JP7009075B2 - 半導体装置、及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置、及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置、及び半導体装置の製造方法に関する。
半導体パッケージング技術の小型化、高集積化に伴ない、LSIやICなどのチップの接合方法としてワイヤボンディング法からフリップチップ法への移行が広がっており、フリップチップ法においては金属パッドと半田の接合を目的としたUBM(Under Bump Metallurgy アンダー・バンプ・メタラジー)の形成が必須とされている。
UBMの形成方法としては、低コストが期待される無電解めっき法により形成することが増えてきている。無電解めっきによりUBMを形成する方法としては、半導体ウェハ上の被めっき部分(パッドや配線)をまず清浄化するために、脱脂処理やソフトエッチング処理を行う。次に触媒付与工程を行う。アルミニウム系金属表面にはジンケート処理、銅系金属表面には、パラジウム処理が触媒付与工程となる。その後、無電解ニッケル(Ni)めっきと置換型無電解金(Au)めっきによりNi/Au皮膜のUBMを形成する方法が一般的である。めっきしたウェハが高温または高湿下に晒される場合には、NiがAu皮膜中に拡散し、表面に析出してNi酸化物が形成されるため、半田濡れ性やワイヤボンディング性に悪影響を及ぼす。この場合には、Ni拡散のバリア層である無電解パラジウム(Pd)めっきを無電解ニッケルめっきと置換型無電解金めっきの間に行い、Ni/Pd/Au皮膜とすることが一般的である。尚、本発明において、「/」の記号は、各めっき処理工程によって形成された複数のめっき膜の構造を意味し、基板側からのめっきの順番によって各めっき膜の表記順位となる。
UBM形成手法の1つである無電解めっき法が、コスト・短処理時間の観点から注目されている。しかしながら電気めっき法では問題にならない量の被めっき面の汚染・前工程残渣でも、無電解めっきではめっき不良やめっき皮膜の表面粗れが発生する。このめっき不良やめっき皮膜の表面粗れは、半田ボール、ワイヤーなどとの濡れ性が悪くなる原因の1つである。
電極表面の汚染・前工程残渣を除去する工程において、電極表面を清浄化する方法としては、プラズマクリーニング法が用いられている。
例えば、特許文献1には、めっきを行う前に電極部の表面を清浄化するプラズマクリーニング法として、アルゴンのみを用いたクリーニングでは不十分であるとし、アルゴン+フォーミングガス(例えば、窒素+2%水素)等の水素を含む不活性なガスを用いてプラズマクリーニングする方法が開示されている。
特許文献2及び特許文献3には、電極の表面を、アルゴン及び酸素ガスによってプラズマクリーニングすることが開示されている。
しかし、上記特許文献1~3においては、プラズマクリーニングする際の具体的な電力、時間等の条件については開示されていない。
また、特許文献4には、電極をプラズマクリーニングする条件として、酸素ガス(100cc/min)、800W、2~5分、真空度10Paで行うことが開示されている。
また、特許文献5においては、アルゴンを用いたプラズマクリーニング処理、脱脂処理、酸洗い処理、ジンケート処理、無電解ニッケルめっき処理および無電解金めっき処理が順次実行されるだけでは、アルミニウム系電極膜とニッケル膜との界面において、空隙が形成されることがあり、空隙が形成されると、半導体装置の電気的な信頼性が低下し、素子の動作に支障をきたすとして、アルミニウム系電極膜の表面を人工的に酸化することで酸化膜を形成し、形成した酸化膜の表面にニッケル膜を形成している。プラズマクリーニングは、酸化膜を形成する前または後に、アルゴンを用いて、100cc/min、800W、2分、真空度10Paで行っている。
特開2000-252313号公報 特開2008-085368号公報 特開2011-193007号公報 特開2013-194291号公報 特開2015-220408号公報
電極表面上の汚染・前工程残渣に除去しにくいものがあったり、量が多いと、除去工程で十分に除去することができず、その後の無電解めっき工程において、めっき抜け・表面粗れ等のめっき形成不良が発生すると言う問題があった。
本発明は、無電解Niめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜、または無電解Niめっき皮膜/無電解Pdめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜からなるUBMを有する半導体装置における、無電解めっき工程におけるめっき抜け・表面粗れを改善した半導体装置を提供することを目的とする。
上記課題は、次の(1)の発明によって解決される。
(1) 半導体基板上に形成された電極膜と、
前記電極膜上に形成された無電解Niめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜、または無電解Niめっき皮膜/無電解Pdめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜からなるUBMと、
を有する半導体装置であって、
前記無電解Auめっき皮膜表面の表面粗さRaが0.050μm以下であり、前記無電解Niめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜、または無電解Niめっき皮膜/無電解Pdめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜による電極膜の被覆率が99%以上であり、
前記電極膜は、アルミニウム系、銅系、または金系である、
半導体装置。
本発明により、無電解めっき工程におけるめっき抜け・表面粗れを改善した半導体装置を提供することができる。
実施例2及び比較例1の無電解Auめっき皮膜表面の光学顕微鏡像である。 実施例2のめっき面の高さプロファイルである。 比較例1のめっき面の高さプロファイルである。 実施例2及び比較例1の無電解Auめっき皮膜表面の半田濡れ広がりを示す顕微鏡像である。
以下、上記本発明(1)について詳しく説明するが、その実施の形態には次の(2)~(5)も含まれるので、これらについても併せて説明する。
(2) 前記無電解Auめっき皮膜が、下記式から求めた半田ボールの濡れ広がり量が1.90以上である前記(1)に記載の半導体装置。
濡れ広がり量=加熱後半田径÷半田ボール初期径
加熱条件:245℃、60秒
(3) 半導体基板に形成された電極膜の表面をプラズマクリーニングする工程と、無電解Niめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜、または無電解Niめっき皮膜/無電解Pdめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜を形成する工程とを有する半導体装置の製造方法であって、
前記プラズマクリーニングする工程は、クリーニングガスとしてアルゴンを用い、電力400W以上、かつ処理時間600秒以上、で行う半導体装置の製造方法。
(4) 前記プラズマクリーニングする工程におけるガス圧力が1Pa~30Paである前記(3)に記載の半導体装置の製造方法。
(5) 前記電極膜が、アルミニウム系、銅系、または金系である前記(3)または(4)に記載の半導体装置の製造方法。
本発明の半導体装置は、
半導体基板上に形成された電極膜と、
前記電極膜上に形成された無電解Niめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜、または無電解Niめっき皮膜/無電解Pdめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜からなるUBMと、
を有する半導体装置であって、
前記無電解Auめっき皮膜表面の表面粗さRaが0.050μm以下であり、前記無電解Niめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜、または無電解Niめっき皮膜/無電解Pdめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜による電極膜の被覆率が99%以上である。
前記無電解Auめっき皮膜表面の表面粗さRaが0.050μm以下であることにより、めっき抜け・表面粗れ等のめっき形成不良がなく、光沢を有するAuめっき皮膜が形成されていることがわかる。また、前記無電解Auめっき皮膜表面の表面粗さRaが0.050μm以下であることにより、半田濡れ性が良好となる。
前記表面粗さRaは、「算術平均粗さ」と呼ばれる高さ方向のパラメータであり、粗さ計で測定した粗さ曲線の一部を基準長さで抜き出し、その区間の凹凸状態を平均値で表したものであり、JISB0601-2001に準拠して測定した。
具体的には、レーザー顕微鏡(キーエンス社VK-9700)等を用いて測定することができる。
また、本発明の半導体装置は、前記無電解Niめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜、または無電解Niめっき皮膜/無電解Pdめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜による電極膜の被覆率が99%以上であり、100%であることが好ましい。前記被覆率が99%以上であると、めっき抜けがほとんどなく、製品として用いることができる。
前記被覆率は、高さプロファイルのピーク面積から求めた。
前記高さプロファイルは、Auめっき表面の光学顕微鏡像より、各ピクセルの高さ方向の数値のデータを求め、めっき面の高さのピークトップを相対高さ「0」とし、その相対高さを横軸に、頻度を縦軸にとった。
めっき抜けが無い場合は、ピークが1つであるが、めっき抜けがある場合、ピーク数が2つ以上となる。ピークが1つの場合は、被覆率は100%であり、ピークが2つ以上ある場合は、ピークの面積の合計を100とし、めっき抜けが無い部分のピークの面積の割合を被覆率として求めた。
前記無電解Auめっき皮膜は、下記式から求めた半田ボールの濡れ広がり量が1.90以上であることが好ましい。
濡れ広がり量=加熱後半田径÷半田ボール初期径
加熱条件:245℃、60秒
濡れ広がり量の測定は、
・半田ボール:SnAg(3%)Cu(0.5%)千住金属製 (0.2mmφ)
・フラックス:TSF-6502 ロジン系フラックス、ケスター社製
を用い、以下の手順により行った。
評価手順
・対象パッドにフラックスを塗る。
・半田ボールをフラックス上に置く。
・ホットプレートで245℃、60sec加熱する。
・半田濡れ広がりを確認する。
・濡れ広がり量を上記式から求める。
半田ボール初期径は、用いた半田ボールの径であり、加熱後の半田径は、光学顕微鏡観察により、測定することができる。加熱により広がった半田の最長径を加熱後半田径とした。
本発明の半導体装置は、本発明の半導体装置の製造方法により製造することができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板に形成された電極膜の表面をプラズマクリーニングする工程と、無電解Niめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜、または無電解Niめっき皮膜/無電解Pdめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜を形成する工程とを有する半導体装置の製造方法であって、
前記プラズマクリーニングする工程は、クリーニングガスとしてアルゴンを用い、電力400W以上、かつ処理時間600秒以上、で行う。
半導体基板に形成された電極膜の表面には、ウェハ製造工程に依存して、電極酸化物や電極フッ化物(例えば、Al電極なら、Al23、AlF3等)、保護膜材の残渣物であるポリイミド(PI)、Si化合物(SiO2やSi34等)、Tiなどの汚染・前工程残渣が存在する。これらを除去するために、クリーニングガスとしてアルゴンを用い、プラズマクリーニング処理を行う。
プラズマクリーニングにおける電力が400W未満であると、処理時間を600秒以上行っても、汚染・前工程残渣を十分に除去することができず、めっき抜けが生じ、無電解Auめっき面の被覆率が99%とすることができず、表面粗さRaが0.050μmを超える。また、電力が400W以上であると、汚染・前工程残渣を除去することができ、前記被覆率を99%以上とすることができる場合もあるが、処理時間が600秒未満であると、めっき皮膜の表面が粗れ状態となり、表面粗さRaが0.050μmを超え、光沢のあるめっき面が得られない。
このAuめっき皮膜表面の表面粗さRaは、電力400W以上、処理時間を600秒以上の、高電力、長処理時間に伴い表面粗さRaが0.050μm以下に改善することが分かった。このAuめっき皮膜表面の粗れにも、電極上の汚染・前工程残渣が影響していると考えられる。プラズマクリーニングにおける電力は800W以上、600秒以上が好ましい。
また、プラズマクリーニングにおけるガス圧は、一般に低圧放電の方が除去粒子の再付着確率が減少するため、低い方が好ましく、1Pa~30Paが好ましい。
プラズマクリーニングにおけるガス流量は、放電装置のチャンバーサイズ、真空ポンプの排気条件とプロセスガスの圧力等にもよるが、例えば、10~300sccmを好ましい範囲として挙げることができる。
プラズマクリーニングに用いる放電装置は、プラズマクリーニングを行う電力、処理時間等の連続放電において放電が安定していることが好ましい。
本発明において、プラズマクリーニング条件を、高電力化、長処理時間化している。連続放電可能時間はRF電源の冷却ファン能力に依存しており、装置によっては、連続放電で、電源異常が発生することがある。その場合は、電源周辺の放熱対策を実施し、安定して連続放電を行えるようにする。また、高電力化、長処理時間化していることにより、放電による試料加熱が無視できない場合がある。その場合は、試料のセット方法を変更する等の方法により、冷却効率を高めることが好ましい。
半導体基板としては、例えば、半導体ウェハに用いる電極を備えた基板、フレキシブル基板等が挙げられる。
前記半導体基板に形成された電極膜は、アルミニウム系、銅系、または金系であることが好ましい。
半導体ウェハのウェハとしては、シリコンウェハを用いることができ、通常の工程により、電極を形成し、電極表面の最表面を銅系またはアルミニウム系表面とし、本発明に係るプラズマクリーニングをした後、無電解Niめっきを行うことが好ましい。
また、ウェハとしてはGaAs基板を用いることもできる。この場合、電極表面の最表面を金系表面とし、本発明に係るプラズマクリーニングをした後、無電解Niめっきを行うことが好ましい。
上述した電極表面の銅系としては、半導体ウェハの電極として用いられている公知の銅系のものでよく、例えば、純銅、リン青銅等の銅および銅合金が使用できる。アルミニウム系としては、半導体ウェハの電極として用いられている公知のアルミニウム系のものでよく、例えば純アルミ、AlCu(0.5%)、AlSi(1%)等のアルミニウム合金等が使用できる。金系としては、半導体ウェハの電極として用いられている公知の金系のものでよく、例えば、Ti/Pt/Au等が挙げられる。
例えば、電極が銅系表面で、無電解Niめっきを行う場合、以下のプロセスになる。
プラズマクリーニング→脱脂→酸浸漬→アクチベーション(触媒付与)
→無電解Niめっき
また、電極がアルミニウム系表面で、無電解Niめっきを行う場合、以下のプロセスになる。
プラズマクリーニング→脱脂→酸浸漬→一次ジンケート→酸浸漬→二次ジンケート
→無電解Niめっき
電極が金系表面で、無電解Niめっきを行う場合、以下のプロセスになる。
プラズマクリーニング→脱脂→活性化→アクチベーション(触媒付与)
→無電解Niめっき
前記「脱脂」、「酸浸漬」、「アクチベーション(触媒付与)」、「一次ジンケート」、「二次ジンケート」、「活性化」の工程は、既存の方法、条件で行うことができる。前記一次ジンケート、二次ジンケート処理に用いるジンケート液は、表面を粗くしないようなものが好ましい。
また、前記無電解Niめっき皮膜を形成した後に、Au、またはPd/Auの無電解めっき皮膜を形成する。
市販の前処理やめっき薬品を用いて、前記無電解Niめっき皮膜上に、一般的な無電解めっきプロセスにより、Au、またはPd/Auの皮膜を形成させることができる。
前記無電解Niめっき、無電解Auめっき、無電解Pdめっきに用いるめっき液、めっき方法としては、半導体ウェハのUBM形成用に用いられている公知のめっき液、めっき方法を用いることができる。
本発明の半導体装置を得るためには、前記無電解Niめっきに用いるめっき液としては、次亜リン酸ナトリウムを還元剤として用いた中リンタイプの無電解Niめっき液が好ましく、前記無電解Pdめっき液としては、次亜リン酸ナトリウムを還元剤として用いた無電解Pdめっき液が好ましく、前記無電解Auめっき液としては、亜硫酸Auベースのノーシアン系置換Auめっき液が好ましい。
各めっきのめっき皮膜の膜厚は、ウェハの用途や要求特性により変わってくるが、Niめっき皮膜の膜厚は、半田接合の際には、半田の拡散防止の観点から1.5μm以上が必要であり、好ましくは1.5~10μmである。また、Au皮膜は、半田接合では濡れ性の観点から0.01μm以上、ワイヤボンディングを行う場合では0.10μm以上の膜厚が必要となり、好ましくは、半田接合では濡れ性の観点から0.01~0.30μmであり、ワイヤボンディングを行う場合では0.10~0.50μmである。また、Ni/Pd/Au仕様のPd皮膜の膜厚は、Niの拡散防止の観点から0.02μm以上が必要であり、好ましくは0.02~0.20μmである。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
実施例1~2、比較例1~7
(使用した半導体ウェハ)
半導体基板に、Al合金(Al-Cu)電極、保護膜PIを有する半導体ウェハを用いた。ToF-SIMSにより、電極上に、電極酸化物、電極フッ化物、保護膜材の残渣物PI、Si化合物(SiOやSiN)、Tiなどが検出された。
(プラズマクリーニング)
真空プラズマ処理装置((株)電子技研製PC-S350RIE)を用い、前記半導体ウェハを、真空プラズマ処理装置の電極上にセットし、電極膜の表面を、下記のガス条件、及び表2に記載の処理条件で、プラズマクリーニングを行った。
ガス条件-ガス種 :Ar
ガス圧(Pa) :10
ガス流量(sccm):100
※ガス条件は、上記で統一した。
尚、電極に流れている冷却水の冷却効率を上げるために、ウェハセット冶具の使用を廃止して試料をセットした。
放電処理(プラズマクリーニング)実施後、表1に記載の工程により無電解Niめっき皮膜/無電解Pdめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜の形成を行った。
Figure 0007009075000001
めっきプロセスで使用した液は、以下の通りである。
脱脂液:UAC-100、JX日鉱日石金属製
酸洗:50%硝酸、関東化学製
1次ジンケート液:UAZ100、JX日鉱日石金属製
2次ジンケート液:UAZ100、JX日鉱日石金属製
無電解Niめっき液:
次亜リン酸ナトリウムを還元剤として用いた中リンタイプの無電解Niめっき液
(Ni皮膜中のP濃度:7%)
無電解Pdめっき液:
次亜リン酸ナトリウムを還元剤として用いた無電解Pdめっき液
(Pd皮膜中のP濃度:5%)
無電解Auめっき液:亜硫酸Auベースのノーシアン系置換Auめっき液
得られたUBMの膜厚は、Ni/Pd/Au=2.54/0.065/0.067(μm)であり、正常値であった。
表2に放電処理条件と、無電解Auめっき皮膜表面の表面粗さRa、被覆率、および濡れ広がり量を求めた結果を示す。
また、実施例2及び比較例1の無電解Auめっき表面の光学顕微鏡像を図1に、実施例2のめっき面の高さプロファイルを図2に、比較例1のめっき面の高さプロファイルを図3に示す。
図1における「表面形状」は、「光学顕微鏡像」よりも高倍率の画像であり、レーザー顕微鏡(キーエンスKV-9700)により得た像である。
図2及び図3の高さプロファイルは、無電解Auめっき面90μm×67μm(画素数:2048×1536ピクセル)の範囲において、各ピクセルの高さ方向の数値のデータを求め、めっき面の高さのピークトップを相対高さ「0」とし、その相対高さを横軸に、頻度を縦軸にとった。
実施例2では高さプロファイルのピークが1つであり、被覆率が100%であった。比較例1ではピークが2つあり、ピーク面積の合計を100とし、めっき抜けが無い部分のピークの面積の割合を被覆率として求めた。その結果、被覆率は94.6%であった。尚、図2及び図3において、高さプロファイルの相対高さは、めっき面からの基板方向への高さ(深さ)を+として表している。
図4は、実施例2及び比較例1の半田濡れ広がり量を測定する際の、半田ボール搭載後の半田ボール初期径と、加熱後の半田径を示したものである。尚、対象パッドには、400μm×1000μmのパターンが形成されており、実施例2では、半田が濡れ広がり、200μmのパターンにまで達していたので、長い辺(1000μm)方向の最長径を加熱後の半田径とした。
Figure 0007009075000002
表2より、実施例1~2では、めっき抜けや表面粗れが無く、Auめっき皮膜表面の表面粗さRaが0.050μm以下である光沢がある良好なめっき面が得られていることが解る。特に実施例2(電力800W、処理時間600sec)で、表面粗さRaが0.027μmであり、光沢がある良好なめっき面が得られている。まためっき抜けは、比較的に弱い処理である比較例2(電力300W、処理時間600sec)、比較例3(電力400W、処理時間180sec)及び比較例4(電力800W、処理時間60sec)でも改善しており、確認されなかった。一方、比較例2~7では、めっき皮膜表面は粗れ状態であり、表面が曇っていた。比較例4~7では、表面粗さRaに有意差は無かった。比較例1では、表面粗さRaが0.286μmであり、めっき抜けが発生していた。

Claims (4)

  1. 半導体基板上に形成された電極膜と、
    前記電極膜上に形成された無電解Niめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜、または無電解Niめっき皮膜/無電解Pdめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜からなるUBMと、
    を有する半導体装置であって、
    前記無電解Auめっき皮膜表面の表面粗さRaが0.050μm以下であり、前記無電解Niめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜、または無電解Niめっき皮膜/無電解Pdめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜による電極膜の被覆率が99%以上であり、
    前記電極膜は、アルミニウム系、銅系、または金系である、
    半導体装置。
  2. 前記無電解Auめっき皮膜が、下記式から求めた半田ボールの濡れ広がり量が1.90以上である請求項1に記載の半導体装置。
    濡れ広がり量=加熱後半田径÷半田ボール初期径
    加熱条件:245℃、60秒
  3. 半導体基板に形成された電極膜の表面をプラズマクリーニングする工程と、無電解Niめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜、または無電解Niめっき皮膜/無電解Pdめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜を形成する工程とを有する半導体装置の製造方法であって、
    前記電極膜は、アルミニウム系、銅系、または金系であり、
    前記プラズマクリーニングする工程は、クリーニングガスとしてアルゴンを用い、電力400W以上、かつ処理時間600秒以上、で行い、
    前記半導体装置は、前記無電解Auめっき皮膜表面の表面粗さRaが0.050μm以下であり、前記無電解Niめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜、または無電解Niめっき皮膜/無電解Pdめっき皮膜/無電解Auめっき皮膜による電極膜の被覆率が99%以上である、
    半導体装置の製造方法。
  4. 前記プラズマクリーニングする工程におけるガス圧力が1Pa~30Paである請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
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