1は、図4に示すようになっていてもよい。図4は、第1実施形態に係る多段型プリズム窓1の変形例を示す断面図である。図4に示すように、変形例に係る多段型プリズム窓1は、中間板材50として平板状の第1板材51と第2板材52とを備えている。第1板材51と第2板材52との間は真空状態となっており第1のプリズム要素30と第2のプリズム要素40とが互いに断熱されることとなる。この結果、吸熱部材43の熱が第1のプリズム要素30側に逃げ難くなり、より一層室内利用効果を高めることができる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態に係る多段型プリズム窓は第1実施形態のものと同様であるが、一部構成が異なっている。なお、以下の説明において第1実施形態と同一又は同様の要素には同じ符号を付して又は符号を付さず説明を省略する。
図5は、第2実施形態に係る多段型プリズム窓を示す断面図である。図5に示す多段型プリズム窓2は、概略的に2枚の透明性板材10と、封止部材20と、第1のプリズム要素30と、第2のプリズム要素40とを備えている点で第1実施形態と同様であるが、中間板材50に代えて中間プリズム60を備えている点で第1実施形態のものと異なっている。
中間プリズム60は、第1のプリズム要素30の薄膜フィルムTFと第2のプリズム要素40の薄膜フィルムTFとの間に充填された軟質の透明性樹脂材で構成されている(厳密には薄膜フィルムTFと軟質の透明性樹脂材とで構成されている)。この中間プリズム60は、室外側が第1プリズム31に沿う形状となっており、第1実施形態に示した像回復プリズム33を構成している。一方、中間プリズム60は、室内側が第2プリズム41を形成している。
このような構成であるため、中間板材50を備えることなく、プリズム数についても減らし、部品点数の削減を図る構成となっている。また、中間板材50を備えないことから薄型化も図られている。
なお、第2実施形態に係る多段型プリズム窓2について、直達光OP1,OP2(図3参照)の光路や作用は第1実施形態のものと同様である。
図6は、第2実施形態に係る多段型プリズム窓2の変形例を示す断面図である。図6に示すように、変形例に係る多段型プリズム窓2は、反射部材32が設けられる第1プリズム31の第2の辺31bと、吸熱部材43が設けられる吸熱プリズム41Bの第2の辺41bとが平行且つ載置状態となっている。
ここで、図5に示す例において第1プリズム31の第2の辺31bと、吸熱プリズム41Bの第2の辺41bとのそれぞれのなす角度は、比較的近いものとなっていた。このため、図6に示すように、これら辺31b,41bを平行且つ載置状態とすることで、第1プリズム31と吸熱プリズム41Bとの間の中間プリズム60について形状を簡素化でき、多段型プリズム窓2の製作の容易化を図ることとなる。
なお、変形例においては第1プリズム31の第2の辺31bの角度を変更して、吸熱プリズム41Bの第2の辺41bの角度に合わせるようにしている。このため、再帰反射が多少甘くなる(直達光OP1の入射角度と略同じ角度出射できなくなる)。よって、再帰反射を重視するのであれば、吸熱プリズム41Bの第2の辺41bの角度を変更して、第1プリズム31の第2の辺31bの角度に合わせるようにしてもよい。
また、変形例において中間プリズム60は第2プリズム41の一部を構成しており、残りの部分を第1プリズム31によって補うようになっている。すなわち、変形例において第2プリズム41は、第1プリズム31と中間プリズム60とによって構成されている。よって、第2プリズム41は、一部が第1プリズム31と構成が共通化された状態で第1プリズム31よりも室内側に配置されているといえる。このように、変形例においては第1プリズム31と第2プリズム41においても構成を一部共通化して、一層の薄型化に寄与するものとなっている。加えて、変形例に係る中間プリズム60は第1プリズム31に対する像回復プリズム33の一部も兼ねることとなる。
このようにして、第2実施形態に係る多段型プリズム窓2によれば、第1実施形態と同様に、直達光OP1,OP2を直接的に室内利用しない状態や室内利用する状態について、季節によらず(一層)適切化することができる。
さらに、第2実施形態によれば、室外側において第1プリズム31に沿う形状となり、且つ、第2プリズム41の全部または一部を形成する中間プリズム60を更に備えるため、第1プリズム31に対する像回復プリズム33と第2プリズム41とを兼用できると共に、この兼用により部品点数の削減を図ることで薄型化を図った多段型プリズム窓2を提供することができる。
さらに、反射部材32が設けられる第1プリズム31の第2の辺31bと、吸熱部材43が設けられる第2プリズム41の第2の辺41bとが平行且つ載置状態となっていることから、薄膜フィルムTFの形状や中間プリズム60の形状が簡素化されて製作の容易化を図ることができる。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態に係る多段型プリズム窓は第2実施形態のものと同様であるが、一部構成が異なっている。なお、以下の説明において第2実施形態と同一又は同様の要素には同じ符号を付して説明を省略する。
図7は、第3実施形態に係る多段型プリズム窓の要部拡大断面図である。図7に示す多段型プリズム窓3は、第2実施形態に係る多段型プリズム窓2のものと異なる液体制御機構71を備えている。液体制御機構71は、2枚の透明性板材10によって挟まれる内部空間の下部に設けられている。
図8は、図7に示した液体制御機構71の拡大側面図であり、図9は、図7に示した液体制御機構71の分解斜視図である。なお、図9においては液体制御機構71の一部構成について図示を省略している。
図8及び図9に示すように、液体制御機構71は、略円筒形状となるポンプケース71aと、第1及び第2空間S1,S2とを接続する流路71bとを備えている。流路71bは、略円筒形状のポンプケース71aの内面に沿うように配置されている。なお、ポンプケース71aは、その上端が開放されており、この部位から流路71bが引き出されて第1空間S1と第2空間S2とに接続されている。また、流路71bは、軟質のチューブ等によって構成されている。
さらに、液体制御機構71は、ポンプローラ(ポンプ手段)71cと、駆動ローラ71dと、操作レバー71eとを備えている。ポンプローラ71cは、キャリア71c1を介して周状に配置される複数(3つ)の個別ローラ71c2を有し、複数の個別ローラ71c2は軟質の流路71bを押し潰すようにポンプケース71aに押圧状態で配置されている。
駆動ローラ71dは、複数の個別ローラ71c2が遊星歯車機構の遊星歯車であるとした場合に、太陽歯車となる位置に設けられる電動ローラであって、ローラ長手方向を軸に左右回転可能とされたものである。また、駆動ローラ71dは、モータ等の動力源を有しており、ユーザからのスイッチ操作等の指示に基づいて電動により左右回転する構成となっている。なお、駆動ローラ71dは、温度センサからの信号に基づいて自動的に左右回転するようになっていてもよい。また、駆動ローラ71dは、複数の個別ローラ71c2に押圧すると共に、キャリア71c1の軸を共通としている。このため、駆動ローラ71dが回転すると、これに応じて各個別ローラ71c2が回転すると共にポンプローラ71cも全体的に回転するようになっている。
また、ポンプローラ71cが全体的に回転すると共に各個別ローラ71c2がそれぞれ回転した場合、複数の個別ローラ71c2が流路71bを絞るようにして、液体を第1空間S1から第2空間S2へ、又は、第2空間S2から第1空間S1へ移送することとなる。さらに、第3実施形態に係る多段型プリズム窓3は、第1空間S1及び第2空間S2の一方を満たす程度の量の液体(水に限らず各プリズム31,33,41,44と近い屈折率のものが好ましい)しか有していない。このため、第3実施形態に係る多段型プリズム窓3は、第1空間S1と第2空間S2とのいずれか一方を選択的に液体で満たす構成となっている。
操作レバー71eは、先端部がポンプローラ71cの軸(すなわち駆動ローラ71dと同軸)に接続され、後端部が回転操作可能な操作部位となっている。この操作レバー71eは、少なくとも操作部位となる後端部が2枚の透明性板材10と封止部材20とによって閉じられた空間の外側に配置されている。このため、ユーザは、操作レバー71eを回転操作することができる。操作レバー71eが回転操作された場合には、ポンプローラ71c及び各個別ローラ71c2も回転するように接続されており、手動によっても液体を移送可能となっている。
なお、第3実施形態に係る多段型プリズム窓3について、直達光OP1,OP2(図3参照)の光路や作用は第1実施形態のものと同様である。
このようにして、第3実施形態に係る多段型プリズム窓3によれば、第2実施形態と同様に、直達光OP1,OP2を直接的に室内利用しない状態や室内利用する状態について、季節によらず(一層)適切化することができる。また、薄型化を図った多段型プリズム窓3を提供することができる。
さらに、第3実施形態によれば、第1空間S1から第2空間S2へ、及び、第2空間S2から第1空間S1へ液体を移送するポンプローラ71cを備えるため、ポンプローラ71cの動作を制御することで、例えば第1空間S1及び第2空間S2のいずれか一方を液体で満たすと共に他方を満たさないようにして、第1及び第2プリズム31,41の一方の機能を発揮させないようにすることができる。従って、ポンプローラ71cの動作制御により、直達光OP1,OP2を直接的に室内利用しない状態や室内利用する状態について、季節によらず適切化を図ることができる。
また、ポンプローラ71cはユーザからの操作力を利用して液体を移送するため、窓やその周辺に電気機器等を設けなくともよく、構成の簡素化を図ることができる。
次に、本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態に係る多段型プリズム窓は第3実施形態のものと同様であるが、一部構成が異なっている。なお、以下の説明において第3実施形態と同一又は同様の要素には同じ符号を付して説明を省略する。
図10は、第4実施形態に係る多段型プリズム窓4の液体制御機構72を示す拡大図であり、(a)は第1の状態を示し、(b)は第2の状態を示している。図10(a)及び図10(b)に示すように、液体制御機構72は、ケース部材72aと、2枚の板バネ(面材)72b,72cと、第1袋体72dと、第2袋体72eとを備えている。2枚の板バネ72b,72cは、形状記憶板バネ(形状記憶バネ)72bと、バイアスバネ72cとからなる。
ケース部材72aは、外形が略ラグビーボール状に形成された剛性部材である。このケース部材72aの内部には、上記の形状記憶板バネ72b、バイアスバネ72c、第1袋体72d、及び第2袋体72eが収納される。
形状記憶板バネ72bとバイアスバネ72cはそれぞれが板バネであって、両者の面同士が貼り付けられて面材を構成している。2枚の板バネ72b,72cの上下端は、ケース部材72aに拘束された状態となっている。第1袋体72dは、面同士が貼り付けられた2枚の板バネ72b、72cの一側に2枚の板バネ72b,72cと隣接して設けられ、内部に液体を収納可能となっている。この第1袋体72dは第1空間S1に連通している。第2袋体72eは、2枚の板バネ72b、72cの他側に2枚の板バネ72b,72cと隣接して設けられ、内部に液体を収納可能となっている。この第2袋体72eは第2空間S2に連通している。
上記の形状記憶板バネ72bは、特定温度(例えば30度)以上で硬くなり他側に凸となる(突出する)ように形状記憶されている。一方、形状記憶板バネ72bは、特定温度未満では柔らかくなる。
バイアスバネ72cは、自然状態で一側に凸となっている。このバイアスバネ72cは、特定温度未満で形状記憶板バネ72bに打ち勝って一側に凸となるが、特定温度以上では形状記憶板バネ72bに打ち勝てず他側に凸となる。
このような液体制御機構72は、図10(a)に示すように、周囲温度が特定温度未満となり、バイアスバネ72cが形状記憶板バネ72bに打ち勝って一側に凸となったとき(一側変位状態になったとき)に、第1袋体72dがケース部材72aと形状記憶板バネ72bとによって押し潰される。このため、第1袋体72d内の液体は第1空間S1に流入し、第1空間S1は液体で満たされる。一方、第2袋体72eについては押し潰されることなく第2空間S2から液体を抜き取って第2空間S2内を空隙とする。
また、液体制御機構72は、図10(b)に示すように、周囲温度が特定温度以上となり、バイアスバネ72cが形状記憶板バネ72bに打ち勝てず他側に凸となったとき(他側変位状態になったとき)に、第2袋体72eがケース部材72aとバイアスバネ72cとによって押し潰される。このため、第2袋体72e内の液体は第2空間S2に流入し、第2空間S2は液体で満たされる。一方、第1袋体72dについては押し潰されることなく第1空間S1から液体を抜き取って第1空間S1内を空隙とする。
このようにして、第4実施形態に係る多段型プリズム窓4によれば、第3実施形態と同様に、直達光OP1,OP2を直接的に室内利用しない状態や室内利用する状態について、季節によらず(一層)適切化することができる。また、薄型化を図った多段型プリズム窓4を提供することができる。
さらに、第4実施形態によれば、形状記憶板バネ72bとバイアスバネ72cとによって第1袋体72d又は第2袋体72eの一方を押し潰して第1又は第2空間S1,S2に液体を流入させるため、形状記憶板バネ72bの特性を利用した温度に基づく制御を行うことができ、直達光を直接的に室内利用しない状態や室内利用する状態について、季節によらず一層の適切化を図ることができる。
次に、本発明の第5実施形態を説明する。第5実施形態に係る多段型プリズム窓は第3実施形態のものと同様であるが、一部構成が異なっている。なお、以下の説明において第3実施形態と同一又は同様の要素には同じ符号を付して説明を省略する。
図11は、第5実施形態に係る多段型プリズム窓5の液体制御機構73を示す拡大図であり、(a)は第1の状態を示し、(b)は第2の状態を示している。図11(a)及び図11(b)に示すように、液体制御機構73は、ケース部材73aと、バイアスバネ(面材)73bと、第1袋体73cと、第2袋体73dと、内部チューブ(内部袋体)73eとを備えている。
ケース部材73aは、第4実施形態と同様に、外形が略ラグビーボール状に形成された剛性部材である。このケース部材73aの内部には、上記のバイアスバネ73b、第1袋体73c、第2袋体73d、及び内部チューブ73eが収納される。
バイアスバネ73bは第3実施形態と同様の板バネである。バイアスバネ73bの上下端は、ケース部材73aに拘束された状態となっている。第1袋体73cは、バイアスバネ73bの一側にバイアスバネ73bと隣接して設けられており内部に液体を収納可能となっている。この第1袋体73cは第1空間S1に連通している。第2袋体73dは、バイアスバネ73bの他側にバイアスバネ73bと隣接して設けられており内部に液体を収納可能となっている。この第2袋体73dは第2空間S2に連通している。
上記のバイアスバネ73bは、自然状態で第1袋体72dが設けられる一側に凸となっている。内部チューブ73eは、第1袋体73cの内部に収納された密閉袋体である。この内部チューブ73eは、温度に応じて気化状態と液化状態とで変化する物質を内包して膨張状態と収縮状態とで変化するものである。内包される物質は例えば36度で気化するペンタンである。また、内部チューブ73eは、炭化水素ガスバリア性に優れることから、熱可塑性フッ素樹脂でテトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体であるETFE(ethylene tetrafluoro ethylene)等の素材で形成されることが好ましい。
このような液体制御機構73は、図11(a)に示すように、周囲温度が特定温度(36度)未満となり、内部チューブ73eが収縮状態となったときにバイアスバネ73bが一側に凸となることで、第1袋体73cがケース部材73aとバイアスバネ73bとによって押し潰される。このため、第1袋体73c内の液体は第1空間S1に流入し、第1空間S1は液体で満たされる。一方、第2袋体73dについては押し潰されることなく第2空間S2から液体を抜き取って第2空間S2内を空隙とする。
また、液体制御機構72は、図11(b)に示すように、周囲温度が特定温度以上となり、内部チューブ73eが膨張状態となったときにバイアスバネ73bが内部チューブ73eによって押されて他側に凸となる。これにより、第2袋体73dがケース部材73aとバイアスバネ73bとによって押し潰される。よって、第2袋体73d内の液体は第2空間S2に流入し、第2空間S2は液体で満たされる。一方、第1袋体73cについては押し潰されることなく第1空間S1から液体を抜き取って第1空間S1内を空隙とする。
このようにして、第5実施形態に係る多段型プリズム窓5によれば、第3実施形態と同様に、直達光OP1,OP2を直接的に室内利用しない状態や室内利用する状態について、季節によらず(一層)適切化することができる。また、薄型化を図った多段型プリズム窓5を提供することができる。
さらに、第5実施形態によれば、温度に応じて気化状態と液化状態とで変化する物質を内包した内部チューブ73eを備え、物質の気化状態における内部チューブ73eの膨張状態と、物質の液化状態における内部チューブ73eの収縮状態とを利用して、バイアスバネ73bの凸方向を変化させて第1袋体73c又は第2袋体73dの一方を押し潰して第1又は第2空間S1,S2に液体を流入させる。このため、物質が気化及び液化する特性を利用した温度に基づく制御を行うことができ、直達光OP1,OP2を直接的に室内利用しない状態や室内利用する状態について、季節によらず一層の適切化を図ることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよいし、可能な範囲で適宜実施形態同士の技術を組み合わせてもよい。さらに、可能な範囲で公知又は周知の技術を組み合わせてもよい。
例えば、上記実施形態において第1空間S1及び第2空間S2は、2枚の薄膜フィルムTFによって画定される空間であるが、薄膜フィルムTFを備えることなく、各プリズム31,33,41,44,60等によって画定される空間であってもよい。また、各プリズム31,33,41,44,60等は軟質樹脂ではない透明素材で作られていてもよい。
また、上記実施形態においては、多段型プリズム窓1~5が立面に用いられる例を説明したが、これに限らず、屋根面に設けられてもよい。
さらに、第1~5実施形態に係る多段型プリズム窓1~5は、第2プリズム41が反射プリズム41Aと吸熱プリズム41Bとを備えているが、これに限らず、いずれか一方のみを備えるものであってもよい。
また、第1~5実施形態に係る多段型プリズム窓1~5は、基本的に第1空間S1と第2空間S2の一方のみが液体で満たされ、他方が空隙となることを想定しているが、これに限らず、双方が液体で満たされて通常の窓のように使用可能となっていてもよい。また、双方の空間S1,S2が空隙となってもよい。
また、第1のプリズム要素30及び第2のプリズム要素40は、像回復プリズム33,44を備えているが、これに限らず、備えていなくともよい。特に、上記実施形態において像回復プリズム33,44が設けられていた位置が第1又は第2空間S1,S2となり、液体が満たされるようになっていてもよい。
また、中間板材50や中間プリズム60等には、適宜低放射処理を施して吸熱部材43の熱を室外に逃がし難くしてもよい。
さらに、第1~5実施形態に係る多段型プリズム窓1~5は、第1プリズム31の第2の辺31bに反射部材32が設けられているが、これに限らず、例えば直達光OP1について室内への光路を遮断状態とするのであれば、例えば光エネルギーを利用して発電を行う太陽電池パネル(光電変換部材)を備えていてもよい。この場合において、太陽電池パネルで得られた電力については、多段型プリズム窓1~5の外部に送出されて、冷房機器の運転等に利用されてもよい。また、反射部材32を太陽電池パネルに代える場合に限らず、反射部材32に代えて太陽熱を利用して熱媒を加熱する集熱管(集熱部材)を備えていてもよい。この場合において、集熱管で加熱された熱媒については吸収式冷凍機の運転等に利用されてもよいし、熱媒が水である場合にはそのまま給湯利用されてもよい。
加えて、第4実施形態においては、形状記憶板バネ72bとバイアスバネ72cとのそれぞれが面材の一部を構成しているが、これに限らず、単に板材(面材)を挟んで対抗するようにコイル状等の形状記憶バネとバイアスバネ72cとが設けられるようになっていてもよい。すなわち、バネ72b,72cは面材と別部材となっていてもよい。さらに、いずれか一方のバネ72b,72cのみが面材を構成し、他方が別部材によって構成されても良い。また、面材は一側及び他側に凸となる構成に限らず、一側及び他側に全体的に移動させられる構成であってもよい。
さらに、第5実施形態についても同様に、バイアスバネ73bが面材を構成しているが、これに限らず、単に板材(面材)を挟む内部チューブ73eの反対側に、面材とは別部材となるコイル状等のバイアスバネ73bを設けるようにしてもよい。加えて、第5実施形態においても面材は全体的に移動させられる構成であってもよい。
1~5 :多段型プリズム窓
10a :第1透明性板材
10b :第2透明性板材
31 :第1プリズム
31b :第2の辺(所定面)
32 :反射部材(不透過部材)
34,45,71~73:液体制御機構
41 :第2プリズム
41b :第2の辺(所定面)
42 :反射部材
43 :吸熱部材
60 :中間プリズム
71b :流路
71c :ポンプローラ(ポンプ手段)
72b,72c:2枚の板バネ(面材)
72b :形状記憶板バネ(形状記憶バネ)
72c :バイアスバネ
72d :第1袋体
72e :第2袋体
73b :バイアスバネ(面材)
73c :第1袋体
73d :第2袋体
73e :内部チューブ(内部袋体)
N :法線
OP1,OP2:直達光
S1 :第1空間
S2 :第2空間
TF :薄膜フィルム
θ1 :第1所定角度
θ2 :第2所定角度

Claims (9)

  1. 第1透明性板材と、
    前記第1透明性板材に対して前記第1透明性板材よりも室内側で略平行配置される第2透明性板材と、
    前記第1及び第2透明性板材の間に配置される第1プリズムと、
    前記第1プリズムの所定面に設けられ太陽光を不透過とする不透過部材と、
    前記第1及び第2透明性板材の間において前記第1プリズムよりも室内側に配置される第2プリズムと、
    前記第2プリズムの所定面に設けられた吸熱部材と、
    前記第1プリズムの室内側に接する第1空間、及び、前記第2プリズムの室内側に接する第2空間の少なくとも一方を液体で満たす液体制御機構と、を備え、
    前記第1プリズムは、前記第1空間が液体で満たされておらず空隙となっている場合において、前記第1及び第2透明性板材の法線に対する角度が第1所定角度以上となる光を前記不透過部材に集光させて室内への光路を遮断状態とし、前記第1所定角度未満となる光を透過させ、
    前記第2プリズムは、前記第2空間が液体で満たされておらず空隙となっている場合において、前記法線に対する角度が第2所定角度以上となる光を前記吸熱部材に集光させて室内暖房に利用すると共に、前記第2所定角度未満となる光を透過させる
    ことを特徴とする多段型プリズム窓。
  2. 第1透明性板材と、
    前記第1透明性板材に対して前記第1透明性板材よりも室内側で略平行配置される第2透明性板材と、
    前記第1及び第2透明性板材の間に配置される第1プリズムと、
    前記第1プリズムの所定面に設けられ光を不透過とする不透過部材と、
    前記第1及び第2透明性板材の間において前記第1プリズムよりも室内側に配置される第2プリズムと、
    前記第2プリズムの所定面に設けられた反射部材と、
    前記第1プリズムの室内側に接する第1空間、及び、前記第2プリズムの室内側に接する第2空間の少なくとも一方を液体で満たす液体制御機構と、を備え、
    前記第1プリズムは、前記第1空間が液体で満たされておらず空隙となっている場合において、前記第1及び第2透明性板材の法線に対する角度が第1所定角度以上となる光を前記不透過部材に集光させて室内への光路を遮断状態とし、前記第1所定角度未満となる光を透過させ、
    前記第2プリズムは、前記第2空間が液体で満たされておらず空隙となっている場合において、前記法線に対する角度が第2所定角度以上となる光を前記反射部材に集光させて室内天井側に反射させると共に、前記第2所定角度未満となる光を透過させる
    ことを特徴とする多段型プリズム窓。
  3. 室外側において前記第1プリズムに沿う形状となり、且つ、前記第2プリズムの全部または一部を形成する中間プリズムをさらに備える
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の多段型プリズム窓。
  4. 室外側において前記第1プリズムに沿う形状となり、且つ、前記第2プリズムの全部または一部を形成する中間プリズムをさらに備え、
    前記不透過部材が設けられる前記第1プリズムの所定面と、前記吸熱部材が設けられる前記第2プリズムの所定面とが平行且つ載置状態となっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の多段型プリズム窓。
  5. 前記液体制御機構は、前記第1空間及び前記第2空間のそれぞれに対して設けられ、温度に応じて吸水性を発揮する状態と発揮しない状態とで変化する高分子を有し、当該高分子は、吸水性を発揮する状態において水を吸水して前記第1空間又は前記第2空間から液体である水を抜き取り、吸水性を発揮しない状態において水を放出して前記第1空間又は前記第2空間を液体である水で満たす
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の多段型プリズム窓。
  6. 前記液体制御機構は、
    前記第1空間と前記第2空間とを接続する流路と、
    前記流路を介して、前記第1空間から前記第2空間へ、及び、前記第2空間から前記第1空間へ液体を移送するポンプ手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の多段型プリズム窓。
  7. 前記ポンプ手段は、ユーザからの操作力を利用して液体を移送する
    ことを特徴とする請求項6に記載の多段型プリズム窓。
  8. 前記液体制御機構は、面材と、前記面材の両側にそれぞれ設けられ、一方が前記第1空間に連通し他方が前記第2空間に連通すると共に内部に液体を収納可能な第1及び第2袋体と、前記面材の少なくとも一部又は別部材として設けられ特定温度以上で前記面材が他側に突出又は移動させた他側変位状態となる力を付与する形状記憶バネと、前記面材の少なくとも一部又は別部材として設けられ特定温度以上で前記形状記憶バネが付与する力に打ち勝てず前記面材を前記他側変位状態とし前記特定温度未満で前記形状記憶バネが付与する力に打ち勝って前記面材を一側に突出又は移動させた一側変位状態とするバイアスバネと、を備え、
    前記第1袋体は、前記バイアスバネが前記形状記憶バネに打ち勝って前記面材が一側変位状態となったときに押し潰されて液体を前記第1空間に流入させ、前記バイアスバネが前記形状記憶バネに打ち勝てず前記面材が他側変位状態となったときに押し潰されることなく前記第1空間からの液体を抜き取って内部に収納し、
    前記第2袋体は、前記バイアスバネが前記形状記憶バネに打ち勝って前記面材が一側変位状態となったときに押し潰されることなく前記第2空間からの液体を抜き取って内部に収納し、前記バイアスバネが前記形状記憶バネに打ち勝てず前記面材が他側変位状態となったときに押し潰されて液体を前記第2空間に流入させる
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の多段型プリズム窓。
  9. 前記液体制御機構は、面材と、前記面材の両側にそれぞれ設けられ、一方が前記第1空間に連通し他方が前記第2空間に連通すると共に内部に液体を収納可能な第1及び第2袋体と、前記第1袋体の内部に収納され、温度に応じて気化状態と液化状態とで変化する物質を内包して特定温度以上で膨張状態となり特定温度未満で収縮状態となり膨張状態において前記面材を押圧して当該面材を他側に突出又は移動させた他側変位状態とする内部袋体と、前記面材の少なくとも一部又は別部材として設けられ特定温度以上で前記膨張状態の内部袋体が前記面材を押圧する力に打ち勝てず前記面材を前記他側変位状態とし前記特定温度未満で前記面材を一側に突出又は移動させた一側変位状態とするバイアスバネと、を備え、
    前記第1袋体は、特定温度以上で前記内部袋体が膨張状態となり前記面材に押圧力を付与して前記面材が前記他側変位状態になったときに押し潰されることなく前記第1空間からの液体を抜き取って内部に収納し、特定温度未満で前記内部袋体が収縮状態となり前記面材に押圧力を付与せず前記面材が前記一側変位状態になったときに押し潰されて液体を前記第1空間に流入させ、
    前記第2袋体は、特定温度以上で前記内部袋体が膨張状態となり前記面材に押圧力を付与して前記面材が前記他側変位状態になったときに押し潰されて液体を前記第2空間に流入させ、特定温度未満で前記内部袋体が収縮状態となり前記面材に押圧力を付与せず前記面材が前記一側変位状態になったときに押し潰されることなく前記第2空間からの液体を抜き取って内部に収納する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の多段型プリズム窓。
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