JP7015730B2 - ケーブル接続部 - Google Patents

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Description

本発明は、電力ケーブルの端末部を接続先(例えば、他の電力ケーブル)に接続するためのケーブル接続部に関し、特に、プラグイン方式のケーブル接続部に関する。
従来、2本の電力ケーブルを接続するケーブル接続部(いわゆる中間接続部)として、一方の電力ケーブル(以下、「第1の電力ケーブル」と称する)のケーブル導体と他方の電力ケーブル(以下、「第2の電力ケーブル」と称する)のケーブル導体とを、導体接続端子を介して電気的に接続し、導体接続部分を覆うように補強絶縁体が配置された構成が知られている。特に、補強絶縁体として、内部電極、ゴム絶縁部、ストレスコーン部、外部遮へい層が一体的に成形されたワンピースのゴムブロック絶縁体を用いるゴムブロックジョイント(Rubber Block Joint、以下、「RBJ」と称する)が多用されている(例えば、特許文献1~5参照)。RBJは、施工性に優れるため、工期の短縮、ひいてはコストダウンを図る上で有用である。RBJの施工は、主に、拡径方式又は仮挿入方式によって行われている。
拡径方式は、ケーブル挿通孔を拡径した状態で保持したゴムブロック絶縁体に、第1の電力ケーブルを挿通し、ゴムブロック絶縁体の外部にて、第1の電力ケーブル及び第2の電力ケーブルのケーブル導体を導体接続端子により接続した後、ゴムブロック絶縁体を所定の位置(導体接続部分)に移動させて、縮径することにより接続する方式である(特許文献1~3参照)。拡径方式には、ゴムブロック絶縁体を工場にて予め拡径しておく工場拡径方式と、ゴムブロック絶縁体を施工現場にて拡径装置により拡径する現場拡径方式がある。
工場拡径方式の場合、ゴムブロック絶縁体は、例えば、スパイラルコアと呼ばれる拡径部材によって拡径状態に保持され、拡径部材を引き抜くことにより縮径状態となる。ゴムブロック絶縁体は、施工されるまでは拡径状態で保管されるため、ゴムの応力緩和による面圧低下が懸念される。そのため、工場拡径方式で用いられるゴムブロック絶縁体には、使用期限が設定されることが多い。一方、現場拡径方式の場合、施工直前に拡径するため、ゴムの応力緩和による問題は軽減される。しかしながら、施工現場に拡径装置を持ち込む必要があり、また、接続した際にゴムブロック絶縁体との界面となる電力ケーブルを段剥ぎした部分に異物が付着しないように施工現場にて品質管理を徹底する必要がある。
仮挿入方式は、ゴムブロック絶縁体に第1の電力ケーブルを挿通し、ゴムブロック絶縁体の外部にて、第1の電力ケーブル及び第2の電力ケーブルの各ケーブル導体を導体接続端子で電気的かつ機械的に接続した後、ゴムブロック絶縁体を所定の位置に移動させる方式である。拡径方式では、ケーブルシースが除去されていない部分も含めて電力ケーブルをゴムブロック絶縁体のケーブル挿通孔に挿通できるのに対して、仮挿入方式では、ケーブルコアだけがゴムブロック絶縁体のケーブル挿通孔に挿通される。そのため、仮挿入方式では、拡径方式に比較して、ケーブルシース等の除去長さ、すなわちケーブルコアの露出長(特に外部半導電層の露出長)をゴムブロック絶縁体の長手方向の長さを考慮して、長くする必要がある。
仮挿入方式の場合、ケーブルコアの露出長が長く、その部分に防水処置を施す必要があるため、ケーブル接続部が長くなってしまう。ケーブル接続部を直接地中に埋設する場合など大きい設置スペースを確保できる場合には有効であるが、マンホールや洞道に敷設する場合など大きい設置スペースを確保できない場合には、設置不能となることもある。
また、特許文献4には、RBJの施工方法として、第1の電力ケーブルのケーブル導体に雄型の第1の導体接続端子を装着し、第2の電力ケーブルのケーブル導体に雌型の第2の導体接続端子を装着し、それぞれをゴムブロック絶縁体に圧入して、所定の位置で接続するプラグイン方式について開示されている。特許文献5には、拡径方式とプラグイン方式を組み合わせた施工方法が開示されている。プラグイン方式は、拡径方式や仮挿入方式に比較して、簡単に施工することができるという利点を有する。
特開2015-142476号公報 特開2015-142477号公報 特開2015-142478号公報 実開昭61-14831号公報 特開平11-266521号公報
ところで、RBJにおいて、長期安定性を実現するためには、ゴムブロック絶縁体とケーブル絶縁体との界面状態が重要である。特に、275kV級以上の超高圧ケーブルで多く使用されているCAZVケーブル(アルミ被CVケーブル)等の金属被ケーブルでは、クリートで固定してもケーブルコアや導体接続部分に軸力が生じる。従来のプラグイン方式では、ゴムの弾性力によって、ゴムブロック絶縁体が電力ケーブルの接続部分を把持する構造となっているため、大きなケーブル保持力(ケーブルが軸方向にずれないように保持する力)を実現することが困難であり、軸力によってゴムブロック絶縁体とケーブル絶縁体との界面状態が変化する虞がある。そこで、超高圧ケーブル用のプラグイン方式のケーブル接続部では、軸力に対するケーブル保持力のさらなる向上が望まれている。
本発明の目的は、ゴムブロック絶縁体を用いたプラグイン方式のケーブル接続部であって、軸力に対するケーブル保持力が高く、優れた長期安定性を有するケーブル接続部を提供することである。
本発明の一態様に係るケーブル接続部は、
第1のケーブル導体に接続される第1の導体接続端子と、
第2のケーブル導体に接続され、前記第1の導体接続端子と係合する第2の導体接続端子と、
前記第1の導体接続端子と前記第2の導体接続端子の係合状態を保持する引留部と、
前記第1の導体接続端子と前記第2の導体接続端子が接続されてなる導体接続部分の外周に密着して配置される補強絶縁部と、
を備えるプラグイン方式のケーブル接続部であって、
前記第1の導体接続端子は、前記第2の導体接続端子に挿入されるプラグ部と、前記プラグ部に連設された前記プラグ部よりも大径の第1大径部と、を有し、
前記第2の導体接続端子は、端面が前記第1の導体接続端子の段差面に対向する小径部と、前記小径部に連設された前記小径部よりも大径の第2大径部と、前記小径部と前記第2大径部の内部に前記プラグ部を受け入れるプラグ受容部と、を有し、
前記補強絶縁部は、ゴム絶縁部と、前記ゴム絶縁部の内周面に配置された内部電極と、を有し、
前記補強絶縁部の内部において、前記プラグ受容部に前記プラグ部が嵌合されたときに、前記第1の導体接続端子と前記第2の導体接続端子の外周面によって形成される空間に、前記内部電極の一部が挟持されており、
前記引留部は、前記プラグ部の外周面に脱落不能に配置された引留部材と、前記プラグ受容部の内周面に形成され前記引留部材が係合される溝部と、で構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ゴムブロック絶縁体を用いたプラグイン方式のケーブル接続部において、軸力に対するケーブル保持力を向上することができ、優れた長期安定性を実現することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るケーブル接続部の全体構成を示す図である。 図2A、図2Bは、第1の実施の形態の導体接続部材を構成する一組の導体接続端子を示す図である。 図3A~図3Cは、第1の実施の形態に係るケーブル接続部の施工工程を示す図である。 図4A、図4Bは、第2の実施の形態の導体接続部材を構成する一組の導体接続端子を示す図である。 図5A~図5Cは、第2の実施の形態に係るケーブル接続部の施工工程を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るケーブル接続部1Aの全体構成を示す半断面図である。なお、後述する第2の実施の形態に係るケーブル接続部1Bについても、概略構成は同様であるので、図1にまとめて示している。また、図1では説明の便宜上、導体接続部材20A、20Bの詳細構造、及び内部電極32A、32Bの詳細構造については省略している。
図1に示すように、第1の実施の形態に係るケーブル接続部1Aは、第1の電力ケーブル11の端末部、第2の電力ケーブル12の端末部、導体接続部材20A、補強絶縁部30A、及び保護ケース40等を備える。以下において、第1の電力ケーブル11と第2の電力ケーブル12を区別しない場合は、単に「電力ケーブル11、12」と称する。また、各電力ケーブル11、12から見て、ケーブル接続部1Aの軸方向における中央側を「先端側」、両端側を「後端側」と称する。
電力ケーブル11、12は、ゴム又はプラスチックで絶縁された電力ケーブル(例えば、CVケーブル)である。電力ケーブル11、12は、内側から順に、ケーブル導体111、121、内部半導電層(図示略)、ケーブル絶縁体112、122、外部半導電層113、123、ケーブル遮へい層114、124、及びケーブルシース115、125等を有する。電力ケーブル11、12の端末部が所定長で段剥ぎされることにより、各層が露出する。電力ケーブル11、12において、少なくともケーブルシース115、125及びケーブル遮へい層114、124を除く、外部半導電層113、123以降の内部が露出された部分を「ケーブルコア」と称する。
導体接続部材20Aは、第1の電力ケーブル11のケーブル導体111と第2の電力ケーブル12のケーブル導体121を電気的かつ機械的に接続する。導体接続部材20Aは、例えば銅、アルミニウム、銅合金、又はアルミニウム合金等からなる通電に適した導電性材料で形成される。導体接続部材20Aの外径(大径部21a、22aの外径(図2A、図2B参照))は、電力ケーブル11、12のケーブル絶縁体112、122の外径と同等である。
本実施の形態では、導体接続部材20Aは、プラグイン構造により脱抜不能に接続される一組の導体接続端子21、22で構成される(図2A、図2B参照)。第1の電力ケーブル11のケーブル導体111に圧縮接続される導体接続端子21を「第1の導体接続端子21」、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121に圧縮接続される導体接続端子22を「第2の導体接続端子22」と称する。なお、第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22の構造については後述する。
補強絶縁部30Aは、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22が接続されてなる導体接続部分の外周に密着して配置される。補強絶縁部30Aは、ゴム絶縁部31、内部電極32A、ストレスコーン部33、34、及び外部遮へい層35が一体的にモールド成形されたワンピースのゴムブロック絶縁体である。補強絶縁部30Aを形成するゴム材料には、例えば、シリコーンゴム又はエチレンプロピレンゴム(EPゴム)が好適である。
内部電極32A、ストレスコーン部33、34、及び外部遮へい層35(モールド成形の場合)は、モールド成形上、同じ材料(好ましくは半導電性ゴム)で形成するのが好ましい。また、ゴム絶縁部31も、これらと同じ種類の導電性を有さない絶縁材料で形成するのが好ましい。以下では、エチレンプロピレンゴム(EPゴム)を適用した場合について説明する。
補強絶縁部30Aは、全体として円筒形状を有する。補強絶縁部30Aの挿通孔30a(図3A参照)に、第1の導体接続端子21が装着された第1の電力ケーブル11の端末部、及び、第2の導体接続端子22が装着された第2の電力ケーブル12の端末部が圧入される。補強絶縁部30A(主としてゴム絶縁部31)の弾性力により、補強絶縁部30Aと電力ケーブル11、12のケーブルコアは密着する。すなわち、挿通孔30aの内径は、電力ケーブル11、12のケーブル絶縁体112、122の外径よりも若干小さく設定されている。これにより、ケーブル絶縁体112、122とゴム絶縁部31との絶縁界面が形成され、導体接続部材20Aに電気的に接続される内部電極32Aと、外部半導電層113、123に電気的に接続されるストレスコーン部33、34とにより、当該絶縁界面の電界を緩和している。
ゴム絶縁部31は、例えば絶縁性EPゴムで形成され、補強絶縁部30Aの大部分を占める。
内部電極32Aは、半導電性を有するゴム材料、例えば半導電性EPゴムで形成され、ゴム絶縁部31の軸方向中央部の内周面に配置される。内部電極32Aは、補強絶縁部30Aの弾性力により導体接続部材20Aと密着し、電気的に接続される。
本実施の形態では、内部電極32Aの軸方向中央部32aは、主要部(軸方向に延在する部分)から予め径方向内側に突出して形成されている(図3A~図3C参照、以下、「突出部32a」と称する)。突出部32aは、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22とが係合することにより形成される空間25(図2B参照)に収容される。なお、突出部32aは、周方向に連続してリング状に形成されてもよいし、断続的に点在して形成されてもよい。
突出部32aは、内部電極32Aの主要部と同じゴム材料(本実施の形態では半導電性EPゴム)で一体的に形成されてもよいし、主要部に金属片を埋め込んで形成されてもよい。なお、内部電極32Aの主要部に金属片を埋め込む場合、モールド成形により埋め込んでもよいし、主要部に凹部を形成して当該凹部に接着して埋め込んでもよい。
ストレスコーン部33、34は、例えば半導電性EPゴムで形成される。ストレスコーン部33、34は、接続部中央側に向かって拡径するベルマウス形状を有する。ストレスコーン部33は、第1の電力ケーブル11のケーブル絶縁体112から外部半導電層113に跨がり、端部がゴム絶縁部31の一端部(図1では右側端部)よりも外側に延出するように形成される。ストレスコーン部34は、第2の電力ケーブル12のケーブル絶縁体122から外部半導電層123に跨がり、端部がゴム絶縁部31の他端部(図1では左側端部)よりも外側に延出するように形成される。
外部遮へい層35は、例えば半導電性EPゴムで形成される。外部遮へい層35は、ゴム絶縁部31の外周面に配置され、少なくともストレスコーン部33、34の接続部中央側の端部(ストレスコーン部33、34の拡径している側の端部)間の長さよりも長く形成される。これにより、外部遮へい層35の端部が電気的な突起になるのを防止できる。なお、外部遮へい層35は、モールド成形に限らず、導電性の塗料を塗布することにより形成されてもよい。なお、本実施の形態では、外部遮へい層35の両端がストレスコーン部33、34と当接している縁切り無し構造について示しているが、外部遮へい層35の端部がストレスコーン部33又はストレスコーン部34のいずれか一方と当接する片端縁切り構造でもよいし、外部遮へい層35の両端部ともストレスコーン部33、34に当接しない両端縁切り構造でもよい。
ゴム絶縁部31、内部電極32A(突出部32aを除く)、及びストレスコーン部33、34のそれぞれの内周面は面一に形成される。ゴム絶縁部31、内部電極32A、及びストレスコーン部33、34の内周面によって、補強絶縁部30Aの挿通孔30a(図3A参照)が形成される。
保護ケース40は、電力ケーブル11、12の端末部及び補強絶縁部30Aを囲繞するように配置される。保護ケース40は、例えば銅管で形成され、その外周に防食のため例えばPVC層(図示略)が銅管と一体的に設けられる。保護ケース40は、銅管の端部、具体的にはPVC層の端部に跨るように、例えばテープ巻きによって防食層50を形成することにより、電力ケーブル11、12のケーブルシース115、125に固定される。さらに、補強絶縁部30Aと保護ケース40との間には防水混和物(符号略、例えばウレタン等の防水コンパウンド)が充填される。保護ケース40及び防水混和物により、ケーブル接続部1Aの遮水性が確保される。
電力ケーブル11、12のケーブル遮へい層114、124は、ここではワイヤーシールドで形成されている。ワイヤーシールドは複数本まとめて一括で編組線(符号略)の一方の端部とともに圧着スリーブ(符号略)にて圧着され、編組線の他方の端部は保護ケース40に半田付けされる。これにより、ケーブル遮へい層114、124は、保護ケース40と電気的に接続され、接地される。なお、ケーブル遮へい層114、124は、ワイヤーシールドに代えて、銅テープで形成されてもよい。
図2A、図2Bは、第1の実施の形態に係る導体接続部材20Aの構造を示す図である。図2Aは、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22が係合する前の状態を示す半断面図である。図2Bは、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22が係合した後の状態を示す半断面図である。なお、図2Bにおいては、説明の便宜上、圧縮された電力ケーブル11、12の図示を省略している。
図2A、図2Bに示すように、第1の導体接続端子21は、多段円柱形状を有する。本実施の形態では、第1の導体接続端子21は、小径部21a、大径部21b(第1大径部)及び圧縮部21gからなる多段円柱形状を有する。
小径部21aは、第2の導体接続端子22に挿入されるプラグ部分である。小径部21aは、外周面に、止め輪用凹部21d及び接触子用凹部21eを有する。止め輪用凹部21dに引留部材23が配置され、接触子用凹部21eに導体接触子24が配置される。止め輪用凹部21dは、引留部材23を収容しうる深さを有する。
本実施の形態では、小径部21aの先端側(第2の導体接続端子22に接続される側)に止め輪用凹部21dが配置され、後端側(大径部21bに連設される側)に接触子用凹部21eが配置されているが、これらの配置は逆であってもよい。小径部21aの先端側に導体接触子24を配置し、後端側に引留部材23を配置した場合、引留部材23と第2の導体接続端子22のプラグ受容口22dの内周面とが摺接する距離が短くなるので、プラグ受容口22dに擦過傷が生じるのを抑制することができる。
大径部21bは、小径部21aの後端側(図2A、図2Bでは右側)に連設され、小径部21aよりも外径が大きい。大径部21bの後端側には、第1の電力ケーブル11のケーブル導体111を圧縮接続するための圧縮部21gが連設される。本実施の形態では、圧縮部21gは、圧縮前においては後端側内部に、ケーブル導体受容口21cを有する有底円筒状となっており、大径部21bよりも小径である。圧縮部21gを大径部21bと同じ外径で形成し、大径部21bと圧縮部21gの間(具体的には圧縮部21gの先端側)に圧縮による大径部21bの変形を防止するための溝を設けて形成してもよい。
小径部21aと大径部21bの連設面21fは、略垂直に起立しており、段差面を形成している。第1の導体接続端子21の連設面21f(段差面)は、導体接続端子21、22同士を補強絶縁部30Aの内部で接続した後、後述する第2の導体接続端子22の小径部22aの端面に対向する面となる。また、連設面21fの径方向外側は、導体接続端子21、22同士を補強絶縁部30Aの内部で接続した後、後述する内部電極32Aの突出部32aの側面(軸方向に垂直な面)に対向する面となる(図3C参照)。
ケーブル導体受容口21cに第1の電力ケーブル11のケーブル導体111が挿入され、圧縮部21gが圧縮されることにより、第1の導体接続端子21に第1の電力ケーブル11のケーブル導体111が電気的かつ機械的に接続される。
図2A、図2Bに示すように、第2の導体接続端子22は、多段円柱形状を有する。本実施の形態では、第2の導体接続端子22は、小径部22a、大径部22b(第2大径部)及び圧縮部22gからなる多段円柱形状を有する。
小径部22a及び小径部22aに連設される大径部22bは、内部に、プラグ受容口22dを有する、第1の導体接続端子21の小径部21aを受け入れるプラグ受容部であり、有底円筒状となっている。プラグ受容口22dの長さは第1の導体接続端子21の小径部21aの長さと略同一又は若干長く形成されており、プラグ受容口22dの内径は第1の導体接続端子21の小径部21aの外径と略同一である。本実施の形態では、大径部22bに対応するプラグ受容口22dの内周面に、引留部材23が係合される止め輪用凹部22e(溝部)が形成されている。
圧縮部22gは、大径部22bの後端側(図2A、図2Bでは左側)に連設される。本実施の形態では、圧縮部22gは、圧縮前において大径部22bよりも小径であり、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121が圧縮接続される部分である。圧縮部22gを大径部22bと同じ外径で形成し、大径部22bと圧縮部22gの間(具体的には圧縮部22gの先端側)に圧縮による大径部22bの変形を防止するための溝を設けて形成してもよい。
圧縮部22gは、圧縮前においては後端側内部に、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121を受け入れるケーブル導体受容口22cを有する有底円筒状となっている。小径部22aと大径部22bの連設面22fは、略垂直に起立しており、導体接続端子21、22同士を補強絶縁部30Aの内部で接続した後、後述する内部電極32の突出部32aの側面(軸方向に垂直な面)に対向する面となる。ケーブル導体受容口22cに第2の電力ケーブル12のケーブル導体121が挿入され、圧縮部22gが圧縮されることにより、第2の導体接続端子22に第2の電力ケーブル12のケーブル導体121が電気的かつ機械的に接続される。
引留部材23は、例えば、端部同士が離間しており、弾性を有する、偏心形のC形のリングである。引留部材23は、第1の導体接続端子21を第2の導体接続端子22に係合させたときに、両者を脱抜不能に止着する。引留部材23は、第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22の各止め輪用凹部21d、22eとともに、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22の係合状態を保持する引留部として機能する。
引留部材23は、第1の導体接続端子21の止め輪用凹部21dに、取り付けられる。引留部材23は、外力のない無負荷状態では、端部同士が離間した状態であり、止め輪用凹部21dに取り付けても凹部の底部からは浮いた状態となる(図3A、図3C参照)。一方、引留部材23は、第1の導体接続端子21を第2の導体接続端子22に接続する際に、第2の導体接続端子22のプラグ受容口22dの内面から外力を受けると、弾性変形により縮径し、止め輪用凹部21dに沈み込んだ状態となる(図3B参照)。
導体接触子24は、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22を電気的に接続するための導通部材である。導体接触子24には、例えば、多面接触方式の接触子として知られているマルチラムバンドを適用できる。
図2Bに示すように、第2の導体接続端子22のプラグ受容口22d(プラグ受容部)に、第1の導体接続端子21の小径部21a(プラグ部)が嵌合されると、少なくとも第2の導体接続端子22の小径部22aの外周面を含むように凹状の空間25が形成される。本実施の形態では、小径部21aと大径部21bの連設面21f、小径部22aと大径部22bの連設面22f、及び小径部22aの外周面によって空間25が形成されている。空間25の軸方向の長さは、内部電極32Aの突出部32aの軸方向の長さと同等、又はそれ以下である。また、空間25の径方向の深さは、内部電極32Aの突出部32aの径方向の高さと同等、又はそれ以下である。これにより、内部電極32Aの突出部32aは、空間25によって挟持される(図3C参照)。
図3A~図3Cは、第1の実施の形態に係るケーブル接続部1Aの施工工程を示す図である。
まず、段剥ぎにより露出した第1の電力ケーブル11のケーブル導体111に第1の導体接続端子21を圧縮接続するとともに、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121に第2の導体接続端子22を圧縮接続する。また、第1の導体接続端子21に、引留部材23及び導体接触子24を取り付ける。
次に、図3Aに示すように、第1の導体接続端子21が装着された第1の電力ケーブル11の端末部と、第2の導体接続端子22が装着された第2の電力ケーブル12の端末部を、それぞれ、補強絶縁部30Aの挿通孔30aに圧入する。
第1の導体接続端子21の小径部21aが、第2の導体接続端子22のプラグ受容口22dに内挿される。内挿されるまでの過程において、第2の導体接続端子22の先端面(図2A、図2Bでは右側)が引留部材23に当接すると、引留部材23は内側に押圧され、止め輪用凹部21dに収容された状態となる(図3B参照)。
第1の電力ケーブル11の端末部及び第2の電力ケーブル12の端末部をさらに挿入すると、引留部材23が第2の導体接続端子22の止め輪用凹部22eに係合する(図3C参照)。すなわち、プラグイン構造により、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22は、脱抜不能に接続される。これにより、補強絶縁部30Aを引き裂いて、導体接続部20Aを解体しない限り、電力ケーブル11、12を引き抜くことはできなくなる。
このとき、内部電極32Aの突出部32aは、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22とで(具体的には、連設面21fと連接面22fとで)挟み込まれた状態となる。これにより、電力ケーブル11、12に軸力が生じても、この軸力によって補強絶縁部30Aとケーブルコア(特に、ケーブル絶縁体112、122)との界面状態は変化しないので、ケーブル接続部1の絶縁性は確保される。
このように、本実施の形態に係るケーブル接続部1Aは、第1の電力ケーブル11のケーブル導体111(第1のケーブル導体)に接続される第1の導体接続端子21と、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121(第2のケーブル導体)に接続され、第1の導体接続端子21と係合する第2の導体接続端子22と、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22の係合状態を保持する引留部材23及び止め輪用凹部21d、22e(引留部)と、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22が接続されてなる導体接続部分の外周に密着して配置される補強絶縁部30Aと、を備えるプラグイン方式のケーブル接続部である。
ケーブル接続部1Aにおいて、第1の導体接続端子21は、第2の導体接続端子22に挿入される小径部21a(プラグ部)と、小径部21aに連設された小径部21aよりも大径の大径部21b(第1大径部)と、を有する。第2の導体接続端子22は、端面が第1の導体接続端子21の段差面(本実施の形態では連設面21f)に対向する小径部22aと、小径部22aに連設された小径部22aよりも大径の大径部22b(第2大径部)と、小径部22aと大径部22b(第2大径部)の内部に小径部21a(プラグ部)を受け入れるプラグ受容口22d(プラグ受容部)と、を有する。補強絶縁部30Aは、ゴム絶縁部31と、ゴム絶縁部31の内周面に配置された内部電極32Aと、を有する。
補強絶縁部30の内部において、第2の導体接続端子22のプラグ受容口22d(プラグ受容部)に第1の導体接続端子21の小径部21a(プラグ部)が嵌合されたときに、小径部21a、22aによって形成される空間25に、内部電極32の一部が挟持されている。
ケーブル接続部1Aによれば、内部電極32Aの突出部32aが、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22とで挟み込まれた状態で保持されるので、軸力に対するケーブル保持力が高く、優れた長期安定性が実現される。特に、ケーブル接続部1Aは、275kV級以上の超高圧ケーブル用のケーブル接続部として有用である。
[第2の実施の形態]
図1に示すように、第2の実施の形態に係るケーブル接続部1Bは、第1の電力ケーブル11の端末部、第2の電力ケーブル12の端末部、導体接続部材20B、補強絶縁部30B、及び保護ケース40等を備える。ケーブル接続部1Bにおいて、第1の実施の形態に係るケーブル接続部1Aと同一又は対応する構成要素についての説明は省略する。ここでは、導体接続部材20Bの構造及び導体接続部材20Bと補強絶縁部30Bとの固定構造について重点的に説明する。
第2の実施の形態では、導体接続部材20Bは、プラグイン構造により脱抜不能に接続される一組の導体接続端子61、62で構成される(図4A、図4B参照)。第1の電力ケーブル11のケーブル導体111に圧縮接続される導体接続端子61を「第1の導体接続端子61」、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121に圧縮接続される導体接続端子62を「第2の導体接続端子62」と称する。
補強絶縁部30Bは、全体として円筒形状を有する。補強絶縁部30Bにおいて、内部電極32Bの内周面は面一に形成されている。補強絶縁部30Bの挿通孔30a(図5A参照)に、第1の導体接続端子61が装着された第1の電力ケーブル11の端末部、及び、第2の導体接続端子62が装着された第2の電力ケーブル12の端末部が圧入される。補強絶縁部30B(主としてゴム絶縁部31)の弾性力により、補強絶縁部30Bと導体接続部材20B及び電力ケーブル11、12のケーブルコアは密着する。
また、第2の実施の形態では、補強絶縁部30Bに第1の導体接続端子61及び第2の導体接続端子62を圧入することに伴い、第1、第2の導体接続端子61、62の外径と補強絶縁部30Bの内径との径差によって、内部電極32Bの一部が、補強絶縁部30Bの自己収縮力により径方向内側に戻ろうとする力が働く。これにより、内部電極32Bの軸方向中央部32bが径方向内側に突出し、空間65に挟持される(図6A~図6C参照)。この点が、内部電極32Aの内周面に予め形成された突出部32aが空間25に挟持される第1の実施の形態と異なる。すなわち、補強絶縁部30Bの挿通孔30aの内径は、導体接続部材20B及び電力ケーブル11、12のケーブルコアの外径よりも、第1の導体接続端子61及び第2の導体接続端子62の圧入に伴い軸方向中央部32bが径方向内側に突出する程度に小さく設定されている。
図4A、図4Bは、第2の実施の形態に係る導体接続部材20Bの構造を示す図である。図4Aは、第1の導体接続端子61と第2の導体接続端子62が係合する前の状態を示す半断面図である。図4Bは、第1の導体接続端子61と第2の導体接続端子62が係合した後の状態を示す半断面図である。なお、図4Bにおいては、説明の便宜上、圧縮された電力ケーブル11、12の図示を省略している。
図4A、図4Bに示すように、第1の導体接続端子61は、多段円柱形状を有する。第2の実施の形態では、第1の導体接続端子61は、小径部61a、大径部61b(第1大径部)及び圧縮部61gからなる多段円柱形状を有する。
小径部61aは、第2の導体接続端子62に挿入されるプラグ部分である。小径部61aは、先端側の第1小径部61hと、第1小径部61hの後端側に連設される第2小径部61iを有する。小径部61a(具体的には第1小径部61h)は、外周面に、止め輪用凹部61d及び接触子用凹部61eを有する。止め輪用凹部61dに引留部材23が配置され、接触子用凹部61eに導体接触子24が配置される。止め輪用凹部61dは、引留部材23を収容しうる深さを有する。
第2の実施の形態では、小径部61a(具体的には第1小径部61h)の先端側(第2の導体接続端子62に接続される側)に止め輪用凹部61dが配置され、後端側(大径部61b側)に接触子用凹部61eが配置されているが、これらの配置は逆であってもよい。小径部61aの先端側に導体接触子24を配置し、後端側に引留部材23を配置した場合、引留部材23と第2の導体接続端子62のプラグ受容口62dの内周面とが摺接する距離が短くなるので、プラグ受容口62dに擦過傷が生じるのを抑制することができる。
また、第1の導体接続端子61と第2の導体接続端子62を接続した後に、第2小径部61iの先端面(以下、「段差面61j」と称する)は、第2の導体接続端子62の小径部62aの端面に対向する。第2小径部61iの外径は、第2の導体接続端子62の小径部62aの外径と同じである。すなわち、第1の導体接続端子61と第2の導体接続端子62が係合したときに、小径部62аが段差面61jに当接し、第1の導体接続端子61の第2小径部61i(段部)と第2の導体接続端子62の小径部62aの外周面は、面一となる。
大径部61bは、小径部61a(第2小径部61i)に連設され、小径部61a(第2小径部61i)よりも外径が大きい。大径部61bの後端側には、第1の電力ケーブル11のケーブル導体111を圧縮接続するための圧縮部61gが連設される。第2の実施の形態においては、圧縮部61gは、圧縮前においては後端側内部に、ケーブル導体受容口61cを有する有底円筒状となっており、大径部61bよりも小径である。圧縮部61gを大径部61bと同じ外径で形成し、大径部61bと圧縮部61gの間(具体的には圧縮部61gの先端側)に圧縮による大径部61bの変形を防止するための溝を設けて形成してもよい。ケーブル導体受容口61cに第1の電力ケーブル11のケーブル導体111が挿入され、圧縮部61gが圧縮されることにより、第1の導体接続端子61に第1の電力ケーブル11のケーブル導体111が電気的かつ機械的に接続される。
小径部61a(第2小径部61i)と大径部61bの連設面61fは、後端側に向かって拡径するテーパー形状を有する。これにより、第1の導体接続端子61と第2の導体接続端子62を接続後に、補強絶縁部30Bの自己収縮力により、内部電極32Bの軸方向中央部32bが後述する空間65に嵌合しやすくすることができる(図5C参照)。
図4A、図4Bに示すように、第2の導体接続端子62は、多段円柱形状を有する。第2の実施の形態では、第2の導体接続端子62は、小径部62a、大径部62b(第2大径部)及び圧縮部62gからなる多段円柱形状を有する。
小径部62a及び小径部62aに連設される大径部62bは、内部に、プラグ受容口62dを有する、第1の導体接続端子61の小径部61aを受け入れるプラグ受容部であり、有底円筒状となっている。プラグ受容口62dの長さは第1の導体接続端子61の第1小径部61hの長さと略同一又は若干長く形成されており、プラグ受容口62dの内径は第1の導体接続端子61の第1小径部61hの外径と略同一である。第2の実施の形態では、大径部62bに対応するプラグ受容口62dの内周面に、引留部材23が係合される止め輪用凹部62e(溝部)が形成されている。
圧縮部62gは、大径部62bの後端側(図4A、図4Bでは左側)に連設される。第2の実施の形態では、圧縮部62gは、圧縮前において大径部62bよりも小径であり、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121が圧縮接続される部分である。圧縮部62gを大径部62bと同じ外径で形成し、大径部62bと圧縮部62gの間(具体的には圧縮部62gの先端側)に圧縮による大径部62bの変形を防止するための溝を設けて形成してもよい。
圧縮部62gは、圧縮前においては後端側内部に、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121を受け入れるケーブル導体受容口62cを有する有底円筒状となっている。ケーブル導体受容口62cに第2の電力ケーブル12のケーブル導体121が挿入され、圧縮部62gが圧縮されることにより、第2の導体接続端子62に第2の電力ケーブル12のケーブル導体121が電気的かつ機械的に接続される。
小径部62aと大径部62bの連設面62fは、後端側に向かって拡径するテーパー形状を有する。これにより、第1の導体接続端子61と第2の導体接続端子62を接続後に、補強絶縁部30Bの自己収縮力により、内部電極32Bの軸方向中央部32bが後述する空間65に嵌合しやすくすることができる(図5C参照)。
図4Bに示すように、第2の導体接続端子62のプラグ受容口62d(プラグ受容部)に、第1の導体接続端子61の小径部61a(プラグ部)が嵌合されると、少なくとも第2の導体接続端子62の小径部62aの外周面を含むように凹状の空間65が形成される。本実施の形態では、小径部61a(第2小径部61i)と大径部61bの連設面61f、小径部62aと大径部62bの連設面62f、第2小径部61iの外周面、及び小径部62aの外周面によって空間65が形成されている。
図5A~図5Cは、第2の実施の形態に係るケーブル接続部1Bの施工工程を示す図である。
まず、段剥ぎにより露出した第1の電力ケーブル11のケーブル導体111に第1の導体接続端子61を圧縮接続するとともに、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121に第2の導体接続端子62を圧縮接続する。また、第1の導体接続端子61に、引留部材23及び導体接触子24を取り付ける。
次に、図5Aに示すように、第1の導体接続端子61が装着された第1の電力ケーブル11の端末部と、第2の導体接続端子62が装着された第2の電力ケーブル12の端末部を、それぞれ、補強絶縁部30Bの挿通孔30aに圧入する。補強絶縁部30Bの挿通孔30aの内径は、第1の導体接続端子61の外径(大径部61bの外径)及び第2の導体接続端子62の外径(大径部62bの外径)よりも小さく、本実施の形態では、更に第2小径部61i及び小径部62aの外径より小さい。よって、第1の導体接続端子61及び第2の導体接続端子62を補強絶縁部30Bに圧入することに伴い、第1、第2の導体接続端子61、62の大径部61b、62bの外周面に当接する部分(内部電極32Bの内周面)が径方向外側に押し広げられ、押し広げられた部分の内部電極32Bは、補強絶縁部30Bの自己収縮力により、径方向内側に戻ろうとする力が働く。
第1の導体接続端子61の小径部61aが、第2の導体接続端子62のプラグ受容口62dに内挿される。内挿されるまでの過程において、第2の導体接続端子62の先端面(図4A、図4Bでは右側)が引留部材23に当接すると、引留部材23は内側に押圧され、止め輪用凹部61dに収容された状態となる(図5B参照)。
第1の電力ケーブル11の端末部及び第2の電力ケーブル12の端末部をさらに挿入すると、引留部材23が第2の導体接続端子62の止め輪用凹部62eに係合する(図5C参照)。すなわち、プラグイン構造により、第1の導体接続端子61と第2の導体接続端子62は、脱抜不能に接続される。これにより、補強絶縁部30Bを引き裂いて、導体接続部20Bを解体しない限り、電力ケーブル11、12を引き抜くことはできなくなる。
このとき、内部電極32Bの軸方向中央部32bは、補強絶縁部30Bの自己収縮力により、径方向内側に突出し、第1の導体接続端子61と第2の導体接続端子62により形成される空間65に適合するように嵌り込み、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22とで(具体的には、連設面61fと連設面62fとで)挟み込まれた状態となる。これにより、電力ケーブル11、12に軸力が生じても、この軸力によって補強絶縁部30Bとケーブルコア(特に、ケーブル絶縁体112、122)との界面状態は変化しないので、ケーブル接続部1Bの絶縁性は確保される。
このように、本実施の形態に係るケーブル接続部1Bは、第1の電力ケーブル11のケーブル導体111(第1のケーブル導体)に接続される第1の導体接続端子61と、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121(第2のケーブル導体)に接続され、第1の導体接続端子61と係合する第2の導体接続端子62と、第1の導体接続端子61と第2の導体接続端子62の係合状態を保持する引留部材23及び止め輪用凹部61d、62e(引留部)と、第1の導体接続端子61と第2の導体接続端子62が接続されてなる導体接続部分の外周に密着して配置される補強絶縁部30Bと、を備えるプラグイン方式のケーブル接続部である。
ケーブル接続部1Bにおいて、第1の導体接続端子61は、第2の導体接続端子62に挿入される小径部61a(プラグ部)と、小径部61aに連設された小径部61aよりも大径の大径部61b(第1大径部)と、を有する。第2の導体接続端子62は、端面が第1の導体接続端子61の段差面61jに対向する小径部62aと、小径部62aに連設された小径部62aよりも大径の大径部62b(第2大径部)と、小径部62aと大径部62b(第2大径部)の内部に小径部61a(プラグ部)を受け入れるプラグ受容口62d(プラグ受容部)と、を有する。補強絶縁部30Bは、ゴム絶縁部31と、ゴム絶縁部31の内周面に配置された内部電極32Bと、を有する。
補強絶縁部30Bの内部において、第2の導体接続端子62のプラグ受容口62d(プラグ受容部)に第1の導体接続端子61の小径部61a(プラグ部)が嵌合されたときに、小径部61a、62aによって形成される空間65に、内部電極32Bの一部が挟持されている。
ケーブル接続部1Bによれば、内部電極32Bの軸方向中央部32bは、補強絶縁部30Bの自己収縮力により径方向内側に突出し、空間65に挟持されることで、第1の導体接続端子61と第2の導体接続端子62とで挟み込まれた状態で保持されるので、軸力に対するケーブル保持力が高く、優れた長期安定性が実現される。特に、ケーブル接続部1Bは、275kV級以上の超高圧ケーブル用のケーブル接続部として有用である。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、ケーブル接続部1、2において、第1の導体接続端子21、61と第2の導体接続端子22、62の係合状態を保持するための構造は、実施の形態で説明した引留構造に限定されず、プラグイン接続後に脱抜不能となる構造であればよい。
また例えば、第1、第2の実施の形態においては、ゴム材料(絶縁性、半導電性ともに)としてエチレンプロピレンゴム(EPゴム)を用いた場合について説明したが、シリコーンゴムを用いてもよい。また、導体接触子23としてマルチラムバンド(マルチコンタクト)を用いた場合について説明したが、これに限定されず、例えば、コイルスプリング状の接触子を用いてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1A、1B ケーブル接続部
11、12 電力ケーブル
111、121 ケーブル導体
112、122 ケーブル絶縁体
113、123 外部半導電層
114、124 ケーブル遮へい層
115、125 ケーブルシース
20A、20B 導体接続部
21、61 第1の導体接続端子
22、62 第2の導体接続端子
23 引留部材
24 導体接触子
30A、30B 補強絶縁部
31 ゴム絶縁部
32A、32B 内部電極
32a 突出部
32b 軸方向中央部
33、34 ストレスコーン部
35 外部遮へい層

Claims (6)

  1. 第1のケーブル導体に接続される第1の導体接続端子と、
    第2のケーブル導体に接続され、前記第1の導体接続端子と係合する第2の導体接続端子と、
    前記第1の導体接続端子と前記第2の導体接続端子の係合状態を保持する引留部と、
    前記第1の導体接続端子と前記第2の導体接続端子が接続されてなる導体接続部分の外周に密着して配置される補強絶縁部と、
    を備えるプラグイン方式のケーブル接続部であって、
    前記第1の導体接続端子は、前記第2の導体接続端子に挿入されるプラグ部と、前記プラグ部に連設された前記プラグ部よりも大径の第1大径部と、を有し、
    前記第2の導体接続端子は、端面が前記第1の導体接続端子の段差面に対向する小径部と、前記小径部に連設された前記小径部よりも大径の第2大径部と、前記小径部と前記第2大径部の内部に前記プラグ部を受け入れるプラグ受容部と、を有し、
    前記補強絶縁部は、ゴム絶縁部と、前記ゴム絶縁部の内周面に配置された内部電極と、を有し、
    前記補強絶縁部の内部において、前記プラグ受容部に前記プラグ部が嵌合されたときに、前記第1の導体接続端子と前記第2の導体接続端子の外周面によって形成される空間に、前記内部電極の一部が挟持されており、
    前記引留部は、前記プラグ部の外周面に脱落不能に配置された引留部材と、前記プラグ受容部の内周面に形成され前記引留部材が係合される溝部と、で構成されていることを特徴とするケーブル接続部。
  2. 前記内部電極は、主要部と、前記主要部から予め径方向内側に突出して形成された突出部を有し、
    前記空間は、少なくとも前記小径部の外周面を含んで形成され、
    前記空間に、前記突出部が挟持されていることを特徴とする請求項1に記載のケーブル接続部。
  3. 前記内部電極の主要部は、半導電性のゴム材料で形成され、
    前記突出部は、前記ゴム材料と同じ材料で形成されていることを特徴とする請求項2に記載のケーブル接続部。
  4. 前記内部電極の主要部は、半導電性のゴム材料で形成され、
    前記突出部は、前記主要部に金属片を埋め込んで形成されていることを特徴とする請求項2に記載のケーブル接続部。
  5. 前記内部電極の軸方向中央部は、前記補強絶縁部の自己収縮力により径方向内側に突出し、前記空間に挟持されることを特徴とする請求項1に記載のケーブル接続部。
  6. 前記第1の導体接続端子と前記第2の導体接続端子との間に介在し、前記第1の導体接続端子と前記第2の導体接続端子を電気的に接続する導体接触子を備えることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のケーブル接続部。
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