JP6990002B2 - 湿気硬化性1液型接着剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、湿気硬化性1液型接着剤組成物に関する。
ホットメルト接着剤は、ウレタンフォームや繊維を積層する際に用いられている。特許文献1によれば、初期接着力が大きく、接着可能時間が長いポリウレタン系反応型ホットメルト接着剤が提案されている。しかしながら前記反応性ホットメルト接着剤はベースポリマーがポリオレフィン系であるため疎水性(接触角70°以上)であり、使い捨てオムツ等の急速に吸液する必要が求められる用途において、部材同士の接着界面で吸液を阻害してしまう。このため特許文献2では、親水性ホットメルト接着剤の使用が提案されている。
特開平6-316689 特表2000-514108
しかしながら、特許文献2で提案されている親水性ホットメルト接着剤は非反応型であるため、低塗布量の場合には最終接着強度が低くなり、実用的に十分な最終接着強度が得られないという問題があった。
したがって、本発明は高い親水性を有し、低塗布量でも最終接着強度の強い湿気硬化性1液型組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を行い、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるポリウレタンプレポリマーに親水性付与剤を配合することで、前記課題を解決可能なことを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は下記の通りである。
本発明(1)は、
ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるポリウレタンプレポリマー、及び親水性付与剤を含む、湿気硬化性1液型接着剤組成物であって、
前記組成物は、
前記親水性付与剤を組成物全体に対して5~20質量%含み、
前記湿気硬化性1液型接着剤組成物を湿気硬化させて得られる樹脂と水との接触角が50°以下であり、
湿気硬化性1液型接着剤組成物である。
本発明(2)は、
前記親水性付与剤が、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸エステルアルコキシレート、ポリエチレングリコールアルキルエーテルのいずれかの群から、少なくとも1つ以上選択さている、前記発明(1)の湿気硬化性1液型接着剤組成物である。
本発明(3)は、
前記親水性付与剤が、下式(1)~(4)のいずれかで表される化合物からなる群より選択される1つ以上の非イオン性化合物であり、
下式(1)~(4)中、
R1、R2、R3、R4、R5が、炭素数が8以上のアルキル鎖であり、
R6、R7及びR8が、炭素数が20以下のアルキル鎖であり、
R9が、炭素数が20以下のアルキル鎖であって、
R1~R9は、水酸基、カルボキシル基、スルホニル基アミノ基、エポキシ基、並びに、カルボキシル基又はするホニル基の酸無水物、を含有しない、非イオン性化合物から少なくとも1つ以上選択されている、前記発明(1)または(2)の湿気硬化性1液型接着剤組成物である。
本発明(4)は、
ポリオールとポリイソシアネートを反応させてイソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーを合成する前に、
ポリオールに予め親水性付与剤が、
湿気硬化性1液型接着剤組成物の総質量に対して2~10質量%を配合して合成される、前記発明(1)~(3)の湿気硬化性1液型接着剤組成物である。
本発明によれば、高い親水性を有し、最終接着強度の強い湿気硬化性1液型接着剤組成物を提供することができる。
以下、本発明の湿気硬化性1液型接着剤組成物及びその製造方法について下記項目に従って詳述する。
1.湿気硬化性1液型接着剤組成物
1-1.原料
1-1-1.プリウレタンプレポリマー
1-1-1-1.ポリオール
1-1-1-2.ポリイソシアネート
1-1-2.添加剤
1-1-2-1.親水性付与剤
1-1-2-2.その他
2.湿気硬化性1液型接着剤組成物の製造方法
3.湿気硬化性1液型接着剤組成物の用途
1.湿気硬化性1液型接着剤組成物
本発明に係る湿気硬化性1液型接着剤組成物は、イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーをベース樹脂として含む。更に、必要に応じて、接着剤組成物中にその他の成分を含んでいてもよい。このような湿気硬化性1液型接着剤組成物を用いると、溶融状態のポリウレタンプレポリマーが冷却・固化することによる接着性が発現し、更に、未硬化のイソシアネート末端が空気中の水分と反応し、3次元架橋構造を形成することで、より強固な接着性を発現する。
1-1.原料
1-1-1.ポリウレタンプレポリマー
ポリイソシアネートを化学量論的に過剰量にしてポリオールと反応させることで、ポリウレタンプレポリマーが得られる。
ポリウレタンプレポリマーの含有量は、組成物全体に対して、好ましくは50~95質量%、より好ましくは75~90質量%である。
1-1-1-1.ポリオール
本発明において用いられるポリオールとしては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルエーテルポリオール等が挙げられる。前記ポリオールは、単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、脂肪族ジカルボン酸、例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸等、芳香族ジカルボン酸、例えばフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸及びナフタレンジカルボン酸等、脂環族ジカルボン酸、例えばヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸及びヘキサヒドロイソフタル酸等、またはこれらの酸エステルもしくは酸無水物と、エチレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール等、もしくは、これらの混合物との脱水縮合反応で得られるポリエステルポリオール;ε-カプロラクトン、メチルバレロラクトン等のラクトンモノマーの開環重合で得られるポリラクトンジオール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、ジエチレングリコール等の多価アルコールの少なくとも1種と、ジエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等とを反応させて得られるものが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン等の環状エーテルをそれぞれ重合させて得られるポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等、及び、これらのコポリエーテルが挙げられる。また、グリセリンやトリメチロールエタン等の多価アルコールを用い、上記の環状エーテルを重合させて得ることもできる。
ポリエステルエーテルポリオールとしては、例えば、脂肪族ジカルボン酸、例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸等、芳香族ジカルボン酸、例えばフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸及びナフタレンジカルボン酸等、脂環族ジカルボン酸、例えばヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸及びヘキサヒドロイソフタル酸等、またはこれらの酸エステルもしくは酸無水物と、ジエチレングリコール、もしくはプロピレンオキシド付加物等のグリコール等、または、これらの混合物との脱水縮合反応で得られるものが挙げられる。
1-1-1-2.ポリイソシアネート
例えば、2官能のポリイソシアネートとしては、2,4-トルエンジイソシアネート(2,4-TDI)、2,6-トルエンジイソシアネート(2,6-TDI)、m-フェニレンジイソシネート、p-フェニレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’-MDI)、2,4’-ジフェニルメタンジアネート(2,4’-MDI)、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート(2,2’-MDI)、水素添加MDI、キシリレンジイソシアネート、3,3’-ジメチル-4,4’-ビフェニレンジイソネート、3,3’-ジメトキシ-4,4’-ビフェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水素添加XDI、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、などの芳香族系のもの、シクロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネートなどの脂環式のもの、ブタン-1,4-ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどのアルキレン系のもの、3官能以上のポリイソシアネートとしては、1-メチルベンゾール-2,4,6-トリイソシアネート、1,3,5-トリメチルベンゾール-2,4,6-トリイソシアネート、ビフェニル-2,4,4’-トリイソシアネート、ジフェニルメタン-2,4,4’-トリイソシアネート、メチルジフェニルメタン-4,6,4’-トリイソシアネート、4,4’-ジメチルジフェニルメタン-2,2’,5,5’テトライソシアネート、トリフェニルメタン-4,4’,4”-トリイソシアネート、ポリメリックMDI、リジンエステルトリイソシアネート、1,3,6-ヘキサメチレントリイソシアネート、1,6,11-ウンデカントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、1,8-ジイソシアナトメチルオクタン等及びこれら変性体、誘導体等が挙げられる。
1-1-2.添加剤
1-1-2-1.親水性付与剤
親水性付与剤は、ポリウレタンプレポリマー、又は、湿気硬化性1液型接着剤組成物に親水性を付与するための成分であれば特に限定されない。例えば1分子中に1つ以上の親水基を有する化合物などが挙げられ、親水基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、スルホン基、ポリオキシエチレン基などが挙げられる。
親水性付与剤は、ポリイソシアネート類と反応したとき、湿気硬化性ホットメルト接着剤の骨格となるポリウレタン部分に対して非相溶性を示して表面に配向し、ポリウレタン発泡体に親水性を付与するものと考えられる。これらの親水性付与剤のうち、非イオン性化合物である親水性付与剤が好ましく、ポリオキシエチレン基を有する親水性付与剤がより好ましく、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸エステルアルコキシレート、ポリエチレングリコールジアルキルエーテルの群から選択された親水性付与剤がさらに好ましく、下式(1)~(4)のいずれかで表される化合物であって、R1、R2、R3、R4及びR5が、炭素数が8以上のアルキル鎖であり、R6、R7及びR8が、炭素数が20以下のアルキル鎖であり、R9が、炭素数が20以下のアルキル鎖であって、R1~R9には、水酸基やアミノ酸などの活性水素基、及び、イソシアネート基を反応し得る官能基(カルボン酸、酸無水物、エポキシ基)を含有しない親水性付与剤が最も好ましい。
Figure 0006990002000001
前記親水性付与剤は、1つ、または、複数の親水性付与剤を同時に用いてもよい。
前記親水性付与剤は、前記ポリウレタンプレポリマーに5~20質量%を含むことを特徴とする。
1-1-2-2.その他
ポリウレタンプレポリマー、又は、湿気硬化性1液型接着剤組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、上述した各成分以外に、必要に応じて、各種の添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、充填剤、可塑剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着性付与剤、抗菌剤、光安定剤、安定剤、分散剤、溶剤等が挙げられる。
2.湿気硬化性1液型接着剤組成物の製造方法
湿気硬化性1液型接着剤の製造方法は、公知の方法であればよく、製造された湿気硬化性1液型接着剤が本発明の目的を損なわない限りにおいて、特に限定されない。
例えば、(1)所定量のポリイソシアネートの入った反応容器に、所定量のポリオールを滴下した後に加熱し、前記ポリイソシアネートの有するイソシアネート基が、前記ポリオールの有する水酸基に対して過剰となる条件で反応させ、ポリウレタンプレポリマーを調整する、(2)前記ポリウレタンプレポリマーに親水性付与剤を所定量滴下し、撹拌することで湿気硬化性1液型接着剤組成物を製造する方法が挙げられる。前記反応は通常50~120℃、好ましくは60~100℃の温度で行われる。反応時間は通常1~15時間である。
より好ましい製造方法の例としては、(1)所定量のポリイソシアネートが入った反応容器に、親水性付与剤の配合量の一部(湿気硬化性1液型接着剤組成物の総重量に対して2~10質量%の親水性付与剤)を滴下、混合させたのち、さらに所定量のポリオールを滴下し、加熱して、前記ポリイソシアネートの有するイソシアネート基が、前記ポリオールの有する水酸基に対して過剰となる条件で反応させ、ポリウレタンプレポリマーを調製する、(2)前記ポリウレタンプレポリマーに、残りの親水性付与剤を滴下し、撹拌することで湿気硬化性1液型接着剤組成物を製造する方法が挙げられる。このようにすることで、ポリウレタンプレポリマー内において親水性付与剤を均一に分散させることができる。また前記反応は通常50~120℃、好ましくは70~95℃の温度で行われる。反応時間は通常1~15時間である。
前記ポリウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリオールとポリイソシアネートとの配合は、前記ポリイソシアネートが有するイソシアネート基と前記ポリオールが有する水酸基との当量比(以下、[イソシアネート基/水酸基]の当量比という。)が、1.1~5.0の範囲内であることが好ましく、1.5~3.0の範囲内であることがより好ましい。
前記ポリウレタンプレポリマーは、通常、無溶剤下で製造することができるが、ポリオールとポリイソシアネートとを有機溶剤中で反応させることによって製造してもよい。有機溶剤中で反応させる場合には、反応を阻害しない酢酸エチル、酢酸n-ブチル、メチルエチルケトン、トルエン等の有機溶剤を使用することができるが、反応の途中又は反応終了後に減圧加熱等の方法により有機溶剤を除去することが必要である。
前記ポリウレタンプレポリマーを製造する際には、必要に応じてウレタン化触媒を使用することができる。ウレタン化触媒は、前記反応の任意の段階で、適宜加えることができる。前記ウレタン化触媒としては、例えばトリエチルアミン、トリエチレンジアミン及びN-メチルモルホリンなどの含窒素化合物;酢酸カリウム、ステアリン酸亜鉛及びオクチル酸錫などの金属塩;ジブチル錫ジラウレートなどの有機金属化合物を使用することができる。
以上の方法によって得られたポリウレタンプレポリマーの数平均分子量としては、低温における適度なオープンタイムと防湿性能とを両立するうえで、1000~50000の範囲であることが好ましく、3000~10000の範囲であることがより好ましい。なお前記数平均分子量は、ゲルパーエミッションクロマトグラフィー法により測定し、標準試料であるポリスチレンの分子量として換算した数値とすることができる。
前記イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーのNCO基含有率は0.01~10質量%とすることができ、0.3~3.5質量%であることが好ましく、1.5~2.5質量%であることがより好ましい。そのようにすることで、低温におけるオープンタイムと防湿性能を両立することができる。なお、NCO基含有率は、JIS K1603-2007に従って測定することができる。
3.湿気硬化性1液型接着剤の用途
本発明による湿気硬化性1液型接着剤は、接着剤、シーリング材、プライマー、塗料、コーティング剤などの用途に好適であるが、親水性を必要とされる被着体に用いる接着剤として、より好適である。特に、使い捨てオムツ、生理用ナプキンなどの、急速に吸液する必要がある被着体の接合に適している。
そして、前記被着体は、しかるべき粘度の液体等を分離吸収する吸収体である。例えば使い捨てオムツにおいて、前記吸収体は、中間層として、その一方の表面に液体透過層であるトップシートを、その反対側の表面に、液体漏洩防止シート、または、防水バックシート等を、積層して構成される。前記湿気硬化性1液型接着剤は、前記トップシートと中間層との界面、及び/または、前記液体漏洩防止シート等と中間層との界面に塗布される。なお、中間層は、透水するよう、例えばドット状、螺旋旋回状、ストライプ状等のパターンで設けられる。
本発明による湿気硬化性1液型接着剤は、加熱して溶融することにより公知の方法で塗布することができる。例えば、刷毛、へら、シリンジ、シーリングガン、ディスペンサー、スプレーなどを用いて塗布することができる。このうち、スプレーによる塗布が、透水性のある接着界面を得るのに、より好適な使用方法である。
このとき、スプレーによる塗布を好適とするためには、前記湿気硬化性1液型接着剤組成物の粘度としては、低温における適度なオープンタイムと防湿性能とを両立するうえで、140℃における溶融粘度が50000mPa・s以下である。なお、前記140℃における溶融粘度は、JIS Z8803-2011に従って、B型粘度計で測定することができる。
前記湿気硬化性1液型接着剤は、塗布されたのち、冷却により固化し、その後、大気中などの湿気(水分)とイソシアネート基が反応し、架橋することで硬化が進み接着する。
(原料)
・ポリオールA : ポリテトラメチレンアジペート、分子量2000
・ポリオールB : ポリヘキサメチレンセバケート、分子量2000
・ポリオールC : ポリヘキサメチレンドデカネート、分子量2000
・イソシアネート: 4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)
・親水性付与剤A: ポリオキシエチレンステアリン酸トリグリセリド
・親水性付与剤B: ポリオキシエチレンジオレート
・親水性付与剤C: ポリオキシエチレンドデシル酸メチルエーテル
・親水性付与剤D: ポリオキシエチレンジエチルエーテル
(湿気硬化性1液型接着剤組成物の調製)
実施例1から比較例3の湿気硬化性1液型接着剤組成物の調製方法を示す。尚、各組成物の配合量を表1に示した。(1)反応容器に表1に示した所定量のイソシアネートを入れ、所定量のポリオールを滴下したのち、60℃に加熱し、5時間反応させたのち、親水性付与剤を所定量添加し、撹拌して調製した。
(評価方法)
下記評価方法による測定結果を表1に示す。
・NCO基含有率
調製した各湿気硬化性1液型接着剤組成物のNCO基含有率は、JIS K1603-2007のトルエン/ジブチルアミン・塩酸法に従って測定されたものを示す。
・接触角
調製した各湿気硬化性1液型接着剤組成物をガラス製のプレパラート上に塗布し、24時間放置して、完全に硬化したさせたものを評価用試料とした。接触角は接触角計(協和界面科学社製:CA-D)を用いて、水に対する接触角を測定した。なお測定方法は、JIS K6768:1999に準拠した。
・吸水速度
100mm×100mm×5mmtの大きさのウレタンフォームの表面全体に、調製した各湿気硬化性1液型接着剤組成物をスプレー状に塗布し(塗布温度:120℃、塗布量:10g/m、ノズル径:1mm、吐出圧力:0.01Pa)、100mm×100mm×100μmのポリプロピレン不織布を重ね合わせ、25℃雰囲気下で24時間放置したものを測定試料とした。測定試料の不織布を上面して、内径50mmの円柱管を試料の不織布表面対し垂直に固定した。青色インクで着色した水を20mL秤量し、前記円柱管の内側に注ぎ込み、円柱管上方から着色した水が試験試料に完全に吸収される(不織布表面から着色した水が見えなくなるまでの)時間を測定した。
なお、吸水時間が、3秒未満のものを○、3秒以上10秒未満のものを△、10秒以上のものを×として評価した。
・接着強度
調製した各湿気硬化性1液型接着剤組成物の溶融粘度は、材料試験機(エーアンドディー社製:テンシロンRAC-1150A)を用いて測定した。測定は、JIS K6854-3:1999に従って実施した。前記接着剤組成物を長さ100mm×幅25mm×厚さ100μmのポリプロピレン不織布に25mm幅でスプレー状に塗布(塗布温度140℃、塗布量10g/m)し、同じ大きさの綿布を貼り合わせた後25℃雰囲気下で24時間放置したものを測定試料とした。
表1
Figure 0006990002000002
(評価結果)
評価の結果、本発明の各湿気硬化性1液型接着剤組成物は、良好な親水性を示し、親水性接着剤として、少量でも十分な接着強度を有することが理解できる。
実施例1~6では、接触角度が20~35°の範囲にあって、かつ接着強度が、2.1~3.2N/25mmであることがわかる。
比較例1~3では、親水性付与剤が未添加であって、接触角度が高く、着色水の吸収に時間がかかった。比較例4及び5では、親水性付与剤の添加量が上下限値から外れており、比較例4では吸水速度が遅くなり、比較例5では吸水速度は良好だが、著しく接着強度が低下した。

Claims (3)

  1. ポリウレタンプレポリマーをベース樹脂として含む湿気硬化性1液型接着剤組成物であって、
    ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート末端ポリウレ
    タンプレポリマーと、
    イソシアネートと反応し得る官能基を含有しない親水性付与剤と、
    を含み、
    前記湿気硬化性1液型接着剤組成物の全質量に対する前記親水性付与剤の含有率が5~
    20質量%であり、
    前記湿気硬化性1液型接着剤組成物を湿気硬化させて得られる樹脂と水との接触角が5
    0°以下であり、
    前記親水性付与剤が、下式(1)~(4)のいずれかで表される化合物からなる群より
    選択される1つ以上の非イオン性化合物であり、
    下式(1)~(4)中、
    、R 、R 、R 及びR が、炭素数が8以上のアルキル鎖であり、
    、R 及びR が、炭素数が20以下のアルキル鎖であり、
    が、炭素数が20以下のアルキル鎖であって、
    ~R は、水酸基、カルボキシル基、スルホン基、アミノ基、エポキシ基、並びに、カルボキシル基又はスルホニル基の酸無水物基、を含有しない、湿気硬化性1液型接着剤組成物。
    Figure 0006990002000003
  2. 前記親水性付与剤が、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸エステルアルコキシ
    レート、ポリエチレングリコールアルキルエーテルからなる群より選択される1つ以上の
    化合物である請求項1の湿気硬化性1液型接着剤組成物。
  3. 請求項1または2に記載の湿気硬化性1液型接着剤組成物の製造方法であって、
    前記湿気硬化性1液型接着剤組成物に最終的に含まれる前記親水性付与剤のうち、湿気
    硬化性1液型接着剤組成物の総重量に対して2~10質量%に相当する量の前記親水性付
    与剤を、ポリオールおよびポリイソシアネートに対して配合する第1の配合工程と、
    前記親水性付与剤の存在下で、前記ポリオールと前記ポリイソシアネートとを反応させ
    てイソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーを合成する工程と、
    前記湿気硬化性1液型接着剤組成物全体に対して5~20質量%の前記親水性付与剤を
    含むように、前記親水性付与剤の残量をさらに添加する第2の配合工程と、
    を備える湿気硬化性1液型接着剤組成物の製造方法。
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