JP7001090B2 - インクジェット記録装置及び駆動方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及び駆動方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7001090B2
JP7001090B2 JP2019511123A JP2019511123A JP7001090B2 JP 7001090 B2 JP7001090 B2 JP 7001090B2 JP 2019511123 A JP2019511123 A JP 2019511123A JP 2019511123 A JP2019511123 A JP 2019511123A JP 7001090 B2 JP7001090 B2 JP 7001090B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
ink
waveform
drive
reference voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019511123A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2018186140A1 (ja
Inventor
諒平 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Publication of JPWO2018186140A1 publication Critical patent/JPWO2018186140A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7001090B2 publication Critical patent/JP7001090B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/015Ink jet characterised by the jet generation process
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/015Ink jet characterised by the jet generation process
    • B41J2/04Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand
    • B41J2/045Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand by pressure, e.g. electromechanical transducers

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Description

この発明は、インクジェット記録装置及び駆動方法に関する。
従来、ノズルからインクを吐出させて画像や構造などを形成するインクジェット記録装置がある。インクジェット記録装置は、幅広い用途に対して用いられている。
このインクジェット記録装置では、用途などに応じて種々のインクが用いられる。これらのインクの中には、温度などの周辺環境に応じて粘性などの特性が変化するものがある。インクの特性の変化により、インクに対して一定の圧力変動を付与してもインクの吐出速度や吐出量が変化して、適正に画像や構造が形成されなくなるという問題がある。
これに対し、特許文献1には、サーミスターを材質として形成されたノズルプレートにより温度を検出し、インクを吐出させるための駆動電圧波形の振幅の大小を温度変化に応じて補正する技術について開示されている。
特開2010-208068号公報
しかしながら、単純に温度に応じて駆動電圧の振幅を変化させると、インク吐出後のノズル内のインクの安定性が低下しやすく、高速に安定してインク吐出をさせにくいという課題がある。
この発明の目的は、温度条件によらず高速に安定してインク吐出が可能なインクジェット記録装置及び駆動方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
インクを吐出するノズルと、印加される電圧に応じて変形することで前記ノズルに供給されるインクに対して当該変形に応じた圧力を加える圧力発生素子とを有するインクジェットヘッドと、
前記圧力発生素子に印加する電圧を制御する駆動制御部と、
を備え、
前記ノズルからインクを吐出させる駆動動作時に前記圧力発生素子に印加される電圧の駆動電圧波形には、インク吐出動作に係る吐出駆動波形と、前記インク吐出動作により生じるインクの圧力変動を抑制する安定化波形とが含まれ、
前記吐出駆動波形及び前記安定化波形のうち一方は、基準電圧から当該基準電圧よりも大きい第1の電圧への一時的な変化を含む電圧波形であり、他方は、前記基準電圧から当該基準電圧よりも小さい第2の電圧への一時的な変化を含む電圧波形であり、
前記駆動制御部は、前記駆動電圧波形に含ませる前記吐出駆動波形の数を変更可能であり、吐出されるインクの温度に応じて前記第1の電圧、前記第2の電圧及び前記基準電圧のうち前記基準電圧のみを変化させる
インクジェット記録装置である。
また、請求項記載の発明は、請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記駆動制御部は、複数の前記吐出駆動波形が含まれる前記駆動電圧波形の電圧を前記圧力発生素子に印加させることにより、一滴のインク液滴を前記ノズルから吐出させる。
また、請求項記載の発明は、請求項1又は2記載のインクジェット記録装置において、
前記駆動電圧波形に含まれる複数の前記吐出駆動波形には、二以上の互いに異なる形状の波形が含まれる。
また、請求項記載の発明は、請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記駆動制御部は、前記ノズルから吐出させるインクの着弾面における当該インクの濃度階調に応じて前記駆動電圧波形に含ませる前記吐出駆動波形の数を変更する。
また、請求項記載の発明は、請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記駆動制御部は、インクの種別に応じて前記基準電圧を定める。
また、請求項記載の発明は、請求項記載のインクジェット記録装置において、
前記インクジェットヘッドを複数備え、
前記駆動制御部は、前記複数のインクジェットヘッドにそれぞれ供給されるインクの種別に応じて各々前記基準電圧を定める。
また、請求項記載の発明は、請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記温度と前記基準電圧との対応関係を記憶する対応記憶部を備える。
また、請求項記載の発明は、請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記駆動制御部は、前記ノズルからインクを吐出させずにインクに圧力変動を生じさせる非吐出電圧波形の電圧を前記圧力発生素子に印加させ、
前記非吐出電圧波形は、前記基準電圧から前記吐出駆動波形における電圧の一時的な変化と同一方向への電圧の一時的な変化を含み、前記安定化波形における電圧の一時的な変化と同一方向への電圧の一時的な変化を含まない。
また、請求項記載の発明は、請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
吐出されるインクの温度に応じた温度を計測する温度計測部を備える。
また、請求項10記載の発明は、
インクを吐出するノズルと、印加される電圧に応じて変形することで前記ノズルに供給されるインクに対して当該変形に応じた圧力を加える圧力発生素子とを有するインクジェットヘッドの駆動方法であって、
前記ノズルからインクを吐出させる駆動動作時に前記圧力発生素子に印加される電圧の駆動電圧波形には、インク吐出動作に係る吐出駆動波形と、前記インク吐出動作により生じるインクの圧力変動を抑制する安定化波形とが含まれ、
前記吐出駆動波形及び前記安定化波形のうち一方は、基準電圧から当該基準電圧よりも大きい第1の電圧への一時的な変化を含む電圧波形であり、他方は、前記基準電圧から当該基準電圧よりも小さい第2の電圧への一時的な変化を含む電圧波形であり、
前記駆動電圧波形に含ませる前記吐出駆動波形の数を変更する変更ステップと、
吐出されるインクの温度に応じて前記第1の電圧、前記第2の電圧及び前記基準電圧のうち前記基準電圧のみを変化させる出力調整ステップと、
を含む。
本発明に従うと、温度条件によらず高速に安定してインク吐出が可能となるという効果がある。
インクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 インクジェット記録装置におけるインク吐出用の駆動電圧信号を示す図である。 インクジェット記録装置におけるインク非吐出時の駆動電圧信号を示す図である。 インクジェット記録装置におけるインク吐出用の駆動電圧信号の電圧調整について説明する図である。 インクジェット記録装置におけるインク非吐出時の駆動電圧信号の電圧調整について説明する図である。 本実施形態のインクジェット記録装置で実行される駆動電圧調整制御処理の制御手順を示すフローチャートである。 インクジェット記録装置で出力可能な駆動電圧信号の他の波形の例を示す図である。 インクジェット記録装置で出力可能な駆動電圧信号の他の波形の例を示す図である。 インクジェット記録装置で出力可能な駆動電圧信号の他の波形の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態であるインクジェット記録装置1の機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置1は、本体制御部41と、移動制御部42と、移動動作部51と、通信部52と、操作表示部53と、報知出力部54と、温度計測部55と、ヘッド駆動制御部20(駆動制御部)と、インクジェットヘッド30などを備え、これらは、バス56を介して信号を送受信可能に接続されている。
本体制御部41は、インクジェット記録装置1の全体動作を統括制御する。本体制御部41は、CPU411(Central Processing Unit)と、RAM412(Random Access Memory)と、記憶部413などを備える。
CPU411は、各種演算処理を行う。CPU411は、記憶部413に記憶されている制御プログラムを読み出して画像記録やその設定などに係る各種制御処理を行う。
RAM412は、CPU411に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。記憶部413は、制御プログラムや設定データなどを記憶する不揮発性メモリーを含む。また、記憶部413は、通信部52を介して外部から取得された液滴吐出命令(プリントジョブ)に係る設定や記録対象の画像データなどを一時的に記憶するDRAMなどを備えても良い。
移動動作部51は、画像を記録する対象である記録媒体を所定の方向に搬送することでインクジェットヘッド30に対して相対的に移動させ、少なくとも記録媒体の供給及び排出に係る動作を行う。移動動作部51としては、例えば、表面に記録媒体を担持する円筒形状のドラム外周や無端状ベルトの表面を周回動作させる回転モーターなどが挙げられる。なお、移動動作部51は、記録媒体とインクジェットヘッド30とが相対移動させられれば良く、すなわち、インクジェットヘッド30を静止又は移動する記録媒体に対して移動させる構成であっても良い。
移動制御部42は、移動動作部51を動作させて、担持されている記録媒体を適切なタイミング及び速度で移動させる制御動作を行う。この移動制御部42は、本体制御部41と共通の構成であっても良い。
インクジェットヘッド30は、インクを吐出する複数のノズル35が所定のパターンで配列されて設けられ、当該複数のノズル35の開口部から適切なタイミングでインクの液滴を吐出させることで記録媒体上に画像を記録する。インクジェット記録装置1がカラー画像の記録を行う場合には、画像の記録に用いられる複数色のインク(複数のインクの種別)にそれぞれ対応して複数のインクジェットヘッド30が設けられる。インクジェットヘッド30におけるノズル35の配列パターンは、特には限られず、一次元配列でも二次元配列でも良い。インクジェットヘッド30は、これら複数のノズル35に加えて、印加される電圧に応じて変形する圧力発生素子(電気機械変換素子)としての圧電素子31と、吐出選択スイッチング素子32などを備える。
圧電素子31は、複数のノズル35に対して各々設けられ、印加される電圧に応じて変形して、当該変形に応じた圧力を吐出対象の液体(インク)に加えることでノズル35から液滴を吐出させるアクチュエーターである。ここでは、圧電素子31は、例えば、一端がノズル35に連通し、他端がインクを供給するインク流路やインク室に連通する圧力室に沿って設けられ、印加電圧に応じた変形により圧電素子31が振動板を振動させることで、圧力室内のインクに変形量に応じた圧力を加える。これにより、圧力室内のインクに加えられる圧力に応じてインクを圧力室からノズル35へ押し出したり、ノズル35などからインクを引き戻したりする。圧電素子の変形モードには、例えば、たわみモード(ベンドモード)が用いられるが、印加電圧と圧電素子の変形量とが対応し、当該変形に応じてインクに加えられる圧力が変化するモードであれば特には限られない。ここでは、基準電圧Vrefより正の側の電圧が印加されることで、圧電素子31は、インクを加圧する方向(圧力室を縮小する方向)に変形し、基準電圧Vrefより負の側の電圧が印加されることで、圧電素子31は、インクを減圧させる方向(圧力室を拡張させる方向)に変形する。
吐出選択スイッチング素子32は、各圧電素子31にヘッド駆動制御部20からインク吐出用の駆動電圧信号とインク非吐出時の駆動電圧信号のいずれを供給させるか否かを切り替える。吐出選択スイッチング素子32は、記録対象の画像データなどに基づいて各ノズル35からの液滴の吐出有無に応じた駆動電圧信号を供給することで、各ノズル35でインクに加えられる圧力の変動パターンを切り替える。インク非吐出時の駆動電圧信号は、インク液滴を吐出させない程度に小振幅の駆動電圧信号である。
ヘッド駆動制御部20は、記録対象画像の各画素データに応じて適切なタイミングでインクジェットヘッド30の圧電素子31を駆動する駆動電圧信号を出力する。ヘッド駆動制御部20は、基板上などにまとめて形成されても良いし、インクジェット記録装置1の各部に分散して配置されていても良い。また、ヘッド駆動制御部20の構成の一部又は全部は、インクジェットヘッド30に設けられていても良い。ヘッド駆動制御部20は、ヘッド制御部43と、駆動波形増幅回路21と、DAC22(デジタルアナログ変換器)などを備える。
DAC22は、ヘッド制御部43から所定のクロック周波数で出力された各駆動波形(インク吐出用及びインク非吐出時)の波形パターンデータをアナログ変換して得られたアナログ信号を駆動波形増幅回路21に出力する。
駆動波形増幅回路21は、各圧電素子31に対してノズル35からのインク液滴の吐出タイミングや非吐出の状態種別などに応じて予め定められた波形パターンの駆動電圧信号をそれぞれ出力する。本実施形態のインクジェット記録装置1では、特に限られるものではないが、この駆動電圧信号に応じて基準電圧に対して正側及び負側に各々変化する台形状の電圧波形を含む駆動電圧波形の電圧が圧電素子31に対して印加される。駆動波形増幅回路21には、DAC22で得られたアナログ信号が入力され、このアナログ信号を電力増幅して出力する。
なお、後述のように、このインクジェット記録装置1では、基準電圧Vrefが変化するので、駆動波形増幅回路21は、例えば、各駆動波形データを基準電圧Vrefに応じた電圧振幅に増幅したのち、オフセット値の基準電圧Vrefを加算して出力する。
ヘッド制御部43は、記録対象の画像データの有無や画像データの内容に応じてヘッド駆動制御部20の動作を制御する。ヘッド制御部43は、CPU431と、記憶部432(対応記憶部)などを備える。記憶部432は、ノズル35からインクを吐出させたりノズル35の内部のインクの液面(メニスカス)を振動させたりするための駆動電圧信号の波形パターンをデジタル離散値配列データ(デジタルデータ)として予め保持する。また、記憶部432には、後述の基準電圧設定表432aを記憶保持する。記憶部432にはROMや書き換え更新可能なフラッシュメモリーなどの不揮発性メモリーが用いられ、基準電圧設定表432aは、初期データとして予め保持され、又は出荷前検査時などに定められたインクなどに応じて書き込まれて記憶保持される。また、インクジェットヘッド30から吐出対象とされるインクの種別の追加や改良などに応じて基準電圧設定表432aのデータを追加変更可能とすることができる。
CPU431は、記憶部432又は記憶部413に記憶された記録対象の画像データに基づいて、各ノズル35から液滴を吐出させるか否かなどに従ってヘッド駆動制御部20により適切な波形パターンの駆動電圧信号を出力させるための波形パターンデータを選択し、図示略のクロック信号(同期信号)に応じた適切なタイミングで出力する。
このヘッド制御部43は、本体制御部41と共通に設けられても良い。
通信部52は、外部機器との間で所定の通信規格に従って通信し、データの送受信を行う。用いられる通信規格としては、LAN(Local Area Network)によるTCP/IPなどの各種規格の他、無線LAN、ブルートゥース通信(登録商標:Bluetooth)などの近距離無線通信や、USB(Universal Serial Bus)などによる外部機器との直接通信を用いることが可能である。通信部52は、外部機器から画像記録に係る命令であるプリントジョブを受信し、必要に応じて外部機器に対してインクジェット記録装置1のステータス情報などを出力する。
操作表示部53は、ユーザー操作を受け付けたりユーザーに情報やメニューなどを示すための表示を行なったりする。操作表示部53としては、例えば、表示部532としてのLCD(液晶ディスプレイ)を備えたものが用いられ、当該LCDの表示画面上に画像記録に係る各種メニューやステータスなどを表示させる。また、このLCDに対応して操作検出部531としてのタッチパネルを備え、LCDの表示画面上に重ねて配置することで当該表示画面へ表示に応じたタッチ操作を検出可能としている。あるいは、操作表示部53は、押しボタンスイッチを備え、当該押しボタンスイッチの押下操作を検出しても良い。
報知出力部54は、インクジェット記録装置1に異常が生じた場合などに所定の報知動作を行う。報知出力部54としては、例えば、圧電素子などを用いて所定のビープ音を発生させる音声発生部やLEDランプを点滅又は点灯させる発光部などが挙げられる。
温度計測部55は、ノズル35から吐出されるインクの温度に応じた温度を計測して、計測結果を出力する。ノズル35内のインクの温度を直接計測する代わりに、温度計測部55は、例えば、ノズル35が形成されているノズル基板のノズル35近傍における温度や、ノズル35に供給するインクを貯留するインク室やインク流路内のインクの温度などを計測する。これらの計測値が吐出されるインクの温度として直接用いられても良いし、本体制御部41やヘッド制御部43(CPU431)が吐出されるインクの温度の推定値に換算しても良い。複数のインクジェットヘッド30が設けられている場合、温度計測部55は、各々についてインクの温度の計測を別個に行っても良いし、複数のインクジェットヘッド30間で温度のばらつきが小さい構成、構造及びインクの種別の場合などには、一部のインクジェットヘッド30について計測された温度を共通に用いることとしても良い。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置1におけるインクジェットヘッド30の駆動方法について説明する。
図2Aは、インクジェット記録装置1におけるインク吐出用の駆動電圧信号を示す図である。また、図2Bは、インクジェット記録装置1におけるインク非吐出時の駆動電圧信号駆動電圧信号を示す図である。
図2Aに示すように、インクの吐出時(駆動動作時)には、ヘッド駆動制御部20は、駆動電圧信号(駆動電圧波形)として、基準電圧Vref、ここでは初期基準電圧Vref0から当該基準電圧Vrefよりも負の電圧側(小さい電圧)に一時的に変化する台形状の電圧波形W1、W2の信号を出力し、次いで、基準電圧Vrefから当該基準電圧Vrefよりも正の電圧側(大きい電圧)に一時的に変化する台形状の電圧波形W3の信号を出力する。電圧波形W1のピーク電圧は、電圧Va1に固定されており、また、電圧波形W2のピーク電圧は、電圧Va2に固定されている(電圧Va1、Va2が第2の電圧)。また、電圧波形W3のピーク電圧は、電圧Vc(第1の電圧)に固定されている。なお、特に限られるものではないが、ここでは、基準電圧Vref及び電圧Va1、Va2、Vcを全て正の電圧とすることができる。
電圧波形W1の昇圧部分Wi1及び電圧波形W2の昇圧部分Wi2は、それぞれインクの吐出に係る電圧変化であり、すなわち、電圧波形W1、W2(3つの電圧波形W1、W2、W3のうち一方)は、吐出パルス(複数の吐出駆動波形)である。ここでは、これらの間隔がノズル35及びノズル35に連通するインク流路及び圧力室内のインクの共振周波数及びその振動の位相に対して適切に定められ(すなわち、同位相)、インクの液面の振動が増幅されて2回目の昇圧部分Wi2に合わせてインクが吐出される。すなわち、この複数の吐出パルスを含む駆動電圧波形により、一滴のインク液滴が吐出される。この場合の各吐出パルスの振幅、すなわち、電圧Va1、Va2は、互いに異なる値(互いに異なる形状の吐出駆動波形)とすることができる。
一方、電圧波形W3の降圧部分Wd3は、インク吐出に係るインクの液面の振動を減衰させて安定化させる電圧変化であり、すなわち、電圧波形W3(3つの電圧波形W1、W2、W3のうち他方)は、安定化パルス(安定化波形)である。ここでは、昇圧部分Wi2と降圧部分Wd3の間隔がノズル35及びノズル35に連通するインク流路及び圧力室内のインクの共振周波数及びその振動の位相に対して適切に定められることで(すなわち、逆位相)、効果的にインクの圧力変動、すなわち液面(表面)の振動の振幅が抑制される。このように、インクの圧力変動を抑えてインクの液面(メニスカス)を安定させてから次のインク吐出に係る圧力変動を改めて発生させることで、高速(高周波数)でインクを吐出させる場合でも毎回安定してインク吐出に適切な圧力変動をノズル内のインクに生じさせることができる。
一方、図2Bに示すように、インクの非吐出時には、非吐出電圧波形として、ヘッド駆動制御部20は、基準電圧Vref(ここでは初期基準電圧Vref0)に対して負の電圧側(吐出駆動波形と同一方向)に一時的に変化する台形状の電圧波形W4(非吐出パルス)のみをパルス信号として含む信号を出力する。電圧波形W4のピーク電圧は、電圧Va1、Va2より大きい(すなわち、Vref0からの電位差が小さい)電圧Va3に固定されている。また、電圧波形W4の出力時間は、電圧波形W1~W3の出力時間より長い(ここでは、2倍)。これにより、ノズル35内のインクには、ノズル35の開口部からインクを吐出させない範囲で圧力変動が生じ、すなわち、液面が振動し、この振動が抑制されずに適切な周期で維持される。
吐出対象とされるインクは特には限られないが、多くのインクは、温度変化に応じて粘性が変化する。例えば、温度が上昇すると粘度が低下し、温度が低下すると粘度が上昇するインクを用いた場合、温度によらずに同一の駆動電圧波形でインクの吐出を行うと、粘性の違いに応じてインク液滴の吐出速度や吐出量が変化し得る。そこで、粘度が上昇するのに従って強い力でノズル35内のインクの液面を振動させるように駆動電圧波形を調整することで、温度によらずに均一のインクの吐出を行わせる。
本実施形態のインクジェット記録装置1では、温度計測部55が計測した温度に応じて、すなわち、インクの温度に応じて基準電圧Vrefを変化させることで、インク吐出時の電圧振幅(電圧Va1、Va2と基準電圧Vrefとの差)を変化させる。基準電圧Vrefは、インクの種別(色)ごと温度ごとにそれぞれ予め設定され、これら温度と基準電圧Vrefの対応関係が基準電圧設定表432aとして記憶部432に記憶保持されている。
図3Aは、インクジェット記録装置1におけるインク吐出用の駆動電圧信号の電圧調整について説明する図である。また、図3Bは、インクジェット記録装置1におけるインク非吐出時の駆動電圧信号の電圧調整について説明する図である。
図3Aに示すように、基準電圧Vrefは、初期基準電圧Vref0から温度変化に応じて高いVrefHや低いVrefLに変更される。変更ステップ数は温度の影響が画質に影響しない範囲で適宜定められる。すなわち、要求される画質に応じて変更ステップ数を変更可能である。
このように基準電圧Vrefが変更されると、インク吐出時の電圧波形W1、W2の振幅dV1及び電圧波形W3の振幅dV3は、基準電圧Vrefの変動に応じて変化する。最も高い上限基準電圧VrefHが設定された場合には、駆動電圧信号の電圧波形は、太点線で示した形状となる。このときの電圧波形W1の振幅は、第1基準間隔dV1mより広い第1上限間隔dV1Hに変化し、電圧波形W3の振幅は、第3基準間隔dV3mより狭い第3下限間隔dV3Hに変化する。また、最も低い下限基準電圧VrefLが設定された場合には、駆動電圧信号の電圧波形は、太実線で示した形状となる。このときの電圧波形W1の振幅は、第1基準間隔dV1mより狭い第1下限間隔dV1Lに変化し、電圧波形W3の振幅は、第3基準間隔dV3mより広い第3上限間隔dV3Lに変化する。
インクの粘性が低い場合、ノズル35内のインクの振動の減衰率が小さいので、強い力で振動を減衰させて安定化させる。反対に、インクの粘性が高い場合には、ノズル35内のインクの振動の減衰率が大きくなり、強い力で安定化させずとも短時間でインクの振動が十分に小さくなる。したがって、インク液滴の吐出時とは必要な力の大小関係が反対になり、すなわち、吐出と安定にそれぞれ必要な振幅の大小が相補的になる。インクジェット記録装置1では、吐出時の電圧Va1、Va2と安定化時の電圧Vcとを固定した状態で基準電圧Vrefのみを変化させることで、このような振幅の大小を定める。
すなわち、インク温度が上昇してインクの粘性が低下した場合、基準電圧Vrefを初期基準電圧Vref0から下限基準電圧VrefLの側へ低下させていくことで、吐出パルスにおいてインクに加えられる吐出エネルギーを減少させ、安定化パルスにおいてインクに加えられる安定化エネルギーを増加させる。一方、インク温度が低下してインクの粘性が上昇した場合、基準電圧Vrefを初期基準電圧Vref0から上限基準電圧VrefHの側へ上昇させていくことで、吐出エネルギーを増加させ、安定化エネルギーを減少させる。
この場合、温度が上がって基準電圧Vref(上述のように、正の値)が低下すると、印加電圧の絶対値が低下することになるので、圧電素子31の変形量が小さくなることになる。インクジェットヘッド30の基板部材などは、温度の上昇によって僅かにゆがみが生じ得るので、このような場合に圧電素子31の通常時における変形量を低下させることで、圧電素子31に対して通常時に継続的にかかる負荷を低減させることが出来る。
なお、ここでは、基準電圧Vrefの値によらず、電圧波形W1、W2(吐出パルス)及び電圧波形W3(安定化パルス)における電圧の変化開始タイミング及び変化終了タイミングを固定し、振幅に応じて傾きを変化させることとしたが、変化開始タイミング及び変化終了タイミングのうちいずれか一方と傾きとを固定して、変化開始タイミング又は変化終了タイミングのうちの他方を変化させても良い。また、振幅に比して基準電圧Vrefの値の変化が大きく、駆動電圧の上昇時及び下降時の傾きが大きく変化し、吐出特性に影響を及ぼすような場合には、傾きを維持して変化開始タイミングをずらすなど、両者の間で切り替えを行っても良い。
同様に、図3Bに示すように、インク非吐出時の駆動電圧信号についても、基準電圧Vrefが温度に応じて変化する。すなわち、基準電圧Vrefは、インク吐出用の駆動電圧信号とインク非吐出時の駆動電圧信号とに共通に用いられる。この場合、基準電圧Vrefが大きくなるほど電圧Va3との差、すなわち振幅が大きくなる。温度が低下するなどで粘度が上昇する場合に、吐出パルスの電圧波形W1、W2と同様に非吐出パルスの電圧波形W4の振幅も大きくなっていくことで、インクのノズル35内部での凝固やインク面でのインクの蒸発の影響によるインク濃度の変化などの影響を効果的に防ぐ振動や攪拌動作を当該ノズル35内部のインクに生じさせることができる。
図4は、本実施形態のインクジェット記録装置1で実行される駆動電圧調整制御処理のヘッド制御部43による制御手順を示すフローチャートである。
この処理は、本発明の実施形態の出力調整ステップを構成し、定期的に所定の間隔で、及びインクジェット記録装置1のユーザーや管理者などによる操作検出部531への所定の入力操作などに基づいて開始される。
駆動電圧調整制御処理が開始されると、ヘッド制御部43(CPU431)は、温度計測部55から計測された温度データを取得する(ステップS11)。ヘッド制御部43は、必要に応じて取得された温度データに基づいてノズル35におけるインクの温度の推定値を算出する。ヘッド制御部43は、基準電圧設定表432aを参照して、当該インクの温度に応じた各インクの基準電圧Vrefをそれぞれ取得する(ステップS12)。
ヘッド制御部43は、取得されたVrefの値を各インクジェットヘッド30により吐出されるインクの種別に応じてそれぞれのインクジェットヘッド30を対象とする駆動電圧信号を出力する駆動波形増幅回路21ごとに設定する(ステップS13)。そして、ヘッド制御部43は、駆動電圧調整制御処理を終了する。
なお、ここでは、ヘッド制御部43による制御としたが、本体制御部41がこの動作を制御しても良い。この場合、基準電圧設定表432aは、記憶部413に記憶されていても良い。
図5A~図5Cは、インクジェット記録装置1で出力可能な駆動電圧信号の他の波形の例を示す図である。
図5A及び図5Bに示すように、駆動電圧波形における吐出パルスの数は、2つに限られるものではなく変更可能である。図5Aでは、1つの吐出パルス(電圧波形W11)と1つの安定化パルス(電圧波形W13)とが組み合わされた駆動電圧波形の信号が出力される。反対に図5Bに示すように、吐出パルスの数を3つ(電圧波形W21~W23)とし、その後に安定化パルスを1つ(電圧波形W24)を出力することも可能である。
基本的には、インク液滴が途中で分離したりノズル35の開口部から漏れ出したりしない範囲において、吐出パルスの数が増えると増えた回数に応じてノズル35の内部でのインク液面の振幅が増大し、インク吐出量が増えていく。したがって、1つの吐出パルスの場合を基準として、記録画像の(インクの着弾面におけるインクの)濃度階調に応じた回数(数)の吐出パルスと1つの安定化パルスとを組み合わせた駆動電圧波形の信号を出力することとすることができる。
また、図5Aや図5Cに示すように、最後の吐出パルス(電圧波形W11、W32)における昇圧部分と安定化パルス(電圧波形W13、W33)における昇圧部分とは、連続していなくて良い。この場合でも、吐出パルスの昇圧部分と安定化パルスの降圧部分との間隔がノズル35やインク流路及び圧力室におけるインクの共振周波数において位相が反転するタイミングとされることで、インクの振動が抑制される。
以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置1は、インクを吐出するノズル35、及び印加される電圧に応じて変形することでノズル35に供給されるインクに対して当該変形に応じた圧力を加える圧電素子31とを有するインクジェットヘッド30と、圧電素子31に印加する電圧を制御するヘッド駆動制御部20と、を備え、ノズル35からインクを吐出させる駆動動作時に圧電素子31に印加される電圧の駆動電圧波形には、インク吐出動作に係る吐出パルスと、インク吐出動作により生じるインクの圧力変動を抑制する安定化パルスとが含まれ、吐出パルス及び安定化パルスのうち一方は、基準電圧Vrefから当該基準電圧Vrefよりも大きい電圧Vcへの一時的な変化を含む電圧波形であり、他方は、基準電圧Vrefから当該基準電圧Vrefよりも小さい電圧Va1、Va2への一時的な変化を含む電圧波形であり、ヘッド駆動制御部20は、吐出されるインクの温度に応じて基準電圧Vrefを変化させる。
このように、温度によって変化する粘性などに応じてインク吐出時におけるインクへの加圧(与えるエネルギー)を増減させる際に、電圧Va1、Va2、Vcを個々に変えるのではなく、基準電圧Vrefのみ(単一のパラメーター)を変更することで、容易にインク吐出動作に対して適正な大きさとすることができる。特に、粘度の大小に応じて均一なインク吐出(圧力変動の励起)に必要なエネルギーの増減と、インク吐出後にインク内の圧力変動を抑制するのに必要なエネルギーの増減とは相補的であり、基準電圧Vrefを変更することでこれらがまとめて調整されるので、効果的な調整を容易に行うことができる。そして、このようにして適切に駆動電圧波形の周期内でインクの圧力変動や液面の振動が励起、抑制されることで、次のインク吐出時に前回の圧力変動や液面の振動の影響を残さずに適正な圧力変動を再度励起させることができる。これにより、ノズル35内のインクの粘性による圧力変動の減衰に頼らずに、温度条件によらず安定して高速(高周波数)でのインク吐出を行うことができる。特に、長時間の連続動作などで温度が上昇していくような場合でも、途中で容易に調整を行うことができ、安定した高速なインク吐出動作、すなわち、高速な画像記録が可能となる。
なお、上記実施の形態の範囲では、電圧Va1、Va2、Vcが固定値とされたまま温度に応じた駆動電圧波形などの調整を容易に行うことが可能とされているが、実際には、圧電素子31の特性のばらつきなどにより、電圧Va1、Va2、Vcの初期調整や経年変化に伴う調整などはなされ得る。ただし、電圧Va1、Va2、Vcを調整する代わりに、吐出パルスや安定化パルスの幅(加圧周波数)を変化させて共振周波数との対応関係を調整することで、電圧Va1、Va2、Vcなどの調整が不要な構成としても良い。
また、ヘッド駆動制御部20は、駆動電圧波形に含ませる吐出パルスの数を変更可能である。これにより複数の濃度階調の画像を安定して記録することが可能となる。また、このように複数の吐出パルスによりインクの圧力変動を増幅させたり個々にインクを吐出させたりするような場合には、特に温度に応じて適切に各吐出パルスの電圧印加時におけるインクの圧力変動(表面の振動)の振幅を制御することができるので、インクの吐出不良や意図しないサテライト(副液滴)の吐出などを防ぎ、効果的に安定した高速なインク吐出動作が維持可能となる。また、このように液滴の吐出に比して細かくインクの液面(メニスカス)を振動させることで、ノズル内で開口部を介した空気との接触などによるインクの乾燥やこれに伴う粘性の変化などの影響を低減させ、更に安定して適正なインクの吐出動作を維持することが出来る。
また、ヘッド駆動制御部20は、複数の吐出パルスが含まれる駆動電圧波形の電圧を圧電素子31に印加させることにより、一滴のインク液滴をノズル35から吐出させる。このように複数の吐出パルスを合わせて一滴のインク液滴とする場合に、各吐出パルスにおけるインクの圧力変動幅(液面の振動幅)の誤差が重なると大きな吐出量のずれとなりやすいので、本発明により、より効果的に安定したインク吐出動作を行うことが可能となる。
また、駆動電圧波形に含まれる複数の吐出パルスには、二以上の互いに異なる形状の波形が含まれる。すなわち、本実施形態のインクジェット記録装置1では、基準電圧Vrefから異なる電圧Va1、Va2に移行する吐出パルスを組み合わせてインクの吐出動作を行っている。このような場合でも、通常の基準電圧Vrefの変更の範囲内、すなわち、振幅dV1などと比して十分に小さい範囲の変更であれば、各吐出パルスに係るインクの圧力変動やノズル内の液面の振動を適切な大きさに制御することが出来る。
また、ヘッド駆動制御部20は、ノズル35から吐出させるインクの着弾面における当該インクの濃度階調に応じて駆動電圧波形に含ませる吐出パルスの数を変更する。すなわち、濃度階調に応じた容易な制御で当該濃度階調の表現が適切に可能となる。この場合の濃度階調を温度条件によらずに適切に維持することができるので、安定した画質の維持向上につながる。
また、ヘッド駆動制御部20は、インクの種別に応じて基準電圧Vrefを定める。インクの粘度特性は、各色の染料や顔料などに応じて異なるので、各々別個に基準電圧Vrefを定めることで、温度条件によらずに各色のインクを各々適正量及び速度で不良なく吐出させることが可能となり、複数種別のインクを用いた画像、特に、カラー画像を安定して生成することができる。
また、インクジェットヘッド30を複数備え、ヘッド駆動制御部20は、複数のインクジェットヘッド30にそれぞれ供給されるインクの種別に応じて各々基準電圧Vrefを定める。すなわち、カラー画像などのように同一の着弾面(記録媒体)上に複数の種別のインクを吐出させ、それらの組み合わせによって出力画像を得る場合などに、これら複数の種別のインクの着弾量(濃度)のバランスを適切に維持することができるので、安定した画質の記録画像を高速で得ることができる。
また、温度と基準電圧Vrefとの対応関係を示す基準電圧設定表432aを記憶する記憶部432を備える。インクジェット記録装置1では、温度計測値を取得して、インクの温度に応じた基準電圧Vrefを基準電圧設定表432aから得れば良いだけなので、容易に基準電圧Vrefを調整することができる。特に、複数の種別のインクを用いる場合に、適切な基準電圧Vrefを得る手間が過大にならないので、調整に係る処理が容易となる。
また、ヘッド駆動制御部20は、ノズル35からインクを吐出させずにインクに圧力変動(液面の振動)を生じさせる非吐出電圧波形の電圧を圧電素子31に印加させる。この非吐出電圧波形は、基準電圧Vrefから吐出パルスにおける電圧の一時的な変化と同一方向(電圧値が小さい方向)への電圧の一時的な変化である非吐出パルスを含み、安定化パルスにおける電圧の一時的な変化と同一方向(電圧値が大きい方向)への電圧の一時的な変化を含まない。
このような非吐出電圧波形が用いられることで、基準電圧Vrefが連動して変更され、温度条件によらずにインクの圧力変動やインク液面(表面)の振動を適切な大きさに維持してインクを吐出させずに効果的な攪拌などによるインクの粘度(濃度)変化の抑制を図ることが出来る。
また、インクジェット記録装置1は、吐出されるインクの温度に応じた温度を計測する温度計測部55を備える。すなわち、インクジェット記録装置1自身で適切にインクの温度に対応する温度を計測することができる。したがって、容易に基準電圧Vrefの調整を行うことができる。
また、本実施形態のインクジェットヘッド30の駆動方法は、ノズル35からインクを吐出させる駆動動作時に圧電素子31に印加される電圧の駆動電圧波形には、インク吐出動作に係る吐出パルスと、インク吐出動作により生じるインクの圧力変動を抑制する安定化パルスとが含まれ、吐出パルス及び安定化パルスのうち一方は、基準電圧Vrefから当該基準電圧Vrefよりも大きい電圧Vcへの一時的な変化を含む電圧波形であり、他方は、基準電圧Vrefから当該基準電圧Vrefよりも小さい電圧Va1、Va2への一時的な変化を含む電圧波形であり、吐出されるインクの温度に応じて基準電圧Vrefを変化させる出力調整ステップを含む。
このように、基準電圧Vrefに対して正側と負側に一時的な電圧変化を伴う吐出パルスと安定化パルスとを出力する駆動電圧波形を用いる場合に、温度に応じて基準電圧Vrefを変動させることで、容易な制御で駆動電圧波形の周期ごとに適切に温度に応じたインクの圧力変動や液面振動の大きさを維持し、また、インク吐出後に抑制することができる。したがって、温度条件によらずに安定した高速なインク吐出動作が維持可能となる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、基準電圧より低い電圧でインク吐出動作を行い、基準電圧より高い電圧でインクの圧力変動(液面の振動)を安定化させたが、駆動回路と圧電素子31の接続の極性を反対として、基準電圧より高い電圧でインク吐出動作を行わせることもできる。
また、上記実施の形態では、駆動電圧波形内の複数の吐出パルスにより一滴の液滴を吐出させることとしたが、各吐出パルスで各々インク液滴を吐出させても良い。各インク液滴が直近の位置に着弾することで、着弾面上で全体として着弾面積などが変化して濃度階調を変化させることができる。
また、上記実施の形態では、台形状の駆動波形を用いることとしたが、矩形状であっても良いし、より細かい形状を有する波形であっても良い。また、電圧の立ち上がり時と立ち下がり時とで波形が異なっていても良い。
また、上記実施の形態では、一回のインク吐出に係る駆動電圧波形内でインク吐出直後に安定化パルスが出力される構成としたが、インク吐出後、次の駆動電圧波形の先頭で安定化パルスが出力された後にインク吐出動作が行われても良い。
また、上記実施の形態では、吐出パルスにおいて電圧Va1、Va2などから基準電圧Vrefに戻る部分をインクの圧力変動を励起する部分とし、安定化パルスにおいて基準電圧Vrefに戻る部分をインクの圧力変動を抑制する位相タイミングで生じさせることとしたが、安定化パルスの立ち上がり部分(基準電圧Vrefから電圧Vcに立ち上がる部分)については、その位相タイミングに応じてインク吐出にも圧力変動の抑制にも用いることができる。
また、上記実施の形態では、複数階調の濃度でインク吐出を行うことが可能であるとしたが、各画素について単一濃度でのインク吐出を行い、ハーフトーン処理のみで複数階調の画像を表現するものであっても良い。
また、上記実施の形態では、複数色のインクに各々応じて基準電圧Vrefと温度との対応関係を定めることとしたが、同色であっても粘性について異なる特性を有するインクについては同様に基準電圧Vrefと温度との対応関係を定めて保持させることができる。
また、上記実施の形態では、基準電圧設定表432aを参照してインク温度に応じた基準電圧Vrefを定めることとしたが、制御プログラム内にインク温度を基準電圧Vrefに換算する換算式を保持し、基準電圧Vrefを算出することとしても良い。
また、上記実施の形態では、駆動電圧信号と非吐出動作時の信号の基準電圧Vrefを共通で変化させたが、非吐出動作時の基準電圧Vrefは別個に制御されても良い。
また、上記実施の形態では、各インクの種別及び各温度について各々基準電圧Vrefを予め定めることとしたが、各インクの種別に応じた所定温度での初期基準電圧Vref0と、所定温度からの温度差に応じた共通の電圧補正量とを定め、各初期基準電圧Vref0と電圧補正量とにより基準電圧Vrefを算出することとしても良い。
また、上記実施の形態では、駆動電圧波形に2回以上の吐出パルスが含まれる場合に、一度目の吐出パルスの振幅(電圧Va1)が二回目以降の吐出パルスの振幅(電圧Va2)と異なることとしたが、これに限られない。適正なインク吐出量及びインク吐出速度が得られる任意の振幅の組み合わせとすることができる。
また、上記実施の形態では、温度計測部55がインク温度の計測を行ったが、外部の温度センサー、例えば、非接触の温度センサーなどから通信部52を介してインク温度データを取得することとしても良い。
その他、上記実施の形態で示した構成、制御内容や手順などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
この発明は、インクジェット記録装置及び駆動方法に関する。
1 インクジェット記録装置
20 ヘッド駆動制御部
21 駆動波形増幅回路
22 DAC
30 インクジェットヘッド
31 圧電素子
32 吐出選択スイッチング素子
35 ノズル
41 本体制御部
411 CPU
412 RAM
413 記憶部
42 移動制御部
43 ヘッド制御部
431 CPU
432 記憶部
432a 基準電圧設定表
51 移動動作部
52 通信部
53 操作表示部
531 操作検出部
532 表示部
54 報知出力部
55 温度計測部
56 バス
Vref 基準電圧

Claims (10)

  1. インクを吐出するノズルと、印加される電圧に応じて変形することで前記ノズルに供給されるインクに対して当該変形に応じた圧力を加える圧力発生素子とを有するインクジェットヘッドと、
    前記圧力発生素子に印加する電圧を制御する駆動制御部と、
    を備え、
    前記ノズルからインクを吐出させる駆動動作時に前記圧力発生素子に印加される電圧の駆動電圧波形には、インク吐出動作に係る吐出駆動波形と、前記インク吐出動作により生じるインクの圧力変動を抑制する安定化波形とが含まれ、
    前記吐出駆動波形及び前記安定化波形のうち一方は、基準電圧から当該基準電圧よりも大きい第1の電圧への一時的な変化を含む電圧波形であり、他方は、前記基準電圧から当該基準電圧よりも小さい第2の電圧への一時的な変化を含む電圧波形であり、
    前記駆動制御部は、前記駆動電圧波形に含ませる前記吐出駆動波形の数を変更可能であり、吐出されるインクの温度に応じて前記第1の電圧、前記第2の電圧及び前記基準電圧のうち前記基準電圧のみを変化させる
    インクジェット記録装置。
  2. 前記駆動制御部は、複数の前記吐出駆動波形が含まれる前記駆動電圧波形の電圧を前記圧力発生素子に印加させることにより、一滴のインク液滴を前記ノズルから吐出させる請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記駆動電圧波形に含まれる複数の前記吐出駆動波形には、二以上の互いに異なる形状の波形が含まれることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記駆動制御部は、前記ノズルから吐出させるインクの着弾面における当該インクの濃度階調に応じて前記駆動電圧波形に含ませる前記吐出駆動波形の数を変更する請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記駆動制御部は、インクの種別に応じて前記基準電圧を定める請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記インクジェットヘッドを複数備え、
    前記駆動制御部は、前記複数のインクジェットヘッドにそれぞれ供給されるインクの種別に応じて各々前記基準電圧を定める
    請求項記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記温度と前記基準電圧との対応関係を記憶する対応記憶部を備える請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記駆動制御部は、前記ノズルからインクを吐出させずにインクに圧力変動を生じさせる非吐出電圧波形の電圧を前記圧力発生素子に印加させ、
    前記非吐出電圧波形は、前記基準電圧から前記吐出駆動波形における電圧の一時的な変化と同一方向への電圧の一時的な変化を含み、前記安定化波形における電圧の一時的な変化と同一方向への電圧の一時的な変化を含まない
    請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 吐出されるインクの温度に応じた温度を計測する温度計測部を備える請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  10. インクを吐出するノズルと、印加される電圧に応じて変形することで前記ノズルに供給されるインクに対して当該変形に応じた圧力を加える圧力発生素子とを有するインクジェットヘッドの駆動方法であって、
    前記ノズルからインクを吐出させる駆動動作時に前記圧力発生素子に印加される電圧の駆動電圧波形には、インク吐出動作に係る吐出駆動波形と、前記インク吐出動作により生じるインクの圧力変動を抑制する安定化波形とが含まれ、
    前記吐出駆動波形及び前記安定化波形のうち一方は、基準電圧から当該基準電圧よりも大きい第1の電圧への一時的な変化を含む電圧波形であり、他方は、前記基準電圧から当該基準電圧よりも小さい第2の電圧への一時的な変化を含む電圧波形であり、
    前記駆動電圧波形に含ませる前記吐出駆動波形の数を変更する変更ステップと、
    吐出されるインクの温度に応じて前記第1の電圧、前記第2の電圧及び前記基準電圧のうち前記基準電圧のみを変化させる出力調整ステップと、
    を含む駆動方法。
JP2019511123A 2017-04-07 2018-03-15 インクジェット記録装置及び駆動方法 Active JP7001090B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017076430 2017-04-07
JP2017076430 2017-04-07
PCT/JP2018/010186 WO2018186140A1 (ja) 2017-04-07 2018-03-15 インクジェット記録装置及び駆動方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018186140A1 JPWO2018186140A1 (ja) 2020-02-13
JP7001090B2 true JP7001090B2 (ja) 2022-01-19

Family

ID=63713149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019511123A Active JP7001090B2 (ja) 2017-04-07 2018-03-15 インクジェット記録装置及び駆動方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7001090B2 (ja)
WO (1) WO2018186140A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022114002A1 (ja) 2020-11-30 2022-06-02 京セラ株式会社 記録ヘッド及び記録装置

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003127369A (ja) 2001-10-29 2003-05-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd インクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置
US20070002091A1 (en) 2005-07-01 2007-01-04 Hitoshi Kida Method of Ejecting Microdroplets of Ink
JP2008302652A (ja) 2007-06-11 2008-12-18 Seiko Epson Corp 圧電素子の特性情報付与方法、及び、液体噴射装置
JP2010030119A (ja) 2008-07-28 2010-02-12 Seiko Epson Corp 液体吐出装置
JP2010046862A (ja) 2008-08-20 2010-03-04 Seiko Epson Corp 液体吐出ユニット、液体吐出装置、及び、液体吐出方法
JP2013075490A (ja) 2011-09-30 2013-04-25 Fujifilm Corp インクジェット記録装置及び方法並びに異常ノズル検知方法
JP2015009364A (ja) 2013-06-26 2015-01-19 株式会社リコー 液滴吐出装置及び画像形成装置
JP2016010977A (ja) 2015-09-09 2016-01-21 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置、及び液体噴射装置の制御方法
WO2016193752A1 (en) 2015-06-05 2016-12-08 Xaar Technology Limited Circuit for driving printer actuating elements
JP2016203462A (ja) 2015-04-21 2016-12-08 セイコーエプソン株式会社 液滴吐出装置
JP2017001232A (ja) 2015-06-08 2017-01-05 株式会社リコー インクジェット記録装置、気泡排出方法、及びプログラム

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3976817B2 (ja) * 1996-05-20 2007-09-19 セイコーエプソン株式会社 インクジェット式記録装置
JP3763200B2 (ja) * 1997-02-17 2006-04-05 セイコーエプソン株式会社 インクジェット式記録装置
JP3580343B2 (ja) * 1997-10-15 2004-10-20 セイコーエプソン株式会社 インクジェット式記録装置

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003127369A (ja) 2001-10-29 2003-05-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd インクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置
US20070002091A1 (en) 2005-07-01 2007-01-04 Hitoshi Kida Method of Ejecting Microdroplets of Ink
JP2008302652A (ja) 2007-06-11 2008-12-18 Seiko Epson Corp 圧電素子の特性情報付与方法、及び、液体噴射装置
JP2010030119A (ja) 2008-07-28 2010-02-12 Seiko Epson Corp 液体吐出装置
JP2010046862A (ja) 2008-08-20 2010-03-04 Seiko Epson Corp 液体吐出ユニット、液体吐出装置、及び、液体吐出方法
JP2013075490A (ja) 2011-09-30 2013-04-25 Fujifilm Corp インクジェット記録装置及び方法並びに異常ノズル検知方法
JP2015009364A (ja) 2013-06-26 2015-01-19 株式会社リコー 液滴吐出装置及び画像形成装置
JP2016203462A (ja) 2015-04-21 2016-12-08 セイコーエプソン株式会社 液滴吐出装置
WO2016193752A1 (en) 2015-06-05 2016-12-08 Xaar Technology Limited Circuit for driving printer actuating elements
JP2017001232A (ja) 2015-06-08 2017-01-05 株式会社リコー インクジェット記録装置、気泡排出方法、及びプログラム
JP2016010977A (ja) 2015-09-09 2016-01-21 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置、及び液体噴射装置の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018186140A1 (ja) 2018-10-11
JPWO2018186140A1 (ja) 2020-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6685293B2 (en) Liquid jetting apparatus and method of driving the same
US20120249638A1 (en) Liquid ejecting apparatus and control method thereof
US20080036807A1 (en) Liquid ejecting apparatus and method for controlling liquid ejecting apparatus
US8960833B2 (en) Ink jet recording device and method of driving ink jet recording head
JP6716962B2 (ja) 液体吐出装置、及び液体吐出システム
US8020955B2 (en) Liquid ejecting apparatus and method of setting signal for micro vibration
JP2007022073A (ja) インクジェットヘッドの駆動方法及び駆動装置
JPWO2005120840A1 (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP2019059131A (ja) 液体吐出装置
US8272706B2 (en) Liquid ejecting apparatus, and control method thereof, capable of controlling residual vibrations following the ejection of liquid
JP2006255974A (ja) 液滴吐出記録ヘッドの駆動方法及び液滴吐出記録装置
JP7001090B2 (ja) インクジェット記録装置及び駆動方法
US7866777B2 (en) Liquid ejecting apparatus and method for controlling same
JP2008302652A (ja) 圧電素子の特性情報付与方法、及び、液体噴射装置
JP6286671B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP7223244B2 (ja) 記録装置および記録方法
JP2017047605A (ja) 液滴吐出方法および液滴吐出装置
JP5187046B2 (ja) 液体吐出装置
JP4670298B2 (ja) 駆動信号生成方法、印刷装置、及び印刷システム
JP6431432B2 (ja) 液体噴射ヘッド、情報処理装置、及び電圧補正テーブル生成方法
JP2008238031A (ja) インクジェット吐出装置
JP2002301814A (ja) インクジェットヘッドの駆動制御方法および駆動制御装置
WO2022264710A1 (ja) インクジェット記録装置及びプログラム
JP2011084028A (ja) 液体吐出方法、及び、液体吐出装置
JP5733354B2 (ja) 液滴吐出ヘッドの駆動装置および駆動方法ならびに画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200626

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210309

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210510

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210824

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211029

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20211029

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20211108

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20211109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211207

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7001090

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150