JP7139058B2 - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7139058B2
JP7139058B2 JP2018186115A JP2018186115A JP7139058B2 JP 7139058 B2 JP7139058 B2 JP 7139058B2 JP 2018186115 A JP2018186115 A JP 2018186115A JP 2018186115 A JP2018186115 A JP 2018186115A JP 7139058 B2 JP7139058 B2 JP 7139058B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear ratio
vehicle
pressure
engine
target gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018186115A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020056426A (ja
Inventor
淳一 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP2018186115A priority Critical patent/JP7139058B2/ja
Publication of JP2020056426A publication Critical patent/JP2020056426A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7139058B2 publication Critical patent/JP7139058B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

本発明は、無段変速機の制御装置に関する。
車両に搭載される変速機として、ベルト式のCVT(Continuously Variable Transmission:無段変速機)が広く知られている。
ベルト式のCVTは、入力側のプライマリプーリと出力側のセカンダリプーリとに無端状のベルトが巻き掛けられた構成を有している。エンジンからの動力がプライマリプーリに入力されると、プライマリプーリからベルトに動力が伝達され、ベルトからセカンダリプーリに動力が伝達される。
プライマリプーリおよびセカンダリプーリは、いずれも、固定シーブと、固定シーブにベルトを挟んで対向配置され、その対向方向に移動可能に設けられた可動シーブとを備えている。プライマリプーリおよびセカンダリプーリの各可動シーブに供給される油圧により各可動シーブが移動して、プライマリプーリおよびセカンダリプーリの各溝幅が変わり、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに対するベルトの巻きかけ径が変化する。これにより、CVTの変速比が連続的に無段階で変化する。
変速比の制御では、たとえば、変速比の目標が設定され、その設定された目標変速比とプライマリプーリに入力される入力トルクとに応じた推力比が設定される。推力比は、セカンダリプーリの推力に対するプライマリプーリの推力の比である。その後、入力トルクおよび推力比から、プライマリプーリの推力であるプライマリ推力およびセカンダリプーリの推力であるセカンダリ推力の各指令値が求められ、さらに、プライマリ推力およびセカンダリ推力の各指令値から、プライマリプーリの可動シーブに供給される油圧であるプライマリ圧およびセカンダリプーリの可動シーブに供給される油圧であるセカンダリ圧の各指令値が設定される。そして、プライマリ圧およびセカンダリ圧の各指令値に基づいて、プライマリプーリおよびセカンダリプーリの各可動シーブに油圧を供給するバルブが制御される。
特許第6106287号公報
CVTを搭載した車両では、車両の発進性能を高める目的で、車両の停車前の減速中に変速比が最大変速比(最ロー変速比)に戻される。ところが、エンジンの動力により駆動される機械式のオイルポンプを油圧の発生源として搭載した車両では、減速に伴うエンジン回転数の低下により、停車寸前にオイルポンプの吐出可能圧が低くなりすぎて、セカンダリプーリに供給される油圧が不足し、変速比を最大変速比に戻すことができない場合がある。
本発明の目的は、車両の停車前の減速中に変速比を最大変速比に良好に戻すことができる、無段変速機の制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る無段変速機の制御装置は、エンジンと、エンジンからの動力により駆動される機械式のオイルポンプと、プライマリプーリとセカンダリプーリとに無端状のベルトが巻き掛けられた構成を有し、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに供給される油圧により変速比が変化し、その変速比でエンジンからの動力を変速する無段変速機とを搭載した車両に用いられて、無段変速機を制御する制御装置であって、無段変速機の変速比の目標である目標変速比を設定する目標変速比設定手段と、車両の減速走行時に、車両の減速度から車両の停車時刻を予測する停車時刻予測手段と、停車時刻予測手段により予測される停車時刻から現在時刻まで遡る期間を複数の区間に分割して、各区間でのオイルポンプの吐出可能圧を予測する吐出可能圧予測手段と、吐出可能圧予測手段により予測される吐出可能圧に基づいて、目標変速比設定手段により設定される目標変速比を区間ごとに補正する目標変速比補正手段とを含む。
この構成によれば、車両の減速走行時に、車両の減速度から停車時刻が予測され、その停車時刻から現在時刻まで遡る期間が複数の区間に分割されて、各区間でのオイルポンプの吐出可能圧に基づいて、目標変速比が区間ごとに補正される。これにより、車両の停車までに変速比を最大変速比に良好に戻すことができる。
吐出可能圧予測手段は、車両の減速度から推定するオイルポンプの回転数(ポンプ軸回転数)およびオイルポンプによって循環されるオイルの温度(油温)の少なくとも一方に基づいて、オイルポンプの吐出可能圧を予測してもよい。吐出可能圧は、ポンプ軸回転数や油温の変動に応じて変動するので、吐出可能圧の予測に車両の減速度や油温が考慮されることにより、吐出可能圧を精度よく予測することができる。
目標変速比補正手段は、吐出可能圧予測手段により予測される吐出可能圧からプライマリプーリに供給される油圧とセカンダリプーリに供給される油圧の差圧を予測し、その予測した差圧に基づいて、目標変速比設定手段により設定される目標変速比を区間ごとに補正してもよい。
この場合、プライマリプーリに供給される油圧が油圧センサにより検出されるか、または、推定されて、その油圧と吐出可能圧予測手段により予測される吐出可能圧との差圧がプライマリプーリに供給される油圧とセカンダリプーリに供給される油圧の差圧とされてもよい。プライマリプーリに供給される油圧が油圧センサにより検出または推定されて、その油圧が差圧の予測に用いられることにより、目標変速比の補正をオイルポンプから実際に吐出される油圧の変動に対処した補正とすることができ、変速比の制御のロバスト性を向上させることができる。
本発明によれば、車両の停車前の減速中に変速比を最大変速比に良好に戻すことができる。
車両の駆動系の構成を示すスケルトン図である。 本発明の一実施形態に係る制御系の構成を示す図である。 目標変速比補正処理の流れを示すフローチャートである。 車両の減速停車時における車速、エンジン回転数、制御油圧および変速比の時間変化の一例を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<車両の駆動系>
図1は、車両1の駆動系の構成を示すスケルトン図である。
車両1は、エンジン2を駆動源とする自動車である。エンジン2は、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンである。
エンジン2には、エンジン2の燃焼室への吸気量を調整するための電子スロットルバルブ、燃料を吸入空気に噴射するインジェクタ(燃料噴射装置)および燃焼室内に電気放電を生じさせる点火プラグなどが設けられている。また、エンジン2には、その始動のためのスタータが付随して設けられている。エンジン2の動力は、トルクコンバータ3およびベルト式のCVT(Continuously Variable Transmission:無段変速機)4を介して、デファレンシャルギヤ5に伝達され、デファレンシャルギヤ5から左右のドライブシャフト6L,6Rを介してそれぞれ左右の駆動輪7L,7Rに伝達される。
トルクコンバータ3は、ロックアップ機構付きのトルクコンバータであり、フロントカバー11、ポンプインペラ12、タービンランナ13およびロックアップクラッチ(ロックアップピストン)14を備えている。フロントカバー11には、エンジン2のクランクシャフトが接続され、フロントカバー11は、クランクシャフトと一体に回転する。ポンプインペラ12は、フロントカバー11に対するエンジン側と反対側に配置されている。ポンプインペラ12は、フロントカバー11と一体回転可能に設けられている。タービンランナ13は、フロントカバー11とポンプインペラ12との間に配置されて、フロントカバー11と共通の回転軸線を中心に回転可能に設けられている。ロックアップクラッチ14は、フロントカバー11とタービンランナ13との間に配置されている。
ロックアップクラッチ14は、ロックアップクラッチ14とフロントカバー11との間の解放側油室15の油圧とロックアップクラッチ14とポンプインペラ12との間の係合側油室16の油圧との差圧により係合/解放される。すなわち、解放側油室15の油圧が係合側油室16の油圧よりも高い状態では、その差圧により、ロックアップクラッチ14がフロントカバー11から離間し、ロックアップクラッチ14が解放されたロックアップオフ状態(解放状態)になる。係合側油室16の油圧が解放側油室15の油圧よりも高い状態では、その差圧により、ロックアップクラッチ14がフロントカバー11に押し付けられて、ロックアップクラッチ14が係合されたロックアップオン状態(締結状態)になる。
ロックアップオフ状態において、E/G出力軸が回転されると、ポンプインペラ12が回転する。ポンプインペラ12が回転すると、ポンプインペラ12からタービンランナ13に向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナ13で受けられて、タービンランナ13が回転する。このとき、トルクコンバータ3の増幅作用が生じ、タービンランナ13には、E/G出力軸の動力(トルク)よりも大きな動力が発生する。
ロックアップオン状態では、E/G出力軸が回転されると、E/G出力軸、ポンプインペラ12およびタービンランナ13が一体となって回転する。
トルクコンバータ3とCVT4との間には、オイルポンプ8が設けられている。オイルポンプ8は、機械式のオイルポンプであり、ポンプ軸は、トルクコンバータ3のポンプインペラ12と一体回転するように設けられている。これにより、エンジン2の動力によりポンプインペラ12が回転すると、オイルポンプ8のポンプ軸が回転し、オイルポンプ8から油圧が発生する。
CVT4は、トルクコンバータ3から入力される動力をデファレンシャルギヤ5に伝達する。CVT4は、インプット軸(入力軸)21、アウトプット軸(出力軸)22、ベルト伝達機構23および前後進切替機構24を備えている。
インプット軸21は、トルクコンバータ3のタービンランナ13に連結され、タービンランナ13と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
アウトプット軸22は、インプット軸21と平行に配置されている。アウトプット軸22には、出力ギヤ25が相対回転不能に支持されている。
ベルト伝達機構23には、プライマリ軸31およびセカンダリ軸32が含まれる。プライマリ軸31およびセカンダリ軸32は、それぞれインプット軸21およびアウトプット軸22と同一軸線上に配置されている。
そして、ベルト伝達機構23は、プライマリ軸31に支持されたプライマリプーリ33とセカンダリ軸32に支持されたセカンダリプーリ34とに、無端状のベルト35が巻き掛けられた構成を有している。
プライマリプーリ33は、プライマリ軸31に固定された固定シーブ41と、固定シーブ41にベルト35を挟んで対向配置され、プライマリ軸31にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持された可動シーブ42とを備えている。可動シーブ42に対して固定シーブ41と反対側には、プライマリ軸31に固定されたピストン43が設けられ、可動シーブ42とピストン43との間に、ピストン室(油室)44が形成されている。
セカンダリプーリ34は、セカンダリ軸32に対して固定された固定シーブ45と、固定シーブ45にベルト35を挟んで対向配置され、セカンダリ軸32にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持された可動シーブ46とを備えている。可動シーブ46に対して固定シーブ45と反対側には、セカンダリ軸32に固定されたピストン47が設けられ、可動シーブ46とピストン47との間に、ピストン室48が形成されている。
プライマリプーリ33の可動シーブ42の移動により、固定シーブ41と可動シーブ42との間隔である溝幅が連続的に変化する。セカンダリプーリ34の可動シーブ46の移動により、固定シーブ45と可動シーブ46との間隔である溝幅が連続的に変化する。プライマリプーリ33およびセカンダリプーリ34の各溝幅を連続的に変更することにより、プライマリプーリ33およびセカンダリプーリ34に対するベルト35の巻きかけ径を変更することができ、変速比(プーリ比)を無段階で連続的に変更することができる。
なお、図示されていないが、可動シーブ46とピストン47との間には、ベルト35に初期挟圧(初期推力)を与えるためのバイアススプリングが介在されている。バイアススプリングの弾性力により、可動シーブ46およびピストン47は、互いに離間する方向に付勢されている。
前後進切替機構24は、インプット軸21とベルト伝達機構23のプライマリ軸31との間に介装されている。前後進切替機構24は、遊星歯車機構51、クラッチC1およびブレーキB1を備えている。
遊星歯車機構51には、キャリヤ52、サンギヤ53およびリングギヤ54が含まれる。
キャリヤ52は、インプット軸21に相対回転可能に外嵌されている。キャリヤ52は、複数のピニオンギヤ55を回転可能に支持している。複数のピニオンギヤ55は、円周上に配置されている。
サンギヤ53は、インプット軸21に相対回転不能に支持されて、複数のピニオンギヤ55により取り囲まれる空間に配置されている。サンギヤ53のギヤ歯は、各ピニオンギヤ55のギヤ歯と噛合している。
リングギヤ54は、その回転軸線がプライマリ軸31の軸心と一致するように設けられている。リングギヤ54には、ベルト伝達機構23のプライマリ軸31が連結されている。リングギヤ54のギヤ歯は、複数のピニオンギヤ55を一括して取り囲むように形成され、各ピニオンギヤ55のギヤ歯と噛合している。
クラッチC1は、油圧により、キャリヤ52とサンギヤ53とを直結(一体回転可能に結合)する係合状態(オン)と、その直結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキB1は、キャリヤ52とトルクコンバータ3およびCVT4を収容するトランスミッションケースとの間に設けられ、油圧により、キャリヤ52を制動する係合状態(オン)と、キャリヤ52の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
車両1の車室内には、運転者が操作可能な位置に、シフトレバー(セレクトレバー)が配設されている。シフトレバーの可動範囲には、たとえば、P(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジションおよびD(ドライブ)ポジションがこの順に一列に並べて設けられている。
シフトレバーがPポジションに位置する状態では、クラッチC1およびブレーキB1の両方が解放され、パーキングロックギヤ(図示せず)が固定されることにより、CVT4の変速レンジの1つであるPレンジが構成される。また、シフトレバーがNポジションに位置する状態では、クラッチC1およびブレーキB1の両方が解放されて、パーキングロックギヤが固定されないことにより、CVT4の変速レンジの1つであるNレンジが構成される。クラッチC1およびブレーキB1の両方が解放された状態では、インプット軸21およびサンギヤ53が空転し、エンジン2の動力は駆動輪7L,7Rに伝達されない。
シフトレバーがDポジションに位置する状態では、ブレーキB1が係合されて、クラッチC1が解放されることにより、CVT4の変速レンジの1つである前進レンジが構成される。前進レンジでは、エンジン2の動力がインプット軸21に入力されると、キャリヤ52が静止した状態で、サンギヤ53がインプット軸21と一体に回転する。そのため、サンギヤ53の回転は、リングギヤ54に逆転かつ減速されて伝達される。これにより、リングギヤ54が回転し、ベルト伝達機構23のプライマリ軸31およびプライマリプーリ33がリングギヤ54と一体に回転する。プライマリプーリ33の回転は、ベルト35を介して、セカンダリプーリ34に伝達され、セカンダリプーリ34およびセカンダリ軸32を回転させる。そして、セカンダリ軸32と一体に、アウトプット軸22および出力ギヤ25が回転する。出力ギヤ25は、デファレンシャルギヤ5(デファレンシャルギヤ5の入力ギヤ)と噛合している。出力ギヤ25が回転すると、デファレンシャルギヤ5から左右に延びるドライブシャフト6L,6Rが回転して、駆動輪7L,7Rが回転することにより、車両1が前進する。
シフトレバーがRポジションに位置する状態では、ブレーキB1が解放されて、クラッチC1が係合されることにより、CVT4の変速レンジの1つであるRレンジが構成される。Rレンジでは、エンジン2の動力がインプット軸21に入力されると、キャリヤ52およびサンギヤ53がインプット軸21と一体に回転する。そのため、サンギヤ53の回転は、リングギヤ54に回転方向が逆転されずに伝達される。これにより、リングギヤ54が回転し、ベルト伝達機構23のプライマリ軸31およびプライマリプーリ33がリングギヤ54と一体に回転する。プライマリプーリ33の回転は、ベルト35を介して、セカンダリプーリ34に伝達され、セカンダリプーリ34およびセカンダリ軸32を回転させる。そして、セカンダリ軸32と一体に、アウトプット軸22および出力ギヤ25が回転する。出力ギヤ25が回転すると、デファレンシャルギヤ5から左右に延びるドライブシャフト6L,6Rが回転して、駆動輪7L,7Rが回転することにより、車両1が後進する。
<車両の制御系>
図2は、車両1の制御系であって、本発明の一実施形態に係る制御系の構成を示す図である。
車両1には、マイコン(マイクロコントローラユニット)を含む構成のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)91が備えられている。図2には、1つのECU91のみが示されているが、車両1には、各部を制御するため、ECU91と同様の構成を有する複数のECUが搭載されている。ECU91を含む複数のECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。
ECU91は、エンジン2の始動、停止および出力調整などのため、エンジン2に設けられた電子スロットルバルブ、インジェクタおよび点火プラグなどを制御する。また、トルクコンバータ3のロックアップ制御およびCVT4の変速制御などのため、トルクコンバータ3およびCVT4を含むユニットの各部に油圧を供給するための油圧回路92に含まれる各種のバルブを制御する。
ECU91には、その制御に必要な各種のセンサが接続されており、それらのセンサから検出信号が入力される。センサには、たとえば、エンジン2の回転(クランクシャフトの回転)に同期したパルス信号を検出信号として出力するエンジン回転センサ93と、車両1の走行に伴って回転する回転体(たとえば、アウトプット軸22)の回転に同期したパルス信号を検出信号として出力する車速センサ94と、プライマリプーリ33の可動シーブ42に供給される油圧に応じた信号を検出信号として出力する油圧センサ95とが含まれる。ECU91は、エンジン回転センサ93の検出信号からエンジン2の回転数(エンジン回転数)を算出する。また、ECU91は、車速センサ94の検出信号から車速を算出し、その車速の時間微分により車両1の車速の変化による加速度(減速度)を算出する。
<変速制御>
ECU91による変速制御では、たとえば、車両1に設けられたアクセルペダルの操作量であるアクセル開度および車両1の車速からエンジン2のトルクの目標である目標エンジントルクが設定される。その後、最適燃費線に基づいて、目標エンジントルクに応じたエンジン回転数の目標である目標エンジン回転数が設定される。さらに、車速に基づいて、目標エンジン回転数に応じたCVT4の変速比の目標である目標変速比が設定される。そして、目標変速比およびプライマリ軸31に入力される入力トルクに応じた推力比が求められる。推力比は、セカンダリプーリ34の推力に対するプライマリプーリ33の推力の比である。こうして求められた推力比および入力トルクから、ベルト変速機構33のベルト35の滑りの発生を防止するのに必要なベルト挟圧が得られるように、プライマリプーリ33の可動シーブ42に供給される油圧であるプライマリ圧およびセカンダリプーリ34の可動シーブ46に供給される油圧であるセカンダリ圧の各指令値が設定される。そして、ECU91により、各指令値に基づいて、油圧回路92に含まれるプライマリ圧およびセカンダリ圧を調節するためのバルブが制御される。
<目標変速比補正処理>
図3は、目標変速比補正処理の流れを示すフローチャートである。図4は、車両1の減速停車時における車速、エンジン回転数、制御油圧および変速比の時間変化の一例を示す図である。
運転者によるアクセルペダルの操作が解除されると、エンジン回転数が低下し始める(時刻T1)。エンジン回転数の低下に伴って、機械式のオイルポンプ8のオイルの吐出可能圧(発生油圧)が低下する。
その後、運転者によりブレーキペダルが踏まれると、車速が急減し始める(時刻T2)。これに応答して、ECU91により、目標変速比を補正するための目標変速比補正処理が実行される。
目標変速比補正処理では、まず、車両1の減速度が算出される(ステップS1)。次に、車両1の減速度から車両1が停車する時刻が予測される(ステップS2)。車両1の停車時刻は、現実の時刻に従った時刻であってもよいし、現時点を原点とする時間軸上の時刻であってもよい。
また、車両1の減速度が一定以上であるか否かが判断される(ステップS3)。ブレーキペダルが踏まれ、かつ、車両1の減速度が一定未満である状態では(ステップS3のNO)、車両1の減速度が再び算出される(ステップS1)。
車両1の減速度が一定以上である場合(ステップS3のYES)、予測された停車時刻(以下、「停車予測時刻」といいます。)T6から現在時刻T3まで遡る期間が複数の区間、たとえば3つの区間T3-T4,T4-T5,T5-T6に分割されて、各区間T3-T4,T4-T5,T5-T6の終了時刻T4,T5,T6におけるオイルポンプ8の吐出可能圧が予測される(ステップS4)。吐出可能圧は、現在のオイルポンプ8の吐出圧、車両1の減速度から推定するオイルポンプ8の回転数(ポンプ軸回転数)およびオイルポンプ8が吸入および吐出するオイルの温度(油温)などから予測(算出)することができる。
車両1の停車時にCVT4の変速比が最大変速比(最ロー変速比)とするため、車両1が一定以上の減速度で減速走行している状態では、セカンダリ圧が最大圧、つまりオイルポンプ8の吐出圧に設定され、プライマリ圧が必要最低圧に設定される。各終了時刻T4,T5,T6におけるオイルポンプ8の吐出可能圧が予測されると、その予測された吐出可能圧からプライマリ圧が減算されることにより、各終了時刻T4,T5,T6におけるプライマリ圧とセカンダリ圧との差圧が予測される(ステップS5)。プライマリ圧は、油圧センサ95によって検出される。
その後、各終了時刻T4,T5,T6における差圧の予測値から、車両1の停車時にCVT4の変速比が最大変速比となるために必要となる、各終了時刻T4,T5,T6における目標変速比の補正量が算出される(ステップS6)。車両1の減速度が大きいほど、エンジン回転数の低下が速くなり、オイルポンプ8の吐出可能圧が低下度合いが大きくなるので、補正量は、車両1の減速度が大きいほど大きな値に設定される。また、油温が高いほど、オイルの粘度が低下し、オイルポンプ8の吐出可能圧の低下度合いが大きくなるので、補正量は、油温が高いほど大きな値に設定される。
そして、開始時刻T3における目標変速比とその目標変速比に補正量を加えた値とが比較されて、現時点(今回ステップ)での目標変速比の補正、つまり開始時刻T3における目標変速比の補正が必要であるか否かが判断される(ステップS7)。目標変速比に補正量を加えた値が目標変速比よりも大きい場合、現時点での目標変速比の補正が必要であると判断されて(ステップS7のYES)、開始時刻T3における目標変速比が補正量にて補正される(ステップS8)。
その後は、車両1の減速度が新たに算出されて(ステップS1)、前述のステップS2~S8が再び実行される。
<作用効果>
以上のように、車両1の減速走行時には、車両1の減速度から停車時刻T6が予測され、その停車予測時刻T6から現在時刻T3まで遡る期間が複数の区間T3-T4,T4-T5,T5-T6に分割されて、各区間T3-T4,T4-T5,T5-T6でのオイルポンプ8の吐出可能圧に基づいて、区間T3-T4,T4-T5,T5-T6ごとの目標変速比の補正量が設定される。そして、その補正量を用いて目標変速比が補正される。これにより、車両1の停車までにCVT4の変速比を最大変速比に良好に戻すことができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、単一のECU91により、エンジン2ならびにトルクコンバータ3およびCVT4の油圧回路92が制御されるとしたが、エンジン2とトルクコンバータ3およびCVT4の油圧回路92とは、別々のECUによって制御されてもよい。
また、前述の実施形態では、CVT4を搭載した車両1を取り上げたが、本発明に係る制御装置は、そのような車両1に限らず、動力分割式無段変速機を搭載した車両に用いることもできる。動力分割式無段変速機は、たとえば、変速比の変更により動力を無段階に変速するベルト変速機構を備え、インプット軸とアウトプット軸との間で動力を2つの経路で分割して伝達可能な変速機である。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:車両
2:エンジン
4:CVT(無段変速機)
8:オイルポンプ
33:プライマリプーリ
34:セカンダリプーリ
35:ベルト
91:ECU(制御装置、目標変速比設定手段、停車時刻予測手段、吐出可能圧予測手段、目標変速比補正手段)

Claims (1)

  1. エンジンと、
    前記エンジンからの動力により駆動される機械式のオイルポンプと、
    プライマリプーリとセカンダリプーリとに無端状のベルトが巻き掛けられた構成を有し、前記プライマリプーリおよび前記セカンダリプーリに供給される油圧により変速比が変化し、その変速比で前記エンジンからの動力を変速する無段変速機と
    を搭載した車両に用いられて、前記無段変速機を制御する制御装置であって、
    前記無段変速機の変速比の目標である目標変速比を設定する目標変速比設定手段と、
    前記車両の減速走行時に、前記車両の減速度から前記車両の停車時刻を予測する停車時刻予測手段と、
    前記停車時刻予測手段により停車時刻が予測される度に、当該予測された停車時刻から現在時刻まで遡る期間を複数の区間に分割して、各区間での前記オイルポンプの吐出可能圧を予測する吐出可能圧予測手段と、
    前記吐出可能圧予測手段により予測される前記吐出可能圧に基づいて、前記目標変速比設定手段により設定される目標変速比を前記区間ごとに補正する目標変速比補正手段とを含む、制御装置。
JP2018186115A 2018-09-28 2018-09-28 無段変速機の制御装置 Active JP7139058B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018186115A JP7139058B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 無段変速機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018186115A JP7139058B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 無段変速機の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020056426A JP2020056426A (ja) 2020-04-09
JP7139058B2 true JP7139058B2 (ja) 2022-09-20

Family

ID=70106838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018186115A Active JP7139058B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 無段変速機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7139058B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003343711A (ja) 2002-05-29 2003-12-03 Toyota Motor Corp 車両用ベルト式無段変速機のベルト滑り判定装置及びそれを含む車両用ベルト式無段変速機の制御装置
WO2013128598A1 (ja) 2012-02-29 2013-09-06 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003343711A (ja) 2002-05-29 2003-12-03 Toyota Motor Corp 車両用ベルト式無段変速機のベルト滑り判定装置及びそれを含む車両用ベルト式無段変速機の制御装置
WO2013128598A1 (ja) 2012-02-29 2013-09-06 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020056426A (ja) 2020-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9765886B2 (en) Control system and control method for vehicle
JP6699937B2 (ja) 車両用制御装置
JP6794015B2 (ja) 車両用制御装置
JP7242125B2 (ja) 車両用制御装置
JP7191461B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP7139035B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP7278024B2 (ja) 変速機の制御装置
JP7139058B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP2019132353A (ja) 無段変速機の制御装置
JP2019132198A (ja) 変速機の制御装置
JP7179414B2 (ja) 車両用制御装置
JP7109858B2 (ja) 変速機の制御装置
JP6833387B2 (ja) 車両用制御装置
JP6809782B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP2019132351A (ja) 無段変速機の制御装置
JP7191470B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP7262892B2 (ja) 変速比制御装置
JP7179415B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP7330628B2 (ja) 車両用制御装置
JP7330631B2 (ja) 車両用制御装置
JP6968502B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP2018017298A (ja) 車両用制御装置
JP6987444B2 (ja) 車両用制御装置
JP6961293B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP7061836B2 (ja) 変速機の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210728

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220627

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220906

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7139058

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150