JP7000228B2 - 屋根裏通気構造及び通気部材 - Google Patents

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Description

本発明は、屋根裏と外気との間の通気を行なう通気経路を備えた屋根裏通気構造及び通気部材に関する。
従来の軒天井の取り付けなどに関する軒先の構造では、屋根裏の劣化防止や法上の要請から、屋根裏と外気との間の通気構造を備えたものが求められている。通気構造を有する軒先構造の例としては、特許文献1(特開2013-147818号公報)に開示されているものが知られている。
特許文献1には、窯業系材料で構成された板状本体の裏面側に、通気口が形成された上面部及び下面部、前記上面部及び下面部とを連結する中間部、前記板状本体の裏面側下方位置に連結するための係止部とを有し、略コの字状の薄板状材料で構成された換気金具を取り付けた化粧部材を、軒下の外壁上部に前記換気金具の中間部が接触するように配置される通気構造が記載されている。
特開2013-147818号公報
しかし、特許文献1に記載された通気構造は、板状本体の裏面に突出して設けられる換気金具の中間部が、外壁と接触するように配置されるため、通気部材自体が外壁から妻側に突出したように配置する必要がある。
よって、特許文献1に記載された通気構造は、外壁に段差が形成されるため、軒のない構造を採用する場合には、使用することが難しかった。また、特許文献1に記載された化粧板は、窯業系材料を用いていることから、デザイン面及び高級感の問題は解消できるが、板状本体の裏面側へ突出する換気金具の突出量に合わせて、化粧板が固定される垂木の妻側の裏打ち材及び外壁との奥行き寸法幅を調整する必要がある。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、施工手順が容易であり、屋根裏と外気との間の通気可能な屋根裏通気構造及び通気部材を提供することである。
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の屋根裏通気構造及び通気部材を提供する。
本発明の第1態様によれば、垂木の端面に固定された化粧板及び外壁との間に配置され、屋根裏と外気との通気経路を形成可能な通気部材と、前記化粧板の表面に沿って配置され、屋根から前記通気部材と前記化粧板の境界部分の下側まで延びる防水薄板を備え、
前記通気部材は、
前記外壁の外表面に沿って延びて配置され、前記通気経路の通気開口が設けられた板状に構成された金属製の前面開口部と、
前記前面開口部の奥行き側に接続し、下側に延びる上側邪魔板を有する上部邪魔板部と、
前記前面開口部の奥行き側に接続し、前記外壁の上端に接するように配置され、前記上側邪魔板と異なる奥行き位置において前記上方へ延びる下側邪魔板を有する下部邪魔板部と、を有する通気本体部材と、
前記通気本体部材の上部邪魔板部の上側に載置された防火用無機板材と、を有することを特徴とする、屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第2態様によれば、前記通気本体部材は、前記前面開口部に沿って上部邪魔板部の上方に延び、前記防火用無機板材の上面に係合する板材係合部をさらに有することを特徴とする、第1態様の屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記上部邪魔板部は、前記防火用無機板材を下支えし、奥側端が前記上側邪魔板と連結している、水平部を有することを特徴とする、第2態様の屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記防火用無機板材は、前記上邪魔板部の水平部と、前記板材係合部との間で挟持された状態で前記通気本体部材に固定されることを特徴とする、第3態様の屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記下邪魔板部は、前記下側邪魔板の上側に前記防火用無機板材を下支え可能に平板状に構成された板材載置面を有し、前記下側邪魔板に通気口が設けられていることを特徴とする、第1から第4態様のいずれか1つの屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第6態様によれば、前記前面開口部に設けられた前記通気開口は、前記下邪魔板より下方まで伸びていることを特徴とする、第1から第5態様のいずれか1つの屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第7態様によれば、前記前面開口部と、下部邪魔板部と、上部邪魔板部は1枚の金属薄板を折り曲げることにより一体的に構成されていることを特徴とする、第1から第6態様のいずれか1つの屋根裏通気構造を提供する。
本発明の第8態様によれば、垂木の端面に固定された化粧板と、前記化粧板の表面に屋根から下側に延びる防水薄板と、前記防水薄板と略同一面に構成された外壁が設けられた軒を有しない屋根裏通気構造において、前記化粧板と外壁の間に配置され、屋根裏と外気との通気経路を形成可能な通気部材であって、
前記通気部材は、
前記外壁の外表面に沿って延びて配置され、前記通気経路の通気開口が設けられた板状に構成された金属製の前面開口部と、
前記前面開口部の奥行き側に接続し、下側に延びる上側邪魔板を有する上部邪魔板部と、
前記前面開口部の奥行き側に接続し、前記外壁の上端に接するように配置され、前記上側邪魔板と異なる奥行き位置において前記上方へ延びる下側邪魔板を有する下部邪魔板部と、を有する通気本体部材と、
前記通気本体部材の上部邪魔板部の上側に載置された防火用無機板材と、を有し、
前記化粧板との境界が防水薄板によって隠蔽されることを特徴とする、通気部材を提供する。
本発明によれば、化粧板と外壁との間の隙間を外側から塞ぐように配置された通気部材によって、当該隙間を介して屋根裏と外気の通気を行うことができる。また、通気部材は、通気本体部材が金属で構成されているため、耐候性に優れる。また、通気本体部材の上側、すなわち、通気本体部材と化粧板との間には、防火用無機板材を有し、防火性能を向上させることができると共に、化粧板の表面に沿って配置される、防火用無機板材は、その材質の特徴上、化粧板との境界部分は、シールを塗布することなく、防水薄板によって隠蔽することで、外観上の問題も解消することができる。
また、防火用無機板材は、無機材料で構成されており、熱を伝えにくいので、化粧板の温度上昇を抑えることができる。
さらに、下部邪魔板部材と上部邪魔板部材とが設けられ、これによって、通気開口から吹き込んだ雨水などが外壁内側に浸入することが防止される。
また、通気金具の取り付けは、前記化粧板と外壁との間の隙間に下部邪魔板部材と上部邪魔板部材を嵌め込んで、固定すればよいので、施工が容易であり、取り付けが容易である。
これにより、施工手順が容易であり、例えば、垂木の端面に固定された化粧板及び前記化粧板と上下方向に間隔をおいて配置された外壁との外表面が略同一面となる軒のない構成おいても適用できる屋根裏と外気との間の通気可能な屋根裏通気構造を提供することができる。
本発明の実施形態にかかる屋根裏通気構造が用いられた家屋の例を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる通気部材が用いられた屋根裏通気構造の例を示す断面図である。 図2の妻側外壁の構成を示す部分断面斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかる通気部材の構成を示す斜視図である。 図4の通気部材の構成を示す断面図である。 図2の屋根裏通気構造のVI部分の拡大図である。 本発明の第2実施形態にかかる通気部材が用いられた屋根裏通気構造の例を示す拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る通気部材及び当該通気部材を用いた屋根裏通気構造について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる通気部材が用いられた家屋の例を示す図である。本実施形態にかかる通気部材1は、屋根裏と外気の間で通気が可能な屋根裏通気構造50に用いられる。通気部材1は、家屋100の屋根101の妻側化粧板102と妻側外壁103との間、又は、家屋100の屋根101の平側化粧板104と平側の外壁である平壁105との間に形成される隙間17(図3参照)に取り付けられる。以下、本発明の通気部材1を妻側に取り付ける場合について説明するが、平側に取り付ける場合も基本的な構成は共通する。
(第1実施形態)
図2は、本発明の第1実施形態にかかる通気部材が用いられた屋根裏通気構造の例を示す断面図である。図3は、図2の妻側外壁の構成を示す部分断面斜視図である。図2は、通気部材を妻側に用いた屋根裏通気構造を例として説明するものであり、図1のII-II線における断面図に相当する。
本実施形態にかかる屋根裏通気構造50においては、上記の通り本発明にかかる通気部材を妻側に用いている。本実施形態にかかる屋根裏通気構造50では、垂木3の上に野地板4を敷いて、瓦などの屋根化粧材5を載せる。野地板4の先端部分には水切り板6が設けられる。
垂木3の先端側には妻側化粧板102が設けられている。妻側化粧板102は、複数の垂木3を跨ぐように、垂木3の延在方向に沿って交差する方向に設けられる。該妻側化粧板102は、図示しないビスなどにより垂木3に固定される。なお、固定は、ねじに限らず、釘、ビス、金具等の固定部材を用いることができる。
妻側化粧板102は、垂木の先端に設けられる下地材7と、下地材7の表面側に配置される化粧材8とを有する。下地材7は木材等が用いられ、化粧材8は、窯業系材料などを好適に用いることができる。窯業系材料としては、例えば、無機系材料からなり、好ましくは、比重が0.75~2.0程度のセメント系押出成形体などを用いることができる。なお、妻側化粧板102は、下地材7を省略し、化粧材8を垂木3に直接取り付けることも可能である。
妻側化粧板102の化粧材8の表面には、防水薄板22が配置される。防水薄板22については、詳細は後述する。
妻側外壁103は、所定の間隔を置いて配置される柱9と柱9の上端に水平方向に配置される妻梁10とに固定される。柱9と妻梁10との間には、天井11が設けられる。天井11と野地板4の間のスペースが屋根裏2となる。また、柱9の内側すなわち、屋内側には、内壁12が配置される。内壁12の内側は居住スペース12aとなる。
妻側外壁103は、下地合板13と通気胴縁14とサイディング材15が積層されて構成されている。下地合板13は、柱9に固定される薄手の木材で構成されており、表面に防湿シート13aを貼着する。下地合板13の厚み寸法は、例えば9mm程度とすることができる。
通気胴縁14は、図3に示すように、下地合板13の外表面に所定の間隔をおいて配置される。通気胴縁14の間の空間は、妻側外壁103の壁内通気経路16となる。通気胴縁14の厚み寸法は、例えば15mm程度とすることができる
サイディング材15は、妻側外壁の最外装に配置される。サイディング材15としては、例えば、妻側化粧板102の化粧材8と同様の材質を用いることができる。サイディング材15の厚み寸法は、例えば16mm程度とすることができる。
本実施形態では、サイディング材15は、下地合板13と通気胴縁14と比べて、上端側に若干の段差を有し、上端にシール充填空間15aが形成されるように構成されている。当該シール充填空間15aは、後述する通気部材1を固定するために用いられる。また、当該シール充填空間15aには、後述する通気部材1の固定部39を隠蔽するためにシール材15bが充填される。
本実施形態では、妻側外壁103と妻側化粧板102との外表面は、ほぼ同一平面となっている。すなわち、本実施形態にかかる家屋100は、軒を有しない家屋となっている。妻側外壁103と妻側化粧板102との外表面を同一平面とするには、例えば、妻側化粧板102の下地材7や妻側外壁103の下地合板13の厚み寸法を調整すればよい。
また、妻側外壁103と妻側化粧板102との間には、隙間17が設けられており、当該隙間17に通気部材1が配置される。なお、後述するように通気部材1は、長さ寸法Lは2~3m程度の部材であり、隙間17は、通気部材1が配置される部分にのみ形成されていればよい。
図4は本発明の第1実施形態にかかる通気部材1の構成を示す斜視図である。本実施形態にかかる通気部材1は、金属で構成された通気本体部材20と、通気本体部材20の上方に取り付けられた防火用無機板材21で構成されている。本実施形態では、通気部材1の長さ寸法Lは2~3mとなっている。また、通気部材1の通気本体部材20と防火用無機板材21とを含む全体の高さ寸法H1は、隙間17の高さ寸法に対応する。なお、通気部材1の大きさは、必ずしも上記サイズに限定されるものではなく、軒下構造の大きさに応じて適宜変更することができる。
通気本体部材20は、一定の厚み寸法を有する金属板を折り曲げて構成されている。通気本体部材20に好適に用いられる材料としては、ステンレス、鋼鉄、アルミニウム材料などが挙げられる。通気本体部材20の前面20aは、多数の通気開口25が穿設された前面開口部24となっている。前面20aには、コーティングなどの防錆処理やデザイン面の向上のための加飾処理を施してもよい。
通気本体部材20が金属で構成されることにより、屋外に露出する通気本体部材20の耐候性を向上させることができる。
通気開口25は、単位長さあたり所定の開口面積を確保できるように、大きさ及び設置数が設計される。本実施形態では、通気開口25は、上下方向に長い長孔形状に構成されているが、当該長孔形状に限定されるものではない。
本実施形態では、通気本体部材20の前面20aの上端は、防火用無機板材21を固定するための板材係合部26となっている。板材係合部26は、上端が水平方向に折り返された挟持板片27となっており、後述する上部邪魔板部23の水平部28と前記防火用無機板材21の上下面を狭持して、防火用無機板材21と通気本体部材20とを係合させる。
防火用無機板材21は、板状に成形された無機材料で構成されている。防火用無機板材21に好適に用いられる材料としては、比重が0.8~1.5程度のセメント系押出成形体などが好適に用いられる。防火用無機板材21に用いられる具体的な材料として、繊維混入けい酸カルシウム板、繊維混入セメントけい酸カルシウム板、繊維補強セメント板、石灰・けい酸カルシウム板、硬質木片セメント板等の窯業系材料を用いることができる。これらの素材は、防火性能が高く、また、熱を伝えにくいので、通気本体部材20からの熱が妻側外壁103の内部に伝わり難くすることができ、居住スペース12aの温度上昇の抑制及び防寒性能を向上させることができる。
防火用無機板材21は、図4に示すように、通気本体部材20の上側に取り付けられるため、通気本体部材20と略同じ長さ寸法を有する。また、厚み寸法は、2~8cm程度、特に3~5cm程度とすることが好ましい。
通気本体部材20は、防火用無機板材21を固定するために、上部邪魔板部23と下部邪魔板部33とを有する。
上部邪魔板部23は、前面開口部24の裏面側、開口25の上方位置に溶接されており、板材係合部26の挟持板片27と対向するように水平に延びる水平部28と、水平部28の奥行き側が下向きに折り返された上側邪魔板29とを有する断面L字状の部材である。水平部28と挟持板片27とは、上記のように、防火用無機板材21を上下方向から挟持して支持するため、その間の離間距離H3は、防火用無機板材21の厚み寸法と等しく構成されている。
本実施形態では、上部邪魔板部23は、前面開口部24の裏面側に溶接されているが、例えば、板材係合部26から続く1枚の金属板を折り返して構成することもできる。
下部邪魔板部33は、前面開口部24の下端から延びる底面部30の奥側端部を折り返すことにより、構成されている。下部邪魔板部33は、図4に示すように、底面部30に連続し上向きに鉛直方向に延びる下側邪魔板31と、下側邪魔板31に連続し、水平方向に折り返された水平部32と、水平部32の奥側に下向きに折り返された裏板部34とが一体に構成されている。
下側邪魔板31は、上側邪魔板29と異なる奥行き位置に配置されている。下側邪魔板31の高さ寸法H2は、水平部32が、板材係合部26の水平部28と同じ高さとなっている。すなわち、板材係合部26の水平部28と下側邪魔板31の水平部32の上に、防火用無機板材21が載置されて支持される。
下側邪魔板31の上方位置には、複数の通気孔35が長さ方向に一列に並んで設けられている。通気口35は、単位長さあたり所定の開口面積を確保できるように、大きさ及び設置数が設計される。本実施形態では、一辺が2~3cm程度の矩形の開口となっている。
水平部32は、前方側が防火用無機板材21の後方端部近傍を支持する支持領域32aと、防火用無機板材21の後方まで延びる通気領域32bとを備える。支持領域32aは、本発明の板材載置面の一例に相当する。通気領域32bには、矩形の通気口36が設けられている。通気口36は、単位長さあたり所定の開口面積を確保できるように、大きさ及び設置数が設計される。本実施形態では、一辺が2~3cm程度の矩形の開口となっている。
裏板部34は、妻梁10の表面に当接し、通気部材1の奥行き方向の取り付け位置を確定する。本実施形態では、裏板部34は、下方向に延びるように構成されているが、上方に延びるように構成されていてもよい。裏板部34の裏面は、妻梁10の表面と接着剤などで接着して固定してもよい。
底面部30の下側には、固定部39が配置されている。固定部39は、シール充填空間15aの奥側に位置する通気胴縁14に当接する。すなわち、裏面部34から固定部39までの距離Dは、下地合板13と通気胴縁14との厚み寸法と略等しく構成されている。固定部39は、図2及び図6に示すように、固定釘106により通気胴縁14に固定される。
図6は、本実施形態にかかる通気部材1を備えた屋根裏通気構造の部分拡大図である。図6に示すように、通気部材1は、通気本体部材20を妻側化粧板102及び妻側外壁103の間に形成された隙間に配置される。このとき、通気本体部材20の全面開口部24が、妻側化粧板102及び妻側外壁103表面と略同一面となるように配置する。
すなわち、通気部材1の防火用無機板材21は妻側化粧板102の下面に接触し、通気部材1の底面部30は、妻側外壁103の下地合板13と通気胴縁14との上面に接触する。なお、サイディング材15は、上記の通り、下地合板13と通気胴縁14よりも低く構成されているため、底面部30との間に隙間を生じ、当該隙間がシール充填空間15aとして機能する。
通気部材1は、底面部30の裏面を妻側外壁103に接着剤などで接着して固定してもよい。通気部材1と妻側外壁103のサイディング材15との間のシール充填空間15aには、シール材15bが充填される。これにより、通気部材と妻側外壁103との間が水密に構成される。
一方で、防火用無機板材21の上面と妻側化粧板102とは、接着などにより固定することが難しいため、水密を確保することが難しい。このため、本実施形態では通気部材1と妻側化粧板102との防水を確保するために、防水薄板22を備えている。
防水薄板22は、通気部材1と妻側化粧板102との境界部分37を隠蔽することによって、当該境界部分37の防水性を確保する。
防水薄板22は、例えば、金属で構成されており、屋根の野地板4と水切り板6との間に、野地板4の表面に沿い、野地板4の下面から妻側化粧板102の表面に沿って延びる板状の部材である。防水薄板22の下端22aは、通気部材1と妻側化粧板102との境界部分37の下側にまで到達する。
図6に示すように、屋根裏通気構造50は、矢印80で示すように、通気部材により屋根裏と外気とを連通する通気経路80が形成され、屋根裏と外気との間の通気を行なうことができる。
すなわち、通気経路80は、通気本体部材20の通気開口25から前面開口部24の裏面側に延び、上側邪魔板29と下側邪魔板31との隙間を通り、下側邪魔板31の通気口35、水平部32の通気口36を通って、屋根裏まで連通する。
前面開口部24と上側邪魔板29との隙間寸法A、上側邪魔板29と下側邪魔板31との隙間寸法B、下側邪魔板31と裏板部34との隙間寸法Cは、共に、所定の開口面積を確保することができるように設計されており、妻側外壁103の厚み寸法や開口面積などの観点から決定すればよい。なお、本実施形態では、隙間寸法A、隙間寸法B、隙間寸法Cは、いずれも同寸法である。
また、上側邪魔板29と下側邪魔板31によって、通気経路80は蛇行し、通気開口25から浸入した雨水などが屋根裏側に浸入することを防止する。
また、下側邪魔板31と裏板部34との間の空間は、壁内通気経路16を閉塞することなく開口しているため、矢印81に示すように、壁内通気経路16と屋根裏との通気を確保することができる。また、下側邪魔板31の通気口35は、下側邪魔板31の上端近傍に設けられているため、壁内通気経路16への水の流入を抑制することができる。
また、前面開口部24の通気開口25は、その下端位置25aが、底面部30と略同じ高さ位置となるように、すなわち、底面部30の表面に設けられている下側邪魔板31よりも下側に位置するように構成されている。これにより、通気経路80に浸入した水は、通気開口25から外部に排出される。なお、通気経路80に浸入した水をより排出をしやすく排出するために、底面部30を前方側が低くなるようにわずかに傾斜させて構成してもよい。
本実施形態にかかる屋根裏通気構造は、上記の通り、妻側化粧板102及び妻側外壁103との間の隙間17に通気部材1を配置することによって、通気部材1に設けられた通気経路80により、屋根裏と外気とが通気できるように構成されている。一方で、通気部材1に設けられた複数の邪魔板によって通気経路は蛇行し、空気の急激な吹き込みを防止して、雨水などの屋根裏への浸入を防止することができる。
また、通気本体部材20を金属で構成することにより、屋外に露出する通気本体部材20の耐候性を向上させることができる一方、防火用無機板材21は、セメント系材料で構成することにより、通気本体部材20からの熱が妻側外壁103の内部へ伝わり難くすることができる。これにより、居住スペース12aの温度上昇の抑制及び防寒性能を向上させることができる。
さらに、屋根から妻側化粧板102に沿って当該境界部分37の下側まで延びる防水薄板22を設けることにより、材質及び構造的要因により、通気部材1と妻側化粧板102との境界部分37の防水性を確保することができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について説明する。図7は、本発明の第2実施形態にかかる通気部材41が用いられた屋根裏通気構造51の例を示す拡大断面図である。本実施形態にかかる通気部材41は、第1実施形態にかかる通気部材1と同様に、妻側外壁103と妻側化粧板102との間の隙間17に配置される。また、金属で構成された通気本体部材20と、通気本体部材20の上側に設けられた防火用無機板材21とで構成されている。以下、第1実施形態にかかる通気部材1との相違点を中心として説明し、共通する部分については説明を省略する。
通気本体部材20は、一定の厚み寸法を有する金属板を折り曲げて構成され、底板部30に第2下側邪魔板38を備える点において、第1実施形態と相違する。
第2下側邪魔板38は、前面開口部24と上側邪魔板29との間の奥行き位置に溶接され、前面開口部24と略平行に設けられた板状部材である。第2下側邪魔板38は、鉛直方向上側に延び、その高さは、その上端部分38aが上側邪魔板29の下端部分29aよりも高い位置となるように構成されている。
通気部材41は、屋根裏と外気とを連通する通気経路を有し、この通気部材41を屋根裏通気構造に用いることにより、屋根裏と外気との間の通気を行なうことができる。
また、上側邪魔板29と第2下側邪魔板38とは、互いに高さ方向に重なるような長さに構成されているため、通気経路80は蛇行し、通気開口24から浸入した雨水などが屋根裏側に浸入しにくくなっている。
一方で、第2下側邪魔板38の下端位置には、通気部材41の長さ方向に所定間隔をおいて水抜き穴40が複数設けられる。水抜き穴40は、通気経路内の水を外部に排出することができる。
以上説明したように、本実施形態の屋根裏通気構造によれば、妻側化粧板102及び妻側外壁103との間の隙間17に通気部材1を配置することによって、通気部材1に設けられた通気経路80により、屋根裏と外気とが通気できるように構成されている。一方で、通気部材1に設けられた複数の邪魔板によって通気経路は蛇行し、空気の急激な吹き込みを防止して、雨水などの屋根裏への浸入を防止することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
たとえば、本発明の通気部材は、上記実施形態の妻側にのみ限定されるものではなく、平側にも使用することができる。
また、上記各実施形態では、上側邪魔板は1枚のみであるが、複数であってもよい。また、下側邪魔板も、3枚以上であってもよい。これらの邪魔板の枚数は、通気経路の開口面積などに基づいて決定することができる。
1,41 通気部材
2 屋根裏
3 垂木
4 野地板
5 屋根化粧材
6 水切り板
7 下地材
8 化粧材
9 柱
10 妻梁
11 天井
12 内壁
12a 居住スペース
13 下地合板
13a 防湿シート
14 通気胴縁
15 サイディング材
15a シール充填空間
16 壁内通気経路
17 隙間
20 通気本体部材
20a 通気本体部材の前面
21 防火用無機板材
22 防水薄板
22a 防水薄板下端
23 上部邪魔板部
24 前面開口部
25 通気開口
26 板材係合部
27 挟持板片
28 水平部
29 上側邪魔板
29a 上側邪魔板下端部分
30 底面部
31 下側邪魔板
32 水平部
32a 支持領域
32b 通気領域
33 下部邪魔板部
34 裏板部
35 通気口
36 通気口
37 境界部分
38 第2下側邪魔板
39 固定部
40 水抜き穴
50,51 屋根裏通気構造
80,81 通気経路
100 家屋
101 屋根
104 平側化粧板
105 平壁
102 妻側化粧板
103 妻側外壁
106 固定釘

Claims (8)

  1. 垂木の端面に固定された化粧板及び外壁との間に配置され、屋根裏と外気との通気経路を形成可能な通気部材と、前記化粧板の表面に沿って配置され、屋根から前記通気部材と前記化粧板の境界部分の下側まで延びる防水薄板を備え、
    前記通気部材は、
    前記外壁の外表面に沿って延びて配置され、前記通気経路の通気開口が設けられた板状に構成された金属製の前面開口部と、
    前記前面開口部の奥行き側に接続し、下側に延びる上側邪魔板を有する上部邪魔板部と、
    前記前面開口部の奥行き側に接続し、前記外壁の上端に接するように配置され、前記上側邪魔板と異なる奥行き位置において前記上方へ延びる下側邪魔板を有する下部邪魔板部と、を有する通気本体部材と、
    前記通気本体部材の上部邪魔板部の上側に載置された防火用無機板材と、を有することを特徴とする、屋根裏通気構造。
  2. 前記通気本体部材は、前記前面開口部に沿って上部邪魔板部の上方に延び、前記防火用無機板材の上面に係合する板材係合部をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の屋根裏通気構造。
  3. 前記上部邪魔板部は、前記防火用無機板材を下支えし、奥側端が前記上側邪魔板と連結している、水平部を有することを特徴とする、請求項2に記載の屋根裏通気構造。
  4. 前記防火用無機板材は、前記上邪魔板部の水平部と、前記板材係合部との間で挟持された状態で前記通気本体部材に固定されることを特徴とする、請求項3に記載の屋根裏通気構造。
  5. 前記下邪魔板部は、前記下側邪魔板の上側に前記防火用無機板材を下支え可能に平板状に構成された板材載置面を有し、前記下側邪魔板に通気口が設けられていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1つに記載の屋根裏通気構造。
  6. 前記前面開口部に設けられた前記通気開口は、前記下邪魔板より下方まで伸びていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1つに記載の屋根裏通気構造。
  7. 前記前面開口部と、下部邪魔板部と、上部邪魔板部は1枚の金属薄板を折り曲げることにより一体的に構成されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1つに記載の屋根裏通気構造。
  8. 垂木の端面に固定された化粧板と、前記化粧板の表面に屋根から下側に延びる防水薄板と、前記防水薄板と略同一面に構成された外壁が設けられた軒を有しない屋根裏通気構造において、前記化粧板と外壁の間に配置され、屋根裏と外気との通気経路を形成可能な通気部材であって、
    前記通気部材は、
    前記外壁の外表面に沿って延びて配置され、前記通気経路の通気開口が設けられた板状に構成された金属製の前面開口部と、
    前記前面開口部の奥行き側に接続し、下側に延びる上側邪魔板を有する上部邪魔板部と、
    前記前面開口部の奥行き側に接続し、前記外壁の上端に接するように配置され、前記上側邪魔板と異なる奥行き位置において前記上方へ延びる下側邪魔板を有する下部邪魔板部と、を有する通気本体部材と、
    前記通気本体部材の上部邪魔板部の上側に載置された防火用無機板材と、を有し、
    前記化粧板との境界が防水薄板によって隠蔽されることを特徴とする、通気部材。
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