JP7011424B2 - 障子及びサッシ枠 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1のサッシでは、内外障子50、60の下框51、61は図3のように、戸車を収容して取付ける部分(戸車収容部)と、ガラスの下端部を収容する部分(ガラス収容部)を備えている。
上框52、62は、図3のように、上枠52に設けられたレール21、22を呑み込む部分(レール呑込部)と、ガラスの上端部を収容するガラス収容部を備えている。
戸先框としての戸当框53、63は、図4のように、ガラスの左又は右の各端部を収容するガラス収容部及びそのガラス収容部と縦枠51との間に中空部を備えている。
そのため、かかる見付面の高さ寸法や幅寸法の大きさにより窓の採光範囲や室内の開放感が制約されていることも事実である。
また、前記障子の戸車を取り付けるためのレ-ルヒレを前記下框の下面からサッシ枠の下枠に向けて延在させ、且つ、前記上框の上面から前記サッシ枠の上枠に向けてレールヒレを延在させることとしたので、脱落防止部品を不要とするサッシ窓を提供することができる。
さらに、前記縦枠は、前記戸先框の見付面を隠すことができる隠し見付部を備え、前記上下枠は、上下框の見付面を隠すことができる隠し見付部を備えていることを特徴とするサッシ枠としたので、居住者の視線から戸先框及び上下框が消されて、すっきりとしたデザインの障子及びサッシ窓を提供することができる。
かかる構成は、図1乃至図3に図示されている引違障子1のように、内外障子11、10の前記上框2の見付面M2について、その見付高の寸法H2にて各障子10、11のガラスの上端部G2が収容され、前記下框3の見付面M3について、その見付高の寸法H3にて障子のガラスの下端部G3が収容され、前記戸先框4の見付面M4について、その見付幅の寸法W4にて障子のガラスの左右端部G4が収容されている。
よって、従来例の上下框及び戸先框の戸車収容部、レール呑込部及び中空部が、本発明に係る引違障子1では省かれているので、サッシ枠5から臨まれる各框2~4はガラス収容部GRの見付面M2~M4のみとなり、ガラスGの範囲が拡大されて、各障子10、11を介して得られる視界を拡大させることができる。
即ち、本発明に係る障子では、従来例のようにサッシの下框に設けられている戸車収容部の戸車を床面に臨むレールに走行させるものではなく、図2に図示されているように、床面7には下枠50に形成される段差やレールの段差等が現れないので、所謂バリアフリー化を図ることができる。
なお、本書では障子として引違障子を図示すると共に、その内外障子11、10の上下框2、3及び戸先框4の各構成に関し、共通する構成については同一の符号又は同一の用語を用い、且つ、原則的に外障子10を内障子11に代表させて説明する。
このレールヒレ20は、前記上框2と同様に長尺状に形成すると共に、長方形板状に形成してもよいし、所定間隔をあけてピース状に形成してもよい。
即ち、図2のように、外障子10の前記上框2のレールヒレ20を受け入れる受入部53を備え、その受入部53は、前記上框2のレールヒレ20の上部を左右から支持するスリット部54と、このスリット部54の隙間gを埋める左右の気密材55を配置した気密材取付ヒレ56を備えている。
かかるレールヒレ30は、前記上框2のレールヒレ20と同様に長尺状に形成してもよいし、所定間隔をあけてピース状に形成してもよい。
また、図10Bのように、前記戸車6を前記レールヒレ30の切欠からレール60に臨ませると共に、その軸62の一端を前記レールヒレ30に沿わせて前記レールヒレ30に固着してもよい。
この気密ヒレ40は、外障子10が閉鎖されている状態において、室内外の気密を保持するもので、前記戸先框4の長手方向に沿って、長尺の長方形の板状に形成されている。
図3のように、前記気密ヒレ40を受け入れる受入部53を備え、その受入部53は、前記ヒレ40を左右から支持するスリット部54と、このスリット部54の隙間gを埋める左右の気密材55を配置する気密材取付ヒレ56を備え、気密ヒレ40を出没可能とする。
即ち、図11Aに示したように、内障子11が閉じられる前は、前記気密材55が前記受入部53を閉鎖しており、図11B乃至図11Cに示したように、前記内障子11を閉じる際に、前記戸先框4の気密ヒレ40の先端が前記気密材55を押し開いて、前記受入部53に前記気密ヒレ40を受け入れるようになっていて、前記気密材55は、前記気密ヒレ40を左右から押し付けるように作用している。
一方、内障子11の開放により戸先框4が移動して気密ヒレ40が受入部53から抜け出た場合には、前記気密材55が前記スリット部54の隙間gを埋めて、チリ等が前記受入部53に入り込むことを防ぐようになっている。
(1) 従来例の上下框及び戸先框の戸車収容部、レール呑込部及び中空部が省かれているので、サッシ枠5から臨まれる各框2~4の見付面M2~M4は、ガラス収容部GRのみとなり、ガラスGの範囲が拡大されて、内外障子11、10を介して得られる視界を拡大させることができる。
(2) 従来例のようにサッシの下框に設けられている戸車収容部の戸車を床面に臨むレールに走行させるものではなく、床面7にはレール等の段差等がないので、所謂バリアフリー化を図ることができる。
(3) 前記各レールヒレ20,30が走行する前記各スリット部54には、その隙間gを埋める方向へ可変する気密材55を設けたので、上下枠50、52内へのゴミ等の侵入を防ぐことができる。
また、前記気密ヒレ40が出没する前記スリット部54にも、その隙間gを埋める方向へ可変する気密材55を設けたので、前記縦枠51内へのゴミ等の侵入を防ぐことができる。
(4) 前記上框2のレールヒレ20が、上枠52内を走行し、また前記下框3のレールヒレ30が、下枠50内を走行することにより、内外障子11、10の脱落を防ぐことができ、別途に脱落防止部品を取り付ける必要がなくなる。
この障子1は、ロールスクリーン等の遮光部材、網戸等の防虫部材等のサッシ枠5の開口を遮蔽する遮蔽材9を巻取及び送出自在に前記縦枠51に取付けたもので、遮蔽材9の先端部91と前記気密ヒレ40を組み合わせた場合の構成例を示したものである。
即ち、図13に示したように、前記先端部91を固定する気密ヒレとしての固定部材92と、この固定部材92を係脱自在に取付けるために前記戸先框4に形成された取付部93からなる。
図14のように遮蔽材9を使用しない場合には、前記固定部材92と取付部93の連結を解いて、外障子10をスライドさせる。
図15のように遮蔽材9を使用する場合には、前記固定部材92と取付部93を連結させて、外障子10をスライドさせる。
(5) 気密性を保持できるようにしつつ、前記障子1に網戸等を取り付けることができる。
このサッシ枠5に係る上枠52は、図16のように、上框2の見付面M2を隠すことができる隠し見付部58を備え、下枠50は下框3の見付面M3を隠すことができる隠し見付部58を備えている。
また、このサッシ枠5に係る右縦枠51は、図17のように、外障子10の戸先框4の見付面M4を隠すことができる隠し見付部58を備え、左縦枠51は、図17のように、内障子11の戸先框4の見付面M4を隠すことができる隠し見付部58、58を備えている。
以上の構成による引違障子1の効果は、次のとおりである。
(6) 前記各隠し見付部58は、室内から室外に向けられた視線に対し、各障子10,11の見付面M2~M4を隠すもので、採光範囲を確保しつつ、窓の開放感を改善すると共に、すっきりとしたデザインのサッシ窓とすることができる。
10 外障子 11 内障子
2 上框
H2 高さ寸法 M2 見付面
20 レールヒレ 21 上面
22 タッピング
3 下框
H3 高さ寸法 M3 見付面
30 レールヒレ 31 下面
32 レールヒレのU字辺
4 戸先框
W4 幅寸法 M4 見付面
40 気密ヒレ 41 側面
G ガラス GR ガラス収容部
G2 G3 G4 ガラスの各端部
GL ガラスライナー
5 サッシ枠
50 下枠
51 縦枠
52 上枠
53 受入部
54 スリット部
55 気密材 56 気密材取付ヒレ
57 ピース材
58 隠し見付部
6 戸車
60 レール60 61 戸車ケース
62 戸車の軸
7 床面
8 下枠本体
80 アタッチ材
81 カバー材
82 係止ヒレ 83 フラット面
84 脚部 85 被係止ヒレ
86 脚部
9 遮蔽材(ロールスクリーン等の遮光部材 網戸等の防虫部材)
91 先端部
92 固定部材(気密ヒレ) 93 取付部
g スリット部の隙間
S 空間
Claims (3)
- 障子の上框及び戸先框は、障子のガラスの各端部を収容する高さ寸法及び幅寸法の見付面を備え、障子の下框は前記ガラスの下端部とガラスライナーを収容する高さ寸法の見付面を備えると共に、
前記障子の戸車を取り付けるためのレ-ルヒレを前記下框の下面からサッシ枠の下枠に向けて延在させ、且つ、前記上框の上面から前記サッシ枠の上枠に向けてレールヒレを延在させ、
前記戸先框に、前記サッシ枠の縦枠に向けて、前記戸先框と前記縦枠間の気密性を保持するための気密ヒレを設け、
前記サッシ枠の上下枠は、前記レ-ルヒレがスライド可能なスライド部を備えていると共に、スライド部の隙間を埋める気密材を設け、且つ、
前記縦枠は、前記気密ヒレが出没可能なスライド部を備えていると共に、スライド部の隙間を埋める気密材を設けていることを特徴とする障子。 - 前記縦枠は、前記戸先框の見付面を隠すことができる隠し見付部を備え、前記上下枠は、上下框の見付面を隠すことができる隠し見付部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のサッシ枠。
- 前記サッシ枠の開口を遮蔽するために、送り出し、且つ、巻き戻し可能な遮蔽材を前記縦枠に設け、前記気密ヒレに前記遮蔽材の先端部を固定すると共に、前記気密ヒレを前記戸先框に対して係脱自在に構成したことを特徴とする請求項1または2に記載のサッシ枠。
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