JP6987444B2 - 車両用制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、IDS(アイドリングストップ)制御を採用した車両に用いられる制御装置に関する。
近年、エンジンを駆動源とする車両には、燃費の向上などの目的で、IDS制御が採用されてきている。IDS制御を採用した車両では、たとえば、運転者のブレーキ操作により、車速が所定のIDS開始車速以下に低下すると、エンジンが自動的に停止(アイドリングストップ)される。その後、たとえば、運転者がブレーキ操作を解除すると、エンジンが自動的に再始動される。
IDS制御を採用した車両において、変速機として、無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)などの自動変速機を搭載した車種がある。この車種では、たとえば、トルクコンバータと無段変速機との間に前進クラッチが介装されており、車両の減速走行中にエンジンが停止(減速IDS)されると、前進クラッチが解放される。
特開2013−181408号公報
エンジンの再始動によるIDS復帰時には、エンジンからの動力を無段変速機に伝達するため、前進クラッチを係合させる必要がある。油圧回路に油圧を発生させるオイルポンプとして、エンジンの動力により駆動される機械式オイルポンプのみを搭載した車両では、エンジンの停止中に油圧回路の油圧が低下しているので、IDS復帰時における油圧の上昇に時間を要する。そのため、エンジンが再始動されても前進クラッチが係合せず、エンジン回転が吹き上がる懸念がある。
本発明の目的は、エンジンの再始動時にエンジン回転が吹き上がることを抑制できる、車両用制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る車両用制御装置は、エンジンと自動変速機との間に、係合側油室の油圧と解放側油室の油圧との差圧により係合/解放されるロックアップクラッチを備えるトルクコンバータが設けられ、エンジンと車輪との間で動力を伝達/遮断するために油圧により係合/解放される係合要素を搭載した車両に用いられる制御装置であって、所定のIDS開始条件が成立したことに応じて、エンジンを停止させ、その停止中に所定のIDS復帰条件が成立したことに応じて、エンジンを再始動させるIDS制御を実行するIDS制御手段と、係合要素が解放されている状態でIDS復帰条件が成立した場合に、係合側油室の油圧と解放側油室の油圧との差圧を所定値以下にする差圧調節手段とを含む。
この構成によれば、IDS制御では、IDS開始条件が成立したことに応じて、エンジンが停止され、そのエンジンの停止中にIDS復帰条件が成立したことに応じて、エンジンが再始動される。
また、IDS復帰条件が成立すると、トルクコンバータの係合側油室の油圧と解放側油室の油圧との差圧が所定値以下にされる。係合側油室の油圧と解放側油室の油圧との差圧が所定値以下にされると、エンジンの回転に伴うトルクコンバータのポンプインペラの回転により、ロックアップクラッチ(ロックアップピストン)とポンプインペラとの間の係合側油室のオイルに遠心油圧が発生し、その遠心油圧により、ロックアップクラッチがフロントカバーに押し付けられる。これがポンプインペラの回転の抵抗となり、その抵抗がエンジン回転に対して引きずり方向に作用する。その結果、エンジン回転の吹き上がりを抑制することができる。
なお、所定値は、係合側油室に発生する遠心油圧によりロックアップクラッチが係合側に動作する値であればよく、ゼロであってもよい。すなわち、差圧調節手段は、係合要素が解放されている状態でIDS復帰条件が成立した場合に、係合側油室の油圧と解放側油室の油圧との差圧をゼロにするゼロ差圧手段であってもよい。この場合、「係合側油室の油圧と解放側油室の油圧との差圧をゼロにする」とは、係合側油室および解放側油室の各実油圧が一致する場合はもちろん、係合側油室および解放側油室に油圧を供給するバルブが係合側油室の油圧と解放側油室の油圧とが一致するように制御されるが、それらの実油圧が誤差の範囲でずれる場合を含む。
本発明によれば、エンジンの再始動時のエンジン回転の吹き上がりを抑制することができる。
車両の駆動系の構成を示すスケルトン図である。 車両の制御系の構成を示すブロック図である。 IDS復帰条件の成立/非成立、ゼロ差圧制御のオン/オフ、エンジン回転数およびタービン回転数の時間変化の一例を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<車両の駆動系>
図1は、車両1の駆動系の構成を示すスケルトン図である。
車両1は、エンジン2を駆動源とする自動車である。
エンジン2には、エンジン2の燃焼室への吸気量を調整するための電子スロットルバルブ、燃料を吸入空気に噴射するインジェクタ(燃料噴射装置)および燃焼室内に電気放電を生じさせる点火プラグなどが設けられている。また、エンジン2には、その始動のためのスタータが付随して設けられている。エンジン2の動力は、トルクコンバータ3およびベルト式の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)4を介して、デファレンシャルギヤ5に伝達され、デファレンシャルギヤ5から左右のドライブシャフト6L,6Rを介してそれぞれ左右の駆動輪7L,7Rに伝達される。
トルクコンバータ3は、フロントカバー51、ポンプインペラ52、タービンランナ53およびロックアップクラッチ(ロックアップピストン)54を備えている。フロントカバー51には、エンジン2のクランクシャフトが接続され、フロントカバー51は、クランクシャフトと一体に回転する。ポンプインペラ52は、フロントカバー51に対するエンジン側と反対側に配置されている。ポンプインペラ52は、フロントカバー51と一体回転可能に設けられている。タービンランナ53は、フロントカバー51とポンプインペラ52との間に配置されて、フロントカバー51と共通の回転軸線を中心に回転可能に設けられている。ロックアップクラッチ54は、フロントカバー51とタービンランナ53との間に配置されている。
ロックアップクラッチ54は、ロックアップクラッチ54とフロントカバー51との間の解放側油室55の油圧とロックアップクラッチ54とポンプインペラ52との間の係合側油室56の油圧との差圧により係合/解放される。すなわち、解放側油室55の油圧が係合側油室56の油圧よりも高い状態では、その差圧により、ロックアップクラッチ54がフロントカバー51から離間し、ロックアップクラッチ54が解放(ロックアップオフ)される。係合側油室56の油圧が解放側油室55の油圧よりも高い状態では、その差圧により、ロックアップクラッチ54がフロントカバー51に押し付けられて、ロックアップクラッチ54が係合(ロックアップオン)される。
ロックアップオフの状態において、E/G出力軸が回転されると、ポンプインペラ52が回転する。ポンプインペラ52が回転すると、ポンプインペラ52からタービンランナ53に向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナ53で受けられて、タービンランナ53が回転する。このとき、トルクコンバータ3の増幅作用が生じ、タービンランナ53には、E/G出力軸の動力(トルク)よりも大きな動力が発生する。
ロックアップオンの状態では、E/G出力軸が回転されると、E/G出力軸、ポンプインペラ52およびタービンランナ53が一体となって回転する。
トルクコンバータ3と無段変速機4との間には、オイルポンプ8が設けられている。オイルポンプ8は、機械式オイルポンプであり、ポンプ軸は、トルクコンバータ3のポンプインペラ52と一体回転するように設けられている。これにより、エンジン2の動力によりポンプインペラ52が回転すると、オイルポンプ8のポンプ軸が回転し、オイルポンプ8から油圧が発生する。
無段変速機4は、ベルト式の無段変速機であり、トルクコンバータ3から入力される動力をデファレンシャルギヤ5に伝達する。無段変速機4は、インプット軸(入力軸)14、アウトプット軸(出力軸)15、ベルト伝達機構16および前後進切替機構17を備えている。
インプット軸14は、トルクコンバータ3のタービンランナ53に連結され、タービンランナ53と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
アウトプット軸15は、インプット軸14と平行に配置されている。アウトプット軸15には、出力ギヤ18が相対回転不能に支持されている。
ベルト伝達機構16には、プライマリ軸21およびセカンダリ軸22が含まれる。プライマリ軸21およびセカンダリ軸22は、それぞれインプット軸14およびアウトプット軸15と同一軸線上に配置されている。
そして、ベルト伝達機構16は、プライマリ軸21に支持されたプライマリプーリ23とセカンダリ軸22に支持されたセカンダリプーリ24とに、無端状のベルト25が巻き掛けられた構成を有している。
プライマリプーリ23は、プライマリ軸21に固定された固定シーブ31と、固定シーブ31にベルト25を挟んで対向配置され、プライマリ軸21にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持された可動シーブ32とを備えている。可動シーブ32に対して固定シーブ31と反対側には、プライマリ軸21に固定されたピストン33が設けられ、可動シーブ32とピストン33との間に、ピストン室(油室)34が形成されている。
セカンダリプーリ24は、セカンダリ軸22に対して固定された固定シーブ35と、固定シーブ35にベルト25を挟んで対向配置され、セカンダリ軸22にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持された可動シーブ36とを備えている。可動シーブ36に対して固定シーブ35と反対側には、セカンダリ軸22に固定されたピストン37が設けられ、可動シーブ36とピストン37との間に、ピストン室38が形成されている。
なお、図示されていないが、可動シーブ36とピストン37との間には、ベルト25に初期挟圧(初期推力)を与えるためのバイアススプリングが介在されている。バイアススプリングの弾性力により、可動シーブ36およびピストン37は、互いに離間する方向に付勢されている。
前後進切替機構17は、インプット軸14とベルト伝達機構16のプライマリ軸21との間に介装されている。前後進切替機構17は、遊星歯車機構41、クラッチC1およびブレーキB1を備えている。
遊星歯車機構41には、キャリア42、サンギヤ43およびリングギヤ44が含まれる。
キャリア42は、インプット軸14に相対回転可能に外嵌されている。キャリア42は、複数のピニオンギヤ45を回転可能に支持している。複数のピニオンギヤ45は、円周上に配置されている。
サンギヤ43は、インプット軸14に相対回転不能に支持されて、複数のピニオンギヤ45により取り囲まれる空間に配置されている。サンギヤ43のギヤ歯は、各ピニオンギヤ45のギヤ歯と噛合している。
リングギヤ44は、その回転軸線がプライマリ軸21の軸心と一致するように設けられている。リングギヤ44には、ベルト伝達機構16のプライマリ軸21が連結されている。リングギヤ44のギヤ歯は、複数のピニオンギヤ45を一括して取り囲むように形成され、各ピニオンギヤ45のギヤ歯と噛合している。
クラッチC1は、油圧により、キャリア42とサンギヤ43とを直結(一体回転可能に結合)する係合状態(オン)と、その直結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキB1は、キャリア42とトルクコンバータ3および無段変速機4を収容するトランスミッションケースとの間に設けられ、油圧により、キャリア42を制動する係合状態(オン)と、キャリア42の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
車両1の車室内には、運転者が操作可能な位置に、シフトレバー(セレクトレバー)が配設されている。シフトレバーの可動範囲には、たとえば、P(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジションおよびD(ドライブ)ポジションがこの順に一列に並べて設けられている。
シフトレバーがPポジションに位置する状態では、クラッチC1およびブレーキB1の両方が解放され、パーキングロックギヤ(図示せず)が固定されることにより、無段変速機4の変速レンジの1つであるPレンジが構成される。また、シフトレバーがNポジションに位置する状態では、クラッチC1およびブレーキB1の両方が解放されて、パーキングロックギヤが固定されないことにより、無段変速機4の変速レンジの1つであるNレンジが構成される。クラッチC1およびブレーキB1の両方が解放された状態では、インプット軸14およびサンギヤ43が空転し、エンジン2の動力は駆動輪7L,7Rに伝達されない。
シフトレバーがDポジションに位置する状態では、ブレーキB1が係合されて、クラッチC1が解放されることにより、無段変速機4の変速レンジの1つである前進レンジが構成される。前進レンジでは、エンジン2の動力がインプット軸14に入力されると、キャリア42が静止した状態で、サンギヤ43がインプット軸14と一体に回転する。そのため、サンギヤ43の回転は、リングギヤ44に逆転かつ減速されて伝達される。これにより、リングギヤ44が回転し、ベルト伝達機構16のプライマリ軸21およびプライマリプーリ23がリングギヤ44と一体に回転する。プライマリプーリ23の回転は、ベルト25を介して、セカンダリプーリ24に伝達され、セカンダリプーリ24およびセカンダリ軸22を回転させる。そして、セカンダリ軸22と一体に、アウトプット軸15および出力ギヤ18が回転する。出力ギヤ18は、デファレンシャルギヤ5(デファレンシャルギヤ5の入力ギヤ)と噛合している。出力ギヤ18が回転すると、デファレンシャルギヤ5から左右に延びるドライブシャフト6L,6Rが回転して、駆動輪7L,7Rが回転することにより、車両1が前進する。
なお、シフトレバーがDポジションに位置する状態では、変速比を自動的に変速させる変速制御が行われる。
シフトレバーがRポジションに位置する状態では、ブレーキB1が解放されて、クラッチC1が係合されることにより、無段変速機4の変速レンジの1つであるRレンジが構成される。Rレンジでは、エンジン2の動力がインプット軸14に入力されると、キャリア42およびサンギヤ43がインプット軸14と一体に回転する。そのため、サンギヤ43の回転は、リングギヤ44に回転方向が逆転されずに伝達される。これにより、リングギヤ44が回転し、ベルト伝達機構16のプライマリ軸21およびプライマリプーリ23がリングギヤ44と一体に回転する。プライマリプーリ23の回転は、ベルト25を介して、セカンダリプーリ24に伝達され、セカンダリプーリ24およびセカンダリ軸22を回転させる。そして、セカンダリ軸22と一体に、アウトプット軸15および出力ギヤ18が回転する。出力ギヤ18が回転すると、デファレンシャルギヤ5から左右に延びるドライブシャフト6L,6Rが回転して、駆動輪7L,7Rが回転することにより、車両1が後進する。
<車両の制御系>
図2は、車両1の制御系の構成を示すブロック図である。
また、車両1には、マイコンを含む構成のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)が搭載されている。マイコンには、たとえば、CPU、ROMおよびRAM、データフラッシュ(フラッシュメモリ)などが内蔵されている。車両1の各部を制御するため、車両1には、複数のECUが搭載されており、各ECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。複数のECUには、エンジンECU61、CVTECU62、ブレーキECU63およびIDSECU64が含まれる。エンジンECU61、CVTECU62、ブレーキECU63およびIDSECU64には、制御に必要な各種センサが接続されている。
エンジンECU61は、各種センサの検出信号から取得した情報および/または他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、エンジン2の始動、停止および出力調整のため、電子スロットルバルブ、インジェクタ、点火プラグおよびスタータなどを制御する。
CVTECU62は、各種センサの検出信号から取得した情報および/または他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、トルクコンバータ3および無段変速機4の各部に油圧を供給するための油圧回路に含まれるバルブを制御する。
ブレーキECU63に接続されているセンサには、ブレーキセンサ65および車速センサ66などが含まれる。
ブレーキセンサ65は、車室内に配設されたブレーキペダルの操作量に応じた検出信号を出力する。
車速センサ66は、たとえば、車両1の走行に伴って回転する磁性体からなるロータと、ロータと非接触に設けられた電磁ピックアップとを備えている。ロータが一定角度回転する度に、電磁ピックアップからパルス信号が検出信号として出力される。パルス信号の周波数は、車速に対応するので、ブレーキECU63は、車速センサ66から入力されるパルス信号の周波数を車速に換算する。
ブレーキECU63は、各種センサの検出信号から取得した情報(ブレーキペダルの操作量、車両1の車速)および/または他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、ブレーキアクチュエータ67などを制御し、車両1の姿勢が安定に保たれた状態で車両1が制動されるように、各ブレーキから車輪に付与される制動力を制御する。
車両1では、IDS制御(アイドリングストップ制御)が実行可能である。IDS制御は、エンジン2のアイドリングを抑制することにより燃費の向上を図る技術である。IDS制御に必要な情報として、IDSECU64には、ブレーキECU63から車速およびブレーキペダルの操作量などの情報が入力される。
IDS制御では、車両1の走行中に、運転者によるブレーキ操作(たとえば、ブレーキペダルの踏操作)がなされると、IDSECU64により、IDS条件(IDS条件)が成立しているか否かが繰り返し判断される。IDS条件には、ブレーキ操作が一定時間以上継続しているというブレーキ条件と、車速が0km/hよりも大きいIDS実施車速(たとえば、10km/h)以下であるという車速条件とが含まれる。IDS条件に含まれるすべての条件が成立すると、IDS条件が成立となる。IDS条件が成立すると、IDSECU64からエンジンECU61にIDS要求が出力され、エンジンECU61により、エンジン2が停止される。また、IDS条件の成立に応じて、CVTECU62により、油圧回路のバルブが制御されて、クラッチC1が解放される。これにより、車両1の減速走行中に無段変速機4のベルト25に負荷されるトルクが低減されるので、減速走行中の急制動によるベルト滑りの発生を抑制することができる。
IDS条件には、ブレーキ条件および車速条件以外に、車両1のステアリング機構(ステアリングホイール)に加えられている操舵トルクがIDS禁止トルク未満であるという操舵トルク条件、車両1に搭載されたバッテリのSOC(State Of Charge)が所定値以上であるというバッテリ条件などが含まれてもよい。
IDS制御によるエンジン2の停止中は、所定のIDS復帰条件が成立しているか否かが繰り返し判断される。IDS復帰条件には、たとえば、運転者によるブレーキ操作が解除されるという条件が含まれる。IDS復帰条件が成立すると、IDSECU64からエンジンECU61に再始動要求が出力される。この再始動要求を受けて、エンジンECU61により、エンジン2が再始動される。
<L/Uゼロ差圧制御>
図3は、IDS復帰条件の成立/非成立、ゼロ差圧制御のオン/オフ、エンジン回転数およびタービン回転数の時間変化の一例を示す図である。
トルクコンバータ3の解放側油室55および係合側油室56には、たとえば、油圧回路に含まれるロックアップコントロールバルブ(図示せず)から油圧が供給される。ロックアップコントロールバルブには、ロックアップ信号圧が入力される入力ポートが形成されており、たとえば、ロックアップ信号圧が所定値であるときには、ロックアップコントロールバルブから解放側油室55および係合側油室56に油圧が均等に供給される。ロックアップ信号圧が所定値未満であるときには、ロックアップコントロールバルブから解放側油室55に係合側油室56よりも高い油圧が供給され、ロックアップオフとなる。ロックアップ信号圧が所定値よりも大きいときには、ロックアップコントロールバルブから係合側油室56に解放側油室55よりも高い油圧が供給され、ロックアップオンとなる。
IDS復帰条件が成立すると(時刻T1)、CVTECU62により、ロックアップ信号圧を発生するソレノイドバルブが制御されて、ロックアップ信号圧が所定値にされる。これにより、ロックアップコントロールバルブから解放側油室55および係合側油室56に油圧が均等に供給されて、解放側油室55の油圧と係合側油室56の油圧との差圧がゼロにされる。
その後、エンジン2のクランキングが開始される(時刻T2)。そして、エンジン2がクランキングされながら点火プラグがスパークされることにより、エンジン2が始動すると、エンジン回転数が上昇し始める(時刻T3)。
このとき、解放側油室55の油圧と係合側油室56の油圧との差圧がゼロであるため、エンジン回転数が上昇すると、エンジン回転に伴うトルクコンバータ3のポンプインペラ52の回転により、係合側油室56のオイルに遠心油圧が発生し、その遠心油圧により、ロックアップクラッチ54がフロントカバー51に押し付けられる。これがポンプインペラ52の回転の抵抗となり、その抵抗がエンジン回転に対して引きずり方向に作用する。その結果、エンジン回転数が図3に実線で示されるように変化し、エンジン回転が図3に二点鎖線で示されるように吹き上がることが抑制される。
なお、オイルポンプ8の発生油圧が十分に上昇すると、CVTECU62により、油圧回路のバルブが制御されて、クラッチC1が係合される。また、オイルポンプ8の発生油圧が十分に上昇した時点またはその前後の適当なタイミングで、CVTECU62により、ロックアップオフとなるよう、ロックアップコントロールバルブから解放側油室55および係合側油室56に供給される油圧が制御される。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、無段変速機4が搭載された車両1を取り上げたが、本発明に係る制御装置は、有段式の自動変速機(AT:Automatic Transmission)または動力分割式無段変速機が搭載された車両1に用いることもできる。動力分割式無段変速機は、たとえば、変速比の変更により動力を無段階に変速する無段変速機構を備え、インプット軸とアウトプット軸との間で動力(トルク)を2つの経路に分岐して伝達可能な変速機である。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:車両
2:エンジン
3:トルクコンバータ
4:無段変速機(自動変速機)
61:エンジンECU(IDS制御手段)
62:CVTECU(差圧調節手段)
64:IDSECU(IDS制御手段)
C1:クラッチ(係合要素)

Claims (1)

  1. エンジンと自動変速機との間に、係合側油室の油圧と解放側油室の油圧との差圧により係合/解放されるロックアップクラッチを備えるトルクコンバータが設けられ、前記エンジンと車輪との間で動力を伝達/遮断するために油圧により係合/解放される係合要素を搭載した車両に用いられる制御装置であって、
    所定のIDS開始条件が成立したことに応じて、前記エンジンを停止させ、その停止中に所定のIDS復帰条件が成立したことに応じて、前記エンジンを再始動させるIDS制御を実行するIDS制御手段と、
    前記係合要素が解放されている状態で前記IDS復帰条件が成立した場合に、前記係合側油室の油圧と前記解放側油室の油圧との差圧を所定値以下にし、前記エンジンの再始動後に、前記ロックアップクラッチが解放されるよう、前記解放側油室の油圧を前記係合側油室の油圧よりも高い状態にする差圧調節手段とを含む、車両用制御装置。
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