JP7002602B2 - 冷凍菓子 - Google Patents

冷凍菓子 Download PDF

Info

Publication number
JP7002602B2
JP7002602B2 JP2020102916A JP2020102916A JP7002602B2 JP 7002602 B2 JP7002602 B2 JP 7002602B2 JP 2020102916 A JP2020102916 A JP 2020102916A JP 2020102916 A JP2020102916 A JP 2020102916A JP 7002602 B2 JP7002602 B2 JP 7002602B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frozen
oil
acid ester
mass
confectionery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020102916A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021193940A (ja
Inventor
友也 伊藤
祥伍 辻野
寛司 青柳
達也 伏見
芳宗 ▲羽▼染
宗央 築山
秀隆 上原
年伸 溝田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshin Oillio Group Ltd
Original Assignee
Nisshin Oillio Group Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Oillio Group Ltd filed Critical Nisshin Oillio Group Ltd
Priority to JP2020102916A priority Critical patent/JP7002602B2/ja
Priority to PCT/JP2021/022307 priority patent/WO2021256397A1/ja
Priority to TW110121727A priority patent/TW202200022A/zh
Priority to JP2021194654A priority patent/JP2022019844A/ja
Publication of JP2021193940A publication Critical patent/JP2021193940A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7002602B2 publication Critical patent/JP7002602B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G9/00Frozen sweets, e.g. ice confectionery, ice-cream; Mixtures therefor
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G9/00Frozen sweets, e.g. ice confectionery, ice-cream; Mixtures therefor
    • A23G9/32Frozen sweets, e.g. ice confectionery, ice-cream; Mixtures therefor characterised by the composition containing organic or inorganic compounds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L27/00Spices; Flavouring agents or condiments; Artificial sweetening agents; Table salts; Dietetic salt substitutes; Preparation or treatment thereof

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Confectionery (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)

Description

本開示は、風味持続性が向上した冷凍菓子に関する。
冷凍状態で喫食する食品としては、代表的なものとして冷凍菓子(冷菓)がある。冷菓にはカップアイスだけでなく、餡や焼菓子、モナカやチョコレート、キャラメルなどの具材を組み合わせたコンビネーションアイスがある。また近年、アイスクリームに限らず、冷凍のまま喫食する菓子・パン類が開発されている(例えば、特許文献1)。しかし、冷菓は、食される温度が低いため、舌などの感覚器官が麻痺しやすく、風味を強く感じることができず、また風味の持続性にも乏しい。そのため氷点下で食する冷菓には、さっぱりやあっさりなど淡白な風味が多い。また、冷凍菓子の風味を強化するために、水溶性や油溶性の風味成分を強化しても、水が凍結した状態にあったり、油脂が固化した状態あったりするので、風味の発現が弱くなる。
特開2019-122343号公報
本開示の課題は、乳成分などの風味成分を強化する以外に、氷点下で喫食する冷凍菓子の風味を強める方法を開発することである。
本開示者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、冷凍菓子にポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを含有させることにより、冷凍菓子を口に含んだ後の風味の持続性が向上することを見出した。冷凍菓子を口に含んだ後の風味の持続性が向上することにより、風味成分をさらに強化しなくても、冷凍菓子の風味がより豊かに感じられる。これにより本開示は完成された。すなわち、本開示は以下の態様である。
[1]5~5500質量ppmのポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを含有する、冷凍菓子。
[2]水と油脂とを含む、[1]の冷凍菓子。
[3]前記油脂100質量部に対してポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを0.001~7.5質量部含み、油脂の含有量が50質量%以下である、[2]の冷凍菓子。
[4]前記ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルのポリグリセリン部分の平均重合度が、2~10である、[1]~[3]の何れか1つの冷凍菓子。
[5]焼き菓子である、[1]~[4]の何れか1つの冷凍菓子。
[6]乳化組成物である、[1]~[4]の何れか1つの冷凍菓子。
[7]前記乳化組成物が、水中油型の乳化組成物である、[6]の冷凍菓子。
[8]前記水中油型の乳化組成物が、生チョコ、キャラメルソース、アイスクリームから選ばれる1種以上である、[7]の冷凍菓子。
[9][5]および/または[6]の冷凍菓子を含む、複合冷凍菓子。
[10]ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを有効成分とする、冷凍菓子の風味持続性向上剤。
[11]ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを使用する、冷凍菓子の風味を持続させる方法。
本開示により、冷凍菓子の風味を持続させる方法を提供することができる。また、本開示により、風味の持続性が向上した冷凍菓子を提供することができる。
本開示の冷凍菓子は、冷凍状態で食される菓子の総称である。ここで、冷凍状態は、菓子が0℃以下の品温を有する状態を意味する。しかし、冷凍状態は、例えば、部分解凍された状態のように、菓子が部分的に冷凍である(部分的に0℃以下である)状態を含み得る。冷凍状態の菓子の品温は、好ましくは-10℃以下であり、より好ましくは-15℃以下である。冷凍状態の菓子の品温の下限は特に限定されない。しかし、品温の下限は、食したときに冷凍火傷しない程度の温度であり、好ましくは-22℃以上、より好ましくは-18℃以上である。
本開示の冷凍菓子は、冷凍状態で食される限り特に限定されない。本開示の冷凍菓子は、いわゆるアイスクリームの他に、例えば、冷凍状態で食される、チョコレート、ビスケット、クッキー、どら焼きの皮、クレープ、ブッセ、ホットケーキなども含む。また、本開示の冷凍菓子は、アイスクリームとどら焼きの皮、キャラメルソースとクレープなど、2つ以上の冷凍菓子が組み合されたコンビネーション(複合冷凍菓子)でもあり得る。本開示の冷凍菓子は、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを使用し、冷凍する以外、従来公知の製造方法が適用できる。
本開示の冷凍菓子は、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(以下、PGPRと表記することがある)を含有する。ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの製造方法は公知であり、例えば、主にヒマシ油から得られるリシノレイン酸とポリグリセリンとのエステル化反応により得られる。ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルのポリグリセリン部分は、重合したグリセリンの数(重合度)が異なる複数のポリグリセリンの混合物であり、平均重合度で表記され得る。ポリグリセリンの平均重合度は、例えば、混合物の水酸基価から算出できる。本開示の冷凍菓子に含まれるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルのポリグリセリン部分の平均重合度は、好ましくは2~10程度であり、より好ましくは2~8程度であり、さらに好ましくは3~6程度である。
本開示の冷凍菓子に含まれるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルは、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、阪本薬品工業株式会社製のSYグリスターCR-310、CR-500、CR-ED、CRS-75など、太陽化学株式会社製のサンソフトNo.818DG、818R、818SK、818Hなど、理研ビタミン株式会社製のポエムPR-300など、が適宜使用できる。ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルは、2種以上を併用してもよい。
本開示の冷凍菓子に含まれるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの含有量は、5~5500質量ppm(0.0005~0.55質量%)であり、好ましくは10~3000質量ppmであり、より好ましくは15~1000質量ppmであり、さらに好ましくは20~1000質量ppmであり、ことさらに好ましくは40~800質量ppmである。ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの含有量が上記範囲程度であると、乳化剤の異味はほとんど感じられない。そして、冷凍菓子を口に含んだ後の風味の持続性が良好である。
本開示の冷凍菓子は、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを含有することにより、冷凍菓子を口に含んだ後の風味の持続性が向上する。すなわち、本開示は、また、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを有効成分とする、冷凍菓子の風味持続性向上剤に関する。本開示は、また、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを含ませる、冷凍菓子の風味を持続させる方法に関する。ここで、冷凍菓子の風味は、広くは、冷凍菓子を食したときに感じられる、その冷凍菓子特有の風味を意味する。例えば、コンビネーションタイプの冷凍菓子であれば、コンビネーションされた冷凍菓子全体で感じられる風味である。しかし、冷凍菓子は、多くの場合、乳風味、チョコレート風味、バニラ風味、カスタード風味、抹茶風味など、多くの人が食経験上思い浮かべることができる風味を有するので、それらの風味で冷凍菓子の風味は代表され得る。本開示の冷凍菓子は、好ましくは乳風味や卵風味を有する。
本開示の冷凍菓子は、好ましくは油脂を含有する。本開示の冷凍菓子に含まれる油脂の含有量は、好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは0.1~40質量%であり、さらに好ましくは1~30質量%であり、ことさらに好ましくは2~25質量%であり、最も好ましくは3~20質量%である。本開示の冷凍菓子に含まれる油脂は、食用に適する油脂であれば特に限定されない。例えば、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、オリーブ油、キャノーラ油、コーン油、綿実油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、乳脂、牛脂、豚脂などの各種植物油脂および動物油脂、並びにこれらに混合、水素添加、分別およびエステル交換から選択される1または2以上の処理を施した加工油脂などが挙げられる。これらの油脂は、1種または2種以上が使用されてもよい。また、本開示において冷凍菓子に含まれる油脂は、油脂として配合されるもの以外に、原材料に含まれる油脂も含める。例えば、原材料の一部に全脂粉乳が含まれる場合、全脂粉乳に含まれる油脂(乳脂)も、冷凍菓子に含まれる油脂に含める。本開示の冷凍菓子は、適量の油脂を含有することで、風味を持続し易い。冷凍菓子に含まれる油脂の含有量(油分)の測定は、ソックスレー抽出法など、従来公知の方法を適用できる。
本開示の冷凍菓子は、油脂の含有量を100質量部とした場合のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの含有量の割合が、好ましくは0.001~7.5質量部、より好ましくは0.001~3質量部、さらに好ましくは0.001~0.75質量部、ことさらに好ましくは0.002~0.65質量部、最も好ましくは0.0025~0.55質量部である。本開示の冷凍菓子に含まれる油脂の含有量とPGPRの含有量との割合が、上記範囲程度であると、口に含んだ後の冷凍菓子の風味が持続し易い。また、PGPRは油溶性であるため、好ましくは予め油脂に添加溶解される。しかし、冷凍菓子の原材料混合物中に十分に分散できれば、任意の添加方法により添加できる。
本開示の冷凍菓子は、好ましくは水を含有する。本開示の冷凍菓子に含まれる水の含有量は、好ましくは3質量%を超え、より好ましくは5質量%以上である。また、本開示の冷凍菓子に含まれる水の含有量は、好ましくは80質量%以下であり、より好ましくは70質量%以下である。本開示の冷凍菓子に含まれる水は、水として配合されるもの以外に、原材料に含まれる水も含める。例えば、原材料の一部に、水飴が含まれる場合、水飴に含まれる水も、冷凍菓子に含まれる水に含める。また、本開示の冷凍菓子に使用(配合)される水は、飲食用に適すれば特に限定されない。水は、例えば、水道水、蒸留水、ミネラルウオーターなどが使用できる。冷凍菓子に含まれる水の大部分は凍結した状態にあり、風味を感じ難くなるが、本開示の方法によれば、風味の持続性が向上するので、風味を感じ易くなる。冷凍菓子に含まれる水の含有量(水分)の測定は、常圧加熱乾燥法、カールフィッシャー法など、従来公知の方法を適用できる。
本開示の冷凍菓子の態様の1つは、冷凍状態にまで冷却された焼き菓子(以下、本開示の焼き菓子ともいう)である。そのような焼き菓子としては、例えば、チーズケーキなどの各種ケーキ類、マドレーヌ、バウムクーヘン、クレープ、ガレット、ブッセ、ホットケーキ、どら焼きの皮、たい焼き、その他の各種和洋菓子などが挙げられる。ここで焼き菓子は、少なくとも、穀粉または澱粉を含有し、焼成することにより得られる菓子である。ここで穀粉は、公知の原料を適宜使用できる。例えばイネ科穀物、豆類、擬穀類、芋類、根菜、木の実などから得られる穀粉原料を使用できる。より具体的な穀粉として、例えば小麦、米、大麦、ライ麦、トウモロコシ、ひえ、大豆、そば、タピオカ、ジャガイモ、栗などが挙げられる。また、ここで澱粉は、従来公知の澱粉を適宜使用できる。澱粉としては、例えば、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、米澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉、サゴ澱粉、マメ澱粉などが挙げられる。これらの澱粉は、リン酸架橋、アジピン酸架橋、アセチル化、ヒドロキシプロピル化などされた加工澱粉であってもよい。穀粉および/または澱粉は、一種類のみであってもよいし、二種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本開示の焼き菓子は、PGPRと少なくとも1種の穀粉または澱粉以外に、本開示の効果を阻害しない範囲内で必要に応じて、焼き菓子に一般的に使用されるその他の食品素材を原材料として含有してもよい。その他の食品素材としては、例えば、乳化剤、油脂、タンパク質、糖類、調味料、甘味料、膨張剤、増粘安定剤、香料、酸化防止剤、着色料、水などが挙げられる。これらの食品素材は、一種類のみで使用してもよいし、二種類を組み合わせて使用してもよい。
本開示の焼き菓子は、好ましくは2~35質量%、より好ましくは4~30質量%、さらに好ましくは5~25質量%の水を含有する。また、本開示の焼き菓子は、好ましくは1~30質量%、より好ましくは2~27質量%、さらに好ましくは3~25質量%の油脂を含有する。焼き菓子に含まれる水と油脂の含有量が上記範囲程度であると、冷凍状態にある焼き菓子を食しても、風味の持続性が良好である。
本開示の焼き菓子は、原材料としてPGPRを使用し、焼成後冷凍すること以外、従来公知の焼き菓子の製造方法を適用できる。例えば、はじめに、原材料をよく混合することにより混合液を調製する工程が行われる。次に、混合液を各種所望の焼成機を用いて、所定温度で焼成することにより、焼き菓子を得ることができる。焼き菓子は、冷凍温度下まで冷却される。冷凍温度は、0℃以下であれば特に限定されないが、好ましくは-10℃以下、より好ましくは-15℃以下である。焼き菓子の原材料に、油脂または油脂を豊富に含むマーガリン・ショートニングなどが含まれる場合、PGPRは、好ましくは油脂またはマーガリン・ショートニングなどに添加された状態で使用される。
本開示の冷凍菓子の態様の1つは、また、冷凍状態にまで冷却された乳化組成物(以下、本開示の乳化組成物ともいう)である。乳化組成物は、油中水型(W/O型)、水中油型(O/W型)、複合乳化型(O/W/O型またはW/O/W型)の何れであってもよい。しかし、好ましくはO/W型である。本開示が理論に拘束されることはないが、PGPRは油溶性であり、PGPRが含まれた油脂は親水表面と親和しやすく、口中(特に舌の上)で展延しやすい。O/W型の場合、口中に広がった水相を覆うように油相が展延し、水相および油相の風味が逃げにくくなると想定される。一方で、油相が最外相にあるW/O型またはO/W/O型の場合、最初に油脂で感覚器官が覆われやすく、水相の風味がO/W型と比較して感じにくくなると想定される。また、W/O/W型乳化の場合、PGPRは最内相の水相を乳化するために最内相近傍の油相(中間相)に留め置かれるために、中間相である油相が、最外相の水相を覆うように展延しにくくなる可能性がある。
本開示の乳化組成物は、好ましくは15~75質量%、より好ましくは20~70質量%の水を含有する。また、本開示の乳化組成物は、好ましくは3~30質量%、より好ましくは5~25質量%の油脂を含有する。また、本開示の乳化組成物は、乳化組成物に含まれる油脂の含有量に対する水の含有量の割合(質量比)が、好ましくは1:0.8~1:10であり、より好ましくは1:0.9~1:9であり、さらに好ましくは1:1~1:8.5である。本開示の乳化組成物の好ましい態様としては、例えば、アイスクリーム類、ソース類、生チョコ類が挙げられる。
本開示の乳化組成物の好ましい態様の1つは、アイスクリーム類(以下、本開示のアイスクリームともいう)である。アイスクリーム類は、好ましくは、乳等省令および公正競争規約で定められているところのアイスクリーム類の分類による、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、氷菓であり、より好ましくは、アイスミルク、ラクトアイスである。本開示のアイスクリームは、好ましくは、水中油型乳化物(アイスミックス)が凍結含気泡化(フリージング)されることにより得られる。
本開示のアイスクリームは、好ましくは40~70質量%、より好ましくは50~65質量%の水を含有する。また、本開示のアイスクリームは、1~20質量%、好ましくは2~16質量%、より好ましくは3~13質量%の油脂を含有する。本開示のアイスクリームに含まれる油脂は、好ましくは5質量%以上のラウリン系油脂を含む。ここで、ラウリン系油脂は、構成脂肪酸全量に占めるラウリン酸の含有量が30質量%以上の油脂である。また、本開示のアイスクリームに含まれる油脂の含有量に対する水の含有量の割合(質量比)は、好ましくは1:2.5~1:9であり、より好ましくは1:3~1:8.5である。
本開示のアイスクリームは、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、油脂、水、以外にも、アイスクリームに一般的に使用されるその他成分を含有してもよい。その他成分としては、例えば、呈味素材、甘味料、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル以外の乳化剤、安定剤、などが挙げられる。呈味素材としては、全脂粉乳、脱脂粉乳、生クリーム、全脂濃縮乳、脱脂濃縮乳、発酵乳、練乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品、卵黄パウダー、加糖卵黄などの卵製品、ココアパウダー、カカオペースト、抹茶パウダー、イチゴパウダー、豆乳、ココナッツミルク、青汁など、各種の、種実類、果実類、豆類、ハーブ類、が挙げられる。甘味料としては、ショ糖(砂糖)、麦芽糖、ブドウ糖、果糖、液糖、水あめ、キシリトール、エリスリトールなどの糖類および糖アルコール類、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムK、ソーマチンなどの非糖質甘味料、が挙げられる。ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル以外の乳化剤としては、例えば、レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリソルベートなどが挙げられる。安定剤としては、グアーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、ジェランガム、アラビアガムのようなガム類、コーンスターチ、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、CMC、微細セルロース、ゼラチン、寒天、ペクチンなどの他、リン酸塩のような塩類が挙げられる。
本開示のアイスクリームの製造方法は特に限定されない。しかし、好ましくは予め調製された水中油型乳化物(ミックス)を凍結含気泡化(フリージング)させる方法が適用できる。当該ミックスの製造方法は特に限定されない。しかし、一般的な水中油型乳化物の製造方法が適用できる。例えば、水に、牛乳、生クリーム、バター、脱脂粉乳などの乳製品、砂糖、デキストリンなどの糖類、食用油脂、乳化剤および安定剤などの原材料を、混合加熱攪拌し、プレミックスを調製する。加熱は原材料が均一に分散溶解するよう、50~80℃程度であってもよい。プレミックスは、均質機により均質化されてもよい。均質機としては、ホモジナイザー、ホモミキサー、コロイドミルなどが使用できる。また、均質化の前および/または後で、殺菌処理されてもよい。殺菌処理は、UHT殺菌、HTST殺菌などの連続式の直接加熱殺菌であってもよいし、回分式や連続式の間接加熱殺菌であってよい。均質化/殺菌後の加熱状態のミックスは、好ましくは速やかに冷却される。冷却されたミックスは、5~10℃程度で、2、3時間から2日間程度、静置(エージング)されてもよい。上記ミックスの製造において、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルは、任意のタイミングで添加されてもよい。しかし、好ましくは油脂に予め溶解される。
本開示のアイスクリームは、好ましくは上記ミックスを凍結含気泡化(フリージング)する。フリーザー(冷菓製造装置、アイスクリーマー)に投入されたミックスは、急冷攪拌され、所定量の空気を抱き込む。そして、ソフトなクリームが得られる。当該クリームは、必要に応じて、容器に充填される。容器に充填されたクリームは、例えば、-30~-40℃の温度で硬化(ハードニング)されてもよい。本開示のアイスクリームは、必要に応じて、呈味素材やフレーバーをミックスに添加して、フリージングしてもよい。
本開示の乳化組成物の好ましい態様の1つは、ソース類(以下、本開示のソースともいう)である。本開示のソースは、例えば、キャラメルソース、ミルクソース、カラメルソース、カスタードソース、フルーツソースなどが挙げられる。本開示のソースは、水を除く糖類や油脂などの固形分を、好ましくは40~85質量%程度、より好ましくは50~80質量%程度、さらに好ましくは60~80質量%程度、含有する。ソースは、水分が低くて固形分が高いと、冷凍下でも比較的柔らかい。また、本開示のソースは、油脂を、好ましくは2~15質量%程度、より好ましくは2~13質量%程度含み、水中油型に乳化される。
本開示の乳化組成物の好ましい態様の1つは、ガナッシュや生チョコレート類(以下、本開示の生チョコともいう)である。本開示の生チョコは、例えば、チョコレート生地にクリームを含む含水可食物を練り込んだものである。本開示の生チョコは、好ましくは、チョコレート生地の含有量が60質量%以上、かつクリームの含有量が10質量%以上であり、水分が10質量%以上である。ここで、チョコレート生地は、好ましくは、チョコレート類の表示に関する公正競争規約におけるチョコレート生地である。本開示の生チョコは、好ましくは水中油型乳化物である。
本開示の冷凍菓子は、複数の食品が組み合されたコンビネーション(複合冷凍菓子、以下、本開示の複合冷凍菓子ともいう)であり得る。本開示の複合冷凍菓子は、本開示の冷凍菓子を含むものであればよい。本開示の複合冷凍菓子の好ましい態様によれば、本開示の複合冷凍菓子は、本開示の焼き菓子および/または本開示の乳化組成物、を含む。本開示の複合冷凍菓子としては、例えば、クレープとアイスクリームとのコンビネーション、クレープとキャラメルソースとのコンビネーションなど、が挙げられる。
以下、本開示を実施例によってさらに詳細に説明する。しかし、本開示は以下の実施例の内容に限定して解釈されない。
<乳化剤のスクリーニング>

(乳化剤の準備)
以下の乳化剤を準備した。

モノグリセリン脂肪酸エステル
・オレイン酸モノグリセリン(商品名:サンソフトO-30V、略称:O-30V、太陽化学株式会社製)

モノグリセリン有機酸エステル
・コハク酸オレイン酸モノグリセリン(商品名:サンソフトNo.683CB、略称:No.683CB、太陽化学株式会社製)
・クエン酸オレイン酸モノグリセリン(商品名:サンソフトNo.623M、略称:No.623M、太陽化学株式会社製)

ソルビタン脂肪酸エステル
・モノオレイン酸ソルビタン(商品名:サンソフトNo.81S、略称:No.81S、太陽化学株式会社製)

ショ糖脂肪酸エステル
・ショ糖エルカ酸エステル(商品名:リョートーシュガーエステルER-290、略称:ER-290、三菱ケミカルフーズ株式会社製)

プロピレングリコール脂肪酸エステル
・プロピレングリコールモノオレエート(商品名:サンソフトNo.25-ODV、略:No.25-ODV、太陽化学株式会社製)

ポリグリセリン脂肪酸エステル
・デカオレイン酸デカグリセリン(商品名:リョートーポリグリエステルO-50D、略称:O-50D、三菱ケミカルフーズ株式会社)
・デカオレイン酸デカグリセリン(商品名:サンソフトQ-1710U、略称:Q-1710U、太陽化学株式会社製)
・トリオレイン酸ペンタグリセリン(商品名:サンソフトA-173E、略称:A-173E、太陽化学株式会社製)
・モノオレイン酸ジグリセリン(商品名:サンソフトQ-17D:略称:Q-17D、太陽化学株式会社製)

ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル
・ヘキサグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(商品名:SYグリスターCRS-75、略称:CRS-75、阪本薬品工業株式会社製)
・ヘキサグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(商品名:ポエムPR-300、略称:PR-300、理研ビタミン株式会社)
・ヘキサグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(商品名:サンソフト818H、略称:818H、太陽化学株式会社製)
・ペンタグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(商品名:サンソフト818R、略称:818R、太陽化学株式会社製)
・テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(商品名:サンソフト818DG、略称:818DG、太陽化学株式会社製)
・トリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(商品名:サンソフト818JC、略称:818JC、太陽化学株式会社製)
(乳化剤含有風味油脂の調製)
1L容のビーカーに各乳化剤を0.25gずつ量り取った。各ビーカーに、60℃に加温した、0.1質量%のバニラフレーバー(商品名:バニラオイルAB37260、小川香料株式会社製)を含むパーム中融点画分(日清オイリオグループ株式会社製)を、総量が500gなるまで加え、評価用のサンプルとした。各評価用のサンプルは、各乳化剤を500質量ppm含有する。
(乳化剤含有風味油脂の評価)
乳化剤を何も含まない0.1質量%のバニラフレーバーを含むパーム中融点画分を比較対照とした。以下の評価基準にしたがって、油脂を含む食品の風味評価に熟練したパネラー5名により、評価用サンプルを口に含んだ際の風味を評点した。評点の合計により、評価用サンプルを総合評価した。当該評価により、冷凍菓子における風味の持続性が推認できる。結果を表1に示した。

評価基準 評点
対照と比較してバニラ風味が強く持続する 2点
対照と比較してバニラ風味が持続する 1点
対照と変わらない 0点
対照よりもバニラ風味が弱く感じる -1点

総合評価
◎:8点以上 風味の持続性に非常に優れている
〇:5点以上7点以下 風味の持続性に優れている
△:2点以上4点以下 対照との差異が分かりにくい
×:1点以下 対照と差異がない
Figure 0007002602000001
<冷凍菓子による評価1>

(冷凍菓子用油脂の調製)
表2の配合に従って、例1~7の冷凍菓子用油脂を調製した。すなわち、85質量部のパーム油中融点画分(日清オイリオグループ株式会社製)と15質量部のヤシ油(日清オイリオグループ株式会社製)とを加温混合し、混合油脂(例1の油脂)を調製した。10質量部のヘキサグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(商品名:サンソフト818H、略称:818H、太陽化学株式会社製)と90質量部の前記混合油脂とを加温混合し、10質量%濃度の818H含有冷凍菓子用油脂を得た(例2の油脂)。前記例2の冷凍菓子用油脂を混合油脂で適宜希釈することにより、例3~7の冷凍菓子用油脂を調製した。
Figure 0007002602000002
(冷凍菓子用水中油型乳化物およびラクトアイスの調製)
表3の配合に従って、例1~7の冷凍菓子用油脂を使用した冷凍菓子用水中油型乳化物(ラクトアイスミックス)を調製した。すなわち、以下の(1)~(4)の製造手順に従って調製した。そして、調製した各水中油型乳化物について、アイスクリームフリーザーを用いて凍結させながら含気することにより、例8~14の冷凍菓子(ラクトアイス)を調製し、評価まで-20℃で保存した。

(1)水に、水以外の水相成分を混合し、70℃の水相を調製した。
(2)1~7の各油脂を含む油相を投入して撹拌乳化しながら、80℃まで昇温した。
(3)次いでホモゲナイザーを用いて微細均質化した。
(4)得られた乳化物を氷水に浸漬して冷却後、7℃で12時間以上静置した。
Figure 0007002602000003
(ラクトアイスの風味評価)
例1の冷凍菓子用油脂を使用した例8のラクトアイスを比較対照とした。以下の評価基準にしたがって、油脂を含む食品の風味評価に熟練したパネラー5名により、例9~14のラクトアイスを口に含んだ際の風味を評点した。評点の合計により、例9~14のラクトアイスを総合評価した。結果を表4に示した。

評価基準 評点
対照と比較して好ましい乳様風味が強く持続する 2点
対照と比較して好ましい乳様風味が持続する 1点
対照と変わらない 0点
対照と比較して好ましくない風味を感じる -1点

総合評価
◎:8点以上 風味の持続性に非常に優れている
〇:5点以上7点以下 風味の持続性に優れている
△:2点以上4点以下 対照との差異が分かりにくい
×:1点以下 対照と差異がないか、好ましくない風味がある
Figure 0007002602000004
<冷凍菓子による評価2>
例1の冷凍菓子用油脂を使用した上記の冷凍菓子用水中油型乳化物および冷菓菓子(ラクトアイス)の調製において、製造工程(2)の昇温のタイミングで、水中油型乳化物に対して450質量ppmおよび45質量ppm濃度となるように、ヘキサグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(商品名:サンソフト818H、略称:818H、太陽化学株式会社製)を添加し、例15(818H含有量450質量ppm)および例16(818H含有量45質量ppm)のラクトアイスを調製した。
例15および例16のラクトアイスについて、例8のラクトアイスを対照として、上記と同様の風味評価を行ったところ、例12および例13と同様の総合評価結果が得られた。
<冷凍菓子による評価3>

(冷凍焼き菓子用ミックスの調製)
表5の配合に従って、どら焼きの皮のミックス(生地)を調製した。すなわち、以下の(1)~(3)の製造手順に従って調製した。これを例15のミックスとした。そして、例15のミックスに対して、ヘキサグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(商品名:ポエムPR-300、略称:PR-300、理研ビタミン株式会社)を、ミックスに含まれる油脂を100質量部として、それに対して、0.03、0.1、0.5、および2.5質量部となるようにそれぞれ添加し、十分に混ぜ合わせ、例16~19のミックスを調製した。また、例15のミックスに対して、トリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(商品名:サンソフト818JC、略称:818JC、太陽化学株式会社製)を、上記と同様に添加混合し、例20~23のミックスを調製した。なお、例15のミックスの油脂含有量は9.0質量%であった。

(1)糖、小麦粉、乾燥卵白、加工デンプンなど粉類を事前混合し、20メッシュで篩がけを行う。
(2)油脂、全卵、みりん、ソルビトールなど液体を別のボウルに取り、十分に混合して、液状乳化物にする
(3)(2)でできた液状乳化物に、(1)の粉類を投入し、ダマにならないように十分に撹拌し生地を仕上げる。
Figure 0007002602000005
(冷凍焼き菓子の調製)
例15~23の各ミックスについて、20gを量り取り、200℃の銅板で1分10秒焼成し、そのあと裏返し20秒焼成し、17gのどら焼きの皮(直径8センチ、水分12質量%、油分10.5質量%)を調製した。その後、-18℃で冷凍し、例24~32の冷凍焼き菓子を得た。
(冷凍焼き菓子の風味評価)
例15のミックスを焼成した例24の冷凍どら焼きの皮を比較対照とした。以下の評価基準にしたがって、油脂を含む食品の風味評価に熟練したパネラー5名により、例25~32の冷凍どら焼きの皮を口に含んだ際の風味を評点した。評点の合計により、例25~32の冷凍どら焼きの皮を総合評価した。結果を表6、7に示した。

評価基準 評点
対照と比較して好ましい甘い卵感を有する風味が強く持続する 2点
対照と比較して好ましい甘い卵感を有する風味が持続する 1点
対照と変わらない 0点
対照と比較して好ましくない風味を感じる -1点

総合評価
◎:8点以上 風味の持続性に非常に優れている
〇:5点以上7点以下 風味の持続性に優れている
△:2点以上4点以下 対照との差異が分かりにくい
×:1点以下 対照と差異がないか、好ましくない風味がある
Figure 0007002602000006
Figure 0007002602000007
<冷凍菓子による評価4>
例27および例31のどら焼きの皮を使用して、アイスクリームおよび餡を挟んでコンビネーションデザート(複合冷凍菓子)に仕上げた。例24のどら焼きの皮を使用した同様のコンビネーションデザートを対照として、上記の冷凍どら焼きの皮と同様の風味評価を行ったところ、例27および例31と同様の総合評価結果が得られた。

Claims (6)

  1. 水と油脂とを含み、10~5500質量ppmのポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを含有する、アイスクリーム類または冷凍焼き菓子であって、
    前記アイスクリーム類は、前記ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを含む水中油型乳化物の、凍結含気泡物であり、
    前記冷凍焼き菓子は、前記ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルと穀粉又は澱粉とを含む混合液の、焼成冷凍物である、
    前記アイスクリーム類または冷凍焼き菓子(ただし、アイスクリーム類は、植物ステロールを1質量%から10質量%までの割合で含む食用油脂組成物を含む態様、DHA及び/又はEPAを含有する油脂を含む態様、油脂に茶ポリフェノールを含む態様、および、ギムネマ酸を含む態様、を除く)。
  2. 前記油脂100質量部に対してポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを0.001~7.5質量部含み、油脂の含有量が50質量%以下である、請求項に記載のアイスクリーム類または冷凍焼き菓子。
  3. 前記ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルのポリグリセリン部分の平均重合度が、2~10である、請求項1又は2に記載のアイスクリーム類または冷凍焼き菓子。
  4. 請求項1~の何れか1項に記載のアイスクリーム類または冷凍焼き菓子を含む、複合冷凍菓子。
  5. ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを有効成分とする、水と油脂とを含むアイスクリーム類または冷凍焼き菓子の口中での風味持続性向上剤であって、
    前記アイスクリーム類は、前記ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを含む水中油型乳化物の、凍結含気泡物であり、
    前記冷凍焼き菓子は、前記ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルと穀粉又は澱粉とを含む混合液の、焼成冷凍物である、
    前記アイスクリーム類または冷凍焼き菓子の口中での風味持続性向上剤(ただし、アイスクリーム類は、DHA及び/又はEPAを含有する油脂を含む態様、油脂に茶ポリフェノールを含む態様、および、ギムネマ酸を含む態様、を除く)。
  6. ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを使用する、水と油脂とを含むアイスクリーム類または冷凍焼き菓子の口中での風味を持続させる方法であって、
    前記アイスクリーム類は、水中油型乳化物の凍結含気泡物であり、
    前記ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルは、前記水中油型乳化物に使用され、
    前記冷凍焼き菓子は、穀粉又は澱粉を含有する混合液の焼成冷凍物であり、
    前記ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルは、前記混合液に使用される、
    前記アイスクリーム類または冷凍焼き菓子の口中での風味を持続させる方法(ただし、アイスクリーム類は、DHA及び/又はEPAを含有する油脂を含む態様、油脂に茶ポリフェノールを含む態様、および、ギムネマ酸を含む態様、を除く)。
JP2020102916A 2020-06-15 2020-06-15 冷凍菓子 Active JP7002602B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020102916A JP7002602B2 (ja) 2020-06-15 2020-06-15 冷凍菓子
PCT/JP2021/022307 WO2021256397A1 (ja) 2020-06-15 2021-06-11 冷凍菓子
TW110121727A TW202200022A (zh) 2020-06-15 2021-06-15 冷凍點心、複合冷凍點心、冷凍點心的風味持久性提升劑及使冷凍點心的風味持久的方法
JP2021194654A JP2022019844A (ja) 2020-06-15 2021-11-30 冷凍菓子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020102916A JP7002602B2 (ja) 2020-06-15 2020-06-15 冷凍菓子

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021194654A Division JP2022019844A (ja) 2020-06-15 2021-11-30 冷凍菓子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021193940A JP2021193940A (ja) 2021-12-27
JP7002602B2 true JP7002602B2 (ja) 2022-02-10

Family

ID=79197897

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020102916A Active JP7002602B2 (ja) 2020-06-15 2020-06-15 冷凍菓子
JP2021194654A Pending JP2022019844A (ja) 2020-06-15 2021-11-30 冷凍菓子

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021194654A Pending JP2022019844A (ja) 2020-06-15 2021-11-30 冷凍菓子

Country Status (3)

Country Link
JP (2) JP7002602B2 (ja)
TW (1) TW202200022A (ja)
WO (1) WO2021256397A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102595875B1 (ko) * 2023-03-14 2023-10-31 주식회사 서스테이블 쌀을 이용한 식물성 아이스크림 및 이의 제조방법

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002209516A (ja) 2001-01-19 2002-07-30 Nisshin Oil Mills Ltd:The 食用油脂組成物
JP2013013374A (ja) 2011-07-05 2013-01-24 Adeka Corp ロールイン用油中水型乳化組成物
JP2015015907A (ja) 2013-07-09 2015-01-29 不二製油株式会社 冷菓用油脂
JP2015146787A (ja) 2014-02-07 2015-08-20 ミヨシ油脂株式会社 水中油型乳化物
JP2016002015A (ja) 2014-06-16 2016-01-12 日清オイリオグループ株式会社 チョコレート
JP2016111985A (ja) 2014-12-17 2016-06-23 株式会社Adeka 可塑性油脂組成物
JP2016140342A (ja) 2015-02-05 2016-08-08 日清オイリオグループ株式会社 チョコレート及びそれを使用した冷菓
JP2016171764A (ja) 2015-03-16 2016-09-29 理研ビタミン株式会社 起泡性水中油型乳化組成物
JP2019162089A (ja) 2018-03-20 2019-09-26 森永製菓株式会社 冷菓用油中水滴型カカオ含有物
JP2020014447A (ja) 2017-08-08 2020-01-30 不二製油株式会社 異風味抑制剤と、それを用いた食品
JP6704485B1 (ja) 2019-03-08 2020-06-03 不二製油株式会社 高度不飽和脂肪酸を含有する冷菓

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60241852A (ja) * 1984-05-16 1985-11-30 Fuji Oil Co Ltd アイスコ−テイング用チヨコレ−トの製造法
JPH04316456A (ja) * 1991-04-17 1992-11-06 Meiji Milk Prod Co Ltd ギムネマ酸含有w/o/w型複合エマルジョン            及びそれを利用した食品
JP3319716B2 (ja) * 1998-03-02 2002-09-03 不二製油株式会社 含水チョコレート類の製造法
US6174555B1 (en) * 1999-03-31 2001-01-16 Nestec S.A. Soft coating for ice confectionery

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002209516A (ja) 2001-01-19 2002-07-30 Nisshin Oil Mills Ltd:The 食用油脂組成物
JP2013013374A (ja) 2011-07-05 2013-01-24 Adeka Corp ロールイン用油中水型乳化組成物
JP2015015907A (ja) 2013-07-09 2015-01-29 不二製油株式会社 冷菓用油脂
JP2015146787A (ja) 2014-02-07 2015-08-20 ミヨシ油脂株式会社 水中油型乳化物
JP2016002015A (ja) 2014-06-16 2016-01-12 日清オイリオグループ株式会社 チョコレート
JP2016111985A (ja) 2014-12-17 2016-06-23 株式会社Adeka 可塑性油脂組成物
JP2016140342A (ja) 2015-02-05 2016-08-08 日清オイリオグループ株式会社 チョコレート及びそれを使用した冷菓
JP2016171764A (ja) 2015-03-16 2016-09-29 理研ビタミン株式会社 起泡性水中油型乳化組成物
JP2020014447A (ja) 2017-08-08 2020-01-30 不二製油株式会社 異風味抑制剤と、それを用いた食品
JP2019162089A (ja) 2018-03-20 2019-09-26 森永製菓株式会社 冷菓用油中水滴型カカオ含有物
JP6704485B1 (ja) 2019-03-08 2020-06-03 不二製油株式会社 高度不飽和脂肪酸を含有する冷菓

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
European Journal of Lipid Science and Technology,2017年02月28日,119(9),1600505
Ezgi Tekin,Usage of multiple emulsions to design low fat ice cream,A thesis submitted to the graduate school of natural and applied sciences of Middle East Technical University,Chapter 2,2016年,27-30,https://etd.lib.metu.edu.tr/upload/12619723/index.pdf,[検索日2021.12.14]

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021193940A (ja) 2021-12-27
TW202200022A (zh) 2022-01-01
JP2022019844A (ja) 2022-01-27
WO2021256397A1 (ja) 2021-12-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW201717779A (zh) 改良之經攪打的食品頂部配料
JP5931481B2 (ja) 食用クリーム
JP7002602B2 (ja) 冷凍菓子
JP2010220579A (ja) 可塑性油中水型乳化油脂組成物
JP2021193993A (ja) バタークリーム
WO2015005128A1 (ja) 冷菓及び製菓用油脂
JP6787666B2 (ja) 製菓製パン練り込み用油脂組成物とそれを用いた焼成品の製造方法
WO2005070228A1 (ja) 水中油型乳化物
JP2018113910A (ja) 層状食品用油脂組成物とそれを用いた可塑性油脂および層状食品の製造方法
JP3131608B2 (ja) 油中水中油型乳化油脂組成物及びその製造法
JP6946006B2 (ja) 練り込み用油脂組成物とそれを用いた可塑性油脂および焼成品の製造方法
JP2017105890A (ja) エステル交換油脂組成物とそれを用いた可塑性油脂組成物
JP6717729B2 (ja) 可塑性油脂組成物とそれを用いたマーガリン、スプレッド、バタークリーム
JP2021013329A (ja) フラワーペースト
JP7503397B2 (ja) 焼菓子用油脂組成物、ならびに、それを含む冷菓用焼菓子および複合冷菓
JP2007259720A (ja) ペストリー生地
JP4346329B2 (ja) シュー用油脂組成物
JP7515269B2 (ja) フィリング用油脂組成物、ならびに、それを含む冷菓用フィリングおよび複合冷菓
JP7241245B2 (ja) ホイップドクリーム
JP7229650B2 (ja) フラワーペースト
JP5920921B2 (ja) 焼き菓子
JP2019195277A (ja) フィリング類
JP7313588B1 (ja) 可塑性油脂組成物とそれを用いた食品
JP2018027079A (ja) 可塑性油脂組成物及び食品
WO2021256396A1 (ja) ゲル状食品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201130

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20201130

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20210209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210629

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211026

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211221

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7002602

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350