JP2012029486A - ケーブル接続部 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴムブロックの部位に応じて安定した面圧の確保を図る。
【解決手段】ケーブル接続部は、導体接続部4の外周にゴムブロック1を備えている。ゴムブロックの外周には、ロールスプリングテープの重ね巻きにより形成される複数の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eが長手方向に沿って微小の間隙gをおいて設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ケーブル接続部に係わり、特に、高圧CVケーブル(架橋ポリエチレンケーブル)の導体接続部の外周にゴムブロックを備えるケーブル接続部に関する。
従来から、66kV以上の高圧CVケーブルの中間接続部のコンパクト化及び高信頼度化等を図る観点から、ゴムの自己収縮力を利用した、いわゆるワンピース・プレモールド形のゴムブロックを適用したゴムブロック絶縁形中間接続部が実施されている(例えば、特許文献1、2)。
図5は、このようなゴムブロック絶縁形中間接続部の要部縦断面図を示している。同図において、このゴムブロック絶縁形中間接続部は、一対のケーブル導体100a、100bを接続スリーブ200で圧縮接続して成る高圧CVケーブルの導体接続部300と、この導体接続部300の外周に一対のケーブル絶縁体400a、400bの外周間に跨って差込み装着された円筒状のゴムブロック500とを備えている。
ここで、上記のゴムブロック500は、シリコーンゴム材料から成る円筒状の主絶縁体600と、この主絶縁体600の中央部の内周面に一体に埋め込み成形された半導電性シリコーンゴム材料から成る内部半導電体700と、主絶縁体600の両端部の内周面に一体に埋め込み成形された半導電性シリコーンゴム材料から成るストレスコーン800a、800bと、主絶縁体600の外周に設けられた半導電塗料の塗布層または半導電ゴム層などから成る外部半導電体800とを備えている。なお、ゴムブロック500の挿通部の内径は、ケーブル絶縁体400a、400bの外径より小径とされている。
このような構成のゴムブロック500は、図5(a)に示すように、スパイラルコア900等の拡径治具を用いることによってケーブル接続部として機能させる前に事前に拡径されている。しかして、予め拡径されたゴムブロック500は、図5(b)に示すように、導体接続部300の外周に一対のケーブル絶縁体400a、400bの外周間に跨って配置され、スパイラルコア900をゴムブロック500の端部より引き抜くことで、矢印で示すように、ゴムの自己収縮力によりケーブル絶縁体400a、400bの外周に適宜面圧が付与されて密着され、このようなゴムブロック500のケーブル絶縁体400a、400b外周への収縮・密着により、図5(c)に示すように、ゴムブロック絶縁形中間接続部における絶縁性能が確保されている。
このような構成のゴムブロック500によれば、施工現場において、特殊工具を必要とせずに、スパイラルコア900を引き抜くだけで容易にゴムブロック500をケーブル絶縁体400a、400bの外周に収縮・密着させることができることから施工性に優れている。
しかしながら、ゴムブロック絶縁形中間接続部をより簡易的にかつ安価に構成するには、このような構成のゴムブロック絶縁形中間接続部においては、次のような難点があった。
第1に、スパイラルコア900により、ゴムブロック500を大きく拡径する必要があり、また、ゴムブロック500を大きく拡径した状態で長期に亘って保管すると、ゴムブロック500の自己締付力が低下する。
第2に、ゴムブロック500の収縮力の経年劣化を考慮し、安全を見込んでゴムブロック500を伸び特性の優れた材料で形成すると、全体的に材料費や加工費が高くなる。
第3に、スパイラルコア900の挿入工程が必要になり、スパイラルコア900の材料費とも相俟って全体的にコストアップになる。
一方、ケーブル絶縁体とゴムブロックの界面に生じる空隙をなくし、ケーブル絶縁体へのゴムブロックの密着力の低下を防止するものとしては、(イ)ゴムブロックの外周に金属製の締付本体を装着するものや(例えば特許文献3)、(ロ)ゴムブロックの外周に締付プレートを装着するものが知られている(例えば特許文献4)。
しかしながら、(イ)の締付本体を装着するものにおいては、別途、締付本体を径方向内方に締め付ける手段(締付バンド)が必要になり、(ロ)の締付プレートを装着するものにおいても、(イ)と同様に、締付プレートを別途、締付バンドで締着しなければならないという難点があり、また、これらの締付バンドによる締め付けでは、経年劣化でゴムブロックがへたってくると、ゴムに締付力が伝わらず、改めて締付金具を締め直さないと締付本体または締付プレートが緩んでしまうというおそれがある。
特開2000−37029号公報 特開2008−61416号公報 特開2008−271749号公報 特開平10−14080号公報
本発明は、上述の難点を解決するためになされたもので、ゴムブロックの部位に応じて安定した面圧を確保することができる上、経年劣化によるゴムブロックの収縮力を補完することができ、ゴムブロックの径差を小さくした設計を可能とすることでゴムブロックのスライド挿入をも可能にできるケーブル接続部を提供することを目的としている。
本発明の第1の態様であるケーブル接続部は、導体接続部の外周にゴムブロックを備えるケーブル接続部において、ゴムブロックの外周には、ロールスプリングテープの重ね巻きにより形成される複数の筒状巻締層が長手方向に沿って微小の間隙をおいて設けられているものである。
本発明の第2の態様は、第1の態様であるケーブル接続部において、ロールスプリングテープは、ゴムブロックの外周に重ね巻きされる前の状態において、それ自身の内径がゴムブロックの外径よりも小さくなるように円筒状に重ね巻きされているものである。
本発明の第3の態様は、第1の態様または第2の態様であるケーブル接続部において、間隙は、ゴムブロックの電界強度が高い位置と対応する箇所からずれた位置に存在するものである。
本発明の第4の態様は、第1の態様乃至第3の態様の何れかの態様であるケーブル接続部において、複数の筒状巻締層のうち、ゴムブロックの電界強度が高い位置と対応する箇所に設けられる筒状巻締層の巻締力は、ゴムブロックの電界強度が低い位置と対応する箇所に設けられる筒状巻締層の巻締力よりも大きいものである。
本発明の第5の態様は、第1の態様乃至第4の態様の何れかの態様であるケーブル接続部において、ゴムブロックは両端にストレスコーンを備え、複数の筒状巻締層のうち、ストレスコーンの立ち上がり部と対応する箇所に設けられる筒状巻締層の巻締力は、他の箇所に設けられる筒状巻締層の巻締力よりも大きいものである。
本発明の第6の態様は、第1の態様乃至第5の態様の何れかの態様であるケーブル接続部において、ロールスプリングテープの幅は、作業者の手の幅と同程度とされているものである。
本発明の第1の態様乃至第6の態様のケーブル接続部によれば、次のような効果がある。
第1に、ゴムブロックの外周にロールスプリングテープの重ね巻きにより形成される複数の筒状巻締層を設けることで、すなわちゴムブロックの外周に全長に亘ってセグメント化された複数の筒状巻締層を設けることで、ゴムブロックの部位に応じて安定した面圧を確保することができる。
第2に、ゴムブロックの外周から強制的に径方向内方に向けて締付力を付与することで、経年劣化によるゴムブロックの収縮力を補完し、ひいては面圧の経年劣化にも対応させることができる。
第3に、複数の筒状巻締層でゴムブロックの面圧を補完することで、ゴムブロックの締付力を小さくすることができ、ひいてはケーブル絶縁体の外径に対するゴムブロックの径差を小さくした設計が可能となり、スパイラルコアを装着していない状態、すなわちゴムブロックを拡径していない状態でもゴムブロックのスライド挿入も可能となることで、スパイラルコアなどの拡径保持部材を不要とすることができ、全体としてコストダウンを図ることができる。
第4に、ゴムブロック外周にロールスプリングテープを重ね巻きすることで、容易に複数の筒状巻締層を形成することができることから、複数の筒状巻締層の形成に専用の治具などが不要となり、また複数の筒状巻締層の形成に特別なスキルも必要がなくなる。
第5に、複数の筒状巻締層は、セグメント化されているので、比較的大きな面圧が必要な箇所(ストレスコーンの立ち上がり部など)には締付力が大きな筒状巻締層を配設し、その他の部位には締付力が小さな筒状巻締層を配設することで、面圧のコントロールを図ることができる。
第6に、従来のようにスパイラルコアによる拡径保管が不要となることで、拡径によるゴムの経年劣化の危惧がなくなり、使用状態においても収縮力の経年劣化の心配がなくなる。すなわち、複数の筒状巻締層により、常時径方向内方に向けて締付力が作用することから、ゴムがへたった場合でも、改めて締め直す必要がなくなる。
本発明におけるゴムブロックの縦断面図。 図1に示すゴムブロックを用いた高圧CVケーブルの中間接続部の説明図で、分図(a)は高圧CVケーブルの中間接続部の縦断面図、分図(b)は高圧CVケーブルの中間接続部の一部断面図。 本発明におけるロールスプリングテープの説明図で、分図(a)はロールスプリングテープの正面図、分図(b)はロールスプリングテープの側面図。 本発明におけるロールスプリングテープをゴムブロックの外周に重ね巻きしている状態を示す斜視図。 従来の高圧CVケーブルの中間接続部の説明図で、分図(a)はゴムブロックが拡径されている状態を示す縦断面図、分図(b)はゴムブロックからスパイラルコアを引き抜いている状態を示す縦断面図、分図(c)はゴムブロックがケーブル絶縁体の外周に装着された状態を示す縦断面図。
以下、本発明のケーブル接続部を適用した最良の実施の形態例について、図面を参照して説明する。
[実施例1]
図1は、66kVの高圧CVケーブルの中間接続部に好適するゴムブロックの縦断面図である。
同図において、本発明におけるゴムブロック1は、円筒状の絶縁筒11と、絶縁筒11の中央部内周に絶縁筒11と同心状に一体に埋め込み成型される円筒状の内部半導電層12と、絶縁筒11の一端部側に絶縁筒11と同心状に一体に埋め込み成型されるラッパ状の第1のストレスコーン13aと、絶縁筒11の他端部側に第1のストレスコーン13aと対向し絶縁筒11と同心状に一体に埋め込み成型されるラッパ状の第2のストレスコーン13bと、絶縁筒11の中央部外周に絶縁筒11と同心状に一体に成型される円筒状の外部半導電層14とを備えている。
絶縁筒11は、弾性材、例えばシリコーンゴム材料で形成されている。また、内部半導電層12および外部半導電層14は、それぞれ半導電性の弾性材、例えば半導電性シリコーンゴム材料で形成され、内部半導電層12の内周面は絶縁筒11の内周面と面一になるように形成され、外部半導電層14の内周面は絶縁筒11の外周面と面一になるように形成されている。また、第1、第2のストレスコーン13a、13bは、それぞれ半導電性の弾性材、例えば半導電性シリコーンゴム材料で形成され、それぞれ、第1、第2のストレスコーン13a、13bの小径部側の内周面は絶縁筒11の内周面とそれぞれ面一になるように形成されている。さらに、第1、第2のストレスコーン13a、13bの内周面には、それぞれ絶縁筒11の端部側から中央部外周側に向かって滑らかに拡径する円弧状内周面を有する電界緩和部130a、130bが設けられており、第1、第2のストレスコーン13a、13bの大径部側131a、131bが絶縁筒11内において内部半導電層12を挟んで対向するように配置され、第1、第2のストレスコーン13a、13bの絶縁筒11の端部側、すなわち第1、第2のストレスコーン13a、13bの小径部側132a、132bが絶縁筒11の端部の内周部から軸方向外方に向けて延出するように形成されている。
このようにして得られるゴムブロック1の内径は、被装着部としての後述するケーブル絶縁体22a、22bの外径に対して、1.5〜2.0mm程度の径差が設けられている。
なお、この実施例では、外部半導電層14は、ゴムブロック1の片端部の外周を除く部分に、すなわち第1のストレスコーン13aの大径部側131aの近傍位置から第2のストレスコーン13bの外周に接触する位置に跨って設けられている、いわゆる片端縁切り構造であるが、ゴムブロックの外周に全長に亘って両端の第1、第2のストレスコーン13a、13bに接触するように設ける、いわゆる縁切り無し構造でもよく、また、第1のストレスコーン13aの大径部側131aの近傍位置から第2のストレスコーン13bの大径部側131bの近傍位置に跨って設けられている、いわゆる両端縁切り構造でもよい。更に、当該外部半導電層14は、半導電性シリコーンゴム材料に代えて半導電塗料の塗布層などで形成してもよい。すなわち外部半導電層14の構造は限定されない。
図2は、本発明におけるゴムブロックを用いた66kVの高圧CVケーブルの中間接続部の一部断面図を示している。なお、同図において、図1と共通する部分には同一の符合を付して詳細な説明を省略する。
図2において、66kVの高圧CVケーブルの中間接続部は次のようにして形成されている。
先ず、接続すべき一対の高圧CVケーブル2a、2bは、それぞれケーブル導体21a、21bと、ケーブル導体21a、21bの外周に順次設けられたケーブル内部半導電体(不図示)、ケーブル絶縁体22a、22b、ケーブル外部半導電体23a、23b、ケーブル遮蔽層(不図示)およびケーブルシース(不図示)を備えている。
次に、接続すべき一対の高圧CVケーブル2a、2bは段剥処理することでそれぞれケーブル遮蔽層(不図示)、ケーブル外部半導電体23a、23b、ケーブル絶縁体22a、22bおよびケーブル導体21a、21bが露出されている。
そして、露出されたケーブル導体21a、21bを接続スリーブ3で圧縮接続することで高圧CVケーブルの導体接続部4が得られる。なお、接続スリーブ3の外周には、内部半導電層12と接続スリーブ3間の隙間を埋めるため、すなわち内部半導電層12と接続スリーブ3とを電気的に接触するための半導電性若しくは導電性のスペーサ(不図示)が設けられている。
しかして、予め一方のCVケーブル側に嵌挿しておいたゴムブロック1を正規位置まで、すなわちゴムブロック1の中央部が導体接続部4の中央部と対応する位置までスライド移動させる。これにより、ゴムブロック1の内径が自己圧縮力により縮径し、内部半導電層12の内周がスペーサ(不図示)を介して導体接続部4に電気的に接触すると共に絶縁筒11の内周がケーブル絶縁体22a、22bの外周に接触し、さらに第1、第2のストレスコーン13a、13bの小径部側132a、132bの内周がケーブル外部半導電体23a、23bに接触することになる。このゴムブロックを装着する際のケーブル外部半導電体23a、23bのケーブル先端側は、一旦剥いだ所定の部分を半導電材料で再生したものを適用してもよい。
このようにして導体接続部4の外周に装着されたゴムブロック1の外周には、例えば第1〜第5の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eがゴムブロック1の長手方向に沿って設けられている。この場合、隣接する筒状巻締層間に例えば5mm程度の微小の間隙を設けることで、全体としてゴムブロック1の全長に亘ってセグメント化された筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eが設けられることになる。
第1〜第5の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eは、それぞれ例えば図3に示すロールスプリングテープ6の重ね巻きにより形成されている。
同図において、ロールスプリングテープ6は、例えば厚さが0.4mm程度で、幅が90mm程度のステンレステープから成り、それ自身がゴムブロック1の外周に重ね巻きされる前の状態においては、それ自身の内径がゴムブロック1の外径より小さくなるようにコイル状に巻かれている。この実施例においては、巻数が例えば9ターンとなるようにコイル状に巻かれ、コイルの内径Φはゴムブロック1の外径の75%〜90%程度とされている。なお、図中、符号6aはロールスプリングテープ6の終端部における面取り部を示している。
このようにコイル状に巻かれたロールスプリングテープ6は、例えば図4に示すように、作業者が例えば片手でロールスプリングテープ6を持ちながら、これをゴムブロック1の外周に重ね巻き(例えば9ターン)することにより第1〜第5の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eが形成される。
ここで、ロールスプリングテープ6としては、幅が作業者の手の幅と同程度のものを使用することが好ましい。本実施例においては、ロールスプリングテープ6の幅を例えば90mm程度とすることで、作業者が当該ロールスプリングテープ6を片手で持ちながらゴムブロック1の外周に容易に重ね巻きすることができる。なお、ロールスプリングテープ6の幅をこれより大幅にすると、一人での作業が困難になり、二人がかりでロールスプリングテープ6を重ね巻きしなければならなくなり、作業性が悪くなるおそれがある。他方、ロールスプリングテープ6の幅をこれより小幅にすると、ロールスプリングテープ6の巻締箇所が多くなり、部品点数が増加するという不都合の他、面圧を大きくしたい部分に後述する間隙gを設けなければならず、ひいては電界強度に応じた面圧付与ができないという不都合がある。すなわち、例えば従来ケーブル遮蔽層の部分に適用されている小幅のロールスプリングの内径を大きくして単純にゴムブロックの外周に適用する場合などにこのような不都合がある。
次に、第1〜第5の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eをゴムブロック1の外周に設ける場合は、隣接する筒状巻締層間に生ずる間隙gが、ゴムブロック1の電界強度が高い位置と対応する箇所からずれた位置に存在させる必要がある。当該間隙gを、ゴムブロック1の電界強度が高い位置と対応する箇所に存在させると、当該間隙gと対応する箇所におけるゴムブロック1の径方向内方に向かう締付力が弱くなる結果、ゴムブロック1の電界強度が高い部分に集中的に面圧を加えることができなくなり、ひいては部分放電性能の低下につながるおそれがあるからである。この実施例では、ゴムブロック1の電界強度は、第1、第2のストレスコーン13a、13bの立ち上がり部133a、133bが高くなるところ、当該間隙gを、ゴムブロック1の電界強度が高い位置、すなわち第1、第2のストレスコーン13a、13bの立ち上がり部133a、133bをとおる第1、第2の鉛直面L1a、L1bからずれた位置に存在させている。また、ゴムブロック1の内部半導電層12の内周の両側端部12a、12b(以下図中左側の内周端部12aを「第1の内周端部12a」といい、図中右側の内周端部12bを「第2の内周端部12b」という。)近傍がケーブル絶縁体22a、22bに密着していないと、当該部分に空隙が生じ、絶縁筒11、内部半導電層12、空隙が交わるトリプルジャンクションに電界が集中し電界強度が高い位置となるおそれがあるところ、当該間隙gを、ゴムブロック1の電界強度が高い位置、すなわち内部半導電層12の第1、第2の内周端部12a、12bをとおる第3、第4の鉛直面L2a、L2bからずれた位置に存在させている。
これにより、第1のストレスコーン13aの立ち上がり部133aに対応する箇所に第1の筒状巻締層5aの略中央部が、内部半導電層12の第1の内周端部12aに対応する箇所に第2の筒状巻締層5bの略中央部が、内部半導電層12の第2の内周端部12bに対応する箇所に第4の筒状巻締層5dの略中央部が、第2のストレスコーン13bの立ち上がり部133bに対応する箇所に第5の筒状巻締層5bの略中央部がそれぞれ配置されることになり、ひいては対応する筒状巻締層の径方向内方に向かう巻締力によりゴムブロック1の電界強度が高い部分に集中的に面圧を加えることが可能になる。
次に、この実施例においては、複数個の筒状巻締層のうち、ゴムブロック1の電界強度が高い位置と対応する箇所に設けられる筒状巻締層の巻締力は、ゴムブロック1の電界強度が低い位置と対応する箇所に設けられる筒状巻締層の巻締力よりも大きくなるように設定されている。これにより、面圧のコントロールをすることができる。具体的には、第1、第2のストレスコーン13a、13bの立ち上がり部133a、133bと対応する箇所に設けられる第1、第5の筒状巻締層5a、5eおよび内部半導電層12の第1、第2の内周端部12a、12bと対応する箇所に設けられる第2、第4の筒状巻締層5b、5dの巻締力は、ゴムブロック1の電界強度が低い位置(内部半導電層12の中央部)と対応する箇所に設けられる第3の筒状巻締層5cの巻締力よりも大きくなるように設定されている。なお、第1〜第5の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eの巻締力は、ロールスプリングテープ6の材質、ロールスプリングテープ6のターン数の増減、若しくはロールスプリングテープ6の厚さの調整などにより、筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eの巻締力を調整することができる。なお、内部半導電層12の第1、第2の内周端部12a、12bと対応する箇所に設けられる第2、第4の筒状巻締層5b、5dの巻締力は、ゴムブロック1とケーブル絶縁体22a、22bとの界面に空隙が残らない程度に締め付ければよく、一方、第1、第2のストレスコーン13a、13bの立ち上がり部133a、133bと対応する箇所に設けられる第1、第5の筒状巻締層5a、5eの巻締力は、ストレスコーン13a、13bの立ち上がり部133a、133bが本実施の形態のケーブル接続部の中で最も電界強度が高い箇所となるため、大きい必要がある。よって、第1、第2のストレスコーン13a、13bの立ち上がり部133a、133bと対応する箇所に設けられる第1、第5の筒状巻締層5a、5eの巻締力は、内部半導電層12の第1、第2の内周端部12a、12bと対応する箇所に設けられる第2、第4の筒状巻締層5b、5dの巻締力よりも大きい方がより好ましい。
このような構成のケーブル接続部によれば、次のような効果がある。
第1に、ゴムブロック1の外周にロールスプリングテープ6の重ね巻きにより形成される第1〜第5の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eを設けることで、すなわちゴムブロック1の外周に全長に亘ってセグメント化された筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eを設けることで、ゴムブロック1の部位に応じて安定した面圧を確保することができる。
第2に、ゴムブロック1の外周から強制的に径方向内方に向けて締付力を付与することで、経年劣化によるゴムブロック1の収縮力を補完し、ひいては面圧の経年劣化にも対応させることができる。
第3に、第1〜第5の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eでゴムブロック1の面圧を補完することで、ゴムブロック1の締付力を小さくすることができ、ひいてはケーブル絶縁体の外径に対するゴムブロック1の径差を小さくした設計が可能となり、スパイラルコアを装着していない状態、すなわちゴムブロックを拡径していない状態でもゴムブロック1のスライド挿入も可能となることで、スパイラルコアなどの拡径保持部材を不要とすることができ、全体としてコストダウンを図ることができる。
第4に、ゴムブロック1外周にロールスプリングテープ6を重ね巻きすることで、容易に第1〜第5の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eを形成することができることから、第1〜第5の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eの形成に専用の治具などが不要となり、また第1〜第5の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eの形成に特別なスキルも必要がなくなる。
第5に、第1〜第5の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eは、セグメント化されているので、比較的大きな面圧が必要な箇所(ストレスコーンの立ち上がり部など)には締付力が大きな筒状巻締層5a、5b、5d、5eを配設し、その他の部位には締付力が小さな筒状巻締層5cを配設することで、面圧のコントロールを図ることができる。
第6に、従来のようにスパイラルコアによる拡径保管が不要となることで、拡径によるゴムの経年劣化の危惧がなくなり、使用状態においても収縮力の経年劣化の心配がなくなる。すなわち、第1〜第5の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eにより、常時径方向内方に向けて締付力が作用することから、ゴムがへたった場合でも、改めて締め直す必要がなくなる。
第7に、自己圧縮方式のスライドタイプで高圧CVケーブルの接続部を組み立てることができることから、従前のように、スパイラルコア900などの拡径保持部材が不要となり、当該スパイラルコアのゴムブロックへの挿入工程および材料費を省略することができ、全体的にコストダウンとなる。
前述の実施例においては、図面に示した特定の実施の形態をもって本発明を説明しているが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、次のように構成してもよい。
第1に、前述の実施例においては、ステンレス製のロールスプリングテープ6で第1〜第5の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eを形成しているが、例えばリン青銅製のロールスプリングテープ6で筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eを形成してもよい。
第2に、前述の実施例においては、ゴムブロック1の外周に第1〜第5の筒状巻締層5a、5b、5c、5d、5eが設けられているが、筒状巻締層の形成個数はこれより多くても少なくてもよい。但し、高圧CVケーブルの中間接続部においては、ゴムブロックの電界強度が高い位置および高くなるおそれがある位置が4箇所(ストレスコーン立上り部2箇所および内部半導電層の内周端部2箇所)存在することから、少なくとも4個の筒状巻締層を設ける必要がある。
第3に、前述の実施例においては、絶縁筒11、内部半導電層12、ストレスコーン13a、13b、および外部半導電層14をシリコーンゴムで形成した場合について説明しているが、エチレンプロピレンゴム(EPゴム)等で形成してもよい。
第4に、前述の実施例においては、ゴムブロックを高圧CVケーブルの中間接続部に適用した場合について説明しているが、機器側ブッシングと電力ケーブルとの接続部や盤間母線の接続部などに適用してもよい。この場合は、これらを本発明のケーブル接続部とみなし、機器側ブッシングまたは盤間母線においてゴムブロックに挿入される、導体外周のエポキシ樹脂により形成された絶縁体の部分を本実施形態のケーブル絶縁体とみなす。
第5に、前述の実施例においては、定格電圧が66kVクラスのものについて説明しているが、当該定格電圧はこれより低い電圧でも高い電圧でもよい。
1・・・ゴムブロック
4・・・導体接続部
5a〜5e・・・第1〜第5の筒状巻締層
6・・・ロールスプリングテープ
g・・・間隙

Claims (6)

  1. 導体接続部の外周にゴムブロックを備えるケーブル接続部において、
    前記ゴムブロックの外周には、ロールスプリングテープの重ね巻きにより形成される複数の筒状巻締層が長手方向に沿って微小の間隙をおいて設けられていることを特徴とするケーブル接続部。
  2. 前記ロールスプリングテープは、前記ゴムブロックの外周に重ね巻きされる前の状態において、それ自身の内径が前記ゴムブロックの外径よりも小さくなるように円筒状に重ね巻きされていることを特徴とする請求項1記載のケーブル接続部。
  3. 前記間隙は、前記ゴムブロックの電界強度が高い位置と対応する箇所からずれた位置に存在することを特徴とする請求項1または請求項2記載のケーブル接続部。
  4. 前記複数の筒状巻締層のうち、前記ゴムブロックの電界強度が高い位置と対応する箇所に設けられる前記筒状巻締層の巻締力は、前記ゴムブロックの電界強度が低い位置と対応する箇所に設けられる前記筒状巻締層の巻締力よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項3何れか1項記載のケーブル接続部。
  5. 前記ゴムブロックは両端にストレスコーンを備え、前記複数の筒状巻締層のうち、前記ストレスコーンの立ち上がり部と対応する箇所に設けられる前記筒状巻締層の巻締力は、他の箇所に設けられる前記筒状巻締層の巻締力よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項4何れか1項記載のケーブル接続部。
  6. 前記ロールスプリングテープの幅は、作業者の手の幅と同程度であることを特徴とする請求項1乃至請求項5何れか1項記載のケーブル接続部。
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