JP6993393B2 - レバー式コネクタ - Google Patents
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Description
本発明は、レバー式コネクタに関する。
従来、レバー式コネクタとしては、相手ハウジングと嵌合可能なハウジングと、ハウジングに回動可能に組付けられ回動により相手ハウジングとハウジングとを嵌合させるレバーとを備えている。また、ハウジングに組付けられハウジングから引き出された電線の外周を覆うカバーを備えたものが知られている（特許文献１参照）。
このレバー式コネクタでは、ハウジングに、ハウジングと一体に設けられた根元部を基端とし、レバーの回動完了位置でレバーを保持するロックアームとしてのロック部が撓み可能に設けられている。
このようなレバー式コネクタでは、ロック部によって、レバーを回動完了位置で保持することにより、相手ハウジングとハウジングとの嵌合状態が保持される。
ところで、上記特許文献１のようなレバー式コネクタでは、ロックアームの撓みの基端である根元部が、レバーの回動初期位置で、レバーによって覆われて保護されている。
しかしながら、ロックアームの根元部は、レバーの回動完了位置で、外部に露出した状態となっている。このため、周辺部材との干渉などのような外力が、ロックアームの根元部に加わる虞がある。
ロックアームの根元部に外力が加わると、根元部に塑性変形や破断などの破損が懸念される。根元部に破損が生じた場合には、レバーを回動完了位置で保持することができず、相手ハウジングとハウジングとの嵌合状態を保持することができない虞がある。
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、相手ハウジングとハウジングとの嵌合状態を安定して保持することができるレバー式コネクタを提供することにある。
本実施形態に係るレバー式コネクタは、相手ハウジングと嵌合可能なハウジングと、前記ハウジングに回動可能に組付けられ回動により前記相手ハウジングと前記ハウジングとを嵌合させるレバーと、前記ハウジングに組付けられ前記ハウジングから引き出された電線の外周を覆うカバーとを備え、前記ハウジングには、前記カバー側に前記ハウジングと一体に設けられた根元部を基端とし、前記レバーの回動完了位置で前記レバーを保持するロックアームが撓み可能に設けられ、前記カバーには、前記ロックアームの前記根元部に対向して配置される保護壁が設けられている。
前記カバーには、前記ロックアームの前記根元部の上方に対向して配置される上方保護壁が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、相手ハウジングとハウジングとの嵌合状態を安定して保持することができるレバー式コネクタを提供することができる。
以下、図面を用いて本実施形態に係るレバー式コネクタについて詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
（第１実施形態）
図１～図６を用いて第１実施形態について説明する。
図１～図６を用いて第１実施形態について説明する。
本実施形態に係るレバー式コネクタ１は、相手ハウジング３と嵌合可能なハウジング５と、ハウジング５に回動可能に組付けられ回動により相手ハウジング３とハウジング５とを嵌合させるレバー７とを備えている。また、ハウジング５に組付けられハウジング５から引き出された電線９の外周を覆うカバー１１を備えている。
また、ハウジング５には、カバー１１側にハウジング５と一体に設けられた根元部１３を基端とし、レバー７の回動完了位置でレバー７を保持するロックアーム１５が撓み可能に設けられている。
そして、カバー１１には、ロックアーム１５の根元部１３に対向して配置される保護壁１７が設けられている。
図１～図６に示すように、ハウジング５は、インナハウジング１９と、アウタハウジング２１とからなる。インナハウジング１９は、合成樹脂などの絶縁性材料からなる。このインナハウジング１９は、相手ハウジング３と嵌合可能に筐体状に形成され、端子収容室２３を備えている。
端子収容室２３は、インナハウジング１９の内部に、相手ハウジング３との嵌合方向に向けて延設されている。この端子収容室２３は、インナハウジング１９の幅方向に複数列設けられ、インナハウジング１９の高さ方向に複数段設けられている。このような端子収容室２３内には、係止ランス２５が撓み可能に設けられている。
係止ランス２５は、端子収容室２３に収容された端子２９に係止され、端子収容室２３からの端子２９の抜け止めを行う。この係止ランス２５の撓み方向の空間には、端子２９に係止された状態で、係止ランス２５の撓みを規制する規制部材２７が挿入されている。
図５，図６に示すように、端子２９は、箱状の接続部を有する雌型端子からなる。この端子２９は、電源や機器などに電気的に接続された電線９の端末部に電気的に接続されている。このような端子２９は、電線９の端末部に電気的に接続された状態で、インナハウジング１９の相手ハウジング３との嵌合面と反対側に形成された開口から端子収容室２３に収容される。
この端子収容室２３に端子２９が収容された状態では、端子収容室２３の開口から電線９がハウジング５の外部に引き出される。この電線９には、電線９の外周と端子収容室２３の内周とに密着するゴム栓３１が組付けられ、インナハウジング１９内が防水されている。
図１～図６に示すように、アウタハウジング２１は、合成樹脂などの絶縁性材料からなる。このアウタハウジング２１は、内部にインナハウジング１９を収容可能で、相手ハウジング３を挿入可能な筐体状に形成されている。このようなアウタハウジング２１の内部には、インナハウジング１９が収容され、撓み可能に設けられた係止部３３を介してインナハウジング１９が保持される。なお、アウタハウジング２１とインナハウジング１９との間には、スプリングＳが介在しており、アウタハウジング２１とインナハウジング１９とが相対的にスライド可能となっている。
このアウタハウジング２１とインナハウジング１９との間には、アウタハウジング２１とインナハウジング１９との間を防水するパッキン３５が配置されている。このようにアウタハウジング２１内にインナハウジング１９が収容された状態で、相手ハウジング３がアウタハウジング２１内に挿入され、相手ハウジング３とインナハウジング１９とが嵌合される。
図１～図６に示すように、相手ハウジング３は、合成樹脂などの絶縁性材料からなる。この相手ハウジング３は、アウタハウジング２１の内部に挿入可能で、内部にインナハウジング１９を嵌合可能な筐体状に形成されている。このような相手ハウジング３内には、インサート成形、或いは圧入などによってタブ状の接続部を有する雄型端子からなる相手端子３７が収容されている。
この相手ハウジング３は、インナハウジング１９と嵌合することにより、端子２９と相手端子３７とが電気的に接続される。このような相手ハウジング３とハウジング５との嵌合は、ハウジング５に回動可能に組付けられたレバー７の回動によって行われる。
図１～図６に示すように、レバー７は、主に金属材料からなっており、例えば、連結部４１と側壁３９の一部は合成樹脂などの絶縁性材料からなる部品が組付けられている。なお、レバー７は、合成樹脂などの絶縁性材料のみからなってもよい。このレバー７は、一対の側壁３９，３９と、一対の側壁３９，３９を連結する連結部４１とで、ハウジング５の幅より大きな幅を有するように形成されている。このようなレバー７には、軸孔４３と、カム溝４５とが設けられている。
軸孔４３は、レバー７の両側壁３９，３９にそれぞれ貫通して設けられている。この軸孔４３は、アウタハウジング２１の両側面にそれぞれ突設された軸部４７に係合される。このような軸孔４３は、軸部４７と係合することにより、レバー７がハウジング５の外周に回動可能に組付けられる。
カム溝４５は、レバー７の両側壁３９，３９にそれぞれ貫通して設けられている。このカム溝４５は、相手ハウジング３とハウジング５との嵌合面側が開口されている。このようなカム溝４５は、相手ハウジング３とハウジング５とが嵌合するときに、レバー７の回動によって、相手ハウジング３の両側面にそれぞれ突設されたカムピン４９が開口から挿入される。
このようなレバー７は、相手ハウジング３とハウジング５との嵌合において、回動初期位置（図３参照）と、回動完了位置（図５参照）との間で回動される。回動初期位置から回動完了位置に向けてレバー７を回動させると、相手ハウジング３のカムピン４９がレバー７のカム溝４５に挿入される。
この状態からレバー７を回動完了位置に回動させると、カムピン４９がカム溝４５に沿って移動し、相手ハウジング３がハウジング５に引き込まれるように嵌合する。この相手ハウジング３とハウジング５との嵌合により、相手端子３７と端子２９とが電気的に接続される。このようなレバー７は、回動完了位置で、ハウジング５に設けられたロックアーム１５によって回動位置が保持される。
ロックアーム１５は、ハウジング５の上面のカバー１１が組付けられる側に、ハウジング５と連続する一部材で形成された根元部１３を基端として、撓み可能に設けられている。このロックアーム１５の中央近傍には、段差状に形成された係合部５１が設けられている。この係合部５１は、レバー７の回動完了位置で、レバー７の連結部４１に設けられた被係合部５３に係合される。この係合部５１と被係合部５３との係合により、レバー７が回動完了位置で保持され、相手ハウジング３とハウジング５との嵌合状態が保持される。
このようなロックアーム１５の自由端側には、解除操作部５５が設けられている。この解除操作部５５は、下方に向けて押圧されることにより、ロックアーム１５を下方に向けて撓ませる。このロックアーム１５の撓みにより、係合部５１と被係合部５３との係合が解除される（図６参照）。この係合部５１と被係合部５３との係合解除により、レバー７を回動完了位置から回動初期位置に向けて回動させることができる。
そして、レバー７を回動初期位置側に向けて回動させることにより、カムピン４９がカム溝４５に沿って移動し、相手ハウジング３とハウジング５との嵌合が解除される。このようなロックアーム１５の根元部１３側において、カバー１１がハウジング５に組付けられる。
図１～図６に示すように、カバー１１は、合成樹脂などの絶縁性材料からなり、上カバー５７と、下カバー５９とからなる。上カバー５７には、両側壁に係合部６１がそれぞれ設けられている。この係合部６１を下カバー５９に係合することにより、上カバー５７と下カバー５９とが一体的に組付けられる。この上カバー５７と下カバー５９とには、それぞれ半円状に形成された電線導出部６３が設けられている。この電線導出部６３には、上カバー５７と下カバー５９とが一体的に組付けられ、ハウジング５に組付けられた状態で、ハウジング５から引き出された電線９が挿通される。
このようなカバー１１は、上カバー５７と下カバー５９とにそれぞれ設けられた係合部６５，６７をハウジング５に係合させることにより、ハウジング５に一体的に組付けられる。このようにハウジング５から引き出された電線９を覆うカバー１１を上カバー５７と下カバー５９とに分割することにより、ハウジング５に対してカバー１１を容易に組付けることができる。このようなカバー１１のロックアーム１５側に位置する上カバー５７には、保護壁１７が設けられている。
保護壁１７は、上カバー５７の上面に上方に向けて上カバー５７と連続する一部材で立設されている。この保護壁１７は、カバー１１がハウジング５に組付けられた状態で、ロックアーム１５の根元部１３と対向して配置される。このように保護壁１７をロックアーム１５の根元部１３に対向して配置することにより、ハウジング５から引き出された電線９や周辺部材などと根元部１３が干渉することを抑制することができる。
このように保護壁１７によってロックアーム１５の根元部１３を保護することにより、外力による根元部１３の破損を防止することができる。このため、ロックアーム１５によってレバー７を回動完了位置に安定して保持することができ、相手ハウジング３とハウジング５との嵌合状態を安定して保持することができる。
このようなレバー式コネクタ１では、カバー１１に、ロックアーム１５の根元部１３に対向して配置される保護壁１７が設けられているので、根元部１３に外力が加わることを抑制することができる。このため、ロックアーム１５の根元部１３に破損が生じることを防止することができる。
従って、このようなレバー式コネクタ１では、ロックアーム１５によってレバー７を回動完了位置に安定して保持することができ、相手ハウジング３とハウジング５との嵌合状態を安定して保持することができる。
（第２実施形態）
図７，図８を用いて第２実施形態について説明する。
図７，図８を用いて第２実施形態について説明する。
本実施形態に係るレバー式コネクタ１０１は、カバー１１に、ロックアーム１５の根元部１３の上方に対向して配置される上方保護壁１０３が設けられている。
なお、第１実施形態と同様の構成には、同一の記号を記して構成及び機能説明は第１実施形態を参照するものとし省略するが、第１実施形態と同一の構成であるので、得られる効果は同一である。
図７，図８に示すように、カバー１１の上カバー５７には、上方保護壁１０３が設けられている。上方保護壁１０３は、保護壁１７の上方の端部からハウジング５側に向けて保護壁１７と連続する一部材で延設されている。この上方保護壁１０３は、カバー１１がハウジング５に組付けられた状態で、ロックアーム１５の根元部１３の上方に対向して配置される。
このように上方保護壁１０３をロックアーム１５の根元部１３の上方に対向して配置することにより、保護壁１７と共に、ロックアーム１５の根元部１３をさらに保護することができる。このため、ハウジング５から引き出された電線９や周辺部材などと根元部１３が干渉することをさらに抑制することができる。
このようなレバー式コネクタ１０１では、カバー１１に、ロックアーム１５の根元部１３の上方に対向して配置される上方保護壁１０３が設けられているので、保護壁１７と共に、根元部１３に外力が加わることをさらに抑制することができる。このため、ロックアーム１５の根元部１３に破損が生じることをさらに防止することができる。
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
また、上方保護壁は、保護壁と一体に設けられているが、これに限らず、カバーの保護壁が設けられた別の箇所に、上方保護壁を設けてもよい。
１，１０１ レバー式コネクタ
３ 相手ハウジング
５ ハウジング
７ レバー
９ 電線
１１ カバー
１３ 根元部
１５ ロックアーム
１７ 保護壁
１０３ 上方保護壁
３ 相手ハウジング
５ ハウジング
７ レバー
９ 電線
１１ カバー
１３ 根元部
１５ ロックアーム
１７ 保護壁
１０３ 上方保護壁
Claims (2)
- 相手ハウジングと嵌合可能なハウジングと、
前記ハウジングに回動可能に組付けられ回動により前記相手ハウジングと前記ハウジングとを嵌合させるレバーと、
前記ハウジングに組付けられ前記ハウジングから引き出された電線の外周を覆うカバーと、を備え、
前記ハウジングには、前記カバー側に前記ハウジングと一体に設けられた根元部を基端とし、前記レバーの回動完了位置で前記レバーを保持するロックアームが撓み可能に設けられ、
前記カバーには、前記ロックアームの前記根元部に対向して配置される保護壁が設けられている、レバー式コネクタ。 - 前記カバーには、前記ロックアームの前記根元部の上方に対向して配置される上方保護壁が設けられている、請求項１に記載のレバー式コネクタ。
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