JP6983405B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は加熱調理器に関する。
バーナを備えるコンロにおいて、使用者の音声命令を認識しそれに従った制御を行うことは、例えば他の作業中で手が離せない場合や、手が汚れていて操作しづらい場合等に有効である。特許文献1に記載の音信号制御式コンロは、制御ユニットに音信号制御ユニットを付設する。音信号制御ユニットは、加熱器の所定の作動に対応した少なくとも1個の制御用音信号を格納したメモリと、音信号入力部と、入力された音信号を認識する音信号認識部と、認識した音信号をメモリ内の制御用音信号と照合する音信号照合部とから構成する。音信号が入力された時、音信号照合部での照合で音信号認識部が認識した音信号と格納された音信号とが一致した時、その音信号に対応して制御ユニットがバーナの作動を制御する。なお、メモリに格納された音信号に対して、音信号認識部が認識した音信号が一致したか否かの判断は、例えば、これら二つの音信号の一致率を算出し、算出した一致率が閾値を超えた場合に、音信号が一致したと判断するのが一般的である。音信号認識部が認識した音信号と、メモリに格納された音信号とが一致しなければ、制御ユニットはその音信号に対応する動作を実行しない。
特許第4313495号公報
使用者が緊急性の高い消火指示を音声で入力する際に、例えば使用者の発音が悪く、音声のうち一部の音が認識され難いような場合、メモリに格納された音信号との一致率が閾値を超えないため、バーナを速やかに消火させることができない可能性があった。
本発明の目的は、音声による消火指示をより確実に認識できる加熱調理器を提供することである。
請求項1に係る加熱調理器は、選択可能な操作指示を音声情報で示した音響モデルデータを記憶する記憶手段と、外部から入力された音声指示の音声データと、前記記憶手段に記憶された前記音響モデルデータとの一致率を算出する算出手段と、前記算出手段が算出した前記一致率が閾値を超えた場合に、前記音声指示を認識したと判断する判断手段とを備えた加熱調理器において、前記判断手段が、加熱源の消火を音声で指示する前記音声指示である消火指示を認識する際の第一閾値は、前記消火指示以外の前記音声指示を認識する際の第二閾値よりも低いことを特徴とする。
請求項1に係る加熱調理器によれば、音声指示を入力するに際し、雑音による誤操作を防止する為、加熱調理器は、音響モデルデータとの一致率を算出し、その一致率が閾値を超えた場合のみ音声指示を認識したと判断する。このような加熱調理器において、消火指示の認識を判断する際の第一閾値は、消火指示以外の音声指示を認識する際の第二閾値よりも低く設定されている。これにより、他の音声指示に比べて緊急性の高い消火指示をより確実に認識できるので、緊急時にロスなく対応できる。なお、操作指示とは、加熱調理器を操作する為の指示であり、音声指示は、操作指示に対応する音声の指示である。
コンロ1の斜視図である。 コンロ1の電気的構成を示すブロック図である。 音声指示「火力大」を音声認識する際の概念図である。 閾値テーブル741の概念図である。 音声操作制御処理のフローチャートである。 図5の続きを示すフローチャートである。 音声認識処理のフローチャートである。 音声指示を入力したときの状態遷移図の一例である。 表示部22に説明画面101が表示された状態を示す図である。 表示部22に説明画面102が表示された状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。以下に記載されている装置の構造、フローチャートなどは、特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。以下説明は、図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。
図1を参照し、コンロ1の構造を説明する。コンロ1は、ビルトインコンロである。コンロ1の上面には、天板3が設置される。天板3において、右手前には右コンロバーナ4、左手前には左コンロバーナ6、中央奥側には奥コンロバーナ5が設けられる。各コンロバーナ4〜6の中央には、鍋底に当接して調理鍋の温度を検出するセンサ組立20が設けられる。センサ組立20は、上下方向に出退可能に設けられ、サーミスタ40(図2参照)を格納する。コンロバーナ4〜6の近傍には、失火を検出する為の熱電対50(図2参照)、点火する為のイグナイタ60(図2参照)が設けられる。天板3の後方部には、コンロ1内に設置されたグリル庫(図示略)の排気口7が設けられる。天板3の上面手前側の略中央部には、矩形状の表示部22が設けられる。表示部22は例えば液晶である。表示部22には、コンロ1の操作画面(図示略)の他、後述する音声操作時における説明画面101〜104(図8〜図11参照)等が表示される。
コンロ1の前面の略中央には、グリル扉8が設けられる。グリル扉8は手前側に移動可能に支持され、コンロ1内部に設けられるグリル庫(図示略)の前側の開口部を開閉する。グリル庫内には、グリルバーナ(図示略)が設けられる。グリルバーナの近傍にも、熱電対50とイグナイタ60が設けられる。グリルバーナは、例えば上火バーナと下火バーナを備えるとよい。グリル扉8の右側の領域には、右側から左側に向かって順に、正面視円形状の操作ボタン11〜13が横一列に並んで設けられる。グリル扉8の左側の領域にも、操作ボタン11〜13と同一高さ位置に、同一円形状の操作ボタン14が設けられる。
操作ボタン11は右コンロバーナ4、操作ボタン12は奥コンロバーナ5、操作ボタン13は左コンロバーナ6、操作ボタン14はグリルバーナを、点火及び消火する為に押下される。操作ボタン11〜14は、対応するバーナの消火時、コンロ1の前面とほぼ面一の状態である(図1参照)。点火の為に押下されると、後述する制御回路70によって、対応するバーナへの点火処理が実行され、公知のプッシュ・プッシュ機構(図示略)によって、操作ボタン11〜14は、コンロ1前面から前方に向けて略円柱状に突出し、該突出した状態で回動操作が可能となる。操作ボタン11〜14を回動操作すると、制御回路70によって、回動操作量に応じたガス量になるように、対応するバーナへのガス供給量が調整される。
コンロ1の内部には、4つのガス量調節機構30(図2参照)が設けられる。ガス量調節機構30は、対応するコンロバーナ4〜6、及びグリルバーナへのガス供給量を調整する。ガス量調節機構30は、弁機構部31とモータ32を備える。弁機構部31は、例えばガス流路を流れるガス量を調整するニードル弁や電磁弁等の各種弁を備える。モータ32は、弁機構部31の弁を駆動し、ガス流路を流れるガス流量が調整される。モータ32の駆動は、制御回路70によって制御される。
操作ボタン11〜14を押し込んで手前に突出させると、制御回路70は、ガス量調節機構30のモータ32に通電する。これにより、弁機構部31が駆動され、ガス流路が開放されることで、対応するバーナにガスが供給される。そして、操作ボタン11〜14の回転方向と回転角度に応じて、制御回路70は、モータ32を正逆方向に回転し、弁機構部31における弁の開度を調節する。これにより、ガス流路を流れるガス量が調節されることで、対応するバーナの火力が調節される。また、操作ボタン11〜14をコンロ1内部に押し込んで収容させると、制御回路70は、モータ32を逆回転させる。これにより、弁機構部31の弁は逆向きに駆動され、ガス流路が閉じられることで、対応するバーナへのガスの供給が遮断される。
操作ボタン11の直上には、電源ボタン25が設けられる。操作ボタン14の左斜め上方には、コンロ1前面のパネルを貫通する穴17が設けられ、その穴17に対して、マイク76がコンロ1内部から臨むようにして設けられる。本実施形態のコンロ1は、音声操作機能を有する。音声操作機能とは、使用者の音声指示をマイク76で受け付け、音声認識を行うことによって音声指示の内容を特定し、音声指示が対象とするバーナの火力操作を可能とする機能である。音声指示とは、例えば、バーナの火力操作、火力操作を行うバーナの場所の指定等を、コンロ1に対して音声で行う操作指示である。なお、音声操作機能を実行する為の音声操作制御処理(図5〜図7参照)については後述する。また、本実施形態は、説明の便宜上、右コンロバーナ4、左コンロバーナ6、奥コンロバーナ5、グリルバーナを夫々、右コンロ4、左コンロ6、奥コンロ5、グリルと呼ぶことがある。
図2を参照し、コンロ1の電気的構成を説明する。コンロ1は、制御回路70を備える。制御回路70は、CPU71、ROM72、RAM73、不揮発性メモリ74等を備える。CPU71は、コンロ1の各種動作を統括制御する。ROM72は、音声操作制御プログラム等の各種プログラムを記憶する。音声操作制御プログラムは、後述する音声操作制御処理(図3,図4参照)を実行するものである。RAM73は、各種情報を一時的に記憶する。不揮発性メモリ74は、温調制御の為の各種パラメータの他、バーナ火力情報、音響モデルデータ、閾値テーブル741(図3参照)等の各種データを記憶する。バーナ火力情報とは、モータ32の出力軸の回転角度とバーナ火力とを対応づけた情報である。本実施形態では、例えば火力小から大までを1〜10の10段階に分け、夫々の段階に対してモータ32の回転角度を割り当てている。これにより、CPU71は、モータ32の出力軸の回転角度に基づき、対応するバーナ火力を特定できる。なお、音響モデルデータ、閾値テーブル741については後述する。
制御回路70には、電源回路81、サーミスタ入力回路82、熱電対入力回路83、イグナイタ回路84、操作パネル24、モータ制御回路85、音声入力回路86、音声出力回路87、ブザー回路88、表示制御回路89、センサ19等が電気的に各々接続される。使用者によって電源ボタン25が押下されると、電源回路81は、電源23から供給される交流(例えば100V)を直流(例えば5V)に降圧して整流し、各種回路に電力を供給する。故にコンロ1の電源はオンする。使用者によって電源ボタン25が再押下されると、電源回路81は、各種回路への電力供給を遮断する。故にコンロ1の電源はオフする。
サーミスタ入力回路82は、各バーナに設けられたセンサ組立20に格納するサーミスタ40からの検出信号を、制御回路70に入力する。熱電対入力回路83は、熱電対50からの検出値(熱起電力に対応する信号)を、制御回路70に入力する。イグナイタ回路84は、CPU71からの制御信号に基づき、対応するバーナのイグナイタ60を駆動する。操作パネル24は、コンロ1の前面パネルの右下部分に収容され、該部分を押し込むことによって手前側に引き出される。操作パネル24は、使用者によるタイマ設定、調理メニューに応じた火力制御の選択等の入力等を受け付け、該入力信号を制御回路70に入力する。モータ制御回路85は、CPU71からの制御信号に基づき、4つのガス量調節機構30のモータ32の駆動を制御する。
音声入力回路86は、マイク76で集音された音声のアナログ信号をデジタル信号に変換し、制御回路70に入力する。音声出力回路87は、CPU71からの制御信号に基づき、音声のデジタル信号をアナログ信号に変換し、スピーカ77に出力する。ブザー回路88は、CPU71の制御信号に基づき、圧電ブザー78を駆動する。表示制御回路89は、CPU71からの制御信号に基づき、表示部22に各種画面を表示する。センサ19は、操作ボタン11〜14の夫々に設けられ、操作ボタン11〜14の回転方向と回転角度を検出し、該検出信号を制御回路70に入力する。CPU71は、センサ19からの検出信号に基づき、操作ボタン11〜14の回転方向と回転角度に対応するように、モータ32の出力軸を回転させ、弁機構部31を駆動させる。これにより、ガス流路を流れるガス量が調節され、対応するバーナの火力が調節される。
ガス量調節機構30には、ポジションメータ35が設けられる。ポジションメータ35は、モータ32の出力軸の回転角度を検出し、該検出信号を制御回路70に入力する。CPU71は、ポジションメータ35からの検出信号に基づき、モータ32の出力軸の回転角度を認識できるので、不揮発性メモリ74に記憶するバーナ火力情報を参照することで、対応するバーナ火力を特定できる。なお、コンロ1は、外部装置と無線又は有線で通信可能な通信部を備えてもよい。その場合、コンロ1は通信部を介して、外部装置から種々のプログラムやデータを受け取ることができ、例えば、制御内容を更新することができる。
コンロ1の音声認識の原理を簡単に説明する。音声認識は、周知の音声認識技術を用いることができ、例えば不揮発性メモリ74に記憶する「音響モデルデータ」と、入力された音声指示の音声情報(例えば、波形データ)とのマッチング(照合)で行うとよい。「音響モデルデータ」とは、平均的な発音データを基に作られた音の波形に対し、音素と呼ばれる要素への切り分けを行った上で、夫々が「あ」「い」「う」等の母音や、「k」「s」「t」などの子音のうち、どの特徴量を持つかを識別する為のモデルデータである。不揮発性メモリ74には、コンロ1を操作する為に使用者が選択可能な操作指示を、それぞれ音声波形で示した複数の音響モデルデータが記憶されている。なお、マッチングには、例えば「HMM(Hidden Markov Model)」と呼ばれる理論を用いるとよい。マッチングは通常10〜20ミリ秒の単位で、単語の先頭から順次行うのがよい。
図3を参照し、音声認識の一例を説明する。音声認識は、後述する音声認識処理(図7参照)の中で実行される。ここでは、使用者から「火力大」の音声指示がマイク76に入力された場合を想定して説明する。「火力大」の音声指示が入力されると、CPU71は、入力された音声指示の音声データを波形データに変換する。CPU71は「火力大」の波形データと、不揮発性メモリ74に記憶する音響モデルデータとのマッチングを行う。「火力大」の音響モデルデータとのマッチングを行う場合、「火力大」の音響モデルデータは、例えば「か」、「りょ」、「く」、「だ」、「い」の5つの音素データに分離される。音素データには、夫々の音に応じた特徴量が定められている。一方、入力して変換された音声指示の波形データも、その時間変化に基づき5つの音素データに分離される。CPU71は音素データ毎に、音声指示の波形データと、音響モデルデータとのマッチングを行い、一致率を算出する。
図3には、一致率について、(1)と(2)の2つの例が図示されている。(1)の例では、「か」、「りょ」、「く」、「だ」、「い」の音素データ毎の一致率は、75%、85%、95%、70%、85%であり、全体平均は82%である。一方、(2)の例では、73%、82%、62%、74%、75%であり、全体平均は73%である。全体平均は、入力された音声指示の全体の一致率とみなせばよい。CPU71は、不揮発性メモリ74に記憶された「火力大」に対応する閾値を読込み、(1)と(2)の夫々の一致率を閾値と比較する。
一致率が閾値を超えている場合、CPU71は、音声指示の波形データは、音響モデルデータと一致すると判定し、音声指示を認識したと判断する。一致率が閾値以下の場合、CPU71は、音声指示の波形データは、音響モデルデータと一致しないと判定し、音声指示を認識できなかったと判断する。例えば、「火力大」の閾値=80%の場合、(1)の例では一致すると判定し、(2)の例では一致しないと判定する。このような方法を用いることで、CPU71は音声指示を認識できる。なお、音声認識方法は、これ以外の方法でもよい。
図4を参照し、閾値テーブル741を説明する。閾値テーブル741は、音声指示ごとに閾値を夫々設定する。コンロ1に入力可能な音声指示は、例えば、「火力大」「火力中」「火力小」「消火」「音声操作開始」「音声操作終了」「右コンロ」「奥コンロ」「左コンロ」「グリル」の10種類である。閾値が高ければ高いほど、音響モデルデータとの高度な一致が要求されるので、明確且つ正しい発音でコンロ1に入力しなければ、音声指示は認識され難い。それ故、外部からの雑音を誤認識するのを防止できる。一方、閾値が低ければ低いほど、音響モデルデータとの高度な一致は要求されないので、音響モデルデータに対して多少のズレがあっても、音声指示を認識させ易くすることが可能である。
本実施形態では、「消火」以外の音声指示の閾値は、一律80%(本発明の「第一閾値」に相当)に設定され、「消火」の閾値のみ他の音声指示の閾値よりも低い60%(本発明の「第二閾値」に相当)に設定されている。「消火」の閾値を低くすることで、他の音声指示に比べて緊急性の高い「消火」の音声指示をより確実に認識できるので、緊急時にロスなく対応できる。なお、閾値は、全ての音声指示において同じ値であってもよいし、音声指示ごとに変えてもよい。好ましくは、「消火」の音声指示の閾値は、他の音声指示の閾値よりも低い値に設定するのがよい。なお、不揮発性メモリ74には、少なくも上記10種類の音声指示に対応する10種類の音響モデルデータが記憶されている。
図5〜図7を参照し、音声操作制御処理を説明する。使用者がコンロ1の電源ボタン25を押下し、電源回路81から制御回路70に電力が供給されると、CPU71はROM72から音声操作制御プログラムを読込み、本処理を実行する。
図5に示すように、CPU71は初期設定を行う(S1)。初期設定では、CPU71は、各種処理に必要な設定値の初期化を行い、例えば、RAM73に記憶する後述する認識失敗回数kを0に初期化する。CPU71は、右コンロ4、左コンロ6、奥コンロ5、グリルのうち、何れかのバーナが点火されたか否か判断する(S2)。何れかのバーナが点火されるまで(S2:NO)、CPU71はS2に戻って待機する。何れかのバーナが点火された場合(S2:YES)、CPU71は熱電対50からの検出信号に基づき、点火されたバーナを特定し(S3)、点火中のバーナの情報を、点火バーナ情報としてRAM73に記憶する。CPU71は点火案内の音声を出力する(S4)。例えば、右コンロ4が点火された場合、「右コンロが点火されました。」という音声を、スピーカ77から出力する。これ以後、別のバーナが点火されて、複数のバーナが点火状態となる場合も、CPU71は、熱電対50からの検出信号に基づき、点火されたバーナを特定し、点火バーナ情報としてRAM73に記憶する。
CPU71は、使用者に音声操作の開始方法を知らせる為、音声操作の開始方法の説明の音声を、スピーカ77から出力する(S5)。CPU71は例えば、「音声操作を開始するには、"音声操作開始"と話しかけて下さい。」という音声を、スピーカ77から出力する。これを聞いた使用者は、マイク76に向かって「音声操作開始」と話しかける。CPU71は、使用者からの「音声操作開始」の音声指示を認識する為、音声認識処理を実行する(S6)。
図7を参照し、音声認識処理を説明する。CPU71は、マイク76により音声入力があったか判断する(S41)。音声入力があるまでは(S41:NO)、CPU71はS41に戻って待機する。音声入力があった場合(S41:YES)、CPU71は入力された音声のアナログデータを波形データに変換する(S42)。変換した波形データは、RAM73に一旦記憶する。CPU71は、不揮発性メモリ74に記憶された音響モデルデータを順次読込み(S43)、RAM73に記憶した波形データとのマッチングを行い、一致率を夫々算出する(S44)。なお、マッチング方法と一致率の算出方法については、上記の通りである。算出した一致率は、RAM73に一旦記憶する。CPU71は、不揮発性メモリ74に記憶する閾値テーブル741(図4参照)より、マッチングを行った音声指示に対応する閾値を読み込む(S45)。
CPU71は、RAM73に記憶する認識失敗回数が3以上か否か判断する(S46)。認識失敗回数kとは、同一の音声指示について認識を失敗した回数である。認識失敗回数kが3未満である場合(S46:NO)、CPU71は、マッチングを行った音響モデルデータの中で、一致率が閾値を超える音響モデルデータが有るか判断する(S48)。一致率が閾値を超える音響モデルデータが有る場合(S48:YES)、CPU71は、その音響モデルデータに対応する音声指示の認識に成功したと判定する(S49)。なお、一致率が閾値を超える音響モデルデータが複数有る場合は、その中で最も一致率が高い音響モデルデータに対応する音声指示の認識に成功したと判定すればよい。
CPU71は、使用者からの「音声操作開始」の認識に成功した場合(S48:YES、S49)、認識を成功した音声指示の情報を、音声認識情報として、RAM73に記憶する(S50)。CPU71はRAM73に記憶する認識失敗回数kを0に初期化し(S51)、全てのバーナ火力が1に変更中か否か判断する(S52)。全てのバーナ火力が1に変更中では無いので(S51:NO)、CPU71は、音声認識処理を終了し、図5のS7の処理に移行する。
一方、CPU71は、外部の雑音、使用者の訛り、発音の強弱等によって、一致率が閾値を超えない場合がある。この場合(S48:NO)、CPU71は、音声指示の認識失敗と判断し(S54)、例えば、「認識できませんでした。」という音声を、スピーカ77から出力することで、エラー報知を行う(S55)。なお、エラー報知は、表示部22にエラー表示を行うことで行ってもよい。CPU71は、RAM73に記憶する認識失敗回数kに1加算し(S56)、1加算後の認識失敗回数kが4以上か否か判断する(S57)。認識失敗回数kが4未満の場合(S57:NO)、CPU71は、S41に戻り、使用者からの音声指示を再度受け付ける。
エラー報知を受けた使用者は、音声指示が認識されなかったことが分かるので、音声指示の認識が成功するまで、同一の音声指示を繰り返し入力する。「音声操作開始」の認識が2回目で成功した場合(S48:YES、S49)、CPU71は、RAM73に音声認識情報を記憶し(S50)、認識失敗回数kを0に初期化する(S51)。全てのバーナ火力が1に変更中ではないので(S52:NO)、CPU71は、音声認識処理を終了し、図5のS7の処理に移行する。
一方、「音声操作開始」の認識を3回連続して失敗した場合、音声が繰り返し入力されていることから、その音声が雑音である可能性は低い。即ち、認識失敗の原因は、使用者の発音の訛り、発音の強弱、スピード等による可能性が高い。この場合、使用者は正しい発音で音声指示を入力しているつもりでも、マッチングの一致率は閾値を超えないので、いつまで経っても音声指示が認識されない。音声指示を繰り返し入力しても認識されなければ、使用者はストレスを感じる可能性がある。
そこで、CPU71は、この使用者のストレスを軽減する為、一致率を判定する為に用いる閾値を、現在の値よりも10%下げる(S47)。「音声操作開始」の閾値は80%であるので、70%に変更する。変更した閾値は、RAM73に記憶する。これにより、「音声操作開始」の音声指示は、通常時に比べて認識され易くなる。閾値を下げた結果、一致率が閾値を超えた場合(S48:YES)、CPU71は、「音声操作開始」の認識に成功できる(S49)。これにより、コンロ1は、繰り返し音声指示を入力しても認識されないことによる使用者のストレスを軽減できる。CPU71は、「音声操作開始」の情報を、音声認識情報としてRAM73に記憶し(S50)、認識失敗回数kを0に初期化する(S51)。全てのバーナ火力が1に変更中ではないので(S52:NO)、CPU71は、音声認識処理を終了し、図5のS7の処理に移行する。
一方、認識失敗回数kが3で閾値を下げても(S46:YES、S47)、一致率が閾値を超えない場合(S48:NO)、音声指示の認識は失敗であるので(S54)、CPU71はエラー報知を行い(S55)、認識失敗回数kに1加算する(S56)。この場合、認識失敗回数k=4となり、閾値を下げても音声指示が認識されないことから、使用者は間違った音声指示で入力している可能性が高い。そこで、CPU71は、使用者に正しい音声指示を再認識させる為、入力可能な音声指示の再報知を行う(S58)。再報知の一例として、例えば、S5のガイド音声と同じように、「音声操作を開始するには、"音声操作開始"と話しかけて下さい。」という音声を、スピーカ77から出力するとよい。これにより、使用者は、正しい音声指示を再確認できるので、正しい音声指示で入力を再度試みることができる。
ここで、コンロ1では、バーナが点火していても、音声指示が認識されない状態が続いているので、火力を一旦弱める為に、CPU71は、現在点火中のバーナと、夫々のバーナ火力を特定し、元火力情報としてRAM73に一旦記憶した上で(S59)、現在点火中の全てのバーナ火力を1に変更する(S60)。なお、バーナ火力は、点火中のバーナに対応するガス量調節機構30のモータ32の回転角度を求め、不揮発性メモリ74に記憶するバーナ火力情報を参照して特定すればよい。これにより、音声指示が認識されるまで、ひとまず火力が弱められるので、コンロ1の安全性を向上できる。使用者が正しい音声指示を再確認できたことから、CPU71は、認識失敗回数kを0に初期化し(S61)、S41に戻って、使用者からの音声指示を再度受け付ける。
そして、使用者から再度入力された音声指示のマッチングを行った結果、一致率が閾値を超える音響モデルデータが有った場合(S48:YES)、CPU71は音声指示の認識は成功したと判定する(S49)。CPU71は、「音声操作開始」の情報を、音声認識情報としてRAM73に記憶し(S50)、認識失敗回数kを0に初期化する(S51)。そして、S59の処理で、全てのバーナ火力が1に変更中であるので(S52:YES)、CPU71は、RAM73に記憶した元火力情報に基づき、バーナ火力を元火力に復帰させ(S53)、音声認識処理を終了し、図5のS7の処理に移行する。
図5に戻り、音声認識処理(S6)を終了すると、CPU71は、RAM73に記憶する音声認識情報に従って音声操作を開始すると共に、例えば、「音声操作を開始します。」という音声操作開始案内を、スピーカ77から出力する(S7)。これにより、使用者は、コンロ1において音声操作が開始されたことを認識できる。CPU71は、現在点火中のバーナに基づき、現在受付可能な火力操作を決定する(S8)。なお、本実施形態では、右コンロ4、奥コンロ5、左コンロ6、グリルの夫々で選択可能な火力操作は、「火力大」、「火力中」、「火力小」、「消火」の4種類であるが、バーナ毎に変えてもよい。
ここで、図8に示す状態Aを想定する。状態Aでは、左コンロ6、奥コンロ5、グリルが点火されている。それ故、CPU71は、現在受付可能な火力操作として、「火力大」、「火力中」、「火力小」、「消火」に決定すればよい。CPU71は、決定した現在受付可能な火力操作の情報を、RAM73に記憶する。CPU71は、RAM73に記憶する現在受付可能な火力操作の情報に基づき、使用者に対し、コンロ1で現在受付可能な項目の選択肢を知らせる為のガイド音声を作成し、スピーカ77から出力する(S9)。ガイド音声として、例えば、「火力大、火力中、火力小、消火、音声操作終了の中から希望する操作を一つ選び、音声指示をして下さい。」という音声を出力する。なお、現在受付可能な項目の中には、現在受付可能な火力操作に加え、「音声操作終了」が含まれるので、途中で音声操作から手動操作に切替えたい場合等に便利である。
これと同時に、CPU71は、表示部22に、説明画面101(図9参照)を表示する(S10)。説明画面101には、出力したガイド音声と同じ内容が表示される。これにより、使用者は、現在受付可能な項目を、音声と表示の両方で認識できるので、音声指示の単語を明確に認識できる。特に料理中は、例えば食材をフライパン等で炒めるときの油の音、換気扇の音、調理器具同士が当たったときの音等、様々な要因の雑音があるので、スピーカ77からのガイド音声だけでは、聞き逃しがあったり、聞いても後に忘れてしまう可能性がある。本実施形態では、ガイド音声をスピーカ77から出力すると共に、表示部22に説明画面101を表示するので、仮にガイド音声で出力された説明を聞き逃してしまった場合でも、表示部22に表示された説明画面101で確認できる。さらに、現在受付可能な項目の単語を、説明画面101で明確に表示できるので、使用者は、コンロ1に対して正確な単語で発話できる。それ故、音声指示の誤認識の可能性を低減できる。また、使用者が間違った単語で音声指示を入力してしまうのを防止できる。
ガイド音声を聞いた使用者は、認識した項目の中から、点火中のバーナに対して行いたい一つの操作を選び、コンロ1に対して話しかける。CPU71は、図6と同じ上記の音声認識処理を実行する(S11)。音声認識処理では上記と同様に、CPU71は、使用者から入力された火力操作の音声指示を受け付け、音響モデルデータとのマッチングを行うことによって一致率を算出し、算出した一致率と閾値に基づき、音声指示の認識の成功と失敗を判定する。
例えば、図8に示す状態Aで、左コンロ6のバーナ火力を大にする場合を想定する。なお、本実施形態では、バーナ火力を10段階で切替え可能であるので、例えば、「火力大」は、バーナ火力を9に変更する音声指示であり、「火力中」は、バーナ火力を5に変更する音声指示であり、「火力小」は、バーナ火力を2に変更する音声指示である。
図3,図7に示すように、CPU71は、使用者から「火力大」の音声指示を受け付けると(S41)、「火力大」の音声データを波形データに変換し(S42)、変換した波形データを音素データ毎に切り分ける。CPU71は、不揮発性メモリ74に記憶する音響モデルデータを順次読込み(S43)、RAM73に記憶した波形データとのマッチングを行い、一致率を算出する(S44)。CPU71は閾値を閾値テーブル741から読み込み(S45)、一致率を閾値と比較する(S46:NO、S48)。図3に示すように、「火力大」の音響モデルデータとのマッチングにおいて、音素データの夫々の一致率が(2)であった場合、全体平均は73%であるので、閾値である80%よりも低い。それ故、音声指示の認識は失敗であるので(S48:NO、S51)、CPU71は、使用者からの音声指示を再度受け付け、音声指示の認識を再度試みる(S41〜S45)。
そして、仮に音声認識を3回連続して失敗した場合(S46:YES)、その音声が雑音である可能性が低いことから、使用者からの音声指示を認識し易くする為、CPU71は、「火力大」の閾値を、現在の値よりも10%下げる(S47)。「火力大」の閾値は80%から70%に変更される。変更した閾値は、RAM73に一旦記憶する。閾値が70%に下がった結果、(2)の一致率は、閾値を超えるので(S48:YES)、CPU71は、「火力大」の認識に成功したと判定する(S49)。これにより、コンロ1は、繰り返し音声指示を入力しても認識されないことによる使用者のストレスを軽減できる。CPU71は、認識を成功した「火力大」の情報を、音声認識情報としてRAM73に記憶し、図5のS12の処理に移行する。
図5に戻り、CPU71は、RAM73に記憶された音声認識情報に基づき、認識を成功した音声指示は「音声操作終了」であるか否か判断する(S12)。音声指示が「音声操作終了」であった場合(S12:YES)、CPU71は、音声操作を終了すると共に、「音声操作を終了しました。」という音声を、スピーカ77から出力し(S13)、S5の処理に戻る。これにより、使用者は、音声操作が終了したことを認識できる。
認識を成功した音声指示は「火力大」であるので(S12:NO)、図6に示すように、CPU71は、現在点火中のバーナは一つか否か判断する(S20)。図8に示す状態Aでは、3つのバーナ(左コンロ6、奥コンロ5、グリル)が点火中であるので(S20:NO)、受け付けた火力操作が、3つの点火中のバーナのうち、どの場所のバーナを対象としているのか不明である。それ故、CPU71は、火力操作の対象であるバーナの場所を音声指示で特定する必要がある。そこで、CPU71は、現在点火中のバーナと、夫々のバーナ火力を特定し、元火力情報としてRAM73に一旦記憶する(S21)。
状態Aでは、左コンロ6の火力は3、奥コンロ5の火力は3、グリルの火力は8である。そして、CPU71は、点火中である左コンロ6、奥コンロ5、グリルの夫々のガス量調節機構30のモータ32を駆動し、弁機構部31を駆動することで、状態Bのように、3つの点火中である左コンロ6、奥コンロ5、グリルのバーナ火力を一旦全て1に変更し、火力を最小に切替える(S22)。これにより、「火力大」を実行する対象バーナの場所が特定されるまでは、ひとまず火力が弱められるので、火力を弱める等の早急に行う必要がある場合等にも十分対応できる。
続いて、CPU71は、現在点火中のバーナに基づき、先に受け付けた火力操作を受付可能な場所を抽出する(S23)。火力操作を受付可能な場所は、点火中である奥コンロ5、左コンロ6、グリルである。そこで、CPU71は、使用者に火力操作の場所を音声指示で特定させる為、コンロ1で受付可能な項目の選択肢を知らせる為のガイド音声を作成し、スピーカ77から出力する(S24)。ガイド音声として、例えば、「左コンロ、奥コンロ、グリル、消火、音声操作終了の中から一つを選び、音声指示をして下さい。」という音声を出力する。これと同時に、CPU71は、表示部22に説明画面102(図10参照)を表示する(S25)。説明画面102には、出力したガイド音声と同じ内容が表示される。
使用者は、音声と表示で知らされた場所の中から、音声指示で指定した火力操作を行うバーナの場所を選び、コンロ1に対して話しかける。使用者は、コンロ1に向かって「左コンロ」と話しかける。CPU71は、音声認識処理を実行する(S26)。音声認識処理は、図6と同じである。音声認識処理では、上記と同様に、使用者から入力された火力操作を行う場所の音声指示を受け付け、音響モデルデータとのマッチングを行うことによって一致率を算出し、算出した一致率と閾値に基づき、音声指示の認識の成功と失敗を判定する。そして、使用者から受け付けた「左コンロ」の認識を成功した場合(S48:YES、S49)、CPU71は、認識を成功した「左コンロ」の情報を、音声認識情報としてRAM73に記憶する(S50)。CPU71は、音声認識処理を終了する(S51、S52:NO)。
図6に戻り、CPU71は、認識した音声指示は「音声操作終了」であるか否か判断する(S27)。音声指示が「音声操作終了」であった場合(S27:YES)、CPU71は、図5のS5に進み、音声操作を終了する共に、「音声操作を終了しました。」という音声を、スピーカ77から出力する(S34)。CPU71は、S5の処理に戻る。これにより、使用者は、音声操作が終了したことを認識できる。
認識を成功した音声指示は「左コンロ」であるので(S27:NO)、CPU71は、左コンロ6を対象バーナに決定する(S28)。対象バーナとは、先に受け付けた火力操作を行う対象のバーナである。CPU71は、左コンロ6を火力大に変更する内容の実行操作音声を作成し、スピーカ77から出力する(S29)。CPU71は、例えば「左コンロを火力大に変更します。」という実行操作音声を出力する。これにより、使用者は、左コンロ6のバーナ火力が大に変更されることを認識できる。
実行操作音声を出力した後、CPU71は対象バーナである左コンロ6に対し、認識に成功した火力操作である「火力大」を実行する(S30)。これにより、状態Cのように、左コンロ6のバーナ火力は、火力1から9に変更される。さらに、これと同時に、又はこれに少し遅れて、CPU71は、対象バーナ以外のバーナ火力を、RAM73に記憶する元火力情報を参照し、元火力に復帰させる(S31)。対象バーナ以外のバーナは、奥コンロ5とグリルである。これにより、状態Cのように、奥コンロ5のバーナ火力は1から元火力である3に復帰し、グリルのバーナ火力は1から元火力である8に復帰する。このように、複数のバーナが点火状態であっても、使用者の音声指示で、特定のバーナのみを正しく安全に操作できる。また、本実施形態では、火力操作が実行される前に、実行操作音声が出力されるので、使用者はこれから火力が切り替わるのを事前に認識できるので、火力が不意に切り替わるのを防止できる。
次いで、CPU71は点火中のバーナが有るか否か判断する(S32)。点火中のバーナが有る場合(S32:YES)、CPU71は、図5のS8に戻り、現在点火中のバーナについて、上記処理を繰り返す。一方、コンロ1のバーナが全て消火されている場合(S32:NO)、CPU71は、音声操作を終了し、音声操作終了の音声をスピーカ77から出力する(S33)。CPU71は、図5のS2に戻り、再びバーナが点火されるのを監視し、上記処理を繰り返す。
なお、図6のS20の処理において、点火中のバーナが一つであった場合(S20:YES)、対象バーナは、現在点火中である一のバーナであるので、火力操作を実行する場所を特定する必要が無い。よって、仮に、左コンロ6のみが点火している場合、CPU71は、左コンロ6を火力大に切替える内容の実行操作音声を作成し、スピーカ77から出力する(S34)。そして、CPU71は、点火中である左コンロ6に対し、火力操作である火力大を実行する(S35)。CPU71はS32に処理を進め、上記処理を繰り返す。
以上説明したように、本実施形態のコンロ1のCPU71は、外部から入力された音声指示を波形データに変換する。コンロ1の不揮発性メモリ74には、選択可能な操作指示を音声波形で示した音響モデルデータが記憶されている。CPU71は、音声指示を変換した波形データと、不揮発性メモリ74に記憶された音響モデルデータとの一致率を算出する。一致率が閾値を超えた場合に、音声指示を認識したと判断する。これにより、コンロ1は、外部から入力された雑音を誤認識して動作してしまうのを防止できる。このようなコンロ1において、不揮発性メモリ74には、閾値テーブル741が記憶されている。閾値テーブル741には、複数の音声指示ごとに閾値が設定されている。複数の音声指示の中には、バーナの消火を音声で指示する消火指示が含まれている。そして、消火指示を認識する際の閾値は、消火指示以外の音声指示を認識する際の閾値よりも低く設定されている。これにより、CPU71は、他の音声指示に比べて緊急性の高い消火指示をより確実に認識できるので、緊急時にロスなく対応できる。
以上説明において、コンロ1は、本発明の「加熱調理器」の一例である。右コンロ4、奥コンロ5、左コンロ6、グリルは、本発明の「加熱源」の一例である。図7の音声認識処理において、S42の処理を実行するCPU71は、本発明の「変換手段」の一例である。不揮発性メモリ74は、本発明の「記憶手段」の一例である。S44の処理を実行するCPU71は、本発明の「算出手段」の一例である。S45,S48の処理を実行するCPU71は、本発明の「判断手段」の一例である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。本実施形態では、ビルトインタイプのコンロ1を例示したが、テーブルコンロであってもよい。コンロバーナの数は一つでも複数でもよく、グリルは省略してもよい。また、コンロ以外の加熱調理器であってもよく、例えば、グリルのみを備える加熱調理器であってもよい。また、ガス調理器に限らず、電磁調理器であってもよい。
上記実施形態の音声認識処理では、閾値を下げるときの認識失敗回数kの判断基準を3回にしているが、これに限定されず、自由に変更可能である。
上記形態の音声認識処理では、認識失敗回数kが4回以上になった場合(S57:YES)、CPU71は点火中の全てのバーナ火力を弱める(S60)。つまり、火力を弱めるときの認識失敗回数kの判断基準を、閾値を下げるときの認識失敗回数kの判断基準(3回)よりも多い4回にしているが、閾値を下げるときの認識失敗回数kの判断基準と同じ3回にしてもよい。また、S59、S60の処理を省略してもよい。
上記形態の音声認識処理では、認識失敗回数kが4回以上になった場合(S57:YES)、CPU71は、入力可能な音声指示を再報知する(S58)。つまり、再報知するときの認識失敗回数kの判断基準を、閾値を下げるときの認識失敗回数kの判断基準(3回)よりも多い4回にしているが、閾値を下げるときの認識失敗回数kの判断基準と同じ3回にしてもよい。また、S58の処理を省略してもよい。
上記実施形態の音声認識処理では、認識失敗回数kが4回以上になった場合(S57:YES)、CPU71は、入力可能な音声指示を再報知した後(S58)、認識失敗回数kを0に初期化するが(S61)、初期化しなくてもよい。また、認識失敗回数kがさらに増えるような場合は、例えば、音声操作を強制終了させたり、バーナを消火させてもよい。
上記実施形態の音声認識処理のS49において、音声指示を受け付けて認識が完了したときに、音声を受け付けたことを報知する為の音声、例えば「ポーン」というチャイム音等をスピーカ77から出力するようにするとよい。これにより、使用者が自ら発話した音声指示がコンロ1に認識されたか否かを速やかに認識できる。発話してもチャイムが鳴らなければ、音声認識は失敗したことが分かるので、使用者は再度発話を試みることができる。
上記実施形態の音声認識処理のS60と、音声操作制御処理のS22では、対象バーナ以外の他の点火中のバーナの火力について、一律に火力1に弱めているが、現在の火力よりも弱めればよく、同じ火力に弱めなくてもよい。
上記実施形態では、バーナに対応するガス量調節機構30のモータ32を駆動することで、弁機構部31の弁の開度を調節し、バーナの火力を調節しているが、ガス量調節機構の構造は、これ以外の構造でもよく、例えば、ガス供給管に複数のバイパス路と電磁弁を設け、電磁弁を開閉することで、バーナに流れるガス量を調節してもよい。
上記実施形態では、コンロ1に設けられたマイク76で集音した音声指示をCPU71が波形データに変換し、その波形データと、不揮発性メモリ74に記憶された音響モデルデータとのマッチングを行うことで、音声認識を行っているが、例えば、外部の入力装置で音声指示を受け付け、その音声指示を波形データに変換し、デジタル化した状態で、無線又は有線でコンロに入力するようにしてもよい。
例えば、コンロをLAN又はインターネット等に接続し、外部の入力装置で受け付けられ、波形データに変換された音声指示のデータをデジタル化した状態で、LAN経由又はインターネット経由等でコンロに入力するようにしてもよい。好ましくは、コンロと外部の入力装置を1対1で通信可能な状態にするのがよい。例えば、コンロと外部の入力装置を、例えばBluetooth(登録商標)等の無線で通信可能とし、外部の入力装置で受け付けられ、波形データに変換された音声指示のデータをデジタル化した状態で、無線でコンロに入力するのがよい。なお、外部の入力装置としては、例えば、携帯端末、スマートフォン、マイクを備えたヘッドフォン等の入力装置等が挙げられる。
1 コンロ
70 制御回路
71 CPU
74 不揮発性メモリ
741 閾値テーブル

Claims (1)

  1. 選択可能な操作指示を音声情報で示した音響モデルデータを記憶する記憶手段と、外部から入力された音声指示の音声データと、前記記憶手段に記憶された前記音響モデルデータとの一致率を算出する算出手段と、前記算出手段が算出した前記一致率が閾値を超えた場合に、前記音声指示を認識したと判断する判断手段とを備えた加熱調理器において、
    前記判断手段が、加熱源の消火を音声で指示する前記音声指示である消火指示を認識する際の第一閾値は、前記消火指示以外の前記音声指示を認識する際の第二閾値よりも低いこと
    を特徴とする加熱調理器。
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