JP6996193B2 - 積層体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、積層体の製造方法に関する。
基材上への導体パターンの形成方法として、いわゆるプリンテッドエレクトロニクス法が知られている。プリンテッドエレクトロニクス法とは、銅等の金属粒子を含むインク、ペーストなどの導電材料を、インクジェット印刷、スクリーン印刷等により基材上に付与する工程と、導電材料を加熱して金属粒子を焼結させ、導電性を発現させる導体化工程とを含む、方法である。導電材料に含まれる金属粒子としては、例えば、金属の酸化を抑制して保存性を高めるために表面に被覆材としての有機物を付着させたものが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
また、基材上への導体パターンの形成方法として、スパッタリングで形成した導体層上に、めっきレジストのパターンを形成した後、電解銅めっきを行って回路を成長させる手法も知られている(例えば、非特許文献1参照)。
特開2012-072418号公報 特開2014-148732号公報
小野寺 久美、他4名、"セミアディティブ法を適用した全層ポリイミドIVH一括積層配線板"[online]、2012年7月、フジクラ技法NO.122、P30~P33
金属粒子が焼結して形成された導体は、基材の種類によっては充分な接着力が得られず、基材から剥離し、装置の欠陥となってしまう場合がある。近年用いられている基材の材質は樹脂、金属、セラミックス、ガラス、無機フィラー含有樹脂等と多様化しつつあり、有機、無機材料を問わず多様な基材に対する導体の接着力向上が課題となっている。
スパッタリングにより形成された導体に関しても、基材の種類によっては充分な接着力が得られず、基材から剥離してしまい、装置の欠陥となってしまう場合がある。このため、基材とスパッタにより形成される導体層との密着性を上げるために、基材表面を粗化するなどの手法がとられている。しかし、この表面粗化は、基材表面へのプラズマ照射などにより実施されており、余分な装置の導入が必要となるうえ、プロセスが長くなる。また、スパッタリングは、プロセスの全てを真空中で実施するため、コストが高くなる。
本発明は上記課題に鑑み、基材に対する接着力に優れる導体パターンを良好に形成できる積層体の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1>
基材上に、金属粒子及び樹脂を含有する組成物を塗工し、該組成物を加熱することにより第1の導体層を形成する工程と、
上記第1の導体層上にめっきにより第2の導体層を形成する工程と、
上記第2の導体層上の所定部分にレジスト層を形成する工程と、
上記第2の導体層上の上記レジスト層が形成されていない部分に第3の導体層を形成する工程と、
を備える、積層体の製造方法。
<2>
上記組成物中の上記樹脂の含有量が、上記金属粒子100質量部に対して、1.0質量部~20質量部である、<1>の製造方法。
<3>
上記金属粒子が、銅含有粒子を含む、<1>又は<2>の製造方法。
<4>
上記銅含有粒子が、銅を含むコア粒子と、上記コア粒子の表面の少なくとも一部に存在する有機物と、を有する、<3>の製造方法。
本発明によれば、基材に対する接着力に優れる導体パターンを良好に形成できる積層体の製造方法を提供することができる。
一実施形態に係る積層体の製造方法を説明するための模式断面図である。 一実施形態に係る積層体の製造方法を説明するための模式断面図である。 実施例及び比較例で得られた導体パターンを示す光学顕微鏡写真である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本明細書において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本明細書において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において組成物中の各成分の含有率又は含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本明細書において「層」又は「膜」との語には、当該層又は膜が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
本明細書において「積層」との語は、層を積み重ねることを示し、二以上の層が結合されていてもよく、二以上の層が着脱可能であってもよい。
図1及び図2は、本実施形態に係る積層体の製造方法を説明するための模式断面図である。この製造方法では、まず、図1の(a)に示すように、基材2上に第1の導体層4を形成する(第一工程)。
第一工程では、金属粒子及び樹脂を含有する組成物を基材2上に塗工し、該組成物を加熱することで導体化し、基材2上に第1の導体層4を形成する。
基材2は、有機材料であっても無機材料であってもよく、導電性を有する材料であっても有していない材料であってもよい。基材として具体的には、Cu、Au、Pt、Pd、Ag、Zn、Ni、Co、Fe、Al、Sn等の金属、これら金属の合金、ITO、ZnO、SnO、Si等の半導体、ガラス、セラミックス、黒鉛、グラファイト等のカーボン材料、合成樹脂、紙、又はこれらの組み合わせたものなどを挙げることができる。本実施形態に係る製造方法においては、後述する樹脂組成物を用いて第1の導体層4を形成することから、スパッタリングでは高密着な導体層を形成することが困難であるような基材に対しても密着性に優れる導体層を形成可能である。つまり、本実施形態においては、スパッタリングでは高密着な導体層が形成できないような基材、特にガラス、セラミックスなどの基材であっても好適に用いることができる。
第1の導体層4の厚さは、例えば、0.5μm以上、又は1.0μm以上であってよい。第1の導体層4の厚さは、例えば、15μm以下、又は10μm以下であってよい。第1の導体層4の厚さは、例えば、高解像度SEM等によって測定することができる。
第1の導体層4の基材2に対する接着力は、JIS K 5600に準拠したクロスカット試験において、基材2から第1の導体層4が剥離しない接着力を有することが望ましい。
第1の導体層4は、金属粒子及び樹脂を含有する組成物の塗工及び加熱(焼結)して形成する多孔質状の層である。焼結は比較的低温で実施することができ、焼結温度は、例えば、200℃以下であってよく、150℃以下であってよい。焼結は、好ましくは窒素等の不活性ガス雰囲気下で実施される。焼結温度について温度及び昇温速度は、一定であっても、変動させてもよい。
上記組成物は、好ましくは分散媒を含む。組成物は、好ましくは金属粒子と、樹脂と、分散媒と、を含む混合物(以下、導体ペーストともいう)である。
金属粒子は、好ましくは、金、銀、銅、白金、ニッケル及びパラジウムからなる群より選択される1以上を含む粒子である。金属粒子が、金、銀、及び銅からなる群より選択される1以上を含む粒子であると、導電性の点からより好ましく、銅を含む粒子(以下、「銅含有粒子」ともいう)であると、原材料のコストの点からも更に好ましい。
金属粒子の平均粒子径は、好ましくは1nm以上である。金属粒子の平均粒子径は、好ましくは1000nm以下であり、より好ましくは200nm以下ある。金属粒子の平均粒子径が上記数値範囲内であると、融点効果現象により、より低温での焼結が可能であり、より低温での導体化が可能であることから好ましい。金属粒子の平均粒子径は、例えば、1nm以上1000nm以下であってよく、1nm以上200nm以下であってよい。本明細書において平均粒子径は、レーザー回折散乱法を用いた粒度分布測定装置で測定される平均粒子径を意味する。
金属粒子は、保存性の観点からは、その粒子表面の少なくとも一部に有機物を有することが好ましい。金属粒子が、その粒子の表面の少なくとも一部に有機物を有する(例えば、銅含有粒子が、銅を含むコア粒子と、コア粒子の表面の少なくとも一部に存在する有機物と、を有する)場合は、当該有機物が保護材としての役割を果たし、金属粒子の酸化が抑制される傾向にある。このため、大気中での長期保存後も低温での良好な焼結性が維持される傾向にある。なお、この有機物は金属粒子を焼結させて導体を製造する際の加熱により熱分解又は揮発して、完全に又は部分的に消失する。
銅含有粒子は、少なくとも金属銅を含み、必要に応じてその他の物質を含んでもよい。銅以外の物質としては、金、銀、白金、錫、ニッケル等の金属又はこれらの金属元素を含む化合物、有機物、酸化銅、塩化銅などを挙げることができる。導電性に優れる導体を形成する観点からは、銅含有粒子中の金属銅の含有率は、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、更に好ましくは70質量%以上である。
銅含有粒子が、その粒子表面の少なくとも一部に有機物を有する場合、銅含有粒子が、金属銅以外に、後述する脂肪酸銅、還元性化合物又はアルキルアミンに由来する有機物であってコア粒子の内部に入り込んでいる有機物などを含む場合がある。
銅含有粒子がその表面の少なくとも一部に有機物を有する場合、この有機物は、好ましくはアルキルアミンに由来する物質を含む。有機物(例えば、アルキルアミン)の存在は、窒素雰囲気中で有機物が熱分解又は揮発する温度以上の温度で銅含有粒子を加熱し、加熱前後の質量を比較することで確認される。アルキルアミンとしては、後述する銅含有粒子の製造方法に用いられるアルキルアミンが挙げられる。
銅含有粒子の表面の少なくとも一部に存在する有機物は、その割合が、当該有機物を含む銅含有粒子の全量を基準として、好ましくは0.1質量%~20質量%であり、より好ましくは0.3質量%~10質量%であり、更に好ましくは0.5質量%~5質量%である。有機物の割合が0.1質量%以上であると、耐酸化性により優れる傾向にある。有機物の割合が20質量%以下であると、低温での焼結性が良好となる傾向にある。
銅含有粒子が、その表面の少なくとも一部に有機物を有する場合、当該有機物が存在しているために、大気中で保存しても銅の酸化が抑制されており、銅含有粒子中における酸化物の含有率が小さい傾向にある。例えば、ある実施態様では、銅含有粒子中の酸化物の含有率が5質量%以下である。銅含有粒子中の酸化物の含有率は、例えば、XRD(X-ray diffraction、X線回折)によって測定することができる。
金属粒子の大きさは、低温での焼結性の観点からは、長軸の長さが50nm以下である金属粒子(以下、小径粒子ともいう)の割合は、好ましくは55個数%以下であり、より好ましくは35個数%以下であり、更に好ましくは20個数%以下である。「個数%」は、個数基準の割合(百分率)を意味する。
本明細書において金属粒子の長軸は、金属粒子に外接し、互いに平行である二平面の間の距離が最大となるように選ばれる二平面間の距離を意味する。本明細書において長軸の長さが50nm以下である銅含有粒子の割合は、無作為に選択される200個の金属粒子中に占める割合である。例えば、長軸の長さが50nm以下である金属粒子が200個中に110個である場合は、長軸の長さが50nm以下である金属粒子の割合は55個数%である。
金属粒子中の小径粒子の割合が55個数%以下であると低温での焼結性に優れる理由は明らかではないが、本発明者らは次のように考えている。金属粒子は本来、小さいほど溶融しやすい傾向にある。しかし、後述するように粒子表面に有機物が付着している場合には有機物が脱離しやすく酸化の影響を受けやすい、粒子表面の触媒活性が高く溶融を妨げる物質を生成する等の何らかの要因により、小さいことによる溶融のしやすさが相殺されて、却って溶融しにくくなっている可能性がある。そのため、金属粒子における小径粒子の割合を55個数%以下に抑えることで、低温での焼結性が向上すると考えられる。
特許文献1及び特許文献2には、銅粒子の平均粒子径が50nm以下であり、更には平均粒子径が20nmであると記載されている。また、特許文献2には、実施例で得られた銅粒子中に粒子径が10nm以下の銅粒子と、粒子径が100nm~200nmの銅粒子とが混在していたと記載されている。しかしながら、いずれの文献にも銅粒子全体に占める小径粒子の割合に関する具体的な記載はなく、小径粒子の割合が少ないと焼結性が向上することを示唆する記載もない。
低温での焼結性の観点からは、長軸の長さが70nm以上である金属粒子の割合が、好ましくは30個数%以上であり、より好ましくは50個数%以上であり、更に好ましくは60個数%以上である。本明細書において長軸の長さが70nm以上である金属粒子の割合は、無作為に選択される200個の銅含有粒子に占める割合である。
低温での焼結性の観点からは、金属粒子の長軸の長さの平均値が、好ましくは55nm以上であり、より好ましくは70nm以上であり、更に好ましくは90nm以上である。低温での焼結性の観点からは、金属粒子の長軸の長さの平均値が、好ましくは500nm以下であり、より好ましくは300nm以下であり、更に好ましくは200nm以下である。本明細書において長軸の長さの平均値は、無作為に選択される200個の金属粒子について測定した長軸の長さの算術平均値である。
低温での焼結性の観点からは、長軸の長さが最長である金属粒子(以下、最大径粒子ともいう)の長軸の長さが、好ましくは500nm以下であり、より好ましくは300nm以下であり、更に好ましくは250nm以下である。本明細書において最大径粒子の長軸の長さは、無作為に選択される200個の銅含有粒子中で長軸の長さが最長である金属粒子の長軸の長さである。
低温での焼結性の観点からは、長軸の長さが最短である金属粒子(以下、最小径粒子ともいう)の長軸の長さが、好ましくは5nm以上であり、より好ましくは8nm以上であり、更に好ましくは10nm以上である。本明細書において最小径粒子の長軸の長さは、無作為に選択される200個の金属粒子中で長軸の長さが最短である金属粒子の長軸の長さである。
金属粒子の長軸の長さの調節は、例えば、後述する銅含有粒子の製造方法における原材料の種類、原材料を混合する際の温度、反応時間、反応温度、洗浄工程、洗浄溶媒等の条件を調節することによって行うことができる。
ある実施態様では、金属粒子の長軸と短軸との比(長軸/短軸)であるアスペクト比の平均値が、好ましくは1.0以上であり、より好ましくは1.1以上であり、更に好ましくは1.2以上である。また、ある実施形態では、金属粒子の長軸と短軸との比(長軸/短軸)であるアスペクト比の平均値が、好ましくは8.0以下であり、より好ましくは6.0以下であり、更に好ましくは3.0以下である。ある実施態様では、金属粒子の長軸と短軸との比(長軸/短軸)であるアスペクト比の平均値は、例えば、1.0~8.0、1.1~6.0、又は1.2~3.0であってもよい。
本明細書においてアスペクト比の平均値は、無作為に選択される200個の金属粒子の長軸の算術平均値と短軸の算術平均値をそれぞれ求め、得られた長軸の算術平均値を短軸の算術平均値で除して得られる値である。金属粒子の短軸とは、金属粒子に外接し、互いに平行である二平面の間の距離が最小となるように選ばれる二平面間の距離を意味する。
金属粒子のアスペクト比の調節は、例えば、後述する銅含有粒子の製造方法において使用される脂肪酸の炭素数等の条件を調節することによって行うことができる。
金属粒子の長軸と短軸の長さは、電子顕微鏡による観察等の公知の方法により測定することができる。金属粒子の長軸と短軸の長さを電子顕微鏡による観察で測定する場合は、金属粒子の長軸と短軸の長さは、金属粒子の投影像に外接し、互いに平行である二つの直線の間の距離が最大又は最小となるように選ばれる二つの直線間の長さを意味する。電子顕微鏡で観察する場合の倍率は特に制限されないが、例えば20倍~50000倍で行うことができる。なお、電子顕微鏡像から無作為に金属粒子を選択する際は、粒子径が3nm未満の金属粒子は対象から除外する。
低温での焼結を促進する観点からは、金属粒子は表面に凹凸を有する金属粒子を含むことが好ましい。より具体的には、円形度の平均値が0.70~0.99であることがより好ましい。
本明細書における円形度は、4π×S/(周囲長さ)で表される値であり、Sは測定対象粒子の面積であり、周囲長さは測定対象粒子の周囲長さである。円形度は、画像処理ソフトを用いて電子顕微鏡像を解析することにより求めることができ、円形度の平均値は、任意に選択した200個の金属粒子について測定した円形度の平均値とする。
金属粒子が表面に凹凸を有する銅含有粒子を含むことで低温での焼結が促進される理由は明らかではないが、銅含有粒子の表面に凹凸が存在することによりいわゆるナノサイズ効果による融点低下が生じ、低温での焼結性が促進されると推測される。
金属粒子の形状は、球状、長粒状、扁平状、繊維状等の形状から組成物の用途にあわせて選択できる。組成物を印刷法に適用する場合は、金属粒子の形状は、球状又は長粒状である(具体的には、例えば、アスペクト比の平均値が1.5~8.0である)と、混合物の粘度の調整が容易であるために好ましい。
(銅含有粒子の製造方法)
表面の少なくとも一部に有機物を有する銅含有粒子は、例えば、以下のような方法で製造することができる。すなわち、表面の少なくとも一部に有機物を有する銅含有粒子は、脂肪酸と銅との金属塩、還元性化合物、及びアルキルアミンを含む組成物を加熱する工程を有する方法によって製造されたものであってもよい。上記方法は、必要に応じて、加熱工程後の遠心分離工程、洗浄工程等の工程を有していてもよい。
上記方法は、銅前駆体として、脂肪酸と銅との金属塩を使用するものである。これにより、銅前駆体としてシュウ酸銅等を用いる特開2012-072418号公報(特許文献1)に記載の方法と比較して、より沸点の低い(すなわち、分子量の小さい)アルキルアミンを反応媒として使用することが可能になると考えられる。その結果、得られる銅含有粒子において、銅含有粒子の表面に存在する有機物がより熱分解又は揮発しやすいものとなり、導体化を低温で実施することがより容易になると考えられる。
(脂肪酸)
脂肪酸は、RCOOHで表される1価のカルボン酸(Rは鎖状の炭化水素基であり、直鎖状であっても分岐を有していてもよい)である。脂肪酸は、飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のいずれであってもよい。銅含有粒子を効率的に被覆して酸化を抑制する観点からは、脂肪酸は、好ましくは直鎖状の飽和脂肪酸である。脂肪酸は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
脂肪酸の炭素数は、好ましくは9以下である。炭素数が9以下である飽和脂肪酸としては、例えば、酢酸(炭素数2)、プロピオン酸(炭素数3)、酪酸及びイソ酪酸(炭素数4)、吉草酸及びイソ吉草酸(炭素数5)、カプロン酸(炭素数6)、エナント酸及びイソエナント酸(炭素数7)、カプリル酸、イソカプリル酸及びイソカプロン酸(炭素数8)、並びにノナン酸及びイソノナン酸(炭素数9)を挙げることができる。炭素数が9以下である不飽和脂肪酸としては、上記の飽和脂肪酸の炭化水素基中に1つ以上の二重結合を有するものを挙げることができる。
脂肪酸の種類は、銅含有粒子の分散媒への分散性、焼結性等の性質に影響しうる。このため、銅含有粒子の用途に応じて脂肪酸の種類を選択することが好ましい。粒子形状の均一化の観点からは、脂肪酸は、炭素数が5~9である脂肪酸と、炭素数が4以下である脂肪酸とを併用することが好ましい。これらの併用系において、脂肪酸は、例えば、炭素数が9であるノナン酸と、炭素数が2である酢酸とを併用することが好ましい。炭素数が5~9である脂肪酸と炭素数が4以下である脂肪酸とを併用する場合の比率は、特に制限されない。
脂肪酸と銅との金属塩(脂肪酸銅)を得る方法は特に制限されない。例えば、水酸化銅と脂肪酸とを溶媒中で混合することで得てもよく、市販されている脂肪酸銅を用いてもよい。あるいは、水酸化銅、脂肪酸及び還元性化合物を溶媒中で混合することで、脂肪酸銅の生成と、脂肪酸銅と還元性化合物との間で形成される錯体の生成とを同じ工程中で行ってもよい。
(還元性化合物)
還元性化合物は、脂肪酸銅と混合した際に両化合物間で錯体等の複合化合物を形成すると考えられる。これにより、還元性化合物が脂肪酸銅中の銅イオンに対する電子のドナーとなり、銅イオンの還元が生じやすくなり、錯体を形成していない状態の脂肪酸銅よりも自発的な熱分解による銅原子の遊離が生じやすくなると考えられる。還元性化合物は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
還元性化合物として、具体的には、ヒドラジン、ヒドラジン誘導体、塩酸ヒドラジン、硫酸ヒドラジン、抱水ヒドラジン等のヒドラジン化合物、ヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミン誘導体等のヒドロキシルアミン化合物、水素化ホウ素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム等のナトリウム化合物などを挙げることができる。
脂肪酸銅中の銅原子に対して配位結合を形成しやすい、脂肪酸銅の構造を維持した状態で錯体を形成しやすい等の観点からは、アミノ基を有する還元性化合物が好ましい。アミノ基を有する還元性化合物としては、ヒドラジン及びその誘導体、ヒドロキシルアミン及びその誘導体等を挙げることができる。
脂肪酸銅、還元性化合物及びアルキルアミンを含む組成物を加熱する工程(以下では加熱工程ともいう)における加熱温度を低くする(例えば、150℃以下)観点からは、アルキルアミンの蒸発又は分解を生じない温度範囲において銅原子の還元及び遊離を生じる錯体を形成可能な還元性化合物を選択することが好ましい。このような還元性化合物としては、ヒドラジン及びその誘導体、ヒドロキシルアミン及びその誘導体等を挙げることができる。これらの還元性化合物は、骨格を成す窒素原子が銅原子との配位結合を形成して錯体を形成することができる。また、これらの還元性化合物は一般にアルキルアミンと比較して還元力が強いため、生成した錯体が比較的穏和な条件で自発的な分解を生じ、銅原子の還元及び遊離が生じる傾向にある。
ヒドラジン又はヒドロキシルアミンの代わりに、ヒドラジン誘導体又はヒドロキシルアミン誘導体から好適なものを選択することで、脂肪酸銅との反応性を調節することができ、所望の条件で自発分解を生じる錯体を生成することができる。ヒドラジン誘導体としては、メチルヒドラジン、エチルヒドラジン、n-プロピルヒドラジン、イソプロピルヒドラジン、n-ブチルヒドラジン、イソブチルヒドラジン、sec-ブチルヒドラジン、t-ブチルヒドラジン、n-ペンチルヒドラジン、イソペンチルヒドラジン、neo-ペンチルヒドラジン、t-ペンチルヒドラジン、n-ヘキシルヒドラジン、イソヘキシルヒドラジン、n-ヘプチルヒドラジン、n-オクチルヒドラジン、n-ノニルヒドラジン、n-デシルヒドラジン、n-ウンデシルヒドラジン、n-ドデシルヒドラジン、シクロヘキシルヒドラジン、フェニルヒドラジン、4-メチルフェニルヒドラジン、ベンジルヒドラジン、2-フェニルエチルヒドラジン、2-ヒドラジノエタノール、アセトヒドラジン等を挙げることができる。ヒドロキシルアミン誘導体としては、N,N-ジ(スルホエチル)ヒドロキシルアミン、モノメチルヒドロキシルアミン、ジメチルヒドロキシルアミン、モノエチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、N,N-ジ(カルボキシエチル)ヒドロキシルアミン等を挙げることができる。
脂肪酸銅に含まれる銅と還元性化合物の比率は、所望の錯体が形成される条件であれば特に制限されない。脂肪酸銅に含まれる銅と還元性化合物の比率(銅:還元性化合物)は、例えば、モル基準で1:1~1:4の範囲とすることができ、1:1~1:3の範囲とすることが好ましく、1:1~1:2の範囲とすることがより好ましい。
(アルキルアミン)
アルキルアミンは、脂肪酸銅と還元性化合物とから形成される錯体の分解反応の反応媒として機能すると考えられる。更に、還元性化合物の還元作用によって生じるプロトンを捕捉し、反応溶液が酸性に傾いて銅原子が酸化されることを抑制すると考えられる。
アルキルアミンとしては、RNH(Rは炭化水素基であり、環状又は分岐状であってもよい)で表される1級アミン、RNH(R及びRは同じであっても異なっていてもよい炭化水素基であり、環状又は分岐状であってもよい)で表される2級アミン、炭化水素鎖に2つのアミノ基が置換したアルキレンジアミン等が挙げられる。アルキルアミンは、1つ以上の二重結合を有していてもよく、酸素、ケイ素、窒素、イオウ、リン等の原子を有していてもよい。アルキルアミンは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
アルキルアミンの炭化水素基の炭素数は、好ましくは7以下であり、より好ましくは6以下であり、更に好ましくは3以下である。アルキルアミンの炭化水素基の炭素数が7以下であると、銅含有粒子を焼結させて導体を形成するための加熱の際にアルキルアミンが熱分解又は揮発しやすく、良好な導体化が達成できる傾向にある。
1級アミンとして具体的には、エチルアミン、2-エトキシエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、ペンチルアミン、イソペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オレイルアミン、3-メトキシプロピルアミン、3-エトキシプロピルアミン等を挙げることができる。
2級アミンとして具体的には、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、エチルプロピルアミン、エチルペンチルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン等を挙げることができる。
アルキレンジアミンとして具体的には、エチレンジアミン、N,N-ジメチルエチレンジアミン、N,N’-ジメチルエチレンジアミン、N,N-ジエチルエチレンジアミン、N,N’-ジエチルエチレンジアミン、1,3-プロパンジアミン、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、N,N-ジメチル-1,3-ジアミノプロパン、N,N’-ジメチル-1,3-ジアミノプロパン、N,N-ジエチル-1,3-ジアミノプロパン、1,4-ジアミノブタン、1,5-ジアミノ-2-メチルペンタン、1,6-ジアミノへキサン、N,N’-ジメチル-1,6-ジアミノへキサン、1,7-ジアミノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジアミノノナン、1,12-ジアミノドデカン等を挙げることができる。
アルキルアミンは、炭化水素基の炭素数が7以下であるアルキルアミンの少なくとも1種を含むことが好ましい。これにより、低温での焼結性により優れる銅含有粒子を製造することができる。アルキルアミンは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。アルキルアミンは、炭化水素基の炭素数が7以下であるアルキルアミンと、炭化水素基の炭素数が8以上のアルキルアミンと、を含んでもよい。炭化水素基の炭素数が7以下であるアルキルアミンと炭化水素基の炭素数が8以上のアルキルアミンとを併用する場合、アルキルアミン全体に占める炭化水素基の炭素数が7以下であるアルキルアミンの割合は、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、更に好ましくは70質量%以上である。
脂肪酸銅に含まれる銅とアルキルアミンの比率は、所望の銅含有粒子が得られる条件であれば特に制限されない。脂肪酸銅に含まれる銅とアルキルアミンの比率(銅:アルキルアミン)は、例えば、モル基準で好ましくは1:1~1:8の範囲であり、より好ましくは1:1~1:6の範囲であり、更に好ましくは1:1~1:4の範囲である。
(加熱工程)
脂肪酸銅、還元性化合物及びアルキルアミンを含む組成物を加熱する工程を実施するための方法は特に制限されない。例えば、脂肪酸銅と還元性化合物とを溶媒に混合した後にアルキルアミンを添加して加熱する方法、脂肪酸銅とアルキルアミンとを溶媒と混合した後に還元性化合物を添加して加熱する方法、脂肪酸銅の出発物質である水酸化銅と脂肪酸、還元性化合物及びアルキルアミンを溶媒に混合して加熱する方法、脂肪酸銅の出発物質である水酸化銅と脂肪酸、及びアルキルアミンを溶媒に混合した後に還元性化合物を添加して加熱する方法等を挙げることができる。
加熱工程は、銅前駆体として炭素数が9以下である脂肪酸銅を用いることにより、比較的低温で行うことができる。例えば、150℃以下で行うことができ、130℃以下で行うことが好ましく、100℃以下で行うことがより好ましい。
脂肪酸銅、還元性化合物及びアルキルアミンを含む組成物は、更に溶媒を含んでもよい。脂肪酸銅と還元性化合物による錯体の形成を促進する観点からは、極性溶媒を含むことが好ましい。本明細書において極性溶媒とは、25℃で水に溶解する溶媒を意味する。極性溶媒を用いることで、錯体の形成が促進される傾向にある。その理由は明らかではないが、固体である脂肪酸銅を溶解させながら水溶性である還元性化合物との接触が促進されるためと考えられる。溶媒は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
極性溶媒としては、25℃で水に溶解するアルコールが挙げられる。25℃で水に溶解するアルコールとしては、炭素数が1~8であり、分子中に水酸基を1個以上有するアルコールを挙げることができる。このようなアルコールとしては、直鎖状のアルキルアルコール、フェノール、分子内にエーテル結合を有する炭化水素の水素原子を水酸基で置換したもの等を挙げることができる。より強い極性を発現する観点からは、分子中に水酸基を2個以上含むアルコールも好ましく用いられる。また、製造される銅含有粒子の用途に応じてイオウ原子、リン原子、ケイ素原子等を含むアルコールを用いてもよい。
アルコールとして具体的には、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、アリルアルコール、ベンジルアルコール、ピナコール、プロピレングリコール、メントール、カテコール、ヒドロキノン、サリチルアルコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、スクロース、グルコース、キシリトール、メトキシエタノール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール等を挙げることができる。
極性溶媒は、上記例示されたアルコールの中でも、水に対する溶解度が極めて大きいことから、好ましくはメタノール、エタノール、1-プロパノール及び2-プロパノールからなる群より選択される1以上を含み、より好ましくは1-プロパノール又は2-プロパノールを含み、更に好ましくは1-プロパノール含む。
上記組成物が含む分散媒の種類は特に制限されず、一般に用いられる有機溶媒から選択でき、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。上記組成物を基材2上に塗工によって層を形成する又は製膜する場合は、該組成物の粘度コントロールの観点から、分散媒は、好ましくは、テルピネオール、イソボルニルシクロヘキサノール、ジヒドロターピネオール及びジヒドロターピネオールアセテートからなる群より選択される少なくとも1種を含む。
上記組成物が含む樹脂の種類は、特に制限されない。該組成物が含有する樹脂の分子構造及び分子量は、第1の導体層4の用途、基材2の種類等に応じて選択できる。樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のどちらであってもよいが、第1の導体層4の強度及び基材2に対する接着性の観点から、好ましくは熱硬化性樹脂である。樹脂は、1種を単独で用いてもよく、分子構造、分子量等が異なる2種以上を併用してもよい。
樹脂として具体的には、(メタ)アクリル重合体、ビスマレイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタラート樹脂、ナイロン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリビニルクロライド、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ニトリルブタジエン樹脂、ABS樹脂、メラミン樹脂、ウレア樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、シリコーン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フェノキシ樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、シアネートエステル樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、レゾルシノールホルムアルデヒド樹脂、キシレン樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、ポリイソシアネート樹脂、フッ素樹脂、及び各種変性樹脂等が挙げられる。これらの中でも、樹脂は、導体層の強度及び基材に対する接着力の観点から、好ましくは(メタ)アクリル重合体、ビスマレイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂である。
上記組成物における金属粒子の含有量は、組成物全質量を基準として、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは30質量%以上である。上記組成物における金属粒子の含有量は、組成物全質量を基準として、好ましくは90質量%以下であり、より好ましくは80質量%以下である。金属粒子の含有量が5質量%以上であると、組成物を焼結させ導体化させる際の、導体層の割れ及び空孔の少ないより平滑な第1の導体層4を得やすくなる。また、金属粒子の含有量が90質量%以下であると、組成物を適度な粘度とすることができ、基材2への塗布性を向上させることができる。金属粒子の含有量が30質量%以上である、又は80質量%以下であると、組成物を焼結させる際に、分散媒等の溶剤成分、保護剤成分などの除去に伴い生じる体積収縮による影響を低減することができる。金属粒子の含有量が30質量%以上である、又は80質量%以下であると、更に平滑な第1の導体層4を得ることができる。なお、組成物における金属粒子の含有量は、目的の導体層(金属被膜)の厚さ、ペースト粘度等に応じて適宜調整することが可能である。
上記組成物における樹脂の含有量は、金属粒子100質量部に対して、好ましくは1.0質量部以上であり、より好ましくは3.0質量部であり、更に好ましくは5.0質量部である。上記組成物中における樹脂の含有量が上記範囲内であると、得られる第1の導体層4の強度、基材2に対する接着力をより向上させることができる。上記組成物における樹脂の含有量はまた、金属粒子100質量部に対して、好ましくは20質量部以下であり、より好ましくは15質量部以下であり、更に好ましくは9.0質量部以下である。上記組成物中における樹脂の含有量が上記範囲内であると、第1の導体層4を形成する際の焼結性、第2の導体層6を形成する際における第1の導体層4の導電性などをより充分なものとすることができる。導電性と接着性とをより高度に両立する観点から、樹脂の含有量は、金属粒子100質量部に対して、好ましくは1.0質量部~20質量部であり、より好ましくは3.0質量部~15質量部であり、更に好ましくは5.0質量部~9.0質量部である。
組成物が樹脂を含むか否かは、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー測定によって確認することができる。具体的には、組成物中に溶解している有機物成分をろ過などで取り出し、ゲル浸透クロマトグラフィー測定で分子量が1000以上の成分を検出することによって観測できる。液状の硬化性樹脂等では、分子量が1000以下の場合がある。この樹脂の場合は、反応によって硬化するために必要な官能基を有する。当該官能基としては、例えば、エポキシ基、アミノ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、ビニル基、アルキニル基、アクリロイル基、イソシアナート基等が挙げられる。組成物が、これらの官能基からなる群より選択される少なくとも1つを有する樹脂を含むか否かは、例えば、H-NMR測定、赤外吸収スペクトル測定、又はマススペクトル測定によって確認することができる。
本実施形態に係る製造方法においては、次いで、第1の導体層4上に第2の導体層6を形成する(第二工程)。
第二工程では、第1の導体層4をシード層として、めっきにより第2の導体層6を形成する。
めっきに用いる金属の種類は、特に制限されず、銅、ニッケル、金、銀、クロム等が挙げられる。めっきに用いる金属の種類は、導電性により優れる観点から、好ましくは金、銀又は銅である。
めっきは、電解めっき法、無電解めっき法の何れであってもよい。電解めっきにより第2の導体層6を形成する場合、電解めっきの条件は、目的とする第2の導体層6に合わせて適宜選択することができる。例えば、電流密度は、3A/cm以下であってよい。
第二工程の後、第2の導体層6上の所定部分にめっきレジスト9を形成する。
第二工程(レジストパターン形成工程)では、図1の(c),(d)に示すように、第2の導体層6上の所定領域P1に所定のパターンを有するめっきレジスト(レジスト層)9を形成する。レジストパターン形成工程は、露光工程(図1の(c))と現像工程(図1の(d))とを有する。
露光工程では、まず、第2の導体層6上にレジスト層(レジスト膜)8を形成する。この場合、例えばレジストを塗布することでレジスト層8を形成してよく、好ましくはスピンコート法によりレジスト層8を形成する。
レジストは、好ましくはフォトレジスト(感光性レジスト)であり、ポジ型レジストでもネガ型レジストでもどちらでもよい。レジストは、通常用いられているフォトレジスト組成物と同じものを用いることができる。図1の(c)及び(d)では、ポジ型レジストを使用した例を示している。
露光工程では、例えば、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターン(図1の(c)ではポジマスクパターンM)を通して活性光線Lをパターン状に照射する方法(マスク露光法)により、レジスト層8の所定領域P1以外の領域P2を露光する。これにより、所定領域P1以外の領域(露光部)P2におけるレジスト層8の溶剤に対する溶解性が向上する。
活性光線Lの光源としては、公知の光源を用いることができ、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、Arイオンレーザー、半導体レーザー等の紫外線、可視光線等を有効に放射するものを用いることができる。
活性光線Lの露光量は、使用する装置、フォトレジストの種類、組成等によって異なるが、好ましくは5~1000mJ/cmである。
現像工程では、例えば、ウエット現像により、レジスト層8の露光部P2を除去することによって、所定のパターンを有する(露光部P2に対応する位置に開口部11を有する)レジスト層(めっきレジスト)9を形成する。
ウエット現像は、アルカリ水溶液、水系現像液、有機溶剤系現像液等のフォトレジストに対応した現像液を使用することができる。現像液としては、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液等を用いることができる。
ウエット現像は、ディップ方式、パドル方式、スプレー方式、高圧スプレー方式、揺動浸漬方式、ブラッシング方式、スラッピング方式等の公知の方式により行うことができる。
めっきレジスト9の厚さは、目的とする導体パターンに応じて適宜選択することができる。まためっきレジスト9におけるレジストパターンの解像度(ライン幅/スペース幅、L/S)は、目的とする導体パターンに応じて適宜選択することができる。
第二工程の後、第2の導体層6上のめっきレジスト9が形成されていない部分に第3の導体層10を形成する(第三工程)。
第三工程は、図2の(e)に示すように、レジストパターン形成工程により形成されためっきレジスト9が有する開口部11(第2の導体層の所定領域P1以外の領域P2)において、第2の導体層6上に第3の導体層10を形成する。
第3の導体層10は、電解めっき又は無電解めっきにより形成する。第三工程における導体層の形成条件は、第二工程における第2の導体層6の形成条件と同様であってもよく、異なってもよい。
第三工程の後、図2の(f)に示すように、めっきレジスト9を除去し、第2の導体層6を露出させる。
めっきレジスト9の除去は、剥離除去してもよく、有機溶剤により溶解させ除去してもよい。めっきレジスト9の除去に使用する有機溶剤としては、例えば、アセトン、N-メチルピロリドン、メチルエチルケトン等を使用することができる。
めっきレジスト9を除去した後、図2の(g)に示すように、第1の導体層4及び第2の導体層6の一部(めっきレジスト9が形成されていた所定領域P1に対応する第1及び第2の導体層の一部分)を除去し、上記所定領域P1以外の領域P2に導体パターン20を有する積層体100を製造する。
第1の導体層4の一部及び第2の導体層6の一部の除去は、例えば、ソフトエッチング等により行うことができる。ソフトエッチングに使用されるエッチング液は、第1の導体層及び第2の導体層の金属種により適宜選択することができる。
本明細書において「微細な導体パターン」とは、導体パターンにおける、導体部位の幅(ライン幅)と非導体部位の幅(スペース幅)の少なくとも一方を微細に制御したパターンを意味する。ここで「微細」とは、ライン幅又はスペース幅が200μm以下であることを意味する。
ライン幅及びスペース幅の小さい方の幅が、300μm以下であることがパターンの集積の点で好ましく、20μm以下であるとさらに好ましい。
導体パターン20の形状は、その用途に応じて選択可能であり、特に制限されない。形状の一つの例として、直線上に導体部位と非導体部位が配列した配線形状が挙げられる。
導体パターン20は、例えば、配線、電極等に用いることができる。
以上説明した製造方法では、めっきにより形成される第2の導体層6は、第3の導体層10を形成する際のめっきシード層として機能するだけでなく、めっきレジスト9を現像により除去する際に第1の導体層4を保護する役割を果たす。また、本実施形態に係る組成物を塗工、焼成することで形成される第1の導体層4は一般に多孔質状である。このため、第1の導体層4上に直接レジスト層を形成した場合には、レジストの一部が第1の導体層4に浸入し、現像によってもレジストを充分に除去できない場合がある。つまり高解像度のレジストパターンの形成が困難になる。これと比較して第1の導体層4上に、平滑な第2の導体層6を設け、当該第2の導体層6上に形成したレジスト層は現像が容易であり、高解像度のレジストパターンの形成が可能となる。結果として微細な導体パターン20を形成することが可能となる。
以下、実施例を挙げて本発明について具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[1.1]ノナン酸銅の合成
水酸化銅(II)(関東化学株式会社製、特級)91.5g(0.94mol)に1-プロパノール(関東化学株式会社製、特級)150mLを加えて撹拌し、これにノナン酸(関東化学株式会社製)370.9g(2.34mol)を加えた。得られた混合物を、セパラブルフラスコ中で90℃、30分間、加熱撹拌した。得られた溶液を加熱したままろ過して未溶解物を除去した。その後、溶液を放冷し、生成したノナン酸銅を吸引ろ過にてろ別し、洗浄液が透明になるまでヘキサンで洗浄した。得られた粉体を50℃の防爆オーブンで3時間乾燥してノナン酸銅(II)を得た。収量は340g(収率96質量%)であった。
[1.2]銅含有粒子の合成
上記で得られたノナン酸銅(II)15.01g(0.040mol)と酢酸銅(II)無水物(関東化学株式会社製、特級)7.21g(0.040mol)をセパラブルフラスコに入れ、1-プロパノール22mLとヘキシルアミン(東京化成工業株式会社製)32.1g(0.32mol)を添加し、オイルバス中にて80℃で、加熱撹拌して溶解させた。氷浴に移し、内温が5℃になるまで冷却した後、ヒドラジン一水和物(関東化学株式会社製、特級)7.72mL(0.16mol)を加えて、さらに氷浴中で撹拌した。なお、銅:ヘキシルアミンのモル比は、1:4である。次いで、オイルバス中で10分間、90℃で加熱撹拌した。その際、発泡を伴う還元反応が進み、セパラブルフラスコの内壁が銅光沢を呈し、溶液が暗赤色に変化した。遠心分離を9000rpm(回転/分)で1分間実施して固形物を得た。固形物を更にヘキサン15mLで洗浄する工程を3回繰り返し、酸残渣を除去して、銅光沢を有する銅含有粒子の粉体からなる銅ケークを得た。
上記で合成した銅ケークに含まれる銅含有粒子を透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、商品名「JEM-2100F」)で観察したところ、無作為に選択した200個の銅含有粒子の長軸の長さの平均値は104nmであり、長軸の長さが50nm以下である銅含有粒子の割合は18個数%であり、長軸の長さが70nm以上である銅含有粒子の割合は67個数%であり、最大径粒子の長軸の長さは200nmであり、アスペクト比の平均値は1.2であった。また、表面に凹凸を有する銅含有粒子が観察され、円形度の平均値は0.81であった。
上記で得られた銅ケーク(70質量部)にテルピネオール(30質量部)を混合することでペースト状の混合物を得た。
[実施例1-1]
[導体ペーストの調製]
上記で得られたペースト状の混合物に、シリカ含有ウレタン系樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製、商品名「U201」)を、樹脂の含有量が、銅ケーク100質量部に対して、樹脂5質量部(不揮発分の分量)となるように混合して、導体ペースト(導体形成組成物)を調製した。
[第1の導体層の形成:低温導体化工程]
上記で得られた導体ペーストを、基材としてのガラス板上に、スピンコータ(ミカサ株式会社製、商品名「1H-DX2」)を用いて5000rpmで塗布し、導体ペーストからなる層を形成した。形成した層を、加熱することで金属銅を含む薄膜(第1の導体層)を形成した。加熱は、流量5.0Lの窒素フロー条件下で140℃を30分間保持することによって行った。
[第2の導体層の形成:電解めっき工程]
上記で得られた第1の導体層にCuSO・5HO(和光純薬工業株式会社製、特級)120g/L、HSO(和光純薬工業株式会社製、高純度特級)220g/L、HCl(和光純薬工業株式会社製、特級)0.25ml/Lで調製した硫酸銅めっき液中で、3A/cmの条件で3分間、電解めっき処理し、第2の導体層を形成し、超純水にて、第2の導体層を形成した基材をリンス(洗浄)し、窒素にて液滴をブローした。
[めっきレジストの形成]
(フォトレジストコーティング工程)
上記で得られた第2の導体層上に、フォトレジスト(東京応化工業株式会社製、商品名「PMER P-LA900 PM」)をスピンコータ(ミカサ株式会社製、商品名「1H-DX2」)を用いて1340rpmで塗布し、大気下において120で4分間、乾燥させることでフォトレジストコーティング層を設けた。
(フォトレジスト露光工程)
上記で得られたフォトレジストコーティング層上に、L/S=20μm/20μmのパターンを有するフォトマスクと、50μm/50μmのパターンを有するフォトマスク越しにマスクアライナー(ミカサ株式会社製、商品名「ML-320FSAT」)を用いて700mJ/cmの条件で露光した。
(フォトレジスト現像工程)
露光後、フォトレジストコーティング層を、現像装置(ミカサ株式会社製、商品名「AD3000」)を用いて2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液でパドル式にて100秒間で3回現像し、フォトレジストコーティング層の露光部を除去した。露光部の除去後、純水でリンスした後、60℃で1分間、乾燥させることで第2の導体層上に所定のパターンを有するレジスト(めっきレジスト)を形成した。
[第3の導体層の形成:電解めっき工程]
めっきレジストが形成されておらず、第2の導体層が露出している部分にCuSO・5HO(和光純薬工業株式会社製、特級)120g/L、HSO(和光純薬工業株式会社製、高純度特級)220g/L、HCl(和光純薬工業株式会社製、特級)0.25ml/Lで調製した硫酸銅めっき液中で、3A/cmの条件で3分間、電解めっき処理し、めっき層を形成した。その後、超純水にて、めっき層を形成した基材をリンスし、窒素にて液滴をブローすることで第3の導体層を形成した。
[めっきレジスト除去工程]
第3の導体層を形成した後、めっきレジストをアセトン(和光純薬工業株式会社製、特級)でリンスし、アセトンに5分間浸漬することで、めっきレジストを除去し、窒素で液滴をブローした。
[第1の導体層及び第2の導体層除去工程]
めっきレジストの除去後、銅エッチング液(三菱ガス化学株式会社製、商品名「WLC-C2」)を超純水で、質量比で二倍に希釈した溶液を調製した。この希釈溶液に、めっきレジスト除去後の導体層を有する基材を7分間、浸漬することで、第1の導体層の一部及び第2の導体層の一部(第1及び第2の導体層であって、めっきレジストが形成されていた部分)を除去した。第1の導体層の一部及び第2の導体層の一部を除去した後、純水でリンスし、窒素で液滴をブローすることで、目的の積層体を得た。
[実施例1-2~1-3]
導体ペーストを調製する際の樹脂の含有量を表1に記載の含有量に変更した以外は、実施例1-1と同様にして、積層体を作製した。
[実施例2-1~2-3]
シリカ含有ウレタン系樹脂溶液に代えて、ウレタン系樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製、商品名「KL424」)を使用した以外は、実施鄭1-1と同様にして、積層体を作製した。
[実施例3-1]
基材をガラス板に代えて、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムを使用した以外は、実施例1-2と同様にして積層体を作製した。
[比較例1]
第2の導体層を形成する工程を実施しなかった以外は、実施例1-2と同様にして積層体を作製した。
[比較例2]
第2の導体層を形成する工程を実施せず、めっきレジストを形成する際における、レジスト層の未露光部を除去するための現像時間を、100秒間で3回から、240秒間で3回に変更した以外は、実施例1-2と同様にしてサンプルを作製した。
[比較例3]
基材をPENフィルムとし、第1の導体層に代えて、銅スパッタリングにより基材上に導体層を形成した。
(第1の導体層の基材に対する接着力の評価)
第1の導体層の基材に対する接着力を、JIS K 5600に準拠し、クロスカット試験を実施した。第1の導体層に1mm間隔で11本切れ込みを入れ、次いで90°向きを変えて11本切れ込みを入れ、切れ込みを有する第1の導体層に粘着テープ(3M製、商品名「スコッチメンディングテープ810」)を貼りつけた後、再度テープを引き剥がした際の導体層の剥離の有無を、下記基準で評価した。結果を表2に示す。
A:第1の導体層が剥離せず、基材に対して密着を保持した場合。
B:第1の導体層が一部でも剥離した場合。
(微細パターン形成性)
得られた第3の導体層による導体パターンのパターン形成性を、光学顕微鏡にて観察し、下記の基準で評価した。結果を表2に示す。また、図3は、実施例で得られた導体パターンを示す光学顕微鏡写真である。図3の(a)は、実施例1-2で得られた導体パターンの光学顕微鏡写真であり、図3の(b)は比較例2で得られた導体パターンの光学顕微鏡写真である。
A:L/S=20μm/20μmの配線の形成が可能であったもの。
B:L/S=20μm/20μmの配線の形成ができなかったもの、又は目視にて配線形状に歪みのあったもの。
Figure 0006996193000001

*:「○」は層を形成できたことを意味し、「×」は層を形成できなかったことを意味し、「-」は層を形成しなかったことを意味する。
Figure 0006996193000002
表1より実施例1-1~1-3及び実施例2-1~2-3に記載した方法で作製した第1の導体層は、クロスカット試験において第1の導体層がテープ剥離せず、また電解めっきによる第2の導体層の形成が可能であり、かつ良好な微細配線の形成が可能であることが確認された。図3の(a)は実際例1-2で得られた積層体を示す写真である。図3の(a)からも、導体層の部分51と、導体層が存在しない部分52とによって、良好な導体パターンが形成されていることがわかる。
実施例3-1においては、第1の導体層がPEN基材に対しても高い接着性を示した。これは、導体ペーストに熱処理を行った際、基材表面が損傷し、第1の導体層と基材との間にアンカー効果が発現した結果であると考えた。
比較例1においては、第3の導体層を形成できなかった。これは、導体ペーストを用いて形成した第1の導体層が多孔質状であり、このような第1の導体層上にレジストを形成したため、レジスト層の現像の際、充分にレジストが除去できず、残存したレジストが第1の導体層の導電性を阻害したためと考えた。
比較例2においては、レジスト層の現像における現像時間を長くした結果、第3の導体層を形成することができたものの、レジストのパターンが損傷し、電解めっきにより形成された配線の形状にゆがみが観察された。図3の(b)は比較例2で得られた積層体を示す写真である。図3の(b)からも、導体層の部分61と、導体層が存在しない部分62とによって形成される導体パターンにゆがみが観察されることがわかる。
比較例3においては、基材と導体層との間に充分な接着力が発現しなかった。
2…基材、4…第1の導体層、6…第2の導体層、8…レジスト層、9…めっきレジスト、10…第3の導体層、20…導体パターン、100…積層体。

Claims (4)

  1. 基材上に、金属粒子及び樹脂を含有する組成物を塗工し、該組成物を加熱することにより第1の導体層を形成する工程と、
    前記第1の導体層上に電界めっき法により第2の導体層を形成する工程と、
    前記第2の導体層上の所定部分にレジスト層を形成する工程と、
    前記第2の導体層上の前記レジスト層が形成されていない部分に第3の導体層を形成する工程と、
    を備え
    前記金属粒子が、銅含有粒子を含み、
    前記銅含有粒子が、銅を含むコア粒子と、前記コア粒子の表面の少なくとも一部に存在する有機物と、を有する、積層体の製造方法。
  2. 前記組成物中の前記樹脂の含有量が、前記金属粒子100質量部に対して、1.0質量部~20質量部である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記第1の導体層を形成する工程における加熱の温度が200℃以下である、請求項1又は2に記載の製造方法
  4. 前記第1の導体層を形成する工程が不活性ガス雰囲気下で行われる、請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法
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