JP6999095B2 - 無人飛行体特性計測装置 - Google Patents

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Description

この発明は、無人飛行体、詳細には、自律飛行能力を有するヘリコプター、マルチコプター(複数翼ヘリコプター)等の回転翼または固定翼を有する無人飛行体の特性計測装置に関する。
近年、このような無人飛行体は、遠隔操作による無線操縦または自律飛行によって農薬散布、空中撮影、災害調査、遠隔監視、配送等の産業利用に注目が集まっている。
一般に、航空機の飛行制御に関する検証・評価には、シミュレータによる地上試験が必須である。シミュレータでは気流状態を模擬し航空機に操縦信号を送信して航空機の飛行特性を計測する。
例えば特許文献1には、3次元気流発生装置を使用した飛行制御系の検証・評価及び飛行モーションシミュレータが開示されている。しかしながら、特許文献1では、自律飛行に伴う飛行制御の検証・評価、飛行モーションのシミュレーションは開示していない。
特開平8-62091号公報
従来、自律飛行能力を有する無人飛行体の製造にかかわる研究開発、品質保証には、以下に述べるような問題点、課題があった。
1)無線操縦の場合にはオペレータの操縦に対して正確に動作すればよかったが、自律飛行の場合には無人飛行体自体が飛行環境に対応して自己コントロールするため、実際に飛行しながら飛行状況を検証するという飛行試験をして検証するしかなかった。
仮に、屋内の小範囲で飛行試験を行うとしても自律飛行を行う無人飛行体の場合には自己位置をGPS(global positioning system)にて特定するため、GPS信号が届かない屋内では飛行試験ができない。
更には、かかる自律飛行の無人飛行体の場合は飛行移動量をGPS信号から求めるため一定位置に固定して各種条件の飛行環境を構成する摸擬飛行状態をつくったとしても無人飛行体は固定された状態であるため飛行移動量をGPS信号から求める移動状態を形成することができない。
2)上空での振る舞いを地上で再現するためには、無人飛行体に外乱(例えば、横風によって流されていくような外乱)を入力する必要があるがその手段がなかった。
3)地上で外乱を発生させ無人飛行体の応答を計測することは可能であったが、外乱に対する反応は無人飛行体自体がフィードバック制御によって対応するため、地上で無人飛行体のフィードバック制御を再現することはできなかった。
4)無人飛行体の飛行試験には墜落のリスクがある。そのため特に墜落リスクを伴う限界実験が困難である。
5)無人飛行体にはあらかじめ設定された飛行禁止区域について自動で飛行を拒否する機能があるが、飛行禁止区域を実際に飛行することは困難なためかかる実証試験ができない。
6)故障診断においては、飛行による再現を行う際に墜落のリスクがあるため故障箇所の特定が困難である。そこで、故障箇所を推定し、部品を交換したのち飛行による検証を行なうためには診断に時間がかかる。また、故障箇所を推定で特定するため、的確な故障箇所でない場合墜落や暴走の危険を伴う。更には、飛行データの蓄積がないためかかる状態で部品を交換して飛行させるとなると多大な時間がかかる。
7)無人飛行体の飛行制御には各種パラメータの設定が必要であるが、屋外での飛行試験では再現性がないため、定量的なパラメータの調整ができない。
しかしながら、このような自律飛行能力を有する無人飛行体が抱える問題点、課題を総合的に解決する数値による定量的評価・検証システムは知られていない。
もっとも、リモートコントローラで飛行操縦する飛行体に予め装着した各種センサーにより計測した飛行時におけるデータを基にして飛行体の特定の飛行特性のみの解析を行うことは考えられる。例えば、飛行動力における電圧、電流、回転数、揚力等や浮上力や姿勢や重心等をそれぞれ個別に計測して解析して個別に飛行体の評価を行う方法は考えられる。
しかし、自律飛行能力を有する無人飛行体において総合的に各種の飛行特性を有機的に結合して無人飛行体の総合的な飛行評価ができるようにしたものはなかった。
すなわち、様々な航空環境の下で取得した計測データを用いて実際の飛行状態を模擬した形で実施することはできなかった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、基本的には、無人飛行体をロボットアームに搭載し無人飛行体の動力部を作動させ、無人飛行体の飛行状態を検出する各種センサーからの情報をサーバーに記録管理し制御することにより仮想の無人飛行体の擬似飛行形態をつくり実際の飛行状態を模擬した形で実施できる無人飛行体特性計測装置及びその計測データを用いた飛行特性の解析・評価システムを提供するものであり、更には機体運動センサーからの情報をフィードバックして無人飛行体の動きにロボットアームを追従させ、更には、疑似GPS信号を制御することにより、無人飛行体の自律飛行に伴うフィードバック制御を地上で再現、計測可能としたものである。
このようにして無人飛行体の飛行試験を墜落の危険なく様々な航空環境の下で、実際の自律飛行状態を模擬した形で実施できる無人飛行体特性計測装置を提供することを目的とするものである
本発明の無人飛行体特性計測装置では、無人飛行体を載置したロボットアームと、前記無人飛行体の航空環境の状態を計測する環境センサーと、前記無人飛行体の機体の運動を計測する機体運動センサーと、プロペラを回転させるモーターの駆動電圧、電流、回転数、温度、を含む前記無人飛行体の動力部の各種状態を計測する動力センサーと、前記各センサーからのデータを計測・制御するコントローラとを備えた無人飛行体についての特性計測装置であって、前記ロボットアームに載置された前記無人飛行体の動力部を作動させ、前記無人飛行体に形成させる、基準値データとなる機体静止時での姿勢を含んだ2姿勢に伴う機体運動センサーからのX、Y、Zの3軸方向の力及びX、Y、Zの3軸方向のトルクのデータによって無人飛行体の重心位置を割り出し、前記2姿勢でのそれぞれの重心位置に関するデータを含む前記無人飛行体の機体運動センサーからのデータを前記ロボットアームの制御へフィードバックして前記ロボットアームを前記無人飛行体の機体運動に追従させ、擬似飛行状態を現出することにより、前記無人飛行体の各種の飛行特性を計測可能に構成したことを特徴とする。
更には、本発明の無人飛行体特性計測装置では、前記コントローラは、前記無人飛行体に対して、機体静止時での水平状態の姿勢と、模擬飛行状態時での任意に傾斜させた状態での姿勢と、の2姿勢を取らせ、前記機体運動センサーは、前記2姿勢での飛行姿勢における前記X、Y、Zの3軸方向の力及びX、Y、Zの3軸方向のトルクを検出し、前記機体運動センサーが検出する、前記X、Y、Zの3軸方向の力と、前記X、Y、Zの3軸方向のトルクと、に関する検出データにより、以下の3式
式1 MX=FZ・Yg-FY・Zg
式2 MY=FX・Zg-FZ・Xg
式3 MZ=FY・Xg-FX・Yg
但し、FX:X軸方向の力成分、
FY:Y軸方向の力成分、
FZ:Z軸方向の力成分、
MX:X軸方向のモーメント成分、
MY:Y軸方向のモーメント成分、
MZ:Z軸方向のモーメント成分、
から、無人飛行体の静的重心G(Xg,Yg,Zg)及び模擬飛行状態時での重心位置を割り出すように構成したことにも特徴を有するものである。
更には、本発明の無人飛行体特性計測装置では、疑似GPS信号を発生する疑似GPS信号発生装置をさらに備え、前記コントローラは、ロボットアームを作動させるとともに、擬似GPS信号発生装置を制御することにより、前記無人飛行体の機体静止時での水平姿勢において、前記機体運動センサーから得る3軸の力、トルク値を基準値に設定し、次に、
i)前記機体静止時での水平姿勢を除いた、模擬飛行状態時での任意に傾斜させた状態での姿勢における前記機体運動センサーから得る3軸のトルク値については、前記基準値からのズレがゼロになるように前記ロボットアームをフィードバック制御し、
ii)前記模擬飛行状態時における前記機体運動センサーから得るX軸及びY軸での力の値については、前記基準値からのズレを縮尺してゼロになるようにする縮尺移動を行わせるようにロボットアームをフィードバック制御し、
iii)前記機体運動センサーから得るZ軸での力の値については、浮上力が機体重量を超えるまではロボットアームを移動させず、前記機体重量を超えた場合には、前記基準値からのズレを縮尺してゼロになるようにする縮尺移動を行わせるようにロボットアームをフィードバック制御する、ことで、
前記無人飛行体の自律飛行状態を模擬しながら前記無人飛行体の各種の飛行特性を計測可能に構成した。
また、本発明の無人飛行体特性計測装置では、前記無人飛行体の航空環境を模擬する航空環境チャンバーを備えるとともに、ロボットアームと無人飛行体とをボールジョイントを介して揺動自在に連結した。
また、本発明の無人飛行体特性計測装置では、前記コントローラは実飛行による動力センサーからのデータ及び機***置情報に基づいて前記ロボットアームに載置された前記無人飛行体の動力部を作動させ実飛行状態を再現することにより、外因による前記無人飛行体の機体運動データを計測可能に構成することとした。
発明によれば、本発明の無人飛行体特性計測装置では、無人飛行体を載置したロボットアームと、前記無人飛行体の航空環境の状態を計測する環境センサーと、前記無人飛行体の機体の運動を計測する機体運動センサーと、プロペラを回転させるモーターの駆動電圧、電流、回転数、温度、を含む前記無人飛行体の動力部の各種状態を計測する動力センサーと、前記各センサーからのデータを計測・制御するコントローラとを備えた無人飛行体についての特性計測装置であって、前記ロボットアームに載置された前記無人飛行体の動力部を作動させ、前記無人飛行体に形成させる、基準値データとなる機体静止時での姿勢を含んだ2姿勢に伴う機体運動センサーからのX、Y、Zの3軸方向の力及びX、Y、Zの3軸方向のトルクのデータによって無人飛行体の重心位置を割り出し、前記2姿勢でのそれぞれの重心位置に関するデータを含む前記無人飛行体の機体運動センサーからのデータを前記ロボットアームの制御へフィードバックして前記ロボットアームを前記無人飛行体の機体運動に追従させ、擬似飛行状態を現出することにより、前記無人飛行体の各種の飛行特性を計測可能に構成したことにより、実際の飛行環境を模擬し、擬似飛行状態を現出することができるため墜落の危険なく飛行試験を実施し実際の飛行状態を模擬した形で無人飛行体の特性を計測することができる効果がある。
発明によれば、航空環境を模擬する航空環境チャンバーを備えたことにより、風速、気圧、温度等実際の飛行環境を模擬した形で無人飛行体の特性を計測することができる効果がある。
本発明によれば、前記コントローラは、前記無人飛行体に対して、機体静止時での水平状態の姿勢と、模擬飛行状態時での任意に傾斜させた状態での姿勢と、の2姿勢を取らせ、前記機体運動センサーは、前記2姿勢での飛行姿勢における前記X、Y、Zの3軸方向の力及びX、Y、Zの3軸方向のトルクを検出し、前記機体運動センサーが検出する、前記X、Y、Zの3軸方向の力と、前記X、Y、Zの3軸方向のトルクと、に関する検出データにより、以下の3式
式1 MX=FZ・Yg-FY・Zg
式2 MY=FX・Zg-FZ・Xg
式3 MZ=FY・Xg-FX・Yg
但し、FX:X軸方向の力成分、
FY:Y軸方向の力成分、
FZ:Z軸方向の力成分、
MX:X軸方向のモーメント成分、
MY:Y軸方向のモーメント成分、
MZ:Z軸方向のモーメント成分、
から、無人飛行体の静的重心G(Xg,Yg,Zg)及び模擬飛行状態時での重心位置を割り出すように構成したことにより、実際の自律飛行状態を模擬した形で無人飛行体の特性を計測することができる効果がある。
また、無人飛行体の動力部の電源であるバッテリーの限界試験を墜落の危険なく行うことができると共に、無人飛行体の動力部の電源として外部電源を使用することもでき、耐久試験を墜落の危険なく行うことができる。
本発明によれば、疑似GPS信号を発生する疑似GPS信号発生装置をさらに備え、前記コントローラは、ロボットアームを作動させるとともに、擬似GPS信号発生装置を制御することにより、前記無人飛行体の機体静止時での水平姿勢において、前記機体運動センサーから得る3軸の力、トルク値を基準値に設定し、次に、i)前記機体静止時での水平姿勢を除いた、模擬飛行状態時での任意に傾斜させた状態での姿勢における前記機体運動センサーから得る3軸のトルク値については、前記基準値からのズレがゼロになるように前記ロボットアームをフィードバック制御し、ii)前記模擬飛行状態時における前記機体運動センサーから得るX軸及びY軸での力の値については、前記基準値からのズレを縮尺してゼロになるようにする縮尺移動を行わせるようにロボットアームをフィードバック制御し、iii)前記機体運動センサーから得るZ軸での力の値については、浮上力が機体重量を超えるまではロボットアームを移動させず、前記機体重量を超えた場合には、前記基準値からのズレを縮尺してゼロになるようにする縮尺移動を行わせるようにロボットアームをフィードバック制御する、ことで、前記無人飛行体の自律飛行状態を模擬しながら前記無人飛行体の各種の飛行特性を計測可能に構成したので、機体運動センサーからの回転運動に伴うロボットアームの追随運動性能が十分でない場合においても無人飛行体の自律飛行に伴うフィードバック制御を模擬することができる。
発明によれば、前記コントローラは、実飛行による動力センサーからのデータ及び機***置情報に基づいて前記ロボットアームに載置された前記無人飛行体の動力部を作動させ実飛行状態を再現することにより、外因による前記無人飛行体の機体運動データを計測可能に構成したので、実際に飛行試験を行ったときに得られたデータをもとに再現実験を行い、実際の飛行試験では不明であった外因(例えば気流など)による3軸の力およびトルクを計測することができる。
発明によれば、無人飛行体特性計測装置と、サーバーと、クライアント端末と、前記サーバーを前記無人飛行体特性計測装置及びクライアント端末に通信可能に接続する回線網と、により構成し、前記サーバーに集積された無人飛行体の特性計測データに基づいて無人飛行体の各種の飛行特性を解析する手段を設けたことにより、無人飛行体特性計測装置による計測データを、回線網を介してサーバーに集積し、データベースとして記録し、その計測データに基づいて無人飛行体の各種の飛行特性を解析・評価し解析結果を無人飛行体の研究開発にフィードバックすることができる。従って、「組み立て-試験飛行」の繰り返しの労力が無くなり研究開発の正確性・迅速性が向上する。
また、製品検査においては調整工程が自動化され量産化が可能となる効果がある。
発明によれば、無人飛行体の各種の飛行特性の解析として、無人飛行体の重心解析と、動力部における電圧、電流、回転数、揚力などの動力の解析と、無人飛行体の飛行の解析と、無人飛行体の姿勢制御の解析と、無人飛行体の浮上力の解析と、無人飛行体の振動の解析と、無人飛行体の動力部の電磁環境の解析と、無人飛行体の疑似飛行の解析と、無人飛行体の飛行制御に要する航空環境の解析などの中から選択した一種または二種以上の解析としたことにより次のような効果を有する。
また、請求項1の発明によれば、無人飛行体の各種の飛行特性の解析としては無人飛行体の重心の解析としたことにより、機体運動センサーである6軸力覚センサーにより、中心位置からのズレにより発生した垂直成分以外の力から無人飛行体の重心位置を特定することができる。また、ロボットアームにより機体を傾けた場合にも6軸力覚センサーからのデータにより、無人飛行体の3次元での重心位置を特定することができる効果がある。
また、無人飛行体の各種の飛行特性の解析として、電圧、電流、回転数、揚力などの動力の解析とし、また、飛行特性としては、動力及び浮上力の解析をしたことにより、無人飛行体の動力計測データを用いて、最大ペイロード、バッテリーとの組み合わせによる飛行時間の予測、突風時の反応速度を解析し、顧客の要望に沿った設計が可能となる効果がある。
また、無人飛行体の飛行の解析としたことにより、無人飛行体の特性として環境データ、機体運動データ、動力データを統合して飛行特性を総合的に解析し、無人飛行体の正常時、異常時(メンテナンス時)の飛行特性としてデータベースに記録管理することとしたので、このデータベースを活用して故障診断、故障部位の診断が可能となり、また故障診断の高速化・自動化を図ることができる。 また、飛行制御パラメータの設定・調整を、経験値に頼ることなく、数値による定量的評価によって容易に行うことができる。
また、無人飛行体の各種の飛行特性の解析としては、無人飛行体の浮上力や姿勢制御の解析としたことにより、機体運動センサーからのデータと無人飛行体の動きを比較することで定量的に飛行制御の性能解析を行うことができる効果がある。
また、無人飛行体の各種の飛行特性の解析として振動の解析としたので、各動力部(モーター等)のそれぞれの箇所の振動を計測し、振動を周波数分解することで、モーター系の振動、プロペラバランス系の振動を分離し、それぞれの対策を実施することで全体系として共振しない組み合わせを得ることが可能となり、防振性を高めることができる。
また、無人飛行体の各種の飛行体の解析としては電磁環境の解析としたので、無人飛行体の動力部から発生する電磁ノイズが他の電子機器に与える影響を評価することができる効果がある。
また、無人飛行体の各種の飛行特性の解析として疑似飛行の解析としたので、疑似的なGPS信号をロボットアームと連動して制御することにより、無人飛行体が目的地に到達するまでの飛行経路を解析することができる。また、飛行禁止区域の疑似GPS信号を用いることにより、無人飛行体の飛行禁止区域に対する挙動を実測することができる効果がある。
また、無人飛行体の各種の飛行特性の解析として航空環境の計測としたので、耐航空環境性能(例えば、耐風速性能)を実測することができる効果がある。
図1は、本発明の実施形態に係る無人飛行体特性計測装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、本発明の実施形態に係る無人飛行体特性計測装置の機能構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の実施形態に係る無人飛行体とロボットアームの取り付けを示す斜視図である。 図4は、本発明の実施形態に係る無人飛行体とロボットアームの取り付けを示す側面図である。 図5は、本発明の実施形態に係るロボットアームと6軸力覚センサーの取り付けを示す側面図である。 図6は本発明の実施形態に係るボールジョイントと水平支持ロッドを示す斜視図である。 図7は、本発明の実施形態に係るボールジョイントとロボットアームの取り付けを示す側面図である。 図8は、本発明の実施形態に係る6軸力覚センサーのケースとボールジョイントの取り付けを示す斜視図であり、(a)は平衡状態であり、(b)は揺動状態である。 図9は、本実施形態に係る無人飛行体評価システムの概略構成を示す模式図である。 図10は、本実施形態に係る無人飛行体評価システムのサーバーの機能構成を示すブロック図である。 図11は、本実施形態に係る無人飛行体評価システムにおける解析と計測内容の説明図である。 図12は、本発明の実施形態に係る無人飛行体特性計測装置における操作に伴う流れの一例を示す概要模式図である。
この発明の要旨は、無人飛行体を載置したロボットアームと、前記無人飛行体の航空環境の状態を計測する環境センサーと、前記無人飛行体の機体の運動を計測する機体運動センサーと、プロペラを回転させるモーターの駆動電圧、電流、回転数、温度、を含む前記無人飛行体の動力部の各種状態を計測する動力センサーと前記各センサーからのデータを計測・制御するコントローラを備えた無人飛行体についての特性計測装置であって、前記ロボットアームに載置された前記無人飛行体の動力部を作動させ、前記無人飛行体に形成させる、基準値データとなる機体静止時での姿勢を含んだ2姿勢に伴う機体運動センサーからのX、Y、Zの3軸方向の力及びX、Y、Zの3軸方向のトルクのデータによって無人飛行体の重心位置を割り出し、前記2姿勢でのそれぞれの重心位置に関するデータを含む前記無人飛行体の機体運動センサーからの データを前記ロボットアームの制御へフィードバックして前記ロボットアームを前記無人 飛行体の機体運動に追従させ、擬似飛行状態を現出することにより、前記無人飛行体の各種の飛行特性を計測可能に構成したことを特徴とする。
更には、前記コントローラは、前記無人飛行体に対して、機体静止時での水平状態の姿勢と、模擬飛行状態時での任意に傾斜させた状態での姿勢と、の2姿勢を取らせ、前記機体運動センサーは、前記2姿勢での飛行姿勢における前記X、Y、Zの3軸方向の力及びX、Y、Zの3軸方向のトルクを検出し、前記機体運動センサーが検出する、前記X、Y、Zの3軸方向の力と、前記X、Y、Zの3軸方向のトルクと、に関する検出データにより、以下の3式
式1 MX=FZ・Yg-FY・Zg
式2 MY=FX・Zg-FZ・Xg
式3 MZ=FY・Xg-FX・Yg
但し、FX:X軸方向の力成分、
FY:Y軸方向の力成分、
FZ:Z軸方向の力成分、
MX:X軸方向のモーメント成分、
MY:Y軸方向のモーメント成分、
MZ:Z軸方向のモーメント成分、
から、無人飛行体の静的重心G(Xg,Yg,Zg)及び模擬飛行状態時での重心位置を割り出すように構成したことにも特徴を有する。
更には、疑似GPS信号を発生する疑似GPS信号発生装置をさらに備え、前記コントローラは、ロボットアームを作動させるとともに、擬似GPS信号発生装置を制御することにより前記無人飛行体の機体静止時での水平姿勢において、前記機体運動センサーから得る3軸の力、トルク値を基準値に設定し、次に、
i)前記機体静止時での水平姿勢を除いた、模擬飛行状態時での任意に傾斜させた状態での姿勢における前記機体運動センサーから得る3軸のトルク値については、前記基準値からのズレがゼロになるように前記ロボットアームをフィードバック制御し、
ii)前記模擬飛行状態時における前記機体運動センサーから得るX軸及びY軸での力の値については、前記基準値からのズレを縮尺してゼロになるようにする縮尺移動を行わせるようにロボットアームをフィードバック制御し、
iii)前記機体運動センサーから得るZ軸での力の値については、浮上力が機体重量を超えるまではロボットアームを移動させず、前記機体重量を超えた場合には、前記基準値からのズレを縮尺してゼロになるようにする縮尺移動を行わせるようにロボットアームをフィードバック制御する、ことで、前記無人飛行体の自律飛行状態を模擬しながら前記無人飛行体の各種の飛行特性を計測可能に構成したことにある。
更には、実飛行による動力センサーからのデータに基づいて前記ロボットアームに載置された前記無人飛行体の動力部を作動させるとともに、実飛行による機***置情報に基づいてロボットアームにフィードバックし実飛行状態を再現することにより、外因による前記無人飛行体の機体運動データを計測可能に構成したことにある。
また、無人飛行体の各種の飛行特性の解析としては、無人飛行体特性計測装置と、サーバーと、クライアント端末と、前記サーバーを前記無人飛行体特性計測装置及びクライアント端末に通信可能に接続する回線網と、により構成され、前記サーバーに集積された無人飛行体の特性計測データに基づいて無人飛行体の各種の飛行特性を解析する手段を設けることにあり、各種の飛行特性を解析する手段としては次の解析から選択した一種又は二種以上よりなる。
すなわち、
無人飛行体の重心の解析
無人飛行体の飛行の解析、
電圧、電流、回転数、揚力などの動力の解析、
無人飛行体の浮上力の解析、
無人飛行体の姿勢制御の解析、
無人飛行体の振動の解析、
無人飛行体の動力部の電磁環境の解析、
無人飛行体の疑似飛行の解析、
無人飛行体の飛行制御に要する環境の解析。
以下に、まず、回転翼を有する無人飛行体の場合において、無人飛行体特性計測装置の実施例を図面に基づき詳説する。
図1は、本無人飛行体特性計測装置1の概略構成を示す図である。
航空環境チャンバー10には、ロボットアーム20が収容され、ロボットアーム20の先端に複数の回転翼体91を有する無人飛行体90が載置されている。
図3において、複数の回転翼体91を有する無人飛行体90は、中心に用途に応じて各種の機材を載置したり吊下したりするためのプレートよりなる機体フレーム91cと機体フレーム91cから四方に伸延した四本の支持ロッド91dと各支持ロッド91dの先端にそれぞれ装着した動力部としての回転翼体91とよりなり、回転翼体91はプロペラ91b及びモーター91aとより構成されている。
また、航空環境チャンバー10の所定箇所、例えば、天井部や側壁や床部などの所定位置には気流発生装置30が備えられている。
気流発生装置30は、所定の気流フアンを有し風吹き出し口からチャンバー外の空気を強制循環して予め制御した一定条件を有する気流形態を生成することができるように構成されている。要するに、航空環境チャンバー10内で無人飛行体90が模擬飛行を行うに際して実際の空中飛行と同じ制御された各種気流形態を形成するように構成している。
具体的には、気流発生装置30により上下側方のいずれからでも模擬気流発生を行い所定の任意方向から風向、風速、温度、湿度などの制御された航空環境を模擬する気流を形成するように構成されている。
更に、航空環境チャンバー10の内側または外側の所定位置には少なくとも4個以上のGPS信号発信機が一定間隔を保持して設けられており、無人飛行体90のフライトコントローラ(飛行制御装置)の内部にはGPS信号受信装置のアンテナが内蔵して設けられている。通常は4個の人工衛星からのGPS信号を無人飛行体90が受信して無人飛行体90の位置確認を行うものである。
本件の無人飛行体90の特性計測装置及びそれを用いた無人飛行体評価システム2におけるGPS信号発信システムは、チャンバーに疑似GPS信号発信機が装置され、無人飛行体90のGPS受信アンテナで疑似GPS信号が受信されるように構成され、疑似GPS信号を制御することによりあたかも無人飛行体90が移動するように構成することで定位置状態の無人飛行体90が摸擬飛行をしたかのような状態を擬制して摸擬飛行後の位置特定を可能としている。
かかる構造によりフライトコントローラ内で無人飛行体90のGPS環境を模擬することができる。すなわち、実際の飛行環境では無人飛行体90が移動して4個の宇宙衛星とのGPS信号受信により自機の位置を認識するように構成されるものであるが、本発明では、GPS信号発信機の4個の発信アンテナからの疑似GPS信号を制御することにより航空環境チャンバー10内では定位置にセットされた無人飛行体90が相対的にあたかも移動したと同じGPS環境を摸擬することができるようにしている。
また、各種飛行データを計測するためのセンサー57としては航空環境チャンバー10や無人飛行体90や動力部の回転翼体91(プロペラ91b及びモーター91a)等の所定箇所にはセンシングする情報の種類に応じて各種のセンサー57が多数取り付けられている。
すなわち、航空環境チャンバー10には、温度、湿度、風向、風速等航空環境の状態を計測する環境センサー57a(図2参照)がチャンバー側壁から所定の間隔を保持した空間に保持されており、気流発生装置30における所定の気流フアンからチャンバー外の空気強制循環により派生する気流形態における温度、湿度、風向、風速などの航空環境の状態を計測することができるように構成されている。
また、ロボットアーム20の先端と無人飛行体90の間には、無人飛行体90の機体運動を検出する機体運動センサー57bとして機体のX、Y、Zの3軸方向の力及びX、Y、Zの3軸方向のトルクを検出する6軸力覚センサー93(図3、図4、図5参照)が取り付けられている。
すなわち、遠隔操作による無人飛行体90の飛行姿勢負荷または航空環境チャンバー10内の温度、湿度、風向、風速等航空環境の状態変化による無人飛行体90の飛行姿勢負荷を6軸力覚センサー93により感知し、その情報はロボットアーム20にフィードバックされてあたかも飛行しているような模擬飛行状態に追従したロボットアーム20作動状態をつくり無人飛行体90の反応姿勢変化を視覚的に知覚できるようにしている。
このようにロボットアーム20の先端と無人飛行体90の間には、無人飛行体90の機体運動を検出する機体運動センサー57bとして3軸方向のトルクを検出する6軸力覚センサー93が介設されているが、具体的には6軸力覚センサー93の上部にボールジョイント95を介して無人飛行体90の機体フレーム91cが連設載置されている。すなわち、無人飛行体90を飛行操作した場合には無人飛行体90はX、Y、Zの3軸方向に揺動変位するためにかかる揺動変位をボールジョイント95に伝達吸収してその動きは6軸力覚センサー93で計測される様に構成している。図6は無人飛行体90の機体フレーム91cとボールジョイント95とを連結した連結軸を示し、また、図7はロボットアーム20とボールジョイント95とを連結した側面図を示し、また、図8は6軸力覚センサー93のケース93a上部に一体連設しボールジョイント95の外表面を包括支持するボールケースを示している。
このように6軸力覚センサー93の上部にボールジョイント95を介して無人飛行体90の機体フレーム91cが連設載置されているために無人飛行体90の擬似飛行姿勢は自在にボールジョイント95で支持されながら揺動可能となる。
しかし、かかるボールジョイント95による無人飛行体90の支持構造においては無人飛行体90のホバリング開始時点では揚力よりも機体の重量が大であるために無人飛行体90はボールジョイント95と共に揺動自在に変位して無人飛行体90周辺の機器と干渉して機体に損傷を与える恐れが生じる。
かかる状況を回避するために無人飛行体90がホバリングを開始して揚力が機体の重量より大となり無人飛行体90が自力で姿勢の制御が可能となる時点まで無人飛行体90を略水平に支持する必要がある。かかる要望から無人飛行体90と一体の水平フレーム又は水平プレート96を水平に支持するための水平支持ロッド97が等間隔で仮想円周に沿って三個設けられている。すなわち、6軸力覚センサー93のケース93a上面又はロボットアーム20上端部に三本の支持フレーム98を立設し、その各上端部に三本の水平支持ロッド97を中心に向かって水平に連設している。
しかも、水平支持ロッド97は、モータ97aと、円筒ケース97bと、その中に進退自在に収納されたプランジャー97cと、モータ出力軸97dとプランジャー97cとの間に介在したプランジャー作動用のギヤ97e(図示せず)とより構成されている。
従って、無人飛行体90がホバリングを開始して揚力が機体の重量より大となり無人飛行体90が自力で姿勢の制御が可能となる時点までは無人飛行体90がボールジョイント95を介して揺動可能で不安定であるため水平支持ロッド97のプランジャー97cをギヤ97e(図示せず)を介してモータ97aにより進出したプランジャー97cにより無人飛行体90と一体の水平フレーム又は水平プレート96を下方から保持して無人飛行体90を水平に保持する。その後揚力が機体の重量より大となり無人飛行体90が自力で姿勢の制御が可能となった時点でモータ97aによりプランジャー97cを退去させて円筒ケース97b中に収納してその後の無人飛行体90の擬似飛行による変位態勢に支障とならないようにする。
この構造の機能は、ロボットアーム20の頂部で自在に揺動する無人飛行体90の必然的な構造(ボールジョイント95による自在継ぎ手構造)の故に無人飛行体90の揚力が機体重量を超えて飛行姿勢を制御できる状態になるまでの過渡的な仮の無人飛行体保持技術であり、その効用は極めて重要である。
また、無人飛行体90の動力部である複数の回転翼体91(プロペラ91b及びモーター91a)には、プロペラ91bを回転させるモーター91aの駆動電圧、電流、回転数、温度、振動、揚力等を計測する動力センサー57c(図2参照)が各回転翼体91に取り付けられている。
すなわち、図3に示すように複数の回転翼体91を有する無人飛行体90は、中心に用途に応じて各種の機材を載置したり吊下したりするためのプレートよりなる機体フレーム91cと機体フレーム91cから四方に伸延した四本の支持ロッド91dと各支持ロッド91の先端にそれぞれ装着した動力部としての回転翼体91とよりなり、回転翼体91はプロペラ91b及びモーター91aとより構成されかかる動力部の回転翼体91(プロペラ91b及びモーター91a)の所定箇所、例えばプロペラ9bやモーター91aの各出力軸や各出力軸の支持部やモーター91aの電流導入部やプロペラ91bとモーター91aの連結ケース部などには動力センサー57cが取り付けられている。
なお、各部には細部センサーが装着されており、細部センサーの取付け個所に応じてモーター91aの駆動電圧、電流、回転数、温度、振動、揚力等を計測することが可能であり、これらの計測情報は無人飛行体90の各回転翼体91に外部から取り付けられたセンサー基板92を介して動力センサー57cに収集してサーバー100の受信プログラムで記録管理すると共に、解析プログラムで飛行特性の解析を行う。
このようにロボットアーム20は無人飛行体90を固定した状態でX、Y、Z、θ、R方向に移動・回転運動を行うことができるように構成されており、かかるロボットアーム20の運動は、コントローラ50によって制御される。
コントローラ50は、無人飛行体90をロボットアーム20に固定した状態で回転翼体91を動作状態にし、航空環境チャンバー10、ロボットアーム20、無人飛行体90の回転翼体91に取り付けられたそれぞれ環境センサー57a、機体運動センサー57b、動力センサー57cからの計測データを、有線LANまたは無線LANを介して一定の周期で収集する。これらの計測データは、通信機能により回線網を介してサーバー100に送信され、サーバー100は、受信した計測データをデータベースとして記録管理する。
コントローラ50は、無人飛行体90の機体の運動に合わせて、機体運動センサー57bからの計測データに基づいてその情報をフィードバックしロボットアーム20を機体運動に追従させる制御を行う。
無人飛行体90にはフライトコントローラ(飛行制御装置(図示せず))が搭載されており、遠隔操作装置を用いて手動操縦することができる。また、自動操縦による自律飛行機能も備えている。
図3及び図4は、無人飛行体90をロボットアーム20に載置した状態を示す斜視図および側面図である。
次に、無人飛行体特性計測装置1の機能構成について説明する。
図2は、コントローラ50の機能構成を示すブロック図である。
コントローラ50に属する計測部51は、環境センサー57a、機体運動センサー57b、動力センサー57cからのデータを、一定周期で有線LANまたは無線LANによりLANインターフェース53を経由して計測し、計測データをハードディスク56等の記録媒体に記録する。
また、航空環境チャンバー10内においては、設置された環境センサー57aが気流発生装置30によって生成された該航空環境チャンバー10内での温度、湿度、風向、風速データを計測し、かかる計測データはサーバー100に記録管理されてデータ―ベースを形成する。
また、無人飛行体90とロボットアーム20との間に介在設置した6軸力覚センサー93はX、Y、Z軸の力及びトルクデータを計測し、かかる計測データはサーバー100に記録管理されてデータ―ベースを形成する。
また、各回転翼体91に設置された動力センサー57cはセンサー基板92を介して検出されたモーター駆動電圧、電流、モーター回転数、モーター部の温度、回転翼体91の揚力、振動データなどを計測し、計測データを記録し、かかる計測データはサーバー100に記録管理されてデーターベースを形成する。
コントローラ50に属する制御部52では、機体運動センサー57bからのデータ―情報をロボットアーム20にフィードバックして該ロボットアーム20の回転・移動等の制御を行う。
無人飛行体90を設置して回転翼体91を作動させたときの機体の浮揺、傾斜、反転などの運動は6軸力覚センサー93で計測されてその情報計測データはロボットアーム20にフィードバックされて該アーム20の回転・移動等の制御を行う。また、疑似GPS 発生装置からの疑似GPS信号を制御してフライトコントローラに対し、無人飛行体90が実際に移動したかのように認識させる。
以下に、コントローラ50における制御部52で行うロボットアーム20の機体運動追従制御について、説明する。
機体静止時における6軸力覚センサー93からの3軸の力、トルクを基準値としておく。また、疑似GPS 信号発生装置40は、無人飛行体90が計測したい位置となるように設定しておく。無人飛行体90の回転翼体91を作動させて摸擬飛行状態を形成し摸擬飛行時における機体運動センサー57bから得た情報の内、3軸のトルク情報については、基準値からのズレを打ち消してゼロになるようにロボットアーム20を回転させる。また、3軸の力については(Z軸を除いて)、ロボットアーム20の稼働領域に制約があるので基準値からのズレを縮尺して(例えば100分の1)打ち消すようにロボットアーム20を移動させる。このときフライトコントローラが正しく位置を認識できるように疑似GPS信号を制御する。Z軸については、浮上力が基準値(機体重量)を超えるまでは、ロボットアーム20を移動させず、基準値を超えた場合に、上記縮尺移動を行う。このような制御を行うことにより、制約された範囲ではあるが実際の飛行状態に極めて近い無人飛行体90の自律飛行状態を模擬することができる。また、無人飛行体90とロボットアーム20の間にボールジョイント95を連結した場合にはロボットアーム20の回転運動に加えて、さらに無人飛行体90の回転運動がある程度自由に行えるのでロボットアーム20の回転追随運動性能が不十分な場合においても自律飛行を模擬することができる。
コントローラ50における操作部55は、各種操作入力、計測データのモニタ表示を行うものである。なお、符号55aは操作入力としてのキーボードであり、55bはマウスであり、55cは表示部としてのモニタである。
LANインターフェース53は、環境センサー57a、機体運動センサー57b、動力センサー57cからのデータを、有線LANまたは無線LANを介して受信するためのものであり、また、WANインターフェース54は、ハードディスク56(記録媒体)に記録した計測データを一定のタイミングでインターネット回線網300、または、3G回線網、LTE回線網等の移動体通信事業者回線網を介してサーバー100に送信するものである。
図12は、無人飛行体特性計測装置1(以下計測装置)における操作に伴う流れの一例を示す概略模式図である。飛行解析に関する計測を行う場合のコントローラ50等の操作並びに無人飛行体特性計測装置1、無人飛行体90、およびロボットアーム20の動作を示している。
飛行解析を行う前に、無人飛行体90に自律飛行をさせるために、ウエイポイント(飛行経路)を設定する必要がある。
ステップS01において、無人飛行体90のメーカーが提供するSDK(Software Development Kit:フライトコントローラ用ソフトウエア)を用いてウエイポイントの設定を行う。スタート地点から複数のウエイポイントを経由して元の地点に戻る径路を設定する。各ウエイポイントは高度を含めた3次元位置情報を設定する。
ステップS02において、無人飛行体90のフライトコントローラは、設定されたウエイポイントを記憶する。
ステップS03において、操作者は、計測装置のコントローラ50の操作画面から、飛行解析を指定する。
ステップS04において、コントローラ50の計測部51は、環境センサー57a、動力センサー57cおよび機体運動センサー57bからのデータの計測を開始する。
ステップS05において、操作者は、プロポ(無線操縦装置)を用いて、無人飛行体90を離陸(上昇)させ、ホバリングさせる。
ステップS06において、フライトコントローラは、プロポの指示に従って無人飛行体90の動力部を作動させ、離陸動作をおこなう。
ステップS07において、操作者は、プロポを用いて無人飛行体90を自律飛行モードに切り替える。
ステップS08において、フライトコントローラは、動力部を作動させ、設定されたウエイポイントに基づいて自律飛行を開始する。
ステップS09において、コントローラ50の制御部52は機体運動センサー57bからのデータに基づいて、ロボットアーム20にフィードバックしロボットアーム20を機体運動に追随させる。機体離陸時には、ロボットアーム20も上昇する。また、水平移動、回転運動に追随して、縮尺移動、回転運動を行う。機体着陸時には、ロボットアーム20は下降する。
ステップS10、S11において、操作者は、無人飛行体90がスタート地点に戻ってきた時に、プロポを用いてフライトコントローラを無線操縦モードに切り替える。
ステップS12、S13において、操作者は、プロポを用いて着陸を指示する。
ステップS14において、操作者は、コントローラ50の操作画面から計測装置での飛行解析を終了させると、コントローラ50の計測部51での各センサーからの計測も終了する。
以下、無人飛行体評価システム2について図面に基づいて説明する。
図9は、無人飛行体評価システム2の全体構成を示す模式図である。
無人飛行体評価システム2において使用される複数の無人飛行体特性計測装置1と複数のクライアント端末200はインターネット回線網300を介して接続されている。
無人飛行体特性計測装置1は、無人飛行体90を載置したロボットアーム20を収容する航空環境チャンバー10と、無人飛行体90や航空環境チャンバー10に設けられた各種飛行データを計測するセンサー57と、センサー57からの計測データを記録管理するコントローラ50内のサーバー100と、コントローラ50内の制御部52からインターネット回線網300を介して接続したロボットアーム20とよりなり、センサー57からの制御された計測データをフィードバックしてロボットアーム20を運動させ無人飛行体90の摸擬運動に追従させるように構成されている。
サーバー100は無人飛行体特性計測装置1から送信された計測データを機種別、機体別、動力別にデータベース120aとして記録管理するとともに、これら計測データに基づいて、各種の飛行特性を解析する。解析結果は、無人飛行体90の開発設計、品質管理の評価に活用することができる。これらはクラウドサービスとして利用者に提供し、利用者はクライアント端末200 からアクセスすることによってクラウドサービスの提供を受けることができる。
図10は、サーバー100の機能構成を示すブロック図である。
サーバー100は、WEB/アプリサーバー110、データベースサーバー120から構成されている。
WEB/アプリサーバー110、データベースサーバー120は、市販のクラウドサービスソフトウエア(例えば、AWS(Amazon WEB Services))を用いることができる。
WEB/アプリサーバー110には、計測データ受信プログラム110a、各種飛行特性解析プログラム110a´がある。
飛行特性解析プログラム110a´には、飛行解析110b、動力解析110c、浮上力解析110d、姿勢制御解析110e、振動解析110f、重心解析110g、電磁環境解析110h、疑似飛行解析110i、環境解析110jが含まれている。
データベースサーバー120は、無人飛行体特性計測装置1からの計測データが無人飛行体90の機種別、機体別、動力(回転翼体91)別にデータベース120a、120b、120cとして記録管理している。
また、各種飛行特性の解析結果120dも機種別、機体別、動力別に記録管理している。
そのほか、機体モデル120e、乱気流モデル120f、地図等もデータベース120aとして管理記録している。
各種飛行特性解析プログラム110a´は、データベースサーバー120に記録された無人飛行体特性計測装置1におけるセンサー57からの計測データに基づいて、各種飛行特性の解析を行う。
図11は、各種飛行特性解析と参照する計測データの関係を示している。計測データの値の範囲、チャネル数、センサー57の設置個数も一例として示している。
次に各種飛行特性の解析内容について以下説明する。
発明者は、かかる各種飛行特性の解析おいて全ての解析の基本になるのは重心解析であることを発見した。すなわち、次項で記載する重心位置を求める計算式によって重心位置を割り出すとこれを基本にして姿勢制御解析や浮上力解析や擬似飛行解析が行われ、これらの各種の解析に基づきその他の動力解析や飛行解析や環境解析などが容易に行われる。そのためにも重心解析は各種の解析の基本として最初に必ず行われる解析である。
1)重心解析
ロボットアーム20に無人飛行体90を設置した水平状態の姿勢と任意の傾斜状態の姿勢の2姿勢を形成することによりかかる2姿勢に伴う機体運動センサー57b(6軸力覚センサー93)からの計測データによって無人飛行体90の重心を検出できる。
すなわち、ロボットアーム20と無人飛行体90との間に介在した6軸力覚センサー93の計測データによって重心計算を行うことにより機体の重心を求めることができる。
無人飛行体90を載置したロボットアーム20の水平位置を維持する技術に関しては、各種センサーを用いその情報信号の制御を行いロボットアーム20駆動部に制御信号をフィードバックして水平位置制御を行うことができることは既に公知の技術である。
従って、無人飛行体90の水平軸は姿勢制御で用いられるセンサー57により知ることができ、無人飛行体90の水平軸とロボットアーム20の水平軸が同一になるようにロボットアーム20を操作し、その際の6軸力覚センサー93の計測値を記憶し重心計算を行う事により無人飛行体90の重心位置を知ることができる。
例えば、重心が無人飛行体90の中心にある場合は、垂直方向のみの力が発生する。中心からずれている場合、そのズレ量に比例して垂直方向以外に重量が分散され、その分散量に応じて6軸力覚センサー93で検知される。それらの値から、重心位置を特定する。
また、ロボットアーム20を操作して無人飛行体90を任意に傾ければ(例えば30度など)その際の6軸力覚センサー93の値から3次元での重心位置を特定することができる。
このようにして無人飛行体90の構造の改変、例えば、付帯設備の変更やバッテリーやカメラ等の設置位置の変更等が生じると重心が変更されるのでかかる変更された重心改変を行い新たな重心に合致した制御を行うことにより飛行の安定を求めることができる。
無人飛行体90の静的重心を求めるための計算式について、6軸力覚センサー93により検知した6分力成分(FX,FY,FZ,MX,MY,MZ)と静的重心G(Xg,Yg,Zg)との間には以下の関係が成立する。なお、無人飛行体90のX、Y、Zの3軸方向の力をそれぞれFX,FY,FZとし、X、Y、Zの3軸方向のモーメントをそれぞれMX,MY,MZとする。

式1 MX=FZ・Yg-FY・Zg
式2 MY=FX・Zg-FZ・Xg
式3 MZ=FY・Xg-FX・Yg
実際に無人飛行体90の静的重心Gを得るためには、ロボットアーム20の先端に6軸力覚センサー93を介して取り付けた無人飛行体90に2つの飛行姿勢をとらせ、各飛行姿勢における6分力成分を検出したのちに、上記式1から3により無人飛行体90の静的重心G(Xg,Yg,Zg)を求めることができる。
2)動力解析
環境計測データ、無人飛行体動力計測データ等の動力別に記録されたデータベースに基づいて、バッテリー電圧、電流等の計測をすることにより動力解析を行うことができる。
電圧や電流が異常に使用されている時には消費電力を所定時間維持できないことになり飛行時間の短縮や飛行動力の欠如に伴う墜落事故等を生起することになり、無人飛行体90の飛行にとって重大な事態を生起する。従って、動力解析は最も重要な解析の一つである。
そこで飛行状態での電力解析として消費電力、異常電流を解析することになる。そのためにはバッテリーやモーター91aやアンプ等の機器にセンサー57を取りつけ、特に無人飛行体90の機体フレーム91cから四方に伸延した支持ロッド91d先端の動力部、すなわち、4個の回転翼体91のそれぞれのモーター91aにはそれぞれ細部センサーとしての電圧計や電流計を取りつけこれらにより計測部51を構成している。
これらのセンサー57からの計測データはサーバー100に送信されて飛行特性の解析プログラムにおいて飛行状態における電力解析を行いどこに異常な電力が消費されているかを特定して無人飛行体90の評価やその後の設計に反映させる。
3)飛行解析
ロボットアーム20の先端には6軸力覚センサー93が取り付けられており、無人飛行体90を載置していない状態ですべての値をゼロに設定される。
ロボットアーム20の先端には6軸力覚センサー93を介して無人飛行体90を取り付けており、その状態では6軸力覚センサー93により垂直方向に無人飛行体90の重量が検出される。
重心が中心にない場合、垂直成分以外に値が発生するため重心解析110gが可能である。
かかる状態で無人飛行体90の機体フレーム91cから四方に伸延した支持ロッド91d先端の動力部を駆動、すなわち、回転翼体91のモーター91aとプロペラ91bを駆動させると、揚力(浮上力)が発生し揚力分その方向の値が小さく観測される。
ここで無人飛行体90のみの飛行を想定する場合には、無人飛行体90の飛行揚力がゼロになるまでロボットアーム20は稼働させず固定されている。無人飛行体90の飛行揚力がゼロになった時点でロボットアーム20を無人飛行体90の揚力方向に移動させることにより無人飛行体90に浮上した状態を模擬できる。
また、ペイロードを10kg搭載する状態を仮定した場合は、+10kgを感知した状態からロボットアーム20を10kgの負荷に抗して動かすことで無人飛行体90に搭載物を搭載した状態を模擬できる。
無人飛行体90に遠隔操作による飛行指令がない場合は、一度浮上状態を模擬させホバリング状態を維持するとロボットアーム20は上昇しなくても揚力を一定に保持してホバリング維持を行う。
次いで、無人飛行体90を所定の目的位置に移動させようとする場合、例えば、右に行くように指令を出したとすると、機体は傾こうとして6軸力覚センサー93はそのベクトル量を計測する。その計測量に基づく情報のフィードバックによりロボットアーム20が作動して機体を傾けることで機体は右方向に動いていると判断され、機体が右方向に動く摸擬飛行形態を現出できる。
ここで、ロボットアーム20は有限長での移動しかできないため、一定距離縮尺移動したあと、疑似GPS信号発生装置40の疑似GPS信号を制御することにより疑似的な位置情報を機体に提供することで移動状態を模擬できる。
かかる疑似GPS信号発生装置40の疑似GPS信号の発生により航空環境チャンバー10内で無人飛行体90のGPS環境を模擬することができる。
すなわち、航空環境チャンバー10の内側または外側の所定位置には少なくとも4個以上の疑似GPS信号発信機(アンテナ)が一定間隔を保持して設けられており、無人飛行体90のフライトコントローラの内部にはGPS信号受信装置のアンテナが内蔵して設けられている。
本件の無人飛行体90の特性計測装置及びそれを用いた無人飛行体評価システム2におけるGPS信号発信システムは、チャンバーに疑似GPS信号発信機が装置され、発信アンテナと無人飛行体90のアンテナとの間で疑似GPS信号が受信されるように構成され、発信元のアンテナからの疑似GPS信号によりあたかも移動したかのような擬制をすることにより本来定位置状態である無人飛行体90が飛行をしたかのような状態を擬制して摸擬飛行後の位置や距離を疑似GPS信号の解析により特定可能としている。
なお、行禁止区域に設定した場合、正常な無人飛行体90であれば、指令情報に反応せず動作しないことが確認できる。
また、機体フレーム91cの各支持ロッド91d先端の動力部におけるモーター91aに関しては前述の通りその駆動電圧、電流、回転数、温度、振動、揚力等を計測することが可能であり、各モーター91aの回転数、電力、温度などの計測データは記録され、正常時の値とメンテナンス時の値とを比較することにより動力部の故障診断が可能となる。
例えば、1箇所のアンプの不具合があり正常でない場合でも、通常プロペラ91b及びモーター91aなどの動力部の高回転と低回転を繰り返しながらなんとか飛行安定を保っている場合がある。かかる場合に正常時の値に対して、動力部の高回転と低回転の計測データが設定した閾値を超えていると判断されるとかかる不具合時の計測データからアンプの不具合を認識して交換時期を察知することが可能であり、この閾値を経験的に更新していくことによりこれまでの単なる経験に基づく故障診断から過去の計測データの蓄積のよる数値に基づく客観的な故障診断が可能となる。
一般に、無人飛行体90には各種のパラメータが存在し、それらを調整するためには飛行実験を繰り返す必要がある。実際の飛行実験はその日の天候などの不測の条件に左右されるために常に一定条件での飛行状態を現出する事ができない。そのために本評価システムでは、各パラメータの影響を計測データという数値に基づいて客観的に判断することにより最適のパラメータ設定を行うことができるようにして実際に無人飛行体90を飛行させることなく摸擬的な飛行状態の現出により無人飛行体90に特有の各種のパラメータの調整ができるようにした。
4)浮上力解析
環境計測データ、無人飛行体動力計測データ等の動力別に記録されたデータベースに基づいて、バッテリー電圧、電流とモーター91aの回転数、回転翼体91の揚力等の関係を解析することにより浮上力解析を行うことができる。
すなわち、ロボットアーム20の先端と無人飛行体90の間には、無人飛行体90の機体運動を検出する機体運動センサー57bとして機体のX、Y、Zの3軸方向の力及びX、Y、Zの3軸方向のトルクを検出する6軸力覚センサー93(図3、図4、図5参照)が取り付けられている。従って、自律飛行または遠隔操作を行うことにより無人飛行体90が実行する摸擬飛行の飛行姿勢負荷、或いは航空環境チャンバー10内で摸擬飛行する無人飛行体90がチャンバー内の温度、湿度、風向、風速等の航空環境変化により受ける飛行姿勢負荷等を6軸力覚センサー93により感知することができ、摸擬飛行状態を6軸力覚センサー93により感知してその情報をコントローラ50内のサーバー100に記録保管する。
かかる機能によって、無人飛行体90の最大ペイロードにおける浮上力、バッテリー電力におけるモーター91aの回転数の計測データ等の組み合わせによる計測データの解析により無人飛行体90の事前の飛行時間の予測、突風時の反応速度などを解析して顧客の要望に沿った無人飛行体90の最適設計を可能にすることができる。
このように無人飛行体90としての実機をロボットアーム20の先端に載置しペイロードやバッテリー電力におけるモーター91aの回転数等から算出解析した計測データを基本にして浮上力解析を行うことができるため、各種条件のもとにおける摸擬飛行を遂行することにより高精度における各性能を推定できることになる。
なお、ここで、揚力とは個々の回転翼体91のそれぞれの浮上応力を指称しており、浮上力とはすべての回転翼体91を含んだトータルの無人飛行体90全体の揚力を意味している。
5)姿勢制御解析
姿勢制御は、機体の姿勢すなわち機体の進行方向(ヨー角)、前後方向(ピッチ角)、左右方向(ロール角)の傾きを検知し、正常な姿勢からの傾きのずれに応じて姿勢を正常位置に戻す制御である。すなわち、機体の姿勢を一定の指令に基づき正常に保つための制御であり、例えば、戻りが遅い場合に応答性を良好にしたり、ハンチングを生起すると一定の姿勢と別の姿勢との間を往復して繰り返すことになり、いづれにしても姿勢に対する感度の強弱を解析して姿勢をどのように保持するかの制御解析を行う。
姿勢制御は、無人飛行体90の最も重要な制御であり、その性能が無人飛行体90の性能とも云える。いろいろな飛行体は様々なセンサーからのデータを用いて制御されるため、一意に性能を評価できない。本発明では、ロボットアーム20に搭載された機体運動センサー57bからのデータと無人飛行体90の動きを比較することで、定量的に飛行制御の性能解析を行う。
6)振動解析
無人飛行体90にはプロペラ91bの回転ムラやプロペラ91bの構造問題としての不均一な空気抵抗やモーター91aのコギング、回転ムラ等の要因で機体に振動が発生する場合がある。
すなわち、例えば、モーター91aに取り付けられたプロペラ91bは完全な左右対称性や、重量バランスが取れているわけではないため、振動が発生する。また、モーター91aのコギングトルクにより、振動が発生する。それらの振動が組み合わされることにより共振し、飛行に影響する場合や滑らかな動画映像が得られない問題がある。
無人飛行体90の中央部には無人飛行体90の姿勢制御や傾き等を感知して機体を正常矯正する機能を有するフライトコントローラが装備されており、加速度センサーの共振感知によりフライトコントローラは振動を解消するように機能する。
かかる振動を監視して振動周波数を解析して原因周波数を特定することにより無人飛行体90自体の異常を解析して異常個所の特定を可能とすることができる。
具体的には、無人飛行体90の機体フレーム91cから四方に伸延した四本の支持ロッド91d先端にはセンサー57としての三軸センサー構造よりなる加速度センサーを設け、加速度センサーによりモーター91a及びプロペラ91bの電磁的、機械的要因による振動データが計測される。すなわち、動力センサー57cの中でモーター部に取り付けられた加速度センサーによりモーター部のそれぞれの箇所の振動を計測し、振動を周波数分解することで、モーター系の振動、プロペラバランス系の振動を分離し、それぞれの対策を実施することで全体系として共振しない組み合わせを得ることが可能となり、防振性を高めることができる。
また、ロボットアーム20に取り付けた状態での模擬飛行中の振動を監視することにより、あらかじめ共振状態を模擬することで、飛行の安全性に問題が発生する共振点を回避することで安全性を高めることができる。
一般的に異常振動が発生した場合、機体が不安定になり、墜落に至る場合もあるためにかかる振動解析は重要であり無人飛行体90の安全性の確保に必要な解析となる。
7)電磁環境解析
無人飛行体90の動力源であるモーター91aは、インバータ駆動されるため、スイッチングによる電磁ノイズが発生する。また、バッテリーから供給される電流により磁場が発生し、それらが計器に異常をきたす場合がある。
従って、無人飛行体90の動力源への電磁影響を解析するためには、ロボットアーム20に載置された無人飛行体90を最大の電磁環境に置くことができるようにフルパワーで駆動させて動力センサー57cである各種計測器からの計測データをサーバー100に送信解析することでそれらの電磁環境を解析することができる。
また、外部より擬似的な電磁波を発生させることにより無人飛行体90に搭載した電子機器に対する耐ノイズ特性を解析する。これらの解析結果は、高圧線ノイズ、携帯電話基地局鉄塔ノイズへの対策等に活用される。
8)疑似飛行解析
無人飛行体90の飛行を模擬するため、疑似的なGPS信号をロボットアーム20と連動して制御することで、無人飛行体90の動きを検知する。
そのためにGPS信号の解析が行われる。すなわち、ロボットアーム20に載置された無人飛行体90を自律飛行モードにすると、GPS信号に基づいて移動を開始する。例えば、南方向に移動する場合、ロボットアーム20に取り付けられた6軸力覚センサー93の一方向に傾こうとする信号を検知できる。その信号に基づいてロボットアーム20を傾斜させると力が釣り合う角度に制御され、疑似GPS信号が移動する信号を発生させる。無人飛行体90は移動していると認識し、無人飛行体90は、目的の地点まで到達すると停止しようとし、機体を水平に保つための制御が始まる。
そのため、6軸力覚センサー93に水平になろうとする力が検知され、それに合わせてロボットアーム20を制御することで飛行の解析を行う。例えば、法律的に制限された飛行禁止区域の疑似GPS信号を用いれば、無人飛行体90の挙動を把握することができ、飛行禁止区域に対する無人飛行体90の挙動を実測することができる。
特に、本発明の無人飛行体90の特性計測装置及びそれを用いた無人飛行体評価システム2においては独特のGPS信号発信システムを構築している。
すなわち、航空環境チャンバー10の内側または外側の所定位置には少なくとも4個以上のGPS信号発信機が一定の間隔で設けられており、無人飛行体90のフライトコントローラの内部には信号受信装置のアンテナが内蔵して設けられている。通常は4個の人工衛星からのGPS信号発信機からの信号を無人飛行体90が受信して位置確認を行うものであるが、本件の無人飛行体90の特性計測装置及びそれを用いた無人飛行体評価システム2においては、チャンバーに設けられた疑似GPS信号発信機の発信アンテナと無人飛行体90の受信アンテナとの間で疑似GPS信号が受信されるように構成されている。
かかる構造によりフライトコントローラ内で無人飛行体90のGPS環境を模擬することができる。すなわち、実際の飛行環境では無人飛行体90が移動して4個の宇宙衛星とのGPS信号受信により自機の位置を認識するように構成されるものであるが、本発明では、疑似GPS信号発信機の複数の発信アンテナからの疑似信号を制御することにより航空環境チャンバー10内では定位置にセットされた無人飛行体90があたかも移動したと同じGPS環境を摸擬することができるようにしている。すなわち、発信元のアンテナがあたかも移動するように構成することにより定位置状態の無人飛行体90が摸擬飛行をしたかのような状態を擬制してGPS信号による摸擬飛行後の位置特定を可能としている。
9)環境解析
航空環境チャンバー10内で、気流の方向、速度及び温度、湿度、気圧を管理して様々な飛行環境、気流の状態を模擬することができる。また、無人飛行体90の回転翼体91を作動させて機体の運動にロボットアーム20を追従させることによって、無人飛行体90の実際の飛行状態を模擬することができる。計測された気流のデータ、飛行制御装置からのデータは、データベースとして機種別に記録管理される。
風速については、機体の耐風速の1.5~2倍の風速でも機体の飛行姿勢に異常が見られないかを監視する。姿勢制御パラメータが最適化されていないと異常振動が発生する。
航空環境チャンバー10内の気圧を制御することによって、飛行高度を模擬することができる。
以上、この実施例では、回転翼を有する無人飛行体90として説明したが、固定翼を有する無人飛行体90であってもよい。
また、この実施例では、無人飛行体評価システム2を、クラウドサービスを提供するシステムとして説明したが、インハウスの評価・検証システムに適用することもできる。
さらに、本実施形態で説明したことは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
1 無人飛行体特性計測装置
2 無人飛行体評価システム
10 航空環境チャンバー
20 ロボットアーム
30 気流発生装置
40 疑似GPS信号発生装置
50 コントローラ
51 計測部
52 制御部
53 LANインターフェース
54 WANインターフェース
55 操作部
56 ハードディスク
57 センサー
57a 環境センサー
57b 機体運動センサー
57c 動力センサー
90 無人飛行体
91 回転翼体
91a モーター
91b プロペラ
91c 機体フレーム
91d 支持ロッド
91e ギヤ
92 センサー基板
93 6軸力覚センサー
94 無人飛行体遠隔操作装置
95 ボールジョイント
96 水平プレート
97 水平支持ロッド
97a モータ
97b 円筒ケース
97c プランジャー
97d モータ出力軸
100 サーバー
110 WEB/アプリサーバー
120 データベースサーバー
200 クライアント端末
300 インターネット回線網

Claims (5)

  1. 無人飛行体を載置したロボットアームと、
    前記無人飛行体の航空環境の状態を計測する環境センサーと、
    前記無人飛行体の機体の運動を計測する機体運動センサーと、
    プロペラを回転させるモーターの駆動電圧、電流、回転数、温度、を含む前記無人飛行体の動力部の各種状態を計測する動力センサーと、
    前記各センサーからのデータを計測・制御するコントローラと
    を備えた無人飛行体についての特性計測装置であって、
    前記ロボットアームに載置された前記無人飛行体の動力部を作動させ、
    前記無人飛行体に形成させる、基準値データとなる機体静止時での姿勢を含んだ2姿勢に伴う機体運動センサーからのX、Y、Zの3軸方向の力及びX、Y、Zの3軸方向のトルクのデータによって無人飛行体の重心位置を割り出し、
    前記2姿勢でのそれぞれの重心位置に関するデータを含む前記無人飛行体の機体運動センサーからのデータを前記ロボットアームの制御へフィードバックして前記ロボットアームを前記無人飛行体の機体運動に追従させ、
    擬似飛行状態を現出することにより、
    前記無人飛行体の各種の飛行特性を計測可能に構成した
    ことを特徴とする無人飛行体特性計測装置。
  2. 前記コントローラは、前記無人飛行体に対して、機体静止時での水平状態の姿勢と、模擬飛行状態時での任意に傾斜させた状態での姿勢の2姿勢を取らせ、
    前記機体運動センサーは、前記2姿勢での飛行姿勢における前記X、Y、Zの3軸方向の力及びX、Y、Zの3軸方向のトルクを検出し、
    前記機体運動センサーが検出する、前記X、Y、Zの3軸方向の力と、前記X、Y、Zの3軸方向のトルクと、に関する検出データにより、以下の3式
    式1 MX=FZ・Yg-FY・Zg
    式2 MY=FX・Zg-FZ・Xg
    式3 MZ=FY・Xg-FX・Yg
    但し、FX:X軸方向の力成分、
    FY:Y軸方向の力成分、
    FZ:Z軸方向の力成分、
    MX:X軸方向のモーメント成分、
    MY:Y軸方向のモーメント成分、
    MZ:Z軸方向のモーメント成分、
    から、無人飛行体の静的重心G(Xg,Yg,Zg)及び模擬飛行状態時での重心位置を割り出すように構成した
    ことを特徴とする請求項1に記載の無人飛行体特性計測装置。
  3. 疑似GPS信号を発生する疑似GPS信号発生装置をさらに備え、
    前記コントローラは、ロボットアームを作動させるとともに、擬似GPS信号発生装置 を制御することにより、
    前記無人飛行体の機体静止時での水平姿勢において、前記機体運動センサーから得る3軸の力、トルク値を基準値に設定し、次に、
    i)前記機体静止時での水平姿勢を除いた、模擬飛行状態時での任意に傾斜させた状態での姿勢における前記機体運動センサーから得る3軸のトルク値については、前記基準値からのズレがゼロになるように前記ロボットアームをフィードバック制御し、
    ii)前記模擬飛行状態時における前記機体運動センサーから得るX軸及びY軸での力の値については、前記基準値からのズレを縮尺してゼロになるようにする縮尺移動を行わせるようにロボットアームをフィードバック制御し、
    iii)前記機体運動センサーから得るZ軸での力の値については、浮上力が機体重量を超えるまではロボットアームを移動させず、前記機体重量を超えた場合には前記基準値からのズレを縮尺してゼロになるようにする縮尺移動を行わせるようにロボットアームをフィードバック制御する、ことで、
    前記無人飛行体の自律飛行状態を模擬しながら前記無人飛行体の各種の飛行特性を計測可能に構成した
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の無人飛行体特性計測装置。
  4. 前記無人飛行体の航空環境を模擬する航空環境チャンバーを備えるとともに、
    ロボットアームと無人飛行体とをボールジョイントを介して揺動自在に連結した
    ことに特徴を有する請求項1ないし3のいずれかに記載の無人飛行体特性計測装置。
  5. 前記コントローラは、実飛行による動力センサーからのデータ及び機***置情報に基づいて前記ロボットアームに載置された前記無人飛行体の動力部を作動させて実飛行状態を再現することにより、外因による前記無人飛行体の機体運動データを計測可能に構成した
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の無人飛行体特性計測装置。
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