JP6982688B2 - 表面処理された銀粉末及びその製造方法 - Google Patents

表面処理された銀粉末及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、表面処理された銀粉末及びその製造方法に係り、さらに詳細には、太陽電池用電極や積層コンデンサの内部電極、回路基板の導体パターンなど、電子部品における電極を形成させるための導電性ペーストへの使用に適した銀粉末及びその製造方法に関する。
導電性金属ペーストは、塗膜形成が可能な塗布適性を有し、乾燥または焼成された塗膜に電気が流れるペーストであって、樹脂系バインダーと溶媒からなるビヒクル中に導電性フィラー(金属フィラー)を単独でまたはガラスフリットと一緒に分散させた流動性組成物であり、電気回路の形成やセラミックコンデンサの外部電極の形成などに広く用いられている。
特に、銀ペースト(Silver Paste)は、複合系導電性ペーストの中で最も化学的に安定し、導電性にも優れるため、伝導性接着及びコーティング、そして微細回路形成などの様々な分野において、かなりその応用範囲が広い。PCB(Printed Circuit Board)などの信頼性を特に重視する電子部品において、銀ペーストは、STH(Silver Through Hole)用の接着またはコーティング材などとして使用され、積層コンデンサでは内部電極用として使用され、最近はシリコン系太陽電池で電極材料として広く使用されている。
さらに具体的には、太陽電池の前面電極は、主に銀(Ag)粉末を主材料とした導電性ペーストが反射防止膜上にグリッドパターン(grid pattern)で印刷された後、焼結されて形成される。このとき、前面電極は、熱処理による焼結過程で反射防止膜を浸透してN型シリコン層とオーミックコンタクト(ohmic contact)を形成することにより、太陽電池の直列抵抗を下げて変換効率を上昇させる。
導電性ペーストのレオロジー(rheology)は、印刷特性(塗布適性)を決定付ける主要因子である。電子部品の小型化や電極パターンの高密度化または微細パターン化などに対応するためには、印刷特性に影響を与える導電性ペーストのレオロジーが重要であり、特に太陽電池用スクリーン印刷電極は、電極の狭い線幅と高い厚さ、すなわちアスペクト比(aspect ratio)の増加を要求するので、導電性ペーストのレオロジーがさらに重要である。
導電性ペーストを構成しているフィラー、樹脂系バインダー、溶剤、添加剤などの相互作用によって形成される網目(Network)構造によって、レオロジーを含む特性が変わる。特に導電性ペーストにおいて最も多くの量を占める銀粉末は、その表面にコーティングされた表面処理剤の種類及び含有量に応じて、銀粉末とは異なる構成成分との相互作用力を異ならせて形成される網目構造の形態を決定付ける重要な役割を果たす。したがって、ペーストの印刷特性及びレオロジーを制御するためには、銀粉末の表面処理剤の種類及び含有量に応じた表面化学的特性を制御する技術が求められる。
従来の先行特許(日本公開特許第2016−33259号)では、スクリーン印刷を用いた微細パターン形成のためにチキソ比(低いrpmでの粘度/高いrpmでの粘度)の高い導電性ペーストを得ることができる銀粉末及びその製造方法を提供している。
しかし、最近では、太陽電池用スクリーン印刷の印刷速度が高速化され、パターンもさらに微細化されることにより、導電性ペーストの版抜け性が重要な特徴となり、これにより高いチキソ比を有する導電性ペーストの場合には、ペーストのスリップ(Slip)性が減少し、粘着性(tacky)が増加して印刷品質が低下するという問題点がある。
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、その目的は、導電性ペーストに使用される銀粉末の表面処理方法を提供することにより、前記表面処理された銀粉末を含めて高いrpmでの粘度に対する低いrpmでの粘度の比率であるチキソ比が低く、高速印刷及び微細パターン印刷に有利な導電性ペーストを提供することにある。
しかし、本発明の目的は、上述した目的に制限されず、上述していない別の目的は、以降の記載から当業者に明確に理解できるだろう。
本発明は、溶剤に銀粉末を分散させ、陰イオン系界面活性剤を含む第1処理剤を入れ、混合攪拌して銀粉末にコーティングさせる第1表面処理ステップ(S41)と、前記第1処理剤がコーティングされた銀粉末の表面に、脂肪酸または脂肪酸塩を含む第2処理剤がコーティングされるように表面処理する第2表面処理ステップ(S42)とを含む、銀粉末の表面処理方法を提供する。
また、前記陰イオン系界面活性剤は、芳香族アルコールホスフェート(Aromatic alcohol phosphate)、脂肪族アルコールホスフェート(Fatty alcohol phosphate)、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩(Dialkyl sulfosuccinate)及びポリペプチド(Polypeptide)よりなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする。
また、前記脂肪酸は、ラウリン酸(lauric acid)、ミリスチン酸(myristic acid)、パルミチン酸(palmitic acid)、ステアリン酸(Stearic Acid)、ベヘン酸(behenic acid)、オレイン酸(oleic acid)、リノール酸(linolic acid)及びアラキドン酸(arachidonic acid)よりなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする。
また、前記脂肪酸塩は、脂肪酸が水酸化カルシウム(calcium hydroxide)、水酸化ナトリウム(sodium hydroxide)、アンモニア(ammonia)、メチルアミン(methylamine)、ジエチルアミン(dimethylamine)、トリメチルアミン(trimethylamine)、エチルアミン(ethylamine)、ジエチルアミン(diethylamine)、トリエチルアミン(triethylamine)、エタノールアミン(ethanolamine)、ジエタノールアミン(diethanolamine)またはトリエタノールアミン(triethanolamine)と塩を形成した脂肪酸塩を含むことを特徴とする。
また、前記第1表面処理ステップ(S41)は、溶剤に銀粉末を入れて分散させた銀粉末分散液を製造し、溶剤に前記第1処理剤を入れ、撹拌して第1コーティング液を製造した後、前記銀粉末分散液に前記第1コーティング液を入れて混合攪拌するステップであることを特徴とする。
また、前記第1表面処理ステップ(S41)は、銀粉末100重量部に対して前記第1処理剤0.1〜2重量部で混合されるように銀粉末分散液及び第1コーティング液を混合するステップであることを特徴とする。
また、前記第2表面処理ステップ(S42)は、前記第1処理剤でコーティングされた銀粉末を溶剤に分散させた後、第2処理剤を含むアルコール溶液を添加し、攪拌するステップであることを特徴とする。
また、前記第2表面処理ステップ(S42)は、前記第1処理剤でコーティングされた銀粉末100重量部に対して前記第2処理剤が0.1〜1.0重量部で混合されるように、第2処理剤を含むアルコール溶液を添加するステップであることを特徴とする。
また、本発明は、銀イオン、アンモニア(NH)及び硝酸(HNO)を含む第1反応液、及び還元剤を含む第2反応液を製造する反応液製造ステップ(S21)と、第1反応液と第2反応液とを反応させて銀粉末を得る析出ステップ(S22)とを含む銀塩還元ステップ(S2)と、前記得られた銀粉末を、陰イオン系界面活性剤を含む第1処理剤を用いて1次処理し、脂肪酸または脂肪酸塩を含む第2処理剤を用いて2次処理する表面処理ステップ(S4)とを含む、表面処理された銀粉末を製造する銀粉末の製造方法を提供する。
また、本発明は、平均粒径(D50)が1.0〜3.0μmの銀粉末であって、前記銀粉末は、陰イオン系界面活性剤を含む第1処理剤を用いて1次表面処理され、脂肪酸または脂肪酸塩を含む第2処理剤を用いて2次表面処理された銀粉末である導電性ペースト用銀粉末を提供する。
また、本発明は、前記導電性ペースト用銀粉末を含む金属粉末と、
溶剤及び有機バインダーを含むガラスビヒクルとを含む、導電性ペーストを提供する。
また、前記導電性ペーストは、25℃での粘度(Pa・s)を測定した場合、10rpmで測定された粘度に対する1rpmで測定された粘度の比が0.8乃至1.5であることを特徴とする。
また、前記導電性ペーストは、25℃での粘度(Pa・s)を測定した場合、10rpmで測定された粘度が350乃至500Pa・sであることを特徴とする。
また、前記導電性ペースト用銀粉末を含む金属粉末と、ガラスフリットと、溶剤及び有機バインダーを含む有機ビヒクルとを含む、太陽電池電極用導電性ペーストを提供する。
本発明は、銀粉末を、陰イオン系界面活性剤を含む第1処理剤、及び脂肪酸または脂肪酸塩を含む第2処理剤を用いて表面処理することにより、チキソ比が低く、これを含む導電性ペーストを提供して高速印刷及び微細パターン印刷に有利な導電性ペーストを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明するに先立ち、本明細書で使用された用語は、特定の実施形態を記述するためのものに過ぎず、添付する特許請求の範囲のみによって限定される本発明の範囲を限定しようとするものではないことを理解すべきである。本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、他の記載がない限り、技術的に通常の技術を有する者に一般的に理解されるのと同じ意味を持つ。
本明細書及び請求の範囲の全般にわたり、他の記載がない限り、含む(comprise、comprises、comprising)という用語は、言及された物、ステップ、または一群の物及びステップを含むことを意味し、任意のある他の物、ステップ、または一群の物または一群のステップを排除する意味で使用されたものではない。
一方、本発明の様々な実施形態は、明確な反対の指摘がない限り、その他のいくつかの異なる実施形態と組み合わせられてもよい。特に好ましいか有利であると指示するある特徴も、好ましいか有利であると指示したその他のいずれかの特徴及び複数の特徴と組み合わせられてもよい。以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態及びこれによる効果を説明することにする。
本発明は、製造過程で陰イオン系界面活性剤を含む第1表面処理剤、及び脂肪酸または脂肪酸塩を含む第2表面処理剤を用いて銀粉末を表面処理することにより製造される銀粉末を含む導電性ペーストのレオロジーを制御して、高速印刷及び微細パターン印刷に特に適した導電性ペーストを提供する。
本発明の一実施形態に係る銀粉末の製造方法は、銀塩製造ステップ(S1);銀塩還元ステップ(S2);濾過及び洗浄などの精製ステップ(S3);及び表面処理ステップ(S4);を含んでなる。本発明に係る銀粉末の製造方法は、表面処理ステップ(S4)を必ず含み、これ以外のステップは省略可能である。すなわち、本発明の一実施形態に係る表面処理ステップ(S4)は、前記ステップで製造された銀粉末だけでなく、一般な方法または従来の方法で製造される銀粉末にも汎用的に適用できる。
本発明の一実施形態に係る銀塩製造ステップ(S1)は、インゴット、チップ、グラニュール形態の銀(silver、Ag)を酸処理して、銀イオン(Ag)を含む銀塩(silver salt)溶液を製造するステップであって、本ステップを経て銀塩溶液を直接製造して銀粉末を製造することができるが、市販から購入した硝酸銀(AgNO)、銀塩錯体または銀中間体溶液を用いて以後のステップを行うことができる。
本発明の一実施形態に係る銀塩還元ステップ(S2)は、銀塩溶液に還元剤及びアンモニアを添加して銀イオンを還元させることにより銀粒子(silver particle)を析出させるステップであって、銀イオン、アンモニア及び硝酸を含む第1反応液、及び還元剤を含む第2反応液を製造する反応液製造ステップ(S21)と、第1反応液と第2反応液とを反応させて銀粉末を得る析出ステップ(S22)とを含む。
本発明の一実施形態に係る反応液製造ステップ(S21)は、銀イオンを含む銀塩溶液にアンモニア及び硝酸を添加し、攪拌して溶解させることにより、第1反応液を製造する。
前記銀イオンは、銀陽イオンの形で含まれる物質であれば制限されない。一例として、硝酸銀(AgNO)、銀塩錯体または銀中間体が挙げられる。好ましくは、硝酸銀(AgNO)を使用するのが良い。以下、銀イオンを含む硝酸銀(AgNO)を使用することを一例示として説明する。
アンモニア(NH)は、水溶液の形で使用でき、25%アンモニア水溶液を使用する場合、硝酸銀(AgNO)100重量部に対して100〜150重量部で添加する。アンモニア水溶液が100重量部未満で添加される場合には、反応pHが低くて銀イオンがすべて還元されないか、或いは均一な粒子分布を形成させることに問題があり、150重量部を超えて添加される場合には、製造された銀粉末中の有機物含有量があまり高くなるという問題点がある。好ましくは、硝酸銀(AgNO)100重量部に対して25%アンモニア水溶液を120乃至140重量部で添加するのがよい。前記アンモニアは、その誘導体を含む。
硝酸(HNO)は、水溶液の形で使用でき、60%硝酸水溶液を使用する場合には、硝酸銀(AgNO)100重量部に対して40乃至120重量部で添加する。硝酸(HNO)が40重量部未満で添加される場合には、銀粉末のサイズ(size)を調節するのに困難があり、硝酸(HNO)が120重量部を超えて添加される場合には、有機物含有量が大幅に増加するという問題点がある。好ましくは、硝酸銀(AgNO)100重量部に対して60%硝酸水溶液を80乃至100重量部で添加するのがよい。前記硝酸は、その誘導体を含む。
銀イオン、アンモニア及び硝酸を含む第1反応液は、水などの溶剤に銀イオン、アンモニア水溶液及び硝酸水溶液を添加し、攪拌して溶解させることにより、水溶液状に製造でき、また、スラリー状にも製造できる。
本発明の一実施形態に係る反応液製造ステップ(S21)は、還元剤を含む第2反応液を製造する。
前記還元剤は、アスコルビン酸、アルカノールアミン、ハイドロキノン、ヒドラジン及びホルマリンよりなる群から選択される1種以上であり、この中からハイドロキノンを好ましく選択できる。還元剤の含有量は、第1反応液に含まれる硝酸銀(AgNO)100重量部に対して10乃至20重量部で含まれることが好ましい。10重量部未満を使用する場合には、銀イオンがすべて還元されないことがあり、20重量部を超えて使用する場合には、有機物含有量が増加するという問題がある。好ましくは、硝酸銀100重量部に対して還元剤14乃至16重量部を使用して第2反応液を製造するのが良い。
還元剤を含む第2反応液は、水などの溶媒に還元剤を添加し、攪拌して溶解させることにより、水溶液状に製造できる。
本発明の一実施形態に係る析出ステップ(S22)は、第1反応液及び第2反応液を反応させて銀粉末を得るステップであって、反応液製造ステップ(S21)によって製造された第1反応液を攪拌する状態で第2反応液をゆっくりと滴加するか、或いは一括添加して反応させることができる。好ましくは、一括添加した後、5分乃至10分間さらに攪拌して混合液中で粒子を成長させることが、短時間で還元反応が一括終了して粒子同士の凝集を防止し、分散性を向上させることができて良い。
本発明の一実施形態に係る精製ステップ(S3)は、銀塩還元ステップ(S2)を介して銀粒子析出反応を完了した後、水溶液またはスラリー内に分散している銀粉末を濾過などを用いて分離し、洗浄するステップ(S31)を含む。さらに具体的には、銀粉末分散液中の銀粒子を沈降させた後、分散液の上澄み液を捨て、遠心分離器を用いて濾過し、濾材を純水で洗浄する。洗浄する過程は、粉末を洗浄した洗浄水を完全に除去してこそ行われる。選択的に、ろ過の前に反応完了溶液に前記分散剤を添加して銀粉末の凝集を防止することも可能である。
また、本発明の一実施形態に係る精製ステップ(S3)は、洗浄後、乾燥及び解砕ステップ(S34)をさらに含むことができる。
本発明の一実施形態に係る表面処理ステップ(S4)は、前記ステップで製造された銀粉末だけでなく、一般な方法または従来の方法で製造される銀粉末に汎用的に処理できる方法である。表面処理ステップ(S4)は、陰イオン系界面活性剤を含む第1処理剤、及び脂肪酸または脂肪酸塩を含む第2処理剤を用いて銀粉末を表面処理することにより製造される、銀粉末を含む導電性ペーストのレオロジーを制御することができる。
表面処理ステップ(S4)は、第1処理剤を用いた第1表面処理ステップ(S41)と、第2処理剤を用いた第2表面処理ステップ(S42)とを含む。
第1表面処理ステップ(S41)は、銀粉末の親水表面を疎水化するステップであって、溶剤に銀粉末を分散させ、陰イオン系界面活性剤を含む第1処理剤を入れ、混合攪拌して銀粉末にコーティングさせるステップである。
第1処理剤は、芳香族アルコールホスフェート(Aromatic alcohol phosphate)、脂肪族アルコールホスフェート(fatty alcohol phosphate)、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩(Dialkyl sulfosuccinate)及びポリペプチド(Polypeptide)よりなる群から選択される少なくとも1種を含む。好ましくは、脂肪族アルコールホスフェートを含むことが良い。
溶剤は、水、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールヘキシルエーテル、ジエチレングリコール、ブチルエーテルプロピレングリコール、プロピルエーテルなどを使用することができ、好ましくは、水を使用する。
第1表面処理ステップ(S41)は、銀粉末の表面に第2処理剤がさらによくコーティングされるようにするために、第1処理剤で1次処理するステップであって、溶剤に銀粉末を入れて分散させた銀粉末分散液を製造し、溶剤に第1処理剤を入れ、撹拌して第1コーティング液を製造した後、前記銀粉末分散液に第1コーティング液を入れて混合攪拌するステップである。
銀粉末分散液は、銀粉末の質量に対して2乃至5倍の質量の溶剤に銀粉末を入れた後、撹拌機を用いて2000乃至5000rpmで10乃至30分間攪拌して得る。好ましくは、3000乃至4000rpmで15乃至25分間撹拌して銀粉末分散液を得るのが良い。
第1コーティング液は、第1処理剤の質量に対して5乃至20倍の質量の溶剤に第1処理剤を入れた後、超音波で5乃至20分間攪拌して製造する。
前記製造された銀粉末分散液に第1コーティング液を入れ、攪拌機を用いて2000乃至5000rpmで10乃至30分間攪拌して第1表面処理する。この時、銀粉末100重量部に対して第1処理剤が0.1乃至2重量部で処理されるように、銀粉末分散液及び第1コーティング液を添加する。0.1重量部未満で処理する場合には、銀粉末の表面に吸着される第1表面処理剤の量が少ないため、本発明で目的とする低いチキソ比を有する導電性ペーストの製造が難しいという問題があり、2重量部超過して処理する場合には、表面処理工程で過剰量の泡が発生して作業性が悪く、銀粉末の表面に過剰量の表面処理剤が吸着されて製造される電極の電気伝導性を低下させるおそれがあるという問題点がある。好ましくは、銀粉末100重量部に対して第1処理剤を0.5乃至1.5重量部で処理するのが良い。
第2表面処理ステップ(S42)は、第1処理剤がコーティングされた銀粉末の表面に第2処理剤がコーティングされるように第2処理剤で2次処理するステップであって、前記第1処理剤がコーティングされた銀粉末を2倍乃至5倍の質量の溶剤に分散させた後、第2処理剤を含むアルコール溶液を添加し、撹拌した後、濾過、洗浄及び乾燥させることにより、第2表面処理された銀粉末を得るステップである。
第2表面処理ステップ(S42)は、第2処理剤として脂肪酸または脂肪酸塩を含むアルコール溶液に銀粉末を入れて攪拌する。このとき、溶液の全体重量に対して脂肪酸または脂肪酸塩が5乃至20wt%で溶解されたアルコール溶液を使用する。アルコールは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、ベンジルアルコール、テルピネオール(Terpineol)などを使用することができ、好ましくは、エタノールを使用する。
前記1次表面処理された銀粉末が分散した溶液に、第2処理剤を含むアルコール溶液を入れ、攪拌機を用いて2000乃至5000rpmで10乃至30分間攪拌して第2表面処理する。このとき、第1処理剤でコーティングされた銀粉末100重量部に対して、第2処理剤が0.1乃至1.0重量部で混合されるようにする。第2処理剤が0.1重量部未満で混合される場合、銀粉末の表面に吸着される第2処理剤の量が少なくて粉末間に凝集が発生し、導電性ペーストの製造時にビヒクルとの低い相溶性によりペーストのレオロジーが低下して品質の安定性が減少し、所望のペーストのレオロジー特性を得ることが難しいという問題があり、1.0重量部超過して混合される場合には、銀粉末の表面に過剰量の表面処理剤が吸着されて製造される電極の電気伝導性を低下させるおそれがあるという問題点がある。好ましくは、銀粉末100重量部に対して第2処理剤が0.1乃至0.5重量部で混合されるようにするのが良い。
前記脂肪酸は、ラウリン酸(lauric acid)、ミリスチン酸(myristic acid)、パルミチン酸(palmitic acid)、ステアリン酸(Stearic Acid)、ベヘン酸(behenic acid)、オレイン酸(oleic acid)、リノール酸(linolic acid)及びアラキドン酸(arachidonic acid)よりなる群から選択される少なくとも1種を含む。好ましくは、ステアリン酸またはオレイン酸を使用するのが良い。
前記脂肪酸塩は、前記脂肪酸が水酸化カルシウム(calcium hydroxide)、水酸化ナトリウム(sodium hydroxide)、アンモニア(ammonia)、メチルアミン(methylamine)、ジエチルアミン(dimethylamine)、トリメチルアミン(trimethylamine)、エチルアミン(ethylamine)、ジエチルアミン(diethylamine)、トリエチルアミン(triethylamine)、エタノールアミン(ethanolamine)、ジエタノールアミン(diethanolamine)またはトリエタノールアミン(triethanolamine)と塩を形成した脂肪酸塩を含む。好ましくは、ステアリン酸またはオレイン酸がアンモニアと塩を形成したステアリン酸アンモニウム(ammonium stearate)またはオレイン酸アンモニウム(ammonium oleate)を使用するのが良い。
表面処理ステップ(S4)の後に、前記精製ステップ(S3)をもう一度経ることにより、最終的に表面処理された銀粉末を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る銀粉末の製造方法によって製造された銀粉末は、平均粒径(D50)が0.5〜5.0μm、さらに具体的には1.0〜3.0μmである。下記式1のように、1次表面処理後の銀粉末の有機物含有量(%)と1次表面処理前の銀粉末の有機物含有量(%)との差で測定される第1処理剤の吸着量は、0.05〜0.2%であり、下記式2のように、2次表面処理後の銀粉末の有機物含有量(%)と2次表面処理前(1次表面処理後)の銀粉末の有機物含有量(%)との差で測定される第2処理剤の吸着量は、0.05%以上である。
[式1]
第1処理剤の吸着量(%)=1次表面処理後の銀粉末の有機物含有量(%)−1次表面処理前の銀粉末の有機物含有量(%)
[式2]
第2処理剤の吸着量(%)=2次表面処理後の銀粉末の有機物含有量(%)−2次表面処理前の銀粉末の有機物含有量(%)
本発明は、また、本発明の一実施形態によって製造される銀粉末を含む導電性ペーストを提供する。導電性ペーストは、金属粉末及び有機ビヒクルを含む。
前記金属粉末としては、本発明の一実施形態によって表面処理された銀粉末を使用する。金属粉末の含有量は、印刷時に形成される電極の厚さ及び電極の線抵抗を考慮すると、導電性ペースト組成物の総重量を基準として85乃至95重量%含まれることが好ましい。
前記有機ビヒクルは、溶剤に有機バインダーが5乃至15重量%で混合されたものであって、導電性ペースト組成物の総重量を基準として5乃至15重量%含まれることが好ましい。
前記有機バインダーは、セルロースエステル系化合物として、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレートなどが例示され、セルロースエーテル化合物としては、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースなどが例示され、アクリル系化合物としては、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレートなどが例示され、ビニール系としては、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセテート及びポリビニルアルコールなどが例示される。前記有機バインダーは、少なくとも1種選択されて使用できる。
組成物の希釈のために使用される溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、ベンジルアルコール、テルピネオール(Terpineol)などのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、アセチルアセトンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセルソルブ、ジグリム、ブチルカルビトールなどのエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、炭酸ジエチル、TXIB(1−イソプロピル−2,2−ジメチルトリメチレンジイソブチレート)、酢酸カルビトール、酢酸ブチルカルビトールなどのエステル類;ジメチルスルホキシド、スルホランなどのスルホキシド及びスルホン類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1,2−トリクロロエタンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、o−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族類などよりなる化合物の中から少なくとも1種選択されて使用されるのがよい。
また、太陽電池電極形成用として使用される場合、本発明に係る導電性ペーストは、金属粉末、ガラスフリット及び有機ビヒクルを含んでなる。
前記金属粉末としては、本発明の一実施形態によって表面処理された銀粉末を使用する。金属粉末の含有量は、印刷時に形成される電極の厚さ及び電極の線抵抗を考慮すると、導電性ペースト組成物の総重量を基準として85乃至95重量%含むことが好ましい。
前記ガラスフリットの組成や粒径、形状において特に制限を置かない。有鉛ガラスフリットだけでなく、無鉛ガラスフリットも使用可能である。好ましくは、ガラスフリットの成分及び含有量として、酸化物換算基準で、PbOは5〜29mol%、TeOは20〜34mol%、Biは3〜20mol%、SiOは20mol%以下、Bは10mol%以下、アルカリ金属(Li、Na、Kなど)及びアルカリ土類金属(Ca、Mgなど)は10〜20mol%を含有するのがよい。前記各成分の有機的含有量の組み合わせによって電極の線幅の増加を防ぎ、高い面抵抗で接触抵抗を優秀にすることができ、短絡電流特性を優秀にすることができる。
ガラスフリットは、平均粒径が限定されないが、0.5〜10μm範囲内の粒径を有することができ、平均粒径が異なる多種の粒子を混合して使用することもできる。好ましくは、少なくとも1種のガラスフリットは、平均粒径(D50)が2μm以上10μm以下のものを使用するのが良い。これにより、焼成時の反応性に優れるようになり、特に高温でn層のダメージを最小限に抑えることができ、付着力を改善することができ、優れた開放電圧(Voc)を持つようにすることができる。また、焼成時に電極の線幅が増加することを減少させることができる。
ガラスフリットの含有量は、導電性ペースト組成物の総重量を基準として1乃至5重量%であることが好ましいが、1重量%未満である場合には、不完全焼成が行われて電気比抵抗が高くなるおそれがあり、5重量%を超える場合には、銀粉末の焼成体内にガラス成分があまりにも多くなって電気比抵抗も高くなるおそれがある。
前記有機ビヒクルとしては、限定されないが、有機バインダーと溶剤などが含まれ得る。必要に応じて溶剤が省略できる。有機ビヒクルは、制限されないが、導電性ペースト組成物の総重量を基準として1乃至10重量%であることが好ましい。
有機ビヒクルは、金属粉末とガラスフリットなどが均一に混合された状態を維持する特性が要求され、例えば、スクリーン印刷によって導電性ペーストが基材に塗布されるときに、導電性ペーストを均質にして、印刷パターンのぼやけ及び流れを抑制し、また、スクリーン版からの導電性ペーストの吐出性及び版離れ性を向上させる特性が求められる。
有機ビヒクルに含まれる有機バインダーは、限定されないが、セルロースエステル系化合物として、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレートなどが例示され、セルロースエーテル化合物としては、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースなどが例示され、アクリル系化合物としては、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレートなどが例示され、ビニール系としては、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセテート及びポリビニルアルコールなどが例示される。前記有機バインダーは、少なくとも1種選択されて使用できる。
組成物の希釈のために使用される溶剤としては、アルファ−テルピネオール、テキサノール、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、シクロヘキサン、ヘキサン、トルエン、ベンジルアルコール、ジオキサン、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどよりなる化合物の中から少なくとも1種選択されて使用されるのがよい。
本発明に係る導電性ペースト組成物は、必要に応じて、通常知られている添加剤、例えば、分散剤、可塑剤、粘度調整剤、界面活性剤、酸化剤、金属酸化物、有機金属化合物などをさらに含むことができる。
本発明は、また、前記導電性ペーストを基材上に塗布し、乾燥及び焼成することを特徴とする太陽電池の電極形成方法、及びこの方法によって製造された太陽電池電極を提供する。本発明の太陽電池の電極形成方法において、前記特性の銀粉末を含む導電性ペーストを使用する以外は、基材、印刷、乾燥及び焼成は、通常、太陽電池の製造に使用される方法が採用できるのはもちろんである。一例として、前記基材はシリコンウエーハであり得る。
製造例1:銀粉末の製造
常温の純水5150gに硝酸銀995g、アンモニア(濃度25%)1225g及び硝酸(濃度60%)983gを入れ、攪拌して溶解させることにより、第1水溶液を調製した。一方、常温の純水7800gにハイドロキノン156gを入れ、攪拌して溶解させることにより、第2水溶液を調製した。続いて、第1水溶液を攪拌した状態にし、この第1水溶液に第2水溶液を一括添加し、添加終了後から5分間さらに攪拌して混合液中で粒子を成長させた。その後、攪拌を停止し、混合液中の粒子を沈降させた後、混合液の上澄み液を捨て、混合液を遠心分離器を用いて濾過し、濾材を純水で洗浄して平均粒径(D50)1.0乃至3.0μmの銀粉末を得た。
実施例及び比較例:銀粉末の表面処理
(1)実施例1
5LのビーカーにDMW(De−Mineralized Water)2Lと前記製造例で製造された銀粉末500gを入れた後、Homo−mixerを用いて4000rpmで20分間銀粉末を分散させて銀スラリーを製造した。一方、50mlのビーカーに30mlの純水を入れ、PS−810E(ADEKA社)(Fatty alcohol phosphate)5gを投入して超音波で10分間攪拌することにより、第1コーティング液を製造した。銀スラリーに第1コーティング液を入れ、4000rpmで20分間攪拌して銀粉末を1次表面処理した後、遠心分離を用いて純水で追加洗浄することにより、1次コーティングされた銀粉末を製造した。
次に、前記銀粉末を再び純水2Lに分散させた後、15mlのエタノールに溶解されたステアリン酸アンモニウム(ammonium stearate)溶液である第2コーティング液を添加し、4000rpmで20分間撹拌して銀粉末を2次表面処理した後、同じ工程で洗浄することにより、表面処理された銀粉末を製造した。
その後、80℃で12時間熱風乾燥し、Jetmillを用いて解砕することにより、銀粉末を完成した。
(2)実施例2乃至15と比較例1乃至13
表面処理したコーティング液の組成を下記表1のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして、表面処理された銀粉末を製造した。
また、表面処理を施していない比較例1、及び表面処理したコーティング液の組成を下記表1のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして、表面処理された銀粉末である比較例2乃至13を製造した。
Figure 0006982688


Figure 0006982688
実験例(1):銀粉末の有機物吸着量の測定
表面処理された銀粉末をセイコーインスツル(Seiko instrument)株式会社製のTG/DTA EXART6600を用いて、空気中、昇温速度10℃/minで常温で500℃区間の重量減量を測定して有機物含有量(Ignition loss)を測定した。
製造例2:導電性ペースト
前記実施例及び比較例によって表面処理された銀粉末89.5重量%、ガラスフリット1.92重量%、有機ビヒクル5.20重量%、添加剤3.38重量%を自転空転式真空撹拌脱泡装置で混合した後、3本ロールを使用することにより、導電性ペーストを得た。
実験例(2):導電性ペーストのレオロジー(粘度)の測定
前記製造例2によって製造された導電性ペーストに対して、ブルックフィールド粘度計(HBDVII+Pro)によって25℃でせん断速度1rpm、10rpmでの粘度を測定し、下記表2に示した。チキソ比は、10rpmでの粘度(高いrpm)に対する1rpmでの粘度(低いrpm)粘度の比を意味する。
Figure 0006982688
前記表2に示されるように、本発明の実施例によって表面処理された銀粉末を含む導電性ペーストの1rpmでの粘度は300乃至550Pa・sであり、10rpmでの粘度は350乃至500Pa・sであって、0.8乃至1.5のチキソ比を示して低いチキソ比を有することが分かる。低いチキソ比を有する導電性ペーストの場合、高速印刷及び微細パターン印刷に有利であり、これは後述する微細電極パターンの線幅広がり率の測定結果によって裏付けられる。
比較例の場合、1rpmでの粘度は600乃至850Pa・s、10rpmでの粘度は250〜450Pa・sであり、1.69乃至3.08のチキソ比を示して高いチキソ比を有することが分かる。高いチキソ比を有する導電性ペーストの場合、ペーストのスリップ(Slip)性が減少し、粘着性(tacky)が増加して印刷品質が低下するおそれがある。
実験例(3):導電性ペーストの印刷された電極パターンの測定
前記製造例2によって製造された導電性ペーストをアルミナ基板上にASYS会社製のスクリーン印刷機を用いて離隔距離1.5mm、スキージ圧力75N、印刷速度300mm/sにして、株式会社ムラカミ製の360meshスクリーン製版を用いて線幅40μmのパターンをスクリーン印刷し、100℃で30分間乾燥させた。乾燥した電極パターンの線幅を光学顕微鏡を用いて測定した。
Figure 0006982688
前記表3に示されるように、本発明によって表面処理された銀粉末を含む導電性ペーストで微細電極パターンを形成する場合、線幅広がり率が最小21.3%、最大36.8%であって、比較例の線幅広がり率が最小44.5%であるのと比較したとき、微細パターン形成が非常に優れることが分かる。特に、実施例1、実施例7、実施例8、実施例10、実施例11の場合は、線幅広がり率が30%以下であって微細パターン形成がさらに優れることが分かる。
前述した各実施例で例示された特徴、構造、効果などは、実施例の属する分野における通常の知識を有する者によって他の実施例に対しても組み合わせまたは変形して実施可能である。よって、これらの組み合わせと変形に関わる内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。

Claims (5)

  1. 溶剤に銀粉末を分散させ、陰イオン系界面活性剤である第1処理剤を入れ、混合攪拌して銀粉末にコーティングさせる第1表面処理ステップ(S41)と、
    前記第1処理剤がコーティングされた銀粉末の表面に、脂肪酸または脂肪酸塩である第2処理剤がコーティングされるように表面処理する第2表面処理ステップ(S42)とを含み、
    前記第1表面処理ステップ(S41)は、溶剤に銀粉末を入れて分散させた銀粉末分散液を製造し、溶剤に前記第1処理剤を入れ、撹拌して第1コーティング液を製造した後、前記銀粉末分散液に前記第1コーティング液を入れて混合攪拌するステップであり、
    前記第1表面処理ステップ(S41)は、銀粉末100重量部に対して前記第1処理剤が0.1乃至2重量部で混合されるように銀粉末分散液及び第1コーティング液を混合するステップであり、
    前記第2表面処理ステップ(S42)は、前記第1処理剤がコーティングされた銀粉末を溶剤に分散させた後、第2処理剤を含むアルコール溶液を添加し、攪拌するステップであり、
    前記第2表面処理ステップ(S42)は、前記第1処理剤がコーティングされた銀粉末100重量部に対して前記第2処理剤が0.1乃至1.0重量部で混合されるように、第2処理剤を含むアルコール溶液を添加するステップである、銀粉末の表面処理方法。
  2. 前記陰イオン系界面活性剤は、芳香族アルコールホスフェート(Aromatic alcohol phosphate)、脂肪族アルコールホスフェート(Fatty alcohol phosphate)、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩(Dialkyl sulfosuccinate)及びポリペプチド(Polypeptide)よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の銀粉末の表面処理方法。
  3. 前記脂肪酸は、ラウリン酸(lauric acid)、ミリスチン酸(myristic acid)、パルミチン酸(palmitic acid)、ステアリン酸(Stearic Acid)、ベヘン酸(behenic acid)、オレイン酸(oleic acid)、リノール酸(linolic acid)及びアラキドン酸(arachidonic acid)よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の銀粉末の表面処理方法。
  4. 前記脂肪酸塩は、脂肪酸が水酸化カルシウム(calcium hydroxide)、水酸化ナトリウム(sodium hydroxide)、アンモニア(ammonia)、メチルアミン(methylamine)、ジエチルアミン(dimethylamine)、トリメチルアミン(trimethylamine)、エチルアミン(ethylamine)、ジエチルアミン(diethylamine)、トリエチルアミン(triethylamine)、エタノールアミン(ethanolamine)、ジエタノールアミン(diethanolamine)またはトリエタノールアミン(triethanolamine)と塩を形成した脂肪酸塩を含む、請求項1に記載の銀粉末の表面処理方法。
  5. 銀イオン、アンモニア(NH)及び硝酸(HNO)を含む第1反応液、及び還元剤を含む第2反応液を製造する反応液製造ステップ(S21)と、第1反応液と第2反応液とを反応させて銀粉末を得る析出ステップ(S22)とを含む銀塩還元ステップ(S2)と、
    前記得られた銀粉末を、陰イオン系界面活性剤である第1処理剤を用いて1次処理し、脂肪酸または脂肪酸塩である第2処理剤を用いて2次処理する表面処理ステップ(S4)とを含み、
    前記表面処理ステップ(S4)において、銀粉末100重量部に対して前記第1処理剤が0.1乃至2重量部で混合されるようにし、
    前記第1処理剤がコーティングされた銀粉末100重量部に対して前記第2処理剤が0.1乃至1.0重量部で混合されるように、第2処理剤を含むアルコール溶液を添加する、表面処理された銀粉末を製造する銀粉末の製造方法。
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