JP4346329B2 - シュー用油脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、口溶け、歯切れ及び風味が良好で、かつ、体積及び保型性も良好なシューケースを安定して製造することができるシュー用油脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シューケースの焼成において、シュー用油脂の選択によって、その体積や風味が大きく異なることが知られている。シューケースの焼成にはバターかラードが一般的に使用されるが、これらには以下の長所と短所がある。即ち、バターは、風味と口溶けは良好だが、シューケースの皮が厚くなり、焼き伸びがやや悪いとされ、また、ラードは、口溶けと体積は良好であるが、特有の風味を有し、風味劣化が起こりやすいとされている。また、液状油を用いると、生地は伸びるが、保型性がないためつぶれて体積が出なくなり、融点の高い油脂、例えば牛脂を使用すると、体積は出るものの、ワキシーな食感となり口溶けが著しく悪化してしまうという問題があった(例えば非特許文献1参照)。
【0003】
そこで、一般的には、体積と保型性を出すため、カゼインあるいはカゼインのナトリウム塩を使用する方法がとられてきた。しかし、カゼインは水に不溶性のため乳化油脂に溶解するのは困難であり、また、カゼインのナトリウム塩を用いて作られたシューケースは風味や歯切れが悪いという問題があった。
【0004】
この点の改良方法として、フレーバーによってマスキングする方法や、水相のpHが5.2〜5.9であるシュー皮用乳化油脂組成物を使用して歯切れの良好なシューケースを製造する方法(例えば特許文献1参照)や、ホエータンパク質:カゼインタンパク質の重量比率が3:7〜5:5である乳タンパク質を固形分換算で0.5〜4.5重量%含有することを特徴とするシュー用乳化油脂組成物を使用して風味の良好なシューケースを得る方法(例えば特許文献2参照)が行なわれてきた。
しかし、シューケースの口溶けについての改良については未完成であった。
【0005】
このように、体積、保型性、風味、口溶け及び歯切れのすべてが良好なシューケースを製造することができるシュー用油脂は存在しなかった。
【0006】
【非特許文献1】
PCG、1991年10月号、p94〜97
【特許文献1】
特開平6−165632号公報
【特許文献2】
特開2001−224308号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、風味、口溶け及び歯切れが良好で、かつ、体積及び保型性も良好なシューケースを安定して製造することができるシュー用油脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、油相中に、SLOSL(SL:炭素数16〜22である飽和脂肪酸残基、O:オレイン酸残基)で表わされるトリアシルグリセロールを60重量%以上含有する油脂を、10〜100重量%含有し、カゼインのカリウム塩を含有することを特徴とするシュー用油脂組成物を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシュー用油脂組成物及び本発明のシューケースについて詳述する。
【0010】
本発明のシュー用油脂組成物は、油相中に、SLOSL(SL:炭素数16〜22である飽和脂肪酸残基、O:オレイン酸残基、以下同じ)で表わされるトリアシルグリセロール(以下SLOSLと表す)を60重量%以上含有する油脂を、10〜100重量%含有することを特徴とする。
【0011】
上記SLOSLにおけるSLは、炭素数16〜22である飽和脂肪酸残基を示すが、上記SLOSLにおける2つのSLは、パルミチン酸残基及び/又はステアリン酸残基であることが好ましい。
【0012】
本発明のシュー用油脂組成物では、SLOSLを60重量%以上含有する油脂を使用する。SLOSLを60重量%以上含有する油脂を用いないと、シューケースの口溶けが悪くなる。尚、SLOSLを60重量%以上含有する油脂中におけるSLOSLの含有量の上限は、特に制限されるものではないが、通常95重量%程度である。
【0013】
本発明の効果は、シュー用油脂組成物が、SLOSLを特定量含有することによってではなく、SLOSLを60重量%以上含有する油脂を特定量含有することによって得られる。SLOSLを15〜30重量%含有する油脂として、パーム油やヘットが挙げられるが、これらの油脂は、その他の口溶けの悪いトリアシルグリセロール成分を多く含み、融点も36〜42℃と高いため、たとえ、シュー用油脂組成物がこれらの油脂を多く含有しても口溶けの改良効果は得られない。尚、大方の植物油脂、動物油脂のSLOSL含有量は、5重量%以下である。
【0014】
ここで、SLOSLを60重量%以上含有する上記油脂としては、例えば、カカオバター、シア脂、マンゴー核油、サル脂、イリッペ脂、及びこれらの分別油、硬化油、エステル交換油等、並びに、パーム油の分別油、分別硬化油等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を使用することができる。また、エステル交換によってSLOSLを60重量%以上含有する油脂を製造して用いることもできる。このエステル交換によって製造されるSLOSLを60重量%以上含有する油脂は、例えば、ハイオレイックヒマワリ油とステアリン酸とを1,3特異性リパーゼを触媒としてエステル交換し、脂肪酸除去、分別することにより得られる。
【0015】
本発明のシュー用油脂組成物では、SLOSLを60重量%以上含有する上記油脂のなかでも、パーム分別中部油を用いることが、製造コストが安価な点及び風味があっさりして良好な点で特に好ましい。
【0016】
SLOSLを60重量%以上含有する上記油脂は、本発明のシュー用油脂組成物中に10〜100重量%、好ましくは15〜50重量%、さらに好ましくは15〜40重量%となるように使用する。SLOSLを60重量%以上含有する上記油脂の含有量が10重量%未満であると、口溶け改良効果がみられない。
【0017】
従来、油脂性菓子用、焼き菓子用、製パン用等の油脂組成物に、SLOSLを60重量%以上含有する油脂を配合する場合は、ブルーム現象(油脂の結晶化により、白い粉が吹いたような表面となる現象)により、ざらついた食感となり、油脂組成物自体の外観も悪く、口溶けも悪化し、クリーミング性や可塑性も悪化してしまうという問題がある。これに対して、シュー用油脂組成物の場合、完全に溶解してから使用するため、チョコレート等の油脂性菓子用油脂組成物、焼き菓子用あるいは製パン用油脂組成物とは異なり、シュー用油脂組成物におけるSLOSLを60重量%以上含有する油脂の配合量に制限はなく、油相に全量(100重量%)使用しても、シュー用油脂組成物としての機能上は全く問題なく使用可能である。
【0018】
また、本発明のシュー用油脂組成物は、SLOSL以外のトリアシルグリセリンを油相中に含有しても構わない。SLOSL以外のトリアシルグリセリンとしては、UUU、SUU、USU、SSU、SUS(SLOSLを除く)及びSSSのいずれかで表される6種のトリアシルグリセリンが挙げられる。ここで、Uは不飽和脂肪酸残基、Sは飽和脂肪酸残基を表わす。
【0019】
また、本発明のシュー用油脂組成物は、油相中に、SLOSLを60重量%以上含有する油脂以外の油脂を含有してもよい。該油脂としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、魚油、鯨油等の各種植物油脂、動物油脂、並びにこれらに水素添加、分別及びエステル交換から選択される一又は二以上の処理を施した加工油脂が挙げられ、本発明においては、これらの油脂を単独で用いることもでき、又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0020】
上記のSLOSL以外のトリアシルグリセリン及びSLOSLを60重量%以上含有する油脂以外の油脂の配合量の合計は、本発明のシュー用油脂組成物中において0〜90重量%、好ましくは50〜85重量%、さらに好ましくは60〜85重量%である。
【0021】
また、本発明のシュー用油脂組成物は、タンパク質のカリウム塩を含有することにより、さらに風味、口溶け及び歯切れ、特に歯切れの優れたシューケースを得ることができる。タンパク質のカリウム塩としては、任意の方法で調製したものを用いることができる。例えば、「アルカリ性下でタンパク質に塩化カリウム等のカリウム塩を添加することにより得られる、アルカリ性下で溶解するタンパク質のカリウム塩」、「酸性下でタンパク質に水酸化カリウム等のアルカリ性カリウム塩を加え、中性にすることにより得られる、酸性下で溶解するタンパク質のカリウム塩」、「酸性下でタンパク質を不溶化させた後、水酸化カリウム等のアルカリ性カリウム塩を加え中性にして溶解することにより得られる、中性下では溶解し酸性下では不溶化するタンパク質のカリウム塩」等を用いることができる。
【0022】
上記のタンパク質のカリウム塩を構成する原料タンパク質としては、風味が良好である点から、乳起源のものが好ましい。乳起源のタンパク質のなかでも、シューの体積と保型性が良好な点で、カゼインを用いる。
【0023】
上記のタンパク質のカリウム塩は、風味が良好で、物理的性質(例えば、滑らかな食感、可塑性、水溶解性や乳化機能等)がタンパク質の他の金属塩を用いた場合に比べて優れており、特に、カゼインのカリウム塩は、他のカゼイン類、例えば、カゼイン、酸カゼイン、カゼインナトリウム、カゼインカルシウム、カゼインマグネシウムに比べて特に優れており、カゼインのカリウム塩を用いて得られた本発明のシュー用油脂組成物を使用して製造されたシューケースは、特に良好な風味、口溶け、歯切れ、体積及び保型性を有する。
【0024】
本発明のシュー用油脂組成物中における、上記タンパク質のカリウム塩の含有量は、固形分換算で、好ましくは0.5〜5重量%、特に好ましくは1〜4重量%である。タンパク質のカリウム塩の含有量が固形分換算で0.5重量%よりも少ないと、シューケースの形状が充分に安定せず、また良好な風味が得られない場合があり、また5重量%よりも多いと、シュー用油脂組成物の製造工程でタンパク質のカリウム塩を均一に乳化することができない場合がある。
【0025】
さらに、本発明のシュー用油脂組成物は、無機燐酸化合物のカリウム塩を含有することにより、さらに良好な口溶けを呈するシューケースを得ることが可能となる。ここで使用される無機燐酸化合物のカリウム塩としては、例えば、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、ポリリン酸カリウム、トリポリリン酸カリウム、メタリン酸カリウム、ピロリン酸カリウム等が挙げられ、これらの無機燐酸化合物のカリウム塩から選ばれた1種又は2種以上を使用する。本発明のシュー用油脂組成物においては、上記の無機燐酸化合物のカリウム塩のうち、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、トリポリリン酸カリウム、メタリン酸カリウム及びピロリン酸カリウムからなる群から選択される1種又は2種以上を用いるのが好ましい。
【0026】
本発明のシュー用油脂組成物中における無機燐酸化合物のカリウム塩の含有量は、好ましくは0.02〜1重量%、さらに好ましくは0.02〜0.7重量%、さらに一層好ましくは0.02〜0.3重量%、最も好ましくは0.02〜0.1重量%である。
【0027】
また、本発明のシュー用油脂組成物は、カゼインのナトリウム塩を含まないことにより、より風味と口溶けが良好なシューケースを得ることが可能となる。カゼインのナトリウム塩は、シューケースの体積・保型性の改良のために一般的に使用されるが、焼成により風味が変化し、膠臭に似た洋菓子に相応しくない臭いを有するのが欠点であり、特にシュークリームを包装し密封した場合、消費者が袋を開けて食しようとするときに、カゼインのナトリウム塩による膠臭に似た臭いが口内に広がり、シュークリームのおいしさを損なっていた。本発明シュー用油脂組成物においては、カゼインのナトリウム塩を含まなくても、シューケースは良好な体積と保型性を示す。
【0028】
本発明のシュー用油脂組成物は、さらに必要により、水、乳、乳化剤、糖類及び糖アルコール、澱粉類、乳製品、酸化防止剤、小麦粉、無機燐酸化合物のカリウム塩以外の無機塩、有機酸塩、ゲル化剤、卵製品、カカオ及びカカオ製品、コーヒー及びコーヒー製品、カリウム塩以外のタンパク質、その他各種食品素材全般、着香料、調味料等の呈味成分、着色料、保存料、pH調整剤等を用いることができる。本発明のシュー用油脂組成物におけるこれらの成分の含有量は、一般的なシュー用油脂組成物に準じたものであれば良いが、通常は合計量で40重量%以下とするのが好ましい。
【0029】
上記乳としては、例えば、生乳、牛乳、特別牛乳、生山羊乳、殺菌山羊乳、生めん羊乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳が挙げられ、これらの乳の含有量は、本発明のシュー用油脂組成物中、好ましくは0〜35重量%、より好ましくは0〜20重量%である。
【0030】
上記乳化剤としては、食品添加物として使用可能なものであればどのようなものでもよく、例えば、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ショ糖酢酸イソ酪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノグリセリド等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を使用することができ、油相及び水相の何れか一方又は両方に加えることができる。
【0031】
尚、一般にシューケースは洋菓子に使用され、その場合、消費期限は製造当日であるため、本発明のシュー用油脂組成物においては、ブルーム現象(油脂の結晶化により、白い粉が吹いたような表面となる現象)によるシューケースの白色化や口溶けの悪化については特に考慮する必要はないが、シューケースを半生菓子や焼き菓子としてから喫食までの期間が長期にわたる可能性がある場合は、上記乳化剤のうち、マイグレーションを抑制する効果を有する点で、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルが特に好ましく使用される。
【0032】
上記乳化剤の含有量は、本発明のシュー用油脂組成物中、好ましくは0.02〜2.5重量%、さらに好ましくは0.1〜2重量%、最も好ましくは0.1〜1重量%である。
【0033】
上記糖類及び糖アルコールは、シューの焼き色の調整あるいは形均整の目的で添加することが可能であり、例えば、上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、酵素糖化水飴、乳糖、還元澱粉糖化物、異性化液糖、ショ糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、ステビア、アスパルテーム、はちみつ等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。上記糖類及び糖アルコールの含有量には特に制限はないが、本発明のシュー用油脂組成物中、好ましくは0〜10重量%、さらに好ましくは0〜5重量%である。上記糖類及び糖アルコールの含有量がシュー用油脂組成物中で10重量%を超えると、シューケース製造時に小麦粉の澱粉の糊化を阻害するため体積が悪化する可能性がある。
【0034】
上記澱粉類としては、例えば、コーン・ワキシーコーン・タピオカ・馬鈴薯・甘藷・小麦・米等の澱粉や、これらの澱粉をアミラーゼ等の酵素で処理したものや、酸処理やアルカリ処理、エステル化、リン酸架橋化、加熱、湿熱等の物理的、化学的処理を行ったもの、さらに、これらの澱粉を、水に溶解し易いように予め加熱処理により糊化させたものが挙げられる。本発明のシュー用油脂組成物では、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。上記澱粉類の含有量には特に制限はないが、本発明のシュー用油脂組成物中、好ましくは0〜10重量%、さらに好ましくは0〜5重量%である。
【0035】
上記乳製品としては、例えば、クリーム、チーズ、濃縮ホエイ、アイスクリーム類、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖れん乳、加糖脱脂れん乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、タンパク質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、はっ酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料、ホエープロテインコンセートレート、トータルミルクプロテイン等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。上記乳製品の含有量には特に制限はないが、本発明のシュー用油脂組成物中、好ましくは0〜5重量%、さらに好ましくは0〜2重量%である。
【0036】
本発明のシュー用油脂組成物は、ショートニングタイプ及びマーガリンタイプの何れのタイプでも良く、また、水中油型、油中水型、油中水中油型等どのような乳化形態であっても構わない。脱脂粉乳や燐酸塩等の水溶性成分を含有させる場合、水溶性成分の分散性が良好な点及びシューケース製造時に扱いやすい点から水相成分を含有することが好ましいため、マーガリンタイプであることが好ましく、シュー用乳化油脂組成物の表面からの水分の飛散及びカビ等の発生を抑制する点から、油中水型乳化組成物とするのが好ましい。
【0037】
尚、本発明のシュー用油脂組成物は、一般的なショートニング又はマーガリンの製法に従って製造すれば良い。
【0038】
本発明のシュー用油脂組成物は、シューケースの製造に用いられる。本発明のシュー用油脂組成物を使用する本発明のシューケースの配合は、特に限定されるものではないが、好ましくは、小麦粉100重量部に対し、本発明のシュー用油脂組成物70〜150重量部、特に100〜140重量部、水100〜250重量部、特に120〜200重量部、全卵150〜300重量部、特に200〜280重量部から構成される。本発明のシューケースの配合において、本発明のシュー用油脂組成物の配合量が70重量部未満であると、シューケースのボリュームが小さくなりやすく、また形状の不安定なシューケースが得られやすく、さらに食感が硬くなりやすい。また、上記シュー用油脂組成物の配合量が150重量部を越えると、シューケースが油性感の強いものとなりやすい。
【0039】
また、本発明のシューケースには、上記の成分に加えて、重炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム等の膨張剤を加えることができ、さらにその他必要に応じ、乳化剤、糖類及び糖アルコール、澱粉、無機塩、有機酸塩、ゲル化剤、乳製品、卵製品、カカオ及びカカオ製品、コーヒー及びコーヒー製品、その他各種食品素材全般、着香料、調味料等の呈味成分、着色料、保存料、pH調整剤等も適宜使用できる。
【0040】
本発明のシューケースは、例えば以下のようにして製造することができる。本発明のシュー用油脂組成物を、水とともに加熱煮沸し、この中に小麦粉を添加して捏和し、一般のシュー皮と同様にシュー皮を形成するに適した糊化状態にした後、液卵をミキシングしながら数回に分けて加え、シュー生地を十分に乳化し、さらに液卵で硬さを調整してシュー生地を得る。該液卵としては、膨張剤を溶解した液卵を使用してもよい。尚、必要に応じ、前述した乳、乳化剤、糖類及び糖アルコール、澱粉類、無機塩、有機酸塩、ゲル化剤、乳製品、卵製品、カカオ及びカカオ製品、コーヒー及びコーヒー製品、その他各種食品素材全般、着香料、調味料等の呈味成分、着色料、保存料、pH調整剤等を、加熱沸騰時あるいはシュー生地の乳化時に添加、混合する。そして、得られたシュー生地を絞り袋等に充填し、展板等の上に絞り、オーブン等により焼成して、本発明のシューケースを得る。
【0041】
また、シュー生地は、生地の状態で、あるいは絞って玉にした状態で冷凍することも可能である。シュー生地を冷凍する場合は、−30℃〜−45℃の急速冷凍庫を使用し、急速冷凍を行うことが好ましい。
【0042】
【実施例】
以下に実施例を比較例とともにあげるが、本発明は、これらの実施例に制限されるものではない。尚、下記実施例1〜9のうち、実施例5及び8が本発明の実施例であり、実施例1〜4、6、7及び9は参考例である。
【0043】
(実施例1)
SLOSL含量が63重量%であるパーム分別中部油20重量部、パーム油79.6847重量部、ポリグリセリン脂肪酸エステル0.2重量部、レシチン0.1重量部、βカロチン0.0003重量部及び香料0.015重量部を加熱混合し、油相とした。一方、水20重量部を加温し、食塩1重量部を添加、混合し、水相とした。そして、上記の油相79重量部と水相21重量部とを混合、乳化し、急冷混和して、可塑性を有する油中水型乳化物である本発明のシュー用油脂組成物を得た。得られたシュー用油脂組成物を用いて、下記<シューケースの配合及び製造法>にてシューケースを製造した。得られたシューケースについて、下記の<体積評価方法>、<保型性評価方法>及び<官能評価方法>に従って各評価を行った。評価結果を表1に記した。尚、パーム油のSLOSL含量は30重量%であった。
【0044】
<シューケースの配合及び製造法>
シュー用油脂組成物140gと水140gをミキサーボウルに計量し、ガスコンロにかけ、105℃になるまで加熱溶解した。これに小麦粉100gを一気に投入し、十分糊化・混合して糊化物を得た。ミキサーボウルをミキサーにセットし、中速2分ミキシングし、糊化物が55℃まで冷えたところで、膨張剤1gと全卵250gとの混合物を、中速でミキシングしながら徐々に加え、均一なシュー生地とした。絞り袋にシュー生地を充填し、ベーキングシートを敷いた展板に25g絞り、210℃に設定した固定釜で25分(13分経過後は上火カット)焼成した。
【0045】
<体積評価方法>
菜種置換法によりシューケースの体積の測定を行ない、シューケースの重量で除して比容積を求め、以下の評価基準に従って評価した。
・評価基準
◎ 比容積15.2以上
○ 比容積14.8以上15.2未満
△ 比容積14.2以上14.8未満
× 比容積14.2未満
【0046】
<保型性評価方法>
シューケースの形の均整を目視により観察し、以下の評価基準に従って評価した。
・評価基準
◎ 底上がりも無く、キャベツの様な均整な割れを有していた。
○ 若干の底上がりがあるが、均整な割れを有していた。
△ やや扁平な形状であった。
× 底上がりが激しく、扁平な形状であった。
【0047】
<官能評価方法>
シューケースを試食し、風味、口溶け及び歯切れそれぞれについて、以下の評価基準に従って評価した。
・風味評価基準
◎ きわめて良好である。
○ 良好である。
△ やや不良である。
× 雑味あり、不良である。
・口溶け評価基準
◎ 爽快な口溶けを有し、きわめて良好である。
○ 良好である。
△ やや不良である。
× 不良である。
・歯切れ評価基準
◎ きわめて良好である。
○ 良好である。
△ やや不良である。
× 不良である。
【0048】
(実施例2)
パーム油に代えて大豆液状油を用いた以外は、実施例1と同様にして、シュー用油脂組成物を製造し、該シュー用油脂組成物を用いてシューケースを製造し、該シューケースの評価を行った。シューケースの評価結果を表1に記した。尚、大豆液状油中のSLOSL含量は5重量%未満であった。
【0049】
(実施例3)
パーム油に代えてラードを用いた以外は、実施例1と同様にして、シュー用油脂組成物を製造し、該シュー用油脂組成物を用いてシューケースを製造し、該シューケースの評価を行った。シューケースの評価結果を表1に記した。尚、ラード中のSLOSL含量は5重量%未満であった。
【0050】
(実施例4)
油脂の配合量を、パーム分別中部油を40重量%に、パーム油を59.6847重量%にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして、シュー用油脂組成物を製造し、該シュー用油脂組成物を用いてシューケースを製造し、該シューケースの評価を行った。シューケースの評価結果を表1に記した。
【0051】
(実施例5)
パーム分別中部油20重量部、パーム油79.6847重量部、ポリグリセリン脂肪酸エステル0.2重量部、レシチン0.1重量部、βカロチン0.0003重量部及び香料0.015重量部を加熱、溶解、混合し、油相とした。一方、水20重量部を加温し、カゼインのカリウム塩2.95重量部、ピロ燐酸カリウム0.05重量部及び食塩1重量部を添加、混合し、水相とした。そして、上記の油相76重量部と水相24重量部とを混合、乳化し、急冷混和して、可塑性を有する油中水型乳化物である本発明のシュー用油脂組成物を得た。得られたシュー用油脂組成物を用いて、実施例1と同様にして、シューケースを製造し、該シューケースの評価を行った。シューケースの評価結果を表1に記した。
【0052】
(実施例6)
カゼインのカリウム塩に代えてカゼインのナトリウム塩を用いた以外は、実施例5と同様にして、シュー用油脂組成物を製造し、該シュー用油脂組成物を用いてシューケースを製造し、該シューケースの評価を行った。シューケースの評価結果を表1に記した。
【0053】
(実施例7)
カゼインのカリウム塩に代えてカゼインを用い、且つ、カゼインを溶解するため、ピロ燐酸カリウムの配合量を0.5重量部、水の配合量を19.55重量部とした以外は、実施例5と同様にして、シュー用油脂組成物を製造し、該シュー用油脂組成物を用いてシューケースを製造し、該シューケースの評価を行った。シューケースの評価結果を表1に記した。
【0054】
(実施例8)
ピロ燐酸カリウム0.05重量部を配合せず、且つ水の配合量を20重量部から20.05重量部にした以外は、実施例5と同様にして、シュー用油脂組成物を製造し、該シュー用油脂組成物を用いてシューケースを製造し、該シューケースの評価を行った。シューケースの評価結果を表1に記した。
【0055】
(実施例9)
カゼインのカリウム塩に代えてカゼインのナトリウム塩を用い、且つピロ燐酸カリウム0.05重量部を配合せず、水の配合量を20重量部から20.05重量部にした以外は、実施例5と同様にして、シュー用油脂組成物を製造し、該シュー用油脂組成物を用いてシューケースを製造し、該シューケースの評価を行った。シューケースの評価結果を表1に記した。
【0056】
(比較例1)
油相に使用する油脂の全量をパーム油にした以外は、実施例1と同様の方法にて、可塑性を有する油中水型乳化物であるシュー用油脂組成物を製造した。得られたシュー用油脂組成物を用いて、実施例1と同様にして、シュー用油脂組成物を製造し、該シュー用油脂組成物を用いてシューケースを製造し、該シューケースの評価を行った。シューケースの評価結果を表1に記した。
【0057】
(比較例2)
油相に使用する油脂の全量をラードにした以外は、実施例1と同様の方法にて、可塑性を有する油中水型乳化物であるシュー用油脂組成物を製造した。得られたシュー用油脂組成物を用いて、実施例1と同様にして、シュー用油脂組成物を製造し、該シュー用油脂組成物を用いてシューケースを製造し、該シューケースの評価を行った。シューケースの評価結果を表1に記した。
【0058】
(比較例3)
油相に使用する油脂の全量をバターオイルにした以外は、実施例1と同様の方法にて、可塑性を有する油中水型乳化物であるシュー用油脂組成物を製造した。得られたシュー用油脂組成物を用いて、実施例1と同様にして、シュー用油脂組成物を製造し、該シュー用油脂組成物を用いてシューケースを製造し、該シューケースの評価を行った。シューケースの評価結果を表1に記した。尚、バターオイル中のSLOSL含量は12重量%であった。
【0059】
(比較例4)
油相に使用する油脂の全量をヘットにした以外は、実施例1と同様の方法にて、可塑性を有する油中水型乳化物であるシュー用油脂組成物を製造した。得られたシュー用油脂組成物を用いて、実施例1と同様にして、シュー用油脂組成物を製造し、該シュー用油脂組成物を用いてシューケースを製造し、該シューケースの評価を行った。シューケースの評価結果を表1に記した。尚、ヘット中のSLOSL含量は15重量%であった。
【0060】
(比較例5)
油相に使用する油脂の全量を大豆液状油にした以外は、実施例1と同様の方法にて、可塑性を有する油中水型乳化物であるシュー用油脂組成物を製造した。得られたシュー用油脂組成物を用いて、実施例1と同様にして、シュー用油脂組成物を製造し、該シュー用油脂組成物を用いてシューケースを製造し、該シューケースの評価を行った。シューケースの評価結果を表1に記した。尚、大豆液状油中のSLOSL含量は5重量%であった。
【0061】
(比較例6)
油相に使用する油脂の全量をパーム油にした以外は、実施例9と同様の方法にて、可塑性を有する油中水型乳化物であるシュー用油脂組成物を製造した。得られたシュー用油脂組成物を用いて、実施例9と同様にして、シュー用油脂組成物を製造し、該シュー用油脂組成物を用いてシューケースを製造し、該シューケースの評価を行った。シューケースの評価結果を表1に記した。
【0062】
【表1】
【0063】
表1から以下のことが明らかである。
SLOSLを60重量%以上含有する油脂を油相中に含有しないシュー用油脂組成物を用いると、風味、口溶け、歯切れ、体積及び保型性のすべてが良好なシューケースは得られない(比較例1〜6)。
これに対して、SLOSLを60重量%以上含有する油脂を油相中に10〜100重量%含有する本発明のシュー用油脂組成物を用いると、良好なシューケースが得られる(実施例1〜4)。本発明のシュー用油脂組成物が蛋白質のカリウム塩を含有すると、シューケースは、口溶けが僅かに低下するものの、極めて良好な体積及び保型性を維持しながら、風味及び歯切れがさらに向上する(実施例8)。本発明のシュー用油脂組成物がさらに無機燐酸化合物のカリウム塩を含有すると、極めて良好な体積、保型性、風味及び歯切れを維持しながら、口溶けも極めて良好になる(実施例5)。また、本発明のシュー用油脂組成物がカゼインのナトリウム塩を含有すると、カゼインのナトリウム塩に起因する風味の低下が僅かに認められるものの、良好なシューケースが得られる(実施例6及び9)。また、シュー用油脂組成物がカゼイン及び無機燐酸化合物のカリウム塩を含有すると、体積及び保型性のみならず、風味、歯切れ及び口溶けも極めて良好なシューケースが得られる(実施例7)。
【0064】
【発明の効果】
本発明のシュー用乳化油脂組成物によれば、風味、口溶け及び歯切れが良好で、かつ、体積及び保型性も良好なシューケースを安定して製造することができる。
Claims (4)
- 油相中に、SLOSL(SL:炭素数16〜22である飽和脂肪酸残基、O:オレイン酸残基)で表わされるトリアシルグリセロールを60重量%以上含有する油脂を、10〜100重量%含有し、カゼインのカリウム塩を含有することを特徴とするシュー用油脂組成物。
- 無機燐酸化合物のカリウム塩を含有することを特徴とする請求項1記載のシュー用油脂組成物。
- カゼインのナトリウム塩を含有しないことを特徴とする請求項1又は2記載のシュー用油脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の油脂組成物を使用したシューケース。
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