JP6992474B2 - 電子制御装置 - Google Patents

電子制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6992474B2
JP6992474B2 JP2017239530A JP2017239530A JP6992474B2 JP 6992474 B2 JP6992474 B2 JP 6992474B2 JP 2017239530 A JP2017239530 A JP 2017239530A JP 2017239530 A JP2017239530 A JP 2017239530A JP 6992474 B2 JP6992474 B2 JP 6992474B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
frequency
temperature
control device
electronic control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017239530A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019106833A (ja
Inventor
雄太 北村
多加志 井村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2017239530A priority Critical patent/JP6992474B2/ja
Publication of JP2019106833A publication Critical patent/JP2019106833A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6992474B2 publication Critical patent/JP6992474B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Description

本発明は、車両に搭載されるモータを駆動する電子制御装置に関する。
車両に搭載されるモータは、その搭載されている箇所によっては水を被ることがある。特に、寒冷地においては、付着した水分が氷結してモータがロック状態に陥ることもある。モータがロック状態になると電流が過剰に流れて発熱し、モータが劣化したり破損する原因となる。そこで、モータが氷結してロック状態に至った際に、モータを暖機することで氷結状態を解消することが考えられる。例えば特許文献1には、モータの巻線に通常の2倍程度の電流を流すことで、誘導加熱によりモータを暖機する技術が開示されている。
特開2014-230434号公報
しかしながら、特許文献1の技術を適用してモータの氷結状態を解消するには、かなりの時間を要することが想定される。また、外気温度が低い場合は、加熱により解けた水分が再度氷結する可能性もあり、効率が悪くなってしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、モータの氷結状態をより短時間で解消できる電子制御装置を提供することにある。
請求項1記載の電子制御装置によれば、ロック検出部によって車両に搭載されるモータがロックしたことが検出されると、制御部は、駆動回路により巻線に交流電流を通電することでモータを誘導加熱すると共に、モータを振動させるようにトルクを発生させて氷結ロック解除処理を行う。このように構成すれば、モータを誘導加熱することに加え、モータを振動させることで、氷結によるロック状態をより短時間で効率良く解消することができる。
また、交流電流の周波数を変更する周波数変更部と、モータの温度又は気温を検出する温度検出部とを備え、制御部は、温度検出部により検出された温度が閾値以下であれば交流電流の周波数を制御周期内で変化させずに氷結ロック解除処理を行い、前記温度が閾値を超えていると交流電流の周波数を制御周期内で検出された温度に応じて変化させる異物除去処理を行う。
請求項記載の電子制御装置によれば、モータの巻線端子間に接続されるコンデンサを備え、制御部はLC共振によって交流電流を通電する。例えば許容電流量が小さいモータでは、通電電流量を増やすことで発熱量を増加させることが期待できない。そこで、コンデンサを接続してLC共振による高い周波数の電流を通電することで、より効率的に加熱を行うことができる。また、コンデンサの容量によって加熱量を調整できる。
請求項記載の電子制御装置によれば、LC共振の周波数が、モータの駆動周波数の高調波成分と一致しないようにコンデンサの容量を設定する。これにより、モータを駆動する際に誘導加熱が行われることを回避できる。
請求項記載の電子制御装置によれば、モータの巻線端子とコンデンサとの間にスイッチを備え、制御部は、加熱用の交流電流を通電する際にスイッチをオンする。これにより、モータの駆動周波数とLC共振周波数との関係を考慮せずとも、モータを駆動する際にスイッチをオフすれば誘導加熱が行われることを回避できる。
第1実施形態であり、ECUの構成を示す図 制御回路が行う氷結ロック解除処理を示すフローチャート 暖機モードとモータの通常駆動とにおけるインバータ回路各相アームのスイッチングパターンを示す図 モータの構造を示す断面図 誘導加熱により発生した熱が伝導して氷に達する状態を説明する図 第2実施形態であり、ECUの構成を示す図 スイッチSW1~SW3のオンオフ設定と、各モードにおける共振周波数との関係を示す図 共振周波数が一定の場合の、モータ温度と回路温度との変化を示す図 共振周波数が変更可能な場合の、モータ温度と回路温度との変化を示す図 第3実施形態であり、制御回路が暖機モードと異物除去モードとを実行し分ける処理を示すフローチャート 暖機モードの実行内容を示すフローチャート 各温度の定義を説明する図 異物除去モードの実行内容を示すフローチャート 第4実施形態であり、ECUの構成を示す図 車両の仕向地毎に異なるノイズ規制パターンを示す図
(第1実施形態)
図1に示すように、電子制御装置であるECU1は、制御回路2,温度検出回路3及びインバータ回路4を備えている。駆動回路に相当するインバータ回路4は、6個のスイッチング素子,例えばNチャネルMOSFETを3相ブリッジ接続して構成されている。6個のFETの符号はTr1~Tr6としている。インバータ回路4は、車両に搭載されるモータ5を駆動する。モータ5は、例えば送風を行うファンモータである。
インバータ回路4の正側,負側電源線間には、車両のバッテリ6が接続されている。モータ5は、デルタ結線されているステータ巻線L1~L3を備えており、インバータ回路4のU,V,W各相出力端子は、モータ5の各巻線端子T1~T3に接続されている。そして、端子T1,T2間にはコンデンサC3が接続され、端子T2,T3間にはコンデンサC1が接続され、端子T1,T3間にはコンデンサC2が接続されている。
制御部に相当する制御回路2は、インバータ回路4を構成する各FET_Tr1~Tr6のゲートに、駆動信号としてPWM信号を出力する。温度検出部に相当する温度検出回路3は、例えばサーミスタ等からなり、外気温又はモータ5の温度を検出する。その検出信号は制御回路2に入力されている。また、ECU1は、モータロック検出部7を備えている。モータロック検出部7は、例えばモータ5の通電電流を検出するシャント抵抗や電流センサ,又はモータの5の回転状態を検出する位置センサ等である。そして、制御回路2は、モータロック検出部7によりモータ5の通電電流や回転状態を検出することで、モータ5がロック状態となったことを判定する。
図4に示すように、モータ5は例えばアウタロータ型である。回路基板11の図中上面側にはインバータ回路4のモジュールが搭載されており、モータ5は回路基板11の下面側に取り付けられている。回路基板11には、モータ5の筐体12を介して巻線Lの端部が接続されている。巻線Lは、ステータコア13にインシュレータ14を介して巻装されている。ステータコア13は、筐体12に対しねじ15により固定されている。筐体12の中心からは、シャフト16が下方に向けて取り付けられている。シャフト16の上端部は、筐体12に固定されている。
ロータ17は、上方が開口した有底円筒状であり、中央部には、シャフト16を挿通するための穴18が形成されている。そして、ロータ17は、シャフト16に対し軸受け19を介して回転可能に支持されている。ロータ17の内周面には、ロータマグネット20がステータコア13の側面と対向するように配置されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。図2に示すように、制御回路2は、モータ5を始動する際に、モータ5がロック状態にあるか否かを判断する(S1)。すなわち、モータ5を回転させるようにインバータ回路4を介して巻線L1~L3に通電を行っても、モータ5が回転しなかったり通電電流量が過剰に上昇した際には、モータ5がロック状態にあると判断できる。モータ5がロック状態でなければ(NO)、モータ5をそのまま駆動し通常時の制御を開始する(S5)。
一方、モータ5がロック状態にあれば(S1;YES)、その時点の外気温又はモータ5の温度を参照することで、図5に示すように、氷結によるロックであることも推定できる。そして、氷結ロックを解除するため、制御回路2は、モータ5を誘導加熱すると共に、モータ5に振動を発生させる(S2)。この時、巻線L1~L3に対し、コンデンサC1~C3を並列に接続していることでLC共振による交流電流を発生させる。
ステップS2では、図3に示すように、暖機モードで巻線L1~L3に対し通電を行う。暖機モードで巻線L1,L2,L3のそれぞれが巻装されているステータコア13の部分を、個別に誘導加熱するように切替える。巻線L1に対応するコア13部分を加熱する際には、V相上側のFET_Tr3と、W相下側のFET_Tr6とをスイッチングさせる。スイッチング行う周波数は、LC共振周波数に合せるようにする。これにより、端子T2,T3間に接続されている巻線L1に共振電流を通電し、対応するコア13部分を加熱する。また、共振周波数は、モータ5を駆動する際の周波数を基本波とする高調波周波数と一致しないように、LC時定数を調整する。暖機モードは氷結ロック解除処理に相当する。
図5に示すように、ステータコア13が誘導加熱されることで発生した熱は、筐体14を介して伝導し、氷を加熱して溶かす。また、巻線L1に交流電流を通電することで、ロータ17が振動するようにトルクが発生する。このように振動も加えることで氷結ロックの解消を図る。同様に、巻線L2に対応するコア13部分を加熱すると共に振動を発生させる際には、W相上側のFET_Tr5と、U相下側のFET_Tr2とをスイッチングさせる。また、巻線L3に対応するコア13部分を加熱すると共に振動を発生させる際には、U相上側のFET_Tr1と、V相下側のFET_Tr4とをスイッチングさせる。
再び図2を参照する。ステップS2において、暖機モードによる通電を所定時間行った後、再度モータ5がロック状態にあるか否かを判断する(S3)。ここで、氷結ロックが解消されていれば(NO)ステップS5に移行する。一方、モータ5のロック状態が解消されていなければ(YES)、モータ5は氷結によりロックしているのではなく、例えば異物の噛み込みに依る等の簡単に解消できないロック状態や、断線などの発生が想定される。そこで、外部に対しダイアグ信号を出力してユーザにその旨を報知する(S4)。
以上のように本実施形態によれば、ECU1を構成する制御回路2は、ロック検出部7によって車両に搭載されるモータ5がロックしたことが検出されると、インバータ回路4により巻線L1~L3に交流電流を通電することでモータ5を誘導加熱すると共に、モータ5を振動させるようにトルクを発生させて氷結ロック解除処理を行う。このように構成すれば、モータ5を誘導加熱することに加えて振動させることで、氷結によるロック状態をより短時間で効率良く解消することができる。
そして、モータ5の巻線端子T1~T3間に接続されるコンデンサC1~C3を備え、制御回路2はLC共振による交流電流を通電する。これにより、モータ5の許容電流量が小さい場合であっても、LC共振による高い周波数の電流を通電することで、より効率的に加熱を行うことができる。また、コンデンサC1~C3の容量によって加熱量を調整できる。
また、LC共振周波数を、モータ5の駆動周波数の高調波成分と一致しないようにコンデンサC1~C3の容量を設定することで、モータ5を駆動する際に誘導加熱が行われることを回避し、効率が低下することやモータ5の劣化が進行することを防止できる。
更に、制御回路2は、巻線L1~L3に対し、所定時間毎に切り替えて交流電流を通電する。これにより、ステータコア13を偏りなく均一に加熱することができ、氷結ロックを効率良く解消できる。
加えて、制御回路2は、氷結ロック解除処理を所定時間実行してもモータの5氷結ロックが解除されなければ、ユーザに報知を行うためのダイアグ信号を外部に出力する。この場合、モータ5が異物の噛み込みに依る等の簡単に解消できないロック状態にあることをユーザに報知して、サービスセンタに対応をしてもらうなどの処置を取らせることができる。
(第2実施形態)
以下、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について説明する。図6に示すように、第2実施形態のECU21は、端子T2とコンデンサC1との間にスイッチSW1が挿入されている。同様に、端子T1とコンデンサC2,C3との間には、それぞれスイッチSW2,SW3が挿入されている。これらのスイッチSW1~SW3のオンオフ制御は、制御回路22によって行われる。制御回路22は周波数変更部に相当する。
次に、第2実施形態の作用について説明する。制御回路22は、暖機モードでモータ5に通電を行う際にスイッチSW1~SW3をオンし、モータ5を通常制御において駆動する際にはオフする。これにより、第1実施形態のように、LC共振周波数と駆動周波数の高調波周波数との関係を特段に考慮せずとも、モータ5の駆動時に誘導加熱が行われることが無くなる。
また、スイッチSW1~SW3を設けたことで、共振周波数を変更することが可能になる。ここで、巻線L1~L3のインダクタンスを何れもL,コンデンサC1~C3の容量を何れもCとする。例えば図7に示すように、巻線L2に対応するコア13部分を加熱する際に、スイッチSW2だけをオンすると、共振周波数は1/{2π√(LC)}となる。これを「中間周波モード」と称する。
また、スイッチSW1,SW3をオンすると、共振周波数は1/{2π√(LC/2)}となり、「中間周波モード」よりも高くなる。これを「高周波モード」と称する。そして、スイッチSW1~SW3の全てをオンすると、共振周波数は1/{2π√(3LC/2)}となり、「中間周波モード」よりも低くなる。これを「低周波モード」と称する。このように、共振周波数を変更できる。そして、発熱量は、共振周波数が高くなるほど多くなる。
図8に示すように、共振周波数が一定であれば、暖機モードではその周波数による誘導加熱を行うのみとなり、過熱閾値に達する以前に誘導加熱を停止させる必要がある。したがって、加熱温度をある程度一定に制御するとしても誘導加熱を断続的に行うしかない。この場合、熱容量が小さい回路の温度は急激な上昇と下降を繰り返す。すると、回路素子の接続に使用されているはんだが冷熱サイクルの影響を強く受けることになり、寿命が低下する原因となる。
一方、第2実施形態のように、共振周波数を切り替えることで加熱量を調整できれば、図9に示すように、調整しながら暖機モードを継続できる。この場合、回路に与える熱の変化幅も小さくなるので、はんだの寿命低下をも防止できる。暖機モードにおける目標温度は、例えば「(過熱閾値)-5℃」程度に設定する。
以上のように第2実施形態によれば、モータ5の巻線端子T1,T2とコンデンサC1~C3との間にスイッチSW1~SW3を備え、制御回路22は、加熱用の交流電流を通電する際にスイッチSW1~SW3をオンする。これにより、モータ5の駆動周波数とLC共振周波数との関係を考慮せずとも、モータ5を駆動する際にスイッチSW1~SW3をオフすれば、誘導加熱が行われることを回避できる。
また、制御回路22は、スイッチSW1~SW3をオンする組み合わせを変更することでLC共振周波数を変化させるので、加熱量を変化させながら暖機モードを継続することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、第2実施形態と同様の構成を採用し、検出した温度に応じて氷結ロックを解消する「暖機モード」と、モータ5が噛み込んだ異物を除去する「異物除去モード」とを実行し分ける。図10に示すように、ロック状態の検出回数をカウントするためのカウンタnを初期化してから(S11)、モータ5がロック状態にあるか否かを判断する(S12)。ロック状態にあれば(YES)検出カウンタnをインクリメントし(S13)、その時点で検出された温度が、閾値に相当する規定値以下か否かを判断する(S14)。
ステップS14において温度が規定値以下であれば(YES)、その時点のモータロックは氷結によるものと推定し「暖機モード」を実行する(S15)。一方、温度が規定値を超えていれば(NO)、モータロックは氷結によるものではなく異物の噛み込みによるものと推定し、「異物除去モード」を実行する(S16)。
ステップS15,S16の実行後は、検出カウンタnの値が予め定めた所定値nsetに達したか否かを判断し(S17)、所定値nsetに達していなければ(NO)ステップS12に戻る。所定値nsetに達していれば(YES)、「暖機モード」又は「異物除去モード」の実行によってもモータロックが解消されない状態にあると判断し、ダイアグ出力を行う(S18)。
「暖機モード」では図11に示すように、先ず実行時間を計時するための「暖機タイマ」をスタートさせる(S21)。それから、温度の残差ΔTと収束判定温度とを比較する(S22)。ここで「残差ΔT」とは、図12に示すように、暖機モードの目標温度Trefと、現在の検出温度Trealとの差である。また、「収束判定温度」は、同図に示すように、暖機目標温度Trefを基準に設定した2種類の温度Tconv1,Tconv2であり、
(Tconv1>Tconv2)に設定されている。ステップS22では、温度の比較結果に応じてステップS23~S26に4分岐する。
残差ΔTが収束判定温度Tconv1以上であれば、第2実施形態で示した「高周波モード」を実行する(S23)。残差ΔTが収束判定温度Tconv1未満で、且つTconv2以上であれば「中間周波モード」を実行する(S24)。残差ΔTが収束判定温度Tconv2未満で、且つ「0」以上であれば「低周波モード」を実行する(S25)。すなわち、残差ΔTの幅に応じて、暖機モードにおける加熱量を変化させる。そして、残差ΔTが「0」未満であれば、加熱が充分されている状態にあるので暖機を一時停止する(S26)。
それから、「暖機タイマ」が予め設定した暖機モードの運転時間に達したか否かを判断し(S27)、前記運転時間に達していなければ(NO)ステップS22に戻る。前記運転時間に達していれば(YES)暖機モードを終了する。ステップS21における「暖機タイマスタート」から、ステップS27における「暖機タイマエンド」で「YES」と判断するまでが制御周期に相当する。
一方、異物除去処理に相当する「異物除去モード」では図13に示すように、先ず現在の検出温度Trealと環境温度設定値とを比較する(S31)。ここで「環境温度設定値」は2種類の温度Tset1,Tset2であり、(Tset<Tset2)に設定されている。ステップS31では、温度の比較結果に応じてステップS32,S35,S37に3分岐する。
検出温度Trealが設定値Tset1未満であり相対的に低い場合は、「高周波モード」(S32),「中間周波モード」(S33),「低周波モード」(S34)を所定時間ずつ順次実行する。これにより、振動させる周波数を変化させて異物の除去を図る。検出温度Trealが設定値Tset1以上であり、且つ設定値Tset2未満であれば「中間周波モード」(S35),「低周波モード」(S36)を所定時間ずつ順次実行する。検出温度Trealが設定値Tset2以上であり相対的に高い場合は、モータ5が過熱状態になることを回避するため「低周波モード」のみを実行して(S37)振動を発生させる。
尚、「暖機モード」,「異物除去モード」の何れについても、「スタート」から「エンド」までが制御周期に相当する。
以上のように第3実施形態によれば、制御回路22は、温度検出回路3により検出された温度が規定値以下であれば、交流電流の周波数を制御周期内で変化させずに「暖機モード」を実行し、前記温度が規定値を超えていると、交流電流の周波数を、制御周期内で検出された温度に応じて変化させる「異物除去モード」を実行する。これにより、氷結ロックと異物等の噛み込みによるロックとの何れのケースにも対応できる。
また、制御回路22は、「暖機モード」を実行する際に、温度検出回路3により検出された温度Trealと誘導加熱の目標温度Trefとの差分ΔTの大きさに応じて、「高周波モード」,「中間周波モード」,「低周波モード」を実行し分けるようにした。これにより、過熱保護閾値を超えることなくモータ5を加熱できる。
また、制御回路22は、「異物除去モード」を実行する際に、検出温度Trealに応じて、「低周波モード」のみを実行するか、「高周波モード」,「中間周波モード」も併せて実行するかを決定するようにした。これにより、検出温度Trealが相対的に高い状態では、モータ5が過熱状態になることを回避しつつ振動を発生させて異物を除去できる。
(第4実施形態)
第4実施形態のECU31は、図14に示すように、第2実施形態のスイッチSW1~SW3のオンオフを、外部よりユーザが切替えるための操作スイッチ32を備えている。操作スイッチ32は、例えば操作子がECU31の筐体外部より操作可能となるように配置されている。操作スイッチ32は、スイッチSW1~SW3のオンオフを、直接メカニカルに切替えるものでも良い。また、制御回路22が入力ポートを介して、操作スイッチ32の設定に応じたハイ,ローの2値レベルを読み取り、第2実施形態と同様にスイッチSW1~SW3のオンオフをソフトウェア処理により設定しても良い。
このように構成すれば、例えば図15に示すように、車両の仕向地毎にノイズを規制する帯域がパターンA,Bのように異なる場合でも、ユーザが操作スイッチ32を操作して誘導加熱及び振動を加えるための交流周波数を切り替えて対応することができる。例えばノイズ規制パターンAの場合は、「低周波モード」に相当する帯域に規制がかかっているので、「中間周波モード」又は「高周波モード」に切り替えて対応する。また、ノイズ規制パターンBの場合は、「中間周波モード」に相当する帯域に規制がかかっているので、「低周波モード」又は「高周波モード」に切り替えて対応すれば良い。
以上のように第4実施形態によれば、LC共振周波数を変更するため、外部より操作可能なスイッチ32を備えるので、車両の仕向地毎のノイズ規制をクリアするようにユーザが対応できる。
(その他の実施形態)
第2~第4実施形態において、コンデンサ及びスイッチを4組以上備え、共振周波数を4段階以上変更しても良い。
ファンモータ以外の車載モータに適用しても良い。
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
図面中、1はECU、2は制御回路、3は温度検出回路、4はインバータ回路、5はモータ、7はモータロック検出部を示す。

Claims (10)

  1. 車両に搭載されるモータ()の巻線(L1,L2,L3)に通電する駆動回路(4)と、
    前記モータがロックした状態を検出するロック検出部(7)と、
    前記モータがロックしたことが検出されると、前記駆動回路により前記巻線に交流電流を通電することで前記モータを誘導加熱すると共に、前記モータを振動させるようにトルクを発生させて氷結ロック解除処理を行う制御部(2,22,32)と
    前記交流電流の周波数を変更する周波数変更部(22)と、
    前記モータの温度又は気温を検出する温度検出部とを備え、
    前記制御部は、前記温度検出部により検出された温度が閾値以下であれば、前記交流電流の周波数を制御周期内で変化させずに前記氷結ロック解除処理を行い、
    前記温度が前記閾値を超えていると、前記交流電流の周波数を制御周期内で検出された温度に応じて変化させる異物除去処理を行う電子制御装置。
  2. 前記制御部は、前記氷結ロック解除処理の制御周期を計時するタイマを備え、
    前記温度検出部により検出された温度と、前記誘導加熱の目標温度との差分に応じて前記交流電流の周波数を変更して前記氷結ロック解除処理を行う請求項記載の電子制御装置。
  3. 前記制御部は、前記温度検出部により検出された温度に応じて、前記異物除去処理における交流電流の周波数を変化させるか否かを決定する請求項又は記載の電子制御装置。
  4. 前記周波数を変更するため、外部より操作可能なスイッチ(32)を備える請求項からの何れか一項に記載の電子制御装置。
  5. 前記モータの巻線端子間に接続されるコンデンサ(C1,C2,C3)を備え、
    前記制御部は、LC共振によって前記交流電流を通電する請求項1から4の何れか一項に記載の電子制御装置。
  6. 前記コンデンサの容量は、前記LC共振の周波数が前記モータの駆動周波数の高調波成分と一致しないように設定されている請求項記載の電子制御装置。
  7. 前記モータの巻線端子と前記コンデンサとの間に配置されるスイッチ(SW1,SW2,SW3)を備え、
    前記制御部は、前記交流電流を通電する際に前記スイッチをオンする請求項記載の電子制御装置。
  8. 前記コンデンサ及び前記スイッチは、前記モータの相数に応じて複数設けられ、
    前記制御部は、前記スイッチをオンする組み合わせを変更することで、共振周波数を変化させる請求項記載の電子制御装置。
  9. 前記制御部は、前記交流電流を通電する巻線の相を、所定時間毎に切り替える請求項1からの何れか一項に記載の電子制御装置。
  10. 前記制御部は、前記氷結ロック解除処理を所定時間実行しても前記モータの氷結ロックが解除されなければ、ユーザに報知を行うためのダイアグ信号を外部に出力する請求項1からの何れか一項に記載の電子制御装置。
JP2017239530A 2017-12-14 2017-12-14 電子制御装置 Active JP6992474B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017239530A JP6992474B2 (ja) 2017-12-14 2017-12-14 電子制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017239530A JP6992474B2 (ja) 2017-12-14 2017-12-14 電子制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019106833A JP2019106833A (ja) 2019-06-27
JP6992474B2 true JP6992474B2 (ja) 2022-01-13

Family

ID=67062148

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017239530A Active JP6992474B2 (ja) 2017-12-14 2017-12-14 電子制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6992474B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003219655A (ja) 2002-01-21 2003-07-31 Hitachi Ltd 電力変換装置
JP2009291002A (ja) 2008-05-29 2009-12-10 Toyota Motor Corp インホイールモータ冷却装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2661608B2 (ja) * 1991-05-16 1997-10-08 株式会社デンソー 空気調和機のファン制御装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003219655A (ja) 2002-01-21 2003-07-31 Hitachi Ltd 電力変換装置
JP2009291002A (ja) 2008-05-29 2009-12-10 Toyota Motor Corp インホイールモータ冷却装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019106833A (ja) 2019-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6236341B2 (ja) モータ駆動装置
JP2021023037A (ja) モータ制御装置、モータ制御方法およびプログラム
JP6858199B2 (ja) 電動ポンプ装置
JP2008017575A (ja) ロータ位置検出回路及びモータ駆動装置
CN102969965B (zh) 发电机的输出控制装置
JP6992474B2 (ja) 電子制御装置
WO2021106430A1 (ja) 処理装置、及び巻線温度算出モデルの決定方法
KR20150033710A (ko) 무브러시 모터의 제어
WO2020136765A1 (ja) 制御装置
EP3160039B1 (en) Systems and methods for controlling an electric motor
JPH05288411A (ja) 圧縮機の予熱制御装置
JP6954092B2 (ja) 過熱検出装置
JP2006320164A (ja) モータ制御装置およびモータ装置
JP2016082780A (ja) モータ制御装置
JP2008223589A (ja) 給湯装置
JP6413440B2 (ja) モータ制御装置
JPH05285292A (ja) 洗濯機
JP6925448B2 (ja) 空気調和機
JP6079353B2 (ja) Dcブラシレスモータの制御装置
JP2014057475A (ja) 電圧制御回路
JP2004215457A (ja) 電源回路
JP2002142479A (ja) 単相交流誘導モータの起動回路
JP6627269B2 (ja) 電動オイルポンプ
JP2015117908A (ja) モータの制御装置
JP6031419B2 (ja) モータ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210831

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210929

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211122

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6992474

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151